JP2017167457A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 硬化物の光遮蔽度が高く、黄色度が少なく、高解像度であり、さらに密着性に優れる感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。【解決手段】 ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、白色顔料(D)と、蛍光染料(E)とを含有し、蛍光染料(E)が350〜450nmに蛍光スペクトルの極大波長を有することを特徴とするアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物を使用する。【選択図】 図1

Description

本発明は、蛍光染料を含有する感光性樹脂組成物に関する。
詳しくは、タッチパネル用ベゼルなどの不透明なタッチパネル用部材や反射板などのバックライト用部材などの製膜時にアルカリ現像工程を有し、アルカリ現像工程でパターンを形成するような感光性樹脂組成物に関する。
近年、タッチパネル使用が普遍化しつつある。特に、スマートフォンとタブレットパソコンの商用化および急激な発展は、タッチパネルの大衆化および発展を牽引してきた。タッチパネル装置は、タッチして入力する概念以外にも、インターフェースにユーザーの直観的経験を反映しかつタッチに対するフィードバックをより多様化する概念が含まれる。タッチパネル装置は、空間の節約が可能であるうえ、操作性の向上及び簡便性を実現することができ、仕様の変更が容易で、利用者の認識が高いという点の他にも、IT機器との連動が容易であるという多くの長所がある。
このような長所により、タッチパネルを用いて電子機器を容易かつ速く利用することができるため、産業、交通、サービス、医療、モバイルなどの様々な分野で幅広く用いられている。このようなタッチパネル装置には、ベゼルと呼ばれる前面遮光層が使用されている(特許文献1)。
最近、ベゼル部のコーティング素材として、光遮蔽度が低い白色、ピンク色などの明るいカラーのコーティング組成物が使用されているが、光遮蔽度が低いとベゼル部を通してディスプレイの内部が露出しやすいという問題がある
そこで十分な光遮蔽度を得るために、膜を厚くする工程を加える方法が開発されている(特許文献2)が、この方法では余分な工程が加わるために通常のタッチパネルの製造プロセスには不向きであり、かつ塗膜が黄色くなるという問題がある。
特開2011−194799号公報 特開2013−152639号公報
本発明は、硬化物の光遮蔽度が高く、黄色度が少なく、高解像度であり、さらに密着性に優れる感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、白色顔料(D)と、蛍光染料(E)とを含有し、蛍光染料(E)が、350〜450nmの範囲内に蛍光スペクトルの極大波長を有することを特徴とするアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物である。
本発明の感光性樹脂組成物は、光遮蔽率が高く、黄色度(b*値)が低く、高解像度であり、密着性に優れるパターンを形成することができるという効果を奏する。
図1は、本発明における蛍光染料(E)の蛍光スペクトルの極大波長を説明するスペクトロチャートである。具体的には、実施例で用いたTlealux KCB(E−1)の蛍光スペクトル(実線)と吸収スペクトル(破線)を記載したスペクトロチャートであり、蛍光スペクトルは440nmに最大強度を示している。
本発明のアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物は、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、白色顔料(D)と、蛍光染料(E)とを含有し、この蛍光染料(E)が350〜450nmに蛍光スペクトルの極大波長を有することを特徴とする。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレートまたはメタクリレート」を、「(メタ)アクリル酸」とは「アクリル酸またはメタクリル酸」を、「(メタ)アクリル樹脂」とは「アクリル樹脂またはメタクリル樹脂」を、「(メタ)アクリロイル基」とは「アクリロイル基またはメタクリロイル基」を、「(メタ)アクリロイロキシ基」とは「アクリロイロキシ基またはメタクリロイロキシ基」を意味する。
本発明のアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物は、アルカリ性水溶液(例えば水酸化カリウム水溶液、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液等)により未露光部を除去するというアルカリ現像工程によってパターンを形成するようなタッチパネル部材、カラーフィルター部材等に好適に使用される。
以下において、本発明の感光性樹脂組成物の必須構成成分である(A)〜(E)について順に説明する。
本発明における第1の必須成分であるラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)における親水性の指標はHLBにより規定され、一般にこの数値が大きいほど親水性が高いことを示す。
本発明の親水性樹脂(A)のHLB値は、好ましくは4〜19、さらに好ましくは5〜19、特に好ましくは6〜19である。4以上であればフォトスペーサーの現像を行う際に、現像性がさらに良好であり、19以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
ここでの「HLB」とは、親水性と親油性のバランスを示す指標であって、例えば「界面活性剤入門」〔2007年三洋化成工業株式会社発行、藤本武彦著〕212頁に記載されている小田法による計算値として知られているものであり、グリフィン法による計算値ではない。
HLB値は有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB=10×無機性/有機性
HLBを導き出すための有機性の値及び無機性の値については前記「界面活性剤入門」213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
また、親水性樹脂(A)の溶解度パラメーター(以下、SP値という。)[(単位は(cal/cm1/2]は、好ましくは7〜14、さらに好ましくは8〜13、特に好ましくは9〜13である。7以上であるとさらに現像性が良好に発揮でき、14以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
なお、本発明におけるSP値は、Fedorsらが提案した下記の文献に記載の方法によって計算されるものである。
「POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE,February,1974,Vol.14,No.2,Robert F. Fedors(147〜154頁)」
本発明の親水性樹脂(A)は、分子内にラジカル重合性基を有するが、そのラジカル重合性基としては、光硬化性の観点から、(メタ)アクリロイル基、ビニル基およびアリル基が好ましく、より好ましくは(メタ)アクリロイル基である。
また、本発明のラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)が分子内に含有する親水性に寄与する官能基は、アルカリ現像性の観点から、カルボキシル基、エポキシ基、スルホン酸基、リン酸基が好ましく、より好ましくはカルボキシル基である。
本発明のラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)としては、例えば親水性エポキシ樹脂(A1)、親水性アクリル樹脂(A2)などが挙げられる。
親水性エポキシ樹脂(A1)としては、市販品のエポキシ樹脂にラジカル重合性基を有する化合物を反応させ、さらにカルボキシル基などの親水性の官能基を有する化合物を反応することによって合成することができる。
例えば、分子中にエポキシ基を有するノボラック型のエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、さらにフタル酸や無水フタル酸などの多価カルボン酸や多価カルボン酸無水物を反応させて製造する方法が挙げられる。
また、親水性アクリル樹脂(A2)は既存の方法により(メタ)アクリル酸誘導体を重合させ、さらにラジカル重合性基を有する化合物を反応することで得ることができる。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)の製造方法としてはラジカル重合が好ましく、溶液重合法が分子量を調節しやすいため好ましい。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)を製造するために使用するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸(a21)、(メタ)アクリル酸エステル(a22)があげられる。
(メタ)アクリル酸エステル(a22)としては(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸メチルである。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)の製造法で側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入する方法としては、例えば下記の(1)及び(2)の方法が挙げられる。
(1)(a21)または(a22)のうちの少なくとも一部にイソシアネート基と反応しうる基(水酸基または1級もしくは2級アミノ基など)を有するモノマーを使用して重合体を製造し、その後(メタ)アクリロイル基とイソシアネート基を有する化合物[(メタ)アクリロイロキシエチルイソシアネート等]を反応させる方法。
(2)(a21)または(a22)のうちの少なくとも一部にエポキシ基と反応しうる官能基(水酸基、カルボキシル基又は1級もしくは2級アミノ基など)を有するモノマーを使用して重合体を製造し、その後(メタ)アクリロイル基とエポキシ基を有する化合物(グリシジル(メタ)アクリレート等)を反応させる方法。
本発明の親水性樹脂(A)の数平均分子量は、1,000〜100,000であり、好ましくは2,000〜50,000である。
本発明の感光性樹脂組成物中の親水性樹脂(A)の含有量は、解像性および密着性の観点から(A)〜(E)の合計重量に基づいて、5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%である。
本発明の第2の必須成分である多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)としては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーであれば、特に限定されず、その数平均分子量は1,000未満である。
る。
このような多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)としては、2官能(メタ)アクリレート(B1)、3官能(メタ)アクリレート(B2)、4〜6官能(メタ)アクリレート(B3)及び7〜10官能(メタ)アクリレート(B4)が挙げられる。
一方、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)を含有しない場合や、(B)ではなく単官能(メタ)アクリレートモノマーのみを用いると、架橋密度が足りず硬化が不十分となり、密着性が悪化する。
2官能(メタ)アクリレート(B1)としては、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えば、グリコールのジ(メタ)アクリレート、グリセリンのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのジ(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1,5−ペンタンジオールのジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,3−プロパンジオールのジ(メタ)アクリレート];多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物と(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、グリセリンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート];OH基含有両末端エポキシアクリレート;多価アルコールと(メタ)アクリル酸とヒドロキシカルボン酸のエステル化物[例えばヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート]等が挙げられる。
なお、多価アルコールの水酸基のすべてを(メタ)アクリル酸、アルキレンオキサイド付加物などと反応させる必要はなく、未反応の水酸基が残っていてもよい。
3官能(メタ)アクリレート(B2)としては、グリセリンのトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ(メタ)アクリレート;及びトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
4〜6官能(メタ)アクリレート(B3)としては、ペンタエリスリトールのテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
7〜10官能の(メタ)アクリレート化合物(B4)としては例えばジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応により得られる化合物など、ジイソシアネート化合物と水酸基含有多官能(メタ)アクリレート化合物との反応により得ることができる。
多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)のうち、硬化性の観点から好ましくは3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーであり、さらに好ましくはグリセリン、ペンタエリスリトールまたはジペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーである。
本発明の感光性樹脂組成物中の多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)の含有量は、密着性の観点から(A)〜(E)の合計重量に基づいて、3〜40重量%、好ましくは5〜30重量%である。
本発明の第3の必須成分である光重合開始剤(C)として、可視光線、紫外線、遠赤外線、荷電粒子線及びX線等の放射線の露光により、重合性不飽和化合物の重合を開始しうるラジカルを発生する成分であればどのようなものでもよい。
光重合開始剤(C)としては、α−ヒドロキシアルキルフェノン型(C1)(例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等);α−アミノアルキルフェノン型(C2)(例えば、(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等);チオキサントン化合物型(C3)(例えば、(イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等);リン酸エステル型(C4)(例えば、(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド等);アシルオキシム系型(C5)(例えば、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等);ベンジルジメチルケタール型(C)等;ベンゾフェノン型(C7)(例えば、ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4‘−メチルジフェニルスルフィド等)が挙げられる。
これらのうち硬化物の硬化性の観点から好ましいのはα−アミノアルキルフェノンであり、さらに好ましいのは2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1である。
光重合開始剤(C)の使用量は、(A)〜(E)の合計に基づいて硬化性および硬化物の着色の観点から1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
本発明の感光性樹脂組成物における第4の必須成分である白色顔料(D)としては、その種類は限定されないが、白色度の観点から、酸化チタンが一般的である。その他にこの分野で一般的に使用される白色顔料としては、C.I.ピグメントホワイト4、5、6、6:1、7、18、18:1、19、20、22、25、26、27、28、32などが挙げられる。
酸化チタンは製法により白色度が異なるので、反射率向上のため白色度の高い酸化チタンの選定が好ましい。酸化チタンの精製途中で混入する重金属、金属酸化物の不純物が白色度に悪影響を及ぼし、なかでもFe,Cr,Cu,Mn,V,Nb等による着色は有害である。そのため、不純物として重金属、金属酸化物の不純物を0.1重量%以下に規制することが好ましい。
不純物が0.1重量%以下の酸化チタンは、好ましくは塩素法で作られたルチル型酸化チタンをアルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、有機物等で表面処理することにより用意できる。
反射率向上に有効な白色顔料の一次粒子の体積平均粒径は100nm〜400nm、好ましくは150〜350nmである。なお、本発明の一次粒子の体積平均粒径はレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置で測定した値を採用する。
塩素法酸化チタンとしては、タイピュアーR900及びR920(デュポン製)並びにタイペークCR50、CR58、CR67、PFC−105及びPFC−107(石原産業製)等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物中の(A)〜(E)の含有量基づいて、白色顔料(D)の含有量は、30〜85重量%、好ましくは35〜80重量%である。
30重量%以上であれば反射率が良好であり、85重量%以下であれば塗工時のハンドリング性が更に良好に発揮できる。
本発明の感光性樹脂組成物における第5の必須成分である蛍光染料(E)は、黄色度と、光遮蔽度を高めるための白色度の観点から必須成分である。
蛍光染料はその構造により蛍光スペクトルが異なるので、高い白色度と低い黄色度を実現するためには適切な蛍光染料の選定が必要である。白色度を高くし、黄色度を低くするためには蛍光染料(E)の蛍光スペクトル極大波長が350〜450nmであることが必要であり、好ましくは360〜445nm、より好ましくは370〜440nmであればよい。
蛍光染料(E)の蛍光スペクトル極大波長が350nm未満では白色度が不十分となり、一方、450nmを超えると黄色度が不十分となる。
そのような蛍光染料(E)としては、ベンゾオキサゾイル骨格を有する化合物が挙げられ、例えば、「Telalux KCB」(クラリアントジャパン社製;蛍光スペクトルの極大波長が440nm)、「Telalux KS」(クラリアントジャパン社製;蛍光スペクトルの極大波長が410nm)、「Telalux KS−N」(クラリアントジャパン社製;蛍光スペクトルの極大波長が410nm)が挙げられる。
蛍光染料(E)の使用量は、(A)〜(E)の合計に基づいて硬化物の白色度および黄色度の観点から0.001〜1重量%、好ましくは0.005〜0.5重量%、より好ましくは0.01〜0.1重量%である。
本発明にかかる感光性樹脂組成物は、必要によりさらにその他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、単官能(メタ)アクリレートモノマー(F)、レベリング剤(G)、酸化防止剤(H)、体質顔料(硫酸バリウム及びタイク)、増感剤、重合禁止剤、溶剤、顔料分散剤、増粘剤及びその他の添加剤(例えば黄変防止剤)が挙げられる。
本発明における単官能(メタ)アクリレート(F)としては、密着性の観点から、リン酸基、カルボキシル基、水酸基を有する(メタ)アクリレートが好ましく、更に好ましくはリン酸基を有する(メタ)アクリレートである。
水酸基を含有する(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられ、リン酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物中の(A)〜(E)の合計重量に基づいて単官能(メタ)アクリレート(F)の含有量は、0〜20重量%が好ましく、更に好ましくは0.5〜15重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。
本発明におけるレベリング剤(G)としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤等が挙げられる。これらのうちで塗布性の観点から、フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤が好ましく、相溶性の観点からオキシアルキル鎖を有する界面活性剤が好ましい。
本発明における酸化防止剤(H)としては、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等が挙げられる。これらのうち、光硬化性と酸化防止能の観点から、好ましくはフェノール系酸化防止剤であり、特に好ましくは2,6−ジーt−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4、6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート(イルガノックス1076)、チオジエチエレンビス[3−(3,5−ジーt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート(イルガノックス1035)、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート](イルガノックス245)、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチルー4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(イルガノックス259)、ペンタエリスリトール・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](イルガノックス1010)である。
溶剤としては、ケトン溶剤(シクロヘキサノン等)、エーテル溶剤(エーテルエステル溶剤及びエーテルアルコール溶剤を含む)(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びメトキシブチルアセテート等)、エステル溶剤(酢酸ブチル等)、エーテル溶剤(エーテルエステル溶剤及びエーテルアルコール溶剤等)、アルコール溶剤(ケトンアルコール溶剤を含む)(1.3−ブチレングリコール及びジアセトンアルコール等)、エステル溶剤(乳酸エチル等)、ケトン溶剤(アセトン及びメチルエチルケトン等)等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、例えば、プラネタリーミキサー等の公知の混合装置により、上記の各成分を混合等することにより得ることができる。また感光性樹脂組成物は、通常、室温で液状であり、その粘度は25℃で1〜200mPa・s、好ましくは2〜150mPa・sである。
本発明の感光性樹脂組成物から硬化物を得る好ましい形成工程は、感光性樹脂組成物を基板上に塗布後、光照射し、アルカリ現像してパターン形成し、さらにポストベークを行う工程である。
硬化物の形成は、通常、以下(1)〜(5)の工程で行われるが、これに限定されるものではない。
・ 基板の上に本発明の感光性樹脂組成物を塗布する工程
塗布方法としては、ロールコート、スピンコート、スプレーコートおよびスリットコート等が挙げられ、塗布装置としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、カーテンコーター、グラビアコーター及びコンマコーター等が挙げられる。
膜厚は、好ましくは0.5〜100μmである
(2)塗布された感光性樹脂組成物層を、必要に応じて熱を加えて乾燥させる(プリベーク)工程
乾燥温度としては、好ましくは20〜120℃、さらに好ましくは30〜110℃である。
乾燥時間は、好ましくは0.5〜10分、さらに好ましくは1〜8分、特に好ましくは1〜5分である。乾燥は減圧、常圧どちらでもよい。
(3)所定のフォトマスクを介して、活性光線により感光性樹脂組成物層の露光を行う工程
活性光線としては、例えば、可視光線、紫外線、およびレーザー光線が挙げられる。
光線源としては、例えば、太陽光、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、および半導体レーザーが挙げられる。
露光量としては、特に限定されないが、好ましくは20〜300mJ/cm、生産コストの観点から20〜100mJ/cmがさらに好ましい。露光を行う工程においては、感光性樹脂組成物中の(メタ)アクリロイル基を有する成分が反応して光硬化反応する。
(4)光照射後、未露光部を現像液で除去し、現像を行う工程
現像液は、通常、アルカリ水溶液を用いる。
アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩の水溶液;ヒドロキシテトラメチルアンモニウム、およびヒドロキシテトラエチルアンモニウム等の有機アルカリの水溶液が挙げられる。
これらを単独又は2種以上組み合わせて用いることもでき、また、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等の界面活性剤を添加して用いることもできる。
現像方法としては、ディップ方式とシャワー方式があるが、シャワー方式の方が好ましい。現像液の温度は、好ましくは20〜45℃である。現像時間は、膜厚や感光性樹脂組成物の溶解性に応じて適宜決定される。
(5)後加熱(ポストベーク)工程
ポストベークの温度としては50〜280℃、好ましくは100〜250℃、さらに好ましくは120〜240℃である。
ポストベークの時間は、5分〜2時間、好ましくは10分〜1時間、さらに好ましくは15分〜45分である。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
製造例1 [メタクリロイル基を有する親水性アクリル樹脂(A−1)の製造]
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート172部を仕込み、90℃まで加熱した。ここにメタクリル酸177部、メタクリル酸メチル13部、メタクリル酸イソボルニル395部、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート207部を均一混合した溶液と、ジメチル−2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12部を均一混合した溶液をそれぞれ滴下し、ガラス製コルベン中でラジカル重合を行い、反応物を得た。
この反応物にさらにグリシジルメタクリレート19部を仕込み、90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで樹脂濃度が50重量%となるように希釈して、本発明のメタクリロイル基を有する親水性アクリル樹脂(A−1)の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。
この樹脂の純分換算した酸価は100.2であった。GPCによる数平均分子量(Mn)は5,800であった。なお、SP値は10.5、HLB値は5.8であった。
製造例2 [アクリロイル基を有する親水性エポキシ樹脂(A−2)の製造]
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EOCN―102S」(日本化薬(株)製 エポキシ当量200)200部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート245部を仕込み、110℃まで加熱して均一に溶解させた。続いて、アクリル酸76部(1.07モル部)、トリフェニルホスフィン2部及びp−メトキシフェノール0.2部を仕込み、110℃にて10時間反応させた。
反応物にさらにテトラヒドロ無水フタル酸91部(0.60モル部)を仕込み、90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで樹脂濃度が50重量%となるように希釈して、本発明のアクリロイル基を有する親水性カルボキシル基含有クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(A−2)の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。
この樹脂の純分換算した酸価は88.4であった。GPCによる数平均分子量(Mn)は3,200であった。なお、SP値は11.3、HLB値は6.4であった。
比較製造例1 [ラジカル重合性基を有しない親水性アクリル樹脂(A’−1)の製造]
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート172部を仕込み、90℃まで加熱した。
ここにメタクリル酸177部、メタクリル酸メチル13部、メタクリル酸イソボルニル395部、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート207部を均一混合した溶液と、ジメチル−2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12部を均一混合した溶液をそれぞれ滴下し、ガラス製コルベン中でラジカル重合を行い、反応物を得た。
その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで樹脂濃度が50重量%となるように希釈して、アクリル樹脂(A’−1)の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。なお、このアクリル樹脂(A’−1)はラジカル重合性基を有していない。この樹脂の純分換算した酸価は100.2であった。GPCによる数平均分子量(Mn)は5,500であった。なお、SP値は135.7、HLB値は5.5であった。
製造例3[酸化チタンの分散液(D−1)の製造]
攪拌装置を備えたSUS製フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート500部、分散剤としてリン酸ポリエステル(商品名:DISPERBYK−111、ビックケミージャパン(株)製)80部を仕込み均一化した。ここに、表面を無機処理した酸化チタン(商品名:PFC−107、カタログ記載値による一次粒子の体積平均粒子径:250nm、石原産業(株)製)420部を仕込み攪拌し、分散させた。
この分散させた液を250mLのポリ容器に移し、更にここに粒径1mmのジルコニアビーズを仕込み、ペイントシェーカーで1時間分散させた。
分散終了後、300メッシュでのろ過にてジルコニアビーズを除去し、酸化チタンの50%分散液(D−1)を得た。
製造例4 [酸化チタンの分散液(D−2)の製造]
製造例3の酸化チタンを表面無機処理品から表面有機処理品(商品名:D−2667、カタログ記載値による一次粒子の体積平均粒子径:260nm、堺化学(株)製)に変更したのみ以外は製造例3と同様の方法で、酸化チタンの50%分散液(D−2)を得た。
比較製造例2 [青色顔料(E’−2)の分散液の製造]
攪拌装置を備えたSUS製フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート990部、分散剤としてリン酸ポリエステル(商品名:DISPERBYK−111)3部を仕込み均一化した。ここに、青色顔料であるC.I.ピグメントブルー15:4(商品名:LIONOL BLUE FG−7400−G、トーヨーカラー(株)製)7部を仕込み攪拌し、分散させた。
この分散させた液を250mLのポリ容器に移し、更にここに粒径1mmのジルコニアビーズを仕込み、ペイントシェーカーで1時間分散させた。
分散終了後、300メッシュでのろ過にてジルコニアビーズを除去し、青色顔料(E’−2)の1%分散液を得た。
実施例1
表1の配合部数(重量部)に従い、(A−1)、(A−2)、(B−1)、(C−1)、(D−1)、(E−1)、(F−1)、(G−1)、(H−1)および溶剤を仕込み、均一になるまで攪拌し、実施例1の感光性樹脂組成物を得た。
実施例2〜6および比較例1〜6
同様の操作で、表1の配合部数(重量部)で配合して、実施例2〜6、および比較例1〜6の感光性樹脂組成物を得た。
なお、表1中の略称の化学品の詳細は以下の通りである。
(B−1):「ネオマーDA−600」[ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:三洋化成工業(株)社製]
(B−2):「SR−9035」[エトキシ化(15)トリメチロールプロパントリアクリレート:サートマー社製]
(C−1):「イルガキュアー 819」[ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド:BASF(株)社製)]
(C−2):「イルガキュアー 907」[2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:BASF(株)社製]
(C−3):「ルシリンTPO」[(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ジフェニルフォスフィンオキサイド:BASF(株)社製)]
(E−1):「Telalux KCB」[ベンゾオキサゾイル誘導体:クラリアントジャパン社製;蛍光スペクトルの極大波長が440nm]
(E−2):「Telalux KS」[ベンゾオキサゾイル誘導体:クラリアントジャパン社製;蛍光スペクトルの極大波長が410nm]
(E’−1):「クマリン6」[3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−(ジエチルアミノ)クマリン:SIGMA−ALDRICH社;蛍光スペクトルの極大波長が505nm]
(F−1):「ライトアクリレートPO−A」[フェノキシエチルアクリレート:共栄社化学(株)社製;官能基数が1個]
(F−2):「KAYAMER PM−21」[アクリル変性リン酸エステル:日本化薬(株)社製;官能基数が1個]
(F−3):「KBM−5103」(3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン:信越化学(株)社製)
(G−1):「KF−352A」[オキシアルキレン鎖を有するポリジメチルシロキサン:信越化学(株)社製]
(G−2):「サーフロンS−386」[オキシアルキレン鎖を有するフッ素化合物:AGCセイミケミカル(株)社製]
(H−1):ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ―t―ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート] [「イルガノックス1010」:BASFジャパン(株)社製]
実施例1〜6、および比較例1〜4の感光性樹脂組成物の硬化物の光遮蔽度(白色度)、黄色度、解像度、密着性の物性測定と性能評価を行った。
<白色度と黄色度の評価>
[白色度および黄色度測定用の基板の作成]
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコーターにより塗布し、乾燥膜厚20μmの塗膜を形成した。この塗膜を減圧下で完全に乾燥した後、ホットプレート上で80℃、3分間加熱した。
得られた塗膜に対し、超高圧水銀灯の光を100mJ/cm(i線換算で照度22mW/cm)照射して硬化させ、さらに230℃、30分間加熱して、白色度および黄色度測定用の基板を作成した。
上記の硬化物をJIS Z 8722に準拠した物体色の測定に使用される分光測色計(コニカミノルタ社製「CM3700d」、光源Cを使用)を用い、白色度(L*)および黄色度(b*)を測定した。
タッチパネルのベゼル部分に使用するには、L*が90以上であれば十分な白色度とされ、b*が0以下であれば黄色度が十分低いとされる。
<解像度の評価>
[解像性確認硬化パターンの作製]
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコーターにより塗布し、乾燥させて、乾燥膜厚5μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で80℃、3分間加熱して溶媒を完全に揮散させた。
得られた乾燥塗膜に対し、長さが約2cmで幅が50μmの開口部を100μmおきに100本刻んだライン形成用のマスクを通して超高圧水銀灯の光を100mJ/cm(i線換算で照度22mW/cm)照射した。なお、マスクと基板の間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。
その後0.05%KOH水溶液を用いてアルカリ現像した。水洗したのち、150℃で30分間ポストベークを行い、ガラス基板上に2cm×50μmの長方形パターンを100μmおきに100本形成した。
なお、マスク開口径を調整することにより所望の幅を有する長方形のパターンを形成することができる。
[解像度の評価]
タッチパネルの狭額縁化が進んでいることから、高精細なパターンを形成することができる、すなわち解像度として、50μmあるいはそれ以下のサイズでのパターニングが要求されるようになってきた。
すなわち解像度が高いパターンほど、マスクの開口径が小さくなっても、マスクの開口径と同じ大きさのパターンを形成できる性能に優れる。
そこで解像度は、マスクの開口径を50μmに設定し、上記の方法によりパターンを形成したときのパターンの幅を測定することで評価した。
下底径が小さいほど解像度が高い。この評価方法と条件においては、一般には80μm以下が好ましいとされる。
<密着性の評価>
上記の導電性硬化膜をJIS K 5600−5−6に準拠し、100個(10個×10個)のマスができるよう1mm幅にカッターナイフで切込みを入れ樹脂密着性を測定する。
測定結果は、試験後に基材フィルム上に残ったマス目の数で表す。
本発明の感光性樹脂組成物はとりわけ高度な密着性を要求される用途でも要求を満足させるレベルなので、この評価条件での密着性はすべてのマス目100が残ることが要望される。
本発明の実施例1〜6の感光性樹脂組成物は、表1に示す通り、白色度、密着性、解像性および柔軟性のすべての点で優れている。
一方、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)を使用しない比較例1では解像度および密着性が不良であり、ラジカル重合性基を含まない親水性樹脂を使用した比較例2では密着性が不良である。多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)を使用しない比較例3では密着性が不良であり、白色顔料(D)を使用しない比較例4では白色度が大幅に不良であった。
蛍光スペクトルの極大波長が450nmを超える蛍光染料を使用した比較例5では黄色度が不十分であり、青色顔料を使用した比較例6では白色度が不十分であった。
本発明の感光性樹脂組成物は、硬化後の光遮蔽度と黄色度、密着性および解像度に優れるため、タッチパネル用ベゼルなどの不透明なタッチパネル用部材や、ディスプレイに使用する反射板などのバックライト用部材として好適に使用できる。

Claims (5)

  1. ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、白色顔料(D)と、蛍光染料(E)とを含有し、蛍光染料(E)が350〜450nmに蛍光スペクトルの極大波長を有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 蛍光染料(E)がベンゾオキサゾイル骨格を有する化合物である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. (A)〜(E)の合計重量に基づいて、蛍光染料(E)の含有量が、0.001〜1重量%である請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 白色顔料(D)の一次粒子の体積平均粒径が100〜400nmである請求項1〜3いずれか記載の感光性樹脂組成物。
  5. (A)〜(E)の合計重量に基づいて、白色顔料(D)の含有量が、30〜85重量%である請求項1〜4いずれか記載の感光性樹脂組成物。
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