JP2017167434A - 洗浄方法、洗浄装置、およびカメラモジュールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】カメラモジュール部材の内部の構造が破損する等の不具合を防ぎつつ、カメラモジュール部材の内部を洗浄することを実現することにある。【解決手段】洗浄方法は、可動構造を有するレンズなしVCMモジュール(120)の内部にエアを通して洗浄する洗浄方法であって、レンズなしVCMモジュール(120)の内部からエアを吸引するエア吸引ステップと、前記エア吸引ステップにてエアを吸引しつつ、レンズなしVCMモジュール(120)の内部へエアを供給するエア供給ステップと、VCMモジュール(120)を除電する除電ステップと、を含む。【選択図】図1
Description
本発明は、カメラモジュール部材の洗浄方法および洗浄装置に関するものである。
カメラモジュールの製造工程において、撮像素子の撮像面や撮像素子の上方に配置されるガラス上に微小な異物が付着すると、撮像時に画素欠陥やシミ不良などの画像不良が発生する原因となる。そのため、従来、カメラモジュール内部の異物を除去する技術に関して様々な提案がされている。
特許文献1では、製造工程ごとの製品を水により洗浄することが提案されている。また、特許文献2では、撮像チップを備えている状態でのカメラモジュールの洗浄方法が提案されている。特許文献2に記載されている洗浄方法では、カメラモジュール内部に異物捕捉部を設け、エアブローにより、異物を異物捕捉部に集めることで、撮像チップ上に異物が付着することを防いでいる。
しかしながら、上述のような従来技術は以下のような問題がある。すなわち、オートフォーカス(AF)や手ぶれ補正機構(OIS)を有するカメラモジュールは、バネ等の弾性体や、粘性体を利用した減衰機構などの繊細な部品で構成されているカメラモジュール部材を有する。そのため、異物を除去する際に、特許文献1および特許文献2で示す液体系の洗浄剤や強力なエアブローを洗浄対象となるカメラモジュール部材に加えると、(1)部品を固定している接着剤が外れる、(2)バネ等の弾性体が破断、変形する、(3)粘性体が所定の場所から移動してしまう、等のダメージを与えてしまう。その結果、カメラモジュールの性能を保持できなくなり不具合が生じる虞があるという問題がある。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、カメラモジュール部材の内部の構造が破損する等の不具合を防ぎつつ、カメラモジュール部材の内部を洗浄することを実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る洗浄方法は、可動構造を有するカメラモジュール部材の内部にエアを通して前記カメラモジュール部材を洗浄する洗浄方法であって、前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引するエア吸引ステップと、前記エア吸引ステップにて前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引しつつ、前記カメラモジュール部材の内部へエアを供給するエア供給ステップと、前記カメラモジュール部材を除電する除電ステップと、を含むことを特徴とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る洗浄装置は、可動構造を有するカメラモジュール部材の内部にエアを通して前記カメラモジュール部材を洗浄する洗浄装置であって、前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引するエア吸引部と、前記エア吸引部により前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引しつつ、前記カメラモジュール部材の内部へエアを供給するエア供給部と、前記カメラモジュール部材を除電する除電部と、を備えていることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、カメラモジュール部材の内部の構造が破損する等の不具合を防ぎつつ、カメラモジュール部材の内部を洗浄することができるという効果を奏する。
〔実施形態1〕
本発明の実施の一形態について、図1〜図6に基づいて説明すれば以下のとおりである。
本発明の実施の一形態について、図1〜図6に基づいて説明すれば以下のとおりである。
(カメラモジュールの画像不良)
まず、カメラモジュール100の画像不良について図2および図3に基づき説明する。図2の(a)はカメラモジュール100の断面図である。図2の(b)は、カメラモジュール100が異物により画像不良を起こす場合を説明する断面図である。図3の(a)はレンズなしVCMモジュール120の断面図である。図3の(b)はレンズ付VCMモジュール121の断面図である。図3の(c)は、レンズなしVCMモジュール120に付着する異物の例を説明する断面図である。
まず、カメラモジュール100の画像不良について図2および図3に基づき説明する。図2の(a)はカメラモジュール100の断面図である。図2の(b)は、カメラモジュール100が異物により画像不良を起こす場合を説明する断面図である。図3の(a)はレンズなしVCMモジュール120の断面図である。図3の(b)はレンズ付VCMモジュール121の断面図である。図3の(c)は、レンズなしVCMモジュール120に付着する異物の例を説明する断面図である。
カメラモジュール100は、図2の(a)に示すように、VCM(Voice Coil Motor)モジュール105および撮像部108を備えている。カメラモジュール100は、AFおよびOIS機能を有する。そのため、VCMモジュール105は、可動構造を有する。
VCMモジュール105は、光学部103、レンズホルダ104、カバー110、ベース部材111、および中間支持体115を備えている。
光学部103は、撮像レンズ101およびレンズバレル102を備えている。撮像レンズ101は撮像素子106に入射光を集光させる。レンズバレル102は撮像レンズ101を保持する。
レンズホルダ104は、上下が開口した中空の部材であり、レンズバレル102を内周壁で保持している。言い換えると、VCMモジュール105において、レンズバレル102がレンズホルダ104に保持されていない状態(図3の(a)で示す、レンズなしVCMモジュール120)では、後述するカバー開口部110aからベース開口部111aに通じる空間203が存在する。レンズホルダ104は、サスペンションワイヤ109と弾性体113とにより、中間支持体115に支持されている。これにより、レンズホルダ104は、光軸方向に対して垂直の関係にある水平面内で可動し、OIS機能を実現する。さらに、レンズホルダ104は、中間支持体115、弾性体113を介して、カバー110に支持されている。これにより、レンズホルダ104は、光軸方向へも可動する。レンズホルダ104は、可動構造の一部である。レンズホルダ104は、撮像素子106側の端部に、カバー110の外周面に向かって凸となる円環状の凸部104aが設けられている。
また、光学部103の振動を減衰することを目的として、カバー110とレンズホルダ104との間に減衰用粘性体114が設置されている。
カバー110は、例えば金属部材からなり、レンズホルダ104を囲む形状に形成されている。カバー110の光学部103の上方(光が入射してくる側)に対応する位置には、カバー開口部110aが設けられている。
ベース部材111は、カバー110の下方(撮像素子106側)に位置する部材であり、カバー110に連結されている。ベース部材111は、基板107の外周部分をカバーするように載置されている。ベース部材111のカバー110側の端部には、光軸方向に凸となり、かつ、光学部103の下方(撮像素子106側)に対応する位置にベース開口部111aを有する凸部111bが設けられている。
中間支持体115は、上下が開口した中空の部材であり、光学部103およびレンズホルダ104を取り囲むように配置されている。言い換えると、VCMモジュール105には、カバー開口部110aからベース開口部111aに通じる空間201および空間202が存在する(図3の(a)参照)。中間支持体115は、弾性体113によりカバー110に支持されている。中間支持体115は、可動構造の一部であり、カバー110、およびベース部材111に対して、光軸方向に可動できるようにカバー110に支持されている。これにより、中間支持体115は光軸方向に可動し、AF機能を実現する。中間支持体115の撮像素子106側の端部には、光軸方向に凸となり、かつ光学部103の下方に対応する位置に中間支持体開口部115aを有する凸部115bが設けられている。
撮像部108は、基板107と、基板107上に設けられた撮像素子106と、ベース開口部111aを塞ぐように配置されるリッドガラス112と、が備えられている。
カメラモジュール100は、撮像素子106が、光学部103を経由して到達した光を受光して光電変換を行い、撮像素子106上に結像された被写体像を得る。そのため、上記結像時に、図2の(b)に示すように、リッドガラス112上に異物Dが付着していると、画像不良等の原因となる。
カメラモジュール100の製造工程においては、例えば、図3の(a)に示す、レンズなしVCMモジュール120(カメラモジュール部材)に光学部103を組み込み、図3の(b)に示すレンズ付VCMモジュール121(カメラモジュール部材)が組立てられる。レンズ付VCMモジュール121は図2で示すVCMモジュール105と同じである。その後、最終的にレンズ付VCMモジュール121に撮像部108が組み込まれ、カメラモジュール100が完成する。
上記工程でカメラモジュール100を製造する場合、レンズ付VCMモジュール121に撮像部108を組み込む際に、外部から異物Dが混入しないようにしても、組み立てられたカメラモジュール100において画像不良等が発生する可能性がある。図3の(c)に示すように、レンズなしVCMモジュール120の内部にすでに異物Dが付着している場合、カメラモジュール100の組み立て中や組み立て後に、上記異物Dがリッドガラス112上に移動する可能性があるからである。
そこで、本発明では、撮像部108を組み込む前のカメラモジュール部材、すなわちレンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121の内部を洗浄することにより、カメラモジュール100における画像不良等の発生を防ぐ。
また、レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121の内部では、レンズホルダ104および中間支持体115等の可動構造が、弾性体113、およびサスペンションワイヤ109により宙釣りになっているため可動する。そのため、エアを供給する(エアブローを行う)ことで、レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121の内部に付着している異物Dを除去しようとする場合、エアの供給圧力を上げ過ぎると可動構造が過剰に振動する。これにより、可動構造がカバー110等の周辺部品と接触して、レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121を構成する部材が破損する可能性がある。
また、減衰用粘性体114についても、一定の強度は持っているものの、エア供給による強い衝撃を与えると強度を保てなくなり、減衰用粘性体114が周囲に飛び散る可能性がある。その結果、新たな異物Dの発生やVCMモジュール105の性能の劣化などの悪影響を与える可能性がある。
エアを吸引することでレンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121内部に付着している異物Dを除去しようとする場合においても、吸引圧力が適切ではない場合、エアを供給する場合と同様に上記の現象が発生する可能性がある。
そこで、本発明では、レンズなしVCMモジュール120およびレンズ付VCMモジュール121の内部をエアで洗浄する際に、適切に調整されたエア供給圧力およびエア吸引圧力により洗浄を行う。以下に、カメラモジュール部材の内部をエアで洗浄する洗浄装置1について詳しく説明する。
(洗浄装置の構成)
図1は、本発明の実施形態1に係る洗浄装置1を示す概略構成図である。図4は図1の領域Aの拡大図であり、洗浄装置1により発生する気流の一例を説明するための図である。なお、図1は、説明を簡易にするために、ノズル5、固定治具6、および洗浄対象物(レンズなしVCMモジュール120)のみを断面図として示している。また、図示にはないが、洗浄対象物がレンズ付VCMモジュール121の場合は、図1のレンズなしVCMモジュール120がレンズ付VCMモジュール121入れ替わるのみで、他の構成は同様である。また、図中の矢印、および白抜き矢印はエアの流れを示している。
図1は、本発明の実施形態1に係る洗浄装置1を示す概略構成図である。図4は図1の領域Aの拡大図であり、洗浄装置1により発生する気流の一例を説明するための図である。なお、図1は、説明を簡易にするために、ノズル5、固定治具6、および洗浄対象物(レンズなしVCMモジュール120)のみを断面図として示している。また、図示にはないが、洗浄対象物がレンズ付VCMモジュール121の場合は、図1のレンズなしVCMモジュール120がレンズ付VCMモジュール121入れ替わるのみで、他の構成は同様である。また、図中の矢印、および白抜き矢印はエアの流れを示している。
洗浄装置1は、可動構造を有するカメラモジュール部材の内部にエアを通して上記カメラモジュール部材を洗浄する洗浄装置1であって、カメラモジュール部材の内部からエアを吸引するエア吸引部9と、エア吸引部9によりカメラモジュール部材の内部からエアを吸引しつつ、カメラモジュール部材の内部へエアを供給するエア供給部2と、カメラモジュール部材を除電する除電装置20と、を備えている。
具体的には、図1に示すように、洗浄装置1は、エア供給部2、圧力調整部3、供給用配管4、ノズル5、固定治具6、吸引用フード7、吸引用配管8、エア吸引部9、および除電装置20を備えている。洗浄装置1は、可動構造を有するカメラモジュール部材(レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121)の内部にエアを通してカメラモジュール部材を洗浄する。
固定治具6(固定部)は、カメラモジュール部材の内部のエアを吸引するための開口部である吸引側開口部62aを有し、カメラモジュール部材を固定する。
具体的には、固定治具6は、上部固定部材61および下部固定部材62を備えている。固定治具6は、上下が開口した中空の部材である。固定治具6は、例えば、レンズなしVCMモジュール120のカバー110の上面を上部固定部材61の下面に当接させ、ベース部材111の下端を下部固定部材62に当接させてレンズなしVCMモジュール120を挟み込み固定する。
上部固定部材61には、レンズなしVCMモジュール120を固定した状態で、カバー開口部110aに対応する位置に供給側開口部61aが設けられている。また、下部固定部材62には、レンズなしVCMモジュール120を固定した状態で、ベース開口部111aに対応する位置に吸引側開口部62aが設けられている。
エア供給部2は、エア吸引部9にてカメラモジュール部材の内部からエアを吸引しつつ、カメラモジュール部材の内部へエアを供給する。
具体的には、エア供給部2は、コンプレッサ等により圧縮したエアを供給用配管4に供給する。供給圧力が第1圧力範囲内となるように、供給用配管4に供給された圧縮エアは供給用配管4に設置されている圧力調整部3により調整される。第1圧力範囲は、例えば、0.1〜0.2MPaとすることができる。そして、供給用配管4を通流してきた圧力が調整された圧縮エアは、ノズル5により供給側開口部61aに向けて吹出される。圧力調整部3で調整した圧縮エアをカメラモジュール部材に向けて吹き出しできるように、ノズル5は固定治具6の上方に配置されている。
エア供給部2は、フィルタに通して塵埃を除去するなどしてクリーン度を上げたエアを供給用配管4に供給することが望ましい。また、エア供給部2は、ヒータにより加熱するなどして乾燥させたエアを供給用配管4に供給することが望ましい。
除電装置20は、カメラモジュール部材を除電する。具体的には、例えば、除電装置20は、発生させた正イオンおよび負イオンをファン等によりカメラモジュール部材に向けて放出し、除電ブロー21とする。これにより、除電装置20は、カメラモジュール部材を除電する。固定治具6等の周辺部に帯電する静電気も除去するために、ノズル5や供給用配管4の上方に除電装置20を配置し、固定治具6全体に除電ブロー21が行き渡るようにすることが望ましい。また、除電ブロー21の風量は、例えば、2.3m3/min(typ(typical値))とすることができる。
エア吸引部9は、カメラモジュール部材の内部からエアを吸引する。エア吸引部9は、カメラモジュール部材内に供給されたエアを、吸引側開口部62aから吸引する。
固定治具6の吸引側開口部62aは吸引用フード7(吸引路)に塞がれている。具体的には、吸引用フード7は固定治具6の下方に密着させるよう配置されている。吸引用フード7とエア吸引部9とは吸引用配管8(吸引路)によりつながれている。エア吸引部9は、第2圧力範囲内となるように吸引圧力を調整する。吸引側開口部62aから吸引用フード7およびエア吸引部9を介して、エア吸引部9はエア供給部2から供給されたエアを調整した吸引圧力により吸引する。第2圧力範囲内は、例えば、レンズなしVCMモジュール120の場合は4.0〜5.6kPaとすることができ、レンズ付VCMモジュール121の場合は2.0〜4.0kPaとすることができる。エア吸引部9は、吸引したエアを例えば工場排気として屋外に排出する。
(洗浄方法)
図4は、図1の領域Aの拡大図であり、洗浄装置1によりレンズなしVCMモジュール120内部に発生する気流の例を説明するための図である。図5は、図1の領域Aの拡大図であり、洗浄装置1によりレンズ付VCMモジュール121内部に発生する気流の例を説明するための部分拡大図である。
図4は、図1の領域Aの拡大図であり、洗浄装置1によりレンズなしVCMモジュール120内部に発生する気流の例を説明するための図である。図5は、図1の領域Aの拡大図であり、洗浄装置1によりレンズ付VCMモジュール121内部に発生する気流の例を説明するための部分拡大図である。
本実施形態に係るカメラモジュール100の洗浄方法は、カメラモジュール部材の内部からエアを吸引するエア吸引ステップと、エア吸引ステップにてカメラモジュール部材の内部からエアを吸引しつつ、カメラモジュール部材の内部へエアを供給するエア供給ステップと、カメラモジュール部材を除電する除電ステップと、を含む。
(レンズなしVCMモジュールの洗浄)
図1および図4に示すように、まず、カバー開口部110aと供給側開口部61aとを、および、ベース開口部111aと吸引側開口部62aとを、合わせるように、レンズなしVCMモジュール120を固定治具6に固定する。また、固定治具6の下方に吸引用フード7を密着させ、吸引用フード7に接続した吸引用配管8をエア吸引部9に接続する。固定治具6の上方にノズル5を配置する。さらに、供給用配管4、ノズル5、および固定治具6の上方に除電装置20を設置する。
図1および図4に示すように、まず、カバー開口部110aと供給側開口部61aとを、および、ベース開口部111aと吸引側開口部62aとを、合わせるように、レンズなしVCMモジュール120を固定治具6に固定する。また、固定治具6の下方に吸引用フード7を密着させ、吸引用フード7に接続した吸引用配管8をエア吸引部9に接続する。固定治具6の上方にノズル5を配置する。さらに、供給用配管4、ノズル5、および固定治具6の上方に除電装置20を設置する。
そして、固定治具6の下方よりエア吸引部9によりレンズなしVCMモジュール120内のエアを吸引する(エア吸引ステップ)。
レンズなしVCMモジュール120の内部には、カバー開口部110aからベース開口部111aに通じる空間201、空間202、および空間203が存在する。エア吸引部9によりレンズなしVCMモジュール120内部の各空間のエアを吸引する。
また、レンズなしVCMモジュール120内部からエアを吸引しつつ、エア吸引部9により固定治具6の上方のノズル5から前記カメラモジュール部材の内部へエアを供給し(エア供給ステップ)、除電装置20によりレンズなしVCMモジュール120を除電する除電ブロー21を行う(除電ステップ)。除電装置20(除電部)は、供給用配管4、ノズル5、および固定治具6を含むレンズなしVCMモジュール120の周辺部にも行き渡るように、除電ブロー21を行う。
エア吸引部9によりレンズなしVCMモジュール120内部のエアが吸引されつつ、ノズル5からレンズなしVCMモジュール120の内部にエアの供給が行われると、図4に矢印で示すように、各空間201〜203に気流が発生する。
レンズなしVCMモジュール120の内部の洗浄において、レンズなしVCMモジュール120の内部のエアを吸引せずエア供給のみを実施する場合、下記の(1)および(2)に示す現象等により、レンズなしVCMモジュール120内に異物を除去できるような気流を発生させることができない可能性がある。(1)エア供給の一部がレンズなしVCMモジュール120のカバー110や光学部103等で跳ね返される。(2)レンズなしVCMモジュール120内部の可動部周辺に存在する隙間領域(例えば、空間201〜203)に気流が発生しない。そこで、本実施形態では、エア吸引ステップにてレンズなしVCMモジュール120の内部のエアを吸引しつつ、エア供給ステップにてレンズなしVCMモジュール120の内部にエアを供給する。これにより、エア吸引およびエア供給の各々の圧力を調整することができるので、下記のような気流を効率よく発生させることができる。すなわち、本実施形態では、レンズなしVCMモジュール120の光の入射する側から底面側に向かって空間201〜203を通りレンズなしVCMモジュール120を貫通し、異物を除去できるような気流を効率よく発生させることができる。
また、レンズなしVCMモジュール120の洗浄において、レンズなしVCMモジュール120内部のエア吸引を行わずエア供給のみを実施する場合、エア供給の圧力によっては、可動部が激しく振動し可動構造物にダメージを与えることがある。それに対して、本実施形態では、エア吸引とエア供給を組み合わせて各々の圧力を調整することができるので、可動部の振動を低減でき、可動構造物にダメージが加わることを防ぐことができる。
また、レンズなしVCMモジュール120を除電ブロー21により除電することで静電気によりレンズなしVCMモジュール120に付着した異物をレンズなしVCMモジュール120から剥離させることができる。
エア吸引ステップおよびエア供給ステップにて発生する気流、および、除電ブロー21により、レンズなしVCMモジュール120内部に付着している異物DをレンズなしVCMモジュール120から引き剥がすことができる。引き剥がされた異物Dは、エア吸引部9により吸引されてレンズなしVCMモジュール120外に排出されるため、異物DがレンズなしVCMモジュール120内に留まり再付着することを防止することができる。
言い換えると、洗浄装置1を用いた洗浄方法では、レンズなしVCMモジュール120の内部の構造を安定させた状態で、レンズなしVCMモジュール120の内部の各空間にカバー開口部110aからベース開口部111aへと気流を発生させ、静電気によりカメラモジュール部材に付着した異物をカメラモジュール部材から剥離させることができる。その結果、レンズなしVCMモジュール120の内部の構造が破損する等の不具合を防ぎつつ、発生した気流によりレンズなしVCMモジュール120の内部の異物Dを除去することができる。すなわち、レンズなしVCMモジュール120の内部の構造が破損する等の不具合を防ぎつつ、レンズなしVCMモジュール120の内部を洗浄することができる。
なお、凸部115bは、中間支持体115の撮像素子106側の端部に部分的に配置されているため、可動構造がエア吸引部9に引き寄せられたとしても、各空間を塞ぐことはない。
(レンズ付きVCMモジュールの洗浄)
レンズ付VCMモジュール121の洗浄方法は、レンズなしVCMモジュール120の洗浄方法とほぼ同じである。レンズ付VCMモジュール121の洗浄方法とレンズなしVCMモジュール120の洗浄方法との異なる点は、図5に示すように、空間201および空間202のみに気流が発生する点のみである。したがって、洗浄装置1によれば、レンズ付VCMモジュール121においてもレンズなしVCMモジュール120と同様に、レンズ付VCMモジュール121の内部の構造が破損する等の不具合を防ぎつつ、レンズ付VCMモジュール121の内部を洗浄することができる。
レンズ付VCMモジュール121の洗浄方法は、レンズなしVCMモジュール120の洗浄方法とほぼ同じである。レンズ付VCMモジュール121の洗浄方法とレンズなしVCMモジュール120の洗浄方法との異なる点は、図5に示すように、空間201および空間202のみに気流が発生する点のみである。したがって、洗浄装置1によれば、レンズ付VCMモジュール121においてもレンズなしVCMモジュール120と同様に、レンズ付VCMモジュール121の内部の構造が破損する等の不具合を防ぎつつ、レンズ付VCMモジュール121の内部を洗浄することができる。
(カメラモジュールの製造方法)
カメラモジュール100の製造方法は、洗浄装置1を用いた洗浄方法によりカメラモジュール部材を洗浄する洗浄ステップと、洗浄したカメラモジュール部材に、撮像素子106を組み込む撮像素子組み込みステップと、を含む。
カメラモジュール100の製造方法は、洗浄装置1を用いた洗浄方法によりカメラモジュール部材を洗浄する洗浄ステップと、洗浄したカメラモジュール部材に、撮像素子106を組み込む撮像素子組み込みステップと、を含む。
これにより、撮像素子106がカメラモジュール部材に組み込まれる前に、カメラモジュール部材の内部の構造が破損する等の不具合を防ぎつつ、カメラモジュール部材の内部が洗浄される。このため、カメラモジュール部材内部に異物Dが無い状態で撮像素子106をカメラモジュール部材に組み込むことができるので、撮像素子106を組み込んだ後も異物Dが撮像素子106上に移動することがない。その結果、内部の不具合を防ぎつつ、画像不良が発生しないカメラモジュール100を製造することができる。
(実施例1)
図6を参照して、実施形態1で示した洗浄装置1の実験的洗浄効果について以下に説明する。図6の(a)および図6の(b)は、洗浄装置1の位置関係を説明する図である。図6の(c)は、洗浄条件を説明するための図である。
図6を参照して、実施形態1で示した洗浄装置1の実験的洗浄効果について以下に説明する。図6の(a)および図6の(b)は、洗浄装置1の位置関係を説明する図である。図6の(c)は、洗浄条件を説明するための図である。
本実施例では、図1に示す洗浄装置1を使用して、レンズなしVCMモジュール120およびレンズ付VCMモジュール121を洗浄した。図6の(a)および図6の(b)に示すように、洗浄装置1において、D1はノズル5の吹き出し径、D2は供給側開口部61aの径、D3は吸引側開口部62aの径D3、L1はノズル5の下端と固定治具6の上面との距離、L2はノズル5の下端と固定治具6の底面との距離、およびL3は吸引用フード7の上端と固定治具6の底面との距離を示す。
上記の位置関係のもとで、様々なエア供給圧力、エア吸引圧力、および除電ブロー風量等の条件を組み合わせて洗浄効果の評価試験を実施したところ、図6の(c)に示す条件が、最も洗浄効果があることが確認された。すなわち、(1)エア供給圧力は、レンズなしVCMモジュール120およびレンズ付VCMモジュール121ともに、0.1〜0.2MPaであり、(2)エア吸引圧力は、レンズなしVCMモジュール120の場合は4.0〜5.6kPa、レンズ付VCMモジュール121の場合は2.0〜4.0kPaであり、(3)除電ブロー21の風量は、レンズなしVCMモジュール120およびレンズ付VCMモジュール121ともに、2.3m3/min(typ)であるときに最も洗浄効果があった。
エア供給圧力に関しては、上記条件よりも供給圧力が弱いと異物Dが除去できず、上記条件よりも供給圧力が強いとカメラモジュール部材の内部の破損により、異物Dが増加する傾向にあった。
エア吸引圧力に関しても、エア供給圧力と同様の傾向がみられるが、レンズ付VCMモジュール121の場合、レンズ付VCMモジュール121内部で宙釣りになっている光学部103がエアの吸引によって激しく揺さぶられる傾向があった。したがって、レンズ付VCMモジュール121を洗浄する場合は、レンズなしVCMモジュール120を洗浄する場合よりもさらにエア吸引圧力を低めに設定する必要があった。
除電ブロー21については、除電ブロー21を実施しない場合、ほとんど異物Dが除去できず、他の条件次第では、異物Dが増加する傾向があった。また、除電ブロー21を実施した場合は、異物Dの除去率が向上する傾向にあった。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、図7の(a)および図7の(b)を参照して説明する。図7の(a)は、本発明の実施形態2に係る洗浄装置1Aを示す概略構成図であり、図7の(b)は、洗浄装置1Aを用いてカメラモジュール部材を洗浄する場合において、実施形態1の洗浄条件(図6の(c)参照)からさらに追加する条件を示す。
本発明の実施形態2について、図7の(a)および図7の(b)を参照して説明する。図7の(a)は、本発明の実施形態2に係る洗浄装置1Aを示す概略構成図であり、図7の(b)は、洗浄装置1Aを用いてカメラモジュール部材を洗浄する場合において、実施形態1の洗浄条件(図6の(c)参照)からさらに追加する条件を示す。
図7の(a)に示すように、実施形態2の洗浄装置1Aは、実施形態1の洗浄装置1に比べて、さらに振動装置30が備えられている点が異なり、その他の構成は同様である。
(洗浄装置の構成)
振動装置30(加振部)は、少なくともカメラモジュール部材の一部を振動させる。具体的には、振動装置30は、例えば、モータ等を有しており、モータを駆動させることで固定治具6全体に振動を与えることでカメラモジュール部材全体を振動させる。
振動装置30(加振部)は、少なくともカメラモジュール部材の一部を振動させる。具体的には、振動装置30は、例えば、モータ等を有しており、モータを駆動させることで固定治具6全体に振動を与えることでカメラモジュール部材全体を振動させる。
本実施形態の洗浄方法は、実施形態1の洗浄方法に加えて、エア供給やエア吸引の動作中に、振動装置30により、カメラモジュール部材を固定治具6ごと振動させる、すなわち、カメラモジュール部材全体に振動を与える(加振ステップ)。具体的には、例えば、図7の(b)に示すように、カメラモジュール部材の内部構造物の固有周波数(例えば、70〜80Hz)付近を中心として、x、yおよびzの1軸毎もしくは3軸分を合成した向きに、振動装置30は固定治具6を所定時間振動させる。これにより、異物Dの可動性を向上させることができるので、カメラモジュール部材の内部の異物Dが除去しやすくなる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について、図8の(a)および図8の(b)を参照して説明する。図8の(a)は、本発明の実施形態3に係る洗浄装置1Bを示す概略構成図であり、図8の(b)は、洗浄装置1Bを用いてカメラモジュール部材を洗浄する場合において、実施形態1の洗浄条件(図6の(c)参照)からさらに追加する条件を示す。
本発明の実施形態3について、図8の(a)および図8の(b)を参照して説明する。図8の(a)は、本発明の実施形態3に係る洗浄装置1Bを示す概略構成図であり、図8の(b)は、洗浄装置1Bを用いてカメラモジュール部材を洗浄する場合において、実施形態1の洗浄条件(図6の(c)参照)からさらに追加する条件を示す。
図8の(a)に示すように、実施形態3の洗浄装置1Bは、実施形態1の洗浄装置1に比べて、間欠ブロー部31が備えられている点が異なり、その他の構成は同様である。
(洗浄装置の構成)
間欠ブロー部31は、エア供給部2のエアの供給を間欠に行う。具体的には、例えば、間欠ブロー部31は、エアブロー用空気弁を有し、エアブロー用空気弁をON/OFF制御することによりエアの供給の間欠動作を実現する。
間欠ブロー部31は、エア供給部2のエアの供給を間欠に行う。具体的には、例えば、間欠ブロー部31は、エアブロー用空気弁を有し、エアブロー用空気弁をON/OFF制御することによりエアの供給の間欠動作を実現する。
本実施形態の洗浄方法は、実施形態1の手順に加えて、エア供給ステップによるエアの供給を間欠に行う(間欠ブローステップ)。具体的には、例えば、図8の(b)に示すように、間欠周波数を10〜30Hzとし、間欠動作デューティーを50%としてエアの供給を間欠に行う。これにより、カメラモジュール部材の内部に付着した異物Dを引き剥がす際の衝撃力を向上させることができるので、異物Dの除去効率の向上が見込める。
〔変形例〕
本発明の実施形態3の変形例について、図9を参照して説明する。図9は、本発明の実施形態3の変形例に係る洗浄装置1Cを示す概略構成図である。
本発明の実施形態3の変形例について、図9を参照して説明する。図9は、本発明の実施形態3の変形例に係る洗浄装置1Cを示す概略構成図である。
図9に示すように、実施形態3の洗浄装置1Cは、実施形態1の洗浄装置1に比べて、超音波成分付加部32が備えられている点が異なり、その他の構成は同様である。
超音波成分付加部32は、エア供給部2により供給されるエアに超音波成分を付加する。本変形例の洗浄方法は、実施形態1の手順に加えて、エア供給ステップにて供給されるエアに超音波成分を付加する(超音波成分付加ステップ)。これにより、カメラモジュール部材の内部に付着した異物Dを引き剥がす際の衝撃力を向上させることができるので、異物Dの除去効率の向上が見込める。
〔実施形態4〕
本発明の実施形態4の変形例について、図10および図11を参照して説明する。図10は、本発明の実施形態4に係る洗浄装置1Dを示す概略構成図である。図11の(a)は、洗浄装置1Dの固定治具6Dおよび振動指示部33を抜き出して拡大した概略図である。図11の(b)は、洗浄装置1Dを用いてカメラモジュール部材を洗浄する場合において、実施形態1の洗浄条件(図6の(c)参照)からさらに追加する条件を示す。
本発明の実施形態4の変形例について、図10および図11を参照して説明する。図10は、本発明の実施形態4に係る洗浄装置1Dを示す概略構成図である。図11の(a)は、洗浄装置1Dの固定治具6Dおよび振動指示部33を抜き出して拡大した概略図である。図11の(b)は、洗浄装置1Dを用いてカメラモジュール部材を洗浄する場合において、実施形態1の洗浄条件(図6の(c)参照)からさらに追加する条件を示す。
図10に示すように、実施形態4の洗浄装置1Dは、実施形態1の洗浄装置1に比べて、固定治具6にかえて固定治具6Dが備えられている点が異なり、その他の構成は同様である。
(洗浄装置の構成)
固定治具6Dは、固定治具6と比較し、さらに振動指示部33が備えられている点が異なり、その他の構成は同様である。カメラモジュール部材は可動構造を振動させる制御端子130を有し、洗浄装置1Dは制御端子130に対して可動構造を振動させるように指示する振動指示部33を備えている。すなわち、洗浄装置1Dにおける振動指示部33は、カメラモジュール部材の可動構造の振動を外部から制御する。
固定治具6Dは、固定治具6と比較し、さらに振動指示部33が備えられている点が異なり、その他の構成は同様である。カメラモジュール部材は可動構造を振動させる制御端子130を有し、洗浄装置1Dは制御端子130に対して可動構造を振動させるように指示する振動指示部33を備えている。すなわち、洗浄装置1Dにおける振動指示部33は、カメラモジュール部材の可動構造の振動を外部から制御する。
図11の(a)に示すように、AFやOIS機能を有するカメラモジュール100のレンズなしVCMモジュール120は、光学部103の駆動部である可動構造と、可動構造を制御するための制御端子130(振動制御部)、および、制御端子130から入力される信号を可動構造に電気的に送信するためのFPC(Flexible printed circuits)131等を備えている。通常、制御端子130を介して光学部103の位置を3次元的に制御することにより、カメラモジュール100はAF機能やOIS機能を実現している。
本実施形態の洗浄方法は、実施形態2と異なり、カメラモジュール部材全体を外側から直接振動させない。本実施形態では、振動指示部33から制御端子130に制御信号を与えることで、カメラモジュール部材自体が有する機能によりカメラモジュール部材内の可動構造(例えば、レンズホルダ104)を振動させる(振動指示ステップ)。
具体的には、振動指示部33は、固定治具6Dの外部からの制御用信号線35を接続する配線用ターミナル部34、および固定治具6Dの内外部の制御用信号線35を接続する配線結合部36を介して、コネクタ38に接続されている。コネクタ38は制御端子130に接続されている。振動指示部33は、コネクタ38を介して、レンズなしVCMモジュール120の可動構造を振動させるように指示する制御信号を、制御端子130に送信する。
例えば、図11の(b)に示すように、可動構造の固有周波数(例えば、70〜80Hz)付近を中心として、x、yおよびzの1軸毎もしくは3軸分を合成した向きに、所定時間可動構造が振動するように指示する制御信号を、振動指示部33は制御端子130に送信する。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る洗浄方法は、可動構造を有するカメラモジュール部材(レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121)の内部にエアを通して前記カメラモジュール部材を洗浄する洗浄方法であって、前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引するエア吸引ステップと、前記エア吸引ステップにて前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引しつつ、前記カメラモジュール部材の内部へエアを供給するエア供給ステップと、前記カメラモジュール部材を除電する除電ステップと、を含む。
本発明の態様1に係る洗浄方法は、可動構造を有するカメラモジュール部材(レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121)の内部にエアを通して前記カメラモジュール部材を洗浄する洗浄方法であって、前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引するエア吸引ステップと、前記エア吸引ステップにて前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引しつつ、前記カメラモジュール部材の内部へエアを供給するエア供給ステップと、前記カメラモジュール部材を除電する除電ステップと、を含む。
上記構成によれば、エア吸引ステップにてカメラモジュール部材の内部のエアが吸引されつつ、エア供給ステップにてカメラモジュール部材の内部にエアが供給される。そのため、エア吸引およびエア供給の各々の圧力を調整することにより、カメラモジュール部材の光の入射する側から底面側に向かってモジュール内部を貫通し、異物を除去できるような空気の流れを効率よく発生させることができる。また、カメラモジュール部材を除電することで静電気によりカメラモジュール部材に付着した異物をカメラモジュール部材から剥離させることができる。
その結果、強力なエアブローを用いなくとも、カメラモジュール部材の内部の異物を除去することができる。言い換えると、カメラモジュール部材の内部の構造が破損する等の不具合を防ぎつつ、カメラモジュール部材の内部を洗浄することができる。
本発明の態様2に係る洗浄方法は、上記態様1において、少なくとも前記カメラモジュール部材(レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121)の一部を振動させる加振ステップを含むことが好ましい。
上記構成によれば、少なくともカメラモジュール部材の一部を振動させることでカメラモジュール部材の内部の異物を移動させやすくすることができる。そのため、カメラモジュール部材の内部の異物を除去しやすくすることができる。
本発明の態様3に係る洗浄方法は、上記態様1または2において、前記カメラモジュール部材(レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121)全体を振動させる加振ステップを含むことが好ましい。
上記構成によれば、カメラモジュール部材全体を振動させることでカメラモジュール部材の内部の異物を移動させやすくすることができる。そのため、カメラモジュール部材の内部の異物を除去しやすくすることができる。
本発明の態様4に係る洗浄方法は、上記態様1から3において、前記エア供給ステップにて前記エアの供給を間欠に行うことが好ましい。
上記構成によれば、カメラモジュール部材へのエアの供給を間欠に行うことにより、カメラモジュール部材の内部に付着した異物を引き剥がす衝撃力を向上させることができる。そのため、異物を除去しやすくすることができる。
本発明の態様5に係る洗浄方法は、上記態様1から4において、前記カメラモジュール部材(レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121)は前記可動構造を振動させる振動制御部(制御端子130)を有し、前記振動制御部に対して前記可動構造を振動させるように指示する振動指示ステップを含むことが好ましい。
上記構成によれば、カメラモジュール部材の可動構造をカメラモジュール部材自身で振動させることができるので、カメラモジュール部材の可動構造のみを動かしてカメラモジュール部材の内部に付着した異物を移動させやすくすることができる。
本発明の態様6に係る洗浄方法は、上記態様1から5において、前記エア供給ステップにて供給されるエアに超音波成分を付加する超音波成分付加ステップを含むことが好ましい。
上記構成によれば、カメラモジュール部材の内部に付着している異物に超音波の衝撃を与えることができるので、カメラモジュール部材の内部に付着した異物を引き剥がす衝撃力を向上させることができる。そのため、異物を除去しやすくすることができる。
本発明の態様7に係るカメラモジュールの製造方法は、上記態様1から6における洗浄方法により前記カメラモジュール部材(レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121)を洗浄する洗浄ステップと、洗浄した前記カメラモジュール部材に、撮像素子(106)を組み込む撮像素子組み込みステップと、を含むことが好ましい。
上記構成によれば、撮像素子がカメラモジュール部材に組み込まれる前に、カメラモジュール部材の内部の構造が破損する等の不具合を防ぎつつ、カメラモジュール部材の内部が洗浄される。このため、カメラモジュール部材の内部に異物が無い状態で、カメラモジュール部材に撮像素子を組み込むことができるので、撮像素子を組み込んだ後も異物が撮像素子上に移動することがない。その結果、内部の不具合を防ぎつつ、画像不良が発生しないカメラモジュールを製造することができる。
本発明の態様8に係る洗浄装置1・1A・1B・1C・1Dは、可動構造を有するカメラモジュール部材(レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121)の内部にエアを通して前記カメラモジュール部材を洗浄する洗浄装置であって、前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引するエア吸引部9と、前記エア吸引部9により前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引しつつ、前記カメラモジュール部材の内部へエアを供給するエア供給部2と、前記カメラモジュール部材を除電する除電部(除電装置20)と、を備えている。
上記構成によれば態様1と同様の効果を奏する。
本発明の態様9に係る洗浄装置1・1A・1B・1C・1Dは、上記態様8において、カメラモジュール部材(レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121)の内部のエアを吸引するための開口部である吸引側開口部62aを有し、前記カメラモジュール部材を固定する固定部(固定治具6)と、前記吸引側開口部62aを塞ぎ、かつ前記固定部と前記エア吸引部9とをつなぐ吸引路(吸引用フード7、吸引用配管8)と、を備えていることが好ましい。
上記構成によれば、カメラモジュール部材の内部を通るエアを吸引するための開口部である吸引側開口部は吸引路により塞がれる。そのため、エア吸引部は所定の圧力でカメラモジュール部材内部のエアを吸引することが容易となる。
本発明の態様10に係る洗浄装置1A・1Dは、上記態様8または9において、少なくとも前記カメラモジュール部材(レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121)の一部を振動させる加振部(振動装置30、振動指示部33)を備えていることが好ましい。
上記構成によれば態様2と同様の効果を奏する。
本発明の態様11に係る洗浄装置1Aは、上記態様8から10において、前記カメラモジュール部材(レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121)全体を振動させる加振部(振動装置30)を備えていることが好ましい。
上記構成によれば態様3と同様の効果を奏する。
本発明の態様12に係る洗浄装置1Bは、上記態様8から11において、前記エア供給部2は前記エアの供給を間欠に行う間欠ブロー部31を備えていることが好ましい。
上記構成によれば態様4と同様の効果を奏する。
本発明の態様13に係る洗浄装置1Dは、上記態様8から12において、前記カメラモジュール部材(レンズなしVCMモジュール120またはレンズ付VCMモジュール121)は前記可動構造を振動させる振動制御部(制御端子130)を有し、前記振動制御部に対して前記可動構造を振動させるように指示する振動指示部33を備えていることが好ましい。
上記構成によれば態様5と同様の効果を奏する。
本発明の態様14に係る洗浄装置1Cは、上記態様8から13において、前記エア供給部2から供給されるエアに超音波成分を付加する超音波成分付加部32を備えていることが好ましい。
上記構成によれば態様6と同様の効果を奏する。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1・1A・1B・1C・1D 洗浄装置
2 エア供給部
6・6D 固定治具(固定部)
7 吸引用フード(吸引路)
8 吸引用配管(吸引路)
9 エア吸引部
20 除電装置(除電部)
30 振動装置(加振部)
31 間欠ブロー部
32 超音波成分付加部
33 振動指示部(加振部)
106 撮像素子
120 レンズなしVCMモジュール
121 レンズ付VCMモジュール
130 制御端子(振動制御部)
2 エア供給部
6・6D 固定治具(固定部)
7 吸引用フード(吸引路)
8 吸引用配管(吸引路)
9 エア吸引部
20 除電装置(除電部)
30 振動装置(加振部)
31 間欠ブロー部
32 超音波成分付加部
33 振動指示部(加振部)
106 撮像素子
120 レンズなしVCMモジュール
121 レンズ付VCMモジュール
130 制御端子(振動制御部)
Claims (6)
- 可動構造を有するカメラモジュール部材の内部にエアを通して前記カメラモジュール部材を洗浄する洗浄方法であって、
前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引するエア吸引ステップと、
前記エア吸引ステップにて前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引しつつ、前記カメラモジュール部材の内部へエアを供給するエア供給ステップと、
前記カメラモジュール部材を除電する除電ステップと、
を含むことを特徴とする洗浄方法。 - 少なくとも前記カメラモジュール部材の一部を振動させる加振ステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の洗浄方法。
- 請求項1または2に記載の洗浄方法により前記カメラモジュール部材を洗浄する洗浄ステップと、
洗浄した前記カメラモジュール部材に、撮像素子を組み込む撮像素子組み込みステップと、を含むことを特徴とするカメラモジュールの製造方法。 - 可動構造を有するカメラモジュール部材の内部にエアを通して前記カメラモジュール部材を洗浄する洗浄装置であって、
前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引するエア吸引部と、
前記エア吸引部により前記カメラモジュール部材の内部からエアを吸引しつつ、前記カメラモジュール部材の内部へエアを供給するエア供給部と、
前記カメラモジュール部材を除電する除電部と、
を備えていることを特徴とする洗浄装置。 - 前記カメラモジュール部材の内部のエアを吸引するための開口部である吸引側開口部を有し、前記カメラモジュール部材を固定する固定部と、
前記吸引側開口部を塞ぎ、かつ前記固定部と前記エア吸引部とをつなぐ吸引路と、を備えていることを特徴とする請求項4に記載の洗浄装置。 - 少なくとも前記カメラモジュール部材の一部を振動させる加振部を備えていることを特徴とする請求項4または5に記載の洗浄装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2016054384A JP2017167434A (ja) | 2016-03-17 | 2016-03-17 | 洗浄方法、洗浄装置、およびカメラモジュールの製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101951731B1 (ko) * | 2018-07-06 | 2019-02-26 | (주)유한엔씨아이 | 카메라모듈 에어세정장치 |
WO2019044566A1 (ja) | 2017-08-31 | 2019-03-07 | 富士フイルム株式会社 | 平版印刷版原版、平版印刷版の作製方法及び平版印刷方法 |
KR102159060B1 (ko) * | 2019-09-11 | 2020-09-23 | 최성환 | 파티클 제거 장치 |
-
2016
- 2016-03-17 JP JP2016054384A patent/JP2017167434A/ja active Pending
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