JP2017166144A - 勾配屋根における吊り天井下地構造及び既存吊り天井の下地改修方法 - Google Patents

勾配屋根における吊り天井下地構造及び既存吊り天井の下地改修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】勾配屋根における吊り天井の下地構造に関し、耐震性を向上させる。
【解決手段】当課題に対して提案する吊り天井下地構造は、野縁1と、野縁1と直交する方向に延伸し、野縁1と接続される野縁受け2と、梁Hから垂下し、野縁受け2を懸吊する吊りボルト3と、野縁受け2から所定の距離上がった位置において野縁受け2と同じ方向に延伸し、野縁受け方向に配列されている吊りボルト3と接続される野縁受け方向補強材10と、梁Hと梁Hの間に架け渡される梁間架橋材11と、梁間架橋材11と野縁受け方向補強材10とを接続する懸吊補強材12と、野縁受け2と野縁受け方向補強材10との間に設けられるブレース材14と、を少なくとも含む。
【選択図】図1

Description

吊り天井、特に、折板屋根などの勾配屋根における吊り天井の下地構造に対する耐震補強に関し、以下に開示する。
平行に並べた野縁に化粧ボード等の天井材を取り付け、この野縁を、野縁と直交する方向に並べた野縁受けに固定し、そして、この野縁受けを吊りボルトにて懸吊する、吊り天井の下地構造に関し、特許文献1,2に開示されるような耐震補強の構造が採用されている。すなわち、野縁受けと吊りボルトの上部とをつなぐ斜めのブレース材を導入し、耐震性を高める構造である。しかし、体育館などの折板屋根における吊り天井の下地構造の場合、勾配屋根になっているので、梁から垂下する吊りボルトが、軒先部から棟部へ向かうにつれて長くなり、単にブレース材を導入するだけでは耐震性を十分に上げることができない。
特開2013−036319号公報 特開2015−081496号公報
このような背景に鑑みて本発明は、吊りボルトが長くなる勾配屋根における吊り天井の下地構造に関し、耐震性を向上させる補強構造を提案する。
当課題に対して提案する吊り天井下地構造は、
野縁と、
該野縁と直交する方向に延伸し、前記野縁と接続される野縁受けと、
勾配屋根の梁から垂下し、前記野縁受けを懸吊する吊りボルトと、
前記野縁受けから所定の距離上がった位置において前記野縁受けと同じ方向に延伸し、前記野縁受けの方向に配列されている前記吊りボルトと接続される野縁受け方向補強材と、
前記勾配屋根の梁と梁の間に架け渡される梁間架橋材と、
該梁間架橋材と前記野縁受け方向補強材とを接続する懸吊補強材と、
前記野縁受けと前記野縁受け方向補強材との間に設けられるブレース材と、
を含むことを特徴とする。
上記吊り天井下地構造はさらに、前記野縁と同じ方向に延伸し、前記野縁受け方向補強材と接続される野縁方向補強材を含む構造とすることができる。この野縁方向補強材は、前記野縁受け方向補強材と前記吊りボルトとの交差位置を通って延伸し、当該交差位置において前記野縁受け方向補強材及び前記吊りボルトの両方と接続されるものとすると、耐震性向上の面でより好ましい。
一態様によると、前記野縁受け方向補強材、梁間架橋材、懸吊補強材及びブレース材には筒形鋼材(閉断面材)が使用される。また、前記野縁方向補強材にも筒形鋼材が使用され得る。前記野縁受け方向補強材、懸吊補強材及びブレース材のいずれか1つ以上に、断面ハット形のリインフォース部材を取り付けると強度がさらに向上する。
この下地構造は、既存の吊り天井における下地改修に応用できる。
すなわち、野縁と、該野縁と直交して延伸し、前記野縁と接続される野縁受けと、勾配屋根の梁から垂下し、前記野縁受けを懸吊する吊りボルトと、を用いて構成されている既存の吊り天井における下地改修方法として、
前記既設の野縁受けから所定の距離上がった位置に、前記野縁受けと同じ方向に延伸する野縁受け方向補強材を追加して、前記野縁受けの方向に配列されている前記既設の吊りボルトと接続し、
前記勾配屋根の梁と梁の間に梁間架橋材を架け渡し、
該梁間架橋材と前記野縁受け方向補強材とを懸吊補強材により接続し、
前記既設の野縁受けと前記野縁受け方向補強材との間にブレース材を設ける、
ことを含む下地改修方法を提案する。
上記吊り天井の下地改修方法においてはさらに、前記既設の野縁と同じ方向に延伸する野縁方向補強材を前記野縁受け方向補強材と接続してもよい。この野縁方向補強材の接続工程においては、前記野縁受け方向補強材と前記吊りボルトとの交差位置において、前記野縁受け方向補強材及び前記吊りボルトの両方に前記野縁方向補強材を接続するとよい。
一態様において、前記野縁受け方向補強材、梁間架橋材、懸吊補強材及びブレース材には筒形鋼材(閉断面材)を使用する。また、前記野縁方向補強材にも筒形鋼材を使用するとよい。前記野縁受け方向補強材、懸吊補強材及びブレース材のいずれか1つ以上に、断面ハット形のリインフォース部材を取り付けることもできる。
上記特徴をもつ勾配屋根における吊り天井の下地構造は、屋根の勾配に従って長くなる吊りボルトの途中位置に補強材が配設され、且つこの補強材が吊りボルトとは別の懸吊補強材を介して梁から懸吊されて負荷を担当する。加えて、吊りボルトとは別に懸吊した補強材と野縁受けとの間にブレース材を設けて負荷を分担させている。したがって、吊りボルトの変形抑制と負荷分散により、従来の下地構造に比べて格段に揺れに強く変形し難い下地構造が実現される。さらに、既存の勾配屋根の吊り天井において、既設の野縁受けから上の適宜位置において吊りボルトに架け渡して野縁受け方向補強材を追加設置し、これに懸吊補強材及びブレース材を固定する方法により、既存の吊り天井に対して、その下地構造を耐震補強することが比較的容易にできる。
本発明に係る吊り天井下地構造の実施形態を示す図。 補強材として使用する筒形鋼材を例示する図。 野縁と野縁受けとを接続するクリップを例示する図。 梁間架橋材を梁と梁の間に架け渡すために使用する金具であるフランジグリップを例示する図。 補強材どうし及び補強材と吊りボルトとを接続する接続金具を例示する図。 野縁受け方向補強材、懸吊補強材、ブレース材、梁間架橋材の間を接続するブレースホルダーを例示する図。 補強材等に取り付けるリインフォース部材を例示する図。 補強材の端部どうしを接続して長さを延長するための延長金具を例示する図。 点検時に使用する足場板を例示する図。
図1に、一例として、勾配屋根である折板屋根の吊り天井について、本発明に係る下地構造の実施形態を示してある。
この吊り天井下地構造は、化粧ボード等の天井材を固定するための野縁1と、この野縁1と直交する方向に延伸し、野縁1と接続される野縁受け2と、折板屋根のH形鋼材からなる梁Hから垂下し、野縁受け2を懸吊する吊りボルト3と、を含んでいる。野縁1にはシングル野縁とダブル野縁とが使用され、シングル野縁の2本おきにダブル野縁を設けてある。野縁受け2には図2に示す筒形鋼材が使用され、野縁1との交差点において、図3に示すクリップ4を使用し野縁1と接続されている。吊りボルト3は、梁Hを貫通してボルト止めされ、該梁Hから垂下して、下端にボルト止めされたハンガーによって野縁受け2を保持し懸吊している。梁Hの位置が軒先部から棟部へ向かって高くなるので、棟部に近い吊りボルト3ほど長さが長くなる。
野縁1と野縁受け2との接続に使用する図3に示すクリップ4は、例えば特願2014−169199にて特許出願済みのクリップと同類のものである。クリップ4は、Mバーの野縁1の端縁に形成されている折り返し部に係止部4aを係止させて使用し、この係止部4aから上方へ延びた挟持板部4bの間に、野縁受け2を挟み込んで挟持する。挟持板部4bは先端が鉤形に屈曲し、ここから上方へ締め付け板部4cが延出しており、この締め付け板部4cどうしをボルトで締め付けることで、野縁1と野縁受け2とが接続される。接続後、挟持板部4bに開けられたビス孔を通してビス留めもされる。また、クリップ4を設置した後、野縁1に対する当該クリップ4の位置が変わらないように、下向きコ字形のクリップストッパ4dをクリップ4の横に添えて野縁1へビス留めしておく。
以上の野縁1、野縁受け2、吊りボルト3に追加して、野縁受け方向補強材10、梁間架橋材11、懸吊補強材12、野縁方向補強材13、ブレース材14が設けられ、耐震補強構造が構成されている。本実施形態において、これら野縁受け方向補強材10、梁間架橋材11、懸吊補強材12、野縁方向補強材13、ブレース材14には、いずれも図2に示す、高さ32mm、幅14mmの筒形鋼材(すなわち、閉断面をもつ)が使用される。
野縁受け方向補強材10は、野縁受け2から所定の距離上がった位置、すなわち本実施形態においては、一番長い棟部の吊りボルト3の中間位置(当該吊りボルトが3mとすれば野縁受けから1.5m程度、あるいは1m程度でもよい)において野縁受け2と同じ方向に延伸する。そして、野縁受け2の方向に配列されている吊りボルト3と接続される。
梁間架橋材11は、隣り合った梁Hと梁Hの間にそれぞれ架け渡される。この梁間架橋材11を設置するための金具として、図4に示すフランジグリップ20を使用する。フランジグリップ20は、平行に向かい合った2枚の側壁部21と、これら側壁部21を連結する連結部22とを備えている。連結部22は側壁部21よりも丈が短く、これにより、梁間架橋材11を斜めに刺し通すための切欠部23が形成されている。切欠部23から2枚の側壁部21の間に差し込まれた梁間架橋材11は、ビス留めされる。両側壁部21においては、連結部22と反対側の側縁から切込部24が形成されており、この切込部24に、梁Hのフランジが差し込まれる。切込部24内には上側に凹部24aが形成されていて、この凹部24aに平板ナット25を受け入れられるようにしてある。平板ナット25を通して上からボルトBを締め込むことで、梁Hに固定したフランジグリップ20の位置ずれが防止される。該ボルトBには緩み止めナットNが螺合される(図4B)。フランジグリップ20は、梁Hの左右のフランジそれぞれに向かい合わせで差し込んだ2つを1組として使用し、その連結部22にあるボルト孔26を通し両者を貫通するボルトBを利用して互いに対し締め付けることで、堅固に梁Hに固定される(図4A)。
このようにして梁Hの間に架橋した梁間架橋材11に対し、懸吊補強材12によって野縁受け方向補強材10が接続される。すなわち、懸吊補強材12は、吊りボルト3とは別に、梁間架橋材11から垂下して野縁受け方向補強材10を懸吊する。
本実施形態では、野縁1と同じ方向に延伸し(すなわち、野縁受け方向補強材10と交差して)、野縁受け方向補強材10と接続される野縁方向補強材13が、さらに配設される。特に本実施形態における野縁方向補強材13は、野縁受け方向補強材10と吊りボルト3との交差位置を通って延伸しており、当該交差位置において野縁受け方向補強材10及び吊りボルト3の両方と接続されている。このように吊りボルト3と野縁受け方向補強材10及び野縁方向補強材13とを接続する接続金具30について、図5に示す。この接続金具30は、特願2015−231411にて特許出願済みの接続金具で、補強材10,13を内側に収容してビス留めすることで保持する断面“コ”字形の補強材保持片31と、この補強材保持片31と組み合わさって吊りボルト3をくわえ込む断面“つ”字形ボルト固定片32と、から構成されている。補強材保持片31には“U”字形のボルト挿通切欠31aが側縁から切り欠き形成されていて、ここに吊りボルト3が通される。ボルト固定片32にも“U”字形のボルト挿通切欠32aが前縁から切り欠き形成されていて、補強材保持片31のボルト挿通切欠31aに通した吊りボルト3をそこに通すことができる。これらボルト挿通切欠31aとボルト挿通切欠32aとを直交させて補強材保持片31へボルト固定片32を組み付けることにより、補強材10,13と吊りボルト3とが接続される。野縁受け方向補強材10と野縁方向補強材13とは直交するので、両者に組み付けられた接続金具30は90°向きを違えて上下に重なり、その上と下から吊りボルト3に通したナットNWを締め込むことで(図5A)、野縁受け方向補強材10と野縁方向補強材13と吊りボルト3とが互いに接続される。このときに使用するナットNWは、図5Cに示すような中間挿入ナット(割り込みナット)である。
野縁受け2と野縁受け方向補強材10との間には、ブレース材14が筋交いに設けられる。ブレース材14は、野縁受け方向に配列されている吊りボルト3の間に筋交いにして配設される。
野縁受け方向補強材10と懸吊補強材12、野縁受け2とブレース材14、ブレース材14と野縁受け方向補強材10、及び懸吊補強材12と梁間架橋材11は、図6に示すブレースホルダー40により接続される。このブレースホルダー40は、例えば特願2014−169199にて特許出願済みのブレースホルダーと同類のものである。ブレースホルダー40は、H字形の鋼板を折り曲げることで形成可能であり、野縁受け2、補強材10,12,13、梁間架橋材11、ブレース材14を両側から挟持する2つのクランプ板部41を有する。クランプ板部41には多数のビス孔を開けてあり、このクランプ板部41の間に野縁受け2、補強材10,12,13、梁間架橋材11、ブレース材14を所望の相対角度で挟み込んでビス留めすることができる。
本実施形態では、最も高い棟部の梁Hから垂下する、一番長い吊りボルト3に対して、野縁受け方向補強材10及び野縁方向補強材13がもう一組、棟部に追加接続されている。当該野縁受け方向補強材10は、両端が梁間架橋材11へブレースホルダー40を利用して接続されている。この野縁受け方向補強材10と野縁方向補強材13とは、接続金具30により他の補強材同様に接続される。
本実施形態において、野縁受け方向補強材10、懸吊補強材12及びブレース材14には、図7に示す断面ハット形のリインフォース部材50をビス留めして取り付けてあり、耐荷重性能を上げて変形し難くしてある。このリインフォース部材50は、後述する足場板を設置する場合にも利用可能である。
野縁受け方向補強材10と野縁方向補強材13とは、図8に示す連結金具60を使用してそれぞれ長さを延長することができる。すなわち、連結金具60に補強材10,13の端部を挿入してビス留めすることで、継ぎ足し延長される。
上記の耐震構造は、屋根が長く(あるいは勾配が急で)、野縁受けと梁との間隔がより広くなる場合には、多層構造とすることもできる。すなわち、野縁受け方向補強材10、懸吊補強材12、野縁方向補強材13、ブレース材14を1層のセットにしてジャングルジムのように組んだ多層構造を形成してもよい。
以上の下地構造は、既存の吊り天井における下地改修方法として施工可能である。すなわち、上記の野縁1、野縁受け2、吊りボルト3を用いて構成されている既存の吊り天井に対して、天井材を野縁1から取り外した後、次のようにして耐震構造を組み入れることができる。なお、以下の各工程の順番は、施工現場の状況により入替可能である。
既設の野縁受け2から所定の距離上がった位置、本実施形態では上述のように一番長い吊りボルト3の中間位置に、野縁受け2と同じ方向に延伸する野縁受け方向補強材10を追加して、野縁受け方向に配列されている既設の吊りボルト3と、接続金具30を使用して接続する。本実施形態ではさらに、既設の野縁1と同じ方向に延伸する野縁方向補強材13を、野縁受け方向補強材10と接続する。この野縁方向補強材13を接続するときには、野縁受け方向補強材10と吊りボルト3との交差位置において、接続金具30を使用し、野縁受け方向補強材10及び吊りボルト3の両方に野縁方向補強材13を接続する。次に、勾配屋根の梁Hと梁Hの間に、フランジグリップ20を使用して梁間架橋材11を架け渡し設置する。そして、梁間架橋材11と野縁受け方向補強材10との間に、ブレースホルダー40を使用して懸吊補強材12を接続する。これにより、梁間架橋材11を利用して懸吊補強材12により野縁受け方向補強材10が懸吊される。次に、既設の野縁受け2と野縁受け方向補強材10との間にブレース材14を、ブレースホルダー40を使用して設ける。
上述の通り、当該改修方法においては、野縁受け方向補強材10、梁間架橋材11、懸吊補強材12、野縁方向補強材13、そしてブレース材14に、閉断面をもち変形に強い筒形鋼材を使用する。また、野縁受け方向補強材10、懸吊補強材12及びブレース材14のいずれか1つ以上に、好ましくはこれら全てに、断面ハット形のリインフォース部材50を取り付ける。
以上説明した実施形態に係る勾配屋根の吊り天井下地構造によると、屋根の勾配に従って長くなる吊りボルト3の途中位置に補強材10(及び13)が配設され、且つこの補強材10が吊りボルト3とは別の懸吊補強材12を介して梁間架橋材11、つまり梁Hから懸吊されて負荷を担当する。加えて、吊りボルト3とは別に懸吊した補強材10と野縁受け2との間にブレース材14を設けて負荷を分担させている。したがって、吊りボルト3の変形抑制と負荷分散により、従来の下地構造に比べて格段に揺れに強く変形し難い下地構造が実現される。さらに、既存の勾配屋根の吊り天井において、既設の野縁受け2から上の適宜位置において吊りボルト3に架け渡して野縁受け方向補強材10を追加設置し、これに懸吊補強材12及びブレース材14を固定する方法により、既存の吊り天井に対して、その下地構造を耐震補強することが比較的容易にできる。
上記吊り天井下地構造においては、図9に示す足場板70を、野縁受け2の間又は野縁受け方向補強材10の間に架け渡して足場とし、点検作業を行うことができる。すなわち、吊りボルト3に加えて懸吊補強材12によって荷重が支えられるので、作業員の体重を十分に支えうる足場を形成することができる。足場板70は、例えばアルミ製で、その両端から引き出すことのできる係止アーム71を備えている。係止アーム71は、ボルトBにより適当な引き出し位置に固定することができ、野縁受け2間又は野縁受け方向補強材10間の長さに適合させることが可能である。係止アーム71の先端には回動爪72が軸支されており、この回動爪72を回転させ、該回動爪72に設けたスリットをリインフォース部材50の鍔部に噛み合わせることにより、足場板70は確実に設置される。
足場板70を野縁受け2に架け渡す場合、隣り合う2本の野縁受け2に断面ハット形のリインフォース部材50を取り付け、この取り付けたリインフォース部材50に、足場板70の端部となる係止アーム70を回動爪72により引っ掛けて固定する。これにより、当該野縁受け2の間に足場板70を架け渡しておいて、この足場板70を使用して点検を行う。
足場板70を野縁受け方向補強材10に架け渡す場合、隣り合う2本の野縁受け方向補強材10に取り付けられているリインフォース部材50に、足場板70の端部となる係止アーム70を回動爪72により引っ掛けて固定する。これにより、当該野縁受け方向補強材10の間に足場板70を架け渡しておいて、この足場板70を使用して点検を行う。
1 野縁
2 野縁受け
3 吊りボルト
10 野縁受け方向補強材
11 梁間架橋材
12 懸吊補強材
13 野縁方向補強材
14 ブレース材

Claims (14)

  1. 野縁と、
    該野縁と直交する方向に延伸し、前記野縁と接続される野縁受けと、
    勾配屋根の梁から垂下し、前記野縁受けを懸吊する吊りボルトと、
    前記野縁受けから所定の距離上がった位置において前記野縁受けと同じ方向に延伸し、前記野縁受けの方向に配列されている前記吊りボルトと接続される野縁受け方向補強材と、
    前記勾配屋根の梁と梁の間に架け渡される梁間架橋材と、
    該梁間架橋材と前記野縁受け方向補強材とを接続する懸吊補強材と、
    前記野縁受けと前記野縁受け方向補強材との間に設けられるブレース材と、
    を含む、吊り天井下地構造。
  2. 前記野縁受け方向補強材、前記梁間架橋材、前記懸吊補強材及び前記ブレース材として筒形鋼材が使用されている、請求項1に記載の吊り天井下地構造。
  3. 前記野縁と同じ方向に延伸し、前記野縁受け方向補強材と接続される野縁方向補強材をさらに含む、請求項1又は請求項2に記載の吊り天井下地構造。
  4. 前記野縁方向補強材は、前記野縁受け方向補強材と前記吊りボルトとの交差位置を通って延伸し、当該交差位置において前記野縁受け方向補強材及び前記吊りボルトの両方と接続される、請求項3に記載の吊り天井下地構造。
  5. 前記野縁方向補強材として筒形鋼材が使用されている、請求項3又は請求項4に記載の吊り天井下地構造。
  6. 前記野縁受け方向補強材、前記懸吊補強材及び前記ブレース材のいずれか1つ以上に、断面ハット形のリインフォース部材が取り付けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吊り天井下地構造。
  7. 野縁と、該野縁と直交して延伸し、前記野縁と接続される野縁受けと、勾配屋根の梁から垂下し、前記野縁受けを懸吊する吊りボルトと、を用いて構成されている既存の吊り天井における下地改修方法であって、
    前記既設の野縁受けから所定の距離上がった位置に、前記野縁受けと同じ方向に延伸する野縁受け方向補強材を追加して、前記野縁受けの方向に配列されている前記既設の吊りボルトと接続し、
    前記勾配屋根の梁と梁の間に梁間架橋材を架け渡し、
    該梁間架橋材と前記野縁受け方向補強材とを懸吊補強材により接続し、
    前記既設の野縁受けと前記野縁受け方向補強材との間にブレース材を設ける、
    ことを含む下地改修方法。
  8. 前記野縁受け方向補強材、前記梁間架橋材、前記懸吊補強材及び前記ブレース材に筒形鋼材を使用する、請求項7に記載の下地改修方法。
  9. 前記既設の野縁と同じ方向に延伸する野縁方向補強材を、前記野縁受け方向補強材と接続することをさらに含む、請求項7又は請求項8に記載の下地改修方法。
  10. 前記野縁方向補強材を接続するときに、前記野縁受け方向補強材と前記吊りボルトとの交差位置において、前記野縁受け方向補強材及び前記吊りボルトの両方に前記野縁方向補強材を接続する、請求項9に記載の下地改修方法。
  11. 前記野縁方向補強材に筒形鋼材を使用する、請求項9又は請求項10に記載の下地改修方法。
  12. 前記野縁受け方向補強材、前記懸吊補強材及び前記ブレース材のいずれか1つ以上に、断面ハット形のリインフォース部材を取り付ける、請求項7〜11のいずれか1項に記載の下地改修方法。
  13. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の吊り天井下地構造において、隣り合う2本の前記野縁受けに断面ハット形のリインフォース部材を取り付け、この取り付けたリインフォース部材に足場板の端部を引っ掛けて固定することで、当該野縁受けの間に前記足場板を架け渡し、この足場板を使用して点検を行う、吊り天井下地構造の点検方法。
  14. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の吊り天井下地構造において、隣り合う2本の前記野縁受け方向補強材に足場板の端部を引っ掛けて固定することで、当該野縁受け方向補強材の間に前記足場板を架け渡し、この足場板を使用して点検を行う、吊り天井下地構造の点検方法。
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