JP2017162615A - マンガン酸化物混合物、混合正極活物質及びこれを用いるリチウム二次電池 - Google Patents

マンガン酸化物混合物、混合正極活物質及びこれを用いるリチウム二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 高エネルギー密度と低コストを両立できる新しいマンガン酸化物混合物、混合正極活物質、さらには、これを正極に用いた高エネルギー密度のリチウム二次電池を提供する。【解決手段】 一般式Li(4/3)−(4X/5)Mn2/3−ZMZO2−(2X/5)(ここで、0<X<1、0<Z≦1/3を満たし、MはLi、Mn、O以外の元素から選ばれるひとつ以上の元素である。)で表されるリチウム含有マンガン組成物と正極材料を含有するマンガン酸化物混合物、マンガン酸化物混合物を含む混合正極活物質、及び混合正極活物質を含有する正極を備えるリチウム二次電池。【選択図】 なし

Description

本発明は、マンガン酸化物混合物、混合正極活物質及びこれを用いるリチウム二次電池に関する。
リチウム二次電池は他の蓄電池に比べてエネルギー密度が高いことから、携帯端末用の蓄電池として幅広く使用されてきた。最近では、定置用や車載用といった大型で大容量が必要とされる用途への適用も進められている。
大容量が必要とされる用途では高エネルギー密度化の要望が強く、コストダウンに対する要求が特に厳しい。
高エネルギー密度化を目指して現在開発中のリチウム二次電池の正極材料には、コバルト(Co)やニッケル(Ni)などの金属元素を多く含む酸化物材料が主に検討されている。これら希少元素を多く含む正極材料のコストダウンは極めて難しく、現時点では高エネルギー密度と低コストを両立する実用材料はない。
高エネルギー密度と低コストを両立する正極材料実現の取り組みとして、CoやNiを多く含む酸化物材料とスピネル型マンガン酸リチウム酸化物材料(LiMn)との混合正極活物質が提案され、一部で実用化されている。マンガン(Mn)系材料が選ばれる理由は、埋蔵量が多く安価な元素でありCoやNiに比べて安全性が高く環境への負荷も小さいことに基づいている。
特許文献1ではコバルト酸リチウム(LiCoO)、特許文献2ではニッケル・マンガン酸リチウム(LiNi1/2・Mn1/2)、特許文献3ではアルミニウム(Al)を添加したニッケル・コバルト酸リチウム(LiNi0.8Co0.15Al0.05;略称NCA)、特許文献4では固溶体材料(LiMnO−LiMeO,Me=Ni,Mn,Co;略称/LiMnO−NMC)との混合正極活物質が提案されている。
しかし、LiMnの実用容量が100mAh/g程度と小さいことから、その混合割合は高エネルギー密度の特徴を損なわない程度に抑えられ、これまでの混合正極活物質では低コスト化に限界があった。
また、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車および電気自動車用の車載蓄電池では、軽量化や航続距離の延伸を目的に高エネルギー密度化が必須とされ、最近では蓄電池の経済性と引き換えにLiMnの混合割合を少なくした混合正極活物質の使用によって高エネルギー密度化を図る対応が成されている。
LiMnに代わる高容量なMn系正極材料との混合正極活物質の実現が望まれていた。
特許第3754218号号公報 特開2003‐168430号公報 特開2010‐262914号公報 特表2013‐520782号公報
本発明の目的は、高エネルギー密度と低コストを両立できる従来にはない新しいマンガン酸化物混合物と混合正極活物質を提供するものであり、さらに、これを正極に用いた経済性に優れる高エネルギー密度のリチウム二次電池を提供するものである。
本発明者は、高エネルギー密度と低コストを両立できるマンガン酸化物と正極活物質について鋭意検討を重ねた。その結果、一般式Li(4/3)−(4X/5)Mn2/3−Z2−(2X/5)(ここで、0<X<1、0<Z≦1/3を満たし、MはLi、Mn、O以外の元素から選ばれるひとつ以上の元素である。)で表されるリチウム含有マンガン組成物を基にしたマンガン酸化物混合物を、混合正極活物質の正極材料に用いることで、従来のLiMnを用いた混合正極活物質に比べて極めて高い容量で充放電することが可能になり、これをリチウム二次電池の正極に使用することで高エネルギー密度かつ低コストのリチウム二次電池が構成できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、一般式Li(4/3)−(4X/5)Mn2/3−Z2−(2X/5)(ここで、0<X<1、0<Z≦1/3を満たし、MはLi、Mn、O以外の元素から選ばれるひとつ以上の元素である。)で表されるリチウム含有マンガン組成物と正極材料を含有するマンガン酸化物混合物、マンガン酸化物混合物を含む混合正極活物質、及び混合正極活物質を含有する正極を備えるリチウム二次電池である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明のマンガン酸化物混合物は、一般式Li(4/3)−(4X/5)Mn2/3−Z2−(2X/5)(ここで、0<X<1、0<Z≦1/3を満たし、MはLi、Mn、O以外の元素から選ばれるひとつ以上の元素である。)で表されるリチウム含有マンガン組成物と正極材料を含有するものである。
本発明のマンガン酸化物混合物が含有するリチウム含有マンガン組成物は、LiMnに比べて高容量であり、その容量は130〜170mAh/gであるLiCoO、LiNi1/2・Mn1/2、NCA(リチウム・ニッケル・コバルト・アルミニウム複合酸化物)、NMC(リチウム・ニッケル・マンガン・コバルト複合酸化物)と比較しても遜色なく、混合割合によらず高エネルギー密度の特徴を損なうことはない。このため、混合正極活物質において、高エネルギー密度と低コストが両立可能になる。
リチウム含有マンガン組成物である一般式Li(4/3)−(4X/5)Mn2/3−Z2−(2X/5)のXの値は、当該リチウム含有マンガン組成物の組成分析から求めることができる。
リチウム含有マンガン組成物である一般式Li(4/3)−(4X/5)Mn2/3−Z2−(2X/5)のZの値は、当該リチウム含有マンガン組成物の組成分析から求めることができる。
組成分析から求める方法としては、例えば、誘電結合プラズマ発光分析、原子吸光分析等が例示される。
リチウム含有マンガン組成物のMn原子価は、一般的な遷移金属の原子価評価手法で求めることができる。例えば、XPS測定(X−ray photoelectron spectroscopy)、XAFS測定(X−ray adsorption fine structure)、PES測定(Photoelectron spectroscopy)で得られる各スペクトルから見積もる方法、JIS(日本工業規格)に記載のMnの定量分析手法(G 1311‐1)とJISに記載の二酸化マンガン分析手法(K 1467)を組み合わせた方法等が例示されるが、これらに制限されない。
リチウム含有マンガン組成物は、可逆的にリチウムを挿入脱離させるため、層状岩塩型構造とスピネル型構造が共存している2相共存の状態が好ましく、より高い可逆性を発現させるため、これらが同一の結晶固体の中で特定の結晶面や結晶軸を共通にして層状岩塩型構造のドメインとスピネル型構造のドメインが結合した状態の双晶構造がより好ましい。
リチウム含有マンガン組成物である一般式Li(4/3)−(4X/5)Mn2/3−Z2−(2X/5)は、(Mn原料+M原料)とLi原料のモル比[Li/(Mn+M)比]を0.8<Li/(Mn+M)比<2.0、Mn原料とM原料のモル比[M/(Mn+M)比]を0<M/(Mn+M)比≦1/2で、Mn原料とM原料とLi原料とを固相、液相、または両者を組み合わせて混合したものを焼成することで調製することができる。Mnの価数を+4価とするために、大気流通下や大気以上の酸素含有量の雰囲気下で、300〜800℃で焼成することが好ましい。焼成時の昇温および降温条件としては、一定速度での昇温や降温、段階的な昇温や降温が例示されるが、これらに制限されない。
リチウム含有マンガン組成物の製造で使用するMn原料に特に制限はないが、層状岩塩型構造とスピネル型構造を含有するためには、+2価のマンガンを含むマンガン原料および/又は単斜晶マンガン原料を使用することが好ましい。+2価のマンガンを含むマンガン原料としては、例えば、硫酸マンガン、炭酸マンガン、硝酸マンガン、塩化マンガン、四三酸化マンガン(Mn)、MnO、Mn(OH)、これらのマンガン原料の酸処理物等が例示されるが、これらに制限されない。また、これらMn原料の酸処理物等が例示されるが、これらに制限されない。単斜晶マンガン原料としては、例えば、Birnessite、Hollandite、Manganite、Romanechite、Todorokite、これらに類似の構造を持つマンガン酸化物、これらのマンガン原料の酸処理物等が例示されるが、これらに制限されない。リチウム含有マンガン組成物の製造で使用するLi原料に特に制限はないが、例えば、炭酸リチウム、水酸化リチウム、硝酸リチウム、塩化リチウム、ヨウ化リチウム、蓚酸リチウム、硫酸リチウム、酸化リチウムが例示されるが、これらに制限されない。
リチウム含有マンガン組成物の製造で使用するM原料に制限はないが、用いるM元素の炭酸塩、硝酸塩、蓚酸塩、塩化物、酸化物等が例示されるが、これらに制限されない。
本発明のマンガン酸化物混合物が含有する正極材料は、リチウムを含有してそのリチウムが電気化学的酸化により放出することができる材料であれば、特に制限がないが、例えば、NCA(リチウム・ニッケル・コバルト・アルミニウム複合酸化物)、NMC(リチウム・ニッケル・マンガン・コバルト複合酸化物)、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、リチウム・ニッケル・マンガン複合酸化物(LiNi1/2Mn1/2)、リチウム・ニッケル・マンガンスピネル複合酸化物(LiNi1/2・Mn3/2)、固溶体材料、オリビン型LiMnPO、オリビン型LiFePO等が例示される。
本発明のマンガン酸化物混合物は、リチウム含有マンガン組成物と正極材料を混合することにより、製造することができる。混合の方法は均一に混合できる方法であれば制限はない。例えば、乳鉢による混合、ミキサーによる混合等が例示される。
本発明のマンガン酸化物混合物を混合正極活物質として使用することで、従来では得ることができなかった高容量で低コストのリチウム二次電池を提供することが可能になる。
混合正極活物質を導電助剤、バインダー等と混合することで、正極とすることができる。
正極以外のリチウム二次電池の構成としては、特に制限はないが、負極にはLiを吸蔵放出する材料、例えば、炭素系材料、酸化錫系材料、LiTi12、SiO、Liと合金を形成する材料等が例示され、Liと合金を形成する材料としては、例えば、シリコン系材料やアルミニウム系材料等が例示される。電解質には、例えば、有機溶媒にLi塩や各種添加剤を溶解した有機電解液や、Liイオン伝導性の固体電解質、これらを組み合わせたもの等が例示される。
本発明のマンガン酸化物混合物、混合正極活物質は、従来の混合正極活物質に比べて極めて高い容量での充放電が可能になり、これをリチウム二次電池の正極に使用することで高エネルギー密度と低コストを両立できるリチウム二次電池の提供が可能になる。
実施例1〜実施例6で使用したリチウム含有マンガン組成物の粉末X線回折パターンである。 実施例1、比較例1で使用したNCAの粉末X線回折パターンである。 実施例2、比較例2で使用したNMCの粉末X線回折パターンである。 比較例1、比較例2で使用したLiMnの粉末X線回折パターンである。
次に、本発明を具体的な実施例で説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<電池の作製>
得られたマンガン酸化物混合物(混合正極活物質)と導電性バインダー(商品名:TAB−2,宝泉株式会社製)を重量比2:1でメノウ乳鉢を使用して混合を行い、13mmφのSUSメッシュ(SUS316)に1ton/cmで一軸プレスしてペレット状にした後に、150℃で2時間、減圧乾燥して正極とした。
負極に金属リチウムを、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートの体積比1:2の溶媒にLiPFを1mol/dm溶解したものを電解液に、セパレータにポリエチレンシート(商品名:セルガード,ポリポア株式会社製)を使用して2032型コインセルを作製した。
<充放電試験>
作製したコインセルを用いて、室温条件下(22〜27℃)、10mA/gの定電流でセル電圧が4.8Vと2.0Vの間で、最初に充電を行い、次に放電を行い、以後充電・放電を繰り返し、1サイクル目の充電容量(mAh/g)、1サイクル目の放電容量(mAh/g)、10サイクル目の放電容量(mAh/g)、50サイクル目の放電容量(mAh/g)を測定した。
<組成分析>
調製したリチウム含有マンガン組成物のリチウムとマンガンとM(リチウム、マンガン、酸素以外の元素から選ばれるひとつ以上の元素)の組成は、誘電結合プラズマ発光分析装置(商品名:ICP−AES,株式会社パーキンエルマージャパン製)で分析した。
<結晶性の評価>
調製したリチウム含有マンガン組成物の結晶構造の同定を粉末X線回折測定装置(商品名:MPX3,マックサイエンス製)で行った。
計測条件は、以下の通りとした。
ターゲット:Cu
出力:1.2kW(30mA−40kV)
ステップスキャン:0.04°(2θ/θ)
計測時間:3秒
実施例1
炭酸マンガンの0.5水和物(特級試薬)5.87gと水酸化マグネシウム(特級試薬)0.16gと水酸化リチウムの1水和物(特級試薬)3.33g(Li/(Mn+Mg)比=11/7、Mg/(Mn+Mg)比=0.05)とを乳鉢を使用して30分間乾式混合した後、目開き150μmのメッシュを全量通るまで粉砕した。
得られた混合粉の2gを焼成皿に入れて、管状炉にて1分間に1リットルの空気通気条件下、450℃で32時間加熱処理を行い、室温まで冷却して試料を取り出した。昇温速度と降温速度はそれぞれ、50℃/hr、100℃/hrとした。降温の際、150℃以下では炉冷状態であった。
調製した試料の組成分析と結晶性の評価から、得られたリチウム含有マンガン組成物は層状岩塩型構造とスピネル型構造を有しており、Li/(Mn+Mg)比は11/7で、Mg/(Mn+Mg)比は0.05であった。この値から、Xの値は0.36、Zの値は1/30で、Li1.05Mn19/30Mg1/301.86のリチウム含有マンガン組成物が得られたことが分かった。
得られたリチウム含有マンガン組成物と正極材料(NCA:LiNi0.8Co0.15Al0.05,株式会社豊島製作所製)を重量比1:1でメノウ乳鉢を使用して混合を行い、マンガン酸化物混合物(混合正極活物質)を調製した。
充放電試験の結果を表1に示す。その結果から、比較例1のLiMnとNCAの混合正極に比べて容量が大きく、NCAのみ場合と同等な性能を示すことが分かった。
Figure 2017162615
実施例2
正極材料として、NMC(111)(LiNi1/3Mn1/3Co1/3,株式会社豊島製作所製)を用いた以外は実施例1と同様にしてマンガン酸化物混合物(混合正極活物質)を調製した。
充放電試験の結果を表1に示す。その結果から、比較例2のLiMnとNMC(111)の混合正極に比べて容量が大きく、NMC(111)のみの場合と同等な性能を示すことが分かった。
実施例3
炭酸マンガンの0.5水和物(特級試薬)2.85gと水酸化マグネシウム(特級試薬)0.12gと水酸化リチウムの1水和物(特級試薬)1.73gを使用した以外は実施例1と同様にしてリチウム含有マンガン組成物を調製した。
調製した試料の組成分析と結晶性の評価から、得られたリチウム含有マンガン組成物は層状岩塩型構造とスピネル型構造を有しており、Li/(Mn+Mg)比は18/11で、Mg/(Mn+Mg)比は0.08であった。この値から、Xの値は0.30、Zの値は4/75で、Li1.09Mn46/75Mg4/751.88のリチウム含有マンガン組成物が得られたことが分かった。
得られたリチウム含有マンガン組成物を用いて、実施例1と同様にしてマンガン酸化物混合物(混合正極活物質)を調製して充放電試験を行った結果、比較例1のLiMnとNCAの混合正極に比べて容量が大きく、NCAのみの場合と同等な性能を示すことが分かった。
実施例4
炭酸マンガンの0.5水和物(特級試薬)6.17gと炭酸ナトリウム(特級試薬)0.10gと水酸化リチウムの1水和物(特級試薬)3.90gを使用して、調製温度を600℃とした以外は実施例1と同様にしてリチウム含有マンガン組成物を調製した。
調製した試料の組成分析と結晶性の評価から、得られたリチウム含有マンガン組成物は層状岩塩型構造とスピネル型構造を有しており、Li/(Mn+Na)比は47/25で、Na/(Mn+Na)比は0.04であった。この値から、Xの値は0.10、Zの値は1/39で、Li1.25Mn25/39Na1/391.96のリチウム含有マンガン組成物が得られたことが分かった。
得られたリチウム含有マンガン組成物を用いて、実施例1と同様にしてマンガン酸化物混合物(混合正極活物質)を調製して充放電試験を行った結果、比較例1のLiMnとNCAの混合正極に比べて容量が大きく、NCAのみの場合と同等な性能を示すことが分かった。
実施例5
四三酸化マンガン<化学式:Mn>(商品名:CMO(登録商標),東ソー株式会社製)を硫酸処理して得られた二酸化マンガン(Mn含有量:60.3wt%)10.0gと水酸化マグネシウム(特級試薬)0.34gと水酸化リチウムの1水和物(特級試薬)4.91g(Li/(Mn+Mg)比=1/1、Mg/(Mn+Mg)比=0.05)を使用した以外は実施例1と同様にしてリチウム含有マンガン組成物を調製した。
調製した試料の組成分析と結晶性の評価から、得られたリチウム含有マンガン組成物は層状岩塩型構造とスピネル型構造を有しており、Li/(Mn+Mg)比は1/1で、Mg/(Mn+Mg)比は0.05であった。この値から、Xの値は0.83、Zの値は1/30で、Li0.67Mn19/30Mg1/301.67のリチウム含有マンガン組成物が得られたことが分かった。
得られたリチウム含有マンガン組成物を用いて、実施例1と同様にしてマンガン酸化物混合物(混合正極活物質)を調製して充放電試験を行った結果、比較例1のLiMnとNCAの混合正極に比べて容量が大きく、NCAのみの場合と同等な性能を示すことが分かった。
実施例6
炭酸マンガンの0.5水和物(特級試薬)5.87gと水酸化マグネシウム(特級試薬)0.29gと炭酸ナトリウム(特級試薬)0.45gと水酸化リチウムの1水和物(特級試薬)11.73gを使用して、調製温度を600℃とした以外は実施例1と同様にしてリチウム含有マンガン組成物を調製した(Li/(Mn+Mg+Na)比=19/10、Mg/(Mn+Mg+Na)比=0.05、Na/(Mn+Mg+Na)=0.02)。
調製した試料の組成分析と結晶性の評価から、得られたリチウム含有マンガン組成物は層状岩塩型構造とスピネル型構造を有しており、Li/(Mn+Mg+Na)比は19/10で、Mg/(Mn+Mg+Na)比は0.05、Na/(Mn+Mg+Na)比は0.02であった。この値から、Xの値は0.08、Zの値は1/12で、Li1.27Mn179/300Mg1/20Na1/501.97のリチウム含有マンガン組成物が得られたことが分かった。
得られたリチウム含有マンガン組成物を用いて、実施例2と同様にしてマンガン酸化物混合物(混合正極活物質)を調製して充放電試験を行った結果、比較例2のLiMnとNMC(111)の混合正極に比べて容量が大きく、NMC(111)のみの場合と同等な性能を示すことが分かった。
比較例1
水酸化リチウムの1水和物(特級試薬)を2.12g、加熱処理温度を800℃とした以外は実施例1と同様にしてリチウム含有マンガン組成物を調製した(Li/Mn比=1/2)。
調製した試料の組成分析と結晶性の評価から、得られたリチウム含有マンガン組成物はスピネル型構造を有しており、LiMnであることが分かった。
リチウム含有マンガン組成物として、得られたLiMnを使用した以外は実施例1と同様にしてマンガン酸化物混合物(混合正極活物質)を調製した。
充放電試験の結果を表1に示す。その結果から、実施例1、実施例3〜実施例5のマンガン酸化物混合物(混合正極活物質)に比べて容量が小さいことが分かった。
比較例2
リチウム含有マンガン組成物として、比較例1で得られたLiMnを使用した以外は実施例2と同様にしてマンガン酸化物混合物(混合正極活物質)を調製した。
充放電試験の結果を表1に示す。その結果から、実施例2、実施例6のマンガン酸化物混合物(混合正極活物質)に比べて容量が小さいことが分かった。
本発明のマンガン酸化物混合物、混合正極活物質は、リチウム二次電池の正極に使用することができる。

Claims (4)

  1. 一般式Li(4/3)−(4X/5)Mn2/3−Z2−(2X/5)(ここで、0<X<1、0<Z≦1/3を満たし、MはLi、Mn、O以外の元素から選ばれるひとつ以上の元素である。)で表されるリチウム含有マンガン組成物と正極材料を含有することを特徴とするマンガン酸化物混合物。
  2. リチウム含有マンガン組成物が、層状岩塩型構造とスピネル型構造とを有することを特徴とする請求項1に記載のマンガン酸化物混合物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のマンガン酸化物混合物を含むことを特徴とする混合正極活物質。
  4. 請求項3に記載の混合正極活物質を含有する正極を備えることを特徴とするリチウム二次電池。
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