JP2017161956A - 移動体 - Google Patents

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亮介 中村
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Abstract

【課題】走行中における並行2輪モードから直列2輪モードへの変形時の転倒を防ぐ【解決手段】本発明は、変形姿勢制御部を備え、脚が閉脚して前記車輪の回転軸が一致する並行2輪モードと、脚が開脚して前記車輪の回転方向が一直線上に配置される直列2輪モードと、有し、前記並行2輪モード時の車輪の加減速トルクを用いた第1の姿勢制御、及び前記直列2輪モード時の車輪操舵を用いた第2の姿勢制御を行い、前記変形姿勢制御部は、前記並行2輪モードから直列2輪モードに変形する際に、(1)制御切り替え時の姿勢角度、(2)走行速度、(3)車輪操舵可能範囲に基づいて、走行モータ、操舵モータ、及び開閉脚モータの少なくとも1つに対する目標指令の補正と更新を行い、制御の切り替えを行うことを一つの特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は移動体に関する。本発明は,倒立振子動作で移動する並行2輪モードと,自転車やバイクのように回転方向が一致するように車輪が一直線上に配置された状態で移動する直列2輪モードを備えており,走行中に各モード間で変形できる移動体に関する。
各脚先に車輪を備えており,車輪を回転させて倒立振子の動作で移動する2輪移動体(並行2輪モード)はよく知られている。また,自転車やバイクのように各車輪の回転方向が一致するように一直線上に車輪が配置されて移動する2輪移動体(直列2輪モード)が知られている。さらに,特許文献1に記載されているように上記並行2輪モードと直列2輪モードの異なる2種類の移動モードを備えており,走行中に2モード間で変形可能な2輪移動体(変形2輪移動体)が知られている。
並行2輪モードでは,進行方向(ピッチ方向)における姿勢の傾斜に対する制御が必要であり,倒立振子と同様に車輪の加減速トルクを用いて姿勢を制御する手法がある。一方,直列2輪モードでは,進行方向と垂直な方向(ロール方向)における姿勢の傾斜に対する制御が必要であり,バイクや自転車のように走行車輪を操舵することで姿勢を制御する手法がある。この手法では,車輪操舵により旋回してロール方向に生じる遠心力を用いて姿勢安定化を図る。
変形2輪移動体では,上記異なる2種類の姿勢制御が混在し,走行しながら円滑に変形できるように姿勢制御が切り替わることは重要である。特に,並行2輪モードから直列2輪モードに変形する場合,変形後の直列2輪モードでは遠心力を用いた姿勢制御であるため,十分な走行速度で移動していないと遠心力不足で転倒する。また,機構設計の都合上,車輪を操舵できる角度範囲が制限されることがある。そのため,変形後の直列2輪モードで必要な車輪操舵ができずに,姿勢を安定に保つ遠心力が移動体に働かないため転倒する。以上のことから,走行中の並行2輪モードから直列2輪モードへの変形時において転倒を防ぐために,変形時の走行速度や車輪操舵範囲を基づいて姿勢制御を切り替えることは非常に重要である。
特許文献1記載の移動体では,低速走行時は2個の車輪の回転軸が一致する平行2輪モードで,高速走行時は自転車のように車輪の回転方向が一直線上になるように車輪が配置された直列2輪モードとなるように走行速度に応じて変形することで低速走行,高速走行に拘わらず高い安定性を実現する。
また,特許文献2記載の車輪付脚式移動装置では,1〜4輪型動作で移動可能であり,各動作においてバネダンパ制御器を介して足先を制御することで,凹凸路面の移動,加減速走行および旋回時の横力により生じる胴体部への衝撃を抑制して,安定した移動を実現する。
さらに,特許文献3記載の二輪移動体では,特許文献1記載の移動体と同様の機構であり,平行2輪モード時において姿勢を安定化する制御と,直列2輪モード時において姿勢を安定化する制御を併用するとともに,走行速度に応じて制御ゲインを滑らかに変化させる中間モードを実装することで,2モード間で円滑な変形を実現する。
PCT/JP2013/056566 特開2009-154256号公報 PCT/JP2013/084220
しかしながら、特許文献1記載の技術は,走行速度に拘らない安定な走行を目的として,走行速度に応じて移動モードを変更可能な機構に関する技術であり,変形時の姿勢制御技術に関しては記載されていない。
また,特許文献2記載の技術は,胴体部への振動を抑制することを目的とした1〜4輪型の各動作における足先制御技術であり,各動作間の遷移もしくは変形の制御技術に関しては記載されていない。並行2輪モードから直列2輪モードへの変形時に必要とされる速度よりも遅い走行速度や車輪操舵範囲の制限により生じる遠心力不足を解決することができない。
さらに,特許文献3記載の技術は,安定な変形を目的とした,走行速度に応じて各モードにおける制御ゲインの重みを変更する,制御手法の併用技術であり,特許文献2同様に並行2輪モードから直列2輪モードへの変形時に必要とされる速度よりも遅い走行速度や車輪操舵範囲の制限により生じる遠心力不足を解決することができない。
本発明の目的は、走行中における並行2輪モードから直列2輪モードへの変形時の転倒を防ぐために,並行2輪モード時の制御部と直列2輪モード時の制御部の他に,変形制御部を有し,変形時の姿勢角度,走行速度,車輪操舵可能な角度範囲を基に走行速度や車輪操舵角度を制御する変形制御技術を提供することにある。
請求項1記載の発明は,胴体と,2本の脚と,前記脚の先端にそれぞれ設置される車輪と,前記車輪を走行方向に回転する走行モータを含む車輪走行用駆動部と,前記車輪を操舵するために回転する操舵モータを含む車輪操舵用駆動部と,前記脚を開閉脚できるように回転する開閉脚モータを備える開閉脚駆動部と,各脚を接続する脚接続機構と,前記胴体の姿勢情報を検出する姿勢検出部と,前記胴体の姿勢を安定化する姿勢制御部と備え,前記脚が閉脚して前記車輪の回転軸が一致する並行2輪モードの移動形態と,前記脚が開脚して前記車輪の回転方向が一直線上に配置される直列2輪モードの移動形態を備える変形2輪移動体において,前記並行2輪モード時の車輪の加減速トルクを用いた姿勢制御と前記直列2輪モード時の車輪操舵を用いた姿勢制御の異なる2個の姿勢制御を備えると共に,前記並行2輪モードから直列2輪モードに変形する時に,制御切り替え時の姿勢角度と走行速度と車輪操舵可能範囲に基づいて,前記モータに対する目標指令の補正と更新を実施して,制御の切り替えを実施する変形姿勢制御部を備えることを特徴とする変形姿勢制御装置である。
請求項2記載の発明は,上記変形制御部において,姿勢制御切り替え時における姿勢角度と車輪操舵可能角度範囲に基づいて算出される姿勢制御切り替え後に必要な走行速度が算出されて姿勢制御の切り替え可否が判断されて実施されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は,上記変形制御部において,姿勢制御の切り替えが不可の場合に,制御の切り替えが実施されずに走行速度指令が補正されてその他の目標指令が補正されずに更新されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は,上記変形制御部において,姿勢制御切り替え時における姿勢角度と走行速度に基づいて算出される姿勢制御切り替え後に必要な車輪操舵角度が算出されて姿勢制御の切り替え可否が判断されて実施されることを特徴とする。
請求項5記載の発明は,上記変形制御部において,姿勢制御の切り替えが不可の場合に,制御の切り替えが実施されずに車輪操舵基準角度指令が補正されてその他の目標指令が補正されずに更新されることを特徴とする。
請求項6記載の発明は,上記変形制御部において,姿勢制御の切り替えが不可の場合に,制御の切り替えが実施されずに,走行速度指令と車輪操舵基準角度指令が補正されてその他の目標指令が補正されずに更新されることを特徴とする。
本発明によれば,変形制御部において変形時の姿勢角度に基づいて制御則の切り替え後に必要な走行速度や車輪操舵角度が予め算出されて目標指令が補正されることで,制御則の切り替え時に移動体が転倒することを防止できる。したがって,制御則が異なる並行2輪モードから直列2輪モードに変形時において,走行しながら姿勢の安定化が可能な変形姿勢制御装置を提供できる。また,本変形姿勢制御装置を備えた移動体を提供できる。
第1の実施例に係る並行2輪モード時における変形2輪移動体1の外観図。 第1の実施例に係る直列2輪モード時における変形2輪移動体1の外観図。 第1の実施例に係る並行2輪モード時における車輪配置図と簡易モデル図。 第1の実施例に係る直列2輪モード時における車輪配置図と簡易モデル図。 第1の実施例に係る並行2輪モードから直列2輪モードへの変形時における車輪配置図。 第1の実施例に係る変形2輪移動機構システムの概念図。 第1の実施例に係る車輪走行部,車輪操舵部,開脚部の構成図。 第1の実施例に係る変形制御部における各目標指令の更新および補正のフローチャート 第2の実施例に係る変形制御部における各目標指令の更新および補正のフローチャート 第3の実施例に係る変形制御部における各目標指令の更新および補正のフローチャート
以下、図面を用いて実施例を説明する。
本発明に関する変形姿勢制御装置の第1実施例では,図1に示す変形2輪移動機構システム100における変形制御部33が特徴とされる。まず,並行2輪モード時の機構外観図を図2に示す。胴体2の下に脚3aと3bが配置され,それぞれの脚先に車輪7a,7bが設置されている。側面図に示すように,車輪7a,7bは回転軸が一致する状態,すなわち車輪同士が並行の状態で配置されている。また,各車輪7a,7bには車輪が回転して走行できるように,車輪走行用駆動部6a,6bが取り付けられ,それぞれ車輪走行モータ6a1,6b1を備えている。車輪走行モータにより,図2に記載のx軸と平行な軸を中心に車輪7a,7bが駆動され,車輪7a,7bの回転速度すなわち移動体1の走行速度を調整可能である。さらに,各車輪7a,7bには車輪操舵用駆動部4a,4bが取り付けられており,それぞれ車輪操舵モータ4a1,4b1を備えている。車輪操舵モータにより,図に記載のz軸と平行な軸を中心に車輪7a,7bが操舵される。図中の脚3a,3bは胴体2近傍で脚接続機構9を介して連動しており,開閉脚駆動部8により開閉脚される。開閉脚駆動部8に備わる開閉脚モータ81(図示せず)を駆動することで脚3aと3bは開閉脚し,その開脚角度12を調整することができる。並行2輪モードでは,開閉脚駆動部8により開脚しないように維持されている。本実施例では脚3aと3bを連動して開閉脚するが,異なる2個の開脚駆動部によりそれぞれ独立に駆動して開閉脚しても良い。
胴体2には,図示されていないが姿勢検出部10と姿勢制御部11を含む機器が内蔵されている。姿勢検出部10はジャイロセンサで構成され,変形2輪移動体1の姿勢情報が検出される。たとえば,x軸,y軸,z軸周りの回転角度や回転角速度が検出される。姿勢検出部10で検出された情報が姿勢制御部11に入力される。なお,ジャイロセンサの他に,姿勢情報を検出できるセンサでも良い。
姿勢制御部11はマイクロコントローラのようにCPU(Central Processing Unit)が搭載された演算処理機器で構成され,姿勢検出部10より入力された情報や,後述する上位制御部20で算出された目標指令を基に車輪走行モータ6a1,6b1,車輪操舵モータ4a1,4b1,開閉脚モータ81を制御して,変形2輪移動体1の姿勢を制御する。
並行2輪モード時における車輪配置図と転倒方向を表す簡易モデル図を図3に示す。上側の車輪配置図において車輪7a,7bが脚3a,3bと腰3cで接続される閉脚状態であり,前輪7aと後輪7bは回転軸が一致して配置されている。下側の簡易モデル図は車輪配置図のA側からのモデル図であり,重心が位置18(記号:hm)に存在し,転倒方向はx軸周りであり姿勢角度16(記号:ψp)だけ傾いている。
直列2輪モード時の機構外観を図4に示す。並行2輪モード時と異なり,開閉脚駆動部8により脚3a,3bは開脚する。このとき,脚3aと3bが成す角度が開脚角度12である。また,直列2輪モード時は,自転車やバイクのように車輪の回転方向が一直線になるように,車輪操舵用駆動部4a,4bにより車輪が操舵されている。すなわち,胴体2に対する正面方向,すなわち図中のy軸方向と車輪の回転方向は一致しない。他の部分に関しては,図2に示す並列2輪モードと同じであるため,説明を省略する。
直列2輪モード時における車輪配置図と転倒方向を表す簡易モデル図を図5に示す。上側の車輪配置図において車輪7a,7bが脚3a,3bと腰3cで接続され,開脚状態である。バイクや自転車のように車輪の回転方向が一直線上になるように車輪7a,7bが配置され,前輪7aと後輪7bは共に車輪基準操舵角度13(記号:βc)だけ操舵される。直列2輪モード時において,車輪操舵を用いて移動体1の姿勢を制御するため,前輪7aは姿勢制御用の車輪操舵角度14(記号:β)だけさらに操舵される。また,このときの車輪基準操舵角度13をインライン角度15(記号:α)とする。
図5における下側の簡易モデル図は車輪配置図のB,C側からのモデル図であり,重心が位置18(記号:hm)に存在し,開脚角度12(記号:ξ)だけ開脚する。転倒方向は車輪設置点を結ぶ直線Dと垂直方向であり,姿勢角度17(記号:ψi)だけ傾いている。
並行2輪モードから直列2輪モードへの変形時の車輪配置図を図6に示す。開脚状態であるが,バイクや自転車のよう車輪の回転方向が一直線上になるようには車輪が配置されない。すなわち,車輪基準操舵角度13とインライン角度15は一致しない。他の点に関しては,直列2輪モード時と同じであるため,詳細な説明は省略する。また,簡易モデルに関しては,直線Dと垂直方向側Eから見る点以外は,並行2輪モードと同じであるため,詳細な説明は省略する。
変形2輪移動機構システム100の概略を図1に示す。図において,変形2輪移動機構システム100は主に上位制御部20,姿勢制御部11を構成する並行モード制御部31と直列モード制御部32と変形制御部33,さらに姿勢角度検出部10,車輪走行部40,車輪操舵部50,開脚部60で構成される。
また,図7に示すように車輪走行部40は走行モータ6a1,6b1と回転角度を検出する走行エンコーダ43とモータを駆動する車輪走行駆動装置41から成り,姿勢制御部11より出力される目標指令に応じて前後輪の走行モータが駆動されて,回転角度がフィードバックされる。
図7に示すように,車輪操舵部50は操舵モータ4a1,4b1と回転角度を検出する操舵エンコーダ53とモータを駆動する車輪操舵駆動装置51から成り,姿勢制御部11より出力される目標指令に応じて前後輪の操舵モータが駆動され,回転角度がフィードバックされる。
さらに,図7に示すように,開閉脚部60は開閉脚モータ81と回転角度を検出する開閉脚エンコーダ63とモータを駆動する開閉脚駆動装置61から成り,姿勢制御部11より出力される目標指令に応じて脚の開脚モータが駆動され,回転角度がフィードバックされる。本実施例では,走行速度,操舵角度,開脚角度を検出するためにそれぞれ走行エンコーダ43,操舵エンコーダ53,開閉脚エンコーダ63を用いているが,ホール素子等別の検出手段を用いても良い。また,力学モデルを用いて推定しても良い。
上位制御部20において,図示されていない機体の位置を検出する自己位置検出部の検出結果を基に,変形2輪移動体1が走行するのに適した経路が決定されて走行速度指令vref,旋回角速度指令ωref,開脚角度指令ξref,車輪操舵基準角度指令βrefが算出されて,姿勢制御部11を構成する変形制御部33に出力される。
変形制御部33では,変形2輪移動体1が並行2輪モードと直列2輪モードの間で変形するために,2モード間における制御則の切り替えと各目標指令の更新と補正が実施される。ここでは,車輪走行部40よりフィードバックされる走行速度v,車輪操舵部50よりフィードバックされる車輪操舵角度14,開脚部60よりフィードバックされる開脚角度12,姿勢角度検出部10で検出される姿勢角度と車輪操舵可能な角度範囲を基に制御則の切り替えが判断され,並行モード制御部31もしくは直列モード制御部32のどちらかに各目標指令が出力される。すなわち,本実施例では,並行モード制御部31と直列モード制御部32が併用されることがない。
並行モード制御部31では,変形2輪移動体1の姿勢を制御するために,倒立振子型である並行2輪モード時の制御則を用いて,走行速度指令vrefを基に走行車輪すなわち走行モータの回転トルクが算出される。 また,旋回角速度指令ωrefを基に前輪7aと後輪7bの偏差トルクが算出され,回転トルクにそれぞれ加算と減算されて前輪7aと後輪7bの制御トルクがそれぞれ算出される。制御トルクに対応する電流指令が車輪走行部40に出力される。開脚角度指令ξrefと車輪操舵基準角度指令βrefに対応する回転角度がそれぞれ開閉脚部60と車輪操舵部50に出力される。
直列モード制御部32では,変形2輪移動体1の姿勢を制御するために,バイクや自転車のような直列2輪モード時の制御則を用いて,旋回角速度指令ωrefを基に,車輪操舵基準角度βcに対する制御操舵角度βが算出される。このとき,後輪7bは姿勢安定には使用せずに,制御操舵角度は0度とする。続いて,開脚角度ξから定まるインライン角度15と同じになるように,車輪操舵基準角度指令βrefが補正される。最後に,前輪の車輪操舵角度βLは,車輪操舵基準角度βcに制御操舵角度βが加算され,後輪の車輪操舵角度βRは車輪操舵基準角度βcと同じである。前後輪の車輪操舵角度に対応する回転角度指令が車輪操舵部50に出力される。さらに,走行速度指令vrefを基に,加減速に必要な制御電流が算出されて,対応する電流指令が車輪走行部40に出力される。また,開脚角度指令ξrefに対応する回転角度が開閉脚部60に出力される。
並行モード制御部31と直列モード制御部32は変形制御部33と同様に,姿勢検出部10,車輪走行部40,車輪操舵部50,開脚部60より各モータの回転角度や回転角速度がフィードバックされる。
図8に変形制御部33における制御則の切り替えと目標指令の更新と補正のフローチャートを示す。まず,フロー301において,開脚角度12に応じて変形2輪移動体1の重心位置と転倒方向における慣性モーメントを算出して,フロー302に遷移する。
フロー302において,開脚角度指令ξrefが0度の場合(すなわち閉脚した状態の場合)はフロー303に,0度より大きい場合(すなわち,開脚する場合)はフロー304に遷移する。
フロー303において開脚角度指令が0度で更新されてフロー304に遷移する。
フロー304において,移動体1の走行速度指令vrefが更新されてフロー305に遷移する。
フロー305において,基準となる操舵角度(後輪の操舵角度)に対する角度指令である車輪操舵基準角度指令βrefが更新されて,フロー306に遷移する。
フロー306において,移動体1が旋回方向を決定する旋回角速度指令ωrefが更新されてフロー307に遷移する。
フロー307において,姿勢制御部11として並行モード制御部31が選択されて終了する。
フロー308では,開閉脚部60で検出された開脚角度ξが並行2輪モードから直列2輪モードの制御則に切り替わることができる開脚角度範囲内であるかが判断される。並行2輪モード時のように開脚角度が0度のとき,直列2輪モード時の制御則に切り替わると姿勢を安定化できずに転倒する。一方,直列2輪モード時のように大きく開脚した状態において,並行2輪モード時の制御則では,姿勢を安定化するための車輪の加減速トルクが働く方向と姿勢が転倒する方向が異なるため,姿勢制御が困難となる。そのため,直列2輪モード時の制御則で姿勢を安定化できる最小開脚角度ξminと並行2輪モード時の制御則で姿勢を安定化できる最大開脚角度ξmaxが存在する。ξmin≦ξ≦ξmaxを満たさない場合はフロー303に遷移して,その後のフローは先述の通りである。ξmin≦ξ≦ξmaxを満たす場合はフロー309に遷移する。
フロー309において,制御則を切り替える時の転倒方向の姿勢角度ψnが算出されて,フロー310に遷移する。
フロー310において,機構制約により定まる車輪を操舵できる限界角度と車輪操舵基準角度βcに基づいて,姿勢制御のための車輪操舵角度βの角度範囲が算出される。車輪操舵基準角度βcに対する反時計回りの最大操舵角度βccw(≧0),時計回りの最大操舵角度をβcw(≦0)が算出されて,フロー311に遷移する。
フロー311において,フロー309で算出された切り替え時の姿勢角度ψnと車輪操舵角度範囲βcw≦β≦βccwを基に,切り替え後の姿勢を安定に保つために必要な最低走行速度をvnが算出されて,フロー312に遷移する。
フロー312において,実際の走行速度vが最低走行速度をvnと比較され,早い場合はフロー314に遷移して,遅い場合はフロー313に遷移する。
フロー313において,移動体1を加速するために,上位制御部20で算出された走行速度指令vrefに対して補正速度指令v0が加算されて,フロー306に遷移する。このとき,開脚角度指令ξrefは更新されないため,開脚が停止する。
フロー306,307を通じて,最終的にフロー308に遷移して,姿勢制御部11として並行モード制御部31が選択されて終了する。
フロー314において,走行行速度指令vref,旋回角速度指令ωref,開脚角度指令ξref,車輪操舵基準角度指令βrefの全ての目標指令が更新されて,フロー315に遷移して,制御姿勢部11として直列モード制御部32が選択されて終了する。
以上のように,変形制御部33において変形時の姿勢角度と車輪操舵可能な角度範囲に基づいて制御則の切り替え後に必要な走行速度vnが算出され,また,実際の走行速度vと比較して上位制御部20から出力された走行速度指令vrefが補正される。また,他の各目標指令の更新が実施されることで,走行中に並行2輪モードから直列2輪モードへの変形する際の転倒を防止することが可能である。すなわち,変形制御部33を用いた安定した変形姿勢制御を実現できる。
本実施例では,目標指令を補正する場合,開脚を停止したが,開脚可能範囲ξmin≦ξ≦ξmaxまでは開脚し続けても良い。
本発明に関する姿勢安定制御装置の第2実施例として,変形制御部33における制御則の切り替えと目標指令の更新と補正のフローチャートを図9に示す。フロー401〜410までは実施例1と同じであるため説明を省略する。
フロー411において,フロー409で算出された切り替え後の姿勢角度ψnと走行速度vを基に切り替え後に姿勢を安定に保つために必要な車輪操舵角度βnが算出されて,フロー412に遷移する。
フロー412において,フロー410において算出された車輪操舵角度範囲βcw≦βn≦βccwを満たす場合はフロー414に遷移して,満たさない場合はフロー413に遷移する。
フロー413において,車輪操舵基準角度指令βrefに補正角度指令βref0が加算されて,フロー405に遷移する。このとき,開脚角度指令ξrefは更新されないため,開脚が停止する。
フロー405〜407を経由して,姿勢制御部11として,並行モード制御部31が選択されて終了する。
フロー414において,走行行速度指令vref,旋回角速度指令ωref,開脚角度指令ξref,車輪操舵基準角度指令βrefの全ての目標指令が更新されて,フロー415に遷移して,制御姿勢部として直列モード制御部32が選択されて終了する。
以上のように,変形制御部33において変形時の姿勢角度と走行速度に基づいて制御則の切り替え後に必要な車輪操舵角度βが算出され,また車輪操舵角度範囲と比較して上位制御部20から出力された車輪操舵基準角度指令βrefが補正される。また,他の各目標指令の更新が実施されることで,走行中に並行2輪モードから直列2輪モードへの変形する際の転倒を防止することが可能である。すなわち,変形制御部33を用いた安定した変形姿勢制御を実現できる。
本実施例では,目標指令を補正する場合,開脚を停止したが,開脚可能範囲ξmin≦ξ≦ξmaxまでは開脚し続けても良い。
本発明に関する姿勢安定制御装置の第3実施例として,変形制御部33における制御則の切り替えと目標指令の更新と補正のフローチャートを図10に示す。フロー501〜512,516と517までは実施例1と同じであるため説明を省略する。
フロー513において,移動体1を加速するために,上位制御部20で算出された走行速度指令vrefに対して補正速度指令v0が加算されて,フロー514に遷移する。
フロー514において,姿勢を安定に保つ車輪操舵角度を確保するために車輪操舵基準角度指令βrefに補正角度指令βref0が加算されて,フロー506に遷移する。
このとき,開脚角度指令ξrefは更新されないため,開脚が停止する。フロー506と507を経由して,姿勢制御部11として,並行モード制御部31が選択されて終了する。
以上のように,変形制御部において変形時の姿勢角度と走行速度に基づいて制御則の切り替え後に必要な車輪操舵角度βが算出され,また車輪操舵角度範囲と比較して上位制御部20から出力された走行速度指令vrefと車輪操舵基準角度指令βrefが補正される。また,他の各目標指令の更新が実施されることで,走行中に並行2輪モードから直列2輪モードへの変形する際の転倒を防止することが可能である。すなわち,変形制御部を用いた安定した変形姿勢制御を実現できる。
本実施例では,目標指令を補正する場合,開脚を停止したが,開脚可能範囲ξmin≦ξ≦ξmaxまでは開脚し続けても良い。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は実施例に限定されない。例えば、本発明は以下の側面を有するものと表現することができる。
本発明は、胴体と、2本の脚と、前記脚の先端にそれぞれ設置される車輪と、前記車輪を走行方向に回転させる走行モータを含む車輪走行用駆動部と、前記車輪を操舵するために回転する操舵モータを含む車輪操舵用駆動部と、前記脚を開閉脚できるように回転する開閉脚モータを備える開閉脚駆動部と、各脚を接続する脚接続機構と、前記胴体の姿勢情報を検出する姿勢検出部と、前記胴体の姿勢を安定化する姿勢制御部と、変形姿勢制御部と、を備え、前記脚が閉脚して前記車輪の回転軸が一致する並行2輪モードと、前記脚が開脚して前記車輪の回転方向が一直線上に配置される直列2輪モードと、有し、前記並行2輪モード時の前記車輪の加減速トルクを用いた第1の姿勢制御、及び前記直列2輪モード時の車輪操舵を用いた第2の姿勢制御を行い、
前記変形姿勢制御部は、前記並行2輪モードから直列2輪モードに変形する際に、(1)制御切り替え時の姿勢角度、(2)走行速度、(3)車輪操舵可能範囲に基づいて、前記走行モータ、前記操舵モータ、及び前記開閉脚モータの少なくとも1つに対する目標指令の補正と更新を行い、制御の切り替えを行うことを特徴とする。
前記変形姿勢制御部は、変形時の姿勢角度と車輪操舵可能な角度範囲に基づいて制御則の切り替え後に必要な走行速度を得る。
姿勢制御の切り替えが不可の場合に,制御の切り替えが実施されずに走行速度指令が補正され、その他の目標指令は補正されずに更新される。
変形姿勢制御部は、変形時の姿勢角度と走行速度に基づいて制御則の切り替え後に必要な車輪操舵角度を得る。
姿勢制御の切り替えが不可の場合に、制御の切り替えが実施されずに車輪操舵基準角度指令が補正され、その他の目標指令は補正されずに更新される。
姿勢制御の切り替えが不可の場合に、制御の切り替えが実施されずに、走行速度指令と車輪操舵基準角度指令が補正され、その他の目標指令は補正されずに更新されることを特徴とする移動体。
1・・・変形2輪移動体
2・・・胴
3a,3b・・・脚
3c・・・腰
4a,4b・・・車輪操舵用駆動部
4a1,4b1・・・操舵モータ
6a,6b・・・車輪走行用駆動部
6a1,6b1・・・走行モータ
7a,7b・・・走行車輪
8・・・開閉脚駆動部
81・・・開閉脚モータ
9・・・脚接続機構
10・・・姿勢角度検出部
11・・・姿勢制御部
12・・・開脚角度
13・・・車輪操舵基準角度
14・・・姿勢制御用車輪操舵角度
15・・・インライン角度
16・・・姿勢角度(並行2輪モード)
17・・・姿勢角度(直列2輪モード)
18・・・重心位置
20・・・上位制御部
31・・・並行モード制御部
32・・・直列モード制御部
33・・・変形制御部
40・・・車輪走行部
50・・・車輪操舵部
60・・・開脚部
41・・・車輪走行駆動装置
42・・・走行モータ
43・・・走行エンコーダ
51・・・車輪操舵駆動装置
52・・・操舵モータ
53・・・操舵エンコーダ
61・・・開脚駆動装置
62・・・開脚モータ
63・・・開脚エンコーダ
100・・・変形2輪移動機構システム
301〜315・・・実施例1のフローチャート
401〜415・・・実施例2のフローチャート
501〜517・・・実施例3のフローチャート

Claims (6)

  1. 胴体と、
    2本の脚と、
    前記脚の先端にそれぞれ設置される車輪と、
    前記車輪を走行方向に回転させる走行モータを含む車輪走行用駆動部と、
    前記車輪を操舵するために回転する操舵モータを含む車輪操舵用駆動部と、
    前記脚を開閉脚できるように回転する開閉脚モータを備える開閉脚駆動部と、
    各脚を接続する脚接続機構と、
    前記胴体の姿勢情報を検出する姿勢検出部と、
    前記胴体の姿勢を安定化する姿勢制御部と、
    変形姿勢制御部と、を備え、
    前記脚が閉脚して前記車輪の回転軸が一致する並行2輪モードと、
    前記脚が開脚して前記車輪の回転方向が一直線上に配置される直列2輪モードと、有し、
    前記並行2輪モード時の前記車輪の加減速トルクを用いた第1の姿勢制御、及び前記直列2輪モード時の車輪操舵を用いた第2の姿勢制御を行い、
    前記変形姿勢制御部は、前記並行2輪モードから直列2輪モードに変形する際に、(1)制御切り替え時の姿勢角度、(2)走行速度、(3)車輪操舵可能範囲に基づいて、前記走行モータ、前記操舵モータ、及び前記開閉脚モータの少なくとも1つに対する目標指令の補正と更新を行い、制御の切り替えを行うことを特徴とする移動体。
  2. 請求項1記載の移動体において、
    前記変形姿勢制御部は、変形時の姿勢角度と車輪操舵可能な角度範囲に基づいて制御則の切り替え後に必要な走行速度を得ることを特徴とする移動体。
  3. 請求項1記載の移動体において、
    姿勢制御の切り替えが不可の場合に,制御の切り替えが実施されずに走行速度指令が補正され、その他の目標指令は補正されずに更新されることを特徴とする移動体。
  4. 請求項1記載の移動体において、
    前記変形姿勢制御部は、変形時の姿勢角度と走行速度に基づいて制御則の切り替え後に必要な車輪操舵角度を得ることを特徴とする移動体。
  5. 請求項1記載の移動体において、
    姿勢制御の切り替えが不可の場合に、
    制御の切り替えが実施されずに車輪操舵基準角度指令が補正され、その他の目標指令は補正されずに更新されることを特徴とする移動体。
  6. 請求項1記載の移動体において、
    姿勢制御の切り替えが不可の場合に、
    制御の切り替えが実施されずに、走行速度指令と車輪操舵基準角度指令が補正され、その他の目標指令は補正されずに更新されることを特徴とする移動体。
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