JP2017161130A - ファンフィルタユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】給気型および排気型として使用できるファンフィルタユニットを提供する。
【解決手段】ファンフィルタユニット1は、ファンフィルタユニット本体20と、ファンフィルタユニット1を設置場所に設置するための設置部10と、を備える。ファンフィルタユニット本体20は、筐体と、ファン22と、フィルタ24と、空気を吸入する吸気部と、空気を排出する排気部と、を備える。ファンフィルタユニット本体20は、吸気部および排気部の位置が変わる方向に回転可能に設置部10と接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ファンフィルタユニットに関する。
清浄環境を必要とする精密電子機器、食品・医療製品等の製造工程では、クリーンルームやクリーンブースが使用される。クリーンルームやクリーンブースにおいては、内部(室内)を清浄環境とするために、浄化した空気を室内に供給するファンフィルタユニット(給気型ファンフィルタユニット)が用いられる。
また、これとは逆に室内の塵埃や汚染ガスを除去し、空気を浄化して外に排出するファンフィルタユニット(排気型ファンフィルタユニット)も存在する。
ファンフィルタユニットは、例えばクリーンブースの天板に配設され空気の排出や供給を行う(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−155205号公報
ところで、従来のファンフィルタユニットは、室内を向く面と室外を向く面とが決まっているので、給気型または排気型ファンフィルタユニットは、それぞれ給気用または排気用としてしか使用することができなかった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、給気型および排気型として使用できるファンフィルタユニットを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のファンフィルタユニットは、
ファンフィルタユニット本体と、前記ファンフィルタユニット本体を設置場所に設置するための設置部と、を備えるファンフィルタユニットであって、
前記ファンフィルタユニット本体は、筐体と、ファンと、フィルタと、空気を吸入する吸気部と、空気を排出する排気部と、を備え、
前記ファンフィルタユニット本体は、前記吸気部および前記排気部の位置が変わる方向に回転可能に前記設置部と接続されていることを特徴とする。
本発明においては、ファンフィルタユニット本体に設けられたファンによって吸引された空気が、吸気部から吸入され、この吸入された空気がフィルタによって清浄され排気部から排出される。ファンフィルタユニット本体は、吸気部および排気部の位置が変わる方向に回転可能に設置部と接続されている。このため、ファンフィルタユニットがクリーンブース等に設置されている場合に、ファンフィルタユニット本体を回転させることで、吸気部および排気部の位置を変えることができる。したがって、例えば、吸気部がクリーンブース等の室外側を向き、排気部が室内側を向いている状態から、ファンフィルタユニット本体を回転させることで、吸気部が室内側を向き、排気部が室外側を向く状態とすることができる。
吸気部が室外側を向き、排気部が室内側を向いている状態では、ファンフィルタユニットは、室外の空気を清浄化して室内に給気する給気型ファンフィルタユニットとして働く。また、吸入部が室内側を向き、排気部が室外側を向いている状態では、ファンフィルタユニットは、室内の空気を清浄化して室外に排気する、排気型ファンフィルタユニットとして働く。したがって、給気型ファンフィルタユニットおよび排気型ファンフィルタユニットとして使用することができる。
また、本発明の前記構成において、
前記筐体の対向する二つの面の一方に前記吸気部が設けられ、他方に前記排気部が設けられ、
前記ファンフィルタユニット本体は、前記対向する二つの面の間を通る直線を軸とする回転が可能な状態で前記設置部と接続されており、
前記筐体の前記対向する二つの面を繋ぐ面のうち、回転軸方向に延びる面が、前記対向する二つの面の中間部において前記筐体の外側に向けて突出していてもよい。
このような構成によれば、ファンフィルタユニット本体の筐体の対向する二つの面の一方に給気部が設けられ、他方に排気部が設けられる。また、この対向する二つの面を繋ぐ面(側面)のうち、回転軸方向に延びる面が、対向する二つの面の中間部において、筐体の外側に向けて突出する。
ファンフィルタユニットは、例えばクリーンブース等の天板等に配設されるが、クリーンブースの内部環境は清浄に保つ(または内部の塵埃や汚染ガスが外に漏れないようにする)必要があるので、天板等の配設場所とファンフィルタユニットとの間はできる限り密閉する必要がある。すなわち、ファンフィルタユニット本体の側面と天板等とが当接または近接した状態となる。しかし、この当接または近接した状態からファンフィルタユニット本体を回転させようとした場合に、ファンフィルタユニット本体の筐体の側面が、筐体の、吸気部または排気部が設けられた対向する二つの面に対して垂直な平面等である場合には、側面が天板等に引っかかり回転できないおそれがある。
本発明においては、筐体の側面のうち、回転軸方向に延びる面を、突出した部分から吸気部または排気部が設けられた対向する二つの面それぞれに向けて、徐々に筐体の内側に向けて傾斜状態としたことで、ファンフィルタユニット本体を回転させる際に、側面が天板等に引っかかることなくスムーズに回転させることができる。
また、本発明の前記構成において、
前記筐体の対向する二つの面の一方に前記吸気部が設けられ、他方に前記排気部が設けられ、
前記ファンフィルタユニット本体は、前記対向する二つの面の間を通る直線を軸とする回転が可能な状態で前記設置部と接続されており、
前記筐体の前記対向する二つの面を繋ぐ面のうち、回転軸方向に延びる面が、前記対向する二つの面の一方から他方に向けて丸みを帯びた曲面となっており、
前記曲面は、前記対向する二つの面の中間部において前記筐体の外側に向けて突出していてもよい。
このような構成によれば、ファンフィルタユニット本体の筐体の対向する二つの面の一方に吸気部が設けられ、他方に排気部が設けられる。また、この二つの面を繋ぐ面(側面)のうち、回転軸方向に延びる面が丸みを帯びた曲面となる。また、この曲面は対向する二つの面の中間部において筐体の外側に向けて突出する。
ファンフィルタユニットが、クリーンブース等の天板等に配設されたときに、ファンフィルタユニット本体の筐体の側面は、筐体の外側に向けて突出した部分が天板等と当接した状態となる。側面を、丸みを帯びた曲面としたことで、ファンフィルタユニット本体を回転させる際に、側面が天板等に引っかかることなくスムーズに回転させることが可能となる。
また、本発明の前記構成において、
前記ファンフィルタユニット本体は、電源を供給するためのコードを接続するための電源接続部を複数備え、
前記電源接続部のうち少なくとも一つが、他の前記電源接続部と前記ファンフィルタユニット本体の回転方向に離れて設けられていてもよい。
このような構成によれば、電源を供給するためのコードを接続するための電源接続部は、ファンフィルタユニット本体の回転方向に離れて設けられる。このため、ファンフィルタユニットをクリーンブース等の天板等に配設する場合に、天板を挟んでクリーンブースの内側と外側との両方に電源接続部が存在するようにすることができる。また、給気型のファンフィルタユニットとしての使用状態と、排気型のファンフィルタユニットとしての使用状態との、いずれの状態においても、電源接続部がクリーンブースの内側と外側とに存在するようにすることができる。したがって、ファンフィルタユニットに電源を供給するための電源コードを接続する場合に、クリーンブースの内側または外側のどちらかにしかコンセント等の電源の供給源がない場合であっても、電源コードをクリーンブースを通すことなくファンフィルタユニットに接続することができる。
本発明によれば、ファンフィルタユニットを給気型および排気型として使用できる。
本発明の第1の実施の形態に係るファンフィルタユニットの使用状態を示すもので、(a)は給気型としての使用状態を示す概略図、(b)は排気型としての使用状態を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係るファンフィルタユニットを示すもので、(a)はファンフィルタユニットを前側から見た概略図、(b)はファンフィルタユニットを左側から見た概略図である。 本発明の第2の実施の形態に係るファンフィルタユニットを示すもので、(a)はファンフィルタユニットを前側から見た概略図、(b)はファンフィルタユニットを左側から見た概略図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態のファンフィルタユニット1の使用状態を概略図である。
なお、図1において、矢印は空気の流れを示している。
ファンフィルタユニット1は、クリーンブース2の天井部2aに設置されている。なお、ファンフィルタユニット1は、天井部ではなく、クリーンブースの側面等に設置されていてもよい。また、ファンフィルタユニット1は、クリーンブースでの使用に限られず、クリーンルームやその他の場所において使用することもできる。
クリーンブース2は、平面視において四隅にそれぞれ配置された合計4本の柱2bと、これら柱2bの上端部に設置された天井部2aと、隣り合う柱2b,2b間を覆うようにして設けられた図示しないビニールカーテンとによって、内部が中空の直方体状に構成されている。
なお、柱2bは4本に限ることはなく、例えば、6本、8本またはそれ以上の本数であってもよい。
柱2bは、例えばクリーンルームの底面3に設置固定されているが、これに限らず、柱2bの下端部にキャスタ等を取り付けて、クリーンブース2を移動可能に構成してもよい。
また、柱2b,2b間は、ビニールカーテンによって覆われるのではなく、板材等によって覆われていてもよい。すなわち、クリーンブース2の使用用途に応じて、塵埃、細菌、汚染物質、または汚染ガス等がクリーンブース2の内側と外側との間を自由に行き来できないよう制限されていればよい。
天井部2aは、矩形板状に形成されている。また、天井部2aの中央部には、ファンフィルタユニット1が設けられている。
ファンフィルタユニット1を前側から見た概略図を図2(a)に示す。また、ファンフィルタユニット1を左側から見た概略図を図2(b)に示す。
ファンフィルタユニット1は、図2に示すように、ファンフィルタユニット本体20と設置部10とを備える。また、ファンフィルタユニット本体20と設置部10とは、回転軸11を介して接続されている。
設置部10は、設置部本体10aとフランジ部10bと設置部側接続部10cとを備える。設置部本体10aは、略方形の枠体である。フランジ部10bは、設置部本体10aの上面から枠体の周方向外側に突出するようにして設けられている。
クリーンブース2の天井部2aには、中央部に開口部が設けられており、この開口部に設置部本体10aが陥入されている。また、フランジ部10bの下面が、天井部2aの上面に当接するようにして、フランジ部10bが天井部2aに係止されている。また、フランジ部10bには、孔が設けられており、この孔に挿通されたネジが、天井部2aに設けられたネジ孔と螺合することによって、ファンフィルタユニット1が、天井部2aに固定されている。
ファンフィルタユニット本体20は、筐体21と、ファン22と、プレフィルタ23と、フィルタ24と、本体側接続部25と、2つの電源接続部26と、を備える。
筐体21は、上板21aと、下板21bと、側面板21c,21dと、接続板21eと、を備える。上板21aと下板21bとは、共に略方形の板状部材であり、互いにほぼ等しい大きさとなっている。また、側面板21c,21dは、台形の板状部材であり、それぞれ4つずつ備えられている。また、接続板21eは、長方形の板状部材であり、4つ備えられている。
上板21aと下板21bとは、側面板21c,21dと接続板21eとにより接続されている。側面板21c,21dと接続板21eとは、筐体21の横方向外側に突出するようにして設けられている。
すなわち、上板21aの四辺それぞれから筐体21の横方向外側に向かって傾斜するようにして4つの側面板21cのそれぞれが設けられている。また、4つの側面板21cそれぞれの上板21aと接続されている辺と逆側の辺が、4つの接続板21eのそれぞれの一方の長辺と接続されている。また、4つの接続板21eのそれぞれの他方の長辺は、4つの側面板21dのそれぞれと接続されている。また、側面板21dは、接続板21eから筐体21の横方向内側に向かって傾斜するようにして設けられている。また、4つの側面板21dそれぞれの、接続板21eと接続されている辺と逆側の辺が、下板21bの四辺のそれぞれと接続されている。また、隣接する側面板21c,21c同士、側面板21d,21d同士および接続板21e,21e同士は、それぞれ互いに接続されている。
なお、それぞれの板の接続部分は丸みを帯びていてもよい。また、一部または全部の板が、個別の部材ではなく一体として形成されていてもよい。
なお、接続板21eは、無くてもよく、側面板21cと側面板21dとが直接接続されていてもよい。
筐体21の上板21aには、吸気口(吸気部)が設けられている。また、下板21bには、排気口(排気部)が設けられている。
また、筐体21内には、上板21a側から下板21b側に向かって、プレフィルタ23、ファン22およびフィルタ24が、この順に並べて設けられている。
フィルタ24は、例えばHEPAフィルタ等であり、ファンフィルタユニット1のメインフィルタである。また、プレフィルタ23は、粗塵を捕集し、フィルタ24の寿命を延ばしたり、ファン22を保護したりするためのものである。
ファン22を回すことで、上板21a側(吸気口)からプレフィルタ23を通して筐体21内に空気を吸い込み、フィルタ24を通して下板21b側(排気口)から空気を吹き出すようになっている。
設置部10とファンフィルタユニット本体20とは、回転軸11を介して接続されている。回転軸11は、断面が略円形の棒状部材である。
設置部10には、断面円形の穴である設置部側接続部10cが設けられている。設置部側接続部10cは、設置部本体10a(枠体)の内側側面に、互いに対向するようにして2つ設けられおり、それぞれの設置部側接続部10cは、各内側側面の中央部に設けられている。
また、ファンフィルタユニット本体20には、断面円形の穴である本体側接続部25が設けられている。本体側接続部25は、筐体21の接続板21eのうち、対抗する2つの接続板21eの中央部に設けられている。
回転軸11は、一方の端部が、設置部側接続部10cに挿入されており、他方の端部が本体側接続部25に挿入されている。回転軸11は、設置部側接続部10cに挿入された側は、回転軸11が回転しないように固定されている。また、回転軸11は、本体側接続部25側は、回転可能な状態で挿入されている。本体側接続部25には、回転を制限するための図示しないストッパーが設けられており、上板21aが上側になった状態と下板21bが上側になった状態との2つの状態でそれぞれ、ファンフィルタユニット本体20が回転軸11に対して回転せずに固定された状態にできるようになっている。これら2つの状態それぞれにおいて、クリーンブース2の天井部2aと、上板21aと、下板21bと、は略平行な状態となっている。回転させるときは、ストッパーを開放し、ファンフィルタユニット本体20を回転軸11に対して自由に回転させることができるようになっている。
なお、回転軸11およびストッパーの、形状または設けられている場所等は、これに限定されず、ファンフィルタユニット本体20を回転させることができ、上板21aが上側になった状態と下板21bが上側になった状態との2つの状態でそれぞれ、ファンフィルタユニット本体20の回転を止めることができるようになっていればよい。回転軸11は、例えば、中空の棒状部材であってもよく、球状の部材等であってもよい。
設置部10には、設置部10とファンフィルタユニット本体20との隙間を埋めるようにして、シール部材30が設けられている。シール部材30は、設置部10の上面の開口部側に、開口部を囲むようにかつ開口部側に突出するようにして設けられている。シール部材30の先端部(設置部10の開口部側)は、ファンフィルタユニット本体20に当接している。すなわち、シール部材30によって、クリーンブース2内の気体や異物が、設置部10とファンフィルタユニット本体20との間からクリーンブース2外に漏れ出ることがなく、また、クリーンブース2外の気体や異物が、設置部10とファンフィルタユニット本体20との間からクリーンブース2内に入り込むことがないように、設置部10とファンフィルタユニット本体20との隙間が封止されている。
なお、シール部材30は、設置部本体10aの内側側面に設けられていてもよく、ファンフィルタユニット本体20の外周を囲むようにしてファンフィルタユニット本体20に設けられていてもよい。
ファンフィルタユニット本体20は、電源を供給するための図示しない電源コードを接続するための、2つの電源接続部26を備える。2つの電源接続部26は、回転軸11に略平行な接続板21eのうちの一方に隣接する側面板21cと21dとにそれぞれ1つずつ設けられている。また、電源接続部26には、着脱可能な蓋27が設けられている。蓋27は、クリーンブースの内側に位置する電源接続部26が、クリーンブース内の空気に触れないようにするためのものであり、電源接続部26を覆うようにして設けられている。
なお、蓋27は、ファンフィルタユニット本体20から取り外し可能でも不可能でもよく、また、2つの電源接続部26で1つの蓋を兼用するものであってもよい。
ファンフィルタユニット本体20のファン22は、電源接続部26から供給される電源によって動かされる。電源供給のオンとオフとの切り替えは、リモコン操作によるものとしてもよいし、ファンフィルタユニット本体20等に電源スイッチを設けてもよい。また、電源スイッチを設ける場合に、電源接続部26と同じように、ファンフィルタユニット本体20の側面板21cと21dとにそれぞれ1つずつ設ける等としてもよい。このようにすることで、クリーンブースの内側と外側どちらからでも電源供給のオンとオフとを切り替えることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、上板21aが下板21bよりも上側となった状態のときには、ファンフィルタユニット本体20に備えられたファン22を回すことで、図1(a)に示すように、クリーンブース2の外側の空気を、上板21a側(吸気口)からプレフィルタ23を通して、ファンフィルタユニット本体20内に吸い込む。この吸い込まれた空気は、フィルタ24を通して、下板21b側(排気口)から吹き出される。すなわち、このときファンフィルタユニット1は、室(クリーンブース2)内に清浄な空気を給気する給気型のファンフィルタユニットとして使用される。
また、下板21bが上板21aよりも上側となった状態のときには、ファンフィルタユニット本体20に備えられたファン22を回すことで、図1(b)に示すように、クリーンブース2の内側の空気を、上板21a側(吸気口)からプレフィルタ23を通して、ファンフィルタユニット本体20内に吸い込む。この吸い込まれた空気は、フィルタ24を通して、下板21b側(排気口)から吹き出される。すなわち、このときファンフィルタユニット1は、室(クリーンブース2)内の空気を清浄化して排出する排気型のファンフィルタユニットとして使用される。
ファンフィルタユニット1は、設置部10が、天井部2aに固定されることによって、クリーンブース2に設置されている。ファンフィルタユニット本体20は、設置部10に対して、回転軸11を軸として回転可能となっている。よって、上板21aが下板21bよりも上側になった状態から、回転軸11を軸として回転させることで下板21bが上板21aよりも上側になった状態にすることできる。したがって、給気型のファンフィルタユニットとしての使用から、排気型のファンフィルタユニットとしての使用に切り替えることができる。
ファンフィルタユニット本体20は、側面部分が、側面板21c、側面板21dおよび接続板21eによって形成されている。側面板21cと側面板21dとは、接続板21eから上板21aまたは下板21bに向けて筐体21の横方向内側に向かって傾斜している。したがって、ファンフィルタユニット本体20を回転させる際に、ファンフィルタユニット本体20の側面部分が、クリーンブース2の天井部2aに引っかかることなく、スムーズに回転させることができる。
なお、回転軸11に略垂直な面や回転軸11と交わる面等は、本実施例のような形状ではなく、上板21aおよび下板21bに垂直に交わる面等であってもよい。このような形状であっても、回転の妨げとはならないからである。
また、給気型のファンフィルタユニットとしての使用状態と、排気型のファンフィルタユニットとしての使用状態と、のそれぞれにおいて、ストッパーにより回転が制限された状態で固定されるので、ファンフィルタユニット本体20が安定した状態で固定される。
また、設置部10とファンフィルタユニット本体20との間には、シール部材30が設けられているので、この間から気体や塵埃等が自由に出入りできなくなっている。
電源接続部26は、回転軸11に略平行な接続板21eのうちの一方に隣接する側面板21cと21dとにそれぞれ1つずつ設けられているので、給気型のファンフィルタユニットとしての使用状態と、排気型のファンフィルタユニットとしての使用状態との、いずれの状態においても、電源接続部26が、クリーンブース2の内側と外側とに1つずつ存在することとなる。したがって、ファンフィルタユニット1に電源を供給するための電源コードを接続する場合に、クリーンブース2の内側または外側のどちらかにしかコンセント等の電源の供給源がない場合であっても、電源コードをクリーンブース2を通すことなくファンフィルタユニット1に接続することができる。
ファンフィルタユニット1を給気型から排気型としての使用に切り替える際には、例えば、一方の電源接続部26に接続されている電源コードを一旦外し、ファンフィルタユニット1を回転させた後で、他方の電源接続部26に電源コードを接続することで、ファンフィルタユニット1に電源を供給し使用することができる。したがって、ファンフィルタユニット1の給気型としての使用状態と排気型としての使用状態との切り替えを簡単に行うことができる。
なお、電源接続部26は、ファンフィルタユニット1を給気型として使用する状態と、排気型として使用する状態と、の両方の状態において、クリーンブース2等の内側と外側との両側に少なくとも1つずつ存在するようになっていればよい。例えば、本実施の形態においては、電源接続部26が、上板21a部分や下板21b部分等に設けられていてもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態のファンフィルタユニット1を、図3に示す。図3(a)は、ファンフィルタユニット1を前側から見た概略図である。また、図3(b)は、ファンフィルタユニット1を左側から見た概略図である。
なお、第1の実施の形態と第2の実施の形態とでは、筐体の側面部の形状と、電源接続部26の位置以外については、同様の構成であるため、異なる部分についてのみ説明する。
本実施の形態のファンフィルタユニット1の、ファンフィルタユニット本体20は、図3に示すように、筐体41を備える。筐体41は、上板41aと、下板41bと、4つの側面板41cとを備える。なお、上板41aには、吸気口(吸気部)が設けられている。また、下板41bには、排気口(排気部)が設けられている。
上板41aと下板41bとは、共に略方形の板状部材であり、互いにほぼ等しい大きさとなっている。また、側面板41cは、上下方向に湾曲した板状部材である。そして、上板41aの四辺のそれぞれと下板41bの四辺のそれぞれとを、4つの側面板41cのそれぞれが繋ぐようにして、筐体41が形成されている。また、側面板41cは、側面板41cの上下方向中間部において、筐体41の横方向外側に最も突出するようにして、湾曲している。
回転軸11を挿入するための、本体側接続部25は、筐体41の側面板41cのうち、対抗する2つの側面板41cの中央部に設けられている。
2つの電源接続部26は、回転軸11に略平行な側面板41cのうちの一方に、上下に離間して1つずつ設けられている。また、電源接続部26には、着脱可能な蓋27が設けられている。蓋27は、クリーンブースの内側に位置する電源接続部26が、クリーンブース内の空気に触れないようにするためのものであり、電源接続部26を覆うようにして設けられている。
なお、蓋27は、ファンフィルタユニット本体20から取り外し可能でも不可能でもよく、また、2つの電源接続部26で1つの蓋を兼用するものであってもよい。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態同様、回転軸11を軸として、ファンフィルタユニット本体20を回転させることができ、給気型のファンフィルタユニットとしての使用から、排気型のファンフィルタユニットとしての使用に切り替えることができる。
筐体41は、側面部に設けられた側面板41cが、側面板41cの上下方向中間部において、筐体41の横方向外側に最も突出するようにして、湾曲している。このため、ファンフィルタユニット本体20を回転させる場合に、ファンフィルタユニット本体20の側面部分が、クリーンブースの天井部等ファンフィルタユニット1を設置している場所に引っかかることがなく、ファンフィルタユニット本体20をスムーズに回転させることができる。
なお、回転軸11に略垂直な側面板41cは、湾曲していなくても回転の妨げとならないため、湾曲していなくてもよい。
また、電源接続部26は、回転軸11に略平行な側面板41cのうちの一方に、上下に離間して1つずつ設けられているので、給気型のファンフィルタユニットとしての使用状態と、排気型のファンフィルタユニットとしての使用状態との、いずれの状態においても、電源接続部26が、クリーンブース等の内側と外側とに1つずつ存在することとなる。したがって、ファンフィルタユニット1に電源を供給するための電源コードを接続する場合に、クリーンブース等の内側と外側のどちらかにしかコンセント等の電源の供給源がない場合であっても、電源コードをクリーンブース等を通すことなくファンフィルタユニット1に接続することができ、使用状態の切り替えを簡単に行うことができる。
なお、電源接続部26は、ファンフィルタユニット1を給気型として使用する状態と、排気型として使用する状態と、の両方の状態において、クリーンブース等の内側と外側との両側に少なくとも1つずつ存在するようになっていればよい。例えば、本実施例においては、電源接続部26が、上板41a部分や下板41b部分等に設けられていてもよい。
1 ファンフィルタユニット
10 設置部
20 ファンフィルタユニット本体
21 筐体
22 ファン
24 フィルタ
26 電源接続部
41 筐体

Claims (4)

  1. ファンフィルタユニット本体と、前記ファンフィルタユニット本体を設置場所に設置するための設置部と、を備えるファンフィルタユニットであって、
    前記ファンフィルタユニット本体は、筐体と、ファンと、フィルタと、空気を吸入する吸気部と、空気を排出する排気部と、を備え、
    前記ファンフィルタユニット本体は、前記吸気部および前記排気部の位置が変わる方向に回転可能に前記設置部と接続されていることを特徴とするファンフィルタユニット。
  2. 前記筐体の対向する二つの面の一方に前記吸気部が設けられ、他方に前記排気部が設けられ、
    前記ファンフィルタユニット本体は、前記対向する二つの面の間を通る直線を軸とする回転が可能な状態で前記設置部と接続されており、
    前記筐体の前記対向する二つの面を繋ぐ面のうち、回転軸方向に延びる面が、前記対向する二つの面の中間部において前記筐体の外側に向けて突出していることを特徴とする請求項1に記載のファンフィルタユニット。
  3. 前記筐体の対向する二つの面の一方に前記吸気部が設けられ、他方に前記排気部が設けられ、
    前記ファンフィルタユニット本体は、前記対向する二つの面の間を通る直線を軸とする回転が可能な状態で前記設置部と接続されており、
    前記筐体の前記対向する二つの面を繋ぐ面のうち、回転軸方向に延びる面が、前記対向する二つの面の一方から他方に向けて丸みを帯びた曲面となっており、
    前記曲面は、前記対向する二つの面の中間部において前記筐体の外側に向けて突出していることを特徴とする請求項1に記載のファンフィルタユニット。
  4. 前記ファンフィルタユニット本体は、電源を供給するためのコードを接続するための電源接続部を複数備え、
    前記電源接続部のうち少なくとも一つが、他の前記電源接続部と前記ファンフィルタユニット本体の回転方向に離れて設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のファンフィルタユニット。
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