JP2017160596A - トイレシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を抑制したトイレシステムを提供する。
【解決手段】少なくとも1つの操作面を有するリモコンユニットと、リモコンユニットを制御するための制御部と、トイレ内に設けられ、使用者のトイレ内への入室有無を検知する第1の人体検知手段と、第1の人体検知手段により、使用者のトイレ内への入室有を検知後、第1の人体検知手段と異なる使用者のトイレ内での状態を検知する第2の人体検知手段と、を備え、制御部は、第1の人体検知手段が、トイレ室の入室を検知していないときは操作面を隠蔽した状態とし、第1の人体検知手段が、使用者のトイレ内への入室を検知すると、または、第2の人体検知手段が使用者のトイレ内での状態を検知すると、操作面を露出させることを特徴とするトイレシステムが提供される。
【選択図】図1

Description

本発明の態様は、一般的に、トイレシステムに関する。
従来、トイレ装置と、当該トイレ装置を操作するリモコンと、を備えたトイレシステムが知られている。リモコンには、例えば、トイレ装置などの機器を操作するためのスイッチを有する複数の操作面が設けられることがある。
例えば、特許文献1には、トイレ室のカウンターに設けられ、第1のリモコンユニットと第2のリモコンユニットとを備えたトイレ用リモコンが開示されている。第1のリモコンユニット及び第2のリモコンユニットには、それぞれ、複数のスイッチを有する操作面が設けられている。また、先行文献1に開示のトイレ用リモコンは、使用者が、待機状態において、第1のリモコンユニットの第1の操作面がリモコンの前面に露出する構成が開示されている。これにより、使い勝手や意匠性を向上させることができる。
特開2008−240495号公報
一方、先行文献1の構成においては、待機状態において、第1のリモコンユニットの第1の操作面がリモコンの前面に露出する構成が開示されているので、使用者が入室したときに、リモコンの存在に気づきにくく、使い勝手が悪いという問題があった。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、使い勝手の良いリモコンを備えたトイレシステムを提供することを目的とする。
第1の発明は、少なくとも1つの操作面を有するリモコンユニットと、前記リモコンユニットを制御するための制御部と、トイレ内に設けられ、使用者のトイレ内への入室有無を検知する第1の人体検知手段と、前記第1の人体検知手段により、使用者のトイレ内への入室有を検知後、前記第1の人体検知手段と異なる使用者のトイレ内での状態を検知する第2の人体検知手段と、を備え、前記制御部は、前記第1の人体検知手段が、トイレ室の入室を検知していないときは前記操作面を隠蔽した状態とし、前記第1の人体検知手段が、使用者のトイレ内への入室を検知すると、または、前記第2の人体検知手段が使用者のトイレ内での状態を検知すると、前記操作面を露出させることを特徴とするトイレシステムである。
このトイレシステムによれば、使用者が入室したときに、リモコンの存在に気づきやすく、使用勝手の良いリモコンを備えたトイレシステムを実現できる。
第2の発明は、第1の発明において、前記第2の人体検知手段は、使用者のトイレ内に設置された便座への着座を検知する手段であり、前記第1の人体検知手段が、使用者のトイレ内への入室を検知すると、前記操作面は一部露出し、前記第2の人体検知手段が、使用者のトイレ内に設置された便座への着座を検知すると、前記操作面は全て露出することを特徴とするトイレシステムである。
このトイレシステムによれば、本構成により、使用者がトイレ内に設置された便座に着座するまで操作面が全て露出しなくなり、必要以上に動作しないため、省電力になる。
第3の発明は、第1の発明において、前記第2の人体検知手段は、使用者のトイレ内に設置された便器への接近を検知する手段であり、前記第2の人体検知手段が、使用者のトイレ内に設置された便器への接近を検知すると、前記操作面は一部露出し、さらに、使用者のトイレ内に設置された便座への着座を検知する第3の人体検知手段をトイレ内に設け、前記第3の人体検知手段が、使用者のトイレ内に設置された便座への着座を検知したら、前記操作面は全て露出することを特徴とするトイレシステムである。
このトイレシステムによれば、使用者がトイレ内に設置された便器に接近するまで、操作面の一部が露出しなくなり、必要以上に動作しないため、省電力になる。
本発明の態様によれば、使用者が入室したときに、リモコンの存在に気づきやすく、使用勝手の良いリモコンを備えたトイレシステムが提供される。
実施形態に係るトイレシステムの斜視図である。 実施形態に係るトイレシステムのブロック図である。 図3(a)、図3(b)及び図3(c)は、実施形態に係るトイレシステムが有するリモコンの斜視図である。 実施形態に係るトイレシステムにおける、入室判定、接近判定及び着座判定を表すタイムチャートである。 実施形態に係るトイレシステムの動作を表すタイムチャートである。 実施形態に係るトイレシステムの別の動作を表すタイムチャートである。 実施形態に係る別のトイレシステムを例示するブロック図である。 実施形態に係る別のトイレシステムにおける、入室判定、接近判定及び着座判定を表すタイムチャートである。 実施形態に係るトイレシステムに用いられるセンサを例示する表である。 図10(a)及び図10(b)は、実施形態に係る別のトイレシステムが有するリモコンの斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態に係るトイレシステムの斜視図である。
図2は、実施形態に係るトイレシステムのブロック図である。
図1に表したように、本実施形態に係るトイレシステム1は、トイレ装置10と、リモコン50と、を備える。トイレシステム1は、さらに、鏡20と、キャビネット30と、手洗い器40と、を備えていてもよい。トイレ装置10、鏡20、キャビネット30、手洗い器40、およびリモコン50は、トイレ室TRの内部に設けられている。
本願明細書においては、実施形態の説明のために、「方向」を用いる。これらの「方向」は、全て、トイレ装置10の便座に着座した使用者からみた場合の方向を表している。例えば、便座に着座した使用者からみて前方を「前方」とし、便座に着座した使用者からみて右側方を「右側方」としている。
図1に表したように、トイレ装置10は、トイレ室TRの床面FS上に設置されている。あるいは、トイレ装置10は、トイレ装置10後方の側壁に、支柱によって支持されていてもよい。
トイレ装置10は、便器11と、便座12と、便蓋13と、本体部14と、を有する。便座12は、便器11の上に設けられている。便蓋13は、便器11の上に、便座12を覆うように設けられている。本体部14は、便器11の後方上部に設けられている。便座12および便蓋13は、本体部14によって回動可能に軸支されている。
図2に表したように、本体部14は、制御部15と、人体検知手段16と、接近検知手段17と、着座検知手段18と、機能部19と、通信部71と、を有する。本体部14は、照明61をさらに有していてもよい。
第1の人体検知手段を人体検知手段16、第2の人体検知手段を着座検知手段18としたときの実施例を示すが、第1の人体検知手段を接近検知手段17、第2の人体検知手段を着座検知手段18としたときも同様の効果となる。
人体検知手段16には、例えば、焦電センサ、マイクロ波センサ、超音波センサ、または測距センサ(赤外線投光式センサ)を用いることができる。この例では、人体検知手段16には、焦電センサが用いられている。人体検知手段16は、図2の符号Aで表したように、便器11の前方の広い範囲を検知する。人体検知手段16は、例えば、使用者がトイレ室TRのドアTDを空けて入室したことを直ちに検知可能である。これにより、例えば、人体検知手段16は、トイレ室TR内への使用者の入室の有無を検知することができる。
なお、現場によっては、トイレ室TRが広く、便器11とドアTDとの間の距離が長い場合がある。このような場合、「トイレ室TRへの使用者の入室」とは、使用者が便器11の端から、例えば1メートル以内の領域に入ることをいうものとする。
接近検知手段17には、例えば、マイクロ波センサ、超音波センサまたは測距センサを用いることができる。この例では、接近検知手段には、測距センサが用いられている。接近検知手段17は、図2の符号Bで表したように、例えば便器11の前に立った使用者を検知することができる。すなわち、接近検知手段17は、使用者がトイレ室TRへ入室した後に便器11へ接近したことを検知することができる。例えば、接近検知手段17は、使用者が便器11の端から0.1メートル以内の領域に入ったことを検知することができる。
着座検知手段18には、例えば、マイクロ波センサ、測距センサ、超音波センサ、タクトスイッチ、静電容量スイッチ(タッチセンサ)、または歪みセンサを用いることができる。この例では、着座検知手段18には、測距センサが用いられている。着座検知手段18は、図2の符号Cで表したように、便座12への着座を検知する。これにより、例えば、着座検知手段18は、便座12への着座を検知することができる。
なお、タクトスイッチ、静電センサ及び歪みセンサなどの接触式センサを用いる場合には、これらの接触式センサは、便座12に設けられる。便座12に使用者が座ると、使用者の体重によってタクトスイッチが押下される。または、使用者が静電センサに接触する。または、使用者の体重によって歪みセンサに圧力が加えられる。これらを検知する接触式センサからの電気信号を検出することで、使用者の着座を検知することができる。
制御部15は、人体検知手段16の検知結果、接近検知手段17の検知結果、着座検知手段18の検知結果を受信する。そして、制御部15は、これらの検知結果から、使用者の入室の有無、便座12への着座及び離座を判定する。また、制御部15は、通信部71を介して、リモコン50から、トイレ室TR内に設けられた機器への動作の指示に関する指示信号を受信する。制御部15は、この指示信号及び前述の判定の結果の少なくともいずれかに基づいてトイレ室TR内に設けられた種々の構成要素の動作を制御する。例えば、制御部15は、機能部19及び照明61の動作を制御する。
機能部19は、洗浄機能部19a及び便座ヒータ機能部19bを有する。洗浄機能部19aは、ノズルやノズルを駆動するモータなどを有し、制御部15からの信号に基づいて、ノズルから洗浄水を噴射する。これにより、着座した使用者の局部を洗浄水で洗浄する。また、便座ヒータ機能部19bは、例えば、便座12の内部に設けられた導体や、その導体付近に位置し便座12を周回するように設けられた誘導加熱コイルを有する。便座ヒータ機能部19bは、制御部15からの信号に基づいて、誘導加熱コイルに高周波電流を流す。これにより、導体が発熱し、便座12を温めることができる。機能部19は、トイレ室TR内を脱臭する脱臭機能をさらに有していてもよい。
また、制御部15は、リモコン50の動作や、後述する照明22及び照明32の動作を制御するための信号を、通信部71を介して送信する。これにより、例えば、照明の点灯、消灯、色温度及び照度などが制御される。なお、実施形態に係るトイレシステムに含まれる各制御部には、マイコンなどの集積回路を用いることができる。
通信部71には、無線通信可能な通信モジュールを用いることが望ましい。通信部71は、例えば、赤外線によって無線通信を行う赤外線送受信モジュール、または、電波によって無線通信を行う電波送受信モジュールである。
照明61は、便器11の後方に設けられる。この場合、照明61は、点灯時においてトイレ装置10の後方に向けて光を照射し、トイレ装置10の後方の壁を照らす。または、照明61は、便器11の両側の側方に設けられていてもよい。または、照明61は、トイレ装置10の側方および後方に設けられていてもよい。なお、実施形態に係るトイレシステムに含まれる各照明には、例えばLED(light emitting diode)を用いることができる。
図1に表したように、鏡20は、トイレ室TR内部の側壁SW1に直接的又は間接的に固定して設けられている。鏡20は、トイレ装置10の側方に位置しており、トイレ室TR内部に面する鏡面を有する。鏡20の下部には、照明装置20Lが設けられている。
図2に表したように、照明装置20Lは、制御部21、照明22及び通信部72を有する。照明22は、例えば、鏡20下部の裏側において、鏡20の下端に沿って設けられる。照明22は、鏡20の表側に設けられていてもよい。また、鏡20の上端および下端の両方に設けられていてもよい。この場合、それぞれの照明22は、鏡20の上端および下端に沿って設けられる。
通信部72は、例えば、電波受信モジュールである。制御部21は、通信部71及び通信部72を介して、制御部15から信号を受信し、当該信号に基づいて照明22を点灯または消灯させる。照明22は、点灯時において鏡20の下方に向けて光を照射する。例えば、照明22の一部は、手洗い器40の上方に位置しており、照明22の点灯時には、手洗い器40が照らされる。
キャビネット30は、内部に空間を有し、この内部空間に備品を収納可能に構成されている。キャビネット30は、鏡20の下方において、トイレ室TRの側壁SW1に取り付けられている。また、図1に表したように、キャビネット30は、トイレ室TRの床面FSと離間しており、キャビネット30と床面FSとの間には空間が形成されている。キャビネット30は、例えば取手が無いプッシュ式であり、使用者は、前面の扉を押すことで引き出しを開けることができる。キャビネット30の下部には、照明装置30Lが設けられている。
図2に表したように、照明装置30Lは、制御部31、照明32及び通信部73を有する。照明32は、例えばキャビネット30の下部に固定されており、床面FSと離間している。通信部73は、例えば、電波受信モジュールである。制御部31は,通信部71及び通信部73を介して、制御部15から信号を受信し、当該信号に基づいて照明32を点灯または消灯させる。照明32は、点灯時において、例えば側壁SW1に向けて光を照射する。光の一部は、側壁SW1によって反射され、キャビネット30の下方の床面FSを照らす。
図1に表したように、手洗い器40は、ボウル41と、水栓42と、を有する。手洗い器40は、キャビネット30の一部の上に設けられている。キャビネット30の中には、ボウル41の排水口と接続された不図示の配水管が設けられている。照明22の点灯時には、手洗い器40近傍を含むキャビネット30の上面が照らされる。
リモコン50は、例えば、キャビネット30に埋め込まれている。また、リモコン50の下方には、空間が形成されている。この空間の内部には紙巻器(ペーパーホルダ)が設けられており、この紙巻器によってトイレットペーパーが保持される。
また、図2に表したように、リモコン50は、リモコンユニット52と、制御部51と、通信部75と、を有する。リモコンユニット52は、第1の操作面521と第2の操作面522とを有する。使用者は、第1の操作面521と第2の操作面522を介して、トイレ室TR内の各機器への動作の指示を制御部51に入力可能である。通信部75は、例えば赤外線送受信モジュールまたは電波送受信モジュールである。入力された指示に関する指示信号は、制御部51から、通信部75及び通信部71を介して、制御部15へ送信される。そして、既に述べたとおり、制御部15は、受信した信号に基づいて、トイレ室TR内の各機器の動作を制御する。
図3(a)、図3(b)及び図3(c)は、実施形態に係るトイレシステムが有するリモコンの斜視図である。
図3(a)は、リモコンユニット52が閉じた状態を表し、図3(b)は、リモコンユニット52が一部開いた状態を表し、図3(c)は、リモコンユニット52が全て開いた状態を表している。図3(a)及び図3(b)及び図3(c)の状態において、第1の操作面521は、露出している。一方、第2の操作面522は、図3(a)の状態において、リモコンユニット52の内部に収納され隠蔽されている。また、図3(a)の状態においては、化粧面52pがリモコンユニット52の前面に露出している。このとき、第1の操作面521及び化粧面52pにより形成されるリモコンユニット52の前面は、略平坦面である。これにより意匠性や清掃性が向上する。
リモコンユニット52のうち、化粧面52pが設けられた部分は、図3(b)及び図3(c)に表したように、回動して開くことができる。リモコンユニット52の一部が回動して開くと、第2の操作面522が露出し、使用者が第2の操作面522を操作可能となる。
第1の操作面521は、複数の操作部(操作部521a〜521e)を有する。また、第2の操作面522は、複数の操作部(操作部522a〜522f)を有する。例えば、操作部521a〜521e、522a〜522eは、操作ボタン又は操作スイッチであり、操作部522fは、タッチスクリーンである。また、各操作面には、トイレ装置の状態などを表示するための表示部(液晶モニタなど)が設けられていてもよい。
リモコンユニット52(第1の操作面521及び第2の操作面522)は、内部に照明(光源)を有する。この照明は、第1の操作面521及び第2の操作面522をリモコンユニット52の内部から照らすことができる。これにより、第1の操作面521及び第2の操作面522は、それぞれ、点灯することができ、各操作部が光った状態となる。
操作部521a〜521eには、例えば、便器洗浄ボタン、便座開閉ボタン、及び便蓋開閉ボタン等が含まれる。例えば、使用者は、第1の操作面521(操作部521a〜521e)を操作することで、便器11に水を流して便器11を洗浄することができる。
操作部522a〜522fには、例えば、機能部19を操作するためのボタンが含まれる。使用者は、第2の操作面522を用いて、局部洗浄機能を開始または停止させたり、洗浄水の勢いを調整したりできる。また、使用者は、第2の操作面522を用いて、便座ヒータ機能のオン、オフの切替や、便座12の温度の調整などを行うことができる。また、使用者は、第2の操作面522を操作することで、リモコンユニット52に設けられた照明や、照明61、22および32のそれぞれの照度や色温度を変更することができる。
なお、図3(a)、図3(b)及び図3(c)に関して説明したリモコン50の設置形態、操作部の数、配置及び機能などは、一例であり、実施形態は、上記に限られない。第1の操作面521には、使用者が立っている状態において使用するボタンや、比較的使用頻度の高いボタンを配置することが望ましく、第2の操作面522には、使用者が着座したときに使用するボタンや、比較的使用頻度の低いボタンを配置することが望ましい。
リモコン50の制御部51は、人体検知手段16の検知結果、接近検知手段17の検知結果及び着座検知手段18の検知結果に基づいて、リモコンユニット52の動作を制御する。具体的には、各検知手段の検知結果(判定結果)に基づいてトイレ装置10の制御部15が、リモコン50の制御部51に信号を送信し、制御部51は、当該信号に基づいて、リモコンユニット52の開閉や、第1の操作面521及び第2の操作面522の点灯や消灯を制御する。
例えば、使用者がトイレ室TRに入室する前、すなわち人体検知手段16が使用者の入室を検知していないとき、制御部51は、第1の操作面521を非点灯の状態とし、第2の操作面522を非点灯の状態とする。また、このとき、制御部51は、リモコンユニット52を図3(a)のように閉じた状態として、第2の操作面522を全て隠蔽する。なお、第1の操作面521は露出している。
その後、使用者がトイレ室に入室すると、人体検知手段16が使用者の入室を検知する。このとき、実施形態においては、リモコンユニット52を図3(b)のように、第2の操作面522は一部露出した状態になる。
その後、着座検知手段が使用者の便座12への着座を検知すると、トイレ装置10の制御部15からリモコン50の制御部51に信号が送信される。この信号に基づいて、制御部51は、リモコンユニット52を図3(c)のように全て開いた状態として、第2の操作面522を全て露出させる。
以上説明したように、実施形態に係るトイレシステム1においては、使用者がトイレ室TRに入室することにより、リモコンの操作面の一部が露出する。これにより、使用者が入室したときに、リモコンの存在に気づきやすく、使用勝手の良いリモコンを備えたトイレシステムを提供できる。
なお、図2に表したブロック図は、実施形態の一例を便宜的に示すものであり、実際の構成とは異なる場合がある。例えば、各検知手段には、センサだけでなく、センサの出力を判定する回路(例えば制御部15の一部)が含まれていてもよい。実施形態は、図2に表した機能ブロックの一部が、適宜、共通化または分割された場合を含む。
次に、図4及び図5を参照して、実施形態に係るトイレシステム1の動作の具体例について、さらに説明する。
図4は、実施形態に係るトイレシステムにおける、入室判定、接近判定及び着座判定を表すタイムチャートである。この例では、人体検知手段16は、焦電センサであり、接近検知手段17は、赤外線投光式の測距センサ(第1の測距センサ)であり、着座検知手段18は、赤外線投光式の測距センサ(第2の測距センサ)である。
図5は、実施形態に係るトイレシステムの動作を表すタイムチャートである。
図5に表したように、使用者がトイレ室TRに入室する前においては、照明61、22及び32は非点灯であり、便蓋13は閉じている。また、リモコンユニット52は閉じており、第1の操作面521は非点灯である。
使用者がトイレ室TRに入室すると、図4に表したように焦電センサの出力(電圧値)が所定の閾値Th1よりも大きくなる。これにより、使用者がトイレ室TRに入室したと判定される(タイミングT1)。このとき、図5に表したように、制御部15は、照明61及び照明22の点灯を開始する。また、制御部15は、焦電センサ(人体検知手段16)が入室を検知すると、タイミングT1において、「準備動作」を開始する。この準備動作は、例えば、洗浄機能部19aにおける温水準備である。具体的には、洗浄水の流路に残留して冷えている水が便器11に捨てられる。または、準備動作は、便座ヒータ機能部19bを動作させて便座12を温めることである。これにより、トイレ装置10の使い勝手を向上させることができる。
図5に表した例では、タイミングT1から所定時間が経過したときに、制御部15は、照明32の点灯を開始する。なお、照明61、22及32の照度は、徐々に増大する。照明32の照度が増大する速さは、照明61または照明22の照度が増大する速さよりも遅い。これにより、トイレ室TRの演出性を向上させることができる。
使用者が便器11に接近すると、図4に表したように第1の測距センサの出力が増大する。第1の測距センサの測距結果が所定の閾値Th2よりも大きくなると、使用者が便器11に接近したと判定される(タイミングT2)。
使用者が便座12に座ると、図4に表したように第2の測距センサの出力が増大する。第2の測距センサの測距結果が所定の閾値Th3よりも大きくなると、使用者が着座したと判定される(タイミングT3)。このとき、図5に表したように、タイミングT3において、リモコンユニット52が開き、第2の操作面522が露出する。また、第2の操作面522が点灯する。
使用者が便座12から立つと、図4に表したように第2の測距センサの出力が低下する。第2の測距センサの測距結果が所定の閾値Th3よりも小さくなると、使用者が離座したと判定される(タイミングT4)。さらに、使用者が便器11から離れると、第1の測距センサの出力が低下する。第1の測距センサの測距結果が閾値Th2よりも小さくなると、使用者が便器11から離れたと判定される(タイミングT5)。
使用者がトイレ室TRから退室すると、図4に表したように焦電センサの出力が閾値Th1よりも小さくなる。これにより、使用者がトイレ室TRから退室したことが判定される(タイミングT6)。その後、図5に表したように、照明61、22及び32は非点灯状態とされ、便蓋13は閉じられる。また、リモコンユニット52は閉じられ、第1の操作面521及び第2の操作面522は、非点灯状態となる。これらの各動作は、例えば、離座が判定されたタイミングT4から所定時間(例えば90秒程度)の経過後に行われる。
図6は、実施形態に係るトイレシステムの動作の別の具体例を表すタイムチャートである。
この例では、図5に関する説明と同様に、タイミングT4において着座検知手段18により、使用者の離座が判定される。制御部51は、離座が判定されると、タイミングT4において第1の操作面521及び第2の操作面522の消灯を開始する。その後、タイミングT4から所定時間が経過したタイミングT41からタイミングT42までの間に、リモコンユニット52が閉じられ、第2の操作面522が隠蔽される。第1の操作面521及び第2の操作面522の照度は、徐々に低下する。そして、タイミングT42の後のタイミングT43において、制御部51は、第1の操作面521及び第2の操作面522の消灯を完了させる。例えば、その後のタイミングT6において、使用者がトイレ室TRから退室する。
第2の操作面522が隠蔽されることによって、使用者にトイレ装置10の使用の完了を知らせることができる。また、第1の操作面521に便器洗浄ボタンが設けられている場合、第2の操作面522が隠蔽された後に第1の操作面521の消灯が完了することによって、使用者の注意を便器洗浄ボタンに向けることができる。これにより、便器11の流し忘れを防ぐことができ、使い勝手を向上させることができる。
図7は、実施形態に係る別のトイレシステム1aを例示するブロック図である。
図7に表したトイレシステム1aでは、人体検知手段16、接近検知手段17及び着座検知手段18に用いられるセンサが共通化されている。すなわち、1つのセンサS1によって、人体検知、接近検知及び着座検知が行われる。これ以外は、トイレシステム1aは、図2に関する説明と同様である。
センサS1は、例えばマイクロ波を放射するマイクロ波センサである。センサS1は、例えば、3GHz〜30GHzの周波数帯の電波を発する。一例としては、10.50〜10.55GHzまたは24.05〜24.25GHzの周波数が使用できる。センサS1は、符号Dで表した領域における、使用者の有無や状態(移動)を検知することができる。
図8は、実施形態に係る別のトイレシステム1aにおける、入室判定、接近判定及び着座判定を表すタイムチャートである。
センサS1は、放射した電波の被検知体からの反射波を受信する。被検知体(使用者)が移動すると、ドップラー効果によって反射波の波長がシフトする。センサS1は、放射した電波と受信した反射波とから、ドップラー効果に関する情報を含む出力信号Sigを出力する。
図8に表したように、移動する被検知体からの反射波をセンサS1が受信すると、ドップラー効果に応じて、出力信号Sigの値が振動する。この振動の周波数から被検知体の移動速度を推定できる。また、振動の波の数と放射した電波の波長とから被検知体の移動量(移動距離)を推定できる。出力信号Sigの振幅は、被検知体がセンサS1に近づく程大きくなる。
例えば、図8に表したタイミングt1において、センサS1が入室する使用者からの反射波を受信すると、出力信号Sigが振動し始める。これにより、使用者が入室したことを判定できる。その後、出力信号Sigの波の数を数えることで、使用者の移動量を推定する。使用者がセンサS1に近づくにつれて、出力信号Sigの振幅が大きくなる。例えば、タイミングt1からの移動量M1に基づいて、タイミングt2に使用者が便器11に接近したことが判定できる。同様に、移動量を推定することで、タイミングt3に使用者の着座を判定できる。
使用者が着座している間は、使用者がほとんど移動しないため出力信号Sigは、ほとんど振動しない。また、使用者とセンサS1との間の距離が短いため、出力信号Sigの値が大きい。そして、使用者が離座すると、再び、出力信号Sigが振動し始める。これにより、タイミングt4に使用者の離座を判定できる。使用者が便器11から離れるにつれて、出力信号Sigは、振動しながら減衰する。タイミングt4からの移動量M2に基づいて、タイミングt5に使用者が便器11から離れたことが判定できる。同様に、タイミングt6に使用者が退室したことが判定できる。
図9は、実施形態に係るトイレシステムに用いられるセンサを例示する表である。
図9は、人体検知手段16、接近検知手段17および着座検知手段18に用いることができるセンサの組合せの例を纏めたものである。
図9に表した(1)の場合は、図2及び図4に関して説明したトイレシステム1に相当する。(2)のように、人体検知手段16に焦電センサを用い、接近検知手段17に測距センサを用い、着座検知手段18にタクトスイッチを用いてもよい。
(3)は、図7及び図8に関して説明したトイレシステム1aに相当する。
(4)は、人体検知手段16及び接近検知手段17に1つのマイクロ波センサを用い、着座検知手段18にタクトスイッチを用いた場合である。接触式を用いた場合には、より確実に使用者の着座判定を行うことができる。
また、(5)のように、人体検知手段16、接近検知手段17および着座検知手段18に1つの超音波センサを用いてもよい。この場合には、センサの出力に関する3つの閾値により、入室、接近及び着座を判定することができる。3つの閾値は、それぞれ、入室、接近、着座に対応して定められる。(6)のように、人体検知手段16、接近検知手段17および着座検知手段18に2つの測距センサを用いてもよい。この場合には、例えば、1つ目の測距センサの出力(距離)に関する2つの閾値により、使用者の入室及び接近を判定することができる。また、2つ目の測距センサの出力の検知によって着座を判定することが出来る。
実施形態においては、接近検知手段17にセンサを用いずに、例えば、人体検知手段16によって入室が検知されてから所定時間の経過後に使用者が便器11に接近する、と推定してもよい。この所定時間は、例えばトイレ室のドアTDから便器11までの距離に応じて定められる。また、人体検知手段16、接近検知手段17及び着座検知手段18に用いられるセンサは、必ずしもトイレ装置10に設置されなくてもよい。センサの設置場所は、センサの特性に応じて、使用者を検知できるように適宜定めることができる。例えば、センサをリモコン50や壁面などに設置することができる。
図10(a)及び図10(b)は、実施形態に係る別のトイレシステムが有するリモコンの斜視図である。
図10(a)及び図10(b)に表したトイレシステムのリモコンは、図2及び図3(b)及び(c)に関して説明したリモコンユニット52の代わりに、リモコンユニット52cを有する。これ以外は、図10(a)及び図10(b)に表したトイレシステムは、上述のトイレシステム1と同様である。
リモコンユニット52cには、前述の第2の操作面522の代わりに、第3の操作面523が設けられている。第3の操作面523は、複数の操作部(例えば操作部523a〜523d)を有する。
図10(a)及び図10(b)に表したように、リモコンユニット52cは、スライド部520を有する。スライド部520の形状は、例えば、板状または直方体である。スライド部520の上面及び下面は緩やかに湾曲していてもよい。スライド部520の前面に第1の操作面521が設けられ、上面に第3の操作面523が設けられている。スライド部520は、矢印A1の方向に沿って、進出及び後退することができる。図10(a)に表した状態は、スライド部520が一部進出した状態である。図10(b)に表した状態は、スライド部520が全て進出した状態である。図10(b)の状態からスライド部520が後退すると、スライド部520は収納されて、第3の操作面523は隠蔽される。
例えば、使用者がトイレ室TRに入室する前において、制御部51は、第1の操作面521及び第2の操作面522を非点灯の状態とする。また、このとき、スライド部520は後退した状態である。すなわち、第1の操作面521が露出し、第3の操作面523が隠蔽されている。
その後、使用者がトイレ室TRに入室したことを人体検知手段16が検知すると、制御部51は、モータ等を駆動することによって図10(a)のようにスライド部520を進出させる。そして、第3の操作面523を一部露出させる。着座検知手段18が使用者の着座を検知すると、制御部51は、モータ等を駆動することによって図10(b)のようにスライド部520を進出させる。そして、制御部51は、第3の操作面523を全て露出させる。
以上説明したように、使用者がトイレ室TRに入室することにより、第3の操作面が一部露出し、使用者が着座することにより、第3の操作面523が全て露出する。このように使用状況に合わせてリモコンが開くことによって、使用者が入室したときに、リモコンの存在に気づきやすく、使用勝手の良いリモコンを提供することができる。
なお、実施形態において、リモコンユニットは、3つの操作面(第1の操作面521、第2の操作面522及び第3の操作面523)を有していてもよいし、4つ以上の操作面を有していてもよい。
リモコンユニットに3つの操作面を設ける場合には、例えば、最も使用頻度の高いスイッチ類(操作部)を第1の操作面521に配置し、次に使用頻度の高いスイッチ類を第2の操作面522に配置し、最も使用頻度の低いスイッチ類を第3の操作面に配置する。制御部51は、図1〜図9に関する説明と同様にして、第1の操作面521及び第2の操作面522の点灯、消灯、露出及び隠蔽等を制御し、使用者が第1の操作面521又は第2の操作面522に設けられたスイッチ等を操作することで第3の操作面523が点灯及び露出するようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、トイレ装置10、リモコン50、リモコンユニット52、第1の操作面521、第2の操作面522、制御部51などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置、設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1、1a トイレシステム、 10 トイレ装置、 11 便器、 12 便座、 13 便蓋、 14 本体部、 15 制御部、 16 人体検知手段、 17 接近検知手段、 18 着座検知手段、 19 機能部、 19a 洗浄機能部、 19b 便座ヒータ機能部、 20 鏡、 20L 照明装置、 21 制御部、 22 照明、 30 キャビネット、 30L 照明装置、 31 制御部、 32 照明、 40 手洗い器、 41 ボウル、 42 水栓、 50 リモコン、 51 制御部、 52、52c リモコンユニット、 61 照明、 71、72、73、75 通信部、 520 スライド部、 521 第1の操作面、 521a〜521e 操作部、 522 第2の操作面、 522a〜522f 操作部、 523 第3の操作面、 523a〜523d 操作部、 FS 床面、 S1 センサ、 SW1 側壁、 Sig 出力信号、 TD ドア、 TR トイレ室

Claims (3)

  1. 少なくとも1つの操作面を有するリモコンユニットと、
    前記リモコンユニットを制御するための制御部と、
    トイレ内に設けられ、使用者のトイレ内への入室有無を検知する第1の人体検知手段と、
    前記第1の人体検知手段により、使用者のトイレ内への入室有を検知後、前記第1の人体検知手段と異なる使用者のトイレ内での状態を検知する第2の人体検知手段と、
    を備え、
    前記制御部は、前記第1の人体検知手段が、トイレ室の入室を検知していないときは前記操作面を隠蔽した状態とし、前記第1の人体検知手段が、使用者のトイレ内への入室を検知すると、または、前記第2の人体検知手段が使用者のトイレ内での状態を検知すると、前記操作面を露出させることを特徴とするトイレシステム。
  2. 前記第2の人体検知手段は、使用者のトイレ内に設置された便座への着座を検知する手段であり、
    前記第1の人体検知手段が、使用者のトイレ内への入室を検知すると、前記操作面は一部露出し、前記第2の人体検知手段が、使用者のトイレ内に設置された便座への着座を検知すると、前記操作面は全て露出することを特徴とする請求項1記載のトイレシステム。
  3. 前記第2の人体検知手段は、使用者のトイレ内に設置された便器への接近を検知する手段であり、
    前記第2の人体検知手段が、使用者のトイレ内に設置された便器への接近を検知すると、前記操作面は一部露出し、さらに、使用者のトイレ内に設置された便座への着座を検知する第3の人体検知手段をトイレ内に設け、前記第3の人体検知手段が、使用者のトイレ内に設置された便座への着座を検知したら、前記操作面は全て露出することを特徴とする請求項1記載のトイレシステム。
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