JP2017160285A - 光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色物品およびその製造方法 - Google Patents

光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色物品およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、金属種やその大きさを特に変更することなく、多種多様な光輝性呈色塗膜を、塗布、乾燥工程といった簡易的な方法、即ち工業的生産にも適用できる方法で形成できる、光輝性呈色樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 金属ナノ粒子(A)、反射材(B)、セルロース系樹脂(C)および溶剤(D)を含有する光輝性呈色樹脂組成物。前記金属ナノ粒子(A)の金属種は、金、銀、銅およびアルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、金属ナノ粒子を含有する光輝性呈色樹脂組成物に関する。また、本発明は、金属ナノ粒子を含有する光輝性呈色樹脂組成物を用いてなる光輝性呈色物品およびその製造方法に関する。
一般にメタリック感、パール感のような光輝性呈色塗膜を作製する場合、顔料と反射材を混合した塗料を基材に塗布、乾燥することが知られている。しかし、求められる塗膜の色に応じて、顔料種の変更、それに伴う分散剤やバインダー樹脂などの変更が必須のため、様々な材料を用意し、多くの塗料を使用する必要がある。
特許文献1には、芯材と金属コロイド粒子とからなる金属コロイド光輝剤を含む塗料から塗膜を形成する旨、記載されている(請求項1、13、14)。
特許文献2には、金属ナノ粒子を有機溶媒中に分散させ、前記金属ナノ粒子を含む前記有機溶媒を水面上に展開させ、前記有機溶媒を揮発させて、前記金属ナノ粒子を二次元方向に自己組織化させて二次元結晶膜を形成し、水面上に形成された前記金属ナノ粒子の前記二次元結晶膜に前記金属反射面を接触させて転写し、前記金属ナノ粒子層を前記金属反射面の上に形成する、呈色方法が記載されている(請求項9)。前記呈色方法は、LB膜(Langmuir−Blodgett膜)の手法を利用するものであり、金属反射面に転写する金属ナノ粒子層の積層数を変更することでオレンジ〜赤〜ピンク〜紫〜青の鮮やかな金属光沢を有する発色が出ることを報告している。
特開2004−32355号公報 WO2013/039180
特許文献1記載の塗料では、求められる塗膜の色に応じて、種類の異なる金属コロイド粒子や粒子径の異なる金属コロイド粒子が必要となり、様々な金属コロイド粒子を用意する必要がある。
また、特許文献2記載の呈色方法は、LB膜の転写を利用するものであり、工業的に大量生産の不向きな製法のため、汎用的な用途に使用することができない。
本発明は、金属種やその大きさを特に変更することなく、多種多様な光輝性呈色塗膜を、塗布、乾燥工程といった簡易的な方法、即ち工業的生産にも適用できる方法で形成できる、光輝性呈色樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記問題を解決するため鋭意検討した結果、本発明に達した。
本発明は、金属ナノ粒子(A)、反射材(B)、セルロース系樹脂(C)および溶剤(D)を含有する光輝性呈色樹脂組成物に関する。
前記金属ナノ粒子(A)の金属種は、金、銀、銅およびアルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
前記反射材(B)は、フレーク状であり、平均粒子径が1〜100μm、平均厚みが0.01〜1μmであることが好ましく、
前記反射材(B)は、アルミニウムであることが好ましい。
また、本発明は、基材(E)と、前記本発明のいずれかに記載される光輝性呈色樹脂組成物の乾燥塗膜である光輝性呈色塗膜とを有する光輝性呈色物品に関する。
さらに、本発明は、基材(E)に、前記本発明のいずれかに記載される光輝性呈色樹脂組成物を塗布し、乾燥する、光輝性呈色物品の製造方法に関する。
本発明は、金属種やその大きさを特に変更することなく、多種多様な光輝性呈色塗膜を、塗布、乾燥工程といった簡易的な方法、即ち工業的生産にも適用できる方法で形成可能な、光輝性呈色樹脂組成物を提供できる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限りこれらの内容に特定されない。
本発明における金属ナノ粒子(A)としては、局在プラズモンを形成可能な金属種を採用することができる。このような金属種として、例えば金、銀、銅、アルミニウム、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスニウムを挙げることができる。このなかでも特に、局在プラズモン吸収の大きい金、銀、銅、アルミニウムなどの貴金属が好ましい。また、多種類の金属種を混在させて金属ナノ粒子層を構成してもよい。金属ナノ粒子の粒径は、1nm以上60nm以下とすることが好ましく、さらに5nm以上20nm以下とすることが好ましい。
また、前記金属ナノ粒子は、インキ中で安定に存在するために分散剤で覆われていてもよい。分散剤とは、粒子表面に親和性のある官能基を有する化合物もしくは樹脂である。親和性のある官能基とは、例えば、アミノ基、4 級アンモニウム、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、チオール基、スルホン酸基等の極性基が挙げられるが、これに限定されるものではない。親和性基は、化合物の主鎖に含まれていても、側鎖もしくは側鎖と主鎖の双方に含まれていてもよい。粒子表面に親和性のある官能基を有する化合物としては、有機脂肪酸、有機アミン、アルカンチオール、無機物、無機酸化物のいずれかであってもよい。粒子表面に親和性のある官能基を有する樹脂としては、一般に顔料分散剤として市販されているものを使用することができる。
有機脂肪酸としては、特に限定されないが、例えば、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸等があげられる。中でも、安定性や低温分解性を考慮するとカプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、2−エチルヘキサン酸、2−エチルイソヘキサン酸、2−プロピルヘプタン酸、2−ブチルオクタン酸、2−イソブチルイソオクタン酸、2−ペンチルノナン酸、2−イソペンチルノナン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−ヘキシルイソデカン酸、2−ブチルドデカン酸、2−イソブチルドデカン酸、2−ヘプチルウンデカン酸、2−イソヘプチルウンデカン酸、2−イソペプチルイソウンデカン酸、2−ドデシルヘキサン酸、2−イソドデシルヘキサン酸、2−オクチルドデカン酸、2−イソオクチルドデカン酸、2 − オクチルイソドデカン酸、2−ノニルトリデカン酸、2−イソノニルイソトリデカン酸、2−デシルドデカン酸、2−イソデシルドデカン酸、2−デシルイソドデカン酸、2−デシルテトラデカン酸、2−オクチルヘキサデカン酸、2−イソオクチルヘキサデカン酸、2−ウンデシルペンタデカン酸、2−イソウンデシルペンタデカン酸、2−ドデシルヘプタデカン酸、2−イソドデシルイソヘプタデカン酸、2−デシルオクタデカン酸、2−デシルイソオクタデカン酸、2−トリデシルヘプタデカン酸、2−イソトリデシルイソヘプタデカン酸、2−テトラデシルオクタデカン酸、2−イソテトラデシルオクタデカン酸、2−ヘキサデシルヘキサデカン酸、2−ヘキサデシルテトラデカン酸、2−ヘキサデシルイソヘキサデカン酸、2 − イソヘキサデシルイソヘキサデカン酸、2−ペンタデシルノナデカン酸、2−イソペンタデシルイソノナデカン酸、2−テトラデシルベヘン酸、2−イソテトラデシルベヘン酸、2−テトラデシルイソベヘン酸、2−イソテトラデシルイソベヘン酸、ピバリン酸、ネオノナン酸、ネオデカン酸、エクアシッド9(出光石油化学製)、エクアシッド13(出光石油化学製)などがあげられる。かかる脂肪酸のうち、脂肪酸の炭素数が3〜22の直鎖脂肪酸であると、親油性に優れ非水性溶剤中での安定性が向上するほか、分解温度が低く、低温焼結性に優れるため好ましい。これらは一種類で用いても複数種を混合して用いても良い。
有機脂肪アミンとしては、特に限定されないが、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、イソアミルアミン、n−ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、イソオクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ドコデシルアミン、シクロプロピルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、アリールアミン、ヒドロキシアミン、アンモニウムヒドロキシド、メトキシアミン、2−エタノールアミン、メトキシエチルアミン、2-ヒドロキシプロピルアミン、メトキシプロピルアミン、シアノエチルアミン、エトキシアミン、n−ブトキシアミン、2−ヘキシルオキシアミン、メトキシエトキシエチルアミン、メトキシエトキシエトキシエチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジエタノールアミン、ヘキサメチレンイミン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、2,2−(エチレンジオキシ)ビスエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピロール、イミダゾール、ピリジン、アミノアセトアルデヒドジメチルアセタール、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、アニリン、アニシジン、アミノベンゾニトリル、ベンジルアミン及びその誘導体、そしてポリアリールアミンやポリエチレンイミンのような高分子化合物及びその誘導体などのようなアミン化合物が挙げられて、アンモニウムカルバメート、カーボネート、バイカーボネート系化合物としては、具体的に例えば、アンモニウムカルバメート、アンモニウムカーボネート、アンモニウムバイカーボネート、エチルアンモニウムエチルカルバメート、イソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメート、n−ブチルアンモニウムn−ブチルカルバメート、イソブチルアンモニウムイソブチルカルバメート、t−ブチルアンモニウムt−ブチルカルバメート、2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート、オクタデシルアンモニウムオクタデシルカルバメート、2―メトキシエチルアンモニウム2−メトキシエチルカルバメート、2−シアノエチルアンモニウム2−シアノエチルカルバメート、ジブチルアンモニウムジブチルカルバメート、ジオクタデシルアンモニウムジオクタデシルカルバメート、メチルデシルアンモニウムメチルデシルカルバメート、ヘキサメチレンイミンアンモニウムヘキサメチレンイミンカルバメート、モルホリニウムモルホリンカルバメート、ピリジニウムエチルヘキシルカルバメート、トリエチレンジアミニウムイソプロピルバイカルバメート、ベンジルアンモニウムベンジルカルバメート、トリエトキシシリルプロピルアンモニウムトリエトキシシリルプロピルカルバメート、エチルアンモニウムエチルカーボネート、イソプロピルアンモニウムイソプロピルカーボネート、イソプロピルアンモニウムバイカーボネート、n−ブチルアンモニウムn−ブチルカーボネート、イソブチルアンモニウムイソブチルカーボネート、t−ブチルアンモニウムt−ブチルカーボネート、t−ブチルアンモニウムバイカーボネート、2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカーボネート、2−エチルヘキシルアンモニウムバイカーボネート、2−メトキシエチルアンモニウム2−メトキシエチルカーボネート、2−メトキシエチルアンモニウムバイカーボネート、2−シアノエチルアンモニウム2−シアノエチルカーボネート、2−シアノエチルアンモニウムバイカーボネート、オクタデシルアンモニウムオクタデシルカーボネート、ジブチルアンモニウムジブチルカーボネート、ジオクタデシルアンモニウムジオクタデシルカーボネート、ジオクタデシルアンモニウムバイカーボネート、メチルデシルアンモニウムメチルデシルカーボネート、ヘキサメチレンイミンアンモニウムヘキサメチレンイミンカーボネート、モルホリンアンモニウムモルホリンカーボネート、ベンジルアンモニウムベンジルカーボネート、トリエトキシシリルプロピルアンモニウムトリエトキシシリルプロピルカーボネート、ピリジニウムバイカーボネート、トリエチレンジアミニウムイソプロピルカーボネート、トリエチレンジアミニウムバイカーボネート、及びこれらの誘導体などが挙げられる。これらは一種類で用いても複数種を混合して用いても良い。
アルカンチオールとしては、特に限定されないが、例えば、メタンチオール、エタンチオール、プロパンチオール、ブタンチオール、ペンタンチオール、ヘキサンチオール、ヘプタンチオール、オクタンチオール、ノナンチオール、デカンチオール、ウンデカンチオール、ドデカンチオール、トリデカンチオール、テトラデカンチオール、ペンタデカンチオール、ヘキサデカンチオール、ヘプタデカンチオール、オクタデカンチオール、ノナデカンチオール及びイコサンチオールなどが挙げられる。これらは一種類で用いても複数種を混合して用いても良い。
分散樹脂としては、一般に市販されているものを使用することができ、例えば、日本ルーブリゾール株式会社製のソルスパース3000、ソルスパース9000、ソルスパース1 7000、ソルスパース24000 、ソルスパース28000 、ソルスパース32000、ソルスパース35100 、ソルスパース36000 、ソルスパース41000、エフカアディティブズ社製のEFKA4009、EFKA4046、EFKA4047、EFKA4080、EFKA4010、EFKA4015、EFKA4050、EFKA4055、EFKA4060、EFKA4330、EFKA4300、EFKA7462、味の素ファインテクノ株式会社製のアジスパーPB821、アジスパーPB711、アジスパーPB822、アジスパーPN411、アジスパーPA111、コグニスジャパン株式会社製のTEXAPHORUV20、TEXAPHORUV21、TEXAPHORP61、ビッグケミー・ジャパン株式会社製のDisperbyk−101 、Disperbyk−103、Disperbyk−106、Disperbyk−110、Disperbyk−111、Disperbyk−161、Disperbyk−162 、Disperbyk−163 、Disperbyk−164 、Disperbyk−166、Disperbyk−167、Disperbyk−168、Disperbyk−170 、Disperbyk−171、Disperbyk−174、Disperbyk−180、Disperbyk−182等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。分散樹脂は、一種類でも複数種を組み合わせて用いても良い。
本発明における反射材(B)は、アルミニウム、亜鉛、銅、ブロンズ、ニッケル、チタン、ステンレスなどの金属フレーク、または、ガラス、雲母チタン、酸化チタン被覆合成雲母、酸化チタン及び酸化ケイ素被覆雲母、酸化チタン被覆ガラスフレーク、酸化チタン被覆シリカフレーク、酸化チタン被覆アルミナフレーク、シリカ被覆雲母、シリカ被覆合成雲母、シリカ被覆ガラスフレーク、酸化チタンフレーク、シリカ被覆アルミニウム等があげられる。干渉光を持つことにより金属コロイドにより発せられる色を強調する効果がある。市販品では、例えば、雲母チタン、ベンガラ被覆雲母、ベンガラ被覆雲母チタン、カーミン被覆雲母チタン、紺青被覆雲母チタン、酸化チタン被覆合成金雲母、ベンガラ・酸化チタン被覆合成金雲母、酸化チタン被覆ガラスフレーク、酸化チタン被覆アルミナフレーク( メルク社製シローナシルバーなど) 、酸化チタン被覆シリカフレーク( メルク社製シローナマジックモーヴなど) 、酸化鉄・シリカ被覆アルミニウム、酸化鉄・シリカ被覆酸化鉄、酸化チタン及び酸化ケイ素被覆雲母( メルク社製チミロンスプレンディッドゴールド、同シローナカリビアンブルーなど) 、酸化チタン被覆ガラスフレーク( 日本板硝子社製メタシャインMC1080RR、エンゲルハード社製リフレックスシリーズなど) を用いることができる。
反射材がフレーク状であるとき、平均厚みが0.01〜1μm、平均粒径が1〜100μmのものが好ましい。更に平均厚みが0.1〜0.67μm 、平均粒径が5〜30μmが好ましく。更に、平均厚みが0.2〜0.4μm、平均粒径が9〜20μmが好ましい。また、上記平均粒子厚み(μm)は、〔4000/水面被覆面積(cm/g)〕式により求められた値であり、その測定方法は例えば「アルミニウムハンドブック」(昭和47年4月15日発行第9版、社団法人 軽金属協会; 朝倉書店)第1243頁に記載されている。
本発明におけるセルロース系樹脂(C)としては、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートベンゾエート、セルロースベンゾエート、ヒドロキシセルロース、セルロースアセテート、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース等が挙げられるがこれらに限定されない。
セルロース系樹脂は、単独または2種類以上併用できる。
本発明における溶剤(D)としては、金属ナノ粒子(A)、反射材(B)及びセルロース系樹脂(C)を溶解、分散できる溶剤が好ましく。具体的には、アルコール系、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、エーテル系溶剤、炭化水素系溶剤、およびカーボネート系溶剤等が好ましい。
アルコール系溶剤は、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、sec−ブタノール、イソブタノール、n−ブタノール、オクチル(2−エチルヘキシル)アルコール、シクロヘキサノール、フルフリルアルコール、メチルシクロヘキサノール、テトタヒドロフルフリルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、Pine oil、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンおよびトリエタノールアミン等が挙げられるがこれらに限定されない。
エステル系溶剤は、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸アミル、酢酸シクロヘキシル、グリコールジアセテート、乳酸エチル、および炭酸ジメチル等が挙げられるがこれらに限定されない。
ケトン系溶剤は、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、メシチルオキシド、ジアセトンアルコール、イソホロン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノンおよびシクロヘキサノン等が挙げられるがこれらに限定されない。
グリコールエーテル系溶剤は、例えばエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、およびエチレングリコールモノブチルエーテル等のモノエーテル、ならびにこれらの酢酸エステル;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、およびプロピレングリコールモノエチルエーテル等、ならびにこれらの酢酸エステル;等が挙げられるがこれらに限定されない。
エーテル系溶剤としては、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオキサン、モルフォリン、n−ブチルエーテル、フェニルエーテルおよびベンジルエーテル等が挙げられるがこれらに限定されない。
炭化水素系溶剤は、例えばn−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサントルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、ジフェニルエタン、シクロヘキセン、ジペンテン、クロロホルム、四塩化炭素、プロピレンジクロライド、トリクロロエタン及びミネラルスピリット等が挙げられるがこれらに限定されない。
カーボネート系溶剤は、例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート及びエチレンカーボネート等が挙げられるがこれらに限定されない。
溶剤は、単独または2種類以上併用できる。
<光輝性呈色樹脂組成物の製造方法>
本発明における光輝性呈色樹脂組成物の製造方法は特に限定されるものではなく、金属ナノ粒子(A)、反射材(B)、セルロース系樹脂(C)、溶剤(D)を均一に混合するのに用いられる方法であれば良く、通常用いられる従来公知の方法で何ら構わない。
すなわち、具体的には例えば、光輝性呈色樹脂組成物を構成する各成分を処方し、シェイカー、超音波撹拌、ディスパー、メカニカルスターラー、ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノーミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、コボールミル、ホモミキサー、ホモジナイザー(エム・テクニック社製「クレアミックス」等)、湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスP Y 」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」)、微小ビーズミル(寿工業(株)製「スーパーアペックミル」、「ウルトラアペックミル」)などで混合、混練あるいは分散する方法が挙げられる。
また、本発明の光輝性呈色樹脂組成物には、その他必要に応じて単官能単量体、紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、帯電防止剤、界面活性剤、貯蔵安定剤、レベリング剤、光安定剤などを使用することもできる。
<光輝性呈色塗膜>
本発明の光輝性呈色樹脂組成物から形成される光輝性呈色塗膜は、基材(E)上に光輝性呈色樹脂組成物を塗布、乾燥することによって得られる。
塗工方法としては、公知の方法を用いることができ、例えばロットまたはワイヤーバーなどを用いた方法や、マイクログラビア、グラビア、ダイ、カーテン、リップ、スロット、スプレー、ロールコーター、シルクスクリーン、インクジェットまたはスピンなどの各種コーティング方法を用いることができる。
光輝性呈色塗膜の厚みは特に限定されないが、通常、0.5〜20μmであることが好ましい。
本発明における基材(E)としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリイミドフィルム、ポリパラフェニレンテレフタルアミドフィルム、ポリエーテルニトリルフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリアクリルフィルム、ガラス、セラミック、合金及び金属等が挙げられる。またこれらの基材上にITO(スズドープ酸化インジウム)層および金属層(アルミニウム、金、銀など)等を基材の全面または部分的に形成されていても良い。
<光輝性呈色塗膜の乾燥工程>
基材(E)上に塗布された光輝性呈色樹脂組成物において、まず、反射材(B)が沈降し、その後、乾燥過程においての自己組織化により金属ナノ粒子(A)が反射材(B)上に積層する。
金属ナノ粒子(A)の積層数は金属ナノ粒子(A)またはセルロース系樹脂(C)比率によって制御できる。具体的には、金属ナノ粒子(A)比率が増えると積層数が増加し、減ると積層数が減少する。セルロース系樹脂(C)比率が増えると樹脂中へ分散する金属ナノ粒子(A)が増加し、反射材(B)上への積層数が減少し、セルロース系樹脂(C)比率が減ると塗液粘度が減少し、乾燥過程においての自己組織化がうまくいかず、反射材(B)上への積層数が減少する。
<呈色メカニズム>
(Near Field効果)
金属ナノ粒子(A)が積層した反射材(B)上に外部から光が照射されると、金属ナノ粒子(A)の周りには局在プラズモンが励起される。金属ナノ粒子層が平面状に規則的に配列されていると、二次元方向に隣接している個々の金属ナノ粒子(A)で励起された局在プラズモンは面方向に相互に結合し、単独の金属ナノ粒子(A)よりも長波長の光を吸収する。
金属ナノ粒子層を透過した一部の光は、下地層の反射材(B)で反射され、再び背面から金属ナノ粒子層に入射する。これにより、外部からの直射光と、反射材面での反射光とが、わずかな時間差で金属ナノ粒子層に入射する。すると、個々の金属ナノ粒子層において励起された局在プラズモン間に複雑な相互作用が生まれる。これによって、金属ナノ粒子(A)の積層数に応じて共鳴吸収ピークはさらに長波長シフトを呈する。
(Far Field効果)
金属ナノ粒子(A)は、局在プラズモンが励起される波長においてのみ極めて大きな実効誘電率を有する。すなわち、狭い波長域において波長によって屈折率が大きく変化するメタマテリアル的性質を有する。このメタマテリアル的性質のために、金属ナノ粒子(A)の背面に反射材(B)での反射光が入射すると、特定の波長の光がその層数に応じて、金属ナノ粒子層の層構造の中に強く閉じ込められる。
このように、直射光と反射材(B)での反射光の両方によって局在プラズモンが励起されるNear Field 効果と、金属ナノ粒子層の層間への光閉じ込めのFar Field 効果によって、金属ナノ粒子層はその層数に応じて金属ナノ粒子(A)の本来の色とは異なる色に呈色する。
一般的に、金属ナノ粒子(A)の種類、大きさ、形状によっても局在プラズモンによる吸収を変更できることが知られており、上記メカニズムと合わせることで呈色の色域を拡げることができる。
本発明の光輝性呈色樹脂組成物は、構成要素を任意の割合で変更することができ、それにより塗膜時の色や発色性が変わる。金属ナノ粒子(A)が少なすぎると、発色が弱くなり、多すぎると吸収がブロード化し発色性が悪くなる。よって、金属ナノ粒子(A)と反射材(B)とセルロース系樹脂(C)の合計100質量%中に、金属ナノ粒子(A)は0.6〜12.5質量%が好ましく、更に1.3〜9.4質量%とすることが好ましい。
反射材(B)が少なすぎると、基板を十分に覆う反射面が作ることができず、多すぎると基板との密着性が悪くなるため、金属ナノ粒子(A)と反射材(B)とセルロース系樹脂(C)の合計100質量%中に、反射材(B)は1〜98.4質量%が好ましく、更に30〜82質量%とすることが好ましく、更に30〜50質量%とすることが好ましい。
セルロース系樹脂(C)が少なすぎると、光輝性呈色樹脂組成物の粘度が低くなり、乾燥時の金属ナノ粒子の沈降、凝集が促進され、十分な発色が得られず、多すぎると金属ナノ粒子が樹脂中に分散してしまい反射材(B)上への集積ができなくなるため、十分な発色が得られず、分散色が出てしまう。したがって、光輝性呈色樹脂組成物の粘度が100〜25000mPa・sになるよう添加量を制御することが好ましく、更に300〜5000とすることが好ましい。もしくは、金属ナノ粒子(A)と反射材(B)とセルロース系樹脂(C)の合計100質量%中に、セルロース系樹脂(C)は1〜20質量%が好ましく、更に3〜15質量%とすることが好ましい。
溶剤(E)が少なすぎると分散しにくくなり、多すぎると光輝性呈色樹脂組成物の粘度が低くなり、乾燥時の金属ナノ粒子の沈降、凝集が促進されにくくなり、発色性が低下する。したがって、光輝性呈色樹脂組成物の粘度が100〜25000mPa・sになるよう添加量を制御することが好ましく、更に300〜5000mPa・sとすることが好ましい。もしくは、光輝性呈色樹脂組成物中の質量%濃度で50〜97質量%が好ましく、更に72〜90質量%とすることが好ましい。
このように、本発明の光輝性呈色塗膜によれば、光輝性呈色樹脂組成物を塗布乾燥といった簡易的な方法で、反射材(B)上への金属ナノ粒子(A)の積層を可能とし、層数を変更することにより、異なる色に呈色させることができる。したがって、単一の金属種を用いて光輝性呈色塗膜を複数の異なる色に呈色させることができ、従来のように異なる色ごとに異なる種類の金属、顔料を用意する必要が無い。また、このようにして得られる光輝性呈色塗膜の表面は金属光沢を有する鮮やかな色に呈色されているので、様々な物品の表面の意匠性を高めることができる。
次に実施例により本発明を具体的に説明する。実施例において部及び%とあるのは、特に指定のない限り、すべて質量基準であるものとする。
<金属ナノ粒子(A)の製造法>
金属ナノ粒子(A)について説明する。金属ナノ粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)により、100個のナノ粒子を観察し、平均値を出したものである。
製造例1 銀ナノ粒子1の製造
セパラブル4口フラスコに冷却管、温度計、窒素ガス導入管、攪拌装置を取り付け、窒素雰囲気下、室温で攪拌しながらトルエン200部およびヘキサン酸銀22.3部を仕込み、0.5Mの溶液とした後に、分散剤としてジエチルアミノエタノール2.3部(金属1molに対し0.2mol倍)、オレイン酸2.8部(金属1molに対し0.1mol倍)を添加し溶解させた。その後、20%のコハク酸ジヒドラジド(以下、SUDHと略す)水溶液73.1部(金属1molに対しヒドラジド基2mol倍)を滴下すると液色が淡黄色から濃茶色に変化した。さらに反応を促進させるために40℃に昇温し、反応を進行させた。静置、分離した後、水相を取り出すことで過剰の還元剤や不純物を除去し、さらにトルエン層に数回蒸留水を加え、洗浄、分離を繰り返した後、乾燥させて銀ナノ粒子1を得た。銀ナノ粒子1の平均粒子径は13nmであった。
製造例2 銀ナノ粒子2の製造
ジエチルアミノエタノール2.3部の代わりに分散剤としてトリエチルアミン2.62部(金属1molに対し0.2mol倍)を用いた以外は製造例2と同様にして、銀ナノ粒子2を得た。銀ナノ粒子2の平均粒子径は5nmであった。
製造例3 銀ナノ粒子3の製造
フラスコに銀ナノ粒子水分散液(品名:730785、粒子径:10nm、ALDRICH社製)を100ml入れ、1−デカンチオールの20%エタノール溶液:270部を20分かけて加え、3時間撹拌した。その後、水600部を20分かけて加え、一晩静置した。析出した固体を水、エタノールにて、洗浄濾過を行い、得られた固体を真空乾燥し、0.99部の銀ナノ粒子3を得た。銀ナノ粒子3の平均粒子径は10nmであった。
製造例4 銀ナノ粒子4の製造
銀ナノ粒子水分散液として銀ナノ粒子水分散液(品名:730793、粒子径:20nm、ALDRICH社製)を用いた以外は製造例3と同様にして、1.03部の銀ナノ粒子4を得た。銀ナノ粒子4の平均粒子径は20nmであった。
製造例5 銀ナノ粒子5の製造
銀ナノ粒子水分散液として銀ナノ粒子水分散液(品名:730807、粒子径:40nm、ALDRICH社製)を用いた以外は製造例3と同様にして、1.01部の銀ナノ粒子5を得た。銀ナノ粒子5の平均粒子径は20nmであった。
製造例6 銀ナノ粒子6の製造
銀ナノ粒子水分散液として銀ナノ粒子水分散液(品名:730815、粒子径:60nm、ALDRICH社製)を用いた以外は製造例3と同様にして、0.88部の銀ナノ粒子6を得た。銀ナノ粒子6の平均粒子径は60nmであった。
製造例7 銀ナノ粒子7の製造
銀ナノ粒子水分散液として銀ナノ粒子水分散液(品名:730777、粒子径:100nm、ALDRICH社製)を用いた以外は製造例3と同様にして、0.92部の銀ナノ粒子7を得た。銀ナノ粒子7の平均粒子径は100nmであった。
製造例8 金ナノ粒子1の製造
セパラブル4口フラスコに冷却管、温度計、窒素ガス導入管、攪拌装置を取り付け、窒素ガスを導入しながらトルエン91.1部、および顔料分散剤としてソルスパース32000(日本ルーブリゾール株式会社製、重量平均分子量約50000)5.9部を仕込み、溶解させた後、20%コハク酸ジヒドラジド水溶液73.1部( 金属1molに対してヒドラジド基2molの比率)を50℃で攪拌しながら滴下し、均一な液滴を生成させた。ビーカーに1M塩化金酸水溶液100部秤取り、攪拌しながら25% アンモニア水27.3部( 金属1molに対してアンモニア4molの比率)滴下した後上記トルエン溶液中に滴下し、30℃ で反応を進行させた。静置、分離した後、水相を取り出すことで過剰の還元剤や不純物を除去し、さらにトルエン層に数回蒸留水を加え、洗浄、分離を繰り返した後、乾燥させて金ナノ粒子1を得た。得られた金ナノ粒子1の平均粒子径は5nmであった。
製造例9 銅ナノ粒子1の製造
製造例8のペンタン酸金をペンタン酸銅26.6部、還元剤を20%SUDH水溶液292.3部(金属1molに対しヒドラジド基4mol倍)に変更した以外は製造例8と同様にして赤色の銅ナノ粒子1を得た。得られた銅ナノ粒子1の平均粒子径は7nmであった。
その他実施例に使用した金属ナノ粒子(A)を下記に示す。
アルミナノ粒子1:ビックケミー社製 NANOBYK−3610(平均粒子径粒子径20μm)
実施例に使用した反射材(B)を下記に列挙する。
反射材1:福田金属箔粉工業(株)製 XF301(銀フレーク、平均粒子径4〜7μm)
反射材2:東洋アルミニウム(株)製 1260M-S(平均粒子径9μmのアルミフレークをミネラルスピリットに分散した、濃度64%の分散体)。
反射材3:東洋アルミニウム(株)製 1700ML(平均粒子径19μmのアルミフレークをミネラルスピリットに分散した、濃度65%の分散体)。
反射材4:東洋アルミニウム(株)製 5620NS(平均粒子径19μmのアルミフレークをミネラルスピリットに分散した、濃度71%の分散体)。
反射材5:東洋アルミニウム(株)製 5660NS(平均粒子径9μmのアルミフレークをミネラルスピリットに分散した、濃度70%の分散体)。
反射材6:東洋アルミニウム(株)製 WXM5660(平均粒子径9μmのアルミフレークをミネラルスピリットに分散した、濃度63%の分散体)。
反射材7:東洋アルミ社製 54−497(平均粒子径62μmのアルミフレークをミネラルスピリットに分散した、濃度65%の分散体)。
反射材8:トピー工業社製 PDM-20L (合成マイカ、平均粒子径20μm)
[実施例1]
銀ナノ粒子1をトルエンに分散し、1.81%濃度の金属ナノ粒子の分散液1を得た。
セルロース系樹脂(C)である「エトセル300(日新化成(株)製)」を溶剤(D)であるトルエンに溶解し、7.5%濃度の樹脂溶液1を得た。
前記金属ナノ粒子の分散液1:9.6部(金属ナノ粒子を0.174部を含む)、反射材1:6部、前記樹脂溶液1:3.84部(セルロース系樹脂を0.288部含む)に溶剤(D)としてトルエン:10.56部を加え、ディスパーにおいて1分撹拌し、光輝性呈色樹脂組成物(固形分濃度20%)を得た。
得られた光輝性呈色樹脂組成物を2g、PETフィルム(100μm 東洋紡工業社製)に滴下し、No.15のアプリケータで塗布し、室温(24℃)で塗膜を十分に乾燥させ光輝性呈色塗膜を得た。後述する方法に従い、色調、発色強さ、色相均一感、光沢感を評価した。
[実施例2〜6]
実施例1で用いた反射材1の代わりに、各分散体に含まれるアルミニウムフレークの量が約6部となるように反射材2、3、5、6、7を用いた以外は、実施例1と同様にして、光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色塗膜を得、同様にして評価した。
[実施例7]
実施例1で用いた反射材1の代わりに、反射材8を用いた以外は、実施例1と同様にして、光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色塗膜を得、同様にして評価した。
[実施例8]
0.043部の銀ナノ粒子1を含む金属ナノ粒子のトルエンの分散液、6部のアルミニウムフレークを含む反射材4、「エトセル300」を0.288部含むトルエン溶液、および希釈用のトルエンを用い、実施例1と同様にして固形分約20%の光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色塗膜を得、同様にして評価した。
[実施例9〜14]
表1に示すように銀ナノ粒子1の量を代えた以外は、実施例8と同様にして光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色塗膜を得、同様にして評価した。
[実施例15]
0.022部の銀ナノ粒子1を含む金属ナノ粒子のトルエンの分散液、0.75部のアルミニウムフレークを含む反射材4、「エトセル300」を0.008部含むトルエン溶液を用い、トルエンで希釈し、実施例1と同様にして固形分濃度19%の光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色塗膜を得、同様にして評価した。
[実施例16〜20]
表2に示すように「エトセル300」の量を代えた以外は、実施例15と同様にして光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色塗膜を得、同様にして評価した。
[実施例21]
0.005部の銀ナノ粒子1を含む金属ナノ粒子のトルエンの分散液、0.75部のアルミニウムフレークを含む反射材4、「エトセル300」を0.135部含むトルエン溶液を用い、実施例1と同様にして固形分濃度28%の光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色塗膜を得、同様にして評価した。
[実施例22〜24]
表2に示すように銀ナノ粒子1の量を代えた以外は、実施例21と同様にして光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色塗膜を得、同様にして評価した。
[実施例25〜28]
0.022部の銀ナノ粒子1を含む金属ナノ粒子のトルエンの分散液、0.75部のアルミニウムフレークを含む反射材4、「エトセル300」を0.135部含むトルエン溶液を用い、希釈用のトルエンの量を変えた以外は実施例24と同様にして固形分濃度3%(実施例25)、6%(実施例26)、10%(実施例27)、16%(実施例28)の光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色塗膜を得、同様にして評価した。
[実施例29〜37]
表3に示すように金属ナノ粒子の種類と量を代えた以外は実施例10と同様にして、光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色塗膜を得、同様にして評価した。
[実施例38〜43]
表3に示すようにセロース樹脂(C)の種類と量、銀ナノ粒子1の量、反射材4の量を代えた以外は、実施例10と同様にして光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色塗膜を得、同様にして評価した。使用したセルロース系樹脂(C)を下記に列挙する。
エトセル100:日新化成(株)製
エトセル10:日新化成(株)製
MCE−1500:信越化学工業(株)製
PMC−50U:巴工業(株)製
[比較例1〜2]
比較例1は反射材を用いなかった以外は、比較例2はセルロース系樹脂を用いなかった以外は、それぞれ実施例1と同様にして光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色塗膜を得、同様にして評価した。
[比較例3〜20]
表4に示すように、セロース樹脂(C)「エトセル300(日新化成(株)製)」に代えて、
比較例3〜6ではポリエステル樹脂「バイロン200(東洋紡(株)製)」を用い、
比較例7〜10ではフェノール樹脂「JER1256(三菱化学(株)製)」を用い、
比較例11〜14ではアクリル樹脂「フォレットGS−1000(綜研化学(株)製)」を用い、
比較例15〜18ではエポキシ樹脂「パウダックスE100(日本ペイント(株)製)」を用い、
比較例19ではアクリル樹脂「VS−1057(星光PMC(株)製)」を用い、
比較例20ではスチレン−アクリル樹脂「US−1071(星光PMC(株)製)」を用い、
各樹脂の量および銀ナノ粒子1の量を代えた以外は、実施例1と同様にして光輝性呈色樹脂組成物、光輝性呈色塗膜を得、同様にして評価した。
色調:目視による色判断およびと吸収スペクトルのピーク位置により判断した。
機種:日立製作所社製U−4100 spectrophotometer
スキャン速度:300nm/min
測定範囲:250〜800nm
発色強さ:光輝性呈色塗膜の外観を目視で評価した。
○:明らかに呈色している。
△:わずかに呈色している。
×:ほぼ呈色していない。(反射材である金属自体の色)
色相均一感:光輝性呈色塗膜の外観を目視で評価した。
○:色相ムラが観察されなかった。
△:わずかに色相ムラが観察された。
×:色相ムラが観察された。
光沢感:光輝性呈色塗膜の反射光沢感を目視で評価した。
○:光沢感を強く感じた。
△:光沢感を感じた。
×:光沢感を感じなかった。
Figure 2017160285
Figure 2017160285
Figure 2017160285
Figure 2017160285
表1〜3の実施例1〜43に示すように、すべての実施例において、発色、色相の均一感、光沢感ともに良好な結果を得た。
実施例8〜14に示すように、金属ナノ粒子の含有量の違いにより色調が変化することを確認した。
実施例15〜24に示すように、セルロース系樹脂の含有量の違いにより色調が変化することを確認した。
実施例29、30、31に示すように、金属種の違いにより色調が変化することを確認した。
実施例13、32〜37、に示されるように、金属ナノ粒子の粒子径の違いにより色調が変化することを確認した
一方、表4の比較例1〜20に示すように、反射材を含まない組成、セルロース系樹脂を含まない組成、セルロース系樹脂の代わりに他の樹脂を含む組成においては、発色が見られなかった。
以上のことより、本発明の光輝性呈色樹脂組成物とそれを塗布、乾燥工程といった簡易的な方法で得られる光輝性呈色塗膜は、発色強度、色相均一感、光沢感といった点で優れた高意匠性を提供でき、更に、金属ナノ粒子の濃度、樹脂濃度、金属種、金属ナノ粒子の粒子径といったパラメータを制御することで多数の色に対応することを提供することができる。

Claims (6)

  1. 金属ナノ粒子(A)、反射材(B)、セルロース系樹脂(C)および溶剤(D)を含む光輝性呈色樹脂組成物。
  2. 金属ナノ粒子(A)の金属種が金、銀、銅およびアルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の光輝性呈色樹脂組成物。
  3. 反射材(B)がフレーク状であり、平均粒子径が1〜100μm、平均厚みが0.01〜1μmである請求項1または2記載の光輝性呈色樹脂組成物。
  4. 反射材(B)が、アルミニウムである請求項3記載の光輝性呈色樹脂組成物。
  5. 基材(E)と、請求項1〜4いずれか1項に記載される光輝性呈色樹脂組成物の乾燥塗膜である光輝性呈色塗膜とを有する光輝性呈色物品。
  6. 基材(E)に、請求項1〜4いずれか1項に記載される光輝性呈色樹脂組成物を塗布し、乾燥する、光輝性呈色物品の製造方法。
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