JP2017159851A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用空調装置において、バイレベルモード時において加熱器の負荷を高めることなく所望温度で温風を車室内へと送風する。
【解決手段】車両用空調装置を構成する空調ケース12には、加熱ユニット16の下流側となる温風通路28とヒート通路24との連通状態を切り換えるヒートダンパ50と、該ヒートダンパ50によりヒート通路24の下流側に設けられバイパス開口部64を開閉するバイパスダンパ52とを有する。そして、バイレベルモードで運転される際、ヒートダンパ50によってヒート開口部40を閉塞する一方で、バイパスダンパ52を開くことで温風通路28の下流側通路部32bを分割し、且つ、前記下流側通路部32bとヒート通路24とを連通させることで、冷風の前記ヒート通路24への流通を遮断しつつ、前記ヒート通路24に対して温風のみを流通させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に搭載され、熱交換器によって温度調整のなされた空気を車室内へと送風して車室内の温度調整を行う車両用空調装置に関する。
従来から、車両に搭載される車両用空調装置は、例えば、特許文献1に開示されるように、送風機によって内外気切替装置を通じて空気を空調ケース内へと取り込み、冷却手段であるエバポレータにより冷却された冷風と、加熱手段であるヒータコアにより加熱した温風とをエアミックスダンパを駆動させることで所望の混合比率に混合した後、例えば、前記空調ケースに設けられた複数の送風口から車室内へと送風している。
特開2014−213671号公報
上述した車両用空調装置において、例えば、車室内における乗員の顔付近と足元付近へ同時に送風を行うバイレベルモードが選択された場合には、それぞれの送風に温度差を付ける必要があり、しかも、温風はエバポレータを通過した冷風と混合させる必要があるため、ヒータコアは車室内へ送風する温度以上に温風を加熱する必要がある。
このような車両用空調装置は、内燃機関を有する車両に搭載される場合であれば、前記内燃機関の排熱を利用してヒータコアで加熱を行うことで上記構成でも問題は生じないが、特に、電気自動車や燃料電池車等の十分な排熱を利用できない車両においては、加熱手段として電気ヒータやヒートポンプ等を利用して空気を加熱するため、温風の温度を必要以上に上昇させることで電気消費(電費)や燃料消費(燃費)が悪化してしまうという問題がある。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、バイレベルモード時において加熱器の負荷を高めることなく所望温度で温風を車室内へと送風することが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、内部に空気の流通する通路を有した空調ケースと、空気を冷却する冷却器と、空気を加熱する加熱器と、冷却器の下流側に形成され加熱器の配置される温風通路と、冷却器の下流側に形成され加熱器を迂回する冷風通路と、温風通路及び冷風通路の上流側に配置されそれぞれの通路への送風割合を調整するエアミックスダンパと、温風通路及び冷風通路の下流側において合流する合流部と、合流部の下流側に形成され車室内の乗員の顔付近へ送風するベント通路と、ベント通路を開閉するベントダンパと、合流部の下流側に形成され乗員の足元付近へ連通するヒート通路と、ヒート通路を開閉するヒートダンパと、エアミックスダンパ、ベントダンパ及びヒートダンパの開閉制御を行う制御部とを備える車両用空調装置において、
温風通路における加熱器の下流側とヒート通路におけるヒートダンパの下流側とを連通するバイパス通路と、
バイパス通路を開閉するバイパスダンパと、
を有し、
制御部はバイパスダンパを開閉制御し、冷風通路と温風通路の双方に空気を送風する位置にエアミックスダンパを制御し、且つ、ベントダンパを開くと共にヒートダンパを閉じ、バイパスダンパを開いたバイレベルモードを有することを特徴とする。
本発明によれば、車両用空調装置を構成する空調ケースにおいて、加熱器の配置される温風通路と、温風を乗員の足元付近へと送風するヒート通路とを有し、温風通路における加熱器の下流側とヒート通路を開閉するヒートダンパの下流側とをバイパス通路で連通させると共に、バイパス通路をバイパスダンパによって開閉している。
そして、ベント通路へ冷風を送風し、ヒート通路に温風を送風するバイレベルモードにおいて、制御部の制御作用下にエアミックスダンパを冷風通路と温風通路の双方に空気を送風する位置に制御し、且つ、ベントダンパを開くと共にヒートダンパを閉じ、バイパスダンパを開いている。
従って、バイパスダンパを開放することで温風通路における加熱器の下流側とヒート通路とをバイパスするバイパス通路を通じて温風をヒート通路側へと供給することができると同時に、ヒートダンパを閉じることで冷風がヒート通路側へと流れることが阻止される。その結果、ヒート通路に温風のみを送風することができ、温風の温度が冷風によって下げられてしまうことがないため、加熱器の負荷を高めず、電気自動車や燃料電池車等の内燃機関の排熱を利用することができない車両において電力消費(電費)や燃料消費(燃費)を悪化させることなく、乗員の足元付近へ所望の温度で温風を送風することができる。これにより、乗員の顏付近への送風と足元付近への送風との温度差を拡大させることができる。
また、バイパスダンパは、加熱器の加熱面に向かって回動し、加熱面よりも下流側となる温風通路を分割することで、加熱器の下流側へと流れる温風をベント通路側とヒート通路側へと好適に分流させることができる。
さらに、制御部は加熱器の出力を制御可能に設けられ、バイレベルモード時における出力を、ベント通路が閉塞されヒート通路の開放されたヒートモード時の出力よりも小さくなるように制御するとよい。すなわち、バイレベルモードでは、ヒート通路を流れる温風に冷風が混合されることがないため温度を必要以上に高める必要がなく、電気自動車や燃料電池車等の内燃機関の排熱を利用することができない車両において電費や燃費を向上させることができる。
さらにまた、加熱器は、電気ヒータやヒートポンプの室内コンデンサであるとよい。
また、加熱器は、電気ヒータ及びヒートポンプの室内コンデンサであり、制御部はバイレベルモード時において電気ヒータ又は室内コンデンサの出力を停止させることで、電費や燃費を向上させることができる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、車両用空調装置を構成する空調ケースにおいて、乗員の足元付近へ送風するヒート通路におけるヒートダンパの下流側と温風通路における加熱器の下流側とをバイパス通路で連通させると共に、バイパス通路をバイパスダンパによって開閉自在とし、ベント通路へ冷風を送風すると同時にヒート通路に温風を送風するバイレベルモードにおいて、制御部の制御作用下にエアミックスダンパを冷風通路及び温風通路に空気を送風する位置に制御し、且つ、ベントダンパを開くと共にヒートダンパを閉じ、バイパスダンパを開くことで、温風をバイパス通路を通じてヒート通路側へと供給すると同時に、ヒートダンパを閉じることで冷風がヒート通路側へと流れることが阻止される。その結果、ヒート通路に温風のみを送風することができ、冷風によって温風の温度が下げられてしまうことがないため、加熱器の負荷を高める必要がなく、それに伴って、内燃機関の排熱を利用することができない車両における電費や燃費の悪化を防止しつつ、乗員の足元付近へ所望の温度で温風を送風することができる。
本発明の実施の形態に係る車両用空調装置の全体断面図である。 コントローラと該コントローラによって制御される加熱ユニット及びダンパ機構との関係を示す制御ブロック図である。 図1の車両用空調装置においてバイレベルモードが選択された状態を示す全体断面図である。 図1の車両用空調装置においてヒートモードが選択された状態を示す全体断面図である。
本発明に係る車両用空調装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係る車両用空調装置を示す。なお、車両用空調装置10は、図1に示される左側(矢印A1方向)が車両の前方側、右側(矢印A2方向)が該車両の後方側として説明する。
この車両用空調装置10は、図1に示されるように、空気の各通路を構成する空調ケース12と、前記空調ケース12の内部に配設され前記空気を冷却するエバポレータ(冷却器)14と、該空気を加熱する加熱ユニット(加熱器)16と、前記各通路内を流通する空気の流れを切り換えるダンパ機構18とを含む。
空調ケース12は、例えば、樹脂製材料から箱状に形成され、その上方には、各通路と連通し乗員の顔付近へ送風するベント送風口(ベント通路)20と、車両のフロントウィンドウへ送風を行うデフロスタ送風口22とが開口している。また、空調ケース12の車両後方側面には、車室内における乗員の足元付近へ送風するヒート通路24が形成されている。
一方、空調ケース12の内部には、車両前方側となる位置に鉛直方向に沿って立設するようにエバポレータ14が設けられる。このエバポレータ14の上流側となる車両前方側(矢印A1方向)には、図示しない送風機ユニットと連通した供給通路26が形成される。
また、エバポレータ14の下流側には、空調ケース12において下方となる位置に温風通路28が形成され加熱ユニット16が設けられると共に、前記温風通路28の上方には、前記加熱ユニット16を迂回する冷風通路30が形成される。なお、この温風通路28は、加熱ユニット16の上流側となる上流側通路部32aと、前記加熱ユニット16の下流側となる下流側通路部32bから構成される。
エバポレータ14は、例えば、略平行に設けられた一組のタンク14a、14bを有し、一方のタンクと他方のタンクとを繋ぐ複数のチューブに冷媒が循環することで、チューブの間を通過する空気と前記冷媒との熱交換がなされ下流側へと冷風が供給される。
加熱ユニット16は、例えば、通電作用下に発熱する電気ヒータ34と、該電気ヒータ34の下流側に設けられる室内コンデンサ36とからなり、前記電気ヒータ34は、図2に示されるように、コントローラ(制御部)37からの制御信号に基づいて発熱体が発熱し、通過する空気を所定温度に加熱して下流側へと供給する。なお、加熱ユニット16に用いる電気ヒータ34は、通過する空気を直接加熱する直接加熱式でもよいし、電気ヒータで加熱した液媒体を熱交換器の内部へ流すことで該熱交換器を通過する空気を加熱可能な間接加熱式でもよい。
室内コンデンサ36は、例えば、図示しない圧縮機で高圧に圧縮された冷媒が供給され、その内部において凝縮熱を放出することで電気ヒータ34を通過してきた空気をさらに加熱して下流側へと供給する。
そして、電気ヒータ34及び室内コンデンサ36を通過することで加熱された空気が、温風として温風通路28の下流側通路部32bへと流れる。なお、加熱ユニット16は、上述した電気ヒータ34及び室内コンデンサ36から構成される場合に限定されるものではなく、いずれか一方のみで構成するようにしてもよいし、内燃機関の冷却水を循環させることで空気を加熱するヒータコアを用いるようにしてもよい。
また、加熱ユニット16の下流側には、冷風通路30と温風通路28の下流側通路部32bとの合流部38に臨み、ベント送風口20の下方となる位置にヒート開口部40が形成される。このヒート開口部40は、温風通路28の下流側通路部32bとヒート通路24とを分ける壁部42に開口し、該ヒート通路24と連通するように形成される。そして、ヒート通路24は、下方に向かって延在し車室内における乗員の足元付近と連通している。
ダンパ機構18は、エバポレータ14と加熱ユニット16との間となる温風通路28の上流側通路部32aに設けられる第1エアミックスダンパ44と、該第1エアミックスダンパ44の上方となる冷風通路30に設けられる第2エアミックスダンパ46と、ベント送風口20とデフロスタ送風口22の開閉状態を切り換えるベントダンパ48と、前記デフロスタ送風口22を開閉するデフロスタダンパ49と、ヒート通路24の連通状態を切り換えるヒートダンパ50と、前記温風通路28の下流側通路部32bと前記ヒート通路24とをバイパスするバイパスダンパ52とを含む。
そして、第1エアミックスダンパ44、第2エアミックスダンパ46、ベントダンパ48、ヒートダンパ50及びバイパスダンパ52は、図2に示されるように、コントローラ37から図示しないアクチュエータへと出力された制御信号に基づいてそれぞれ所定角度だけ回動する。
第1エアミックスダンパ44は、回転軸54を中心として一組のドア部56が互いに離間する方向へと延在したバタフライ構造であり、図示しないアクチュエータの駆動作用下に回転軸54を支点として回動することで、エバポレータ14を通過した冷風の加熱ユニット16側への送風量(送風割合)が調整される。
第2エアミックスダンパ46は、第1エアミックスダンパ44と同様に、バタフライ構造からなり、図示しないアクチュエータの駆動作用下に回動することで冷風通路30における冷風の送風量(送風割合)が調整される。
ベントダンパ48は、ベント送風口20とデフロスタ送風口22との間に軸部58の支持された片持ち構造であり、図示しないアクチュエータの駆動作用下に前記軸部58を支点として回動し、ベント送風口20及びデフロスタ送風口22のいずれか一方を閉塞し、他方を開放する。
ヒートダンパ50は、ベントダンパ48と同様に片持ち構造からなり、ヒート開口部40に臨む位置に軸部60が軸支され下方にドア部62が設けられるように配置される。そして、図示しないアクチュエータの駆動作用下にドア部62がヒート通路24側に回動することでヒート開口部40が開放された状態となり(図4参照)、一方、前記ドア部62が壁部42に当接することで前記ヒート開口部40が閉塞される(図1参照)。
バイパスダンパ52は、ベントダンパ48と同様に片持ち構造からなり、ヒート開口部40より下方に開口したバイパス開口部(バイパス通路)64に臨むように設けられ、軸部66が上方でドア部68が下方となるように配置される。換言すれば、バイパスダンパ52は、室内コンデンサ36の高さ方向に沿った上端部近傍に臨むように設けられる。
そして、図示しないアクチュエータの駆動作用下にバイパスダンパ52のドア部68が温風通路28側(矢印A1方向)へ回動することでバイパス開口部64が開放され、温風通路28の下流側通路部32bが上下に分割された状態となり(図3参照)、一方、前記ドア部68が壁部42に当接することで前記バイパス開口部64が閉塞される(図1参照)。
本発明の実施の形態に係る車両用空調装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
先ず、車室内の乗員の顏付近へ冷風を送風するベントモードが選択された場合について図1を参照しながら説明する。
最初に、車両用空調装置10が始動されると、図示しない送風機によって吸い込まれた空気が空調ケース12の供給通路26へと供給され、エバポレータ14を通過することで冷却される。このベントモードでは、図示しないアクチュエータの駆動作用下に第1エアミックスダンパ44が全閉状態となり、第2エアミックスダンパ46が所定角度だけ回動した全開状態となると共に、ベントダンパ48によってデフロスタ送風口22が閉塞され、ヒートダンパ50及びバイパスダンパ52によってヒート開口部40及びバイパス開口部64がそれぞれ閉塞された全閉状態となる。
これにより、エバポレータ14を通過することで冷却された冷風は、冷風通路30を通ることで加熱ユニット16を迂回して開口したベント送風口20から車室内における乗員の顏付近へと送風される。
次に、車室内における乗員の顔及び足元付近に送風を行うバイレベルモードが選択された場合について図3を参照しながら説明する。
このバイレベルモードでは、図3に示されるように、図示しないアクチュエータの駆動作用下に第1エアミックスダンパ44が全閉状態から回動して開くことで温風通路28が連通し、第2エアミックスダンパ46も開放状態となる。一方、ベントダンパ48によってベント送風口20が開放され、バイパスダンパ52を回動させることでバイパス開口部64を開放させる。一方、ヒート開口部40はヒートダンパ50によって閉塞されている。
そして、エバポレータ14を通過して冷却された冷風の一部が冷風通路30へと流れ、残りの冷風が温風通路28の上流側通路部32aを通じて加熱ユニット16を通過することで加熱され温風となる。この温風は、室内コンデンサ36を通過した後、下流側通路部32bにおいて前記室内コンデンサ36側に回動しているバイパスダンパ52によって分割され、その一部が前記バイパスダンパ52の上方へと流れることで冷風と混合されてベント送風口20から車室内へと送風される。
この際、ヒート開口部40はヒートダンパ50によって閉塞されているため、冷風通路30を流れる冷風がヒート通路24側へと流れることがない。
一方、残りの温風は、下流側通路部32bにおいてバイパスダンパ52の下方側へと流れることで、開口したバイパス開口部64を通じてヒート通路24へと流れ、車室内における乗員の足元付近へと送風される。この際、バイパスダンパ52が、バイパス開口部64に向かって斜め方向に傾斜するように配置されるため温風が前記バイパス開口部64に向かって好適に案内される。
換言すれば、バイパスダンパ52は、バイパス開口部64を開閉する開閉手段であると同時に、下流側通路部32bを分割して温風を上下方向に分流させる分流手段も兼ね備えている。
これにより、バイレベルモードにおいて、バイパスダンパ52を回動させ温風通路28の下流側通路部32bを上下に分割することで、ヒート通路24に対して温風のみを送風し、ベント送風口20には温風と混合された冷風を送風することで、前記ヒート通路24における温風の温度が冷風と混合され低下してしまうことが回避される。そのため、ベント送風口20から乗員の顔付近に送風される冷風と、ヒート通路24から前記乗員の足元付近に送風される温風の温度差を大きくし、車室内の快適性を高めることができる。
最後に、車室内における乗員の足元付近へ送風を行うヒートモードが選択された場合について図4を参照しながら説明する。
このヒートモードでは、図4に示されるように、図示しないアクチュエータの駆動作用下に第1エアミックスダンパ44を全閉状態から回動させることで全開状態として温風通路28を連通させ、第2エアミックスダンパ46を回動させることで温風通路28と冷風通路30との連通を遮断した全閉状態とする。一方、ベントダンパ48の切替作用下にベント送風口20を閉塞し、ヒートダンパ50及びバイパスダンパ52を回動させそれぞれヒート開口部40及びバイパス開口部64を開放させる。
また、デフロスタダンパ49はデフロスタ送風口22を閉塞した全閉状態にある。
これにより、エバポレータ14を通過した冷風が、冷風通路30へ流れずに温風通路28のみへ流れることで加熱ユニット16で加熱された温風となり、この温風が温風通路28の下流側通路部32bからヒート開口部40及びバイパス開口部64を通じてヒート通路24へとそれぞれ流通し、それに伴って、車室内における乗員の足元付近へ温風が送風される。
以上のように、本実施の形態では、空調ケース12において、加熱ユニット16の下流側の温風通路28(下流側通路部32b)とヒート通路24とをバイパスするバイパス開口部64を形成すると共に、前記バイパス開口部64の連通状態を切り換えるバイパスダンパ52を設け、乗員の顏付近に冷風を、足元付近に温風を送風するバイレベルモードにおいて、前記バイパスダンパ52を開放することで前記バイパス開口部64を通じて温風通路28の下流側通路部32bとヒート通路24とを連通させると同時に、ヒートダンパ50を閉じることで、冷風がヒート通路24側へと流れることを阻止し、該ヒート通路24に温風だけを送風することができる。
そのため、ヒート通路24へ流れる温風の温度が冷風によって下げられてしまうことなく、ベント送風口20から乗員の顏付近へ冷風を供給すると同時に、前記乗員の足元付近へは温風を所望の温度で供給することが可能となり、冷風と温風との温度差を好適に拡大させることで乗員の快適性を高めることができる。
その結果、温風が冷風によって不必要に冷やされてしまうことなく、加熱ユニット16の出力を高める必要がないため、例えば、電気自動車や燃料電池車等の内燃機関の排熱を利用することができない車両においても電力消費(電費)や燃料消費(燃費)の悪化を回避することができる。
また、バイレベルモードにおいて、バイパスダンパ52を開いて温風通路28側へと回動させることで、加熱ユニット16の下流側となる下流側通路部32bを仕切って分割することができるため、前記加熱ユニット16を通過した温風をベント送風口20側とヒート通路24側へと好適に分流させることが可能となる。
さらに、バイレベルモードではヒート通路24を流れる温風に冷風が混合されず、前記温風の温度を必要以上に高める必要がないことから、乗員の足元付近のみへ送風を行うヒートモードにおける加熱ユニット16の出力と比較してバイレベルモードでの出力を小さくすることが可能となる。その結果、電気自動車や燃料電池車等の内燃機関の排熱を利用することができない車両における電費や燃費を向上させることができる。この加熱ユニット16の出力を小さくする方法としては、例えば、電気ヒータ34又は室内コンデンサ36のいずれか一方の電源をオフとし他方のみを作動させたり、加熱ユニット16を電気ヒータ34又は室内コンデンサ36のいずれか一方のみで構成する場合にはその出力を弱めることで可能となる。
さらにまた、例えば、加熱ユニット16を電気ヒータ34や室内コンデンサ36等の複数から構成することで、バイレベルモードにおいてどちらか一方を停止することで電費や燃費をさらに向上させることができる。
なお、本発明に係る車両用空調装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…車両用空調装置 12…空調ケース
14…エバポレータ 16…加熱ユニット
18…ダンパ機構 20…ベント送風口
22…デフロスタ送風口 24…ヒート通路
28…温風通路 30…冷風通路
32b…下流側通路部 34…電気ヒータ
36…室内コンデンサ 40…ヒート開口部
44…第1エアミックスダンパ 46…第2エアミックスダンパ
48…ベントダンパ 50…ヒートダンパ
52…バイパスダンパ 64…バイパス開口部

Claims (6)

  1. 内部に空気の流通する通路を有した空調ケースと、該空気を冷却する冷却器と、前記空気を加熱する加熱器と、前記冷却器の下流側に形成され前記加熱器の配置される温風通路と、前記冷却器の下流側に形成され前記加熱器を迂回する冷風通路と、前記温風通路及び前記冷風通路の上流側に配置されそれぞれの通路への送風割合を調整するエアミックスダンパと、前記温風通路及び前記冷風通路の下流側において合流する合流部と、該合流部の下流側に形成され車室内の乗員の顔付近へ送風するベント通路と、前記ベント通路を開閉するベントダンパと、前記合流部の下流側に形成され前記乗員の足元付近へ連通するヒート通路と、前記ヒート通路を開閉するヒートダンパと、前記エアミックスダンパ、前記ベントダンパ及び前記ヒートダンパの開閉制御を行う制御部とを備える車両用空調装置において、
    前記温風通路における前記加熱器の下流側と前記ヒート通路における前記ヒートダンパの下流側とを連通するバイパス通路と、
    前記バイパス通路を開閉するバイパスダンパと、
    を有し、
    前記制御部は前記バイパスダンパを開閉制御し、前記冷風通路と前記温風通路の双方に前記空気を送風する位置に前記エアミックスダンパを制御し、且つ、前記ベントダンパを開くと共に前記ヒートダンパを閉じ、前記バイパスダンパを開いたバイレベルモードを有することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1記載の車両用空調装置において、
    前記バイパスダンパは、前記加熱器の加熱面に向かって回動し、前記加熱面よりも下流側となる前記温風通路を分割することを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両用空調装置において、
    前記制御部は前記加熱器の出力を制御可能に設けられ、前記バイレベルモード時における前記出力は、前記ベント通路が閉塞され前記ヒート通路の開放されたヒートモード時の前記出力よりも小さくなるように制御されることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記加熱器は、電気ヒータであることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記加熱器は、ヒートポンプの室内コンデンサであることを特徴とする車両用空調装置。
  6. 請求項3記載の車両用空調装置において、
    前記加熱器は、電気ヒータ及びヒートポンプの室内コンデンサであり、前記制御部は前記バイレベルモード時において前記電気ヒータ又は前記室内コンデンサの出力を停止させることを特徴とする車両用空調装置。
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