JP2017159339A - 鋳造装置 - Google Patents

鋳造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017159339A
JP2017159339A JP2016047734A JP2016047734A JP2017159339A JP 2017159339 A JP2017159339 A JP 2017159339A JP 2016047734 A JP2016047734 A JP 2016047734A JP 2016047734 A JP2016047734 A JP 2016047734A JP 2017159339 A JP2017159339 A JP 2017159339A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat shield
mold
flexible
cooling
casting apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016047734A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6639963B2 (ja
Inventor
毅 金子
Takeshi Kaneko
毅 金子
正樹 種池
Masaki Taneike
正樹 種池
英隆 小熊
Hidetaka Oguma
英隆 小熊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2016047734A priority Critical patent/JP6639963B2/ja
Priority to PCT/JP2017/009477 priority patent/WO2017155038A1/ja
Priority to US16/082,629 priority patent/US10953463B2/en
Publication of JP2017159339A publication Critical patent/JP2017159339A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6639963B2 publication Critical patent/JP6639963B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D27/00Treating the metal in the mould while it is molten or ductile ; Pressure or vacuum casting
    • B22D27/04Influencing the temperature of the metal, e.g. by heating or cooling the mould
    • B22D27/045Directionally solidified castings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D27/00Treating the metal in the mould while it is molten or ductile ; Pressure or vacuum casting
    • B22D27/04Influencing the temperature of the metal, e.g. by heating or cooling the mould
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
    • F05D2230/00Manufacture
    • F05D2230/20Manufacture essentially without removing material
    • F05D2230/21Manufacture essentially without removing material by casting
    • F05D2230/211Manufacture essentially without removing material by casting by precision casting, e.g. microfusing or investment casting

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Abstract

【課題】方向性凝固による精密鋳造を適切に行うことができる鋳造装置1を提供すること。【解決手段】本発明の鋳造装置1は、位置によって太さが異なる鋳型Mが、加熱室4と冷却室5の間の遮熱部70を通過する際に、遮熱体73の可撓部76が鋳型Mの外径に合わせて撓むので、鋳型Mの壁面と遮熱体73の間の隙間を最小に抑えることができ、加熱室4と冷却室5との間の遮熱を効果的に行うことができる。これにより、冷却室5内の冷却能力低下を防ぐことで鋳物の温度勾配の向上が図られるので、生産される鋳物製品の強度を改善することができる。また、加熱ヒータ12から放出されるエネルギのうち、冷却室5に無駄に放出される量を低減できるので、エネルギ効率の向上を図ることもできる。【選択図】図1

Description

本発明は、方向性凝固により鋳造品を得る鋳造装置に関し、特に、方向性凝固を行わせるための加熱室と冷却室の間を区切る遮熱体に関する。
例えば、タービン用の翼、その他の部品は、方向性凝固を用いた精密鋳造を用いて、その結晶構造を柱状結晶又は単結晶とすることによりクリープ変形の抑制、及び、疲労強度の向上を図っている。この鋳造装置は、注湯した鋳型の一端部から他端部、通常は下端部から上端部に向けて順次冷却することにより、方向性凝固を可能としている。この鋳造装置は、互いに隣接する加熱室と冷却室を備え、加熱室で注湯された鋳型は、緩やかな速度で下端部から冷却室に移動する。
方向性凝固を適切に進展させるためには、鋳型内部における溶融金属の液相線近傍で、急峻な温度勾配が形成されていることが重要である。すなわち、鋳型内部における凝固界面よりも上側の領域では対象の金属の融点以上の温度を維持する一方で、凝固界面よりも下側の領域では凝固点よりも低い温度を維持することが要求される。
このような温度差を維持するための手段として、例えば特許文献1に記載されるように、加熱室と冷却室の間を区切る遮熱体が用いられている。
しかしながら、特許文献1に記載された技術では,断面の大きさが大きく異なる鋳造物に適用した場合、最大断面積に合せて遮熱体のサイズを選定しなければならない。さもなければ、鋳型表面と遮熱体の間に大きな隙間が生じることになり、遮熱体の効果が低下してしまう問題があった。
特開2010−75999号公報
そこで本発明は、このような事情を考慮してなされたものであって、方向性凝固による精密鋳造を適切に行うことができる鋳造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための、本発明の鋳造装置は、鋳型に溶融金属が注がれる加熱室と、加熱室に隣接して設けられ、溶融金属が注がれた鋳型を移動させながら方向性凝固を行なう冷却室と、加熱室と冷却室を区切り、鋳型が通る鋳型通路が空けられた遮熱体を備える鋳造装置であって、遮熱体は、鋳型通路を周囲から取り囲み、それぞれが独立して撓むことができる複数の可撓片が周方向に並んで配置される可撓部と、可撓部の外周において複数の可撓片と連なる支持部を備えることを特徴とする。
本発明の鋳造装置は、位置によって横断面積が異なる鋳型が、加熱室と冷却室の間を通過する際に、遮熱体の可撓部が鋳型の外径に合わせて撓むので、鋳型の壁面と遮熱体の間の隙間を最小に抑えることができ、加熱室と冷却室との間の遮熱を効果的に行うことができる。同時に、冷却室の冷却能力低下が抑制されるので、鋳物の温度勾配の向上が図られ、鋳物製品の強度を改善することができる。
また、遮熱が効果的になることで、加熱室から放出されるエネルギのうち、冷却室に放出される量を低減することができ、エネルギ効率が向上する副次効果も得られる。
本発明における遮熱体は、支持部が、可撓部に比べて剛性が高いことが好ましい。これにより、可撓部が支持部の付け根から先端にかけて垂れ下がるのを防ぐことができるので、遮熱体の遮熱効果を長期に維持することができる。
本発明における遮熱体は、支持部が、可撓部に比べて剛性の高い部材で表裏から挟まれることが好ましい。これによって、可撓性の素材で構成される遮熱体の強度を補強することができるので遮熱体の寿命を延ばすことができる。ここでいう可撓性とは、鋳型が接触することで容易に撓むことができる程度の可撓性をいう。
本発明の遮熱体に設けられる鋳型通路は、鋳型の横断面形状を模した形状か、又は、円形であることが好ましい。鋳型の横断面形状を模すように構成することで、鋳型と遮熱体の隙間を少なくできるので、遮熱体による遮熱効果を向上させることができる。また、円形にすることにより、遮熱体の加工が容易になるので製作コストを抑制することができる。
本発明の遮熱体における互いに隣接する可撓片は、スリットを介して、周方向に密に配列されていることが好ましい。互いに隣接する可撓片と可撓片の間を、隙間が少ないスリット状にすることによって、遮熱体による遮熱効果をさらに高めることができる。
本発明の遮熱体におけるスリットと支持部との境界部には、応力緩和構造が設けられることが好ましい。これにより、鋳物と可撓片が接触した際にスリットの先端に発生する応力を、応力緩和構造が緩和するので、遮熱体が破損したり破断したりするのを防ぎ、遮熱体の寿命を延ばすことができる。
本発明における遮熱体は、第一遮熱体と第二遮熱体の積層構造をなし、第一遮熱体は、鋳型通路を周囲から取り囲み、それぞれが独立して撓むことができる複数の第一可撓片が周方向に並んで設けられる第一可撓部と、第一可撓部の外周において複数の第一可撓片と連なる第一支持部を備え、第二遮熱体は、鋳型通路を周囲から取り囲み、それぞれが独立して撓むことができる複数の第二可撓片が周方向に並んで設けられる第二可撓部と、第二可撓部の外周において複数の第二可撓片と連なる第二支持部を備え、第一遮熱体と第二遮熱体は、複数の第一可撓片と複数の第二可撓片の位相をずらして設けられることが好ましい。
そうすることで、第一遮熱体が備えた隣接する可撓片の間の隙間を、第二遮熱体の可撓片が補完して塞ぐので、遮熱体による遮熱効果を格段に向上させることができるようになる。
本発明の鋳造装置によれば、加熱室と冷却室の遮熱を効果的に行うので、方向性凝固による精密鋳造を適切に行うことができる鋳造装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る鋳造装置の概略構成を示す断面図である。 本実施形態に係る鋳造装置において、鋳型の下端部が冷却室に移動した様子を示す図である。 図2よりも鋳型の移動が進んだ様子を示す図である。 図3よりも鋳型の移動がさらに進んだ様子を示す図である。 本実施形態に用いられる遮熱体を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A’矢視図であり、(c)は横断面積の大きい鋳型の部分が通過するときの(a)のA−A’矢視図であり、(d)は横断面積のさらに大きい鋳型の部分が通過するときの(a)のA−A’矢視図である。 本実施形態に用いられる遮熱体の変形例を示し、(a)は高剛性の支持部を有する遮熱体を示し、(b)は鋳型通路が円形である遮熱体を示し、(c)は応力緩和構造を有する遮熱体を示す図である。 本実施形態に用いられる積層構造の遮熱体を示し、(a)は第一遮熱体の平面図であり、(b)は第二遮熱体の平面図であり、(c)は、第一遮熱体と第二遮熱体を積層したときの(a)のA−A’矢視図及び(b)のB−B’矢視図である。 本実施形態に用いられる補強体を備える遮熱体を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A’矢視図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の鋳造装置について説明する。
鋳造装置は、機械的強度が要求される、例えば、ガスタービン用の動翼、静翼等の部品を方向性凝固が適用される精密鋳造によって製造する。この鋳造装置は、特に、その加熱室と冷却室の間に備えられる遮熱体の効果を最大限に発揮することを目的としてなされたものである。
本実施形態において、鋳造装置1は、図1に示すように、内部空間が減圧状態に保持された真空室2と、真空室2の内部の相対的に上方に配置される注湯室3と、真空室2の内部において注湯室3よりも下方に設けられる加熱室4と、真空室2の内部において加熱室4の下方に設けられる冷却室5を備えている。真空室2の内部において、注湯室3と加熱室4の境界部分には遮熱部6が設けられ、加熱室4と冷却室5の境界部分には遮熱部70が設けられている。
また図2は、鋳造装置1の内部に鋳型Mを収容した様子を示している。図2に示すように、冷却室5の内部には、鋳型Mを昇降させる駆動ロッド8と、駆動ロッド8の頂部に設けられ、鋳型Mを下方から支持するとともに冷却する冷却テーブル9が設けられている。
鋳型Mは、耐火材料よりなり、図2に示すように、鋳造しようとする動翼又は静翼等の外径に対応する空間であるキャビティが内部に形成されている。鋳型Mは、下端の幅方向の寸法が最も小さく、上端に近い部分に形成されるフランジにおける幅方向の寸法が最も大きい。鋳型Mのキャビティは、上端に上部開口MAが、また、下端に下部開口MBが設けられており、上下方向に貫通している。そして、上部開口MAより溶融状態の合金A(本発明の請求項1の溶融金属にあたる)が鋳型Mのキャビティへ充填可能とされている。また、下部開口9Aは冷却テーブル9によって下方から閉塞されるとともに、この冷却テーブル9によって鋳型Mの底壁9Bが構成される。
図1及び図2において、真空室2は、図示を省略する真空ポンプの動作により、鋳造時には内部の空間が概ね真空状態に維持される。
注湯室3は、注湯時に、図示を省略する注湯取鍋に溜められた溶融状態の合金Aを、注湯ノズル11を介して鋳型Mに注ぐ。注湯ノズル11は、注湯室3と加熱室4の境界をなす遮熱部6に支持されている。図示を省略する注湯取鍋は、真空室2を真空にする前に外部から注湯室3に導入され、その後、真空室2を真空に減圧してから、注湯取鍋から溶融状態の合金Aを注湯する。
加熱室4は、鋳造の際に、溶融状態の合金Aが注湯された鋳型Mを、合金Aの融点よりも高い温度に保持する。そのために、加熱室4は、図1及び図2に示すように、加熱ヒータ12が設けられている。加熱ヒータ12は、その内部空間を取り囲むように、その内壁面4Aの周方向に沿って円筒状に設けられている。
遮熱部70については、冷却室5に係る説明の後に述べることにする。
冷却室5は、図1に示すように、冷却室5は注湯された溶融状態の合金Aを凝固させる領域であり、鋳型Mの内部へ注湯された合金Aの融点よりも低い温度に保持されるとともに、溶融状態の合金Aを強制的に冷却する冷却機構20を備えている。
加熱室4で溶融状態の合金Aを受け取った鋳型Mは冷却室5に移動するが、この鋳型Mが移動する向きを基準に上流と下流を定義する。
冷却機構20は、図1に示すように、ガス供給ノズル22と、放射冷却部25を備えている。
ガス供給ノズル22は、図示を省略するガス供給源から供給される冷却ガスCGを噴出させる機構を複数備えている。
ガス供給ノズル22は、鉛直方向については図1に示すように遮熱部70の直下に固定されて複数設けられるとともに、水平方向については鋳型Mを周囲から取り囲むように、水平方向に沿って設けられている。これにより、水平方向について、鋳型Mを均一に冷却できる。ガス供給ノズル22は、鋳型Mに対向する先端である吐出端221から冷却ガスCGを鋳型Mに向けて吹き付ける。ガス供給ノズル22から鋳型Mに向けて吹き付けられる冷却ガスCGは、合金Aの酸化を抑制するために、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)などの不活性ガスを用いることが好ましい。また、冷却ガスCGの温度は、常温程度であれば十分であるが、特に凝固速度を速くしたいときには、常温よりも低い温度の冷却ガスCGを用いることができる。
なお、以上では、ガス供給ノズル22は、遮熱部70の直下に固定される例を示したが、例えば、図示が省略されるアクチュエータにより、ガス供給ノズル22と鋳型Mとの干渉を避けつつ、ガス供給ノズル22と鋳型Mとの距離が一定に保たれるように、ガス供給ノズル22を進退させる機構を設けることが可能である。この場合、ガス供給ノズル22の進退は、鋳型Mの太さに応じてなされ、鋳型Mが細い部分では、ガス供給ノズル22を前進させ、鋳型Mが太い部分では、ガス供給ノズル22を後退させるように制御する。それにより、冷却ガスCGの吐出端と鋳型Mの距離が一定に保たれるので、冷却ガスの吹き付けによる鋳型Mの冷却効果を安定化させることが可能になる。
次に、放射冷却部25は、鋳型Mを放射冷却する。ここで、放射とは、高温の物体から低温の物体にエネルギが伝達される現象であり、鋳造装置1の場合には、高温の物体が鋳型Mであり、低温の物体が放射冷却部25である。
放射冷却部25は、熱伝導率の高い銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金などで形成された、例えばリング状の水冷ジャケット26の内部を冷却媒体、例えば冷却水CWが循環する構造を有している。放射冷却部25は、鋳型Mをその周囲から取り囲むことで、中空部分を通過する高温の鋳型Mが放射冷却される。
放射冷却部25は、ガス供給ノズル22のガス供給ノズル22の直下に隣接して設けられており、ガス供給ノズル22と放射冷却部25は、鉛直方向に直列に配列されている。
駆動ロッド8は、冷却テーブル9を介して鋳型Mを昇降させる。
駆動ロッド8は、図1及び図2に示すように、冷却室5の底壁5Bを貫通して設けられ、冷却テーブル9を支持しながら図示を省略するアクチュエータにより、冷却室5の内部を昇降する。
冷却テーブル9は、図1及び図2に示すように、鋳型Mの下部開口MBを閉塞しながら鋳型Mを下方から支持するとともに、特に下部開口MBを通じて鋳型Mの内部の合金Aを冷却する。
遮熱部70は、図1に示すように、加熱室4と冷却室5の間を区切り、両者間の熱伝達を抑制する。遮熱部70は、冷却室5の内壁面5Aからその中心に向かって水平方向に突出して設けられる基体71と、基体71の上に固定された遮熱体73とで構成されている。基体71には、その中央部に加熱室4と冷却室5とを連通する鋳型通路72が形成されており、この鋳型通路72の開口径は、鋳型Mの最大の外径よりも大きく設定されている。遮熱体73にも、その中央部に加熱室4と冷却室5とを連通する鋳型通路74が形成されており、この鋳型通路74の開口径は鋳型通路72の開口径よりも小さく設定されている。
鋳型Mは、真空室2の中央部に配置され、鋳型通路72と、鋳型通路74を通じて、加熱室4と冷却室5との間を上下方向に移動可能になっている。
遮熱体73は、図5に示すように、それぞれが独立して撓むことができる複数の可撓片75が周方向に並んで配置される可撓部76と、この可撓部76の外周において複数の可撓片75と連なる支持部77を備えている。遮熱体73は、外形が円形であり、中心部には鋳型Mの通路となる鋳型通路74を有している。鋳型通路74は、ここでは鋳型Mの横断面形状を模して楕円形状としているが、円形の開口形状としてもよいし、他の形状にしてもよい。遮熱体73の、可撓部76から支持部77の領域にかけて、放射状にスリットS(S1,S2,S3,S4,S5,S6,S7,S8)が設けられ、これにより可撓部76は8つの可撓片75(75A,75B,75C,75D,75E,75F,75G,75H)に区分されている。可撓部76の外径は、鋳型Mの最も太い部分が通過できるように設定される。ここでいうスリットS(S1〜S8)は、可撓片75(75A〜75H)の間に形成された切り込みであり、撓みが生じなければ、隣接する可撓片75(75A〜75H)の間には隙間がない。ただし、本発明は、隣接する可撓片75(75A〜75H)の間に隙間があることを排除するものではない。なお、可撓片75との表現は、それぞれの可撓片75A〜75Hを総称するときに、また、スリットSとの表現は、それぞれのスリットS1〜S8を総称するときに使用する。後述する応力緩和構造Cも同様である。
鋳型Mが通過しないか、鋳型Mの太さが鋳型通路74よりも小さければ、図5(b)に示すように、可撓片75(75A〜75H)は撓むことがないが、鋳型Mの太い部分が通過することによって、図5(c)に示すように可撓片75(75A〜75H)の先端が下向きに撓む。鋳型Mのさらに太い部分が鋳型通路74を通過することによって可撓片75の(75A〜75H)の撓みが大きくなる。
このように、鋳型Mが鋳型通路74を通過する際に、鋳型Mの太さに応じて可撓片75(75A〜75H)の撓みが増減することによって、鋳型Mの周りの隙間を最小に抑えることができる。これによって、加熱室4と冷却室5の間の熱伝達を減らすことができるので、遮熱体73による遮熱が効果的に行われる。
[動 作]
次に、以上の構成を備える鋳造装置1における鋳造の動作を説明する。
<注湯ステップ>
図2に示すように、冷却テーブル9を介して鋳型Mを支持した状態で、駆動ロッド8を最も高い位置に移動させて、下端の一部を除いて鋳型Mを加熱室4の内部に配置する。そして、図示を省略する溶解炉で溶解された合金Aを、鋳型Mの上部開口MAより鋳型Mの内部に注湯する。
加熱室4は、合金Aの融点よりも高い温度に保持されているので、鋳型Mに注湯された溶融状態の合金Aが凝固することがない。一方で、鋳型Mへ注湯された合金Aの下端部は冷却テーブル9に接することで優先的に凝固され、薄い凝固部分である凝固界面が形成される。
注湯ステップにおいては、図2に円で囲って示すように、ガス供給ノズル22の吐出端221は鋳造装置1の中心軸に最も接近した前進位置で待機している。注湯ステップにおいて、ガス供給ノズル22から冷却ガスCGを吐出させておいてもよいし、また、水冷ジャケット26に冷却水CWを循環させておいてもよい。
<冷却ステップ>
必要な量の合金Aを注湯したならば、図3に示すように、駆動ロッド8を降下させることで、遮熱部70の鋳型通路72を通じて鋳型Mを冷却室5の内部へ緩やかな速度で移動させる。このときの鋳型Mの移動速度は、例えば1時間に数十センチ程度とされる。
冷却室5の内部は、鋳型Mの内部の合金Aの融点よりも低い温度に保持されているので、鋳型Mが冷却室5に移動されるのに従って、凝固界面は徐々に上方へ移動していき、方向性凝固がなされる。
鋳型Mを降下させながら、ガス供給ノズル22から鋳型Mに向けて冷却ガスCGを吹き付けるとともに、水冷ジャケット26に冷却水CWを循環させることで、冷却機構20は遮熱部70の直下において鋳型Mを冷却する。
必要な位置まで緩やかな速度で鋳型Mが降下したならば、冷却ステップが終了する。その後は、冷却室5から鋳型Mを取り出してから型ばらしをして、方向性凝固された鋳造品を得る。
[効 果]
本実施形態の鋳造装置1によれば、以下の効果を奏する。
鋳造装置1は、位置によって横断面積が異なる鋳型Mが、加熱室4と冷却室5の間の遮熱部70を通過する際に、遮熱体73の可撓部76が鋳型Mの外径に合わせて撓むので、鋳型Mの壁面と遮熱体73の間の隙間を最小に抑えることができ、加熱室4と冷却室5との間の遮熱を効果的に行うことができる。
冷却室5内の冷却能力低下を防止することで鋳物の温度勾配を急峻にできるので、得られる鋳物の強度を改善することができる。
また、遮熱が効果的に行われることによって、加熱ヒータ12から放出されるエネルギのうち、冷却ゾーンに無駄に放出される量を低減できるので、エネルギ効率が向上する効果も得られる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることができる。
例えば、遮熱体73は、図6(a)に示すように、支持部77をカーボンプレートのような耐熱性と高剛性を備えた材質(請求項3の剛性の高い部材にあたる)のもので構成することができる。これにより、可撓部76が自重で根元から先端にかけて撓むのを高剛性の支持部77が支えるので、遮熱体73の遮熱効果を有効に機能させることができる。
なお、可撓部76については、例えば、厚さ1〜30mmのカーボン素材のフェルト生地のような耐熱性と柔軟性を備えた材質で構成することができる。
また、図6(b)に示すように、鋳型通路74の形状は加工が容易な円形にすることができる。そうすることで遮熱体73の製作コストを低く押さえることができる。
また、図5で述べた遮熱体73では、図6(c)に示すように、スリットS(S1〜S8)の先端部分に、円形の貫通孔からなる応力緩和構造C(C1,C2,C3,C4,C5,C6,C7,C8)を設けたものを用いることができる。このようにすれば、鋳型BMと可撓片75(75A〜75H)が接触することでスリットS(S1〜S8)の先端に発生する応力を、応力緩和構造C(C1〜C8)が緩和するので、9が破損したり破断したりするのを防ぎ、遮熱体73の寿命を延ばすことができる。なお、ここでは応力緩和構造として円形の例を示しているが、他の形態の貫通孔を用いてもよい。
さらに、遮熱体73は、図7に示すように、第一遮熱体73Aと第二遮熱体73Bの積層構造にして設けることもできる。この例では、第一遮熱体73Aは、図7(a)に示すように、鋳型通路74を周囲から取り囲み、それぞれが独立して撓むことができる複数の第一可撓片75(75A,75B,75C,75D,75E,75F,75G,75H)が周方向に並んで設けられる第一可撓部76と、第一可撓部76の外周において複数の第一可撓片75(75A〜75H)と連なる第一支持部77が備えられている。そして、第二遮熱体73Bも同様に、図7(b)に示すように、鋳型通路74を周囲から取り囲み、それぞれが独立して撓むことができる複数の第二可撓片75(75A〜75H)が周方向に並んで設けられる第二可撓部76と、第二可撓部76の外周において複数の前記第二可撓片75(75A〜75H)と連なる第二支持部77が備えられている。ここで、第一遮熱体73Aと第二遮熱体73Bとでは、複数の第一可撓片75(75A〜75H)と複数の第二可撓片75(75A〜75H)とは、位相がずらして設けられている。第一遮熱体73Aと第二遮熱体73Bは、位相がずれていることを除けば、寸法及び形状は一致している。なお、第一遮熱体73Aと第二遮熱体73Bは、図7(c)に示されているように互いに接するように隙間なく積層してもよいが、これとは別に、所定の隙間を設けて積層してもよい。
スリットS(S1〜S8)が位相をずらして設けられることで、第一遮熱体73Aの可撓部76が鋳型Mの外径に合わせて撓んだとき、例えば、可撓片75Aと可撓片75Hが撓むことによって両者間のスリットS1の幅が広く開いたとしても、第二遮熱体73Bの可撓片75Hが、この広く開いたスリットS1の部分を補完して塞ぐことができる。これにより、遮熱体73(第一遮熱体73A,第二遮熱体73B)による遮熱効果を格段に向上させることができるようになる。
以上では、撓みが生じていない状態で、隣接する可撓片75と可撓片75の間がスリットS(S1〜S8)により隙間のない例を示している。しかし、仮に、隣接する可撓片75と可撓片75の間に所定の隙間が設けられているとしても、第一遮熱体73Aが備える隣接した可撓片同士の隙間を、第二遮熱体73Bの可撓片75が補完して塞ぐので、遮熱効果を同様に向上させることができる。
また、図7の例は、遮熱体73(第一遮熱体73A,第二遮熱体73B)が二層に積層されているが、更なる遮熱効果を期す場合には、三層、四層と積層数を増してもよく、そうすることで、さらに卓越した遮熱効果を得ることも可能である。
また、図8に示すように、遮熱体73は、硬質材からなる補強体78で、遮熱体73の支持部77を挟持して構成することができる。これによっても、可撓性の素材で構成された遮熱体73の強度を補強することができ、遮熱体73の寿命を延ばすことができる。
1 鋳造装置
2 真空室
3 注湯室
4 加熱室
4A 内壁面
5 冷却室
5A 内壁面
5B 底壁
6 遮熱体
8 駆動ロッド
9 冷却テーブル
9A 下部開口
9B 底壁
11 注湯ノズル
12 加熱ヒータ
20 冷却機構
22 ガス供給ノズル
221 吐出端
25 放射冷却部
26 水冷ジャケット
70 遮熱体
71 基体
72 鋳型通路
73 遮熱体
73A 第一遮熱体
73B 第二遮熱体
74 鋳型通路
75A,75B,75C,75D,75E,75F,75G,75H 可撓片
76 可撓部
77 支持部
78 補強体
S1,S2,S3,S4,S5,S6,S7,S8 スリット
C1,C2,C3,C4,C5,C6,C7,C8 応力緩和構造
CG 冷却ガス
CW 冷却水
M 鋳型
MA 上部開口
MB 下部開口

Claims (7)

  1. 鋳型に溶融金属が注がれる加熱室と、
    前記加熱室に隣接して設けられ、前記溶融金属が注がれた前記鋳型を移動させながら方向性凝固を行なう冷却室と、
    前記加熱室と前記冷却室を区切り、前記鋳型が通る鋳型通路が空けられた遮熱体と、
    を備える鋳造装置であって、
    前記遮熱体は、
    前記鋳型通路を周囲から取り囲み、それぞれが独立して撓むことができる複数の可撓片が周方向に並んで配置される可撓部と、
    前記可撓部の外周において複数の前記可撓片と連なる支持部と、を備える、
    ことを特徴とする鋳造装置。
  2. 前記遮熱体は、
    前記支持部が、前記可撓部に比べて剛性が高い、
    請求項1に記載の鋳造装置。
  3. 前記遮熱体は、
    前記支持部が、前記可撓部に比べて剛性の高い部材で表裏からで挟まれる、
    請求項1に記載の鋳造装置。
  4. 前記鋳型通路は、
    前記鋳型の横断面形状を模した形状か、又は、円形をなす、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の鋳造装置。
  5. 互いに隣接する前記可撓片は、
    スリットを介して、周方向に密に配列されている、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の鋳造装置。
  6. 前記スリットと前記支持部との境界部に、
    応力緩和構造が設けられる、
    請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の鋳造装置。
  7. 前記遮熱体は、第一遮熱体と第二遮熱体の積層構造をなし、
    前記第一遮熱体は、
    前記鋳型通路を周囲から取り囲み、それぞれが独立して撓むことができる複数の第一可撓片が周方向に並んで設けられる第一可撓部と、
    前記第一可撓部の外周において複数の前記第一可撓片と連なる第一支持部と、を備え、
    前記第二遮熱体は、
    前記鋳型通路を周囲から取り囲み、それぞれが独立して撓むことができる複数の第二可撓片が周方向に並んで設けられる第二可撓部と、
    前記第二可撓部の外周において複数の前記第二可撓片と連なる第二支持部と、を備え、
    前記第一遮熱体と前記第二遮熱体は、複数の前記第一可撓片と複数の第二可撓片の位相をずらして設けられる、
    請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の鋳造装置。
JP2016047734A 2016-03-11 2016-03-11 鋳造装置 Active JP6639963B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016047734A JP6639963B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 鋳造装置
PCT/JP2017/009477 WO2017155038A1 (ja) 2016-03-11 2017-03-09 鋳造装置
US16/082,629 US10953463B2 (en) 2016-03-11 2017-03-09 Casting device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016047734A JP6639963B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 鋳造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017159339A true JP2017159339A (ja) 2017-09-14
JP6639963B2 JP6639963B2 (ja) 2020-02-05

Family

ID=59790627

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016047734A Active JP6639963B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 鋳造装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10953463B2 (ja)
JP (1) JP6639963B2 (ja)
WO (1) WO2017155038A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109909481A (zh) * 2019-03-25 2019-06-21 贵州瑞吉科技有限公司 一种制备超磁致伸缩材料的装置及其方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6698493B2 (en) * 2002-07-23 2004-03-02 Pcc Airfoils, Inc. Apparatus and method for casting a metal article
US6827124B2 (en) * 2002-10-29 2004-12-07 Pcc Airfoils, Inc. Method and apparatus for use during casting
US6889747B2 (en) 2003-03-04 2005-05-10 Pcc Airfoils, Inc. Fluidized bed with baffle
US6896030B2 (en) * 2003-07-30 2005-05-24 Howmet Corporation Directional solidification method and apparatus
US20100071812A1 (en) 2008-09-25 2010-03-25 General Electric Company Unidirectionally-solidification process and castings formed thereby
JP6288641B2 (ja) * 2014-03-07 2018-03-07 三菱重工業株式会社 鋳造装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109909481A (zh) * 2019-03-25 2019-06-21 贵州瑞吉科技有限公司 一种制备超磁致伸缩材料的装置及其方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20190084038A1 (en) 2019-03-21
WO2017155038A1 (ja) 2017-09-14
JP6639963B2 (ja) 2020-02-05
US10953463B2 (en) 2021-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20190032492A1 (en) Casting method, apparatus and product
CN104907541B (zh) 燃气轮机叶片铸件的定向凝固方法和生产该铸件的装置
JP5373728B2 (ja) 自由鋳造方法、自由鋳造装置および鋳物
KR101892771B1 (ko) 금속 용제용 용해로
US6868893B2 (en) Method and apparatus for directionally solidified casting
JP4950360B2 (ja) 中空インゴットの半連続鋳造方法および装置
JP5168591B2 (ja) 連続鋳造用水冷鋳型及び鋳塊の製造方法
US20030234092A1 (en) Directional solidification method and apparatus
EA000040B1 (ru) Способ изготовления литьевой заготовки в вакуумной камере и устройство для осуществления этого способа
JP2013193098A (ja) 鋳造体の製造方法とその製造装置、および鋳造体
JP6161533B2 (ja) チタン連続鋳造装置
US10675678B2 (en) Apparatus for casting multiple components using a directional solidification process
WO2017155038A1 (ja) 鋳造装置
JP6554052B2 (ja) 鋳造装置
JP6036671B2 (ja) 引上式連続鋳造方法、及び引上式連続鋳造装置
KR20150022000A (ko) 인상식 연속 주조 장치 및 인상식 연속 주조 방법
JP4296566B2 (ja) 鋳造用鋳込装置
KR102041073B1 (ko) 가스 배출기능을 구비하는 주조 몰드 시스템
JP6288641B2 (ja) 鋳造装置
JP2009279628A (ja) 一方向凝固鋳造装置
JP7110763B2 (ja) 鋳造装置
JP2012228723A (ja) 金属溶製用溶解炉
JP2015093309A (ja) 引上式鋳造装置
JP2014100736A (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP2014083561A (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190618

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6639963

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150