JP7110763B2 - 鋳造装置 - Google Patents

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Description

本開示は、鋳造装置に係り、特に、方向性凝固鋳造用の鋳造装置に関する。
精密鋳造は、金属溶湯を鋳型に注湯して凝固させることによりタービンブレード等の複雑形状の鋳造品を鋳造する製造技術である。航空機用や発電用のタービンに用いられるタービンブレード等は、複雑形状の精密部品であると共に、高温強度が要求される。このためタービンブレード等は、一方向凝固鋳造や単結晶鋳造等の方向性凝固鋳造により製造されている。このような方向性凝固鋳造を行う鋳造装置は、通常、複数の鋳型を配置して鋳造するように構成されている(特許文献1参照)。
特開2002-144019号公報
ところで、方向性凝固鋳造用の鋳造装置は、鋳型の取り付け個数を最大化等するために、複数の鋳型を円筒状に配置して鋳造するように構成されている。そして、鋳造装置は、円筒状に配置した複数の鋳型の内周側からではなく、外周側から加熱するように構成されている。このため、鋳型の温度分布は、鋳型の外周側と内周側とで不均一になり易くなる。この結果、鋳型に充填された金属溶湯の温度分布も不均一になり、鋳造品の結晶方位や結晶粒サイズ等の結晶組織を制御できない可能性がある。
そこで本開示の目的は、鋳型の温度分布をより均一にすることが可能な方向性凝固鋳造用の鋳造装置を提供することである。
本開示に係る鋳造装置は、方向性凝固鋳造用の鋳造装置であって、真空容器と、前記真空容器内に設けられ、複数の鋳型が円筒状に配置された鋳型ユニットが収容され、前記鋳型ユニットを加熱する加熱室と、前記加熱室の外周側に円筒状に設けられ、前記鋳型ユニットを挿入可能に形成されており、前記鋳型ユニットを外周側から加熱する外周側加熱部と、前記加熱室の内周側に円筒状に設けられ、前記鋳型ユニットに挿入可能に形成されており、前記鋳型ユニットを内周側から加熱する内周側加熱部と、前記鋳型ユニットを載置し、昇降可能に形成され、前記鋳型ユニットを前記加熱室に出し入れする鋳型支持台と、を備えることを特徴とする。
本開示に係る鋳造装置において、前記内周側加熱部は、前記外周側加熱部と別体で形成されており、前記内周側加熱部の下端側を支持し、昇降可能に形成され、前記内周側加熱部を前記加熱室に出し入れする内周側加熱部支持体を備えていてもよい。
本開示に係る鋳造装置において、前記内周側加熱部支持体は、冷却媒体が流れる冷却流路を有していてもよい。
本開示に係る鋳造装置は、前記真空容器内に設けられ、前記加熱室が収容され、前記鋳型に金属溶湯を注湯して鋳込む溶解鋳造室と、前記真空容器内に設けられ、前記溶解鋳造室の下方に隣接して配置され、前記溶解鋳造室と開閉可能に連結しており、前記鋳型ユニットを収容する鋳型室と、前記真空容器内に設けられ、前記鋳型室の下方に隣接して配置され、前記鋳型室と開閉可能に連結しており、前記内周側加熱部を収容する内周側加熱部収容室と、を備えていてもよい。
本開示に係る鋳造装置において、前記内周側加熱部は、前記外周側加熱部と一体で形成されていてもよい。
本開示に係る鋳造装置において、前記内周側加熱部は、前記外周側加熱部と別体で形成されており、前記内周側加熱部の下端側を保持する内周側加熱部保持体を備え、前記内周側加熱部保持体は、吊り下げて支持されていてもよい。
本開示に係る鋳造装置において、前記内周側加熱部保持体は、冷却媒体が流れる冷却流路を有していてもよい。
上記構成によれば、鋳型ユニットの外周側だけでなく、内周側からも加熱することができるので、鋳型の温度分布をより均一にすることが可能となる。
本開示の第1実施形態において、方向性凝固鋳造用の鋳造装置の構成を示す図である。 本開示の第1実施形態において、鋳型ユニットを加熱室に収容した状態を示す図である。 本開示の第1実施形態において、金属溶湯の注湯を説明するための図である。 本開示の第1実施形態において、鋳型ユニットの引抜きを説明するための図である。 本開示の第1実施形態において、鋳型ユニットを加熱室から取り出した状態を示す図である。 本開示の第2実施形態において、方向性凝固鋳造用の鋳造装置の構成を示す図である。 本開示の第3実施形態において、方向性凝固鋳造用の鋳造装置の構成を示す図である。 本開示の第4実施形態において、方向性凝固鋳造用の鋳造装置の構成を示す図である。
[第1実施形態]
以下に本開示の第1実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、方向性凝固鋳造用の鋳造装置10の構成を示す図である。鋳造装置10は、Ni基合金等の一方向凝固鋳造や単結晶鋳造等の方向性凝固鋳造を行うための方向性凝固鋳造用の鋳造装置である。また、図1において、Xは水平方向を示しており、Yは鉛直方向を示している(以下の図も同じ)。
鋳造装置10は、金属溶湯の酸化等を抑制するために、真空容器12を備えている。真空容器12は、排気ポンプ(図示せず)と接続されており、真空引き可能に構成されている。真空容器12は、真空容器12内をアルゴンガス等の不活性ガスで置換するために、不活性ガスを充填したガスボンベ等と接続されていてもよい。
鋳造装置10は、複数の鋳型3が円筒状に配置された鋳型ユニット1が収容され、鋳型ユニット1を加熱する加熱室14を備えている。まず、鋳型ユニット1について説明する。鋳型ユニット1は、複数の鋳型3を備えている。複数の鋳型3は、鋳型3の取り付け個数を最大化等するために円筒状に配置されている。より詳細には、複数の鋳型3は、鋳型ユニット1の中心に対して放射状に配置されている。鋳型3は、例えば、航空機用や発電用のタービンに用いられるタービン翼等を鋳造する鋳型で構成されている。鋳型ユニット1の上端側には、各鋳型3の内部と連通している円環状の湯道5が設けられている。湯道5には、金属溶湯を注湯するための湯口7が設けられている。鋳型ユニット1は、金属溶湯の漏れを抑制するために、複数の鋳型3と、湯道5と、湯口7とが、一体で形成されているとよい。鋳型3、湯道5及び湯口7は、金属材料やセラミックス材料等で形成することができる。
加熱室14は、真空容器12内に設けられており、鋳型ユニット1を加熱する加熱空間で形成されている。加熱室14は、鋳型ユニット1を収容可能に形成されている。加熱室14は、円環状の加熱空間で構成されている。
外周側加熱部16は、真空容器12内に設けられており、加熱室14の外周側に配置されている。外周側加熱部16は、鋳型ユニット1を外周側から加熱する機能を有している。外周側加熱部16は、円筒状に設けられており、鋳型ユニット1を挿入可能に形成されている。外周側加熱部16は、カーボン材等で形成することができる。外周側加熱部16は、誘導加熱コイルや抵抗加熱ヒータ等の発熱体を有している。外周側加熱部16は、一体で形成されていてもよいし、分割して形成されていてもよい。
外周側加熱部16の下端側には、外周側加熱部16を支持する外周側加熱部支持体18が設けられている。外周側加熱部支持体18は、円環状等に形成されている。外周側加熱部支持体18には、水や空気等の冷却媒体を循環させて冷却するための冷却流路が形成されているとよい。外周側加熱部支持体18は、銅合金やステンレス鋼等で形成されているとよい。外周側加熱部支持体18は、真空容器12と連結部材20で連結して固定することができる。連結部材20は、水平方向(X方向)に設けられているとよい。これにより鋳型ユニット1を加熱室14から引抜いた後において、例えば、鋳型ユニット1を水平方向(X方向)へ移動させて取り出すときに、鋳型ユニット1と連結部材20との干渉を抑制することができる。外周側加熱部16と、外周側加熱部支持体18との間には、円環状等に断熱材で形成された外周側断熱板22が設けられているとよい。
内周側加熱部24は、真空容器12内に設けられており、加熱室14の内周側に配置されている。内周側加熱部24は、鋳型ユニット1を内周側から加熱する機能を有している。鋳造装置10は、鋳型ユニット1を外周側だけでなく内周側からも加熱することができるので、鋳型3の温度分布をより均一にすることができる。これにより、鋳型3に充填された金属溶湯の温度分布もより均一になるので、鋳造品の結晶方位や結晶粒サイズ等の結晶組織を精度良く制御することができる。
内周側加熱部24は、外周側加熱部16と別体で形成されている。内周側加熱部24は、円筒状に設けられており、鋳型ユニット1に挿入可能に形成されている。より詳細には、内周側加熱部24は、円筒状の鋳型ユニット1の円筒内に挿入可能に形成されている。内周側加熱部24は、外周側加熱部16及び鋳型ユニット1と同心円状に形成されているとよい。内周側加熱部24は、カーボン材等で形成することができる。内周側加熱部24がカーボン材で形成されている場合には、外周側加熱部16から輻射加熱されたときに黒体として作用するので、内周側加熱部24からも輻射加熱することができる。これにより内周側加熱部24に別途の発熱体を設ける必要がない。なお、内周側加熱部24は、誘導加熱コイルや抵抗加熱ヒータ等の発熱体を有していてもよい。内周側加熱部24は、一体で形成されていてもよいし、分割して形成されていてもよい。
内周側加熱部24の下端側には、内周側加熱部24を支持する内周側加熱部支持体26が設けられている。内周側加熱部支持体26は、昇降可能に形成されており、内周側加熱部24を支持すると共に、内周側加熱部24を加熱室14に出し入れする機能を有している。内周側加熱部支持体26は、有底円筒状や円板状等に形成することが可能である。内周側加熱部支持体26が有底円筒状に形成されている場合には、鋳込み中に下方からの輻射冷却を抑制することができる。内周側加熱部支持体26は、内周側加熱部24と同心円状に形成することができる。
内周側加熱部支持体26は、鉛直方向(Y方向)に昇降可能に形成されている。より詳細には、内周側加熱部支持体26は、内周側加熱部支持体26の下端側に昇降軸28が設けられている。昇降軸28は、鉛直方向(Y方向)に延びて設けられており、昇降装置(図示せず)に接続されている。これにより、内周側加熱部支持体26は、鉛直方向(Y方向)に昇降可能となるので、内周側加熱部24を加熱室14へ出し入れすることができる。内周側加熱部支持体26及び昇降軸28には、水や空気等の冷却媒体を循環させて冷却するための冷却流路が形成されているとよい。内周側加熱部支持体26を有底円筒状とすることにより、冷却流路を簡易に形成することができる。内周側加熱部支持体26及び昇降軸28は、銅合金やステンレス鋼等で形成されているとよい。また、内周側加熱部24と、内周側加熱部支持体26との間には、円環状等に断熱材で形成される内周側断熱板30が設けられているとよい。
鋳造装置10は、鋳型ユニット1を載置する鋳型支持台32を備えている。鋳型支持台32は、昇降可能に形成されており、鋳型ユニット1を支持すると共に、鋳型ユニット1を加熱室14に出し入れする機能を有している。鋳型支持台32は、円環状に形成されており、鋳型ユニット1を載置可能に構成されている。鋳型支持台32は、外周側加熱部16、内周側加熱部24及び鋳型ユニット1と、同心円状に形成されているとよい。
鋳型支持台32は、鉛直方向(Y方向)に昇降可能に形成されている。より詳細には、鋳型支持台32の下端側には、少なくとも1つの昇降軸34が設けられている。鋳型支持台32には、複数の昇降軸34が設けられているとよい。なお、図1では、鋳型支持台32には、2つの昇降軸34が設けられている。昇降軸34は、鉛直方向(Y方向)に延びて設けられており、昇降装置(図示せず)に接続されている。これにより、鋳型支持台32は、鉛直方向(Y方向)に昇降可能となるので、鋳型ユニット1を加熱室14へ出し入れすることができる。鋳型支持台32及び昇降軸34には、水や空気等の冷却媒体を循環させて冷却するための冷却流路が形成されているとよい。鋳型支持台32及び昇降軸34は、銅合金やステンレス鋼等で形成されているとよい。
加熱室14の上側には、天井板36が設けられているとよい。天井板36は、加熱室14を保温する機能を有している。天井板36は、カーボン材等で形成することができる。天井板36は、外周側加熱部16及び内周側加熱部24の上端に設けられている。天井板36は、外周側加熱部16と一体として形成されていてもよいし、別体として形成されていてもよい。天井板36は、内周側加熱部24と別体で形成されている。天井板36は、鋳型ユニット1の湯口7と対応する位置に、金属溶湯を湯口7に注湯するための溶湯注入穴38が設けられている。溶湯注入穴38は、蓋(図示せず)によって開閉可能に構成されるようにしてもよい。
鋳造装置10は、外周側加熱部16または内周側加熱部24の発熱体への通電、昇降装置や排気ポンプの作動等を制御する制御部(図示せず)を有しているとよい。制御部は、一般的なマイクロコンピュータ等で構成することが可能である。
次に、鋳造装置10を用いて方向性凝固鋳造を行う場合について説明する。
まず、真空容器12を大気開放する。鋳型ユニット1を真空容器12に入れ、鋳型ユニット1を鋳型支持台32に載置する。真空容器12内を真空引きして真空雰囲気にする。なお、真空容器12を真空雰囲気にした後、アルゴンガス等の不活性ガスで置換して不活性雰囲気としてもよい。鋳型ユニット1を載置した鋳型支持台32を鉛直方向(Y方向)に上昇させて、鋳型ユニット1を加熱室14に挿入する。内周側加熱部支持体26を鉛直方向(Y方向)に上昇させて、内周側加熱部24を鋳型ユニット1に挿入すると共に、内周側加熱部24を加熱室14の内周側に配置する。
図2は、鋳型ユニット1を加熱室14に収容した状態を示す図である。外周側加熱部16及び内周側加熱部24により、鋳型ユニット1を加熱する。鋳型ユニット1は、外周側だけでなく、内周側からも加熱されるので、鋳型3の温度分布をより均一にすることができる。鋳型3が所定温度に到達した後に、溶湯注入穴38が開放されて、湯口7から金属溶湯が注湯される。図3は、金属溶湯の注湯を説明するための図である。金属溶湯は、湯口7から湯道5を通って、各鋳型3に充填される。金属溶湯を注湯している間についても、外周側加熱部16及び内周側加熱部24により、鋳型ユニット1が加熱される。鋳型ユニット1は、外周側だけでなく、内周側からも加熱されるので、鋳型3に充填された金属溶湯の温度分布をより均一にすることができる。
各鋳型3への鋳込みが完了した後に、鋳型支持台32を徐々に鉛直方向(Y方向)に下降させて、加熱室14から鋳型ユニット1の引抜きを開始する。図4は、鋳型ユニット1の引抜きを説明するための図である。鋳型ユニット1を加熱室14から鉛直方向(Y方向)に引抜くと、各鋳型3は輻射冷却等により冷却される。内周側加熱部支持体26及び昇降軸28に冷却流路が設けられている場合には、冷却媒体を流して循環させるとよい。内周側加熱部支持体26及び昇降軸28からの輻射冷却により冷却能力が更に高くなるので、各鋳型3に充填された金属溶湯の冷却を促進することができる。このように、鉛直方向(Y方向)の上側の加熱ゾーンと下側の冷却ゾーンとにより鉛直方向(Y方向)に負の温度勾配を設けることで、鉛直方向(Y方向)に結晶を成長させて一方向凝固を行う。鋳型ユニット1の引抜き速度は、鋳型3に充填された金属溶湯が凝固する際に一方向凝固させる降温速度となるように設定される。また、鋳型ユニット1を加熱室14から引抜く間は、内周側加熱部24は、加熱室14に配置されたままであるとよい。これにより鋳造品の温度勾配を引抜き方向である鉛直方向(Y方向)に維持することができると共に、水平方向(X方向)の温度勾配の形成を抑制することが可能となる。
鋳型支持台32を更に鉛直方向(Y方向)に下降させることにより、鋳型ユニット1を加熱室14から取り出す。図5は、鋳型ユニット1を加熱室14から取り出した状態を示す図である。鋳型ユニット1を加熱室14から取り出した時点で、鋳型3に充填された金属溶湯の全てが凝固して方向性凝固鋳造が完了する。次に、内周側加熱部支持体26を鉛直方向(Y方向)に下降させることにより、内周側加熱部24を加熱室14から取り出した後、鋳型ユニット1から引抜く。そして、真空容器12を大気開放した後に、鋳型ユニット1を、例えば、水平方向(X方向)に移動させることにより、鋳型ユニット1を真空容器12から取り出す。鋳型ユニット1を取り出す際には、内周側加熱部24、内周側加熱部支持体26及び昇降軸28との干渉を避けることができるので、鋳型ユニット1を容易に取り出すことができる。これにより、鋳型ユニット1の交換等を容易に行うことが可能となるので、生産性を向上させることができる。
上記構成によれば、鋳型ユニットを加熱する加熱室には、外周側加熱部だけでなく、内周側加熱部が設けられているので、鋳型ユニットを外周側と内周側の両側から加熱することができる。これにより、鋳型の温度分布をより均一にすることが可能となる。この結果、鋳型に充填された金属溶湯の温度分布もより均一になり、鋳造品の結晶方位や結晶粒サイズ等の結晶組織を精度良く制御することができる。
上記構成によれば、内周側加熱部は、外周側加熱部と別体で設けられており、内周側加熱部が、鉛直方向(Y方向)に昇降可能な内周側加熱部支持体で支持されているので、内周側加熱部を鉛直方向(Y方向)に移動させることができる。これにより鋳型ユニットの取り出しや交換を容易に行うことができるので、鋳造品の生産性が向上する。
[第2実施形態]
次に、本開示の第2実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図6は、方向性凝固鋳造用の鋳造装置40の構成を示す図である。なお、同様の構成には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。方向性凝固鋳造用の鋳造装置40は、溶解鋳造室42と、鋳型室44と、内周側加熱部収容室46と、を備えている。
溶解鋳造室42は、真空容器12内に設けられている。溶解鋳造室42は、加熱室14を含んで構成されている。溶解鋳造室42は、加熱室14に鋳型ユニット1を挿入し、鋳型3に金属溶湯を注湯して鋳込みを行う機能を有している。溶解鋳造室42は、排気ポンプ等と接続されており、独立して真空引き可能に構成されている。
鋳型室44は、真空容器12内に設けられている。鋳型室44は、溶解鋳造室42の下方に隣接して配置されている。鋳型室44は、鋳型ユニット1を収容し、鋳型ユニット1の取り出しや交換等を行う機能を有している。鋳型室44は、排気ポンプ等と接続されており、独立して真空引き可能に構成されている。鋳型室44は、溶解鋳造室42と開閉可能に連結している。より詳細には、溶解鋳造室42と、鋳型室44との間には、開閉可能な第1ゲート扉48が設けられている。第1ゲート扉48は、鋳型ユニット1、鋳型支持台32、内周側加熱部24及び内周側加熱部支持体26が挿通可能に形成されている。鋳型室44には、鋳型ユニット1を交換等ために出し入れする窓部50が設けられている。窓部50は、鋳型室44の側方に設けることができる。
内周側加熱部収容室46は、真空容器12内に設けられている。内周側加熱部収容室46は、鋳型室44の下方に隣接して配置されている。内周側加熱部収容室46は、加熱室14や鋳型ユニット1から退避させた内周側加熱部24を収容する機能を有している。内周側加熱部収容室46は、排気ポンプ等と接続されており、独立して真空引き可能に構成されている。内周側加熱部収容室46は、鋳型室44と開閉可能に連結している。より詳細には、鋳型室44と、内周側加熱部収容室46との間には、開閉可能な第2ゲート扉52が設けられている。第2ゲート扉52は、内周側加熱部24及び内周側加熱部支持体26が挿通可能に形成されている。
次に、鋳造装置40の動作について説明する。
まず、溶解鋳造室42と、鋳型室44と、内周側加熱部収容室46とは、予め真空雰囲気に保持されている。第1ゲート扉48と第2ゲート扉52とを閉じた状態で、鋳型室44だけを大気開放する。このとき溶解鋳造室42と、内周側加熱部収容室46とは、真空雰囲気に保持されている。鋳型室44の窓部50を開けて、鋳型支持台32に鋳型ユニット1を載置する。鋳型室44の窓部50を閉めた後に鋳型室44の真空引きを行い、鋳型室44を真空雰囲気にする。
鋳型室44を真空雰囲気にした後に、第1ゲート扉48と第2ゲート扉52とを開放する。鋳型ユニット1を載置した鋳型支持台32を鉛直方向(Y方向)に上昇させて、鋳型ユニット1を加熱室14に挿入する。次に、内周側加熱部24を支持した内周側加熱部支持体26を上昇させて、内周側加熱部24を鋳型ユニット1に挿入すると共に、加熱室14の内周側に配置する。
次に、第1実施形態と同様にして各鋳型3への鋳込みを行う。各鋳型3への鋳込みが終了した後に、鋳型支持台32を鉛直方向(Y方向)に下降させることにより、加熱室14から鋳型ユニット1の引抜きを開始する。鋳型ユニット1の引抜き速度は、鋳型3に充填された金属溶湯が凝固する際に一方向凝固させる降温速度となるように設定される。鋳型支持台32を更に下降させることにより、鋳型ユニット1を加熱室14から取り出す。そして鋳型支持台32を鋳型室44まで下降させて、鋳型ユニット1を鋳型室44に収容する。
次に、内周側加熱部支持体26を鉛直方向(Y方向)に下降させることにより、内周側加熱部24を加熱室14から取り出すと共に、鋳型ユニット1から引抜く。内周側加熱部支持体26を更に下降させることにより、内周側加熱部24を内周側加熱部収容室46に収容する。
次に、第1ゲート扉48及び第2ゲート扉52を閉じた後、溶解鋳造室42及び内周側加熱部収容室46を真空雰囲気に保持した状態で、鋳型室44を大気開放する。そして鋳型室44の窓部50を開けて、方向性凝固鋳造後の鋳型ユニット1を取り出す。
上記構成によれば、第1実施形態と同様の効果を奏すると共に、溶解鋳造室と、鋳型室と、内周側加熱部収容室とを備えているので、鋳型ユニットを交換するときに鋳型室だけを大気開放すればよく、溶解鋳造室や内周側加熱部収容室を大気開放する必要がない。このため、鋳造品の生産性が向上する。
[第3実施形態]
次に、本開示の第3実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図7は、方向性凝固鋳造用の鋳造装置60の構成を示す図である。なお、同様の構成には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
鋳造装置60では、内周側加熱部24は、外周側加熱部16と一体で形成されている。より詳細には、内周側加熱部24は、外周側加熱部16及び天井板36と一体的に形成されて加熱ユニット62を構成している。加熱ユニット62は、例えば、カーボン製ブロック等から削り出して一体で形成してもよい。また、加熱ユニット62は、例えば、カーボン製ブロック等から内周側加熱部24、外周側加熱部16及び天井板36を各々削り出して形成した後に、高温接着剤等により接合して一体的に形成してもよい。加熱ユニット62は、外周側加熱部支持体18で支持されている。これにより、鋳型ユニット1を外周側と内周側との両方から加熱することができるので、鋳型3の温度分布をより均一にすることができる。
上記構成によれば、鋳型ユニットを加熱する加熱室には、内周側加熱部が外周側加熱部と一体で形成された加熱ユニットが設けられているので、鋳型ユニットを外周側と内周側の両側から加熱することができる。これにより、鋳型の温度分布をより均一にすることが可能となる。この結果、鋳型に充填された金属溶湯の温度分布もより均一になり、鋳造品の結晶方位や結晶粒サイズ等の結晶組織を精度良く制御することができる。
上記構成によれば、内周側加熱部が外周側加熱部と一体で形成された加熱ユニットは、外周側加熱部支持体で支持される。このため、第1実施形態及び第2実施形態のような内周側加熱部を支持する内周側加熱部支持体及び昇降軸が不要となり、鋳造装置を簡素に構成することができる。
上記構成によれば、加熱ユニットは、外周側加熱部支持体で支持されるので、第1実施形態及び第2実施形態のような内周側加熱部を支持する内周側加熱部支持体や昇降軸が不要となる。これにより鋳型ユニットを加熱室から引抜いた後に鋳型支持台から取り外して水平方向(X方向)に移動させるときに、鋳型ユニットが、内周側加熱部支持体及び昇降軸と干渉することがない。このため、鋳型ユニットを容易に交換することができる。
[第4実施形態]
次に、本開示の第4実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図8は、方向性凝固鋳造用の鋳造装置70の構成を示す図である。なお、同様の構成には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
鋳造装置70では、内周側加熱部24は、外周側加熱部16と別体で形成されている。鋳造装置70は、内周側加熱部24の下端側を保持する内周側加熱部保持体72を備えている。内周側加熱部保持体72は、内周側加熱部24を保持する機能を有している。これにより、鋳型ユニット1を外周側と内周側との両方から加熱することができるので、鋳型3の温度分布をより均一にすることができる。
内周側加熱部保持体72は、有底円筒状や円板状等に形成されている。内周側加熱部保持体72が有底円筒状に形成されている場合には、鋳込み中に下方からの輻射冷却を抑制することができる。内周側加熱部保持体72は、内周側加熱部24と同心円状に形成することができる。また、内周側加熱部24と、内周側加熱部保持体72との間には、円環状等に断熱材で形成される内周側断熱板30が設けられているとよい。
内周側加熱部保持体72は、吊り下げて支持されている。より詳細には、内周側加熱部保持体72は、吊り下げ軸74の下端側と接続して設けられている。吊り下げ軸74の上端側は、例えば、真空容器12と接続されている。吊り下げ軸74は、鉛直方向(Y方向)に沿って内周側加熱部24の円筒内に挿通されている。吊り下げ軸74は、鉛直方向(Y方向)に上下駆動可能に設けられているとよい。これにより外周側加熱部16の交換等が容易になる。また、内周側加熱部24の発熱体が抵抗加熱ヒータで構成される場合には、吊り下げ軸74に電気ケーブル等を配線すればよい。
内周側加熱部保持体72及び吊り下げ軸74には、水や空気等の冷却媒体を循環させて冷却するための冷却流路が形成されているとよい。内周側加熱部保持体72を有底円筒状とすることにより、冷却流路を簡易に形成することができる。内周側加熱部保持体72及び吊り下げ軸74は、銅合金やステンレス鋼等で形成されているとよい。
上記構成によれば、鋳型ユニットを加熱する加熱室には、外周側加熱部だけでなく、内周側加熱部が設けられているので、鋳型ユニットを外周側と内周側の両側から加熱することができる。これにより、鋳型の温度分布をより均一にすることが可能となる。この結果、鋳型に充填された金属溶湯の温度分布もより均一になり、鋳造品の結晶方位や結晶粒サイズ等の結晶組織を精度良く制御することができる。
上記構成によれば、内周側加熱部は、吊り下げて支持される内周側加熱部保持体で保持されるので、第1実施形態や第2実施形態のような内周側加熱部を支持する内周側加熱部支持体や昇降軸が不要となる。これにより鋳型ユニットを加熱室から引抜いた後に鋳型支持台から取り外して水平方向(X方向)に移動させるときに、鋳型ユニットが、内周側加熱部支持体及び昇降軸と干渉することがない。このため、鋳型ユニットを容易に交換することができる。
1 鋳型ユニット
10、40、60、70 鋳造装置
12 真空容器
14 加熱室
16 外周側加熱部
24 内周側加熱部
26 内周側加熱部支持体
32 鋳型支持台
42 溶解鋳造室
44 鋳型室
46 内周側加熱部収容室
72 内周側加熱部保持体

Claims (5)

  1. 方向性凝固鋳造用の鋳造装置であって、
    真空容器と、
    前記真空容器内に設けられ、複数の鋳型が円筒状に配置された鋳型ユニットが収容され、前記鋳型ユニットを加熱する加熱室と、
    前記加熱室の外周側に円筒状に設けられ、前記鋳型ユニットを挿入可能に形成されており、前記鋳型ユニットを外周側から加熱する外周側加熱部と、
    前記加熱室の内周側に円筒状に設けられ、前記鋳型ユニットに挿入可能に形成されており、前記鋳型ユニットを内周側から加熱する内周側加熱部と、
    前記鋳型ユニットを載置し、昇降可能に形成され、前記鋳型ユニットを前記加熱室に出し入れする鋳型支持台と、
    を備え
    前記内周側加熱部は、前記外周側加熱部と別体で形成されており、
    前記内周側加熱部の下端側を支持し、昇降可能に形成され、前記内周側加熱部を前記加熱室に出し入れする内周側加熱部支持体を備えることを特徴とする鋳造装置。
  2. 請求項に記載の鋳造装置であって、
    前記内周側加熱部支持体は、冷却媒体が流れる冷却流路を有していることを特徴とする鋳造装置。
  3. 請求項またはに記載の鋳造装置であって、
    前記真空容器内に設けられ、前記加熱室が収容され、前記鋳型に金属溶湯を注湯して鋳込む溶解鋳造室と、
    前記真空容器内に設けられ、前記溶解鋳造室の下方に隣接して配置され、前記溶解鋳造室と開閉可能に連結しており、前記鋳型ユニットを収容する鋳型室と、
    前記真空容器内に設けられ、前記鋳型室の下方に隣接して配置され、前記鋳型室と開閉可能に連結しており、前記内周側加熱部を収容する内周側加熱部収容室と、
    を備えることを特徴とする鋳造装置。
  4. 方向性凝固鋳造用の鋳造装置であって、
    真空容器と、
    前記真空容器内に設けられ、複数の鋳型が円筒状に配置された鋳型ユニットが収容され、前記鋳型ユニットを加熱する加熱室と、
    前記加熱室の外周側に円筒状に設けられ、前記鋳型ユニットを挿入可能に形成されており、前記鋳型ユニットを外周側から加熱する外周側加熱部と、
    前記加熱室の内周側に円筒状に設けられ、前記鋳型ユニットに挿入可能に形成されており、前記鋳型ユニットを内周側から加熱する内周側加熱部と、
    前記鋳型ユニットを載置し、昇降可能に形成され、前記鋳型ユニットを前記加熱室に出し入れする鋳型支持台と、
    を備え、
    前記内周側加熱部は、前記外周側加熱部と別体で形成されており、
    前記内周側加熱部の下端側を保持する内周側加熱部保持体を備え、
    前記内周側加熱部保持体は、吊り下げて支持されていることを特徴とする鋳造装置。
  5. 請求項に記載の鋳造装置であって、
    前記内周側加熱部保持体は、冷却媒体が流れる冷却流路を有していることを特徴とする鋳造装置。
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