JP2017158818A - 自律走行型電気掃除機 - Google Patents

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Abstract

【課題】集塵ケース内のの塵埃量の確認を容易にすることで、利便性を向上させた自律走行型電気掃除機を提供する。【解決手段】本体部に着脱可能な集塵ケース12を備える自律走行型電気掃除機であって、集塵ケース12は、上面及び側面のそれぞれ一部又は全部が透明であり、側面は、自律走行型電気掃除機の側面の一部を構成する。その結果、集塵ケース12内の視認性が向上し、使用者にとって塵埃量の推定を行い易い自律走行型電気掃除機を提供できる。【選択図】図3

Description

本発明は、自律走行型電気掃除機に関する。
室内を自律的に移動しつつ掃除する自律走行型電気掃除機が知られている。特許文献1では、ビン62の側壁である外壁64を透明にしている(0038,図6a等)。
特開2016−357号公報
特許文献1では、側壁である外壁64以外の部分から内部を視認することが困難であり、ビン62内部の塵埃量の確認を容易にすることについて改善の余地がある。
上記事情に鑑みてなされた本発明は、本体部に着脱可能な集塵ケースを備える自律走行型電気掃除機であって、前記集塵ケースは、上面及び側面のそれぞれ一部又は全部が透明であり、前記側面は、当該自律走行型電気掃除機の側面の一部を構成することを特徴とする。
本発明によれば、集塵ケース内の視認性を向上させた自律走行型電気掃除機を提供できる。
実施形態1に係る自律走行型電気掃除機を左前方から見た斜視図。 実施形態1に係る自律走行型電気掃除機の上面図。 図1のA−A断面図。 図3のB−B断面図。 実施形態1に係る集塵ケースの斜視図。 実施形態1に係る集塵ケースの分解斜視図。 実施形態1に係る自律走行型電気掃除機の集塵ケースを外した状態を示す斜視図。 実施形態1に係る自律走行型電気掃除機の上部ケースを外した内部構成を示す斜視図。 実施形態2に係る自律走行型電気掃除機のA−A断面図。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
<<実施形態1>>
図1は本発明の実施形態に係る自律走行型電気掃除機を左前方から見た斜視図、図2は自律走行型電気掃除機Sの下面図である。なお、自律走行型電気掃除機Sが進行する向きのうち、自律走行型電気掃除機Sが通常進行する側を前方、鉛直上向きを上方、駆動輪2,3が対向する方向であって駆動輪2側を左方、駆動輪3側を右方とする。すなわち図1等に示すように前後、上下、左右方向を定義する。本実施形態の自律走行型電気掃除機Sは通常、サイドブラシ7が設けられた方向に向かって走行する。
自律走行型電気掃除機Sは、所定の掃除領域(例えば、部屋の床面Y)を自律的に移動しながら自動的に掃除する電気掃除機である。自律走行型電気掃除機Sは、本体部Shと、集塵ケース12aとを有する。本体部Shは、自律走行型電気掃除機Sの上側及び下側の外郭の一部を成すケース1(上ケース1u、下ケース1s)を有する。自律走行型電気掃除機Sの側面側の外殻は、センサカバー8及び集塵ケース12を含んで形成されている。側面側の外殻は、一部が集塵ケース12aの上面及び/又は側面によって形成されていればよく、センサカバー8は、ケース1と一体で形成される等の態様でも良い。また、自律走行型電気掃除機Sの上側の外殻の一部は、集塵ケース12の上面で形成されている。
また、自律走行型電気掃除機Sは、本体部Sh下部に設けられた一対の駆動輪2、3(図2参照)および補助輪4とを備えている。また、自律走行型電気掃除機Sは、本体部Sh下部に回転ブラシ5、ガイドブラシ6およびサイドブラシ7を備え、側面周囲に設けたセンサカバー8内にセンサ(図示せず)を備えている。
駆動輪2、3は、それぞれ走行モータ21、21Aにより回転駆動される。補助輪4は、従動輪であり自由回転するキャスタである。駆動輪2、3は、自律走行型電気掃除機Sの前後方向の中央側、左右方向の外側に設けられており、補助輪4は前後方向の前方側、左右方向の中央側に設けられている。
サイドブラシ7は、自律走行型電気掃除機Sの前方側、左右方向の外側に設けられており、自律走行型電気掃除機Sの前方外側の領域を、左右方向外側から内側に向かう方向に掃引するよう回転して、床面上の塵埃を中央の回転ブラシ5(図2参照)側に集める。2つのガイドブラシ6は、それぞれ駆動輪2、3に対して左右方向内側に設けられており、サイドブラシ7で集められた塵埃を回転ブラシ5の幅内から外側に逃げないようにガイドする固定ブラシである。
回転ブラシ5は、自律走行型電気掃除機Sの駆動輪2、3に対して後方に設けられている。回転ブラシ5の左右側端部の左右方向位置は、それぞれ駆動輪2、3より内側、又はガイドブラシ6より内側にできる。
図3は図1のA−A断面図、図4は図3のB−B断面図である。自律走行型電気掃除機Sは、内部に充電池9と制御装置10と吸引ファン11と集塵ケース12とを備えている。集塵ケース12には、入口として回転ブラシ5の上方に吸込み口12iが形成されている。また、集塵ケース12の出口には集塵フィルタ13が取り付けられている。
集塵フィルタ13は、集塵ケース12のうち、ケース1の一部、すなわち本体部Shの側面に対向しており、集塵上ケース12uから離間した位置に設けられている。後述するように、集塵フィルタ13に対向する集塵ケース12の部分(例えば集塵上ケース12uの一部又は全部)は透明であるため、使用者は集塵ケース12内の塵埃量を容易に目視できる。この際、透明に構成するのが困難な集塵フィルタ13を、この透明な部分に離れた位置に設けておくことで、使用者の邪魔になることを抑制できる。なお、本実施形態の集塵フィルタ13は不透明である。
充電池9は、例えば、充電することで再利用可能な二次電池であり、電池収容部1s6(図2参照)に収容されている。充電池9は自律走行型電気掃除機Sの左右端部に亘って配置されている(図4参照)。
充電池9からの電力は、センサ、駆動装置等の各モータ(21、21A、5m)、制御装置10、及び吸引ファン11等に供給される。
(吸引ファン11)
図4に示すように、吸引ファン11は下ケース1sの中心付近に配置されている。
吸引ファン11による空気の流路には、吸口14i(図3参照)から下流側に向かって順に、吸込み口12i、集塵ケース12、集塵フィルタ13、吸引ファン11、及び、排気口1s5(図2参照)が設けられている。排気口1s5は、回転ブラシ5の前方、駆動輪2、3の左右方向内側に設けられている。吸引ファン11(図3、図5参照)を駆動することで集塵ケース12内の空気を排気口1s5から外部に排出して負圧を発生させ、床面Yから吸口14iを介して塵埃を集塵ケース12内に吸い込む。
吸口14i付近には、床面上の塵埃を掻き込む回転ブラシ5(図2参照)が設けられている。
吸引ファン11は、下ケース1sとの間に弾性体(不図示)を介して設置されている。弾性体を介在させることで、吸引ファン11の振動が減衰して下ケース1sに伝わりにくく、振動、騒音を低減できる。
吸引ファン11、及び、回転ブラシモータ5m(図6参照)が駆動すると、回転ブラシ5(図2参照)によって床面等の塵埃が掻き込まれる。掻き込まれた塵埃は、吸口14i、吸込み口12iを介して集塵ケース12内に導かれる。集塵フィルタ13で塵埃が取り除かれた空気は、排気口1s5(図2参照)を通して排出される。
(集塵ケース12)
図5は集塵ケース12の後方上側からの斜視図、図6は集塵ケース12の後方上側からの分解斜視図、図7は自律走行型電気掃除機Sの集塵ケース12を外した状態を示す斜視図である。集塵ケース12は塵埃を回収する容器である。集塵ケース12は、本体部Shから略真上方向に着脱自在である。集塵ケース12は、回転ブラシ5と略同じ左右方向寸法を有することができる。使用者は、後述する集塵ケースハンドル12hを把持して略真上方向に集塵ケース12を着脱できるため、簡便に着脱を行うことができる。
集塵ケース12は、回収した塵埃を収容する集塵ケース本体12aと、回収した塵埃が吸込み口12iから零れ落ちるのを抑制する逆止弁12bと、回収した塵埃を排出する出口を開閉可能な集塵ケース蓋12fと、集塵ケース12上側に設けられた回動可能な集塵ケースハンドル12hと、を備える。集塵ケース蓋12fは、集塵ケース本体12aと反対側で集塵フィルタ13に面している。集塵フィルタ13は、略前後方向を向いている。すなわち、集塵フィルタ13は、略前後方向に気流を通すことができる。
集塵ケース本体12aは、集塵上ケース12uと集塵下ケース12lとで構成され、集塵上ケース12uと集塵下ケース12lとは溶着等により一体形成できる。集塵上ケース12uは、さらに、側面12u1と、側面12u1の前端に繋がっている上面12u2とを有する。本実施形態では、側面12u1及び上面12u2はともに全部が透明であるが、それぞれ、一部のみが透明であっても良い。
集塵ケース12の装着時、側面12u1は自律走行型電気掃除機Sの側面の一部を形成し、また、上面12u2は、上ケース1u及び集塵ケースハンドル12hと併せて自律走行型電気掃除機Sの上面の一部又は全部を形成する。
集塵フィルタ13は、透明な側面12u1に、集塵ケース本体12aの内部空間を挟んで対向する位置に設けられている。これにより、集塵フィルタ13が障害物となって使用者の塵埃量確認作業の妨げとなることを抑制できる。特に、側面12u1の一部のみが透明の場合は、透明な部分に対向するように集塵フィルタ13を設けることが好ましい。集塵フィルタ13には気流が通過するため、集塵ケース12内の塵埃は、集塵フィルタ13近傍に集まりやすい。このため、集塵フィルタ13近傍を視認することで、使用者は塵埃量の推定を行い易い。
また、集塵ケース12について、側面12u1及び側面12u1に対向する面の距離(本実施形態では前後距離)は、集塵ケース12の短手寸法である。これにより、透明な側面12u1から見渡すべき距離が比較的短くなるので、塵埃量の確認を容易に行うことができる。これは特に、集塵ケース12の上面12u2側からの目視が本実施形態に比して容易ではない態様、例えば実施形態2で後述するように、集塵フィルタ13を上面12u2近傍に設ける態様で好ましい。なお、本実施形態では、集塵ケース12の長手方向は左右方向である。
本実施形態では、「側面12u1に対向する面」は、集塵ケース蓋12f又は集塵フィルタ13に相当する。このように、「側面12u1に対向する面」は、集塵ケース本体12aと必ずしも一体でなくても良く、別体でも良い。
本実施形態では、側面12u1は、前方に向かうにつれて上方向に向かうよう傾いているが、上下方向に略垂直な面であってもよい。
なお、集塵ケース12内を照らすLED等の照明器具を設けるとさらに見やすくなり良い。照明器具は、集塵フィルタ13よりも側面12u1又は上面12u2に近い位置に設けると、塵埃に覆われにくいため好ましい。
集塵上ケース12uの前端には、前方の吸引ファン11側を向いた開口が設けられている。この開口を覆うように、集塵上ケース12u又は集塵下ケース12lに集塵ケース蓋12fが回動可能な態様で取り付けられている。また、集塵上ケース12uの側面には、集塵ケースハンドル12hの回動軸が取り付けられている。
集塵下ケース12lは、吸口14iとの気密面を有している。また、集塵下ケース12lの吸込み口12i側には、逆止弁12bが回動自在に取り付けられている。なお、集塵ケース蓋12fとの気密面は集塵下ケース12lに設けても良いし、集塵上ケース12uと集塵下ケース12lの両方に設けても良い。また、吸口14iとの気密面は集塵上ケース12uに設けても良いし、集塵上ケース12uと集塵下ケース12lの両方に設けても良い。集塵下ケース12lの下面は吸込部14の上部の形状に対応する形状であり、吸口14iに対向して略同じ開口形状の吸込み口12iを備えている。
集塵ケース蓋12fは、吸引ファン11の吸込み側に対向している。また、大きな塵埃をせき止めるためのメッシュ状のフィルタを有しており、集塵フィルタ13が着脱自在に取り付けられている。
逆止弁12bは、吸込み口12iを覆う形状であり、集塵ケース12の本体部Shへの取り付け動作に連動して吸込み口12iを開放する方向に回動し、集塵ケース12が本体部Shから取り外された状態では吸込み口12iを塞ぐ方向に回動する。
(集塵ケースハンドル12h)
集塵ケースハンドル12hは、集塵上ケース12uに対して回動自在に取り付けられている。集塵ケースハンドル12hは、集塵ケースハンドル12h自らの揺動を規制する揺動規制部として、上ケース1uの係止部16b1によって係止される被係止部16a1、上ケース1uの溝部16b2に入り込む抑制部16a2を有する。なお、集塵ケースハンドル12hの左右幅は、集塵ケース12の左右幅より広い。
また、上ケース1uに係止された状態で集塵ケースハンドル12hの上面となる面と、上ケース1uの上面とは、略同一の高さ(略同一面)で繋がるように構成されている。すなわち、集塵ケースハンドル12hの揺動を規制せずに、単に集塵ケース12を本体部Shに収納したのみでは、上ケース1uと集塵上ケース12uとの間には空隙が存在する。集塵ケースハンドル12hを上ケース1u側に倒して、被係止部12aを係止部12bで係止して揺動を規制することで、上ケース1u及び集塵ケースハンドル12hが略同一面で繋がる。これにより、自律走行型電気掃除機Sの高さが、集塵ケースハンドル12hの分程度高くなってしまうことを抑制できる。
このような構成を更に具体的に例示すると、集塵ケースハンドル12hが、集塵ケース12と集塵フィルタ13の対向面の上側を覆うように上ケース1uに係止されるようにできる。このとき、集塵フィルタ13や集塵ケース蓋12fの上端は、集塵ケース本体12aの上端より下側に位置するように構成される。これにより、上記のような空隙を形成できる。
さらに、このときの集塵ケース本体ハンドル12hの上面と、集塵上ケース12uの上面12u2とは、同様に略同一面で繋がるように構成されている。これにより、美感を向上させるとともに、集塵ケース本体12aの高さを確保しやすくなり、集塵容積を確保することができる。ここで、略同一面で繋がるとは、例えば、これら2つの面の境界における高さの差が5mm以下、好ましくは4,3,又は2mm以下、さらに好ましくは1mm以下であることをいう。
なお、本実施形態では集塵ケース12を2分割可能としているが、一体化しても良いし、3部品以上に分割しても良い。また、集塵上ケース12uと集塵下ケース12lを溶着しているが、接着しても良いし、ねじを用いてそれぞれを固定しても良い。また、本実施形態では逆止弁12bの回動動作は集塵ケース12の本体への着脱動作に連動しているが、集塵ケースハンドル12hの回動動作に連動しても良いし、吸引する空気の風速によって開閉しても良い。
上ケース1uは、集塵ケース12を本体部Shに着脱可能にすべく、集塵ケース12の形状及び集塵ケースハンドル12hの形状に略合わせて凹となっている。これにより、上ケース1uは、本体部Shの上面の一部を覆っている。集塵ケース12は集塵フィルタ13とともに上方向(略鉛直方向)に着脱可能であり、集塵フィルタ13を外すことで集塵ケース12の出口を開放できる。使用者はこの出口を介して塵埃を廃棄できる。集塵ケース12には集塵ケースハンドル12hが回動可能に設けられ、その集塵ケースハンドル12hに被係止部16a1が設けられている。
集塵ケース12が本体部Shに装着されている際は、集塵ケースハンドル12hを上側ケース1u側に倒すことで、集塵ケースハンドル12hは、集塵ケース本体12aと別体である上ケース1uの係止部16b1に係止されるため、集塵ケース12が動くことを抑制できる。また、集塵ケースハンドル12hが係止されるため、集塵ケースハンドル12hの回動も抑制できる。
本実施形態の被係止部16a1は前後方向に回動可能であるとともに、係止部16b1が被係止部16a1を係止している状態では、被係止部16a1は、被係止部16a1の回動軸(集塵ケースハンドル12hの根元)に対して係止部16b1よりも遠い側に設けられている。本実施形態では具体的に、被係止部16a1が集塵ケース12の前方(吸引ファン11とつながる流路側)に倒されることで集塵ケースハンドル12hを係止する構成となっている。集塵ケースハンドル12hが係止されているとき、被係止部16a1は係止部16b1よりも被係止部16a1の回動軸に対して遠い位置にある。これにより、集塵ケース12の出口(吸引ファン11側)を、出口に繋がっている流路に近づけるように付勢できる。また、集塵ケースハンドル12hが係止されているとき、集塵ケースハンドル12hの一部としての抑制部16a2は、上ケース1uに設けられた溝部16b2に入り込み、上ケース1uから下方向への力を受ける。これにより、集塵ケース12の吸込み口12iを吸口14iに繋がっている流路に近づけるように付勢できる。このため、集塵ケース12と流路との気密を向上できる。なお、集塵ケースハンドル12h及び集塵ケース12の揺動を規制する態様は係止に限らず、嵌合、係合、永久磁石等による吸着等でも良い。
本体部Shは、集塵ケースハンドル12hのロックを検知するハンドルロックセンサ15を有することができる。このハンドルロックセンサ15は、集塵ケースハンドル12hの裏面との接触を検知することができる。このハンドルロックセンサ15が集塵ケースハンドル12hのロックを検知しているときのみ自律走行型電気掃除機Sを運転可能とすることで、集塵ケース12が本体部Shに装着されていない状態や、集塵ケース12の装着が不完全な状態で運転することを抑制し、本体内へのごみの進入や故障のリスクを低減できる。ここでいう運転可能とは、駆動輪2,3を回転させる走行モータを駆動可能にすることをいうことができる。
(自律走行型電気掃除機Sの動作概要)
ここで、自律走行型電気掃除機Sの大まかな動作について説明する。図8は自律走行型電気掃除機Sの上側ケース1uを外した内部構成を示す斜視図である。自律走行型電気掃除機Sは、駆動輪2、3と補助輪4(図2参照)とにより自律的に移動され、前進、後進、左右旋回、超信地旋回等が可能である。そして、自律走行型電気掃除機Sは、サイドブラシ7、ガイドブラシ6で集塵して回転ブラシ5の周りに付着した塵埃を、吸口14iを介して、吸引ファン11の吸込み力により、集塵ケース12入口の吸込み口12iから集塵ケース12内に吸込み、出口の集塵フィルタ13により集塵ケース12内に滞留させる。
集塵ケース12内に塵埃が溜まると、適宜、利用者により集塵ケース12が本体部Shより取り出され、集塵フィルタ13が開放され、塵埃が廃棄される。
以下、自律走行型電気掃除機Sのその他の構成について詳述する。
(ケース1)
図2に示すように、下ケース1sには、車輪ユニット収容部1s1とサイドブラシ取付部1s3と孔部1s4と排気口1s5と電池収容部1s6が形成されている。
車輪ユニット収容部1s1は、図2の平面視で略円形を呈する下ケース1sの中央左右両側に形成されている。
車輪ユニット収容部1s1には、駆動輪2、3が支持、駆動される車輪ユニット20、30が収容される。
孔部1s4には、吸込部14が設けられる。排気口1s5は、下ケース1sの中央付近であり、左右の車輪ユニット収容部1s1に挟まれた位置に複数形成される。
電池収容部1s6は、下ケース1sの中心よりも前側に形成されている。電池収容部1s6には、充電池9が収納される。電池収容部1s6の左右には、サイドブラシ7を取り付けるサイドブラシ取付部1s3が形成されている。
下ケース1sの後側、つまり、排気口1s5、及び、車輪ユニット収容部1s1の後側に吸込部14(図2参照)が設けられる孔部1s4が形成されている。
バンパ1b(図1、図2参照)は、壁等の障害物に衝突した際に外部から作用する力に応じて前後方向に移動可能に設置されている。バンパ1bは、左右一対のバンパばね(図示省略)によって外向きに付勢されている。バンパ1bを介して障害物と衝突した際の作用力がバンパばねに作用すると、バンパばねは平面視で内側に倒れ込むように変形し、バンパ1bを外向きに付勢しつつバンパ1bの後退を許容する。バンパ1bが障害物から離れて前記した作用力がなくなると、バンパばねの付勢力によってバンパ1bは元の位置に復帰する。ちなみに、バンパ1bの後退(つまり、障害物との接触)は、後記するバンパセンサ8aによって検知され、その検知結果が制御装置10に入力される。
(吸込部14)
図3に示す吸込部14は、吸引ファン11で吸引する塵埃を含む空気の流路の一部を形成する。吸込部14から下流の流路は、順に、集塵ケース12、集塵フィルタ13、吸引ファン11及び、排気口1s5(図2参照)に連通する。
吸込部14には、塵埃を掻き込む回転ブラシ5が配置され、回転ブラシ5を駆動する回転ブラシモータ5m(図4参照)が固定される。吸込部14は、回転ブラシ5で掻き込まれた塵埃を集塵ケース12に吸込む吸口14iが形成されている。吸口14iは、回転ブラシ5(図2参照)と略同じ長さを有して形成されている。
図3に示すように、吸口14iは、集塵ケース12の開口の吸込み口12iと連通し、塵埃が吸口14i、吸込み口12iを介して集塵ケース12に集められる。
吸込部14には、回転ブラシ5を収容する回転ブラシ収容部14bが形成され、回転ブラシ収容部14bに上述の回転ブラシ5が配置される。回転ブラシ5は、吸込部14に回転可能に取り付けられる。回転ブラシ5は、吸込部14に取り外し可能に取り付けられる。
(センサ8)
図4に示すバンパセンサ8aは、バンパ1b(図1参照)が障害物と接触したことをバンパ1bの後退で検知するセンサ、例えばフォトカプラである。バンパ1bに障害物が接触した場合、バンパ1bの後退でセンサ光が遮られる。この変化に応じた検知信号が制御装置10に出力される。
図4に示す測距センサ8bは、障害物までの距離を検出する赤外線センサである。本実施形態では、測距センサ8bを正面と両側面の計3か所に設けている。
測距センサ8bは、赤外線を発光させる発光部(図示せず)と、赤外線が障害物で反射して戻ってくる反射光を受光する受光部(図示せず)とを有している。当該受光部によって検出される反射光の強さに基づき、障害物までの距離が算出される。なお、バンパ1bのうち少なくとも測距センサ8bの近傍は、赤外線を透過させる樹脂又はガラスで形成されている。
ちなみに、測距センサ8bとして他の種類のセンサ(例えば、超音波センサ、可視光センサ)を用いてもよい。
図2に示す床面用測距センサ8cは、床面までの距離を計測する赤外線センサであり、下ケース1sの下面前後左右4か所に設置されている。床面用測距センサ8cによって階段等の大きな段差を検知することで、自律走行型掃除機Sの落下を防止できる。例えば、床面用測距センサ8cによって前方に30mm程度以上の段差が検知された場合、制御装置10(図3参照)は走行モータ21、21Aを制御して本体部Shを後退させ、自律走行型電気掃除機Sの進行方向を転換させる。
(制御装置10)
図3に示す制御装置10は、例えばマイコン(Microcomputer)と周辺回路とが基板に実装され、構成される。マイコンは、ROM(Read Only Memory)に記憶された制御プログラムを読み出してRAM(Random Access Memory)に展開し、CPU(Central Processing Unit)が実行することで各種処理が実現される。周辺回路は、A/D・D/A変換器、各種モータの駆動回路、センサ回路、充電池9の充電回路等を有している。
制御装置10は、利用者による操作ボタンbuの操作、及び、センサ8から入力される信号に応じて演算処理を実行し、各モータ(21、21A、5m)、センサ8、吸引ファン11等と信号を入出力する。
(補助輪4)
図2に示す補助輪4は、下ケース1sの前方の左右方向の中央に設けられている。補助輪4は、駆動輪2、3とともに本体部Shを所定高さで保って自律走行型電気掃除機Sを円滑に移動させるための車輪である。補助輪4は、本体部Shの移動に伴い床面Yとの間で生じる摩擦力によって従動回転し、さらに向きが水平方向に360°回転するように、下ケース1sに軸支されている。
(駆動輪2、3)
図2に示す駆動輪2、3を含む車輪アッセンブリ20、30は、下ケース1sの中央の左右方向両端に設けられている。ここで、車輪アッセンブリ20、30においてはモータ21を含めた駆動輪2、3の減速機構をそれぞれほぼ駆動輪2、3の外径寸法および幅寸法に納めることで充電池9、集塵ケース12、吸口14i、回転ブラシ5を、駆動輪2、3を除いた前後方向の領域の任意の位置に配置できる。そのため、自律走行型電気掃除機Sの小型化が可能である。また、充電池9、集塵ケース12、吸口14i、回転ブラシ5を駆動輪2、3の領域を除いた左右方向を充分使って配置できるので、自律走行型電気掃除機Sの基本機能を向上できる。
<<実施形態2>>
本実施形態の構成は、以下の点を除き実施形態1と同様にできる。図9は、本実施形態の自律走行型電気掃除機Sの前後方向断面図である。図9は、実施形態1のA−A断面図に相当する。
本実施形態では、集塵フィルタ13が実施形態1の態様に対して垂直な方向に設けられている。すなわち、図9に例示するように、集塵ケース本体12a内において略上下方向を向いて、吸引ファン11側、かつ、上面12u2の一部の下側に設けられている。
このような場合であっても、集塵ケース12の上面12u2及び側面12u1を透明にすることで、実施形態1と同様の効果を奏することができる。特に、集塵フィルタ13を側面12u1に対して離れた側に配置することで、側面12u1に加えて上面12u2を介して集塵ケース12内を容易に目視できる。
(その他の技術的思想)
本願は、以下の技術的思想を包含する。
(付記1)
本体部に着脱可能な集塵ケースと、前記本体部の上方に位置する上ケースと、を備える電気掃除機であって、
前記集塵ケースは、
塵埃を収容可能な集塵ケース本体を有し、
前記上ケースは、前記本体部の上側の一部を覆い、
前記集塵ケース本体は、前記本体部の上側の他の一部又は残部に対して着脱自在であることを特徴とする電気掃除機。
(付記2)
前記集塵ケースは、回動可能な集塵ケースハンドルを有し、
前記上ケースは、前記集塵ケースハンドルの揺動を規制する揺動規制部を有することを特徴とする付記1に記載の電気掃除機。
(付記3)
前記揺動規制部により揺動を規制されている状態の前記集塵ケースハンドルは、前記上ケースの上面及び/又は前記集塵ケース本体の上面と略同一面で繋がることを特徴とする付記2に記載の電気掃除機。
(付記4)
前記揺動規制部により揺動を規制されていない状態では、前記上ケース及び前記集塵ケース本体の上面との間に空隙が存在することを特徴とする付記3に記載の電気掃除機。
(付記5)
前記揺動規制部は、前記集塵ケースハンドルに設けた被係止部及び前記上ケースに設けた係止部を備えることを特徴とする付記2乃至4何れか一項に記載の電気掃除機。
(付記6)
前記揺動規制部により揺動を規制されている状態では、前記集塵ケースは、該集塵ケースの出口側の流路に向けて付勢されていることを特徴とする付記2乃至5何れか一項に記載の電気掃除機。
(付記7)
前記集塵ケースハンドルが前記揺動規制部により揺動を規制されている状態であることを検知した場合に、当該電気掃除機を運転可能に制御することを特徴とする付記2乃至6何れか一項に記載の電気掃除機。
2、3 駆動輪(車輪)
5 回転ブラシ
5m 回転ブラシモータ(モータ)
8 センサ(障害物検知手段)
8a バンパセンサ(障害物検知手段)
8b 測距センサ(障害物検知手段)
8c 床面用測距センサ(障害物検知手段)
9 充電池
11 吸引ファン
12 集塵ケース
12a 集塵ケース本体
12f 集塵ケース蓋
12h 集塵ケースハンドル
12b 逆止弁
12u 集塵上ケース
12l 集塵下ケース
13 集塵フィルタ
15 ハンドルロックセンサ
16a1 被係止部
16a2 抑制部
16b1 係止部
16b2 溝部
14i 吸口
20 車輪ユニット(駆動装置付き車輪)
S 自律走行型掃除機
Sh 本体部(非回転部、車体)

Claims (9)

  1. 本体部に着脱可能な集塵ケースを備える自律走行型電気掃除機であって、
    前記集塵ケースは、上面及び側面のそれぞれ一部又は全部が透明であり、
    前記側面は、当該自律走行型電気掃除機の側面の一部を構成することを特徴とする自律走行型電気掃除機。
  2. 前記集塵ケースの側面のうち、透明な部分に対向する集塵フィルタを有することを特徴とする請求項1に記載の自律走行型電気掃除機。
  3. 前記集塵ケースの上面の一部の近傍に、略上下方向を向いた集塵フィルタを有することを特徴とする請求項1に記載の自律走行型電気掃除機。
  4. 前記集塵ケースの側面及び該側面に対向する前記集塵ケースの別の側面の距離は、前記集塵ケースの短手寸法であることを特徴とする請求項1乃至3何れか一項に記載の自律走行型電気掃除機。
  5. 前記集塵ケースは、
    回動可能な集塵ケースハンドルを有し、
    略真上方向に向けて前記本体部に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1乃至4何れか一項に記載の自律走行型電気掃除機。
  6. 前記本体部の上方に位置する上ケースを有し、
    前記上ケースは、前記集塵ケースハンドルの揺動を規制する揺動規制部を有し、
    前記揺動規制部により揺動を規制されていない状態では、前記上ケース及び前記集塵ケース本体の上面との間に空隙が存在することを特徴とする請求項5に記載の自律走行型電気掃除機。
  7. 前記揺動規制部により揺動を規制されている状態では、前記集塵ケースは、該集塵ケースの出口側の流路に向けて付勢されていることを特徴とする請求項6に記載の自律走行型電気掃除機。
  8. 前記揺動規制部により揺動を規制されている状態では、前記集塵ケースは、該集塵ケースの吸込み口側の流路に向けて付勢されていることを特徴とする請求項6に記載の自律走行型電気掃除機。
  9. 前記集塵ケースハンドルが前記揺動規制部により揺動を規制されている状態であることを検知した場合に、当該自律走行型電気掃除機を運転可能に制御することを特徴とする請求項6乃至8何れか一項に記載の自律走行型電気掃除機。
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