JP2017158313A - 回転電機及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
実施の形態1に係る回転電機10について図面を参照して説明する。回転電機10は、回転子1及び固定子11を備えている。回転子1の回転軸心Cに平行な方向を軸方向Xと定義する。軸方向Xの一方側を軸方向第一側X1とし、軸方向Xの他方側であり、軸方向第一側X1とは反対側を軸方向第二側X2と定義する。周方向、径方向は、回転子1の回転軸心Cについての周方向、径方向であるものとする。
固定子11は、電磁鋼板が軸方向Xに積層された円筒状の固定子鉄心13を備えている。図3に示すように、固定子鉄心13には、周方向に均等間隔に配置され、径方向内側に突出する複数のティース17(本例では24個)を有している。各ティース17は、径方向内側及び軸方向Xに延びた直方体状に形成されている。周方向に隣り合うティース17の間の空間は、巻線12が挿入されるスロットとされている。本実施の形態では、巻線方式は、集中巻とされており、各ティース17に1つの巻線12が巻装されている。なお、巻線方式は、分布巻とされてもよい。固定子11は、固定子鉄心13から軸方向Xの両側に突出した巻線12の部分であるコイルエンド部12aを備えている(図1参照)。
回転子1は、円環状の電磁鋼板が軸方向Xに積層された円筒状の回転子鉄心18を備えている。図3に示すように、回転子鉄心18には、周方向に分散して配置された、複数の永久磁石2(本例では16個)が設けられている。各永久磁石2は、N極又はS極の磁極が周方向に互い違いに回転子1の外周部に形成されるように配置されている。本実施の形態では、各磁極は、1つの永久磁石2により構成されており、各永久磁石2は、N極又はS極が周方向に互い違いに径方向外側を向く向きで、周方向に均等間隔で配置されている。なお、各磁極は、複数の永久磁石2により構成されてもよい。回転子1は、回転子鉄心18の内部に永久磁石2を埋め込んだ埋込磁石構造とされている。
回転電機10は、回転子1の軸方向第一側X1に配置され、回転子1に固定された円盤状の側方プレート30を備えている。図2に示すように、側方プレート30の軸方向第一側X1には、連結部材40が配置され、連結部材40が側方プレート30に固定される。本実施の形態では、連結部材40は、後述する動力伝達機構57の入力部材40とされる。
図2に示すように、固定子11及び回転子1が支持機構51により相互に位置決めされている状態で、側方プレート30の軸方向第一側X1には、連結部材40が配置され、連結部材40が締結部材41により側方プレート30に固定される。連結部材40により、貫通孔33の軸方向第一側X1が覆われる。本実施の形態では、側方プレート30の径方向外側の端部には、連結部材40と連結するための複数の連結部31が周方向に分散して設けられている。連結部31は、周方向に均等間隔で4つ設けられ、貫通孔33の径方向位置よりも径方向外側に配置されている(図4参照)。連結部31は、側方プレート30を軸方向Xに貫通する貫通孔と、側方プレート30の軸方向第二側X2の端面に固定されたナットと、により構成されている。
実施の形態2に係る回転電機10について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る回転電機10の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、貫通孔33の角度幅βが異なる。
実施の形態3に係る回転電機10について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る回転電機10の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、本実施の形態では、隙間調整部材50を用いる場合の回転電機10の製造方法について説明する。
部品用意工程♯01では、図10及び図11に示すように、軸方向Xに見て貫通孔33と重複するエアギャップGの部分に、当該エアギャップGの調整用の隙間調整部材50を挟み込んだ状態の固定子11、回転子1及び側方プレート30を用意する。なお、部品用意工程♯01では、支持機構51及び連結部材40も用意される。なお、支持機構51及び連結部材40は、回転電機10の一部を構成すると考えることもできる。
り、隙間調整部材50は、ティース17の先端部13aと回転子1の外周面(本例では、磁極突部3a)との間に挟み込まれている。
支持機構固定工程♯02では、部品用意工程♯01で用意された固定子11及び回転子1を支持機構51に固定して、固定子11及び回転子1を相互に位置決めする。本実施の形態では、上記のように、固定子11は、支持機構51としてのケース部材25に固定されて支持され、回転子1は、支持機構51としての内燃機関53のクランクシャフト20に固定されて支持される。
支持機構固定工程♯02の後、抜取り工程♯03では、図15に示すように、隙間調整部材50を、貫通孔33を通って軸方向第一側X1に抜き取る。本実施の形態では、上記のように、貫通突出部52が設けられているため、貫通突出部52を把持して抜き取り易くなっている。隙間調整部材50を抜き取った後、側方プレート30の軸方向第一側X1から、貫通孔33を通してエアギャップGを確認し、調整してもよい。
抜取り工程♯03の後、連結部材固定工程♯04では、図16に示すように、側方プレート30の軸方向第一側X1に連結部材40を配置し、連結部材40を側方プレート30に固定する。本実施の形態では、上記したように、連結部材40は、動力伝達機構57の入力部材40とされている。ボルト41が、軸方向第一側X1から、連結部材40の貫通孔に挿入され、側方プレート30のナットに螺合される。
最後に、本発明のその他の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する各実施の形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施の形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
Claims (17)
- 円筒状の固定子と、
前記固定子の径方向内側にエアギャップを空けて配置された円筒状の回転子と、
前記回転子の軸方向の一方側である軸方向第一側に配置され、前記回転子に固定された円盤状の側方プレートと、を備え、
前記側方プレートは、前記エアギャップの径方向位置よりも径方向外側まで延在している共に、前記エアギャップと軸方向に見て重複する位置に貫通孔を有している回転電機。 - 前記貫通孔は、周方向に分散して3つ以上設けられ、周方向に隣接する2つの前記貫通孔の角度間隔は、それぞれ、150度以下に設定されている請求項1に記載の回転電機。
- 前記貫通孔は、周方向に均等角度間隔に配置されている請求項2に記載の回転電機。
- 前記貫通孔は、前記回転子の磁極数と前記固定子のティース数との公約数の内の、3以上の数設けられている請求項3に記載の回転電機。
- 前記貫通孔は、偶数設けられ、一対の前記貫通孔のそれぞれが、前記回転子の回転軸心について点対称になるように配置されている請求項1から4のいずれか一項に記載の回転電機。
- 前記貫通孔は、前記回転子において最も径方向外側に突出した部分である最外周部の径方向外側の前記エアギャップの部分と軸方向に見て重複する位置に配置されている請求項1から5のいずれか一項に記載の回転電機。
- 前記貫通孔は、前記回転子の磁極位置の径方向外側の前記エアギャップの部分と軸方向に見て重複する位置に配置されている請求項1から6のいずれか一項に記載の回転電機。
- 前記回転子は、それぞれの磁極位置に対応する外周面の周方向の部分に、径方向外側に突出した磁極突部を設けている請求項6又は7に記載の回転電機。
- 前記貫通孔の角度幅は、前記固定子の鉄心ティースのピッチ角度以上である請求項1から8のいずれか一項に記載の回転電機。
- 前記固定子及び前記回転子が支持機構により相互に位置決めされていない状態で、前記貫通孔と軸方向に見て重複する前記エアギャップの部分に、当該エアギャップの調整用の隙間調整部材が挟み込まれている請求項1から9のいずれか一項に記載の回転電機。
- 前記隙間調整部材は、前記エアギャップに挟み込まれている部分から前記軸方向第一側に延びて、前記貫通孔を貫通しており、前記側方プレートの前記軸方向第一側に配置されている貫通突出部を有する請求項10に記載の回転電機。
- 前記貫通突出部の断面積は、前記貫通孔の断面積よりも大きくなっている請求項11に記載の回転電機。
- 前記固定子及び前記回転子が支持機構により相互に位置決めされている状態で、前記エアギャップの前記軸方向第一側の反対側である軸方向第二側が、第二側配置部材により覆われている請求項1から9のいずれか一項に記載の回転電機。
- 前記回転電機の前記軸方向第二側に内燃機関が配置され、
前記固定子は、ケース部材に固定されて支持され、
前記回転子は、前記内燃機関のクランクシャフトに固定されて支持され、
前記エアギャップの前記軸方向第二側が、前記第二側配置部材としての前記ケース部材又は前記内燃機関により覆われている請求項13に記載の回転電機。 - 前記固定子及び前記回転子が支持機構により相互に位置決めされている状態で、前記側方プレートの前記軸方向第一側に配置され、締結部材により前記側方プレートに固定された連結部材により、前記貫通孔の前記軸方向第一側が覆われている請求項13又は14に記載の回転電機。
- 前記回転電機の前記軸方向第一側に、車輪に駆動力を伝達する動力伝達機構が配置され、
前記連結部材は、前記動力伝達機構の入力部材である請求項15に記載の回転電機。 - 回転電機の製造方法であって、
前記回転電機は、円筒状の固定子と、前記固定子の径方向内側にエアギャップを空けて配置された円筒状の回転子と、前記回転子の軸方向の一方側である軸方向第一側に配置され、前記回転子に固定された円盤状の側方プレートと、を備え、前記側方プレートは、前記エアギャップの径方向位置よりも径方向外側まで延在している共に、前記エアギャップと軸方向に見て重複する位置に貫通孔を有し、
軸方向に見て前記貫通孔と重複する前記エアギャップの部分に、当該エアギャップの調整用の隙間調整部材を挟み込んだ状態の前記固定子、前記回転子及び前記側方プレートを用意する部品用意工程と、
前記部品用意工程により用意された前記固定子及び前記回転子を支持機構に固定して、前記固定子及び前記回転子を相互に位置決めする支持機構固定工程と、
前記支持機構固定工程の後、前記隙間調整部材を、前記貫通孔を通って前記軸方向第一側に抜き取る抜取り工程と、を実行する回転電機の製造方法。
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