JP2017156348A - 構造物の検査方法及び検査システム - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の大型化を抑制しつつ検査の精度を向上しやすい。【解決手段】ドライアイスのペレットを連続的に射出する射出装置10を用いる。音響解析装置20は、ペレットが検査目標に衝突した衝突音を集音器21から収録する。収録音は、複数個のペレットが連続的に検査目標に衝突した際の衝突音を含んでいる。音響解析装置20は、当該収録音に、FFT(Fast Fourier Transform)等の周波数分解処理を施す。【選択図】図1

Description

本発明は、構造物の検査方法及び検査システムに関する。
コンクリート壁等の構造物を検査する方法の一例として特許文献1がある。特許文献1では、構造物のコンクリートの壁面に氷玉を衝突させ、その衝突音をマイクロフォンで収録する。そして、収録した衝突音を周波数解析することで、構造物の強度等を検査する。特許文献1の方法は、氷玉を射出するために射出装置を用いている。射出装置は、例えばバネ力を利用した投擲手段を備えている。
特開2003−240763号公報
衝突音の解析の精度を向上するためには、収録音中の雑音のエネルギーに対して衝突音のエネルギーを大きくすることが好ましい。特許文献1においてこれを行う場合、塊の質量を大きくしたり射出速度を大きくしたりして、1個の塊を射出するエネルギーを大きくする必要がある。しかしながら、このように1個の塊を射出するエネルギーを大きくするために、射出装置が大型化しやすい。
本発明の目的は、装置の大型化を抑制しつつ検査の精度を向上しやすい構造物の検査方法及び検査システムを提供することにある。
本発明の構造物の検査方法は、常温及び常圧で気体又は液体である物質を固体状とした塊を連続的に射出する射出装置を用いて、複数個の前記塊を連続的に構造物の表面に衝突させる衝突工程と、前記塊が前記表面に衝突した際に発生する衝突音を、収録開始から収録終了までに複数個の前記塊が連続的に前記表面に衝突するような時間的長さで収録する録音工程と、前記録音工程において収録された収録音を、前記塊の複数個分の衝突音が重なった周波数成分に分解する分解工程とを備えている。
本発明の検査方法においては、複数個の塊を連続的に構造物に衝突させる。そして、塊の複数個分の衝突音が収録音に含まれるような時間的長さで衝突音を収録する。このため、複数個分の連続した衝突音が収録音中に含まれることとなる。これによって、収録音を周波数成分に分解した際に、各成分中の衝突音の合計エネルギーを雑音のエネルギーに対して大きくすることができる。かかる周波数成分を用いて検査することで、検査の精度を向上できる。
このように、本発明の方法によれば、1個1個の塊による衝突のエネルギーをそれほど大きくしなくても全体のエネルギーを大きくすることができる。よって、従来構成と比べ、射出装置の大型化を招きにくい。したがって、装置の大型化を抑制しつつ検査の精度を向上しやすい。
また、本発明においては、前記射出装置が、圧縮気体を発生させるコンプレッサーを有し、当該コンプレッサーが発生させた圧縮気体を前記複数個の塊と混合して前記表面に向けて噴射することが好ましい。これによると、圧縮気体に連続的に塊を混合させていけば射出装置から連続的に塊を射出できる。
また、本発明においては、前記衝突工程において、1秒当たり150〜350gの前記塊を前記表面に衝突させることが好ましい。これによると、後述の実験結果の通り、比較的少ない量の塊の射出によって比較的大きな衝突音を発生させることが可能となる。
また、本発明においては、前記衝突工程において、1秒当たり5個以上の前記塊を前記表面に衝突させることが好ましい。これによると、後述の実験結果の通り、音圧の振幅スペクトルのピークを安定に得ることが可能となる。
また、本発明においては、前記塊の粒径が2〜20mmの範囲内であることが好ましい。塊(ペレット)の粒径が小さいと、空気抵抗の影響でうまく構造物まで飛翔しなかったり、比表面積が大きいため飛翔中の塊の表面から昇華又は蒸発する量が大きくなり塊の粒径が小さくなり過ぎたりする、すなわち検査に必要な衝突エネルギーが確保できなくなるおそれがある。また、塊の粒径が大きいと、これを射出する射出装置が大型になり過ぎるおそれがある。上記によると、塊の粒径が2〜20mmの範囲内であるため、かかる問題が生じにくい。
また、本発明においては、前記物質が、二酸化炭素であることが好ましい。本発明では、複数個の塊を射出装置から連続して射出する。したがって、塊同士が付着しやすいと塊が円滑に射出されないおそれがある。これに対し、上記の通り、塊を構成する物質が二酸化炭素、つまり、前記物質が二酸化炭素で、その塊がドライアイスであると、塊同士が付着しにくい。このため、複数個の塊を射出装置から円滑に射出しやすい。
また、別の観点によれば、本発明の構造物の検査システムは、常温及び常圧で気体又は液体である物質を固体状とした塊を連続的に射出する射出手段と、前記塊が構造物の表面に衝突した際に発生する衝突音を、収録開始から収録終了までに複数個の前記塊が連続的に前記表面に衝突するような時間的長さで収録すると共に、収録した音から前記塊の複数個分の衝突音を示す音データを生成する音データ生成手段と、前記音データ生成手段が生成した音データに基づいて、前記塊の複数個分の衝突音が重なった周波数成分を示すスペクトルデータを取得する周波数成分取得手段とを備えている。
本発明に係る検査システムによると、上記検査方法と同様、1個1個の塊による衝突のエネルギーをそれほど大きくしなくても全体のエネルギーを大きくすることができる。よって、従来構成と比べ、射出手段の大型化を招きにくい。したがって、システムの大型化を抑制しつつ検査の精度を向上しやすい。
本発明の一実施形態に係る検査システムの概略構成図である。 図1の検査システムが実行する工程を示すフロー図である。 本実施形態に関して行ったセラミック球の衝突実験において用いた実験器具の概略構成図である。 図3の実験器具を用いて収録した収録音にFFT(Fast Fourier Transform)を施して得られたスペクトルである。 図3の実験器具を用いて収録した収録音の音圧の総和を供試体の別及びセラミック球の個数別にグラフで表したものである。 図3の実験器具を用いて収録した収録音から得られたスペクトルの平均値における所定の周波数帯域内の音圧の最大値を、実験に用いたさまざまなセラミック球の個数に対して示すグラフである。 本実施形態に関して行ったペレットの衝突実験において用いた別の実験器具の概略構成図である。 図7の実験器具を用いて収録した収録音から得られた振幅スペクトルの所定の周波数帯域内のピーク値を、実験に用いたペレットの個数に対して示すグラフである。
以下、本発明を実施するための一形態であるコンクリート壁検査システム1(以下、単に検査システム1とする)について説明する。検査システム1は、例えば、図1に示すトンネル内のコンクリート壁W(構造物)に空洞等の欠陥が生じているか否かを図2に示す工程に沿って検査するためのシステムである。検査システム1は、自走可能な台車2と、台車2に搭載された射出装置10(射出手段)、音響解析装置20(音データ生成手段及び周波数成分取得手段)、撮影装置30及びPC40とを備えている。台車2にトンネル内をコンクリート壁Wに沿って走行させて検査目標の近傍まで検査システム1を移動させる。そして、射出装置10等を駆動してコンクリート壁Wを検査する。当該検査目標に関する検査が終了すると、次の検査目標まで台車2を走行させ、次の検査目標について検査を実施する。なお、検査システム1による検査の実施は、一の検査目標と、次の検査目標との距離が比較的離れている場合は間欠的に行ってもよい。一方、一の検査目標と、次の検査目標との距離が比較的近い場合は、連続的に行ってもよい。要するに、検査の実施を、間欠的又は連続的に行うかは、検査目標間の距離で適宜決めればよい。
射出装置10は、ドライアイス製のペレットを検査目標に向けて射出する装置である。射出装置10は、コンプレッサー11、装置本体12、ホース13及びノズル14を有している。コンプレッサー11は圧縮空気を発生させる。コンプレッサー11が発生させた圧縮空気は装置本体12に送られる。装置本体12内には、多数のドライアイスのペレットが収容されている。ペレットがあまり大き過ぎると、ペレットの射出に大きなエネルギーを付与するために、射出装置10が大型になり過ぎるおそれがある。また、あまり小さ過ぎると空気抵抗の影響でペレットがうまく検査目標まで飛翔しなかったり、飛翔中のペレット表面からのドライアイスの昇華量がペレットの体積に対して大きくなり過ぎたりするおそれがある。このため、ペレットの粒径は2〜20mm、好ましくは3〜15mm、より好ましくは3〜9mmである。なお、ペレットは、球形又は円柱形などの形状であってもよく、円柱形の場合は、本実施形態において直径を粒径とする。
装置本体12は、コンプレッサー11からの圧縮空気を複数個のペレットと混合すると共にホース13へと送り出す。装置本体12は、ホース13へと送り出す圧縮空気の圧力を調整可能である。装置本体12の操作パネルに設けられたスイッチを操作することで圧縮空気の圧力が変更される。ホース13は可撓性を有する合成樹脂製の筒状の部材であり、装置本体12と接続されている。ノズル14は、ホース13の先端に取り付けられている。ノズル14の噴射口は、コンクリート壁Wの検査目標に向けられる。ホース13を変形させつつ、ノズル14を所定の検査目標に向けたり、その検査目標から適切な距離に配置したりすることが可能である。装置本体12からホース13を介してノズル14へと到達した圧縮空気は、複数個のペレットと共にノズル14の噴射口から噴射される。圧縮空気に混合された複数個のペレットは連続的にノズル14から射出され、コンクリート壁Wの検査目標へと飛翔する。そして、飛翔したペレットが連続的に検査目標に衝突する。ペレットが検査目標に衝突すると、衝突ごとに衝突音が発生する。装置本体12において上記のように圧縮空気の圧力を変更することで、ノズル14から射出されるペレットの射出速度を調整できる。なお、圧縮空気に混合されるペレットの混合量を調整できるように装置本体12が構成されていてもよい。このように、ペレットの射出速度や混合量を調整することで、単位時間当たりに検査目標に衝突させるペレットの総重量又は個数を調整できる。後述の通り、検査目標に衝突させるペレットは、1秒当たり150〜350gであることが好ましい。又は、検査目標に衝突させるペレットの個数は、1秒当たり5個以上が好ましい。なお、射出装置10が複数個のペレットを射出し、検査目標に衝突させる工程が、本発明における衝突工程(図2のS1)に対応する。
音響解析装置20は、ペレットがコンクリート壁Wに衝突した際に発生する衝突音を収録すると共に、収録音を解析する装置である。音響解析装置20は、集音器21及び22、並びに、装置本体23を有している。集音器21及び22は、装置本体23とそれぞれ接続されている。集音器21及び22は、それぞれ、音を集め、集めた音をこれに対応する電気信号に変換する。これらのうち、集音器21は、検査目標において発生するペレットの衝突音を集めるように検査目標に向けられる。収録は、収録開始から収録終了までに複数個のペレットが検査目標に衝突するような時間的長さで実施される。したがって、集音器21が生成する電気信号は、複数個のペレットの衝突音を示す信号となる。集音器22は、集音器21よりも装置本体23の近くに配置される。集音器22は、環境音を集め、これを電気信号に変換する。集音器21及び22が生成した電気信号は、それぞれ装置本体23に送信される。
装置本体23は、CPU、記憶部等のハードウェアと、記憶部に記憶されたプログラム等のソフトウェアとを備えている。CPU等のハードウェアが、記憶部に記憶されたプログラム等のソフトウェアに基づいて各種の情報処理を実行することにより、音響解析等の各種の処理が実行される。装置本体23は、集音器21及び22が生成した電気信号に基づき、各電気信号に対応する音を示す音データを生成する。以下、集音器21からの電気信号に基づいて生成された音データを衝突音データ、集音器22からの電気信号に基づいて生成された音データを環境音データとする。衝突音データは、複数個のペレットの衝突音が重なった音を示すことになる。さらに、装置本体23は、衝突音データが示す音から環境音データが示す環境音を取り除くノイズキャンセリング処理を施す。ノイズキャンセリング処理によって衝突音データが示す音に含まれる雑音が衝突音に対して小さくなる。ノイズキャンセリング処理が施された音データは、装置本体23内の記憶部に格納される。なお、集音器21がペレットの衝突音を集めると共に、装置本体23が音データを生成して記憶部に格納する工程が、本発明における録音工程(図2のS2)に対応する。
次に、装置本体23は、記憶部に格納した音データにFFT(Fast Fourier Transform)等の周波数分解処理を施すことにより、音のスペクトルを示すスペクトルデータを生成する。周波数分解処理は、音データにおいて、所定の時間的範囲に対応するデータに施される。所定の時間的範囲は、当該範囲に対応するデータが複数個のペレットの衝突による複数個分の衝突音を示すような範囲である。したがって、スペクトルデータが示す音の周波数成分は、複数回の衝突に関する衝突音の成分が重ね合わされたものとなる。装置本体23はPC40と接続されており、生成したスペクトルデータをPC40へと送信する。なお、装置本体23が音データに周波数分解処理を施し、スペクトルデータを取得する工程が、本発明における分解工程(図2のS3)に対応する。
撮影装置30は、被写体からの光を結像させるレンズ等を含む光学系と、光学系が結像させた被写体像を電気信号に変換する撮像素子とを有している。撮影装置30の向きは、光学系が検査目標からの光を受け取るように調整される。これにより、撮影装置30は、コンクリート壁Wの検査目標を被写体として撮影する。撮影装置30は、撮像素子が生成した電気信号に基づき、検査目標の撮影結果を示す画像データを生成する。撮影装置30はPC40に接続されており、生成した画像データをPC40に送信する。
PC40は、CPU、記憶部等を備えたコンピュータ本体、ディスプレイ等を有している。PC40は、音響解析装置20から送信されたスペクトルデータ及び撮影装置30から送信された画像データを、互いに関連付けつつ、PC40内に備えた記憶部に格納する。PC40は、記憶部に格納したスペクトルデータに基づき、音響解析装置20が収録した収録音のスペクトルを示すグラフ画像をディスプレイに表示する。また、PC40は、スペクトルデータに関連付けて記憶部に記憶された画像データに基づき、撮影装置30による撮影画像をディスプレイに表示する。この撮影画像は、スペクトルに対応するペレットの衝突音を収録した際に撮影装置30が撮影した検査目標の画像である。このため、ユーザは、表示されたスペクトルが示す衝突音がどの検査目標に関して取得されたものであるかを、スペクトルと共に表示された撮影画像によって確認できる。また、ユーザは、ディスプレイに表示されたスペクトルに基づき、コンクリート壁W内に空隙等の欠陥が生じているか否かを検査することができる。
以下、衝突音のスペクトルに基づいて欠陥を検査する方法に関連して行った実験について説明する。図3は、本実験で用いた実験器具を示す。本実験では、供試体51a、51b、及び51c、セラミック球52、マイクロフォン53、架台54、耐荷重ボード55並びに容器56を用いた。なお、図3は一例として供試体51aを用いた場合を示している。供試体51a、51b、及び51cは、セラミック球52を衝突させる試験体である。供試体51a及び51bは、いずれも、縦40cm、横40cm、高さ30cmの直方体のコンクリートブロックである。供試体51cは、縦30cm、横30cm、高さ20cmの直方体のコンクリートブロックである。セラミック球52を衝突させるのは、供試体51a及び51bに対しては縦40cm×横40cmの面である。供試体51cに対しては縦30cm×横30cmの面である。以下、いずれの衝突させる面も衝突面Sと呼ぶ。供試体51a及び供試体51cのそれぞれにおける衝突面Sから深さ3cmの位置に、半径10cm、厚さ5mmの発泡スチロール製の円盤が埋め込まれている。円盤の埋め込みは、コンクリート中に欠陥が存在する状況を模したものである。供試体51a及び供試体51cにおける上記円盤以外の部分はすべてコンクリートからなる。供試体51bは全体がコンクリートからなる。セラミック球52は、5mmの直径を有する0.25gのセラミック製の球体であり、ドライアイスのペレットの代わりとした。架台54は金属製の枠体である。耐荷重ボード55は合成樹脂製の平板部材である。容器56はセラミック球52を収容する。容器56の底板は開閉可能であり、セラミック球52を収容した状態で底板を開放することで、収容した全てのセラミック球52を一気に落下させることができる。
供試体51a、51b、及び51cを、それぞれ、架台54上に、衝突面Sが水平方向に対して45°傾斜するように設置した。セラミック球52は1個又は複数個を容器56に収容する。そして、図3に示すように、衝突面Sから1m上方に容器56を配置し、その容器56から衝突面Sに向けてセラミック球52を一気に落下させることとした。また、容器56の直下の衝突予定位置から衝突面Sの法線方向に1m離隔した位置にマイクロフォン53を設置した。このマイクロフォン53を通じて、衝突面Sにセラミック球52が衝突する際に発生する衝突音を収録した。そして、収録音に基づいて周波数解析を実施した。
以上のような衝突音の収録及び周波数解析を、以下の実験<1>及び実験<2>に分けて行った。まず、実験<1>として、衝突音の収録を、供試体51bに対して1、5、10、20個のセラミック球52を用いてそれぞれ実施した。また、供試体51aに対して、1、5、10、20個のセラミック球52を用いてそれぞれ実施した。どの個数のセラミック球52に関しても、収録開始から収録終了までの時間的範囲内に全てのセラミック球52が衝突面Sに衝突するように収録を実施した。
図4は、実験<1>に関し、収録した衝突音にFFTを施した結果の一部である。折れ線g1は、20個のセラミック球52を供試体51aに落下させた結果を示す。折れ線g2は、1個のセラミック球52を供試体51aに落下させた結果を示す。折れ線g3は、1個のセラミック球52を供試体51bに落下させた結果を示す。折れ線g1〜g3のいずれも、セラミック球52の全ての衝突音が含まれる時間的範囲で収録音にFFTを施した結果である。実験の結果、供試体51aについては、いずれの個数のセラミック球52においても、衝突音中、2000Hz付近に音圧の振幅のピークが表れた。一方、供試体51bについては、かかるピークは表れなかった。このように、コンクリート中に欠陥がある場合には、セラミック球52の個数に関わらず、所定の周波数帯域にピークが生じるといった特徴が衝突音のスペクトルに表れる。このことから、上記の通りPC40のディスプレイに表示されるスペクトルに基づいて、コンクリート壁W内に欠陥が生じているか否かを検査することができる。
2000Hz付近に表れた上記のような音圧の振幅のピークは、供試体51aのたわみ振動によるものと考えられる。数式1は、円盤のたわみ振動の周波数fを表す。衝突面Sと発泡スチロールの間のコンクリート部分を円盤と見なすと、供試体51aのたわみ振動は、かかる円盤のたわみ振動に近似できると考えられる。
(数式1)
ここで
数式1において、λjkは振動のモードによって異なる値の係数である。支持条件を単純支持と仮定すると、最も低い周波数のモードについて、j=0、k=1、λjk=5.11である。gは重力加速度、Eはコンクリートのヤング率、νはポワソン比、γはコンクリートの密度、hは円盤の厚さ(すなわち、発泡スチロールの円盤が埋められた深さ)、Rは円盤の半径である。λjk=5.11、g=9.8、E=1.94*109〜3.67*109kg/m2、ν=0.15〜0.2、γ=2177kg/m3、h=3cm、R=10cmを上記数式に代入すると、fは数式2のように表される。よって、fは、収録音に表れるピークの周波数である約2000Hzにほぼ一致する。数式1によれば、円盤の材質及び支持条件が同じであれば、周波数は円盤の半径と厚さに依存する。以上により、セラミック球52の個数に関わらず、欠陥に対応する同じ周波数のピークが衝突音中に表れることが示された。
(数式2)
また、図5は、実験<1>において、収録音の音圧の総和を供試体51a及び51bの別並びにセラミック球52の個数別にグラフで表したものである。当該総和は、収録した衝突音における音圧の振幅を1000〜25600Hzの範囲で周波数に関して積分したものである。折れ線g4は供試体51aに対応し、折れ線g5は供試体51bに対応する。これにより、供試体51aに対する衝突音は、セラミック球52の個数が増すほど音圧が大きくなることが分かった。したがって、コンクリート壁Wにドライアイスのペレットを衝突させる場合にも、複数個のペレットを連続的に衝突させることで、周波数解析に当たって衝突音のエネルギーを大きくできることが分かった。この結果から、射出装置10においても、複数個のペレットを連続的に射出することにより、衝突音のエネルギーを駆動音等の雑音のエネルギーに対して相対的に大きくしやすいことが分かる。仮に、衝突音を大きくするために、射出速度を大きくしたり、射出速度を維持しつつ1個1個のペレットを大きくしたりする場合、圧縮空気の圧力を高める必要がある。この場合、コンプレッサー11の駆動音が大きくなり、雑音のエネルギーが大きくなりやすい。これに対し、射出装置10から複数個のペレットを連続的に射出させるには、圧縮空気の圧力はそれほど変化させず、装置本体12においてペレットを連続的に混合させていけばよい。したがって、衝突音のエネルギーを駆動音等の雑音のエネルギーに対して相対的に大きくしやすい。
次に、実験<2>として、供試体51cに対し、10、20、30、…、60、70個のセラミック球52を用いて、実験<1>と同様な衝突音の収録を、各個数に関して5回実施した。いずれの個数に関しても、収録開始から収録終了までの時間的範囲内に全てのセラミック球52が衝突面Sに衝突するように収録を実施した。なお、いずれの個数に関しても、全セラミック球52が約0.05秒間で供試体51cに衝突した。そして、収録した衝突音にFFTを施してスペクトルを取得すると共に、各個数に関して、上記5回の実施におけるスペクトルの平均値を取得した。図6は、このように取得した平均スペクトルの2000〜3000Hzの周波数帯域における音圧の最大値を示している。2000〜3000Hzの帯域は、上記の通り、発泡スチロールの円盤に応じたピークが表れる周波数帯域である。
図6に示すように、セラミック球52の個数が10〜20のときには音圧の最大値が0.01Pa未満と比較的低くなった。個数が20を超えると音圧の最大値が高くなり、個数が30のときには音圧の最大値が0.01Paを超えた。個数が40になると音圧の最大値が極大となった。個数が50〜70のときには個数が大きくなるほど音圧の最大値が徐々に低くなったが、いずれも0.01Paを超えていた。つまり、セラミック球52の個数を30以上且つ70以下としたときに音圧の最大値が0.01Paを超え、比較的高い水準となった。セラミック球52が約0.05秒間に供試体51cに衝突することから、1秒当たり600〜1400個のセラミック球52を衝突させることが、音圧の最大値が比較的高い水準となる条件である。セラミック球52は1個当たり0.25gであるので、1秒当たり600〜1400個のセラミック球52は、1秒当たり150〜350gのセラミック球52に対応する。物体への衝突のエネルギーは、衝突させる個数よりも総重量と相関する。このことから、ドライアイスのペレットをコンクリート壁Wに衝突させる際にも、音圧の最大値が比較的高い水準となるためには、1秒当たり150〜350gのペレットを衝突させることが好ましいものと考えられる。なお、射出装置10の大型化の抑制やコスト低下の観点でも、射出装置10から射出されるペレットが1秒当たり350gを超えないことが比較的好ましい。このため、実験<2>に関しては、そもそも、セラミック球52の個数が70以下である場合のみを考慮することとした。
なお、音圧の最大値が0.015Paを超える個数40〜60がより好ましく、音圧の最大値が0.02Paを超える個数40〜50がさらに好ましい。重量の条件として、前者の条件は1秒当たり200〜300g、後者の条件は1秒当たり200〜250gにそれぞれ対応する。
続いて、上述の実験器具とは別の実験器具を用いて行った実験について説明する。図7は、本実験で用いた実験器具を示す。本実験では、図7に示すように、供試体51c,51d、ペレット72、マイクロフォン73、架台74、容器75、エア搬送機76、固定台77、ホース78、及び、コンプレッサー79などを用いた。なお、図7は一例として供試体51cを用いた場合を示しているが、供試体51dを用いる場合は供試体51cと交換する。供試体51dについては、図7中カッコ書きで示している。供試体51cは、上述した実験で用いられたものと同様である。供試体51dは、供試体51cと同様の外形及びサイズを有し、全体がコンクリートからなり、コンクリート中に欠陥が存在しないものである。また、本実験においても、ペレット72を衝突させるいずれの面も衝突面Sと呼ぶ。架台74は、供試体51c,51dの衝突面Sが垂直となるように供試体51c,51dを支持する。
ペレット72としては、直径が略9mm、長さが略10mm〜20mmの円柱形状を有するドライアイスを用いた。このペレット72は、略1g〜2gである。容器75には、多数のペレット72が収容されている。容器75は、ペレット72をエア搬送機76に送るためのホース78によってエア搬送機76と接続されている。
エア搬送機76は、搬送機本体76aと、ノズル76bとを有する。ノズル76bは、円筒形状を有しており、搬送機本体76aと接続されている。エア搬送機76は、衝突面Sの法線方向において、ペレット72の衝突予定位置とノズル76bの先端とが略1m離隔して配置されている。搬送機本体76aは、エアホース79aを介してコンプレッサー79と接続されており、コンプレッサー79からの圧縮空気をペレット72と混合するとともに、ノズル76bへと送り出す。搬送機本体76aからノズル76bへと到達した圧縮空気は、ペレット72と共にノズル76bの噴射口から噴射される。圧縮空気に混合されたペレット72の射出速度は、約21.2m/sとなっている。この射出速度は、ペレット72の吸引からペレット72が衝突予定位置(供試体51c又は51d)に衝突するまでの時間を、供試体51c又は51dからノズル76bの先端までの距離50cmの場合と距離100cmの場合とで計測し、その時間差から算出した。ノズル76bから射出されたペレット72は、供試体51c,51dの検査目標へと飛翔する。そして、飛翔したペレット72が検査目標に衝突し、衝突ごとに衝突音が発生する。固定台77は、エア搬送機76を支持する。
マイクロフォン73は、指向性を有するガンタイプのものである。マイクロフォン73は、ペレット72の衝突予定位置から衝突面Sの法線方向に対して交差する方向に1m離隔した位置に配置されている。マイクロフォン73は、固定台73aによって支持されている。このマイクロフォン73を通じて、衝突面Sにペレット72が衝突する際に発生する衝突音を収録した。そして、収録音に基づいて周波数解析を実施した。
以上のような衝突音の収録及び周波数解析を、以下の実験<3>及び実験<4>に分けて行った。まず、実験<3>としては、1個、2個のペレット72を用いて、各個数のペレット72を供試体51c,51dのそれぞれに対して衝突させ、衝突音の収録を実施した。各個数のペレット72に関して、5回の衝突音の収録を供試体51c,51dのそれぞれに対して実施した。いずれの収録の実施においても、収録開始から収録終了までの時間的範囲内、すなわち、1秒以内に各個数のペレット72が衝突面Sに衝突するように収録を実施した。そして、各個数のペレット72に関して、上記5回の実施における収録した衝突音にFFTを施して振幅スペクトルをそれぞれ取得し、2000Hz〜3000Hzにおける振幅スペクトルのピーク値を取得した。各個数のペレット72を供試体51dに衝突させることで得られたピーク値の平均をベースラインと設定し、各個数のペレット72を供試体51cに衝突させることで得られたピーク値からベースライン(平均値)を差し引いて求めた値を表1に示す。ベースラインを差し引いたピーク値が正の場合に、供試体51cの空隙(欠陥)を検出できたと見なす。この場合、1個のみの射出では、5回実施したうち2回も不検出となった。2個の射出では、実施した5回ですべて検出された。
すなわち、1個のみの射出では欠陥を見逃してしまう場合があることがわかる。
次に、実験<4>としては、4個、5個、10個、15個、20個、25個のペレット72を用いて、各個数のペレット72を供試体51c,51dのそれぞれに対して衝突させ、衝突音の収録を実施した。この実験<4>においても、上述の実験<3>と同様に、各個数のペレット72に関して、5回の衝突音の収録を供試体51c,51dのそれぞれに対して実施した。いずれの収録の実施においても、収録開始から収録終了までの時間的範囲内、すなわち、1秒以内に各個数のペレット72が衝突面Sに衝突するように収録を実施した。そして、上述の実験<3>と同様に、ベースライン(平均値)を設定し、各個数のペレット72を供試体51cに衝突させることで得られたピーク値からベースライン(平均値)を差し引いた値を求めた。この差し引いた値の中から、各個数のペレット72に関して、5回の実施における最小のピーク値を抽出した結果を図8に示す。このとき、実験<3>で得られた最小のピーク値も個数が2個の場合のときとして、図8に示した。ここでピーク値の最小を選択した理由としては、供試体51cに欠陥があるにも拘わらず、ピーク値が取れない又は低すぎることから、検出が不安定であるか否かを判断するためである。2個〜4個の射出の場合では、最小のピーク値(5回の実施における最小のピーク値)の検出は、実験<3>のときと同様に検出可能であるが、当該ピーク値が0.001Paよりも小さくなった。つまり、ピーク値が低すぎて不安定であり、再検査が必要となることもある。すなわち、欠陥の存在に対して「欠陥なし」とまでは判定しなくても、「欠陥があるか否かが不明」との判定になるおそれがある。このようにピーク値が低すぎると、欠陥があるという判定の信頼性が低下する。一方、5個の射出の場合では、最小のピーク値の検出は検出可能であり、且つ当該ピーク値が0.001Paを超え、大きな値となった。つまり、検出されるピーク値が安定し、1回の検査(すなわち、再検査を必要とすることなく)で、欠陥を見逃さずに検出することができる。この結果、効率よく検査を進めることが可能となる。この5個以上の個数に関しては、図8に示すように、比例して最小のピーク値が増加し、より安定する。
以上の実験<3>から、1秒当たりに1個のペレット72を衝突面Sに衝突させると検出不可能な場合が生じるが、1秒当たりに2個(複数個)のペレット72を衝突面Sに衝突させると検出が可能となりやすい。このことから、衝突工程において複数個のペレット72を用いた場合、上記の通りPC40のディスプレイに表示されるスペクトルに基づいて、コンクリート壁W内に欠陥が生じているか否かを検査することができる。また、実験<3>及び実験<4>から、衝突工程において、1秒当たり5個以上のペレット72を衝突面Sに衝突させることで、音圧の振幅スペクトルのピークを安定に得ることが可能となる。音圧の振幅スペクトルのピークを安定に得ることが可能となることで、供試体51cに欠陥があるか否かを5個未満のときよりも安定に検査することができる。
以上説明した本実施形態によると、複数個のペレットを射出装置10から連続的に射出させ、検査目標に衝突させる。そして、音響解析装置20が、ペレットの複数個分の衝突音を収録できる時間的範囲でペレットの衝突音を収録する。このため、複数個分の連続した衝突音が収録音中に含まれることとなる。さらに、ペレットを複数個衝突させた場合であっても、収録音中には、上記の実験に示すように、欠陥に対応するスペクトルが適切に表れる。そして、上記の実験に示すように、複数回の衝突により、欠陥に対応するスペクトルにおける衝突音の合計エネルギーが雑音のエネルギーに対して大きくなる。よって、音響解析装置20が生成するスペクトルデータを用いた検査の精度を向上できる。
このように、本実施形態によれば、1個1個のペレットによる衝突のエネルギーをそれほど大きくしなくても全体のエネルギーを大きくすることができる。よって、射出装置10の大型化を招きにくい。したがって、装置の大型化を抑制しつつ検査の精度を向上しやすい。
また、本実施形態では、複数個のペレットを射出装置10から連続して射出する。したがって、仮にペレット同士が付着しやすいと、ペレットが射出装置10から円滑に射出されないおそれがある。これに対し、本実施形態のペレットはドライアイスからなるので、ペレット同士が付着しにくい。このため、複数個のペレットを射出装置10から円滑に射出しやすい。さらに、ペレットがドライアイスであるため、コンクリート壁Wへの衝突後、昇華する。よって、ペレットの残留物が発生しない。
<変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態では、コンクリート壁Wに衝突させる物体として常温・常圧では気体である二酸化炭素を冷却することにより作製するドライアイスのペレットが用いられている。しかし、その他の素材からなる固体状の塊が用いられてもよい。例えば、常温・常圧では液体、すなわち水を冷却することにより作製する氷の塊が用いられてもよい。ドライアイスや氷は、常温・常圧で時間の経過により液体や気体となる。このため、コンクリート壁Wに衝突させた後、気体や液体に戻って四散する。よって、検査箇所に残留物が発生しにくい。なお、氷の塊は、ドライアイスとは異なり昇華しない。すなわち一気に気体になって四散したりしない。したがって、氷の塊を用いる場合、射出装置10の装置本体12、ホース13又はノズル14等において氷の塊が保管され、あるいは移動する過程で、氷の塊の一部(表層部)が液体(水)になり、その後その水が気化して気体となる。よって、氷の塊の表面に残っている水が氷の内部から冷却によって塊氷に戻ることにより、塊同士が付着しやすい。このため、複数個の塊を連続的に射出する際に、塊の射出量や射出速度によっては、塊同士の付着が連続的な射出を妨げるおそれもある。また、氷の塊はコンクリート壁Wへの衝突後、溶けて水になる。このため、電気系の設備に影響を与えるおそれがある。これらを考慮すると、氷の塊を用いる場合と比べて、上述の実施形態の通りドライアイスのペレットを用いる方が好ましい。
また、上述の実施形態では、PC40のディスプレイに表示されたスペクトルに基づいてコンクリート壁W内に空隙等の欠陥が生じているか否かをユーザが検査する。しかし、コンクリート壁W内に空隙等の欠陥が生じているか否かをスペクトルデータに基づいてPC40が自動で判定してもよい。例えば、上記の実験に示すように、欠陥の状態から特定の周波数帯域にピークが発生することが予測されているとする。この場合、特定の周波数帯域にピークが発生しているか否かを検出することでコンクリート壁W内に空隙等の欠陥が生じているか否かを判定するようにPC40が構成されていてもよい。ピークの検出には、例えば、スペクトルの近似曲線を求め、その微分係数に基づいて検出する方法等が用いられてよい。
また、上述の実施形態では、衝突音データにFFTを施すことにより、収録音を周波数成分に分解している。しかし、その他の方法により収録音を周波数成分に分解してもよい。例えば、いわゆるオクターブ分析における帯域通過フィルタが用いられてもよい。また、デジタルデータに分解処理が施されるのではなく、音をアナログ的に処理する周波数分析器が用いられてもよい。
また、上述の実施形態では、トンネル内のコンクリート壁Wを検査対象としている。しかし、橋梁やビルなど、その他の構造物に本発明の検査方法や検査システムが応用されてもよい。
1 コンクリート壁検査システム(検査システム)
10 射出装置
20 音響解析装置
30 撮影装置
51a,51c 供試体(一部発泡スチロール製円盤を埋め込んだコンクリート)
51b,51d 供試体(全体コンクリート)
52 セラミック球
53,73 マイクロフォン
54,74 架台
55 耐荷重ボード
56,75 容器
72 ペレット
76 エア搬送機
77 固定台
78 ホース
79 コンプレッサー
W コンクリート壁


Claims (7)

  1. 常温及び常圧で気体又は液体である物質を固体状とした塊を連続的に射出する射出装置を用いて、複数個の前記塊を連続的に構造物の表面に衝突させる衝突工程と、
    前記塊が前記表面に衝突した際に発生する衝突音を、収録開始から収録終了までに複数個の前記塊が連続的に前記表面に衝突するような時間的長さで収録する録音工程と、
    前記録音工程において収録された収録音を、前記塊の複数個分の衝突音が重なった周波数成分に分解する分解工程とを備えていることを特徴とする構造物の検査方法。
  2. 前記射出装置が、圧縮気体を発生させるコンプレッサーを有し、当該コンプレッサーが発生させた圧縮気体を前記複数個の塊と混合して前記表面に向けて噴射することを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
  3. 前記衝突工程において、1秒当たり150〜350gの前記塊を前記表面に衝突させることを特徴とする請求項1又は2に記載の検査方法。
  4. 前記衝突工程において、1秒当たり5個以上の前記塊を前記表面に衝突させることを特徴とする請求項1又は2に記載の検査方法。
  5. 前記塊の粒径が2〜20mmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の検査方法。
  6. 前記物質が、二酸化炭素であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の検査方法。
  7. 常温及び常圧で気体又は液体である物質を固体状とした塊を連続的に射出する射出手段と、
    前記塊が構造物の表面に衝突した際に発生する衝突音を、収録開始から収録終了までに複数個の前記塊が連続的に前記表面に衝突するような時間的長さで収録するとともに、収録した音から前記塊の複数個分の衝突音を示す音データを生成する音データ生成手段と、
    前記音データ生成手段が生成した音データに基づいて、前記塊の複数個分の衝突音が重なった周波数成分を示すスペクトルデータを取得する周波数成分取得手段とを備えていることを特徴とする構造物の検査システム。
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