JP2017156040A - 熱交換システム - Google Patents

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Abstract

【課題】サイズ低減を図ることができる熱交換システムを提供する。【解決手段】熱交換システム10は、互いに間隔をあけて積層配置された複数のプレートを有し、複数のプレートによって、冷媒が流通する冷媒流路と冷水が流通する冷水流路とが交互に形成された複数のプレート式熱交換器20と、複数のプレート式熱交換器20に、冷水を並列的に流通させる冷水供給路90と、複数のプレート式熱交換器20に、冷媒を直列的に順次流通させる冷媒供給路80と、冷媒供給路80における一対のプレート式熱交換器の間の箇所に設けられて、上流側のプレート式熱交換器から排出された冷媒から気相分を分離させる気液分離部30と、を備え、冷媒の下流側に配置された前プレート式熱交換器ほど、プレートの数が少なくなっている。【選択図】図4

Description

本発明は、熱交換システムに関する。
冷凍機等の冷却装置用の蒸発器の一つにプレート式熱交換器がある。プレート式熱交換器は熱交換器の体積当たりの流路断面積が大きいため、熱伝達率が高く、熱交換器自体のサイズ低減を図ることができる。
このようなプレート式熱交換器として、以下の特許文献1に記載のプレート式熱交換器が知られている。このプレート式熱交換器は、プレート式熱交換器の内部に導入された冷水と冷媒との熱交換を行う。導入された冷媒は、冷水からの熱を吸収することによって蒸発し、冷媒ガスとなり、プレート式熱交換器から排出される。
特許第3658677号公報
しかしながら、上記特許文献1のようなプレート式熱交換器は、冷媒である冷媒液を蒸発させて冷媒ガスにして排出する構成である。このため、熱交換途中において、冷媒は、冷媒液と冷媒ガスとが混合した二相流状態となる。プレート式熱交換器内における冷媒の蒸発が進むと、二相流状態の冷媒のうち、冷媒液に対する冷媒ガスの割合が高くなり過ぎるため、熱伝達率が極端に低下する。その結果、過剰の伝熱面積が必要となり、熱交換器自体のサイズが大きくなってしまう。
本発明の熱交換システムによれば、サイズ低減を図ることができる熱交換システムを提供することを目的とする。
第1の態様の熱交換システムは、互いに間隔をあけて積層配置された複数のプレートを有し、前記複数のプレートによって、冷媒が流通する冷媒流路と冷水が流通する冷水流路とが交互に形成された複数のプレート式熱交換器と、前記複数のプレート式熱交換器に、前記冷水を並列的に流通させる冷水供給路と、前記複数のプレート式熱交換器に、前記冷媒を直列的に順次流通させる冷媒供給路と、前記冷媒供給路における一対の前記プレート式熱交換器の間の箇所に設けられて、上流側の前記プレート式熱交換器から排出された冷媒から気相分を分離させる気液分離部と、を備え、前記冷媒の下流側に配置された前記プレート式熱交換器ほど、前記プレートの数が少ない。
本態様では、一対のプレート式熱交換器の間の箇所で二相流の冷媒の気液分離を行い、分離された液体の冷媒を下流側に配置されたプレートの数が少ないプレート式熱交換器でさらに蒸発させるため、限られた面積空間の中で冷媒から冷水への熱交換を充分に行うことができる。
第2の態様の熱交換システムは、前記複数のプレート式熱交換器の各プレート式熱交換器のプレートの長さは同じであって、前記各プレート式熱交換器のプレートの数は、前記冷媒の下流側に配置された前記プレート式熱交換器になるにしたがって、等比で少なくなる第1の態様の熱交換システムである。
本態様では、すべてプレート式熱交換器で同じ伝熱性能とすることが可能となる。
第3の態様の熱交換システムは、前記間隔は、前記各プレート式熱交換器において互いに等しい第1又は第2の態様の熱交換システムである。
本態様では、プレート式熱交換器を組み立て部品が共通化されるために、製造工程を単純化できるとともに、生産コストを抑えることができる。
第4の態様の熱交換システムは、前記間隔は、前記複数のプレート式熱交換器にわたって互いに等しい第3の態様の熱交換システムである。
本態様では、プレート式熱交換器を組み立て部品が共通化されるために、製造工程をさらに単純化できるとともに、生産コストを抑えることができる。
第5の態様の熱交換システムは、前記複数のプレート式熱交換器において、前記冷媒が流通する前記冷媒流路と前記冷水が流通する前記冷水流路とが対向配置された第1から第4のいずれか態様の熱交換システムである。
本態様では、対向流型熱交換を利用した熱交換システムを提供でき、対向流配置における冷媒流路及び冷水流路の取り回しが可能となる。
第6の態様の熱交換システムは、前記複数のプレート式熱交換器において、前記冷媒が流通する前記冷媒流路と前記冷水が流通する前記冷水流路とが交差配置された第1から第4のいずれか態様の熱交換システムである。
本態様では、交差流型熱交換を利用した熱交換システムを提供でき、交差流配置における冷媒流路及び冷水流路の取り回しが可能となる。
サイズ低減した熱交換システムを提供することができる。
本発明の第一実施形態の熱交換システム10における冷水と冷媒との間での熱交換の概念を示す説明図である。 対向流型のプレート式熱交換器920の構造を説明する図である。 プレート式熱交換器920の熱伝達率曲線を示すグラフである。 本発明に係る第一実施形態における熱交換システム10の構造を示す図である。 本発明に係る第一実施形態における第一プレート式熱交換器120の斜視図である。 本発明に係る第二実施形態における熱交換システム10´の構造を示す図である。
以下、本発明に係る各種実施形態について、図面を用いて説明する。
「第一実施形態」
本発明に係る熱交換システムの第一実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1は、本実施形態の熱交換システム10における、冷水と冷媒との間の熱交換の概念を示したものである。
熱交換システム10は、冷媒液Clを導入する冷媒入口40、冷水Wiを導入する冷水入口50、冷媒ガスCg(又は冷媒液Clを一部含む冷媒ガスCg)を排出する冷媒出口60、冷水Woを排出する冷水出口70及びプレート式熱交換器20を備えている。
本実施形態の場合、冷媒入口40から飽和液である冷媒液Clで導入され、飽和ガスである冷媒ガスCgを冷媒出口60から排出するように構成されている。すなわち、プレート式熱交換器20に導入された冷媒の冷媒液Clは、プレート式熱交換器20に導入された冷水からの熱を吸収することによって蒸発してガスとなり、プレート式熱交換器から冷媒ガスCgとして排出される。熱交換システム10を冷凍機に用いる場合、冷媒出口60へ排出された冷媒ガスCgは、圧縮機へ導かれる。
一方、冷水入口50から導入された冷水Wiは、プレート式熱交換器20に導入された冷媒液Clに熱を奪われることにより冷却されて、冷水出口70から冷水Woとして排出される。
本実施形態の熱交換システム10は、複数のプレート式熱交換器20を備えており、第一プレート式熱交換器120、第二プレート式熱交換器220及び第三プレート式熱交換器320は、いずれも対向流型のプレート式熱交換器となっている。
ここで、熱交換システム10の詳しい構造を説明する前に、複数のプレート式熱交換器20ではなく、一つのプレート式熱交換器920で構成した熱交換システムについて説明する。プレート式熱交換器920は、例えば、第一プレート式熱交換器120と基本構造は同じであるが、X軸方向の長さが異なっている。冷媒液Clを充分に気化できるように、プレート式熱交換器920のX軸方向の長さは、Lfとなっている。
図2によって、対向流型のプレート式熱交換器920の構造を簡単に説明する。図2に示すように、プレート式熱交換器920のうち、溶媒の上流端を、第一端920aとし、溶媒の下流端を第二端920bとする。第一端920aにおいて、冷媒液Clを導入する冷媒導入路980が接続され、第二端920bにおいて、冷媒ガスCgを排出する冷媒排出路960が接続されている。また、第一端920aにおいて、冷水Woを排出する冷水排出路970が接続され、第二端920bにおいて、冷水Wiを導入する冷水導入路950が接続されている。
対向流型のプレート式熱交換器920は、複数のプレート921を備えている。複数のプレート921は、熱伝導材料で構成され、プレート両面間で熱交換可能となっている。複数のプレート921が互いに間隔をあけて積層配置されることによって、プレート式熱交換器920内部に、積層された複数の流路が形成される。さらに、冷媒と冷水とが互いに対向方向に流れるように、積層された複数の流路に対し、冷媒と冷水とが交互に流される。
複数のプレート921には、順にプレート921a、921b、921c、921d、921eからなり、互いに間隔をあけて積層配置されている。したがって、積層配置された各プレートの間に、順に流路922ab、流路922bc、流路922cd、流路922deが形成されている。図2に示すように、冷媒導入路980から冷媒排出路960に向かって、流路922ab、流路922cdに冷媒が流され、冷水導入路950から冷水排出路970に向かって、流路922bc、流路922deに冷水が流される。プレート式熱交換器920内に流される冷媒及び冷水は互いに、熱伝導材料であるプレート921b、921c、921dを介して熱交換が行われる。
冷媒と冷水との熱交換に関して説明を加える。
冷媒は、第一端920aに飽和液(蒸発寸前の液体)の状態で供給される。供給された冷媒は、冷媒の流れる方向fc(図2のX軸逆方向)に向かうに従って冷水との熱交換が進む。熱交換が進むことによって、冷媒の蒸発が進み、冷媒に含まれる冷媒ガスの割合が多くなる。
流れる冷媒全体に対する気相の冷媒(冷媒ガス)の割合は、クオリティχと呼ばれ、以下の式(1)で表される。
χ=Gg/(Gg+Gl)=Gg/G ・・・(1)
ここで、Gは流れる冷媒全体の質量流量、Ggは当該冷媒全体のうちの気相の冷媒の質量流量、Glは当該冷媒全体のうち液相の冷媒(冷媒液)の質量流量を表す。冷媒の蒸発が進むと、冷媒全体の質量流量Gのうち、気相の冷媒の質量流量Ggが大きくなるため、クオリティχが大きくなり1に近づいてくる。
図3は、プレート式熱交換器920内における冷媒の流れる方向fcに平行な方向(X軸方向)の各位置と、冷媒と冷水との間の熱伝達率h([W/K・m])との関係を示したグラフである。プレート式熱交換器920内の冷媒は、第一端920aから第二端920bに向かって蒸発が進む。蒸発が進むと流れる冷媒全体に対する気相の冷媒の割合が高くなるので、冷媒のクオリティχが大きくなる。
よって、プレート式熱交換器920内において、冷媒のクオリティχは、第一端920aから第二端920bに向かって(X軸逆方向に向かって)高くなるように分布し、第二端920bにおいて、最も高くなる。
他方、プレート式熱交換器920内において、第一端920aからプレート式熱交換器920中央に向かって、熱伝達率hは高くなり、プレート式熱交換器920中央付近でピークを示す。さらに、プレート式熱交換器920中央から第二端920bに向かって、熱伝達率hは極端に減少した後、一定値に向かって漸減する。ここで、冷媒の流れの速さ、冷媒の温度、冷媒の種類(水、油等)によってピークのX軸位置は変わる。
このとき、プレート式熱交換器920のうち、熱伝達率hがピークを示すプレート式熱交換器920中央から第一端920aまでの領域を低クオリティ領域QLとし、熱伝達率hがピークを示すプレート式熱交換器920中央から第二端920bまでの領域を高クオリティ領域QHとする。
高クオリティ領域QHにおいて、冷媒の流れる方向fcに向かうほど、冷媒の蒸発は一層進み、冷媒は噴霧流の状態(気相の中に液滴が分散して存在する状態)へと変化する。冷媒が噴霧流となると、空間中の冷媒の液滴が少なくなることで、伝熱面積が小さくなったり、プレートの壁面と接触する冷媒の液滴の面積が小さくなったりすることで、伝達効率が極端に低下する。この結果、高クオリティ領域QHにおいて、冷媒の熱伝達率hは、冷媒の流れる方向fcに向かって極端に減少する。図3に、プレート式熱交換器920の熱伝達率曲線の変曲点Piを示す。熱伝達率hは変曲点Pi前後において極端に減少する。第一端920aから第二端920bまでの距離をLfとすると、第一端920aから変曲点Pi前後までの距離はLsとなっている。
また、低クオリティ領域QLにおいて、噴霧流に至らない程度に冷媒の蒸発が進み、冷媒の体積流量が大きくなるため、冷媒の熱伝達率hは上昇する。この結果、図3のグラフに示されるように、低クオリティ領域QLでは、冷媒の流れる方向fcに向かって、冷媒の熱伝達率hは緩やかに上昇する。
特に高クオリティ領域QHの熱伝達率hが極端に低くなった領域は、他の領域に比べて熱交換効率が劣っている。この結果、プレート式熱交換器920に、過剰の伝熱面積が必要となり、プレート式熱交換器920のサイズが大きくなってしまう。
そこで、以下の図4に示す本実施形態の熱交換システム10の構成とすることで、プレート式熱交換器920の過剰の伝熱面積にわたる熱交換が必要なくなり、プレート式熱交換器920のX軸方向の長さを短くすることができる。
本実施形態の熱交換システム10の構造について説明する。
図4に示すように、本実施形態の熱交換システム10は、複数のプレート式熱交換器20と、複数のプレート式熱交換器20に、冷水を並列的に流通させる冷水供給路90と、複数のプレート式熱交換器20に、冷媒を直列的に順次流通させる冷媒供給路80と、冷媒から気相分を分離させる気液分離部30とを備えている。
また、熱交換システム10は、第三冷媒排出路360、冷媒出口60を備えている。さらに、熱交換システム10は、第一冷水排出路170、第二冷水排出路270、第三冷水排出路370、及び冷水出口70を備えている。図4に示すように、第一冷水排出路170は、第一プレート式熱交換器120に分岐接続され、第二冷水排出路270は、第二プレート式熱交換器220に分岐接続されている。必要であれば、第三冷水排出路370を第三プレート式熱交換器320に分岐接続させてもよい。
プレート式熱交換器20の構造について説明する。
プレート式熱交換器20は、第一プレート式熱交換器120、第二プレート式熱交換器220及び第三プレート式熱交換器320を備えている。本実施形態では、各プレート式熱交換器として、図2で説明したような対向流型のプレート式熱交換器を用いる。
第一プレート式熱交換器120は、等しい間隔で積層された複数のプレート121を備えている。第二プレート式熱交換器220も、等しい間隔で積層された複数のプレート221を備えている。第三プレート式熱交換器320も、等しい間隔で積層された複数のプレート321を備えている。各プレート式熱交換器における複数のプレートの間隔を互いに等しくすれば、プレート式熱交換器の組み立て部品が共通化されるために、製造工程を単純化できるとともに、生産コストを抑えることができる。複数のプレート121、221及び321は、いずれも熱伝導材料で構成され、プレート両面間で熱交換可能となっている。
さらに、本実施形態において、複数のプレート121の間隔、複数のプレート221の間隔及び複数のプレート321の間隔は、互いに等しくなるように構成されている。
したがって、本実施形態は、複数のプレート式熱交換器にわたって、複数のプレートの間隔が全て等しくなるように構成されている。複数のプレートの間隔を全て等しくすれば、プレート式熱交換器の組み立て部品がより共通化されるために、製造工程をより単純化できるとともに、生産コストをより抑えることができる。
さらに、対向流型のプレート式熱交換器920と同様に、第一プレート式熱交換器120は、内部に積層形成された複数の流路を備えている。熱交換システム10は、第一プレート式熱交換器120内部の積層形成された複数の流路に対し、冷媒と冷水とを互いに対向方向に流している。さらに、熱交換システム10は、第一プレート式熱交換器120内部の積層形成された複数の流路に対し、冷媒と冷水と積層方向に交互に流している。したがって、第一プレート式熱交換器120内部に、冷媒液Clと冷水Wiとが、積層方向に対して交互に流され且つ対向方向に流されることによって、第一プレート式熱交換器120は、対向流型のプレート式熱交換器を構成している。
よって、第一プレート式熱交換器120に導入された冷媒液Clと冷水Wiとは、第一プレート式熱交換器120内部において、積層方向に対して交互に流され且つ対向方向に流されることによって、互いに熱交換を行う。熱交換された冷媒液Clは、冷水Wiの熱を吸収して(冷水Wiに加熱されて)二相流状態の冷媒Cmに変換されて、第一プレート式熱交換器120から排出される。熱交換された冷水Wiは、冷媒液Clに熱を放出して(冷媒液Clに冷却されて)冷水Woとなり、第一プレート式熱交換器120から排出される。
第二プレート式熱交換器220も、第一プレート式熱交換器120と同様に、内部に積層形成された複数の流路を備えている。同様に、第二プレート式熱交換器220内部に、冷媒液Clと冷水Wiとが、積層方向に対して交互に流され且つ対向方向に流されることによって、第二プレート式熱交換器220は、対向流型のプレート式熱交換器を構成している。冷媒液Clと冷水Wiは、第二プレート式熱交換器220内部において、積層方向に対して交互に流され且つ対向方向に流されることによって、互いに熱交換を行う。熱交換された冷媒液Clは、二相流状態の冷媒Cmに変換されて、第二プレート式熱交換器220から排出される。熱交換された冷水Wiは、冷水Woとなり、第二プレート式熱交換器220から排出される。
第三プレート式熱交換器320も、第一プレート式熱交換器120と同様に、内部に積層形成された複数の流路を備えている。同様に、第三プレート式熱交換器320内部に、冷媒液Clと冷水Wiとが、積層方向に対して交互に流され且つ対向方向に流されることによって、第三プレート式熱交換器320は、対向流型のプレート式熱交換器を構成している。冷媒液Clと冷水Wiは、第三プレート式熱交換器320内部において、積層方向に対して交互に流され且つ対向方向に流されることによって、互いに熱交換を行う。熱交換された冷媒液Clは、二相流状態の冷媒Cmに変換されて、第三プレート式熱交換器320から排出される。熱交換された冷水Wiは、冷水Woとなり、第三プレート式熱交換器320から排出される。
冷媒の経路の構成について説明する。
冷媒供給路80は、冷媒入口40、第一冷媒導入路140、第二冷媒導入路240、第三冷媒導入路340、第一冷媒排出路160、第二冷媒排出路260を備えている。図4に示すように、第一冷媒導入路140及び第一冷媒排出路160は、第一プレート式熱交換器120に分岐接続されている。第二冷媒導入路240及び第二冷媒排出路260は、第二プレート式熱交換器220に分岐接続されている。必要であれば、第三冷媒導入路340を第三プレート式熱交換器320に分岐接続させてもよい。
熱交換システム10で熱交換される冷媒液(飽和液)が、熱交換システム10に導入される。熱交換システム10に導入される冷媒液Clは、冷媒入口40から導入される。第一冷媒導入路140の上流端は、冷媒入口40に接続されている。よって、冷媒入口40へ導入された冷媒は、第一冷媒導入路140へ導入される。
第一冷媒導入路140の下流端は、第一プレート式熱交換器120の第一端120aにおいて、第一プレート式熱交換器120へ接続されている。よって、冷媒液Clは、第一冷媒導入路140を介して、冷媒入口40から第一プレート式熱交換器120へ導入される。第一冷媒排出路160の上流端は、第一プレート式熱交換器120の第二端120bにおいて、第一プレート式熱交換器120へ接続されている。よって、第一プレート式熱交換器120は、第一冷媒排出路160へ二相流状態の冷媒Cmを排出する。
第一冷媒排出路160の下流端は、後で説明する第一気液分離部130を介して、第二冷媒導入路240の上流端へ接続されている。よって、第一プレート式熱交換器120から排出された二相流状態の冷媒Cmのうち、冷媒液Clは、第一冷媒排出路160及び第一気液分離部130を介して、第二冷媒導入路240の上流端へ導入される。
第二冷媒導入路240の下流端は、第二プレート式熱交換器220の第一端220aにおいて、第二プレート式熱交換器220へ接続されている。よって、冷媒液Clは、第二冷媒導入路240を介して、第二プレート式熱交換器220へ導入される。第二冷媒排出路260の上流端は、第二プレート式熱交換器220の第二端220bにおいて、第二プレート式熱交換器220へ接続されている。よって、第二プレート式熱交換器220は、第二冷媒排出路260へ二相流状態の冷媒Cmを排出する。
第二冷媒排出路260の下流端は、後で説明する第二気液分離部230を介して、第三冷媒導入路340の上流端へ接続されている。よって、第二プレート式熱交換器220から排出された二相流状態の冷媒Cmのうち、冷媒液Clは、第二冷媒排出路260及び第二気液分離部230を介して、第三冷媒導入路340の上流端へ導入される。
第三冷媒導入路340の下流端は、第三プレート式熱交換器320の第一端320aにおいて、第三プレート式熱交換器320へ接続されている。よって、冷媒液Clは、第三冷媒導入路340を介して、第三プレート式熱交換器320へ導入される。第三冷媒排出路360の上流端は、第三プレート式熱交換器320の第二端320bにおいて、第三プレート式熱交換器320へ接続されている。よって、第三プレート式熱交換器320は、第三冷媒排出路360へ冷媒液Clを一部含む冷媒ガスCg(二相流状態の冷媒Cm)を排出する。
図4では、第三冷媒排出路360を第三プレート式熱交換器320に分岐接続させていないが、必要であれば、第三冷媒排出路360を第三プレート式熱交換器320に分岐接続させてもよい。
第三冷媒排出路360の下流端は、冷媒出口60に接続されている。よって、第三プレート式熱交換器320から排出された冷媒液Clを一部含む冷媒ガスCgは、第三冷媒排出路360を介して、冷媒出口60へ排出される。
このように、図4に示すとおり、熱交換システム10に導入された冷媒は、冷媒入口40→第一冷媒導入路140→第一冷媒排出路160→第二冷媒導入路240→第二冷媒排出路260→第三冷媒導入路340→第三冷媒排出路360→冷媒出口60を順に経由する。したがって、熱交換システム10の冷媒供給路80は、第一プレート式熱交換器120、第二プレート式熱交換器220及び第三プレート式熱交換器320に対して直列的に冷媒を流通させている。
冷水供給路90は、冷水入口50、第一冷水導入路150、第二冷水導入路250、第三冷水導入路350を備え、冷水入口50から第一冷水導入路150、第二冷水導入路250及び第三冷水導入路350へ分岐するように構成されている。図4に示すように、第一冷水導入路150は、第一プレート式熱交換器120に分岐接続されており、第二冷水導入路250は、第二プレート式熱交換器220に分岐接続されている。必要であれば、第三冷水導入路350を第三プレート式熱交換器320に分岐接続させてもよい。
熱交換システム10で熱交換される冷水Wiが、熱交換システム10に導入される。熱交換システム10に導入される冷水Wiは、冷水入口50から導入される。第一冷水導入路150の上流端は、冷水入口50に接続されている。よって、冷水入口50へ導入された冷水Wiは、第一冷水導入路150へ導入される。
第一冷水導入路150の下流端は、第一プレート式熱交換器120の第二端120bにおいて、第一プレート式熱交換器120に接続されている。よって、冷水Wiは、第一冷水導入路150を介して、冷水入口50から第一プレート式熱交換器120へ導入される。第一プレート式熱交換器120の第一端120aにおいて、第一プレート式熱交換器120へ第一冷水排出路170の上流端が接続されている。よって、冷水Woは、第一冷水排出路170を介して、第一プレート式熱交換器120から排出される。
第二冷水導入路250の下流端は、第二プレート式熱交換器220の第二端220bにおいて、第二プレート式熱交換器220に接続されている。よって、冷水Wiは、第二冷水導入路250を介して、冷水入口50から第二プレート式熱交換器220へ導入される。第二プレート式熱交換器220の第一端220aにおいて、第二プレート式熱交換器220へ第二冷水排出路270の上流端が接続されている。よって、冷水Woは、第二冷水排出路270を介して、第二プレート式熱交換器220から排出される。
第三冷水導入路350の下流端は、第三プレート式熱交換器320の第二端320bにおいて、第三プレート式熱交換器320に接続されている。よって、冷水Wiは、第三冷水導入路350を介して、冷水入口50から第三プレート式熱交換器320へ導入される。第三プレート式熱交換器320の第一端320aにおいて、第三プレート式熱交換器320へ第三冷水排出路370の上流端が接続されている。よって、冷水Woは、第三冷水排出路370を介して、第三プレート式熱交換器320から排出される。
第一冷水排出路170、第二冷水排出路270及び第三冷水排出路370は、合流するように冷水出口70に接続されている。よって、複数のプレート式熱交換器20から排出された冷水Woは、第一冷水排出路170、第二冷水排出路270及び第三冷水排出路370を介して合流され、冷水出口70へ排出される。
このように、図4に示すとおり、熱交換システム10に導入された冷水は、冷水入口50から、分岐する第一冷水導入路150、第二冷水導入路250及び第三冷水導入路350→合流する第一冷水排出路170、第二冷水排出路270及び第三冷水排出路370→冷水出口70を経由する。したがって、熱交換システム10の冷水供給路90は、第一プレート式熱交換器120、第二プレート式熱交換器220及び第三プレート式熱交換器320に対して並列的に冷水を流通させている。
気液分離部30及びその周辺の構成について説明する。
熱交換システム10は、気液分離部30として、第一気液分離部130及び第二気液分離部230を備えている。
第一気液分離部130は、第一冷媒排出路160の下流端と第二冷媒導入路240の上流端との間に設けられ、第一プレート式熱交換器120から第一冷媒排出路160へ排出された二相流状態の(気液相からなる)冷媒Cmを、冷媒ガスCg(気相成分)と冷媒液Cl(液相成分)とに分離する。
第一気液分離部130で分離された冷媒液Clは、第二冷媒導入路240を介して、第二プレート式熱交換器220へ導入され、再び冷媒液Clとして利用される。第一気液分離部130で分離された冷媒ガスCgは、第一冷媒ガス排出路161を介して、冷媒出口60へ排出される。
第二気液分離部230は、第二冷媒排出路260の下流端と第三冷媒導入路340の上流端との間に設けられ、第二プレート式熱交換器220から第二冷媒排出路260へ排出された二相流状態の冷媒Cmを冷媒ガスCg(気相成分)と冷媒液Cl(液相成分)とに分離する。
第二気液分離部230で分離された冷媒液Clは、第三冷媒導入路340を介して、第三プレート式熱交換器320へ導入され、再び冷媒液Clとして利用される。第二気液分離部230で分離された冷媒ガスCgは、第二冷媒ガス排出路261を介して、冷媒出口60へ排出される。
第三プレート式熱交換器320へ導入された冷媒液Clは、第三プレート式熱交換器320内での熱交換によって蒸発(気化)して、冷媒液Clを一部含む冷媒ガスCg(二相流状態の冷媒Cm)となり、第三冷媒排出路360を介して冷媒出口60へ排出される。
複数のプレート式熱交換器20の長さ及び複数のプレート式熱交換器20のプレートの積層数について説明する。
本実施形態の熱交換システム10は、複数のプレート式熱交換器20の間で気液分離を行うことで、冷媒ガスCg(気相成分)を排出しながら、熱交換を行っている。冷媒ガスCgを排出しながら熱交換を行っているので、例えば、第一プレート式熱交換器120だけで充分気化する必要がない。したがって、次に示すとおり第一プレート式熱交換器120のうち、高クオリティ領域QHに対応する部分を縮小することが可能である。
すなわち、一つのプレート式熱交換器で冷媒液Clを充分に気化し、冷媒ガスCgにして排出する場合、必要なプレート式熱交換器の長さは、Lfとなる。図3に示すように、高クオリティ領域QHのうち、熱伝達率hが極端に低くなった領域は、他の領域に比べて熱交換効率が劣っており、熱交換器全体からみて有効利用できていない領域である。これに対し、本実施形態の第一プレート式熱交換器120は、二相流状態の冷媒Cmを排出するから、長さLfとする必要がない。よって、本実施形態の第一プレート式熱交換器120は、高クオリティ領域QHのうち、有効利用できていない領域に対応する部分を省いた構成とすることができる。
したがって、本実施形態の第一プレート式熱交換器120の長さは、図5に示すように、Lfより短いLsとしている。第一プレート式熱交換器120の長さLsは、第一プレート式熱交換器120の第一端120aのX軸位置から、第一プレート式熱交換器120の熱伝達率曲線の変曲点Pi前後のX軸位置までの距離に等しい。本実施形態の場合、第二プレート式熱交換器220の長さも同様に、Lsとできる。
さらに、第三プレート式熱交換器320が二相流状態の冷媒Cmを排出することが許容される場合、第三プレート式熱交換器320も、有効利用できていない領域を縮小することができ、第三プレート式熱交換器320の長さもLsとできる。
プレート式熱交換器のプレートの積層数は、次に示すとおり、下流側に配置されたプレート式熱交換器ほど、少なくすることができる。
第一プレート式熱交換器120、第二プレート式熱交換器220、第三プレート式熱交換器320のそれぞれのプレートの積層数を、N1、N2、N3とする。このとき、長さLsの各プレート式熱交換器は、いずれも同じクオリティχの冷媒を排出しているものとする。
第一プレート式熱交換器120に質量流量Gの冷媒液Clが導入された場合、クオリティχで排出された二相流状態の冷媒Cmを、気液分離すると、分離された冷媒ガス(飽和蒸気)Cgの質量流量はG×χとなる。他方、分離された冷媒液Cl(飽和液)の質量流量はG×(1−χ)となる。
この場合、第一プレート式熱交換器120へ質量流量Gの冷媒液Clが導入され、第二プレート式熱交換器220へ質量流量G×(1−χ)の冷媒液Clが導入される。したがって、第一プレート式熱交換器120のプレート積層数をN1とすると、第二プレート式熱交換器220のプレート積層数を、N2=N1×(1−χ)とすることで、第一プレート式熱交換器120及び第二プレート式熱交換器220は、同じ熱伝達性能となる。
同様に、第三プレート式熱交換器320のプレート積層数を、N3=N1×(1−χ)とすれば、第一プレート式熱交換器120、第二プレート式熱交換器220及び第三プレート式熱交換器320は同じ伝熱性能となる。
すなわち、第Mプレート式熱交換器の積層数は、NM=N1×(1−χ)M−1とし、第一プレート式熱交換器120から第Mプレート式熱交換器に向かって、積層数が等比で少なくなるように構成すれば、すべてプレート式熱交換器で同じ伝熱性能とすることが可能となる。
ただし、最終段だけは、二相流状態の冷媒Cmを排出することになる。
以上のとおり、本実施形態では、プレート式熱交換器のX軸方向の長さを短くすることができるので、限られた面積空間の中に適用できる熱交換システムを構成することができる。
さらに、本実施形態では、第一プレート式熱交換器120から排出された二相流状態の冷媒Cmから冷媒ガスCgを分離した冷媒液Cl、すなわち飽和液を、第二プレート式熱交換器220の冷媒に利用している。同様に、第二プレート式熱交換器220から排出された飽和液を、第三プレート式熱交換器320の冷媒に利用している。
したがって、飽和液からなる冷媒液Clを第二プレート式熱交換器220及び第三プレート式熱交換器320に導入できるので、効率のよい熱交換が可能であるという相乗効果を有する。
「第二実施形態」
本発明に係る熱交換システムの第二実施形態について、図6を参照して説明する。
本実施形態の熱交換システム10´の構造は、第一実施形態の構造と基本的に同じであるが、冷媒が流通する冷媒流路と冷水が流通する冷水流路とが交差配置されている点が異なる。特に本実施形態では、冷媒が流通する冷媒流路と冷水が流通する冷水流路とが直交配置されている。その他の構成については第二実施形態と同様である。
図6に示すように、本実施形態の熱交換システム10´は、複数のプレート式熱交換器20´と、複数のプレート式熱交換器20´に冷水を並列的に流通させる冷水供給路90´と、複数のプレート式熱交換器20´に冷媒を直列的に順次流通させる冷媒供給路80と、冷媒から気相分を分離させる気液分離部30とを備えている。
さらに、熱交換システム10´は、第一冷水排出路170´、第二冷水排出路270´、第三冷水排出路370´、及び冷水出口70を備えている。
冷水供給路90´は、冷水入口50´、第一冷水導入路150´、第二冷水導入路250´、及び第三冷水導入路350´を備えている。
複数のプレート式熱交換器20´は、第一プレート式熱交換器120´、第二プレート式熱交換器220´及び第三プレート式熱交換器320´を備えている。本実施形態では、各プレート式熱交換器として、冷媒が流通する冷媒流路と冷水が流通する冷水流路とが直交配置されている直交流型のプレート式熱交換器を用いる。
第一冷水導入路150´は、図6に示すように、第一プレート式熱交換器120´に対して、X軸方向及びY軸方向に分岐接続されている。同様に、第二冷水導入路250´は、第二プレート式熱交換器220´に対して、X軸方向及びY軸方向に分岐接続されている。第三冷水導入路350´は、第三プレート式熱交換器320´に対して、X軸方向に分岐接続されている。各冷水導入路は、各プレート式熱交換器の紙面手前側(Y軸順方向側)のXZ側面に接続されている。
同様に、第一冷水排出路170´は、図6に示すように、第一プレート式熱交換器120´に対して、X軸方向及びY軸方向に分岐接続されている。同様に、第二冷水排出路270´は、第二プレート式熱交換器220´に対して、X軸方向及びY軸方向に分岐接続されている。第三冷水排出路370´は、第三プレート式熱交換器320´に対して、X軸方向に分岐接続されている。各冷水排水路は、各プレート式熱交換器の紙面奥側(Y軸逆方向側)のXZ側面に接続されている。
さらに、第三冷水導入路350´を、第三プレート式熱交換器320´に対して、X軸方向及びY軸方向に分岐接続しても構わない。同様に、第三冷水排出路370´を、それぞれ第三プレート式熱交換器320´に対して、X軸方向及びY軸方向に分岐接続しても構わない。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本実施形態では、各プレート式熱交換器における複数のプレートの間隔や複数のプレート式熱交換器にわたる複数のプレートの間隔は、組み立て部品の共通化、製造工程の単純化が重要でないときは、等しい間隔でなくても構わない。
また、各プレート式熱交換器における冷水流路のプレートの間隔と、冷媒流路のプレートの間隔は、それぞれ異なっていてもよい。
本実施形態の場合、第三プレート式熱交換器320から排出された二相流状態の冷媒Cmが、第三冷媒排出路360を介して冷媒出口60へ排出されている。すなわち、最終段のプレート式熱交換器から排出された二相流状態の冷媒Cmが、冷媒出口へ排出されている。この場合、冷媒出口は、少しの冷媒液Clを含む冷媒ガスCgを排出することとなる。
もし、少しの冷媒液Clの排出が許容されない場合は、最終段のプレート式熱交換器だけ熱交換性能を高くしたり、最終段のプレート式熱交換器と冷媒出口との間にも気液分離部を配置したりすることによって、第三プレート式熱交換器320が冷媒ガスCgを排出するように構成すればよい。
最終段のプレート式熱交換器だけ熱交換性能を高くするには、最終段のプレート式熱交換器だけプレートの層数を少し増やしたり(NM=N1×(1−χ)M−1+ΔNとしたり)、最終段のプレート式熱交換器だけプレートの長さを少し増やしたり(Ls+ΔLとしたり)すればよい。
また、複数のプレート式熱交換器の数(段数)を増やせば、最終段のプレート式熱交換器から排出される冷媒ガスCgに含まれる冷媒液Clの量(質量流量)を減らすことができる。
本実施形態は、気液分離部で二相流状態の冷媒Cmを、冷媒ガスCgと冷媒液Clとに分離しているが、二相流状態の冷媒Cmを、冷媒ガスCgと二相流状態の冷媒Cmに分離して、冷媒ガスCgを分離した二相流状態の冷媒Cmを次段のプレート式熱交換器に導入するものとしてもよい。このように構成することによって、厳密な気相と液相と分離が要求されないため、装置調整や装置構成の簡略化や廉価化が可能となる。
各冷媒導入路、冷媒排出路、冷水導入路及び冷水排出路と各プレート式熱交換器との分岐接続について、実施形態では、図4、図6に示すように、各プレート式熱交換器の外部で分岐して接続しているが、各プレート式熱交換器の外部で分岐せず接続し、各プレート式熱交換器の内部で分岐するものであってもよい。
各プレート式熱交換器内において、冷水流路を流通する冷水の温度が、図4、図6の紙面手前側と奥側とで(Y軸方向で)異なる場合がある。この場合、高クオリティ領域QHと低クオリティ領域QLの界面のX軸位置が、図4、図6の紙面手前側と奥側とで異なる。
特に第二実施形態では、冷水流路の下流となる奥側の界面が、手前側の界面に比べて、冷媒の流れる方向fcの下流側へシフトする傾向がある。
このような場合、奥側に供給する冷媒液Clの質量流量を、手前側に供給する冷媒液Clの質量流量よりも少なくなるように調整すればよい。このような調整を行うには、奥側の冷媒液Clの質量流量を少なくしてもよいし、手前側に供給する冷媒液Clの質量流量を多くしてもよい。当該流量を調整するには、第二実施形態の場合、第一冷媒導入路140をY軸方向に分岐して、各々流量調整された分岐路を第一プレート式熱交換器120´に接続すればよい。加えて、第一冷媒排出路160をY軸方向に分岐しても構わない。
各分岐の流量を調整するには、各分岐路に流量調整部を設けたり、各分岐路の配管径を異ならせたりすればよい。
本実施形態では、第一プレート式熱交換器120の長さを、プレート式熱交換器の熱伝達率曲線の変曲点Pi前後のX軸位置に対応させてLsとしたが、少なくともプレート式熱交換器の第一端120aのX軸位置から、熱伝達率曲線のピークのX軸位置を超える長さであればどのような長さでも構わない。第一プレート式熱交換器120の長さを短くすればするほど、第一プレート式熱交換器120の過剰な伝熱面積を減らすことができる。また、第一プレート式熱交換器120の長さを長くすればするほど、第一プレート式熱交換器120の積層数を減らすことができる。他のプレート式熱交換器の長さについても同様である。
本実施形態のプレート式熱交換器で用いる熱伝導材料としては、アルミニウム、グラファイト、銅、セラミックス等どのような材料でも構わない。
本実施形態の冷媒としては、アンモニア、HFC等、どのような冷媒を用いてもよい。
本実施形態は、冷水を冷却する装置であるが、常温水、温水、熱水を冷却する装置に適用してもよいし、油を冷却する装置に適用してもよい。
気液分離部としては、重力分離方式、遠心分離方式、フィルタ方式等、様々なものを用いることができる。
第二実施形態に関して、冷媒が流通する冷媒流路と冷水が流通する冷水流路とが直交配置に限らず、交差する配置であれば、どのような角度で交差しても構わない。
本実施形態で用いるプレート式熱交換器は、プレートにプレートフィンを用いることによって、プレート表面に伝熱促進効果のあるプレートフィン熱交換器としてもよい。プレートフィン熱交換器とすることで、伝熱性能を向上し、熱交換器の小型化を図ることが可能となる。
10:熱交換システム
20:プレート式熱交換器
30:気液分離部
40:冷媒入口
50:冷水入口
60:冷媒出口
70:冷水出口
80:冷媒供給路
90:冷水供給路
120:第一プレート式熱交換器
120a:第一端
120b:第二端
121:複数のプレート
130:第一気液分離部
140:第一冷媒導入路
150:第一冷水導入路
160:第一冷媒排出路
161:第一冷媒ガス排出路
170:第一冷水排出路
220:第二プレート式熱交換器
220a:第一端
220b:第二端
221:複数のプレート
230:第二気液分離部
240:第二冷媒導入路
250:第二冷水導入路
260:第二冷媒排出路
261:第二冷媒ガス排出路
270:第二冷水排出路
320:第三プレート式熱交換器
320a:第一端
320b:第二端
321:複数のプレート
340:第三冷媒導入路
350:第三冷水導入路
360:第三冷媒排出路
370:第三冷水排出路
920:プレート式熱交換器
920a:第一端
920b:第二端
921:複数のプレート
921a:プレート
921b:プレート
921c:プレート
921d:プレート
921e:プレート
922ab:流路
922bc:流路
922cd:流路
922de:流路
950:冷水導入路
960:冷媒排出路
970:冷水排出路
980:冷媒導入路
20´:プレート式熱交換器
90´:冷水供給路
120´:第一プレート式熱交換器
150´:第一冷水導入路
170´:第一冷水排出路
220´:第二プレート式熱交換器
250´:第二冷水導入路
270´:第二冷水排出路
320´:第三プレート式熱交換器
350´:第三冷水導入路
370´:第三冷水排出路
Cg:冷媒ガス
Cl:冷媒液
Cm:二相流状態の冷媒
fc:冷媒の流れる方向
h:熱伝達率
Pi:変曲点
QH:高クオリティ領域
QL:低クオリティ領域
Wi:冷水
Wo:冷水

Claims (6)

  1. 互いに間隔をあけて積層配置された複数のプレートを有し、前記複数のプレートによって、冷媒が流通する冷媒流路と冷水が流通する冷水流路とが交互に形成された複数のプレート式熱交換器と、
    前記複数のプレート式熱交換器に、前記冷水を並列的に流通させる冷水供給路と、
    前記複数のプレート式熱交換器に、前記冷媒を直列的に順次流通させる冷媒供給路と、
    前記冷媒供給路における一対の前記プレート式熱交換器の間の箇所に設けられて、上流側の前記プレート式熱交換器から排出された冷媒から気相分を分離させる気液分離部と、を備え、
    前記冷媒の下流側に配置された前記プレート式熱交換器ほど、前記プレートの数が少ない熱交換システム。
  2. 前記複数のプレート式熱交換器の各プレート式熱交換器のプレートの長さは同じであって、
    前記各プレート式熱交換器のプレートの数は、前記冷媒の下流側に配置された前記プレート式熱交換器になるにしたがって、等比で少なくなる請求項1に記載の熱交換システム。
  3. 前記間隔は、前記各プレート式熱交換器において互いに等しい
    請求項1又は2に記載の熱交換システム。
  4. 前記間隔は、前記複数のプレート式熱交換器にわたって互いに等しい
    請求項3に記載の熱交換システム。
  5. 前記複数のプレート式熱交換器において、前記冷媒が流通する前記冷媒流路と前記冷水が流通する前記冷水流路とが対向配置された
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の熱交換システム。
  6. 前記複数のプレート式熱交換器において、前記冷媒が流通する前記冷媒流路と前記冷水が流通する前記冷水流路とが交差配置された
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の熱交換システム。
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