JP2017155928A - 中空管の支持構造、および中空管における止め点の位置の設定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂製のサブストレーナの支持位置を適切に設定する。【解決手段】車両用の自動変速機のコントロールバルブ3で片持ち支持された樹脂製のサブストレーナ5の支持構造であって、サブストレーナ5は、長手方向の一端のオイルの吸入部51側が自由端であると共に、他端の連結部52側に、ブラケット61、62によりコントロールバルブ3に支持された湾曲部R(支持点)が設けられており、湾曲部Rと吸入部51との間の止め点Pの位置が、止め点Pの位置に応じて決まるサブストレーナ5の衝撃強度Sおよび固有振動数Fを、衝撃強度Sおよび固有振動数Fのそれぞれの閾値Th_S、Th_Fと比較して設定されている構成とした。【選択図】図3

Description

本発明は、中空管の支持構造、および中空管における止め点の位置の設定方法に関する。
アイドリングストップ機能を備える車両に搭載された自動変速機には、エンジン駆動されるメカオイルポンプの他に、バッテリ駆動される電動オイルポンプを備えるものがある。
電動オイルポンプは、コントロールバルブの下部に固定されたサブストレーナを介して、オイルパン内のオイルを吸引し、加圧したオイルを、摩擦締結要素などに供給するようになっている。
ここで、サブストレーナとして、金属製の中空管が広く用いられているが、近年の軽量化やコスト低減の要請により、樹脂製の中空管が採用されるようになっている。
この樹脂製の中空管は、例えば特許文献1に開示された中空体成型装置を用いて作製される。
特開2012−153086号公報
サブストレーナとして使用される中空管は、長手方向の一端が、オイルの吸入部、他端が、コントロールバルブとの連結部となっている。
中空管は、連結部を支持点として、コントロールバルブの下部で片持ち支持されており、自由端となる吸入部側の領域は、コントロールバルブの下面に沿って連結部から離れる方向に延びている。
ここで、支持点となる連結部の位置と、自由端となる吸入部の位置とが離れていると、自由端側が大きく振動して、サブストレーナの近傍に位置する他の部品と干渉する可能性がある。
そのため、中空管におけるコントロールバルブの下面に沿って設けられた領域は、間隔をあけて設けられたブラケットにより、コントロールバルブに固定されており、止め点(新たな支持点)となるブラケットの位置と、自由端となる吸入部の位置を近づけることで、吸入部側の振動を抑制している。
ここで、中空管の止め点となるブラケットの位置によっては、中空管の衝撃強度が低下することや、中空管が共振しやすくなることがあるので、金属製の中空管よりも剛性と強度が低い樹脂製の中空管の場合には、ブラケットの位置(止め点の位置)の設定を慎重に行う必要があった。
そのため、コントロールバルブの下部で片持ち支持された中空管の支持位置を適切に設定できるようにすることが求められている。
本発明は、
車両用の自動変速機のコントロールバルブで片持ち支持された樹脂製の中空管の支持構造であって、
前記中空管は、長手方向の一端が自由端であると共に、他端側に前記コントロールバルブにおける支持点が設けられており、
前記支持点と前記自由端との間の止め点の位置が、前記止め点の位置に応じて決まる前記中空管の衝撃強度および固有振動数を、前記衝撃強度および前記固有振動数のそれぞれの閾値と比較して設定されている構成とした。
中空管の衝撃強度と固有振動数は、支持点と自由端との間での止め点の位置に応じて変化するので、止め点の位置に応じて決まる衝撃強度および固有振動数と、衝撃強度および固有振動数のそれぞれの閾値とを比較して、止め点の位置を設定することで、中空管における止め点の位置を適切に設定できる。
サブストレーナの配置を説明する図である。 サブストレーナを説明する図である。 止め点の位置とサブストレーナの耐久性との関係を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を、車両用の自動変速機が備える電動オイルポンプのサブストレーナ5の場合を例に挙げて説明する。
図1は、車両用の自動変速機のコントロールバルブ3におけるサブストレーナ5の配置を説明する図であり、(a)は、コントロールバルブ3周りの側面図であり、(b)は、コントロールバルブ3周りを、オイルパン2側の下方から見た平面図である。
なお、図1の(a)では、変速機ケース1とオイルパン2を断面で示している。
図2は、サブストレーナ5を説明する図であり、(a)は、コントロールバルブ3の下部に固定されたサブストレーナ5の断面図であり、(b)は、サブストレーナ5をオイルパン2側の下方から見た平面図である。
図1に示すように、車両用の自動変速機では、変速機ケース1の下部に、変速機ケース1の下部開口11を覆うオイルパン2が設けられており、このオイルパン2の内部に、摩擦締結要素の締結や潤滑などに用いられたオイルOLが、回収されるようになっている。
このオイルパン2の内部には、油圧制御回路を内部に有するコントロールバルブ3が、変速機ケース1の下部に固定された状態で配置されており、このコントロールバルブ3には、オイルストレーナ4が付設されている。
オイルストレーナ4は、オイルの吸入口41を、オイルパン2内のオイルOL内に位置させて設けられており、メカオイルポンプ(図示せず)が駆動されると、オイルパン2内のオイルが、吸入口41からオイルストレーナ4内に吸入されたのち、メカオイルポンプ側に供給されるようになっている。
コントロールバルブ3の下部には、電動オイルポンプ(図示せず)のサブストレーナ5が設けられている。
図2の(a)に示すように、サブストレーナ5は、長手方向の途中位置に複数の湾曲部を有する樹脂製の中空管であり、長手方向の全長に亘って略同じ外径で形成された筒状の基部50を有している。
この基部50は、長手方向の一端が、オイルOLの吸入部51、他端が、コントロールバルブ3の下部に開口する連絡孔31(図2の(a)参照)との連結部52となっている。
図2の(a)に示すように、サブストレーナ5の基部50の内部には、オイルOLの通流路となる中空部53が、長手方向の一端(吸入部51)から他端(連結部52)まで及んで設けられている。
吸入部51は、基部50の一端側(図2の(a)における右側)の所定範囲を湾曲させて形成されており、コントロールバルブ3から離れる方向に傾斜した直線部510と、一端の開口53aがコントロールバルブ3側の上方を向くように湾曲した湾曲部511と、から構成されている。
そのため、電動オイルポンプ(図示せず)が駆動されると、オイルパン2内のオイルOLが、湾曲部511の開口53aから基部50の中空部53内に吸引されて、中空部53内を連結部52側に移動するようになっている。
基部50の連結部52側の領域は、コントロールバルブ3の下面32に対して略平行に配置されており、この領域の先が連結部52となっている。
図2の(b)に示すように、連結部52は、基部50の他端側(図2の(a)における左側)の所定範囲を、基部50に対して直交する方向に湾曲させて形成されており、サブストレーナ5は、連結部52の先端側が、コントロールバルブ3の連絡孔31に嵌入してコントロールバルブ3に連結されている。
図1の(b)に示すように、オイルパン2側の下方から見て、サブストレーナ5は、長手方向の一端側の吸入部51と他端側の連結部52の間の領域を、コントロールバルブ3の長手方向(図1における左右方向)に沿わせた向きで配置されている。
サブストレーナ5における吸入部51と連結部52との間の領域は、コントロールバルブ3の下部から突出する他の部材(図示せず)との干渉を避けるために、複数箇所で湾曲している。
図2の(b)に示すように、オイルパン2側の下方から見て、サブストレーナ5では、長手方向の途中位置に最も大きく湾曲した部位(湾曲部R)があり、この湾曲部Rを挟んで、基部50の長手方向における一方側と他方側に、ブラケット61、62が設けられている。
ブラケット61とブラケット62は、それぞれ、平面視における基部50の幅方向の一方の側縁50aと他方の側縁50bから、基部50に対して略直交する方向に延出している。
ブラケット61、62は、当該ブラケット61、62を貫通したボルトBにより、コントロールバルブ3の下面に固定されており、ブラケット61のボルトBによる連結点の中心P1と、ブラケット62のボルトBによる連結点の中心P2は、共通の仮想線L1上に位置している。
サブストレーナ5では、基部50における湾曲部Rが、ブラケット61、62を貫通したボルトBにより位置決めされており、仮想線L1と湾曲部Rとの交差している領域が、サブストレーナ5の実質的な支持点となっている。
そして、この湾曲部Rを基準として、吸入部51が設けられた一端(図2の(b)における右端)が自由端となっている。
サブストレーナ5の基部50では、湾曲部Rよりも吸入部51側の領域が大きく変位することを阻止するために、湾曲部Rと吸入部51の間の領域に、一対のブラケット63、64が設けられている。
ブラケット63、64もまた、それぞれ、平面視における基部50の幅方向の一方の側縁50aと他方の側縁50bから、基部50に対して略直交する方向に延出しており、これらブラケット63、64は、基部50を挟んで対称に設けられている。
ブラケット63、64もまた、当該ブラケット63、64を貫通したボルトBにより、コントロールバルブ3の下面に固定されており、一方のブラケット63のボルトBによる連結点P3と、他方のブラケット64のボルトBによる連結点P4は、共通の仮想縁L2上に位置している。
この仮想線L2は、前記した仮想線L1に対して平行であり、オイルパン2側の下方から見た基部50の湾曲部Rから吸入部51側の領域は、これら仮想線L1、L2に直交する仮想線Lxに沿う方向に延出している。
そのため、仮想線L2と基部50とが交差している領域が、サブストレーナ5の実質的な止め点となっており、サブストレーナ5の基部50における片持ち支持された領域は、一対のブラケット63、64(止め点P)よりも吸入部51側の領域となっている。
ここで、本願発明者は、外部から作用する応力(衝突力)や振動による樹脂製のサブストレーナ5の耐久性が、サブストレーナ5のコントロールバルブ3における支持点(湾曲部R)と、湾曲部Rと吸入部51との間の領域における基部50の止め点P(ブラケット63、64の位置)との間の距離に応じて変化することに着目した。
具体的には、サブストレーナ5の耐久性に影響するパラメータとして、サブストレーナ5に作用する衝撃に対する強度(衝撃強度S)と、固有振動数Fを考慮し、湾曲部Rと吸入部51の間の領域における止め点Pの位置に応じたパラメータ(衝撃強度、固有振動数)の変化を確認して、耐久性が最も高くなるように止め点Pの位置を設定した。
図3は、湾曲部Rと吸入部51の間の止め点Pの位置(ブラケット63、64の位置)と、サブストレーナ5の衝撃強度S、および基部50における領域A、Bの固有振動数Fとの関係を説明する図である。
サブストレーナ5の衝撃強度は、止め点Pの位置が、湾曲部R(支持点)から離れるにつれて低下する。
すなわち、ブラケット63、64の位置が、図中矢印a方向に移動するにつれて、サブストレーナ5の破壊に必要なエネルギーが低くなり(図中、実線参照)、矢印b方向に移動するにつれて高くなる。
実施の形態では、サブストレーナ5の下方に位置するオイルパン2(図1の(a)参照)が、障害物との衝突により突き上げられてサブストレーナ5の吸入部51側に衝突した場合の最大の衝突力(エネルギー)であって、サブストレーナ5に作用する最大の衝突力を考慮して閾値強度Th_Sが設定されている。
具体的には、サブストレーナ5がこの最大の衝突力で破壊されることのない強度であって、最小の強度に設定されている。
そのため、衝撃強度Sとの関係においては、衝撃強度Sの変化を示す実線と、衝撃強度Sの下限となる閾値強度Th_Sとが交差する位置Pyよりも左側(湾曲部R側)に、ブラケット63、64の位置(止め点Pの位置)が設定されていることが好ましい。
また、サブストレーナ5の基部50における固有振動数は、止め点Pを境にした一方側(湾曲部R)側の領域Aと、他方側(吸入部51側)の領域Bとで異なるものとなる。
そして、領域Aにおける固有振動数F(固有値)は、止め点Pの位置が、湾曲部R(支持点)から離れるにつれて低下する。
すなわち、ブラケット63、64の位置が、図中矢印a方向に移動するにつれて、固有振動数が低下して、共振によるサブストレーナ5の破壊が起こりやすくなる。
また、領域Bにおける固有振動数F(固有値)は、止め点Pの位置が、湾曲部R(支持点)から離れるにつれて上昇する。
すなわち、ブラケット63、64の位置が、図中矢印a方向に移動するにつれて、固有振動数が上昇して、共振によるサブストレーナ5の破壊が起こり難くなる。
実施の形態では、サブストレーナ5に共振による破壊が生じ得る固有振動数を考慮して、閾値周波数Th_Fが設定されている。
具体的には、サブストレーナ5の各領域A、Bに強振による破壊を生じさせることのない最小の固有振動数に設定されている。
そのため、固有振動数Fとの関係においては、領域Aの固有振動数Fを示す破線と、固有振動数Fの下限となる閾値周波数Th_Fとが交差する位置Pzと、領域Bの固有振動数Fを示す一点鎖線と、固有振動数Fの下限となる閾値周波数Th_Fとが交差する位置Pxの間に、止め点Pの位置が設定されていることが好ましい。
しかし、前記したように、衝撃強度Sとの関係においては、位置Pyよりも図中左側に、止め点Pの位置が設定されていることが好ましい。
そのため、実施の形態では、位置Pxと位置Pyの間(図中OK範囲)に、止め点P(ブラケット63、64)の位置が設定されている。
このように、衝撃強度Sと固有振動数Fとを考慮して、ブラケット63、64の位置(止め点Pの位置)を設定することで、剛性と強度が金属製のものよりも低い樹脂製のサブストレーナ5の耐久性を確保している。
以上の通り、実施の形態では
(1)車両用の自動変速機のコントロールバルブ3で片持ち支持された樹脂製のサブストレーナ5(中空管)の支持構造であって、
サブストレーナ5は、長手方向の一端のオイルの吸入部51側が自由端であると共に、他端の連結部52側に、ブラケット61、62によりコントロールバルブ3に支持された湾曲部R(支持点)が設けられており、
湾曲部Rと吸入部51との間の止め点Pの位置が、止め点Pの位置に応じて決まるサブストレーナ5の衝撃強度Sおよび固有振動数Fを、衝撃強度Sおよび固有振動数Fのそれぞれの閾値Th_S、Th_Fと比較して設定されている構成とした。
このように構成すると、サブストレーナ5の衝撃強度Sと固有振動数Fは、支持点(湾曲部R)と自由端(吸入部51)との間での止め点Pの位置に応じて変化するので、止め点Pの位置に応じて決まる衝撃強度Sおよび固有振動数Fと、衝撃強度Sおよび固有振動数Fのそれぞれの閾値Th_S、Th_Fと、を比較して、止め点Pの位置を設定することで、サブストレーナ5における止め点Pの位置を適切に設定できる。
よって、金属製のサブストレーナよりも剛性と強度の低い樹脂製のサブストレーナを自動変速機に採用しても、剛性と強度の違いに起因して、樹脂製のサブストレーナの耐久性が顕著に低くなることがない。
(2)サブストレーナ5の湾曲部Rから先の吸入部51側の領域は、コントロールバルブ3の下面に沿って湾曲部Rから離れる方向に延出して設けられていると共に、サブストレーナ5の下方には、オイルパン2が位置しており、
衝撃強度Sの閾値Th_Sは、障害物との衝突により突き上げられたオイルパン2が、サブストレーナ5に衝突した場合に作用する最大の衝突力(エネルギー)で、サブストレーナ5が破壊されることのない強度であって、最小の強度に設定されている構成とした。
このように構成すると、止め点Pの位置に応じて決まる衝撃強度Sが、閾値Th_S以上の強度となる位置に止め点Pの位置を設定することで、サブストレーナ5とオイルパン2との衝突によるサブストレーナ5の破壊を好適に防止できる。
特に、衝撃強度Sの閾値Th_Sは、オイルパン2におけるサブストレーナ5との離間距離が最も小さい領域に、例えば、路面上の石や段差が衝突して、オイルパン2がサブストレーナ5に衝突した場合を想定した最大の衝突力を基準として、この最大の衝突力が作用しても、サブストレーナ5が破壊されることのない最小の強度に設定されているので、サブストレーナ5の破壊をより確実に防止できるようになっている。
(3)固有振動数Fの閾値Th_Fは、サブストレーナ5に共振による破壊を生じさせることのない最小の固有振動数(固有値)に設定されている構成とした。
このように構成すると、止め点Pの位置に応じて決まる固有振動数Fが、閾値Th_F以上となる位置に、止め点Pの位置を設定することで、サブストレーナ5の共振による破壊を好適に防止できる。
特に、固有振動数Fの閾値Th_Fは、車両に搭載された状態での自動変速機に作用する振動を考慮して設定されているので、サブストレーナ5の共振による破壊をより好適に防止できる。
(4)止め点Pの位置は、
止め点Pの位置に応じて決まるサブストレーナ5の衝撃強度Sが、衝撃強度の閾値Th_Sよりも大きくなる位置範囲(図3におけるPyよりも左側)と、
止め点Pの位置に応じて決まるサブストレーナ5の領域A(第1領域)の固有振動数Fが、固有振動数Fの閾値Th_Fよりも大きくなる位置範囲(図3におけるPzよりも左側)と、
止め点Pの位置に応じて決まるサブストレーナ5の領域B(第2領域)の固有振動数Fが、固有振動数Fの閾値Th_Fよりも大きくなる位置範囲(図3におけるPxよりも右側)と、が重なる範囲(図3におけるOK範囲)に設けられている構成とした。
このように構成すると、衝突力によるサブストレーナ5の破壊と、共振によるサブストレーナ5の破壊の両方を好適に防止できる。
よって、金属製のサブストレーナよりも剛性と強度の低い樹脂製のサブストレーナを自動変速機に採用しても、剛性と強度の違いに起因して、樹脂製のサブストレーナの耐久性が顕著に低くなることがない。
なお、前記した実施の形態では、サブストレーナ5の領域Aの固有振動数Fと、サブストレーナ5の領域Bの固有振動数Fを、それぞれ固有振動数Fの閾値Th_Fと比較して、止め点Pの位置を設定する場合を例示したが、サブストレーナ5全体の固有振動数Fと、固有振動数Fの閾値Th_Fとの比較により、止め点Pの位置を設定しても良い。
すなわち、
(5)止め点Pの位置は、
止め点Pの位置に応じて決まるサブストレーナ5の衝撃強度Sが、衝撃強度Sの閾値Th_Sよりも大きくなる位置範囲と、
止め点Pの位置に応じて決まるサブストレーナ5の固有振動数Fが、固有振動数Fの閾値Th_Fよりも大きくなる位置範囲と、が重なる範囲に設けられている構成としても良い。
このように構成することによっても、衝突力によるサブストレーナ5の破壊と、共振によるサブストレーナ5の破壊の両方を好適に防止できる。
さらに、本願発明は、車両用の自動変速機のコントロールバルブ3で片持ち支持された樹脂製のサブストレーナ5(中空管)における止め点Pの位置の設定方法としても特定可能である。
具体的には、
(6)車両用の自動変速機のコントロールバルブ3で片持ち支持された樹脂製のサブストレーナ5(中空管)における止め点Pの位置の設定方法であって、
サブストレーナ5は、長手方向の一端のオイルの吸入部51側が自由端であると共に、他端の連結部52側に、ブラケット61、62によりコントロールバルブ3に支持された湾曲部R(支持点)が設けられており、
湾曲部Rと吸入部51との間の止め点Pの位置を、止め点Pの位置に応じて決まるサブストレーナ5の衝撃強度Sおよび固有振動数Fを、衝撃強度Sおよび固有振動数Fのそれぞれの閾値Th_S、Th_Fと比較して設定する構成のサブストレーナ5における止め点Pの位置の設定方法としても特定可能である。
さらに、本願発明は、
(7)車両用の自動変速機のコントロールバルブ3で片持ち支持された樹脂製のサブストレーナ5であって、長手方向の一端のオイルの吸入部51側が自由端であると共に、他端の連結部52側に、ブラケット61、62によりコントロールバルブ3に支持された湾曲部R(支持点)が設けられたサブストレーナ5における止め点Pの位置を設定するためのプログラムであって、
コンピュータを、
ブラケット63、64の位置(止め点の位置)に応じて決まるサブストレーナ5の衝撃強度Sを求める衝撃強度算出手段と、
ブラケット63、64の位置(止め点の位置)に応じて決まるサブストレーナ5の領域A(第1領域)と領域B(第2領域)の固有振動数Fを求める固有振動数算出手段と、
サブストレーナ5の衝撃強度Sと、衝撃強度の閾値Th_Sとの比較により、サブストレーナ5の衝撃強度Sが衝撃強度の閾値Th_Sよりも大きくなるブラケット63、64の位置範囲を求める衝撃強度用の位置範囲設定手段と、
サブストレーナ5の固有振動数Fと、固有振動数の閾値Th_Fとの比較により、サブストレーナ5の固有振動数Fが固有振動数の閾値Th_Fよりも大きくなるブラケット63、64の位置範囲を求める固有振動数用の位置範囲設定手段と、
衝撃強度用の位置範囲設定手段が求めたブラケット63、64の位置範囲と、固有振動数用の位置範囲設定手段が求めたブラケット63、64の位置範囲と、が重なる範囲内に、ブラケット63、64の位置範囲を設定する設定手段と、して機能させることを特徴とするプログラムとしても特定可能である。
なお、サブストレーナ5の領域A、Bの固有振動数Fは、サブストレーナ5を構成する筒状の基部50における領域A、Bの長さ、基部50の厚みや外径に応じて決まるものであり、衝撃強度の閾値Th_Sと固有振動数の閾値Th_Fは、コンピュータが備える記憶装置に予め記憶されているものであっても良く、ブラケット63、64の位置範囲を設定する際に、入力されるものであっても良い。
1 変速機ケース
2 オイルパン
3 コントロールバルブ
4 オイルストレーナ
5 サブストレーナ
11 下部開口
31 連絡孔
32 下面
41 吸入口
50 基部
50a 側縁
50b 側縁
51 吸入部
510 直線部
511 湾曲部
52 連結部
53 中空部
53a 開口
61〜64 ブラケット
B ボルト
F 固有振動数
OL オイル(フルード)
止め点 P
R 湾曲部
S 衝撃強度

Claims (7)

  1. 車両用の自動変速機のコントロールバルブで片持ち支持された樹脂製の中空管の支持構造であって、
    前記中空管は、長手方向の一端が自由端であると共に、他端側に前記コントロールバルブにおける支持点が設けられており、
    前記支持点と前記自由端との間の止め点の位置が、前記止め点の位置に応じて決まる前記中空管の衝撃強度および固有振動数を、前記衝撃強度および前記固有振動数のそれぞれの閾値と比較して設定されていることを特徴とする中空管の支持構造。
  2. 前記中空管の前記自由端側の領域は、前記コントロールバルブの下面に沿って前記支持点から離れる方向に延出して設けられていると共に、前記中空管の下方には、オイルパンが位置しており、
    前記衝撃強度の閾値は、前記オイルパンが前記中空管に衝突した場合に作用する衝突力で、前記中空管が破壊されることのない最小の強度に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の中空管の支持構造。
  3. 前記固有振動数の閾値は、前記中空管に共振による破壊を生じさせることのない最小の固有振動数に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の中空管の支持構造。
  4. 前記止め点の位置は、
    前記止め点の位置に応じて決まる前記中空管の衝撃強度が、前記衝撃強度の閾値よりも大きくなる位置範囲と、
    前記止め点の位置に応じて決まる前記中空管の固有振動数が、前記固有振動数の閾値よりも大きくなる位置範囲と、が重なる範囲に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の中空管の支持構造。
  5. 前記止め点の位置は、
    前記止め点の位置に応じて決まる前記中空管の衝撃強度が、前記衝撃強度の閾値よりも大きくなる位置範囲と、
    前記止め点の位置に応じて決まる固有振動数であって、前記中空管における前記止め点と前記支持点との間の第1領域の固有振動数が、前記固有振動数の閾値よりも大きくなる位置範囲と、
    前記止め点の位置に応じて決まる固有振動数であって、前記中空管における前記止め点と前記自由端との間の第2領域の固有振動数が、前記固有振動数の閾値よりも大きくなる位置範囲と、が重なる範囲に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の樹脂製の中空管の支持構造。
  6. 前記中空管は、電動オイルポンプが吸引するオイルが通流するサブストレーナであることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の樹脂製の中空管の支持構造。
  7. 車両用の自動変速機のコントロールバルブで片持ち支持された樹脂製の中空管における止め点の位置の設定方法であって、
    前記中空管は、長手方向の一端が自由端であると共に、他端側に前記コントロールバルブにおける支持点が設けられており、
    前記支持点と前記自由端との間の止め点の位置に応じて決まる前記中空管の衝撃強度および固有振動数と、前記衝撃強度および前記固有振動数のそれぞれの閾値とを比較して、前記止め点の位置を設定することを特徴とする中空管における止め点の位置の設定方法。
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