JP2017155348A - ポリアミド繊維およびそれよりなる布帛 - Google Patents

ポリアミド繊維およびそれよりなる布帛 Download PDF

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Abstract

【課題】布帛を作成した際にムラなどの欠点が発生せず、物性に優れた布帛製品が得られるポリアミド繊維の提供。【解決手段】繊度変動率が1.0%以下であり、繊度変動率測定における最大繊度と最小繊度の差が平均繊度の10%以下であり、繊維の開繊部の長さL1が5〜100mmであり、繊維の開繊部の長さ分布のばらつきが60%以下であり、交絡度Nを繊維の開繊部の長さLを用いて式(1)により定義する、繊維の開繊部の長さL1から求める交絡度N1と繊維に1.0cN/dtexの荷重をかけた後の繊維の開繊部の長さL2から求める交絡度N2の比N2/N1が0.8以上であり、繊維中に顔料を含むポリアミド繊維。繊維の引張強度が4.0cN/dtex以上であることが好ましいポリアミド繊維。N=1000/L・・・(1)【選択図】なし

Description

本発明は、顔料を含有したポリアミド繊維、およびそれを用いた布帛に関するものである。
ポリカプラミドやポリヘキサメチレンアジパミドに代表されるようなポリアミド繊維は、力学特性、耐薬品性、耐熱性に優れていることから、衣料用途や産業資材用途などで幅広く利用されている。特に、その優れた強さ、耐摩耗性、深みのある染色性等によって、多くの衣料用途に使われている。また、近年ファッションの多様化、用途の拡大が進み、インナーウエア、スポーツウエア、カジュアルウェア等でも意匠性の高いシャンブレー感のある生地が要求されている。
シャンブレー感のある生地の製造方法として、ポリアミド繊維とポリエステル繊維の組み合わせ、または、通常のアニオン染料で染色されるポリアミド繊維とカチオン染料で染色されるポリアミド繊維を組み合わせ、異なる染料で染色する方法が一般的に知られている。しかし、染色条件の異なる染料での染め分けでは、染色工程が複雑になり、製造コストの増加や染色廃液による環境負荷が増加することから、単一染料でのシャンブレー効果が発現するポリアミド繊維が望まれている。このような単一染料でのシャンブレー感を発現させる方法として、繊維中に顔料を含有するポリアミド繊維を用いる方法が検討されている。顔料を含むポリアミド繊維としては、特許文献1には繊維中にカーボンブラックを含有するポリアミド原着繊維が提案されている。
一般に布帛品位の安定化として、布帛製造時の単糸のたるみや毛羽の発生を防ぐために糸条に集束性を付与することを目的として糸条に交絡が施される。このときの繊維の交絡状態の最適化については、特許文献2や特許文献3にて繊維の交絡部の数、交絡部の長さ、非交絡部の長さなどの相互関係を規定したポリアミド繊維が提案されている。
特開2015−71839号公報 特開2007−126796号公報 特開2006−265743号公報
しかしながら、特許文献1に記載のカーボンブラック顔料を含む繊維は、繊維表面に顔料が析出し凹凸のある繊維表面となるため、低摩擦の繊維となる。そのため、繊維製造時には、2個のローラー間で延伸する際に、ローラー上で繊維のスリップが発生しやすく、延伸不良を引きおこし、部分的に繊維の均一性に欠ける。この繊維を織物に用いるとムラやスジとなり製品品位を低下させる原因となる。特に顔料を含む繊維は、含まないもしくは極少量含む繊維に比べてムラやスジが目立ちやすいため製品品位に課題が残る。
特許文献2に記載の交絡状態は、特に顔料を含む繊維の場合は低摩擦糸であるが故、製織緯打ち込みの際、糸に張力がかかった状態(飛走状態)では、交絡が緩み解けてしまう。すなわち、交絡保持率が低いため、織物にムラやスジが発生する問題がある。
また、特許文献3に記載の交絡方法は、延伸の前に強い交絡を施しており、特に顔料を含む繊維の場合は低摩擦であるが故、この交絡部がさらに低摩擦となって、ローラー上でスリップが連続的に発生しやすく、延伸不良を引き起こし、繊維全体の均一性に欠ける。そのためこの繊維を織物に用いるとムラやスジが発生する問題がある。
そこで、本発明は上記の問題点を解決しようとするものであり、布帛を作成した際にムラなどの欠点が発生せず、物性の均一性に優れた製品品位が得られるポリアミド原着繊維を提供することを課題とする。
上記課題は、下記の構成によって解決することができる。
(1)繊度変動率が1.0%以下であり、繊度変動率測定における最大繊度と最小繊度の差が平均繊度の10%以下であり、繊維の開繊部の長さL1が5〜100mmであり、繊維の開繊部の長さ分布のばらつきが60%以下であり、交絡度Nを繊維の開繊部の長さLを用いて以下の式(1)によって定義したとき、繊維の開繊部の長さL1から求める交絡度N1と繊維に1.0cN/dtexの荷重をかけた後の繊維の開繊部の長さL2から求める交絡度N2の比N2/N1が0.8以上であり、繊維中に顔料を含むことを特徴とするポリアミド繊維。
N=1000/L・・・(1)
(2)繊維の引っ張り強度が4.0cN/dtex以上であることを特徴とする(1)に記載のポリアミド繊維。
(3)顔料を0.1重量%以上含むことを特徴とする(1)または(2)に記載のポリアミド繊維。
(4)顔料としてカーボンブラックを含むことを特徴とする(1)から(3)に記載のポリアミド繊維。
(5)(1)から(4)に記載のポリアミド繊維を少なくとも一部に用いてなる布帛。
本発明によれば、布帛を作成した際にムラなどの欠点が発生せず、物性に優れた布帛製品が得られるポリアミド繊維を提供することができる。
図1は、本発明に係るポリアミド繊維の製造工程の一例を示す概略図である。
以下、本発明のポリアミド繊維について詳述する。
本発明のポリアミド繊維に用いるポリアミドは、いわゆる炭化水素基が主鎖にアミド結合を介して連結された高分子量体であり、アミノカルボン酸、環状アミドを原料として重縮合反応によって製造してもよく、もしくはジカルボン酸およびジアミンを原料として重縮合反応にて製造してもよい。以下、これらの原料を包括してモノマーという。モノマーとしては、石油由来モノマー、バイオマス由来モノマー、石油由来モノマーとバイオマス由来モノマーの混合物など限定されるものではない。かかるポリアミドとしては、特に限定されるものではないが、一例としてポリカプロラクタム、ポリウンデカノラクタム、ポリラウリルラクタムもしくはポリヘキサメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレンセバカミド、ポリヘキサメチレンドデカンジアミドなどを挙げることができ、この中でも製糸性、機械特性に優れており、ゲル化し難いことからポリカプロラクタムが好ましい。
本発明におけるポリアミドには本発明の目的を逸脱しない範囲で、主成分の他に第2、第3成分を共重合または混合しても良い。共重合成分としては、例えば脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミンから誘導される構造単位を含むことができ、共重合量は全モノマー量に対する共重合成分のモノマー量として10mol%以下が好ましく、さらに好ましくは5mol%以下である。
本発明におけるポリアミドの粘度は、衣料用繊維を製造するに常識的な範囲の粘度を選択すればよいが、98%硫酸相対粘度が2.0以上4.0以下のポリマーを使用することが好ましい。2.0以上であると、繊維としたときに十分な強度を得ることができ、4.0以下であると、紡糸時の溶融ポリマーの押出圧およびその経時の上昇速度を抑制でき、生産設備への過剰な負荷や口金の交換周期の延長が図れ、生産性が確保できるため、好ましい。また、かかる範囲とすることで得られた繊維を用いて布帛を作製した際、布帛の製品強度、例えば引裂強力が、実用に耐える強力を有する布帛を得ることができる。
本発明のポリアミド繊維は顔料を含むことを特徴とする。本発明のポリアミド繊維に使用される顔料は、無機顔料、有機顔料、天然顔料、合成顔料などが例示され、特に限定されるものではない。
本発明のポリアミド繊維は顔料としてカーボンブラックを含んでいることが好ましい。カーボンブラックは製法によって区分され、熱分解法によって製造されるアセチレンブラックやサーマルブラック、不完全燃焼法によって製造されるランプブラックやファーネスブラックなどが挙げられる。本発明のポリアミド繊維に含まれるカーボンブラックは、特に種類が限定されるものではないが、製造時のコストや環境面への影響、カーボンブラックの粒子径などの制御が容易なことから、ファーネスブラックであることが好ましい。
本発明のポリアミド繊維の顔料の含有量は、0.1重量%以上であることが好ましい。含有量を0.1重量%以上とすることにより、顔料特有の深い色のあるポリアミド繊維を得ることができる。また、顔料の含有量の上限は特に限定されるものではないが、ポリアミド繊維の製造時の糸切れを抑制でき、ポリアミド繊維の機械特性である強度を高めることができることから、5重量%以下とすることがより好ましい。顔料の含有量は、使用する顔料に応じた測定方法を適宜選択して同定すればよく、例えば、ポリアミド繊維がカーボンブラックを含んでいる場合、TG−DTAを用いて、温度範囲:室温〜900℃、昇温速度:100℃/min、大気流量20ml/minの条件でポリアミド繊維の重量変化を計測し、650〜900℃の領域で減量した比率から算出した値をカーボンブラックの消失量とみなし、ポリアミド繊維中のカーボンブラック含有量とする。
また、本発明の目的を損なわない範囲の量、種類であれば、耐熱性などの生産性向上のための添加剤が配合されていてもよいし、吸湿、抗菌、紫外線遮蔽、保温等の機能を持たせる添加剤が配合されてもよい。これらの添加物の含有量は、ポリアミドに対して0.001〜1重量%の範囲が好ましい。
本発明のポリアミド繊維は、繊度変動率が1.0%以下であることが必要である。繊維の繊度変動率は、zellweger uster社製のUSTER TESTER 5CXを用いて試料長500m、測定糸速度100m/分で、U%(Half)を測定し、得られたU%(Half)の値とした。繊維の繊度変動率は、繊維全体の繊維径のムラを示しており、繊度変動率が小さいほど繊維径の均一な繊維である。すなわち、繊度変動率を1.0%以下とすることにより、織物にムラやスジが発生せず、品位に優れた製品を得ることができる。好ましくは、繊度変動率は0.6%以下である。
本発明のポリアミド繊維は、繊維の繊度変動率測定における最大繊度と最小繊度の差が平均繊度の10%以下であることが必要である。繊維の繊度変動率測定における最大繊度と最小繊度の差は、zellweger uster社製のUSTER TESTER 5CXを用いて試料長500m、測定糸速度100m/分で、U%(Normal)を測定し、そのチャートにおける最大値と最小値の差とした。最大繊度と最小繊度の差は、繊維の一部で生じたムラを示しており、最大繊度と最小繊度の差が小さいほど繊維径の均一な繊維である。最大繊度と最小繊度の差を10%以下とすることにより、織物にムラやスジが発生せず、品位に優れた製品を得ることができる。好ましくは、最大繊度と最小繊度の差は平均繊度の5%以下である。
本発明のポリアミド繊維は、繊維の開繊部の長さL1が5〜100mmであることが必要である。かかる範囲とすることで、製織時に繊維が単糸ごとにばらけることがなく、また緯糸として用いた際の糸打ち込み時の糸の飛走状態が均一となり、織物にムラやスジが発生せず、品位に優れた製品を得ることができる。好ましくは5〜70mmである。
本発明のポリアミド繊維は、繊維の開繊部の長さL1のばらつきが60%以下であることが必要である。繊維の開繊部の長さばらつきは、繊維の交絡のかかり方のばらつきと一致するため、かかる範囲とすることで繊維の収束性が均一となり、製織時に単糸ごとにばらけることがなく、また緯糸として用いた際の糸打ち込み時の糸の飛走状態が均一となり、織物にムラやスジが発生せず、品位に優れた製品を得ることができる。好ましくは50%以下である。
本発明のポリアミド繊維は、交絡度Nを繊維の開繊部の長さLを用いて以下の式(1)によって定義したとき、繊維の開繊部の長さL1から求める交絡度N1と繊維に1.0cN/dtexの荷重をかけた後の繊維の開繊部の長さL2から求める交絡度N2の比N2/N1が0.8以上であることが必要である。
N=1000/L・・・(1)
1.0cN/dtexの荷重は、製織時に繊維にかかる張力と同等であり、交絡度の比N2/N1は製織時の繊維の交絡の保持率、すなわち、交絡度の比N2/N1が1に近いほど、製織時に繊維にかかる張力によって、繊維の交絡が解消されにくく、繊維製造時に付与された交絡を保持できていることを示している。製織時の経糸整経や緯糸打ち込みによって繊維に張力がかかると、繊維の交絡部の単糸同士の絡み合いがほどけ、繊維の開繊部の長さが長くなる。繊維の開繊部の長さが長くなると、布帛に織り込まれた繊維は単糸ごとにばらけやすくなり、近接する繊維同士の干渉によって単糸切れなどが生じ、織物の破裂強さや引裂強さの低下を招く。そのため、製織時の交絡保持率を高めることによって、優れた物性の織物が得られる。つまり、繊維に1.0cN/dtexの荷重をかける前の交絡度N1と荷重をかけて処理した後の交絡度N2の比N2/N1をかかる範囲とすることで引き裂き強力などの物性が優れた布帛を得ることができる。より好ましくは、0.9以上である。
本発明のポリアミド繊維は、繊維の引っ張り試験における引っ張り強度が4.0cN/dtex以上であることが好ましい。かかる範囲とすることで、引き裂き強力などの物性が優れた布帛を得ることができる。より好ましくは、4.5cN/dtex以上である。
本発明のポリアミド繊維の伸度は、用途に応じて適宜設定すれば良いが、布帛に加工する際の加工性の点から、好ましくは35〜60%である。
次に上述した繊度変動率、繊度変動率測定時の最大繊度と最小繊度の差、開繊部の長さ、開繊部の長さ分布のばらつき、繊維に1.0cN/dtexの荷重をかけた際の交絡度の保持率を満足するための好ましい形態について説明する。
本発明のポリアミド繊維の製造方法の一例を、図1にしたがって具体的に説明する。図1は本発明に係る合成繊維の製造工程の一例を示す概略図である。
溶融されたポリアミドチップをギヤポンプにて計量・輸送し、紡糸口金1から吐出させ、紡糸口金の直下に設けられた紡糸口金面に向けて蒸気が噴射されている蒸気噴出装置2と、蒸気噴射装置2の下流側に設けられ、かつ冷却装置3から冷却風が吹き流れている領域を通過させて糸条を室温まで冷却固化し、次いで給油装置4で給油して糸条を集束し、第1流体交絡ノズル装置5で予備交絡を付与し、引き取りローラー6、延伸ローラー7を通過させる。その際、糸条を引き取りローラー6と延伸ローラー7の周速度の比に従って延伸する。さらに、糸条を延伸ローラー7の加熱により熱セットし、延伸ローラーの下に設けられた第2流体交絡ノズル装置8で本交絡を付与し、ワインダー(巻取装置)9で巻き取る。本発明のポリアミド繊維を得るためには、図1に示したように引き取りローラーの前の第1流体交絡ノズル装置による予備交絡と延伸ローラーの後の第2流体交絡ノズル装置による本交絡にて交絡を付与すること、予備交絡と本交絡を付与する際の流体の圧力を適正な範囲とすること、紡糸ドラフトを好ましく制御すること、繊維への油剤の付着させる給油装置4を適正な位置とすること、繊維の単糸繊度を適正な範囲とすることである。これらについて、詳細に説明する。
本発明のポリアミド繊維の製造方法は、図1にて示した通り、引き取りローラーの前の第1流体交絡ノズル装置による予備交絡と延伸ローラーの後の第2流体交絡ノズル装置による本交絡にて交絡を付与することが重要である。
本発明のポリアミド繊維は繊維中に顔料を含んでおり、この顔料が繊維表面に露出するため、繊維表面と各種ローラーとの間の摩擦係数が顔料を含まない繊維に比べて低下する。各種ローラーとの間の摩擦係数が低下すると、ローラーの繊維を把持する力が低下する。このようにローラーの繊維把持力が低下すると、引き取りローラーと延伸ローラー間での延伸時に繊維の張力が高くなることにより、特に引き取りローラーにおいて、繊維のスリップが発生する。ここで、引き取りローラーで繊維のスリップが発生すると、スリップが発生した部分の繊維の走行速度が引き取りローラーの周速度より速くなるため、引き取りローラーと延伸ローラーの周速度の比から計算される延伸倍率より実延伸倍率が低下するので延伸が不良となる。このようにスリップが発生し延伸不良となると、延伸不良部の繊維径は太くなる。そのため、正常部と延伸不良部で繊維径に差が生じ、繊度変動率が大きくなるため、延伸不良部を含む繊維を織物に用いると、延伸不良部がムラやスジとなり、織物の品位を低下させる。
また、前記したポリアミド繊維の製造方法においては、引き取りローラーでのスリップによる延伸不良は、特に繊維の交絡部で発生しやすい。繊維の交絡部は単糸同士が絡み合い、開繊部に比べて繊維の表面積が小さくなるため、繊維の交絡部は開繊部に比べて引き取りローラーおよび延伸ローラーとの摩擦係数が低下する。繊維の交絡部で摩擦係数の低下が生じると、引き取りローラーと延伸ローラーの間で繊維にかかる張力によって繊維の交絡部が局所的にスリップし、繊維中に局所的な延伸不良部が生じる。すなわち、局所的に繊維径が太くなり、繊維変動率が悪化し、繊維の繊度変動率測定における最大繊度と最小繊度の差が大きくなる。これにより、織物とした際にムラやスジとなり、織物の品位を低下させる。さらに、本発明のポリアミド繊維は顔料を含むことによって顔料を含まない繊維に比べて摩擦係数が低下しているため、交絡部での局所的な繊維のスリップが発生しやすいことが判明した。
繊維の交絡部でのスリップを低減させるため、第1流体交絡ノズル装置にて延伸前に繊維に付与する交絡を減少させる必要がある。延伸前の交絡度を低下させる方法として、第1流体交絡ノズル装置での流体の噴出圧力を低減する方法が有用である。一方で、第1流体交絡ノズル装置での流体の噴出圧力を低減すると、繊維の開繊部の長さL1が長くなり、また、繊維の開繊部の長さL1のばらつきが大きくなるため、得られた繊維を用いて織物とすると、ムラやスジとなり、織物の品位を低下させる。
上記の理由により、本発明のポリアミド繊維の製造方法は、図1にて示した通り、引き取りローラーの前の第1流体交絡ノズル装置による予備交絡と延伸ローラーの後の第2流体交絡ノズル装置による本交絡にて交絡を付与することが重要である。第1流体交絡ノズル装置にて繊維が引き取りローラーでスリップしない程度の交絡を付与し、目的とする繊維の開繊部の長さL1と繊維の開繊部の長さL1のばらつきが得られるように延伸ローラーの後の第2流体交絡ノズル装置にて交絡を付与する。
第1流体交絡ノズル装置にて予備交絡を付与する際の流体の噴出圧力は0.05MPa以上0.20MPa以下とすることが好ましい。上述したとおり、かかる範囲の噴出圧力とすることで、引き取りローラーでの繊維のスリップを抑制することができ、延伸不良を発生させることないため、繊度変動率、繊度変動率測定時の最大繊度と最小繊度の差が適正となり、また、引き取りローラーと延伸ローラーの間で延伸する際に単糸ごとにばらけて延伸切れが発生することがないため、織物にムラやスジが発生せず、品位に優れた製品を得ることができる。より好ましくは0.05MPa以上0.15MPa以下である。
さらに、第2流体交絡ノズル装置にて本交絡を付与する際の流体の噴出圧力は0.15MPa以上0.30MPa以下とすることが好ましい。かかる範囲の噴出圧力とすることで、繊維の交絡度を高めることができ、一方で、交絡ノズル装置との接触による繊維強度の低下が生じないため、織物にムラやスジが発生せず、品位に優れた製品を得ることができる。より好ましくは0.15MPa以上0.20MPa以下である。
本発明のポリアミド繊維の製造において、口金吐出線速度と引き取りローラー6との速度比によって表される紡糸ドラフトは70以上200未満が好ましい。ここで、口金吐出線速度とは紡糸口金1の吐出孔より吐出されるポリマーの単位時間あたりの吐出体積を口金吐出孔断面積にて除したものである。この紡糸ドラフトは、紡糸口金1の吐出孔より吐出されてから冷却され、引き取りローラー6に引き取られるまでの間に繊維にかかる張力と相関があり、紡糸ドラフトが大きいほど、引き取りローラー6に引き取られるまでの繊維にかかる張力は大きくなる。引き取りローラー6に引き取られるまでの繊維にかかる張力が大きいほど、第1流体交絡ノズル装置5によって予備交絡が繊維に付与されにくくなり、一方で、引き取りローラー6に引き取られるまでの繊維にかかる張力が小さいほど、第1流体交絡ノズル装置5によって予備交絡が繊維に付与されやすくなる。すなわち、かかる範囲に紡糸ドラフトを制御することによって、第1流体交絡ノズル装置5によって付与される予備交絡が適正となり、引き取りローラー6での繊維のスリップが発生せず、繊度変動率、繊度変動率測定時の最大繊度と最小繊度の差が適正となり、また、延伸時に繊維が単糸にばらけて延伸切れなどが発生することもないため、織物にムラやスジが発生せず、品位に優れた製品を得ることができる。より好ましくは100以上180未満である。
本発明のポリアミド繊維の製造において、繊維に油剤を付与する給油装置4の紡糸口金面から600mm以上2000mm以下とすることが好ましい。給油装置4の位置を係る範囲とすることで、第1流体交絡ノズル装置5によって付与される予備交絡が適正となり、引き取りローラー6での繊維のスリップが発生せず、繊度変動率、繊度変動率測定時の最大繊度と最小繊度の差が適正となり、また、延伸時に繊維が単糸にばらけて延伸切れなどが発生することもないため、織物にムラやスジが発生せず、品位に優れた製品を得ることができる。より好ましくは1000mm以上1500mm以下である。
本発明のポリアミド繊維の単糸繊度は、0.8dtex以上2.0dtex以下とすることが好ましい。単糸繊度の太さは交絡の付与されやすさと相関があるため、かかる範囲の単糸繊度を選択することによって、第1流体交絡ノズル装置5による予備交絡の付与度が適正となり、引き取りローラー6での繊維のスリップが発生せず、繊度変動率、繊度変動率測定時の最大繊度と最小繊度の差が適正となり、また、延伸時に繊維が単糸にばらけて延伸切れなどが発生することもない。さらに、第2流体交絡ノズル装置8による本交絡の付与度も適正となるため、繊維の開繊部の長さ、開繊部の長さ分布のばらつき、交絡の保持率が適正となる。よって、織物にムラやスジが発生せず、品位に優れた製品を得ることができる。より好ましくは、0.8dtex以上1.5dtex以下である。
また、本発明のポリアミド繊維の断面形状は、丸断面だけでなく、扁平、Y型、T型、中空型、田型、井型など多種多様な断面形状を採用することができる。
本発明を実施例で詳細に説明する。なお、実施例中の測定方法は以下の方法を用いた。
[測定方法]
A.硫酸相対粘度
試料0.25gを濃度98wt%の硫酸100mlに溶解して濃度1g/lとなるように調整し、オストワルド型粘度計を用いて25℃での流下時間(T1)を測定した。引き続き、濃度98wt%の硫酸のみの流下時間(T2)を測定した。T2に対するT1の比、すなわちT1/T2を硫酸相対粘度とした。
B.融点(Tm)
パーキンエルマー社製の示差走査型熱量計DSC−7型を用い、試料ポリマー20mgを、1stRUNとして、昇温速度20℃/分で20℃から270℃まで昇温し、270℃の温度で5分間保持した後、降温速度20℃/分で270℃から20℃まで降温し、20℃の温度で1分間保持した後、さらに2ndRUNとして、昇温速度20℃/分で20℃から270℃まで昇温したときに観測される吸熱ピークの温度を融点とした。
C.繊度
試料を枠周1.125mの検尺機にて200回巻カセを作成し、熱風乾燥機にて乾燥後(105±2℃×60分)、天秤にてカセ重量を量り公定水分率を乗じた値から繊度を算出した。測定は4回行い、平均値を繊度とした。また、得られた繊度をフィラメント数で割り返した値を単繊維繊度とした。
D.引っ張り強度および伸度
オリエンテック(株)製“TENSILON”(登録商標)UCT−100を測定機器として用い、JIS L1013(化学繊維フィラメント糸試験方法、2010年)に示される定速伸長条件で測定した。伸度は、引張強さ−伸び曲線における最大強力を示した点の伸びから求めた。また、引っ張り強度は、最大強力を繊度で除した値を強度とした。測定は10回行い、平均値を引っ張り強度および伸度とした。
E.カーボンブラックの含有量(質量%)
TG−DTA(ナノテクノロジー社製 熱重量測定装置SII TG/DTA 6200)、ポリアミド黒原着糸の試料1.4mgを用いて、温度範囲:室温〜900℃、昇温速度:100℃/min、大気流量20ml/分の条件でポリアミド繊維の重量変化を計測し、650〜900℃の領域で減量した比率から算出した値である。
F.繊度変動率
zellweger uster社製のUSTER TESTER 5CXを用いて試料長500m、測定糸速度100m/分で、U%(Half)を測定し、得られたU%(Half)の値を繊度変動率とした。
G.最大繊度と最小繊度の差
上記F項での繊度変動率の測定におけるU%(Normal)のチャートにおける最大値と最小値の差を最大繊度と最小繊度の差とした。
H.交絡測定法
Rothschild社(スイス)製 ENTANGLEMENT TESTERR−2040を用い、測定速度2.5m/分、トリップテンションレベル1.2cN、トリップ後の次回針刺しまでの糸長0.5m 、繰り返し測定回数を50回とし、サンプルを連続測定した。測定糸条への針刺部からトリップテンションレベル(1.2cN)に到達してトリップするまでの糸条長を非交絡部分の開繊長と見なし、得られた50個のデータから、それぞれ下記により求めた。
(a)開繊部の長さL
得られた50個のデータの平均より求めた。
(b)開繊部の長さのばらつき(CV)
開繊部の長さL、得られた50個のデータの標準偏差Sを用いて以下の式より求めた。
CV(%)=S/L×100
(c)交絡度N
開繊部の長さLを用い、以下の式より求めた。
N=1000/L 。
I.1.0cN/dtexの加重処理後の交絡度
2対の表面が鏡面であるローラー間で繊維に1.0cN/dtexの荷重をかけて100m/分の速度で走行させた後に巻き取ることで加重処理を行う。この加重処理後の繊維にて上記H項(c)の交絡度を測定する。
J.布帛目視検査
本発明のポリアミド繊維を緯糸に用いて織物を作製し、目視検査にて織物50mあたりでのムラやスジの発生状態によって以下の三段階で評価し、○以上の評価結果で合格とした。
◎:布帛にスジやムラがなく、優れた品位を有する。
○:わずかなスジやムラが発生しているが、製品として使用するには問題ない。
×:スジやムラが発生しており、製品として使用できない。
K.織物引裂強力
織物の引裂強力は、JIS L 1096(織物及び編物の生地試験方法、2010年)の8.14.1項に規定されている引裂強さJIS法D法(湿潤時グラブ法)に準拠して、緯方向において測定し、引裂強力が6.0N以上の場合、実用に耐える布帛強力が得られていると判断した。
(実施例1)
(ポリアミド繊維の製造)
ベースポリマーとして、酸化チタン含有量0.02重量%のポリカプロラクタム(硫酸相対粘度2.60、融点220℃)を水分率0.03重量%以下となるよう常法にて乾燥した。該ポリカプロラクタムにDBP給油量180ml/100gのファーネス法カーボンブラックを含有量がベースポリマーに対して15重量%となるように2軸混練機で混練し、30μmカットのフィルターを通過後に吐出させてマスターチップを製造し、水分率0.03重量%以下となるよう常法にて乾燥した。得られたカーボンブラック含有のポリカプロラクタムマスターチップとベースポリマーのポリカプロラクタムチップを、1:15の割合でブレンドし、カーボンブラックを1.0重量%含むポリカプロラクタムベースチップを得た。該ベースチップを図1に示す紡糸機に投入し、紡糸温度265℃にて溶融し、吐出孔径0.16mm、孔長0.32mmの丸孔を80ホール有する紡糸口金1から紡出させた。冷却装置3で糸条に冷風を吹き付けて冷却固化し、紡糸口金面より1000mmの位置に設置した給油装置4により給油した後、第1流体交絡ノズル装置5にて流体噴出圧力0.05MPaで予備交絡を付与し、引き取りローラー6の周速度(引取速度)を2180m/min(設定値)で引き取った。続いて、引き取りローラー6にて引き取った糸条を、表面温度155℃の延伸ローラー7で引き取ることにより、ローラー間で延伸倍率1.75倍にて延伸し、第2流体交絡ノズル装置8にて流体噴出圧力0.15MPaで本交絡を付与し、巻取速度を3700m/min(設定値)としたワインダー9で巻き取り、22dtex−20フィラメントのポリカプロラクタムマルチフィラメントを得た。
(織物の製造)
経糸に22dtex−20フィラメントの顔料を含まないポリカプロアミド繊維を用い、該ポリアミドマルチフィラメントを緯糸に用い、経密度188本/2.54cm、緯密度155本/2.54cmに設定し平組織で製織した。
得られた生機地を常法に従って、1リットル当たり2gの苛性ソーダ(NaOH)を含む溶液でオープンソーパーにより精練し、シリンダー乾燥機にて120℃で乾燥し、次いで170℃にてプレセットした。その後、耐圧性のドラム型染色機にて、2.0℃/分の速度で120℃まで昇温させ、120℃の設定温度で60分間染色を行った。染色後は流水にて20分間水洗し、脱水、乾燥をして、経密度200本/2.54cm、緯密度160本/2.54cmである織物を得た。織物製造時のヨコムラ発生回数と得られた織物の引裂強力を前記方法で評価した。結果を表1に示す。
(実施例2)
第1流体交絡ノズル装置5の流体噴出圧力を0.18MPaとしたこと以外は、実施例1と同様の条件にてポリカプロラクタムマルチフィラメントおよび織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
(実施例3)
第2流体交絡ノズル装置8の流体噴出圧力を0.22MPaとしたこと以外は、実施例1と同様の条件にてポリカプロラクタムマルチフィラメントおよび織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
(実施例4)
給油装置4の位置を紡糸口金面から800mmとしたこと以外は、実施例1と同様の条件にてポリカプロラクタムマルチフィラメントおよび織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
(実施例5)
給油装置4の位置を紡糸口金面から1800mmとしたこと以外は、実施例1と同様の条件にてポリカプロラクタムマルチフィラメントおよび織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
(実施例6)
吐出孔径0.14mm、孔長0.28mmの丸孔を80ホール有する紡糸口金1から紡出させたこと以外は、実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
(実施例7)
吐出孔径0.20mm、孔長0.40mmの丸孔を80ホール有する紡糸口金1から紡出させたこと以外は、実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
(実施例8)
吐出孔径0.20mm、孔長0.40mmの丸孔を48ホール有する紡糸口金1から紡出させたこと以外は、実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
(実施例9)
実施例1に記載した方法で得られたカーボンブラック含有のポリカプロラクタムマスターチップとベースポリマーのポリカプロラクタムチップを、1:30の割合でブレンドし、カーボンブラックを0.5重量%含むポリカプロラクタムベースチップを得られたチップを用いたこと以外は、実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表1に示す。
Figure 2017155348
(比較例1)
第1流体交絡ノズル装置5の流体噴出圧力を0.25MPaとしたこと以外は、実施例1と同様の条件にてポリカプロラクタムマルチフィラメントおよび織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
(比較例2)
第2流体交絡ノズル装置8を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の条件にてポリカプロラクタムマルチフィラメントおよび織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
(比較例3)
第1流体交絡ノズル装置5の流体噴出圧力を0.25MPaとし、第2流体交絡ノズル装置8を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の条件にてポリカプロラクタムマルチフィラメントおよび織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
(比較例4)
第1流体交絡ノズル装置5を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の条件にてポリカプロラクタムマルチフィラメントおよび織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
(比較例5)
給油装置4の位置を紡糸口金面から500mmとしたこと以外は、実施例1と同様の条件にてポリカプロラクタムマルチフィラメントおよび織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
(比較例6)
給油装置4の位置を紡糸口金面から3000mmとしたこと以外は、実施例1と同様の条件にてポリカプロラクタムマルチフィラメントおよび織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
(比較例7)
吐出孔径0.10mm、孔長0.20mmの丸孔を80ホール有する紡糸口金1から紡出させたこと以外は、実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
(比較例8)
吐出孔径0.25mm、孔長0.50mmの丸孔を80ホール有する紡糸口金1から紡出させたこと以外は、実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
(比較例9)
吐出孔径0.25mm、孔長0.50mmの丸孔を32ホール有する紡糸口金1から紡出させたこと以外は、実施例1と同様の条件にてマルチフィラメントと織物を得た。得られたマルチフィラメントおよび織物の評価結果を表2に示す。
Figure 2017155348
布帛を作成した際にムラなどの欠点が発生せず、物性に優れた布帛製品が得られるポリアミド繊維を提供することができる。
1:紡糸口金
2:蒸気噴出装置
3:冷却装置
4:給油装置
5:第1流体交絡ノズル装置
6:引き取りローラー
7:延伸ローラー
8:第2流体交絡ノズル装置
9:ワインダー(巻取装置)

Claims (5)

  1. 繊度変動率が1.0%以下であり、繊度変動率測定における最大繊度と最小繊度の差が平均繊度の10%以下であり、繊維の開繊部の長さL1が5〜100mmであり、繊維の開繊部の長さ分布のばらつきが60%以下であり、交絡度Nを繊維の開繊部の長さLを用いて以下の式(1)によって定義したとき、繊維の開繊部の長さL1から求める交絡度N1と繊維に1.0cN/dtexの荷重をかけた後の繊維の開繊部の長さL2から求める交絡度N2の比N2/N1が0.8以上であり、繊維中に顔料を含むことを特徴とするポリアミド繊維。
    N=1000/L・・・(1)
  2. 繊維の引っ張り強度が4.0cN/dtex以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド繊維。
  3. 顔料を0.1重量%以上含むことを特徴とする請求項1または2に記載のポリアミド繊維。
  4. 顔料としてカーボンブラックを含むことを特徴とする請求項1から3に記載のポリアミド繊維。
  5. 請求項1から4に記載のポリアミド繊維を少なくとも一部に用いてなる布帛。
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