JP2017154977A - 歯牙漂白用キット、及び歯牙漂白方法 - Google Patents

歯牙漂白用キット、及び歯牙漂白方法 Download PDF

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美保子 須田
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Sen Sai
倩 崔
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Megumi Ito
恵 伊藤
伸幸 辻本
Nobuyuki Tsujimoto
伸幸 辻本
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Abstract

【課題】本発明は、高い漂白効果を発揮できる歯牙漂白用キットを提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、遷移金属を担持した酸化チタンおよび水を含む歯牙漂白用組成物、及び照射強度が700mW/cm2以上且つ440〜490nmに発光ピークを有する光照射器を含む、歯牙漂白用キットである。遷移金属としては、銅、鉄、又は白金から選択される遷移金属が好ましく、また歯牙漂白用組成物に過酸化水素を含むことが好ましい。【選択図】 なし

Description

本発明は、歯牙漂白用キット、及び歯牙漂白方法に関する発明である。
近年、歯科の診療において、歯牙の形態や配列の他、色調などいわゆる審美性の改善に関する要望が強くなっている。中でも歯牙を削る等の負担が少ない処置の方法としてホワイトニング(漂白)があり、この方法は、薬剤によって歯牙に付着した着色物質を薄色化または無色化する方法である。
歯科診療における漂白方法は、主に2種類に大別できる。一つは、歯科医院にて処置を行い、比較的短期間で漂白する方法であり、オフィスホワイトニングと呼ばれる。もう一つの方法は、歯科医院にて処方された漂白材を家庭に持ち帰り、個々人の歯列形状に合わせて作成したトレー等に塗布して、そのトレーを歯列に一定時間装着する、ホームホワイトニングであり、比較的長期間を要する。中でも、短期間で効果が得られ、患者負担が少ないことから、オフィスホワイトニングが好まれる場合が少なくなくない。
歯牙の漂白に用いられる漂白材は、主として酸化物が用いられ、特に過酸化水素や過酸化尿素が多く用いられる。中でも、オフィスホワイトニングに用いられる漂白材の場合、より短時間で効果が得られることから、光触媒を配合した漂白剤に、光照射器で光照射する方法が種々提案されている。
特許文献1では、光触媒としてリン酸カルシウム被覆酸化チタン微粒子を二酸化チタンゾルと混合したものを漂白材として用い、照射光としては波長400nmから460nmのLED光が好適とされ、実施例では400nmから500nmの分光特性を有し且つ460nmにピークを有するLED光を照射している。
特許文献2では、二酸化チタンを光触媒として用いた漂白材を用い、照射光としては400nm以上の波長の光が好適とされ、実施例においては350nm以上の波長を含む紫外線を照射している。
特許文献3では、可視光型酸化チタンを光触媒として用いた漂白材を用い、照射光としては420nm〜600nmの波長を有する光が好適とされ、実施例においてはキセノンランプを光源として用いる光照射器(DMD社製APOLLO 95SE)、および青色LEDを用いている。
特許文献4では、可視光型酸化チタンを光触媒として用いた漂白材を用い、照射光としては420nm〜600nmの波長を有する光が好適とされ、実施例においてはキセノンランプを光源として用いる光照射器(DMD社製APOLLO 95SE)、およびハロゲンランプを光源として用いる光照射器(デントレード社製D−LUX 10)を用いている。
特許文献5では、酸窒化チタンを光触媒として用いた漂白材を用い、照射光としては紫及び/又は青色光が好適とされ、実施例においては蛍光管を光源として用いる光照射器(ジーシー社製ラボライトLVII)を用いている。
特許文献6では、金担持二酸化チタンを光触媒として用いた漂白材を用い、照射光としては照射光としては380nm〜600nmの波長を有する光が好適とされ、実施例においてはハロゲンランプを光源として用いる光照射器(デメトロン社製オプチラックス501)を用いている。
特許文献7では、450nm以上の吸収波長を有する可視光型酸化チタンが好適に漂白材に用いることが出来るとされ、実施例においては250LUX〜3000LUXの可視光を用いている。
特許文献8では、二酸化チタンを光触媒として用いた漂白材を用い、照射光としては照射光としては380nm以上の波長を有する光が好適とされ、実施例においてはハロゲンランプを光源として用いる光照射器(クラレメディカル社製ハイパーライテル)を用いている。
特許文献9では、白金担持酸化チタンを光触媒として用いた漂白材を用い、照射光としては420nm〜600nmの波長を有する光が好適とされ、実施例においてはハロゲンランプを光源として用いる光照射器(デントレード社製D−LUX 10)を用いている。
特許文献10では遷移金属担持酸化チタンが、歯牙の漂白材にも好適に用いられる旨の記載があり、強度が0.5〜300mW/cmの紫外光が好適な光源とされ、実施例では強度2.5mW/cm、波長455nmのLEDが用いられている。
特許文献11では、二酸化チタンを光触媒として用いた漂白材を用い、照射光としては380nm〜500nmの波長を有する光が好適とされ、実施例においてはハロゲンランプを光源として用いる光照射器(デメトロン社製オプチラックス501)を用いている。
特許文献12ではBiVO4を光触媒として用いた漂白材を用い、照射光としては380nm以上の波長を有する光が好適とされ、実施例においてはハロゲンランプを光源として用いる光照射器(デメトロン社製オプチラックス501)を用いている。
特開2000−344640号公報 国際公開第01/001943号パンフレット 国際公開第02/068576号パンフレット 特開2003−12432号公報 特開2004−83489号公報 特開2005−343813号公報 国際公開第06/030755号パンフレット 特開2007−186458号公報 特開2008−189548号公報 国際公開第14/046020号パンフレット 特開2014−205623号公報 特開2006−169121号公報
しかしながら、本発明者らが追試したところ、上記特許文献1〜12に記載の発明について、歯牙の漂白に関し、漂白効果は一定程度あるものの、十分な漂白効果を発揮するためには、改善の余地があることが判明した。
光触媒の作用機構は、光を吸収することで低電位の価電子帯の電子が高電位の伝導帯に遷移し、価電子帯には正孔と呼ばれる正電荷を帯びた電子欠陥が生じ、一方伝導帯には高エネルギーの自由電子が生じる。正孔は高い酸化力を有し、これによって着色物質である有機物が直接酸化されるか、或いは水が酸化されてヒドロキシラジカルが生じ、このヒドロキシラジカルが有機物を酸化する。一方、伝導帯の自由電子は還元力が高く、酸素を還元して、スーパーオキシドアニオンラジカルが生じ、或いは過酸化水素が存在する場合は過酸化水素が還元され、ヒドロキシラジカルが生じる。このように伝導帯の自由電子によって生じたラジカルも高い酸化力を有し、有機物を酸化する。これら光触媒は、価電子帯と伝導帯のエネルギー差(バンドギャップ)に相当する以上のエネルギーを有する波長の光(励起光)を吸収することで電子遷移が起こり、酸化作用を示す。しかしながら光触媒には以下のような問題がある。即ち、光を吸収して伝導帯に遷移した電子が再び正孔と結合し、酸化作用が著しく抑制されてしまう。これにより、歯牙漂白材においてはその漂白能力が制限される問題が生じる。そのため、特許文献1〜5、7、8、11記載の二酸化チタン光系触媒では十分な漂白効果が得られ難いものと推察される。特許文献5記載の酸窒化チタンにおいては、通常の二酸化チタンの価電子帯よりも電位の高い窒素由来の不純物帯の電子が光を吸収して伝導帯に遷移するため、生じた正孔の酸化力が低く、漂白効果の低下を招いていると考えられる。一方、特許文献6、9、11に記載の遷移金属を担持した二酸化チタン系光触媒では、伝導帯に遷移した電子が表面の遷移金属に移動するため、正孔との再結合が幾分か抑制されるとされている。しかしながら、公知文献実施例に記載された何れの光源を用いても、十分な漂白効果は得られなかった。
また、同様に特許文献12に記載のBiVOを光触媒として用いても十分な漂白効果は得られなかった。本発明の目的は、より漂白効果の高い歯牙漂白キットや歯牙漂白方法を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決するため、鋭意検討を行ったところ、特定の光触媒を用いた歯牙漂白用組成物と、一定以上の照射強度及び、特定の照射光のピーク波長を有する照射器を用いることで著しく漂白効果が改善されることを見出した。即ち、本発明は、遷移金属を担持した酸化チタンおよび水を含む歯牙漂白用組成物、及び照射強度が700mW/cm以上且つ440〜490nmに発光ピークを有する光照射器を含む、歯牙漂白用キットである。
本発明の好ましい態様としては、前記遷移金属が銅、鉄、又は白金から選択される1又は2以上の遷移金属である。さらに、前記歯牙漂白用組成物に過酸化水素を含む態様が好ましい。
さらに、本発明の別の好ましい態様としては、遷移金属を担持した酸化チタンおよび水を含む歯牙漂白用組成物を歯牙表面に塗布し、その後、照射強度が700mW/cm以上且つ440〜490nmに発光ピークを有する光照射器で光照射する、歯牙漂白方法である。
本発明によれば、従来公知の技術では達成できなかった高い歯牙漂白効果が得られる。更に、天然歯牙のみならず、義歯(入れ歯)の漂白にも使用できる。
本発明の歯牙漂白用キットは、遷移金属を担持した酸化チタンと水とを基本成分として含む歯牙漂白用組成物と、照射強度が700mW/cm以上且つ440〜490nmに発光ピークを有する光照射器を含んでなり、必要に応じて歯牙漂白用組成物に過酸化水素やその他添加材を含む。
以下、各成分について述べる。
<歯牙漂白用組成物>
(遷移金属を担持した酸化チタン)
本発明の歯牙漂白用組成物に用いられる遷移金属を担持した酸化チタン(以下遷移金属担持酸化チタンともいう)は、二酸化チタンに遷移金属が担持されたものである。
二酸化チタンとしては、例えばルチル型、アナターゼ型、ブルッカイト型二酸化チタンを上げることが出来る。本発明においては中でもルチル型、アナターゼ型二酸化チタンが好ましく、ルチル型酸化チタンがより好ましい。
遷移金属を担持させる二酸化チタンの比表面積は粉末状であれば特に制限されないが、好ましくは5m/g以上、より好ましくは10m/g以上、特に好ましくは20m/g以上である。
遷移金属は、遷移金属イオン、遷移金属単体、遷移金属塩、遷移金属酸化物、遷移金属水酸化物、及び(又は)遷移金属錯体の状態で担持される。遷移金属の担持量は二酸化チタン100質量部に対して遷移金属元素換算で0.001から2.0質量部担持されていれば、本発明の遷移金属担持酸化チタンとして好適に用いることが出来る。0.001質量部より少ないと伝導帯の電子と正孔の再結合が速くなることで漂白効果が低下し、2.0質量部より多いと、正孔の反応性が低下して同様に漂白効果が低下する傾向がある。より好ましくは0.005〜1.8質量部、更に好ましくは0.05〜1.5質量部、最も好ましくは0.1〜1.0質量部である。
遷移金属としては、伝導帯に遷移した電子が移動可能であれば特に制限されないが、本発明においては周期律表の第3〜第11族元素が好ましく、中でも第8〜第11族元素がより好ましく、鉄、銅、白金がより好ましい。最も好ましくは白金である。
具体的な鉄としては塩化鉄(III)、塩化鉄(II)、臭化鉄(III)、臭化鉄(II)、ヨウ化鉄(II)、硫酸鉄(III)、硝酸鉄(III)、水酸化鉄(III)、酸化鉄(III)、フェリシアン酸カリウム、フェロシアン酸カリウム、及びこれらの水和物等があげられ、中でも三価の鉄が好ましく、塩化鉄が好ましい。
銅としては塩化銅(II)、塩化銅(I)、臭化銅(II)、ヨウ化銅(II)、硫酸銅(II)、硝酸銅(II)、酸化銅(II)、水酸化銅(II)、テトラアンミン銅(II)錯体、及びこれらの水和物等があげられ、中でも2価の銅が好ましく、硫酸銅(II)又は塩化銅(II)が好ましい。
白金としては塩化白金(II)、塩化白金(IV)、ジヒドロキシテトラクロロ白金(IV)酸及びその塩、ヘキサクロロ白金(IV)酸及びその塩、臭化白金(II)、臭化白金(IV)、ヘキサブロモ白金(IV)酸及びその塩、ヘキサヨード白金(IV)酸及びその塩、水酸化(II)白金、及びこれらの水和物等があげられ、中でもヘキサクロロ白金(IV)酸及びその塩が好ましく、ヘキサクロロ白金(IV)酸がより好ましい。
遷移金属を二酸化チタンに担持させる方法は従来公知のものが何ら制限なく利用できる。例えば、二酸化チタンの粉末を、遷移金属イオン、遷移金属塩、遷移金属水酸化物、及び(又は)遷移金属錯体を含む溶液(以下遷移金属溶液)に含侵させる方法であっても良い。また、二酸化チタンの粉末を、遷移金属イオン、遷移金属単体、遷移金属塩、遷移金属酸化物、遷移金属水酸化物、及び(又は)遷移金属錯体と直接混合し、加熱する方法でもよい。また、スパッタリングによって直接遷移金属イオン、遷移金属単体、遷移金属塩、遷移金属酸化物、遷移金属水酸化物、及び(又は)遷移金属錯体を担持しても良い。中でも、二酸化チタンの粉末を、遷移金属溶液に含侵させる方法が好適に用いられる。
二酸化チタンを含侵させる遷移金属溶液の溶媒は、遷移金属イオン、遷移金属塩、遷移金属水酸化物、又は遷移金属錯体が溶解する限り、何ら制限はされないが、中でも除去が容易であり、二酸化チタンの分散性が良好である点から、水が最も好適に利用できる。その他、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドを単独で、或いは水と混合して用いても良い。
また、二酸化チタンを遷移金属溶液に含侵させる際に、他の補助剤を用いても良い。例えば、pH調製剤として、塩酸、酢酸等の酸、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の塩基性物質、又はリン酸緩衝溶液等のpH緩衝剤を添加しても良い。また、担持補助剤として水素化ホウ素ナトリウム等の水素化物、アセトアルデヒド等のアルデヒド類、グルコース、フルクトース、ラクトース、アラビノース、マルトース等の糖類、クエン酸、ギ酸等の有機酸、硫化ナトリウム、硫化水素、硫化アンモニウム等の硫黄化合物、亜リン酸、次亜リン酸及びそれらの塩、ヒドラジン等の還元作用を有する化合物、エチレンジアミン四酢酸等のキレート剤が上げられる。
また、二酸化チタンを遷移金属溶液に含侵させる際に、加熱処理を行っても良い。加熱温度は、特に制限されず、使用される溶媒、遷移金属等によって適時選択すればよい。特に水を溶媒として用いる場合には40℃〜100℃、より好ましくは60℃〜100℃で加熱すれば良い。
得られた遷移金属担持酸化チタンは、使用前に処理を行っても良い。処理方法としては、水洗等の洗浄により余剰の遷移金属、pH調製剤、又は担持補助剤を洗い流してもよい。或いは紫外〜可視光の光を照射しても良い。これら遷移金属担持酸化チタンの中でも白金担持酸化チタンが最も好ましい。
遷移金属担持酸化チタンの配合量は特に制限されないが、好ましくは、歯牙漂白用組成物100質量部に対して0.001〜20質量部、より好ましくは0.01〜10質量部、更に好ましくは0.05〜5質量部、最も好ましくは0.1〜3質量部である。
(水)
水は、保存安定性、漂白性能に有害な不純物を実質的に含まない事が好ましく、例としては脱イオン水、蒸留水等が挙げられる。
本発明の歯牙漂白用組成物における水の役割は、遷移金属担持酸化チタンの分散媒としてのみならず、光を吸収した遷移金属担持酸化チタンにより酸化され酸化性の強いヒドロキシラジカルを生じ、漂白効果を発揮する。
当該水の配合量も特に制限されるものではないが、歯牙漂白用組成物100質量部に対して、30〜99.999質量部であるのが好ましく、40〜99.99質量部であるのがより好ましい。
(過酸化水素)
本発明の歯牙漂白用組成物は、漂白補助剤として過酸化水素を含んでいても良い。過酸化水素は、光を吸収した遷移金属担持酸化チタンにより還元され、同様にヒドロキシラジカルを生じることから、より高い漂白効果が得られる。過酸化水素の配合量は、歯牙漂白用組成物100質量部に対して0.05〜40質量部が好ましい。0.05質量部より少ないと過酸化水素の添加効果が得られず、40質量部より多い場合、漂白効果は高くなるものの、歯肉等に付着した場合に炎症を起こす虞がある。より好ましくは0.1〜30質量部、更に好ましくは0.1〜15質量部、最も好ましくは1〜6質量部である。
また、本発明の歯牙漂白用組成物は、過酸化水素を利用する方法としては、水溶液とした時に過酸化水素を生じる化合物を用いても良い。このような化合物としては、炭酸ナトリウム過酸化水素化物、過酸化カルシウム、過酸化マグネシウム、尿素過酸化水素付加体(過酸化尿素)、過ホウ酸ナトリウム等があげられる。このような化合物を配合する場合の配合量は、生じうる過酸化水素に換算して、上述の過酸化水素の好ましい配合量になるように調製すればよい。
(その他)
本発明の歯牙漂白用組成物はその他公知の添加剤を配合しても良い。このような添加剤としては、増粘材、pH調製剤、安定剤等があげられる。
増粘材としては、無機増粘剤としてヒュームドシリカ、コロイダルシリカ、ゾルゲルシリカ、沈降シリカ、シリカゲル、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムナトリウム、フルオロアルミノシリケート、ヒドロキシアパタイト、アルミナ、ジルコニア、ディッカライト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト、ハロイサイト、メタハロサイト、クリソタイル、リザルダイト、蛇紋石、アンチゴライト、バイデライト、モンモリロナイト、ソーコナイト、スチブンサイト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バーミキュライト、スメクナイト、セピオライト、ネクタイト、イライト、セリサイト、海緑石−モンモリロナイト、ロウ石−モンモリロナイト、緑泥石−バーミキュライト、イライト−モンモリロナイト、ハロイサイト−モンモリロナイト、カオリナイト−モンモリロナイト等があげられる。
このような無機増粘剤はシランカップリング剤で処理されていてもよい。シランカップリング剤としては、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ジメトキシジメチルシラン、トリメトキシメチルシラン、ヘキサメチルジシラザン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、プロピルトリクロロシラン、トリメトキシプロピルシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリメトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルジメチルクロロシラン等があげられる。
有機増粘剤としてはグリセリン、エチレンクリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ソルビトール、マンニトール、繊維素グルコース酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルソース、ポリビニルピロリドン、グアーガム、カジブビーンガム、タラガム、タマリンドシードガム、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、アルギン酸, カラギナン、キサンタンガム、ジエランガム、カードラン、キチン、キトサン、キトサミンなどがあげられる。これら増粘剤の中でも無機増粘剤が好ましい。
pH調製剤としては、リン酸、リン酸塩、ピロリン酸、ピロリン酸塩、ポリリン酸、ポリリン酸塩、ホウ酸、ホウ酸塩、硫酸、硫酸塩、酢酸、酢酸塩、クエン酸、クエン酸塩、酒石酸、酒石酸塩、塩酸、硝酸、アンモニア、アミン類、アンモニウム塩類等があげられる。
安定剤としては、特に過酸化水素を安定化させる目的で添加することができる。このような安定化剤としては、スズ酸及びその塩、リン酸およびその塩等の、無機酸類およびその塩類、エチレンジアミン四酢酸及びその塩、酒石酸及びその塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)及びその塩等のキレート化剤があげられる。
その他の安定化剤としては、ヒンダードフェノール等の酸化防止剤を添加しても良い。そのほかの添加剤としては、染料、顔料等の着色剤を添加しても良い。
本発明の歯牙漂白用組成物の包装形態は特に制限されず、全ての成分を一つのパッケージに包装しても良いし、ある成分を別パッケージに分ける分包し、使用直前に混合してもよい。特に、過酸化水素と遷移金属担持酸化チタンが反応し、過酸化水素が分解してしまう場合にはこれらを分けて包装することが望ましい。
<光照射器>
本発明の歯牙漂白用キットは、上述の歯牙漂白用組成物と特定の光照射器(以下、単に照射器ともいう)を組み合わせることで初めて完成する。この照射器は照射強度が700mW/cm以上且つ440〜490nmに発光ピークを有する必要がある。このような照射器を用いることによって高い漂白効果が得られる詳しい理由は定かではないが、以下のように予想される。
即ち、通常の光触媒は、照射強度が強いほどその活性が強くなり、その関係は直線状に近い関係がある。しかしながら、本発明の歯牙漂白用組成物における照射強度と漂白効果の関係では、照射強度700mW/cm付近が閾値となり、照射強度700mW/cm以上の照射強度では著しく漂白効果が向上する。これは、本発明の歯牙漂白用組成物に用いる遷移金属担持酸化チタンにおいて、光照射によって伝導帯に遷移した電子と、価電子帯に生じた正孔の再結合が700mW/cm以上の光照射で著しく抑制されるためと考えられる。更に、漂白材を塗布した歯面に光を照射した場合、700mW/cm以上の照射強度であると、塗布した漂白材を透過して歯面を反射した光が更に漂白材中の遷移金属担持酸化チタンの活性化に寄与していると考えられる。このために、高い漂白効果が得られる。一方、700mW/cm未満の弱い光で長時間光照射を行っても、遷移電子と正孔の再結合の抑制効果は弱く、さらに歯面からの反射光も元々微弱であるために漂白効果を向上させることができない。更に、このような照射強度の光であっても、遷移金属担持酸化チタンの電子を伝導帯に効率よく励起させるための波長が440〜490nmに特異的である事がわかった。故に本発明の歯牙漂白用組成物に対して、700mW/cm以上且つ440〜490nmに発光ピークを有する照射器を組み合わせて用いることで極めて高い漂白効果が得られる事となった。
このような照射器としては、照射強度が700mW/cm以上且つ440〜490nmに発光ピークを有するものであれば何ら制限なく利用することが出来る。このような照射器は通常青色の光を発する。しかしながら、照射器の光源によって、発光ピーク波長が影響を受けることが多い。たとえば、ハロゲンランプを光源として用いた照射器は、その発光ピークを500nm付近に有するものがほとんどであり、本発明の照射器としては極めて制限される。また、蛍光管や水銀ランプを用いた場合も同様に440〜490nmに発光ピークを有していない。キセノンランプを光源に用いた場合にはフィルターによって不要な波長を遮断することで440〜490nmに発光ピークを与えることが可能であるが、フィルターによって照射強度が低減する恐れがあるため、高発光強度の光源を用いる必要がある。一方、LED照射器は、素子の設計により、発光波長が任意に設定できるため、440〜490nmに発光ピーク有する照射器の設計が容易であり、本発明の照射器の光源として特に好ましく利用することができる。
照射器の照射強度の測定方法は、歯科用照射器照射強度測定装置であるL.E.D.Radiometer(Kerr社製)で測定すれば良く、発光ピーク波長はUSB2000+(オーシャンプティクス社製)で測定すれば良い。
より好ましい照射強度は800mW/cm以上、特に好ましくは1000mW/cm以上である。
一方、漂白効果が得られる限り、特に照射強度に上限は無いが、照射強度が強い場合に、照射器から光と共に放射される熱により、塗布した歯牙漂白用組成物が乾燥することがある。このような場合、赤外線を遮断するフィルター等を用いて熱を遮断することで、乾燥を防ぐことができる。このような乾燥を防ぐ措置が困難な場合は、3000mW/cm以下、好ましくは2000mW/cm以下の照射器を用いることで乾燥を防ぐことができる。
また、より好ましい発光ピークの範囲は450〜480nm、特に好ましくは460〜480nmである。
このような照射器は比較的狭い範囲(1〜2歯の範囲)を照射するものでも良く、広範囲(3〜8歯の範囲)を一括で照射するものであってもよい。
また、照射時間は、短時間で高い漂白効果が得られる一方、長時間照射した場合は歯牙に塗布した漂白用組成物の乾燥等を招くため、一回の照射時間は通常は5分以下が好ましい。
本発明の最も好ましい態様は、上記説明した照射器と、遷移金属担持酸化チタンとして、白金担持酸化チタンを用いた歯牙漂白用組成物とのキットである。
本発明の歯牙漂白用キットは、上記した歯牙漂白用組成物と光照射器のみからなるキットであってもよいし、歯牙漂白用組成物と光照射器以外にも、その他漂白作業に用いる器具・材料とを組合わせたキットであってもよいし、歯科治療に一般に用いる材料とを組合わせたキットにしてもよい。
本発明の歯牙漂白用キットの使用方法は、通常は歯牙表面に歯牙漂白用組成物を塗布し、その塗布面に照射器で光照射を行う。その際に、光の透過性等を考慮し通常は1mm程度に漂白材を塗布するのが好ましい。光照射終了後は綿球やガーゼ等で漂白材をふき取り、水洗する。本発明の歯牙漂白用キットは従来公知の漂白方法よりも漂白効果が高いものであるが、歯牙の着色度合いが強く、一回の操作で望む効果が得られない場合は数回繰り返しても良い。また、本発明の歯牙漂白用キットは、口腔内で用いる場合のみならず、口腔外で義歯の漂白等に用いても何ら問題無い。
次に、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(1)使用した材料
光触媒
Cu担持二酸化チタンA:蒸留水1000mlに50gのルチル型酸化チタン(TTO−55(N)(石原産業製)、BET比表面積42m/g)を懸濁させて、酸化チタン100質量部に対して、銅イオンが0.22質量部となるように0.293gのCuCl・2HOを添加して、攪拌しながら90℃で1時間熱処理を行った。熱処理後、得られたスラリーを濾過し、蒸留水で3回洗浄し、80℃で15時間乾燥することで粉体を得た。得られた粉体をフッ化水素酸で加熱溶解し、溶解液をICPにより定量することで、全ての銅イオンがルチル型酸化チタンの表面に担持されていることを確認し、この粉体をCu担持二酸化チタンAとした。
Cu担持二酸化チタンB:蒸留水1000mlに50gのアナターゼ型酸化チタン(ST−01(石原産業製)、BET比表面積270m/g)を懸濁させて、酸化チタン100質量部に対して、銅イオンが0.22質量部となるように0.293gのCuCl・2HOを添加して、攪拌しながら90℃で1時間熱処理を行った。熱処理後、得られたスラリーを濾過し、蒸留水で3回洗浄し、80℃で15時間乾燥することで粉体を得た。得られた粉体をフッ化水素酸で加熱溶解し、溶解液をICPにより定量することで、全ての銅イオンがアナターゼ型酸化チタンの表面に担持されていることを確認し、この粉体をCu担持二酸化チタンBとした。
Fe担持二酸化チタン:蒸留水1000mlに50gのルチル型酸化チタン(TTO−55(N)(石原産業製)、BET比表面積42m/g)を懸濁させて、酸化チタン100質量部に対して、鉄イオンが0.22質量部となるように0.327gのFeClを添加して、攪拌しながら90℃で1時間熱処理を行った。熱処理後、得られたスラリーを濾過し、蒸留水で3回洗浄し、80℃で15時間乾燥することで粉体を得た。得られた粉体をフッ化水素酸で加熱溶解し、溶解液をICPにより定量することで、全ての鉄イオンがルチル型酸化チタンの表面に担持されていることを確認し、この粉体をFe担持二酸化チタンとした。
Pt担持二酸化チタン:蒸留水1000mlに50gのルチル型酸化チタン(TTO−55(N)(石原産業製)、BET比表面積42m/g)を懸濁させて、酸化チタン100質量部に対して、白金イオンが0.51質量部となるように0.674gのヘキサクロロ白金酸6水和物を添加して、攪拌しながら90℃で1時間熱処理を行った。熱処理後、得られたスラリーを濾過し、蒸留水で3回洗浄し、110℃で15時間乾燥することで粉体を得た。得られた粉体を蛍光X線分析によって分析し、約89%の白金がルチル型酸化チタンの表面に担持されていることを確認し、この粉体をPt担持二酸化チタンとした。
Au担持二酸化チタン:6.0gのルチル型酸化チタン(TTO−55(N)(石原産業製)、BET比表面積42m/g)を懸濁させて、600gの水、0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液45gを共に攪拌して懸濁液とし、この懸濁液に、酸化チタン100質量部に対して、金イオンが0.2質量部となるように0.1M塩化金酸水溶液0.6mlと水50mlとを混合した溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後1時間攪拌し、ホルマリン6.0g、水150mlを混合した溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、1時間攪拌し、攪拌後に濾過し、更に蒸留水で3回洗浄し、80℃で15時間乾燥して粉体を得た。得られた粉体を蛍光X線分析によって分析し、約70%の金がルチル型酸化チタンの表面に担持されていることを確認し、この粉体をAu担持酸化チタンとした。
二酸化チタン:アナターゼ型酸化チタン(ST−01(石原産業製)、BET比表面積270m/g)をそのまま用いた。
酸窒化チタン:特開2004−83489号公報および特開2002−154823号公報に示されるように、アナターゼ型酸化チタン(ST−01(石原産業製)、BET比表面積270m/g)と尿素を等量混合し、窒素ガス雰囲気下にて450℃、30分熱処理を行った。その後、蒸留水で洗浄し、80℃で15時間乾燥後、酸窒化チタンを得た。
リン酸カルシウム被覆二酸化チタン含有二酸化チタンゾル:リン酸カルシウム被覆二酸化チタン(ジュピター(昭和電工)、BET比表面積40m/g)0.1gと、アナターゼ型二酸化チタン(ST−01(石原産業製)、BET比表面積270m/g)0.03g、無機層状ケイ酸マグネシウム0.02g、および蒸留水10gを混合し、リン酸カルシウム被覆二酸化チタン含有二酸化チタンゾルとした。
Pt担持酸窒化チタン:上記で得られた酸窒化チタンを用い、Pt担持酸化チタンの調整と同様に処理を行い、Pt担持酸窒化チタンを得た。
可視光型二酸化チタンA:WO2006/030755号公報およびWO2002/068576号公報を参考に以下のように調製した。
3リットルの反応容器内に0℃の水2.1Kgを満たし、四塩化チタン0.23Kgを徐々に加えた。攪拌を2日間行い、四塩化チタン水溶液を作成した。作成した四塩化チタン水溶液に12.5%のアンモニア水溶液を徐々に滴下し、白濁液とし、最終pHが8となようにアンモニアを滴下した。その後、白濁液を濾過し、得られた白色固体を2Kgの6%アンモニア水に分散させ、24時間攪拌させた後、再び濾過して白色固体を得た。得られた白色固体を50℃で4日間乾燥し、得られた乾燥物を400℃、1時間焼成した。焼成後、得られた粉末を蒸留水に分散させた後に濾過し、濾液のpHが6〜7になるまでこれを繰り返した。得られた粉末を110℃、15時間乾燥させることで、可視光応答型二酸化チタンAを得た。
可視光型二酸化チタンB:WO2006/030755号公報およびWO2002/068576号公報を参考に以下のように調製した。
硫酸チタン溶液(24%)50gに対して28%アンモニア原液と蒸留水の1:1の混合物(アンモニア水)58mlを速やかに滴下した。得られた白濁液のpHが7になるようにアンモニア水を滴下し、24時間後に白濁液を濾過し、固体を得た。得られた固体を更にpH11に調製したアンモニア水中にて攪拌し、再度濾過することを8回繰り返し最後に蒸留水で洗浄を行うことで白色固体を得た。得られた固体を50℃で4日間乾燥し、更に400℃で1時間焼成することで、可視光型二酸化チタンBを得た。
BiVO:Bi7.19gと、V2.81gとを混合し、混合物を830℃、12時間焼成し、冷却後黄色固体を得た。得られた固体を乳鉢で粉砕し、BiVOを得た。
過酸化水素:市販の30%過酸化水素水を使用した。
水:市販の蒸留水を使用した。
5%過酸化水素水:30%過酸化水素水10gと、蒸留水50gを混合し、5%過酸化水素水とした。
10%過酸化水素水:30%過酸化水素水10gと、蒸留水20gを混合し、10%過酸化水素水とした。
20%過酸化水素水:30%過酸化水素水20gと、蒸留水10gを混合し、10%過酸化水素水とした。
(2)照射強度の測定
L.E.D.Radiometer(Kerr社製)を用いて測定した。各照射器の照射強度を表1に示す。
(3)ピーク波長の測定
USB2000+(オーシャンプティクス社製)を用いて測定した。各照射器のピーク波長を表1に示す。
Figure 2017154977
(4)目視による色変化の確認
漂白前に比べて、漂白後の黄色味或いは赤味が明らかに薄くなっている、或いは消失しているものを○、変化の無いものを×とした。
(5)色差計による色変化の確認
新鮮牛歯の表面を、予め歯磨材(メルサージュ、松風社製)で清掃し、この牛歯4本を一群として、漂白前と漂白後の色調を、色差計(東京電色社製:TC−1800MKII)を用いて測定し、その差をΔEで表した。尚ΔEは下記式により計算される
ΔE={(ΔL+(Δa+(Δb1/2
ΔL=L1−L2
Δa=a1−a2
Δb=b1−b2
なお、L1:漂白後の明度指数、a1,b1:漂白後の色質指数、L2:漂白前の明度指数、a2,b2:漂白前の色質指数、ΔE:色調変化量である。ΔEが高い値であるほど、漂白効果が高いことを示す。
実施例1
褐色スクリュー管ビン中、0.1gのCu担持二酸化チタンAと蒸留水9.9gを、暗所にてスターラーで10分攪拌し、漂白材を調製した。調製した漂白剤、及び照射器IIを用いて牛歯の漂白試験を行った。結果を表2に示す。
実施例2〜5
実施例1と同様に、表2に示す漂白材および照射器を用いて牛歯の漂白試験を行った。結果を表2に示す。
実施例6
褐色スクリュー管ビン中、0.1gのCu担持二酸化チタンAと5%過酸化水素水9.9gを、暗所にてスターラーで10分攪拌し、漂白材を調製した。調製した漂白剤、及び照射器IIを用いて牛歯の漂白試験を行った。結果を表2に示す。
実施例7〜26
実施例6と同様に、表2に示す漂白材および照射器を用いて牛歯の漂白試験を行った。結果を表2に示す。
なお、表2の過酸化水素水濃度の項目において0%(99)とは、過酸化水素を含まない水を歯牙漂白用組成物100質量部中99質量部用いたことを示しており、同様に5%(99)とは、過酸化水素を5質量%含む水を歯牙漂白用組成物100質量部中99質量部用いたことを意味する。表3,4も同様である。
Figure 2017154977
比較例1
褐色スクリュー管ビン中、0.1gの二酸化チタンと5%過酸化水素水9.9gを、暗所にてスターラーで10分攪拌し、漂白材を調製した。調製した漂白剤、及び照射器IIを用いて牛歯の漂白試験を行った。結果を表3に示す。
比較例2〜40
比較例1と同様に、表3に示す漂白材および照射器を用いて牛歯の漂白試験を行った。結果を表3、表4に示す。
Figure 2017154977
Figure 2017154977

Claims (4)

  1. 遷移金属を担持した酸化チタンおよび水を含む歯牙漂白用組成物、及び照射強度が700mW/cm以上且つ440〜490nmに発光ピークを有する光照射器を含む、歯牙漂白用キット。
  2. 遷移金属が銅、鉄、又は白金から選択される1又は2以上の遷移金属である請求項1記載の歯牙漂白用キット。
  3. 歯牙漂白用組成物に更に過酸化水素を含む請求項1又は2に記載の歯牙漂白用キット。
  4. 遷移金属を担持した酸化チタンおよび水を含む歯牙漂白用組成物を歯牙表面に塗布し、その後、照射強度が700mW/cm以上且つ440〜490nmに発光ピークを有する光照射器で光照射する、歯牙漂白方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110215305A (zh) * 2018-03-02 2019-09-10 张家港环纳环保科技有限公司 一种牙齿美白套装与牙齿美白方法

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