JP2017154768A - 吐出容器 - Google Patents
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Abstract
Description
この吐出容器は、内容物が収容された容器本体の口部に、上方付勢状態で下方移動自在に配設されると共に前方に向けて開口する内容物の吐出孔が形成された吐出ヘッドを有するポンプと、吐出孔に連通可能なシリンダと、シリンダの下端から下方に向けて延設されて容器本体内の底部に開口し、かつ内部がシリンダ部の内部と連通されたパイプと、容器本体の口部に取り付けられ、ポンプをこの口部に装着するキャップと、キャップから上方に向けて延びる支持部材と、支持部材に揺動軸回りに揺動自在に配設され、吐出ヘッドを押下げる押下部材と、を備えている。
この吐出容器では、押下部材を揺動軸回りに下方に向けて揺動させることで、吐出ヘッドを下方移動させる。これにより、パイプの下端開口部から吸い上げられた内容物を、吐出孔を通じて外部に吐出することができる。
具体的には、例えば吐出容器の組立て時に、パイプの下端部を容器本体の底部に突き当てることでパイプを屈曲変形させ、パイプの下端開口部を径方向に向けて開口させる場合がある。そのような場合には、組立て後のパイプの下端開口部が開口する方向と、吐出孔が開口する方向と、が互いに異なることがあり、この場合、容器本体内の内容物が残り少なくなったときに、パイプの下端開口部に内容物が集まるように吐出容器を傾けて使用しづらくなる。
また、容器本体の口部と装着キャップとにより上下方向に挟まれたシリンダのフランジ部が、容器本体の口部に対して回転するのが抑止されるため、シリンダのフランジ部と容器本体の口部における上端開口縁との間のシール性を維持することができる。
以下、第1実施形態に係る吐出容器1の構成を、図を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
さらに、径方向のうち吐出ヘッド13の吐出孔13Aが開口する方向を前方、その逆方向を後方とし、上下方向および前後方向に直交する方向を左右方向とする。
なお、容器本体2の中心軸線は、共通軸である中心軸線Oからずれていてもよい。
装着キャップ11は、ポンプ14を容器本体2の口部3に装着するためのキャップである。装着キャップ11は2段の円筒状に形成され、有頂筒状に形成された小筒部21と、小筒部21の下端から径方向の外側に向けて延在する段部22aと、段部22aの外周縁から下方に向けて延在し、かつ小筒部21よりも内径および外径が大きい大筒部22と、を有する。小筒部21は、ステム12を径方向の外側から囲繞している。小筒部21の天頂壁21aにおける径方向の中央部には、天頂壁21aを上下方向に貫通する貫通孔が形成されている。天頂壁21aの貫通孔内にステム12が挿通されている。小筒部21の外周面における上下方向の中間部には、外側に向けて突出する環状ガイド部21bが形成されている。環状ガイド部21bの上部には、径方向の外側に向かうに従い漸次下方に向けて延びる係合部21cが形成されている。これら小筒部21、大筒部22、および環状ガイド部21bは、中心軸線Oと同軸に配設されている。
大筒部22の内周面には、容器本体2の口部3における外周面に形成された雄ネジに螺着する雌ネジが形成されている。
なお、装着キャップ11は、容器本体2の口部3に対して螺着される場合に限定されるものではなく、例えばアンダーカット嵌合により装着されていても構わない。
ポンプ14は、容器本体2の口部3に上方付勢状態で下方移動自在に配設された吐出ヘッド13と、吐出ヘッド13のステム12に連係された二重円筒状のピストン41と、ピストン41が上下摺動自在に収容された円筒状のシリンダ42と、ステム12から下方に向けて延設され、ピストン41の内側を上下方向に貫く有底円筒状のピストンガイド43と、シリンダ42内に配設された球状の弁体44と、を有する。
弾性部25には、上下方向に延在すると共に下方に向けて開口するスリット状の切欠部25Aが周方向に間隔をあけて複数形成されている。なお、弾性部25の下端開口縁は、径方向外側から内側に向かうにしたがって漸次下方に向かうように傾斜している。
装着筒部31は、ステム12内に嵌合されている。装着筒部31の頂壁部に、上方に向けて被押下部100が突設されている。被押下部100は、装着筒部31の頂壁部における左右方向の中央部に配設されている。被押下部100は、表裏面が左右方向を向く板状に形成され、上端部は、左右方向から視て上方に突の曲線状に形成されている。被押下部100は、押下部材16に押下げられる部分である。
芯棒体35の外周面には、ノズル筒部32の内周面との間で内容物の流動を可能とする複数の流路溝部35Aが前後方向に亘って形成されている。
チップ筒部37は、ノズル筒部32内に嵌合されている。端壁部38は、芯棒体35の前端面に当接している。端壁部38のうち芯棒体35の前端面に当接する後面には、芯棒体35の流路溝部35Aに連通するスピン流路38Aが形成されている。端壁部38の中央部分には、スピン流路38Aに連通する吐出孔13Aが前方に向けて開口している。
チップ36により、内容物を霧状に吐出することができる。また、チップ36およびノズル先端形状等を変更することで、内容物を泡状および直線状等に吐出することが可能となる。例えば、本実施形態のノズル先端にメッシュ等の発泡部材を設けることで、泡状吐出が可能となる。
閉塞部52の下端部は、上方から下方に向かうにしたがって漸次径方向内側に向けて反るように湾曲している。これにより、ピストンガイド43の後述する底壁43A近傍に形成された当接部43Eに当接している。閉塞部52の上端部は、下方から上方に向かうにしたがって漸次径方向外側に向けて反るように湾曲しており、ステム12の下部の内周面に摺接している。
環状連結部53の上面は、径方向外側から内側に向かうにしたがって漸次下方に向かうように傾斜する、ステム12の弾性部25における下端開口縁を受ける受け面53Aが形成されている。
なお、弁体44は、球状に形成された合成樹脂製のいわゆるボール弁とされている。弁体44は、廃棄時における分別の手間を抑制する観点で合成樹脂製とすることが好ましい。また、弁体44は、金属製等であってもよい。さらに、ボール弁に替わる種々の弁体を用いた逆止弁でもよい。
ピストンガイド43のうち貫通孔43Cよりも上側に位置する部分は、ステム12内に嵌合している。これにより、ピストンガイド43は、ステム12と共に一体に上下移動する。
なお、ポンプ14を容器本体2に取り付ける際、容器本体2の底部にパイプ213の下端部を突き当てることにより、パイプ213の下端開口部213aを径方向に向けて開口させることができる。
支持部材15は、装着キャップ11の小筒部21に中心軸線O回りに回転自在に外装された有頂筒状の囲繞筒部15aと、囲繞筒部15aの頂壁から上方に向けて延びるガイド筒15cと、囲繞筒部15aの内周面における上下方向の中央部に形成された被ガイド部15bと、囲繞筒部15aから後方に向けて突設され、左右方向に間隔をあけて配設された一対の側壁部77と、側壁部77の後端縁同士を左右方向に接続する後壁部78と、を有する。
押下部材16は、支持部材15の軸体77Aを介して支持部材15に取り付けられている。これにより、押下部材16は、支持部材15に対し揺動軸L回りに揺動可能に連結されている。
押下部材16は、吐出ヘッド13を上方から覆う天板部90と、天板部90の前端縁から前方に向けて斜め下方に延在する前板部91と、天板部90の左右両側の側端縁から下方に向けて延在し、左右方向に向かい合う一対の側板部92と、を有する。
そして、天板部90と一対の側板部92とで囲まれる内部空間に吐出ヘッド13が配置されている。よって、一対の側板部92は、吐出ヘッド13を左右方向から挟むように配置されている。
これにより、天板部90の前側部分は、左右方向に二股に分かれた形状とされている。
そして、第2貫通孔94内に吐出ヘッド13のノズル筒部32が挿通されている。これにより、ノズル筒部32は、第2貫通孔94を通して前板部91から突出しており、押下部材16と吐出ヘッド13との中心軸線O回りにおける相対的な回転が規制されている。なお、前板部91の下側部分は、指先を掛けるための指掛部分とされている。
上述した押下部材16は、吐出ヘッド13を介して伝わる圧縮バネ200からの弾性力(ばね力)によって上方付勢されている。
図3に示すように、窪み101は、押下部材16の天板部90における左右方向の中央部に配設されている。窪み101は、被押下部100の左右方向の厚みよりも僅かに大きい幅で形成されている。
なお、押下部材16の下方への揺動を解除した場合には、先に述べたように圧縮バネ200が吐出ヘッド13を介して押下部材16を上方付勢しているので、押下部材16は揺動軸L回りに上方に揺動して、元の位置に復帰する。
係合溝102は、押下部材16における一対の側板部92の内面に吐出ヘッド13に対して離間する方向に窪んでいる。係合溝102の下端外周面には、図3に示すように、下方に向かうにしたがって吐出ヘッド13から離間する方向に傾斜する傾斜面102Aが形成されている。一方、軸部100Aの上端には、上方に向かうにしたがって一対の側板部92から離間する方向に傾斜する傾斜面100A1を有する。これにより、係合溝102に対し下方から軸部100Aを組み付け易くなる。
ストッパー130は、押下部材16の揺動軸Lに平行な軸体131回りに揺動可能に設けられた部材であり、吐出ヘッド13の下方移動を規制するものである。ストッパー130は、吐出ヘッド13の下方移動を規制する規制位置(図1に示す位置)と、規制位置に対して軸体131回りに後方に揺動し、吐出ヘッド13の下方移動を許容する規制解除位置(図4に示す位置)と、に切り替え可能になっている。
被挟持部132の上端部は、上方に向かうにしたがって左右方向の長さが短くなる先細りに形成されている。また、被挟持部132の上端面における前側部分には、前方に向かうにしたがって下方に傾斜する傾斜面132aが形成されている。被挟持部132は、図1に示す規制位置に位置するとき、上下方向において、被係止部120の下面とガイド筒15cの上端開口縁との間に挟み込まれる。
まず、ストッパー130を図1に示す規制位置から後方に揺動させて、図4に示す規制解除位置に移動させる。詳しく説明すると、被挟持部132の上端部が係合突起122を乗り越えて被係止部120よりも後方に位置するまで、ストッパー130を後方側に向けて軸体131周りに揺動させる。これにより、ストッパー130による吐出ヘッド13の下方移動の規制が解除され、押下部材16の下方への揺動が許容される。
そして、ピストンガイド43内に流入した内容物は、ステム12の上側部分内を流動してノズル筒部32に至り、ノズル筒部32の吐出孔13Aから吐出される。この結果、容器本体2内に収容された内容物を、吐出孔13Aを通じて外部に吐出することができる。
さらに、容器本体2の口部3とシリンダ42のフランジ部61との間には、ゴムなどの摩擦係数が大きく弾性を有する材質により形成された第1パッキン66が介在し、容器本体2と装着キャップ11との螺着により発生する圧縮力によってこの第1パッキンが変形させられているため、装着キャップ11およびシリンダ42と、口部3と、が中心軸線O回りに相対的に回転し始める初動回転トルクはさらに大きくなっている。
従って、シリンダ42および口部3が中心軸線O回りに相対的に回転し始める初動回転トルクは、シリンダ42および支持部材15が中心軸線O回りに相対的に回転し始める初動回転トルクよりも大きい。
また、容器本体2の口部3と装着キャップ11とに上下方向に挟まれたシリンダ42のフランジ部61が、容器本体2の口部3に対して回転するのが抑止されるため、シリンダ42のフランジ部61による容器本体2の口部3のシール性を維持することができる。
さらに、パイプ213の下端開口部213aは容器本体2内の外周縁部に位置しているから、容器本体2の底部の一部分に集められた内容物に下端開口部213aを位置させやすく、内容物が残り少なくなったときに内容物を吸い上げて吐出させやすくする効果をより確実に奏功させることができる。
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、装着キャップ11の形状が異なる。
螺着筒17の頂壁部17aにおける径方向の中央部には、頂壁部17aを上下方向に貫通する貫通孔17cが形成されている。頂壁部17aの下面はシリンダ42のフランジ部61に上方から接触している。螺着筒17の筒部17bにおける内周面には、容器本体2の口部3における外周面に形成された雄ネジに螺着する雌ネジが形成されている。貫通孔17cの径方向における内側には、螺着筒17よりも外径が小さい有頂筒状に形成された外装筒45が配設されている。
筒部45bの内周面には、筒部45bの上下方向における中央部から下方に向かって延在する溝部45aが形成されている。溝部45aは、周方向に間隔をあけて複数形成されている。複数の溝部45aは、シリンダ42の複数の係合突起62Dと各別に係合して、外装筒45およびシリンダ42の中心軸線O回りの相対的な回転を規制している。
Claims (5)
- 内容物が収容された容器本体と、
前記容器本体の口部に、上方付勢状態で下方移動自在に配設されるとともに、前方に向けて開口する吐出孔が形成された吐出ヘッドを有するポンプと、
前記口部に取り付けられ、前記ポンプを前記口部に装着する装着キャップと、
前記吐出ヘッドを押下げる押下部材を揺動軸回りに揺動自在に支持する支持部材と、を備え、
前記押下部材を前記揺動軸回りに下方に向けて揺動させることにより、前記吐出ヘッドを下方移動させ、前記内容物を前記吐出孔から吐出させる吐出容器であって、
前記吐出ヘッドと前記支持部材とは、上下方向に延びる前記吐出ヘッドの中心軸線回りに一体に回転し、
前記ポンプは、前記口部の上端開口縁と前記装着キャップとにより上下方向に挟まれたフランジ部を有するシリンダと、このシリンダの下端から下方に向けて延設され下端開口部が前記容器本体内の底部において開口し、かつ内部が前記シリンダの内部と連通されたパイプと、を備え、
前記シリンダおよび前記口部が前記中心軸線回りに相対的に回転し始める初動回転トルクが、前記シリンダおよび前記支持部材が前記中心軸線回りに相対的に回転し始める初動回転トルクよりも大きいことを特徴とする吐出容器。 - 前記パイプの下端開口部は、前記容器本体内の底部において径方向に向けて開口していることを特徴とする請求項1に記載の吐出容器。
- 前記パイプの下端開口部は、前記容器本体内の底部の外周縁部に位置していることを特徴とする請求項2に記載の吐出容器。
- 前記装着キャップは前記口部に螺着され、
前記支持部材は、前記装着キャップに前記中心軸線回りに回転自在に外装され、
前記装着キャップおよび前記口部が前記中心軸線回りに沿う緩み方向に相対的に回転し始める初動回転トルクが、前記装着キャップおよび前記支持部材が前記中心軸線回りに相対的に回転し始める初動回転トルクよりも大きいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の吐出容器。 - 前記装着キャップは、前記口部に螺着される螺着筒と、前記螺着筒の上方に配置され前記支持部材が前記中心軸線回りに回転自在に外装された外装筒と、を備え、
前記螺着筒および前記外装筒は互いに別体に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の吐出容器。
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