JP2017154066A - ニッケル含有水溶液用浄化剤及びニッケル含有水溶液の浄化方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]ジチオカルバミン酸の塩100重量部に対し、重量平均分子量300以上のポリアミンを2〜50重量部含んでなることを特徴とするニッケル含有水溶液用浄化剤。
[2]上記ジチオカルバミン酸の塩が、1級アミノ基乃び/又は2級アミノ基を有するアミン化合物と二硫化炭素とアルカリ金属水酸化物を反応させて得られるものであることを特徴とする上記[1]に記載のニッケル含有水溶液用浄化剤。
[3]上記1級アミノ基乃び/又は2級アミノ基を有するアミン化合物が、1級アミノ基乃び/又は2級アミノ基を少なくとも2つ有することを特徴とする上記[2]に記載のニッケル含有水溶液用浄化剤。
[4]上記1級アミノ基乃び/又は2級アミノ基を有するアミン化合物が、ピペラジン又はテトラエチレンペンタミンであることを特徴とする上記[2]又は[3]に記載のニッケル含有水溶液用浄化剤。
[5]上記重量平均分子量300以上のポリアミンが、ポリエチレンイミンであることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれかに記載のニッケル含有水溶液用浄化剤。
[6]上記ポリエチレンイミンの分子量が1800〜200万であることを特徴とする上記[5]に記載のニッケル含有水溶液用浄化剤。
[7]ニッケルと錯生成能力を持つ化合物、及びニッケルを含有する水溶液に、ジチオカルバミン酸の塩、及び重量平均分子量300以上のポリアミンを添加した後、固形物を除去することを特徴とするニッケル含有水溶液の浄化方法。
[8]上記ニッケルと錯生成能力を持つ化合物が、分子内にカルボキシル基、アミノ基及びリン酸基から選ばれる1種以上の置換基を有する化合物であることを特徴とする上記[7]に記載のニッケル含有水溶液の浄化方法。
[9]固形物を除去する前に、ニッケルと錯生成能力を持つ化合物の含有量以上の無機凝集剤を添加することを特徴とする上記[7]又は[8]に記載のニッケル含有水溶液の浄化方法。
[10]上記無機凝集剤が、塩化第二鉄、硫酸アルミニウム及びポリ塩化アルミニウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする上記[9]に記載のニッケル含有水溶液の浄化方法。
水溶液中のニッケルイオン濃度は、ICP発光分光分析装置(ICP−9820、島津製作所社製)で測定した。
実施例及び比較例に使用したキレート剤A(ジチオカルバミン酸の塩)は、以下の方法に従って調製した。
ピペラジン(東ソー社製)112gと純水386gを混合した後、25℃で、窒素気流中で攪拌しながら48重量%水酸化カリウム306g(キシダ化学社製)と二硫化炭素196g(キシダ化学社製)をそれぞれ4分割して交互に滴下した。1時間攪拌し、化学式(5)に示す化合物40重量%を含む水溶液を得た。
キシダ化学社製38重量%塩化第二鉄水溶液を無機凝集剤として使用した。
関東化学社製硫酸アルミニウム30gに水に加え、合計100gにした水溶液(30重量%硫酸アルミニウム水溶液)を無機凝集剤として使用した。
キシダ化学社製ポリ塩化アルミニウム30gを水に加え、合計100gにした水溶液(30重量%ポリ塩化アルミニウム水溶液)を無機凝集剤として使用した。
高分子凝集剤として、オルガノ社製OA−23(弱アニオンポリマー)を使用した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/LとEDTA25mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、キレート剤Aを所定量、及びポリアミンを所定量加え、150rpmで10分間攪拌し、次に38重量%塩化第二鉄水溶液、30重量%硫酸アルミニウム又は30重量%ポリ塩化アルミニウムを所定量加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常にpH7となるように調製した。攪拌終了後、10分間静置し、アドバンテック社製5Aのろ紙で水溶液をろ別し、処理後水溶液のニッケル濃度を測定した。
表1より、実施例1〜7では、EDTA含有排水の処理後水溶液のニッケル濃度を5mg/L以下に低減することができ、ニッケルを処理することができた。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/LとEDTA25mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、38重量%塩化第二鉄水溶液、30重量%硫酸アルミニウム又は30重量%ポリ塩化アルミニウムを所定量加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。攪拌終了後、10分間静置し、アドバンテック社製5Aのろ紙で水溶液をろ別し、処理後水溶液のニッケル濃度を測定した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/LとEDTA25mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、所定量のキレート剤Aを加え、150rpmで10分間攪拌し、38重量%塩化第二鉄水溶液を所定量加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/LとEDTA25mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、PEI(1800)を所定量加え、150rpmで10分間攪拌し、次に38重量%塩化第二鉄水溶液を800mg/L加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。攪拌終了後、10分間静置し、アドバンテック社製5Aのろ紙で水溶液をろ別し、処理後水溶液のニッケル濃度を測定した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/LとEDTA25mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、所定量のキレート剤Aを加え、次に本発明の範囲外であるEA(146)を所定量加え、150rpmで10分間攪拌し、次に38重量%塩化第二鉄水溶液800mg/Lを加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/LとEDTA25mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、所定量のキレート剤Aを加え、次に本発明の範囲外である所定量のポリアミンを加え、150rpmで10分間攪拌し、次に所定量の38重量%塩化第二鉄水溶液を加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/Lとクエン酸320mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、キレート剤Aを所定量、及びポリアミンを所定量加え、150rpmで10分間攪拌し、次に38重量%塩化第二鉄水溶液、30重量%硫酸アルミニウム又は30重量%ポリ塩化アルミニウムを所定量加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常にpH7となるように調製した。攪拌終了後、10分間静置し、アドバンテック社製5Aのろ紙で水溶液をろ別し、処理後水溶液のニッケル濃度を測定した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/Lとクエン酸320mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、38重量%塩化第二鉄水溶液、30重量%硫酸アルミニウム又は30重量%ポリ塩化アルミニウムを所定量加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。攪拌終了後、10分間静置し、アドバンテック社製5Aのろ紙で水溶液をろ別し、処理後水溶液のニッケル濃度を測定した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/Lとクエン酸320mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、所定量のキレート剤Aを加え、150rpmで10分間攪拌し、次に38重量%塩化第二鉄水溶液800mg/Lを加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/Lとクエン酸320mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、PEI(1800)を所定量加え、150rpmで10分間攪拌し、次に38重量%塩化第二鉄水溶液を800mg/L加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。攪拌終了後、10分間静置し、アドバンテック社製5Aのろ紙で水溶液をろ別し、処理後水溶液のニッケル濃度を測定した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/Lとクエン酸320mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、所定量のキレート剤Aを加え、次に本発明の範囲外であるEA(146)を所定量加え、150rpmで10分間攪拌し、次に38重量%塩化第二鉄水溶液800mg/Lを加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/Lとクエン酸320mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、所定量のキレート剤Aを加え、次に本発明の範囲外である所定量のポリアミンを加え、150rpmで10分間攪拌し、次に所定量の38重量%塩化第二鉄水溶液を加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/Lとピロリン酸303mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、キレート剤Aを所定量、及びポリアミンを所定量加え、150rpmで10分間攪拌し、次に38重量%塩化第二鉄水溶液、30重量%硫酸アルミニウム又は30重量%ポリ塩化アルミニウムを所定量加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常にpH7となるように調製した。攪拌終了後、10分間静置し、アドバンテック社製5Aのろ紙で水溶液をろ別し、処理後水溶液のニッケル濃度を測定した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/Lとピロリン酸303mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、38重量%塩化第二鉄水溶液、30重量%硫酸アルミニウム又は30重量%ポリ塩化アルミニウムを所定量加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。攪拌終了後、10分間静置し、アドバンテック社製5Aのろ紙で水溶液をろ別し、処理後水溶液のニッケル濃度を測定した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/Lとピロリン酸303mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、所定量のキレート剤Aを加え、150rpmで10分間攪拌し、次に38重量%塩化第二鉄水溶液800mg/Lを加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/Lとピロリン酸303mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、PEI(1800)を所定量加え、150rpmで10分間攪拌し、次に38重量%塩化第二鉄水溶液を800mg/L加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。攪拌終了後、10分間静置し、アドバンテック社製5Aのろ紙で水溶液をろ別し、処理後水溶液のニッケル濃度を測定した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/Lとピロリン酸303mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、所定量のキレート剤Aを加え、次に本発明の範囲外であるEA(146)を所定量加え、150rpmで10分間攪拌し、次に38重量%塩化第二鉄水溶液800mg/Lを加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。
500mLビーカーに、ジャーテスターを設置し、ニッケルイオン10mg/Lとピロリン酸303mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、所定量のキレート剤Aを加え、次に本発明の範囲外である所定量のポリアミンを加え、150rpmで10分間攪拌し、次に所定量の38重量%塩化第二鉄水溶液を加え、150rpmで5分間攪拌し、次に0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常に所定のpH値となるように調製した。
Claims (10)
- ジチオカルバミン酸の塩100重量部に対し、重量平均分子量300以上のポリアミンを2〜50重量部含んでなることを特徴とするニッケル含有水溶液用浄化剤。
- 上記ジチオカルバミン酸の塩が、1級アミノ基乃び/又は2級アミノ基を有するアミン化合物と二硫化炭素とアルカリ金属水酸化物を反応させて得られるものであることを特徴とする請求項1に記載のニッケル含有水溶液用浄化剤。
- 上記1級アミノ基乃び/又は2級アミノ基を有するアミン化合物が、1級アミノ基乃び/又は2級アミノ基を少なくとも2つ有することを特徴とする請求項2に記載のニッケル含有水溶液用浄化剤。
- 上記1級アミノ基乃び/又は2級アミノ基を有するアミン化合物が、ピペラジン又はテトラエチレンペンタミンであることを特徴とする請求項2又は3に記載のニッケル含有水溶液用浄化剤。
- 上記重量平均分子量300以上のポリアミンが、ポリエチレンイミンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のニッケル含有水溶液用浄化剤。
- 上記ポリエチレンイミンの分子量が1800〜200万であることを特徴とする請求項5に記載のニッケル含有水溶液用浄化剤。
- ニッケルと錯生成能力を持つ化合物、及びニッケルを含有する水溶液に、ジチオカルバミン酸の塩、及び重量平均分子量300以上のポリアミンを添加した後、固形物を除去することを特徴とするニッケル含有水溶液の浄化方法。
- 上記ニッケルと錯生成能力を持つ化合物が、分子内にカルボキシル基、アミノ基及びリン酸基から選ばれる1種以上の置換基を有する化合物であることを特徴とする請求項7に記載のニッケル含有水溶液の浄化方法。
- 固形物を除去する前に、ニッケルと錯生成能力を持つ化合物の含有量以上の無機凝集剤を添加することを特徴とする請求項7又は8に記載のニッケル含有水溶液の浄化方法。
- 上記無機凝集剤が、塩化第二鉄、硫酸アルミニウム及びポリ塩化アルミニウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項9に記載のニッケル含有水溶液の浄化方法。
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