JP2017153036A - アンテナ装置及び搭載方法 - Google Patents

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博育 田山
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Abstract

【課題】アンテナを凹部内に配置したことに伴う放射利得の低下を抑制すること。【解決手段】アンテナ装置(1)は、凹部(11b)が形成された導体部材(導体板11)と、凹部(11b)の深さ方向に沿う偏波面を有する電磁波を放射するように凹部(11b)内に配置されたアンテナ(12)と、導体部材(11)及びアンテナ(12)から絶縁されており、凹部(11b)の開口を正面から見たときにアンテナ(12)の少なくとも一部と重なって見えるように配置された反射板(13)と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、移動体への搭載に適したアンテナ装置に関する。また、本発明は、アンテナを移動体に搭載する搭載方法に関する。
自動車、電車、飛行機などの移動体にアンテナ装置を搭載する場合、通常、アンテナ装置を移動体の外殻を構成する外装パネルから突出させて搭載する。これは、外装パネルが導体により構成されている場合であっても、良好な放射特性を得るためである。
外装パネルから突出した状態で自動車に搭載されているアンテナ装置の例としては、シャークフィンアンテナが挙げられる。シャークフィンアンテナは、シャークフィン型である樹脂製の筐体とアンテナとを備え、アンテナを筐体の内部に収容することにより構成されている。
このようなアンテナ装置には、外装パネルから突出しているが故に、障害物(例えば街路樹や風で巻き上げられたゴミなど)と衝突することにより破損したり、洗車機を用いて洗車したときに破損したりするリスクがあった。したがって、外部から受けるである衝撃に耐えられる構造にする必要がある。また、移動体は高速で移動可能なように構成されているため、外装パネルから突出したアンテナ装置は、空気抵抗を増加させ、風切り音を発生させる。そのため、アンテナ装置及び移動体は、空気抵抗を減少させるための空力対策、及び、風切り音の発生を抑制するために防音対策を講じる必要がある。また、外装パネルから突出したアンテナは、移動体の美観を損ねることがないよう、そのデザインにも気を配る必要があった。
これらの問題を解決するために、アンテナ装置を移動体の外装パネルの内側に収容する技術が例えば特許文献1〜2に記載されている。
特許文献1の図1には、金属製車体のルーフの一部に開口を設け、その開口を外装材で覆う構成とし、その外装材と内装材との間に生じる空隙内にアンテナを搭載する技術が記載されている。外装材は、電磁波を遮蔽しないように、電波透過性を有する合成樹脂などによって構成されている。
特許文献2の図1及び図2には、自動車の車体(ルーフ、トランク、及びボンネットの何れか)に統合アンテナを収容する凹部を形成し、その凹部の開口をカバーで覆う技術が記載されている。カバーは、電磁波を遮蔽しないように、非金属性の材料によって構成されている。
特開2003−124719号公報(2003年4月25日公開) 特開2003−309409号公報(2003年10月31日公開)
上述のように、開口を覆う外装材あるいはカバーが電波透過性を有する合成樹脂あるいは非金属の材料によって構成されていることから、特許文献1〜2の技術は、アンテナの最大放射利得方向を天頂方向(開口が形成されている面に対して交わる方向)に向けるように構成されていると考えられる。
これらの構成では、天頂方向に近い方向、すなわち、仰角が大きな方向に対する放射利得は大きくなるものの、水平面に近い方向(開口が形成されている面に対して沿う方向)、すなわち、仰角が小さな方向に対する放射利得は、低下する。これは、凹部の周囲に存在するルーフによって電磁波が遮蔽されるためである。特許文献2の技術のように凹部が車体の一部を凹ませることによって形成されている場合には、ルーフに加えて凹部の側壁も電磁波を遮蔽するため、仰角が小さな方向に対する放射利得は、更に低下する。
特許文献1に記載された技術では、凹部の開口近傍に傾斜部(特許文献1の図1参照)又は段差部(特許文献1の図2参照)を形成することによって、凹部の側壁による電磁波の遮蔽を抑制しようとしている。また、特許文献2に記載された技術では、アンテナの下方に導波器又は反射器を配置することによって、アンテナの放射利得及び指向性を向上させようとしている。
しかしながら、凹部の周囲に、凹部自身を含む多くの導電部材が存在している以上、仰角が小さな方向に対する放射利得の低下を解決することは困難である。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、内壁が導体によって構成された凹部内にアンテナを配置するアンテナ装置において、凹部内にアンテナを配置したことに伴う放射利得の低下を抑制することである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るアンテナ装置は、凹部が形成された導体部材と、前記凹部の深さ方向に沿う偏波面を有する電磁波を放射するように前記凹部内に配置されたアンテナと、前記導体部材及び前記アンテナから絶縁された反射板であって、前記凹部の開口を正面から見たときに前記アンテナの少なくとも一部と重なって見えるように配置された反射板と、を備えている、ことを特徴とする。
アンテナが凹部内に配置されているため、アンテナが空気抵抗を増加させる要因となったり、アンテナが美観を損ねる要因となったりすることを回避することができる。また、反射板がアンテナと重なるように配置されているため、アンテナを凹部内に配置したことに伴う利得の低下を抑えることができる。
また、本発明の一態様に係るアンテナ装置において、前記反射板は、前記凹部の前記開口を正面から見たときに前記アンテナの給電部と重なって見えるように配置されている、ことが好ましい。
アンテナから放射される電磁波の強度は、給電部の近傍に近いほど高い。したがって、上記の構成によれば、アンテナを凹部内に配置したことに伴う放射利得の低下を更に抑えることができる。
また、本発明の一態様に係るアンテナ装置において、前記反射板は、前記凹部内に配置されている、ことが好ましい。
反射板が凹部内に配置されているため、反射板が、空気抵抗を増加させる要因となったり、美観を損ねる要因となったり、風切り音を増大させる要因となったりすることを回避することができる。また、反射板と凹部の開口との間に隙間が形成されているため、アンテナから放射された電磁波が凹部外に噴出する経路を確保することができる。
また、本発明の一態様に係るアンテナ装置において、前記導体部材は、移動体の外殻の一部であり、前記凹部は、前記外殻の表面に形成された凹部であってもよい。
これらの構成によれば、凹部の外側には移動体の外殻の表面が連なって広がっている。反射板により、反射板に沿う方向に伝搬方向を変えられた電磁波は、外殻の表面を介して外殻の表面に沿った方向により強く伝搬する。したがって、上記の構成によれば、反射板に沿う方向に対する放射利得を高めることができる。
また、本発明の一態様に係るアンテナ装置において、前記導体部材は、移動体の外殻に埋め込まれる当該アンテナ装置の筐体であってもよい。
これらの構成によれば、例えば移動体の外殻の一部に凹部を構成することによって、その凹部に本アンテナ装置を埋め込むことができる。したがって、容易に移動体に対して搭載することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る搭載方法は、アンテナを移動体に搭載する搭載方法であって、前記移動体は、当該移動体の外殻を構成する導体部材であって、凹部が形成された導体部材を備えており、当該搭載方法は、(1)前記凹部の深さ方向に沿う偏波面を有する電磁波を放射するように前記凹部内に前記アンテナを配置するアンテナ配置工程と、(2)前記導体部材及び前記アンテナから絶縁されるように、且つ、前記凹部の開口を正面から見たときに前記アンテナの少なくとも一部と重なって見えるように、反射板を配置する反射板配置工程と、を含んでいる、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、本発明の一態様に係るアンテナ装置と同様の効果を奏する。
本発明は、内壁が導体によって構成された凹部内にアンテナを配置するアンテナ装置において、凹部内にアンテナを配置したことに伴う放射利得の低下を抑制することができる。
(a)は、本発明の実施形態に係るアンテナ装置の斜視図である。(b)は、(a)に示したアンテナ装置の断面図である。 (a)は、図1に示したアンテナ装置が備えているアンテナの展開図である。(b)は、(a)に示したアンテナを折り曲げた状態を示す斜視図である。(c)は、(a)及び(b)に示したアンテナが有する給電部の拡大斜視図である。 (a)〜(e)の各々は、それぞれ、図1に示したアンテナ装置の第1の実施例及び比較例を用いて得られた、832MHz,1.71GHz,2.11GHz,2.30GHz,2.60GHzの各周波数における放射利得の方位依存性を示すグラフである。 図1に示したアンテナ装置の第1〜第3の実施例及び比較例を用いて得られた、2.11GHzにおける放射利得の方位依存性を示すグラフである。 図1に示したアンテナ装置の変形例の斜視図である。
(アンテナ装置の構成)
本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1の構成について、図1を参照して説明する。図1において、(a)は、アンテナ装置1の斜視図であり、(b)は、(a)に示したA−A’線に沿った断面におけるアンテナ装置1の断面図である。
アンテナ装置1は、図1に示すように、導体板11(特許請求の範囲における「導体部材」に対応)と、アンテナ12と、反射板13とを備えている。
導体板11は、導体により構成された板状部材であり、例えば、自動車のルーフ(その一部のみを図示)である。導体板11には、上面11aに対して開口した凹部11bが形成されている。図1においては、凹部11bとして底面が円形の凹部を例示しているが、凹部11bは、アンテナ12を収容可能なものであればよく、その形状は任意である。
導体板11に形成された凹部11b内には、アンテナ12が収容されると共に、アンテナ12を埋設するように樹脂部材11cが充填されている。図1においては、アンテナ12としてU字状に折り曲げられたフィルムアンテナを例示しているが、アンテナ12は、凹部11bの深さ方向(図1におけるz軸方向)に沿った(本実施形態においては平行な)偏波面を有する電磁波を放射するものであればよく、その構成は任意である。アンテナ12の例として、ダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、ループアンテナなどが挙げられる。
反射板13は、導体により構成された円形の板状部材であり、導体板11を上面11a側から平面視したときに(すなわち、凹部11bを開口正面から見たときに)、アンテナ12の少なくとも一部と重なる(重なって見える)ように、樹脂部材11cの上面に載置されている。
反射板13は、外部から給電を受けない無給電素子である。反射板13は、導体板11及びアンテナ12の双方から絶縁されている。また、反射板13は、導体板11及びアンテナ12の各々と静電結合されている。図1においては、反射板13として円盤状の導体を例示している。しかし、反射板13の形状は、任意であり、例えば、凹部11bの開口の形状に応じて定めることができる。
なお、本実施形態においては、樹脂部材11cの上面の高さを導体板11の上面11aの高さよりも低くすることによって、反射板13を凹部11b内に配置する構成が採用されている。より具体的に言えば、樹脂部材11cの上面の高さを導体板11の上面11aの高さよりも反射板13の厚み分だけ低くすることによって、反射板13が凹部11bの開口内に配置されており、かつ、反射板13の上面(アンテナ12に対向する面と反対側の面)と導体板11の上面11aとを面一とする構成が採用されている。
(アンテナ構成例)
アンテナ装置1が備えるアンテナ12の構成について、図2を参照して説明する。図2において、(a)は、平面状に展開された状態におけるアンテナ12の斜視図であり、(b)は、U字状に折り曲げられた状態におけるアンテナ12の斜視図であり、(c)は、アンテナ12の給電部12aの拡大斜視図である。なお、図2の(a)及び(b)においては、アンテナ12に接続される同軸ケーブル5の図示を省略している。
図2に示すように、アンテナ12は、誘電体基板121と、放射素子122と,放射素子123と、を備えている。誘電体基板121は、可撓性を有する樹脂フィルムであり、本実施形態ではポリイミドフィルムを採用している。放射素子122,123は、誘電体基板121の一方の表面(図2の(a)においては下面)に形成された導体箔であり、本実施形態では銅箔を採用している。
放射素子122は、第1領域122aと、第2領域122bと、第3領域である突出部122cとによって構成されている。第1領域122aは、楕円をその楕円の長軸に沿って2分割したことにより得られる半楕円部122a1と、半楕円部122a1の外周の一部が長方形に突出した長方形部122a2とによって構成されている。第2領域122bの形状は、長方形である。突出部122cの形状は、長方形である。突出部122cは、長方形部122a2を構成する長辺のうち半楕円部122a1と反対側の長辺の一部から突出するように構成されている。このように構成された放射素子122は、杯型(あるいは釣鐘型)の導体箔である。
放射素子123の形状は、長方形をベースにして、その一辺の中央部に切り欠き部123aを形成することによって得られる。切り欠き部123aの形状は、長方形であり、放射素子122の突出部122cの形状と対応するように構成されている。
放射素子122の突出部と放射素子123の切り欠き部とは、互い対向し、且つ、近接するように配置されている。換言すれば、突出部の輪郭線と切り欠き部の輪郭線とは、一定の距離を保って並走している。アンテナ12において、放射素子122の突出部と放射素子123の切り欠き部とを含む領域を給電部12aと称する。
図2の(a)に示すように、A−A’線は、第1領域122aと突出部122cとの境界に位置し、B−B’線は、第1領域122aと第2領域122bとの境界に位置する。アンテナ12は、A−A’線及びB−B’線の各々を稜線として、放射素子122,123が内側となり、誘電体基板121が外側となるように折り曲げられる(図2の(b)参照)。その結果、放射素子122の第1領域122aは、図2の(b)におけるzx面に沿うように配置され、放射素子122の第2領域122bは、第1領域122aに交わるように配置され、放射素子123は、放射素子122の第1領域122aに交わり且つ第2領域122bに沿うように配置されている。本実施形態において、放射素子122の第2領域122bは第1領域122aに直交しており、放射素子123は、放射素子122の第1領域122aに直交し且つ第2領域122bに平行である。
また、給電部12aには、図2の(c)に示すように、給電線である同軸ケーブル5が接続される。より詳しくは、放射素子122の突出部の一部である給電点(接続点)12a1には、同軸ケーブル5の内側導体51が半田付けされており、放射素子123の切り欠き部の近傍である給電点(接続点)12a2には、同軸ケーブル5の外側導体52が半田付けされている。同軸ケーブル5は、導体板11に形成された穴部(図1に図示せず)を通ってアンテナ装置1の外部に引き出される。
なお、本実施形態において、アンテナ装置1が備えている導体板11の例として自動車のルーフを構成する板状部材を挙げた。しかし、導体板11は、自動車の外殻を構成する板状部材に限定されず、電車や飛行機などの移動体の金属製の外殻を構成する板状部材であればよい。
(アンテナが放射する電磁波)
このように構成されたアンテナ12が図1に示した状態で載置されている場合、放射素子122の第1領域122aは、電界の振動方向Eが図2の(b)におけるz軸方向に沿う(本実施形態においては平行な)垂直偏波を放射する。また、放射素子122の第2領域122b及び放射素子123の各々は、電界の振動方向が図2の(b)におけるy軸方向に沿った(本実施形態においては平行な)水平偏波を放射する。
アンテナ12の各部から放射される電磁波の強度は、アンテナ12の各部に流れる交流電流の電流密度に依存する。この電流密度は、給電部12aの近傍において高く、給電部12aから放射素子122,123の末端に近づくにしたがって低下する。したがって、アンテナ12においては、放射素子122の第1領域122aが最も強度が高い電磁波を放射する。換言すれば、アンテナ12が放射する電磁波の主たる成分は、垂直偏波である。
アンテナ装置1において、放射素子122の第1領域122aから放射された垂直偏波の電磁波は、電界の振動方向E及び磁界の振動方向Hに直交する方向、すなわち、y軸方向に沿った方向に向かって伝搬する。しかし、図1に示すように、アンテナ12の側方及び下方は、凹部11bの内壁(側壁及び底壁)によって囲まれている。そのため、凹部11bの内壁によって反射された電磁波は、遅かれ早かれ凹部11bの深さ方向に沿い且つ逆向きの方向、すなわち、z軸正方向に沿った方向へ伝搬する。
凹部11bの開口を正面から(z軸方向正方向側から)見たときに、反射板13は、アンテナ12の少なくとも一部と重なって見えるように配置されている。このように構成された反射板13は、アンテナ12から放射された電磁波を反射し、その伝搬方向を、z軸正方向から反射板13に沿った方向(xy平面に沿った方向)へ変換する。
反射板13によって反射され、反射板13に沿った方向へ伝搬する電磁波は、反射板13と凹部11bとの間に形成されたドーナツ状の隙間から、反射板13に沿った方向へ放射される。
以上のように、アンテナ装置1は、凹部11b内にアンテナ12を配置しているにも関わらず、反射板13に沿った方向、すなわち、仰角が小さな方向に対する放射利得を高めることができる。したがって、アンテナ装置1は、アンテナ12を凹部11b内に配置したことに伴う放射利得の低下、特に仰角が小さな方向に対する放射利得の低下を抑えることができる。
また、凹部11bの周りに導体板11の上面11aが広がっていることによって、反射板13に沿った方向に対する放射利得は、更に高められる。これは、上面11aの表皮効果に起因する効果である。
アンテナ装置1において、凹部11bの開口を正面から(z軸方向正方向側から)見たときに、反射板13は、アンテナ12の給電部12aと重なる(重なって見える)ように、配置されていることが好ましい。
上述のように、アンテナ12から放射される電磁波の強度は、給電部12aの近傍に近いほど高い。反射板13が給電部12aと重なるように配置されていることによって、反射板13は、より強度が高い電磁波を反射板13に沿った方向に伝搬させることができる。したがって、この構成によれば、アンテナ装置1は、アンテナ12を凹部11b内に配置したことに伴う放射利得の低下、特に仰角が小さな方向に対する放射利得の低下を更に抑えることができる。
また、反射板13は、導体板11及びアンテナ12から絶縁されていればよいため、アンテナ12との間隔は、任意に設定することができる。すなわち、反射板13の上面は、導体板11の上面11aから突出していてもよいし、上面11aと面一であってもよいし、上面11aから陥没していてもよい。
ただし、上述したように、反射板13は、凹部11b内に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、例えば自動車や電車や飛行機などの高速で移動する移動体にアンテナ装置1を搭載する場合に、反射板13が導体板11の上面11aから突出しない。したがって、反射板13が、空気抵抗を増加させる要因となったり、風切り音を増大させる要因となったり、移動体の美観を損ねる要因となったりすることを回避することができる。
空気抵抗や風切り音を抑制する観点でいえば、反射板13の上面は、導体板11の上面11aと面一であることがよりに好ましい。
なお、図1に示すアンテナ装置1おいて、反射板13と凹部11bの開口との間にドーナツ状の凹部が形成されている。上述の観点でいえば、このドーナツ状の凹部には、ドーナツ状の樹脂部材が嵌め込まれており、導体板11の上面11aと反射板13の上面とがより滑らかに連なっていることが更に好ましい。
また、図1に示すアンテナ装置1おいては、凹部11b内に1つのアンテナ12を配置する構成を採用しているが、凹部11b内に複数のアンテナを配置する構成を採用してもよいし、凹部11b内に複数の周波数帯域において動作する統合アンテナを配置する構成を採用してもよい。
(アンテナの配置方法)
図1に示したアンテナ12は、以下に説明する搭載方法を用いて移動体に搭載することができる。本搭載方法は、アンテナ12を移動体に搭載する搭載方法であり、アンテナ12を搭載される移動体は、当該移動体の外殻を構成する導体板11であって、凹部11bが形成された導体板11を備えている。導体板11は、請求の範囲に記載の導体部材に対応する。
本搭載方法は、(1)凹部11bの深さ方向に沿う偏波面を有する電磁波を放射するように凹部11b内にアンテナ12を配置するアンテナ配置工程と、(2)導体板11及びアンテナ12から絶縁されるように、且つ、凹部11bの開口を正面から見たときにアンテナ12の少なくとも一部と重なる(重なって見える)ように、反射板13を配置する反射板配置工程と、を含んでいる。本搭載方法は、上述したアンテナ装置1と同様の効果を奏する。
また、上記反射板配置工程は、凹部11bの開口を正面から見たときにアンテナ12の給電部12aと重なる(重なって見える)ように、反射板13を配置することが好ましい。
〔第1の実施例〕
アンテナ装置1の第1の実施例を用いて、反射板13に沿う面内(図1におけるxy平面内)における放射利得の方位依存性をシミュレーションした。そのシミュレーション結果を図3に示す。図3の(a)〜(e)の各々は、それぞれ、本実施例のアンテナ装置1を用いて得られた、832MHz,1.71GHz,2.11GHz,2.30GHz,2.60GHzの各周波数における放射利得の方位依存性を示すグラフである。832MHz以上2.60GHz以下の周波数帯域は、LTE用の周波数帯域である。
本実施例のアンテナ装置1は、図1に示したアンテナ装置において、凹部11bの開口の直径を60cmとし、凹部11bの深さを30mmとし、反射板13の直径を90mmとしたものである。また、アンテナ12において、放射素子122,123の幅は、何れも80mmであり、放射素子122,123の全長(放射素子122の末端から放射素子123の末端までの長さ)は、115mmである。放射素子122において、A−A’線からB−B’線までの距離は、27mmであり、B−B’線から放射素子122の末端までの距離は、44mmである。放射素子123において、A−A’線から放射素子123の末端までの距離は、44mmである。
図3に示した方位角は、アンテナ装置1が備えているアンテナ12の給電部12aを中心とした場合のxy平面内における方位角を表す。方位角0°は、図1におけるx軸負方向に対応し、方位角90°は、図1におけるy軸正方向に対応し、方位角180°は、図1におけるx軸正方向に対応し、方位角270°は、図1におけるy軸負方向に対応する。図3における原点からの距離は、アンテナ装置1の放射利得(単位は[dBi])を表す。
なお、図3の(a)〜(e)の各々には、比較例であるアンテナ装置の放射利得を併せてプロットしてある。比較例のアンテナ装置は、本実施例のアンテナ装置1から反射板13を省略することによって得られる。
図3の(a)〜(c)によれば、本変形例のアンテナ装置1は、832MHz以上2.11GHz以下の周波数帯域において、方位角270°の方向(図1におけるy軸負方向)に対する放射利得を比較例のアンテナ装置よりも高めることができることが分かった。
また、図3の(d)〜(e)によれば、本変形例のアンテナ装置1は、2.30GHz以上2.60GHz以下の周波数帯域において、方位角270°の方向(図1におけるy軸負方向)に対して、比較例のアンテナ装置と同等の放射利得を示すことが分かった。
以上のように、本実施例のアンテナ装置1は、LTE用の周波数帯域の低周波側の帯域において、アンテナ12を凹部11b内に配置したことに伴う放射利得の低下を特定の方向において抑えることができ、LTE用の周波数帯域の他の帯域(高周波側の帯域)において、比較例のアンテナ装置と同等の放射利得を示すことが分かった。
〔第2〜第3の実施例〕
アンテナ装置1の第2〜第3の実施例を用いて、反射板13に沿う面内(図1におけるxy平面内)における放射利得の方位依存性をシミュレーションした。そのシミュレーション結果を図4に示す。図4は、それぞれ、第2〜第3の実施例のアンテナ装置1を用いて得られた、周波数が2.11GHzにおける放射利得の方位依存性を示すグラフである。なお、図4には、第1の実施例のアンテナ装置1及び比較例のアンテナ装置を用いて得られた放射利得を併せてプロットしてある。
第2の実施例のアンテナ装置1は、第1の実施例のアンテナ装置1が備えている反射板13の直径を50mmに変更することによって得られた。第3の実施例のアンテナ装置1は、第1の実施例のアンテナ装置1が備えている反射板13の直径を70mmに変更することによって得られた。
図4によれば、第2〜第3の実施例のアンテナ装置1は、第1の実施例のアンテナ装置1と同様に、方位角270°の方向(図1におけるy軸負方向)に対する放射利得を比較例のアンテナ装置よりも高めることができる。したがって、本変形例のアンテナ装置1は、反射板13の直径の大きさに関わらず、アンテナ12を凹部11b内に配置したことに伴う放射利得の低下を抑えることができることが分かった。
〔変形例〕
図1に示したアンテナ装置1の変形例であるアンテナ装置1Aについて、図5を参照して説明する。図5は、アンテナ装置1Aの斜視図である。本変形例のアンテナ装置1Aは、導体板11の代わりに容器11Aを備えている。容器11Aは、導電体によって構成され容器であり、側壁をなす円柱部分と、この円柱部分の一方の開口を塞ぐ底壁とによって構成されているシャーレ型の容器である。容器11Aは、請求の範囲に記載の導体部材に対応し、アンテナ装置1の筐体として機能する。
容器11Aにおいて、上記側壁と上記底壁とは、凹部11bを構成する。凹部11b内には、図1に示したアンテナ装置1の場合と同様に、アンテナ12、樹脂部材11c、及び反射板13が配置されており、アンテナ12の給電部12aには同軸ケーブル5(図5には不図示)が接続されている。本変形例では、凹部11b内におけるアンテナ12、樹脂部材11c、反射板13、及び同軸ケーブル5に関する説明を省略する。
このように構成されたアンテナ装置1Aは、例えば、移動体の外殻の一部に形成された凹部に埋め込むことによって、移動体に搭載することができる。本変形例では、移動体の外殻の一部を構成する導体板21に対してアンテナ装置1Aを埋め込む構成を採用している。導体板21には、上面21aに対して開口した凹部21bが形成されている。アンテナ装置1Aは、凹部21bに対して、反射板13が露出した状態で、埋め込まれている。
凹部21bの形状は、図1に示した凹部11bの形状と同様である。凹部21bの大きさは、アンテナ装置1Aを埋め込み可能なように定められている。
また、反射板13の上面と容器11Aの上面とは、面一になるように構成されていることが好ましい。また、容器11Aの上面と導体板21の上面21aとが面一になるように、凹部21bの深さは定められていることが好ましい。
この構成によれば、反射板13及び容器11Aが導体板21の上面21aから突出しない。したがって、反射板13及び容器11Aが、空気抵抗を増加させる要因となったり、風切り音を増大させる要因となったり、移動体の美観を損ねる要因となったりすることを回避することができる。
容器11Aは、凹部21bに対して、図示しない固定手段(例えば、ボルトや導電性ペーストなど)により固定されていることが好ましい。また、この固定手段は、容器11Aと導体板21とを導通可能であることが好ましい。容器11Aと導体板21とが導通していることによって、アンテナ12から放射された電磁波の反射板13に沿った方向に対する放射利得を高めることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 アンテナ装置
5 同軸ケーブル
51 内側導体
52 外側導体
11 導体板(導体部材)
11a 導体板の上面
11b 凹部
11c 樹脂部材
12 アンテナ
12a 給電部
121 誘電体基板
122,123 放射素子
13 反射板

Claims (6)

  1. 凹部が形成された導体部材と、
    前記凹部の深さ方向に沿う偏波面を有する電磁波を放射するように前記凹部内に配置されたアンテナと、
    前記導体部材及び前記アンテナから絶縁された反射板であって、前記凹部の開口を正面から見たときに前記アンテナの少なくとも一部と重なって見えるように配置された反射板と、を備えている、
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記反射板は、前記凹部の前記開口を正面から見たときに前記アンテナの給電部と重なって見えるように配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記反射板は、前記凹部内に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記導体部材は、移動体の外殻の一部であり、
    前記凹部は、前記外殻の表面に形成された凹部である、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記導体部材は、移動体の外殻に埋め込まれる当該アンテナ装置の筐体である、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のアンテナ装置。
  6. アンテナを移動体に搭載する搭載方法であって、
    前記移動体は、当該移動体の外殻を構成する導体部材であって、凹部が形成された導体部材を備えており、
    当該搭載方法は、(1)前記凹部の深さ方向に沿う偏波面を有する電磁波を放射するように前記凹部内に前記アンテナを配置するアンテナ配置工程と、(2)前記導体部材及び前記アンテナから絶縁されるように、且つ、前記凹部の開口を正面から見たときに前記アンテナの少なくとも一部と重なって見えるように、反射板を配置する反射板配置工程と、を含んでいる、
    ことを特徴とする搭載方法。
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