JP2017149935A - ポリウレタン(メタ)アクリレート、組成物、硬化物 - Google Patents
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Abstract
Description
ポリカーボネートポリオール由来の構造と、ポリイソシアネート由来の構造とを有し、末端に水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構造を有するポリウレタン(メタ)アクリレートであって、
ポリカーボネートポリオールが、下記式(1A)で示されるポリオール由来の構造、及び式(1B)で示されるポリオール由来の構造を有するものであり、
ポリイソシアネートが、下記式(2)で示されるものであり、
水酸基含有(メタ)アクリレートが、水酸基含有多官能(メタ)アクリレートと水酸基含有単官能(メタ)アクリレートとを含み、
水酸基含有多官能(メタ)アクリレートが、下記式(a−1)〜(b−2)で示されるものであり、
水酸基含有単官能(メタ)アクリレートが、下記式(c)で示されるものである、
ポリウレタン(メタ)アクリレートによって解決される。
(式(1A)中、Z1は炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基を示す。
式(1B)中、Z2はZ1とは異なる炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基を示す。
式(2)中、Rは炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素原子数3〜12の二価の分岐状脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜18の二価の環状脂肪族炭化水素基、又は炭素原子数6〜18の二価の芳香族炭化水素基を示す。
式(a−1)〜(b−2)中、Aは(メタ)アクリロイル基を示す。なお、複数のAの一部のAが水素であっても良い。
式(c)中、Aは(メタ)アクリロイル基を示し、mは2〜8の整数を示す。)
ポリカーボネートポリオール由来の構造と、ポリイソシアネート由来の構造とを有し、末端に水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構造を有するポリウレタン(メタ)アクリレートであって、
ポリカーボネートポリオールが、下記式(1A)で示されるポリオール由来の構造、及び式(1B)で示されるポリオール由来の構造を有するものであり、
ポリイソシアネートが、下記式(2)で示されるものであり、
水酸基含有(メタ)アクリレートが、水酸基含有多官能(メタ)アクリレートと水酸基含有単官能(メタ)アクリレートとを含み、
水酸基含有多官能(メタ)アクリレートが、下記式(a−1)〜(b−2)で示されるものであり、
水酸基含有単官能(メタ)アクリレートが、下記式(c)で示されるものである、
ポリウレタン(メタ)アクリレートである。
(式(1A)中、Z1は炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基を示す。
式(1B)中、Z2はZ1とは異なる炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基を示す。
式(2)中、Rは炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素原子数3〜12の二価の分岐状脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜18の二価の環状脂肪族炭化水素基、又は炭素原子数6〜18の二価の芳香族炭化水素基を示す。
式(a−1)〜(b−2)中、Aは(メタ)アクリロイル基を示す。なお、複数のAの一部のAが水素であっても良い。
式(c)中、Aは(メタ)アクリロイル基を示し、mは2〜8の整数を示す。)
ポリカーボネートポリオール由来の構造とは、ポリウレタン(メタ)アクリレート中の結合基以外のポリカーボネートポリオールに由来する基のことを示す。当該ポリカーボネートポリオール由来の構造における「ポリカーボネートポリオール」とは、具体的には、下記式(1A)で示されるポリオール由来の構造、及び式(1B)で示されるポリオール由来の構造を有するポリカーボネートポリオールである。すなわち、本発明において、「ポリカーボネートポリオール由来の構造」とは、下記式(1A)で示されるポリオール由来の構造、及び式(1B)で示されるポリオール由来の構造を有するポリカーボネートポリオールに由来の構造のことである。
(式(1A)中、Z1は炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基を示す。
式(1B)中、Z2はZ1とは異なる炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基を示す。)
前記「炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基」とは、「炭素原子数2〜12の直鎖状の脂肪族炭化水素」から2つの水素を除いた基を示す。炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基としては、例えば、エチレン基、トリメチレン基(プロピレン基)、テトラメチレン基(ブチレン基)、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基などが挙げられるが、好ましくはテトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基である。
前記「炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基」とは、「炭素原子数2〜12の直鎖状の脂肪族炭化水素」から2つの水素を除いた基を示す。炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基としては、例えば、エチレン基、トリメチレン基(プロピレン基)、テトラメチレン基(ブチレン基)、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基などが挙げられるが、好ましくはテトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基である。
前記式(1A)で示されるポリオール(以下、ポリオール(1A)と称することもある。)としては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、ドデカンジオールが挙げられるが、好ましくはブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールが使用される。
なお、ポリオール(1A)を、複数種併用しても良い。また、目的とするポリウレタン(メタ)アクリレートの機能や特性などを損なわない程度に、前記ポリオール(1A)の分子中にエーテル結合が少量含まれているポリオールを併用しても良く、分岐状の脂肪族ポリオールが少量含まれているポリオールを併用しても良い。
前記式(1B)で示されるポリオール(以下、ポリオール(1B)と称することもある。)としては、例えば、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、ドデカンジオールが挙げられるが、好ましくはブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールが使用される。
なお、ポリオール(1B)を、複数種併用しても良い。また、目的とするポリウレタン(メタ)アクリレートの機能や特性などを損なわない程度に、前記ポリオール(1B)の分子中にエーテル結合が少量含まれているポリオールを併用しても良く、分岐状の脂肪族ポリオールが少量含まれているポリオールを併用しても良い。
ポリカーボネートポリオールは、より具体的には、下記式(1A)で示されるポリオール、及び式(1B)で示されるポリオール由来の構造と、カーボネート結合とを有するポリカーボネートポリオールであり、例えば、ポリオール(1A)と、ポリオール(1B)と、炭酸エステルとを、触媒の存在下で反応させることによって得られる。
なお、目的とするポリウレタン(メタ)アクリレートの機能や特性などを損なわない程度に、分子量の同一または異なる複数種のポリカーボネートポリオールを併用しても良い。
前記炭酸エステルとしては、例えば、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸メチルエチルなどの炭酸ジアルキル;炭酸ジフェニルなどの炭酸ジアリール;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状の炭酸エステルが挙げるが、好ましくはジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネートが使用される。
なお、これらの炭酸エステルを、複数種併用しても良い。
炭酸エステルの使用量をこの範囲することで、十分に高い反応速度で、効率良く目的とするポリカーボネートポリオールを得ることができる。
ポリカーボネートポリオールを合成する際の反応温度は、ポリオールや炭酸エステルの種類に応じて適宜調整することができるが、好ましくは120〜180℃、更に好ましくは130〜170℃である。
ポリカーボネートポリオールを合成する際の反応圧力をこの範囲とすることで、逐次反応や副反応の発生を抑制でき、効率良く目的とするポリカーボネートポリオールを得ることができる。
ポリカーボネートポリオールを合成する際に使用する触媒としては、公知のエステル交換触媒を使用することができ、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、コバルト、ゲルマニウム、スズ、セリウムなどの金属、及びそれらの水酸化物、アルコキシド、カルボン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、有機金属などが挙げられるが、好ましくは水素化ナトリウム、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、ジルコニウムアセチルアセトナート、オキシ酢酸ジルコニウム、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジメトキシド、ジブチルスズオキサイドが使用される。
なお、これらの触媒を、複数種併用しても良い。
触媒の使用量をこの範囲とすることで、ポリカーボネートポリオールを合成する反応後の後処理が煩雑になることを抑制でき、効率良く目的とするポリカーボネートポリオールを得ることができる。
なお、当該触媒は、反応開始時に一括で使用(添加)しても、反応開始時、及び反応開始後に分割して使用(添加)しても良い。
モル比率(式(1A)で示されるポリオールに由来する構造/式(1B)で示されるポリオールに由来する構造)をこの範囲とすることで、より優れた触感性(ソフトフィール)、より優れたタック性(タックフリー)、より優れた傷修復性、より低い弾性率及びより優れた耐薬品性のポリウレタン(メタ)アクリレートを得ることができる。
ポリカーボネートポリオールに対する、式(1A)で示されるポリオールに由来する構造と、式(1B)で示されるポリオールに由来する構造の合計量をこの範囲とすることで、より優れた触感性(ソフトフィール)、より優れたタック性(タックフリー)、より優れた傷修復性、より低い弾性率及びより優れた耐薬品性を有するポリウレタン(メタ)アクリレートを得ることができる。
このようなポリカーボネートポリオールとしては、例えば、1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとの混合物(1:1)を原料として得られるポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−50(分子量500)、PH−100(分子量1000)、PH−200(分子量2000)、PH−300(分子量3000))、1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとの混合物(1:1)を原料として得られるポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)BH−100(分子量1000)、BH−200(分子量2000))が好適に使用できる。
ポリイソシアネート由来の構造とは、ポリウレタン(メタ)アクリレート中の結合基以外のポリイソシアネートに由来する基のことを示す。当該ポリイソシアネート由来の構造における「ポリイソシアネート」とは、具体的には、下記式(2)で示されるポリイソシアネートである。
(式(2)中、Rは炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素原子数3〜12の二価の分岐状脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜18の二価の環状脂肪族炭化水素基、又は炭素原子数6〜18の二価の芳香族炭化水素基を示す。)
ポリイソシアネートは、目的や用途に応じて適宜選択することができるが、例えば、
ヘキサメチレンジイソシアネートなどの直鎖状脂肪族ジイソシアネート;
2−又は3−メチル−1,5−ペンチルジイソシアネート、2,2,4−又は2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの分岐状脂肪族ジイソシアネート;
1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジイルビス(メチレン)ジイソシアネート、ノルボルニルジイソシアネートなどの環状脂肪族ジイソシアネート;
フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)などの芳香脂肪族ジイソシアネート;
等が使用される。
なお、これらのポリイソシアネートを、複数種併用しても良く、その構造の一部又は全部がイソシアヌレート化、カルボジイミド化、又はビウレット化など誘導化されていても良い。
水酸基含有多官能(メタ)アクリレート由来の構造とは、ポリウレタン(メタ)アクリレート中の結合基以外の水酸基含有多官能(メタ)アクリレートに由来する構造のことを示す。当該水酸基含有多官能(メタ)アクリレート由来の構造における「水酸基含有多官能(メタ)アクリレート」とは、具体的には、下記式(a−1)、(a−2)、(b−1)、(b−2)で示される水酸基含有多官能(メタ)アクリレートである。
なお、本発明では、水酸基含有多官能(メタ)アクリレートが「エチレンオキシ基」や「プロピレンオキシ基」などのアルキレンオキシ基で変性されているものも含まれる。
(式(a−1)、(a−2)、(b−1)、(b−2)において、Aは(メタ)アクリロイル基を示す。なお、複数のAの一部のAが水素となっていても良い。)
水酸基含有多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、又は、これらのエチレンオキシ変性品やプロピレンオキシ変性品、ラクトン変性品が挙げられ、
好ましくはペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートが挙げられ、
より好ましくは、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M306、トリ体;65〜70%)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M403、ペンタ体;50〜60%)が使用される。
なお、これらの水酸基含有多官能(メタ)アクリレートを、複数種併用しても良く、また、水酸基を含有しない飽和多官能(メタ)アクリレートを併用しても良い。
水酸基含有単官能(メタ)アクリレート由来の構造とは、ポリウレタン(メタ)アクリレート中の結合基以外の水酸基含有単官能(メタ)アクリレートに由来する構造のことを示す。当該水酸基含有単官能(メタ)アクリレート由来の構造における「水酸基含有単官能(メタ)アクリレート」とは、具体的には、下記式(c)で示される水酸基含有単官能(メタ)アクリレートである。
なお、本発明では、水酸基含有単官能(メタ)アクリレートが「エチレンオキシ基」や「プロピレンオキシ基」などのアルキレンオキシ基で変性されているものも含まれる。
(式中、Aは(メタ)アクリロイル基を示し、mは2〜8の整数を示す。)
水酸基含有単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(ヘプチル)メタアクリレート、ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、好ましくはヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが使用される。
なお、これらの水酸基含有単官能(メタ)アクリレートを、複数種併用しても良く、水酸基含有単官能(メタ)アクリレートの複数種類を併用してもよい。また、水酸基を含有しない飽和単官能(メタ)アクリレートを併用しても良い。
本発明のポリウレタン(メタ)アクリレートは、ポリカーボネートポリオールと、ポリイソシアネートと、水酸基含有多官能(メタ)アクリレートと、水酸基含有単官能(メタ)アクリレートとを、反応させることによって得ることができる(以下、「本発明の反応」と称することもある)。
OH基/NCO基をこの範囲とすることにより、ポリウレタンの末端イソシアネート基が、実質的に(メタ)アクリロイル基を複数有する末端基に変換され、残存する未反応のイソシアネート基を低減させることができる。
本発明の反応においては、反応速度を向上させるために公知の重合触媒を用いることができ、例えば、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレートなどの有機スズ化合物や、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)などの有機チタン化合物、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビス(エチルアセトアセテート)などの有機ジルコニウム化合物、2−エチルヘキサン酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス、ナフテン酸ビスマス、リン酸ジブチルビスマスや、トリエチルアミンなどの三級アミンが好適に使用される。
なお、当該触媒については、吉田敬治著「ポリウレタン樹脂」(日本工業新聞社刊、1969年)の第23〜32頁を参照することができ、複数種の触媒を併用しても良い。
触媒の使用量をこの範囲とすることで、十分な反応速度を得ることができるとともに、触媒の残存量が少ないため後処理が煩雑とならない。
本発明の反応においては、反応に関与しない溶媒を適宜使用することができ、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類が使用できる。
なお、これらの溶媒を、複数種併用しても良い。また、溶媒を使用することで、ポリウレタン(メタ)アクリレートの溶液を得ることができる。
溶媒の使用量をこの範囲とすることで、反応液の均一性や攪拌性が向上する。
本発明の反応においては、原料の水酸基含有多官能/単官能(メタ)アクリレートや、生成したポリウレタン(メタ)アクリレートの重合や酸化を抑制するために、重合禁止剤や酸化防止剤を存在させることが望ましい。重合禁止剤や酸化防止剤としては、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−t−ブチル−p−クレゾール、p−ベンゾキノン、2,5−ジヒドロキシ−p−ベンゾキノンなどが使用される。
なお、これらの重合禁止剤や酸化防止剤を、それぞれ、複数種併用しても良い。
重合防止剤や酸化防止剤の添加量をこの範囲とすることで、十分に重合や酸化を抑止でき、また本発明の反応の後処理が煩雑とならない。
本発明の反応においては、分子量を増大させることを目的として、鎖延長剤を用いることができる。使用する鎖延長剤としては、目的や用途に応じて適宜選択できるが、例えば、
水;
エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,10−デカンジオール、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、キシリレングリコール、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホン、1,1−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘキサンなどの低分子ポリオール;
ポリエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオールなどの高分子ポリオール;
エチレンジアミン、イソホロンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどのポリアミン
などが使用される。
なお、鎖延長剤については、例えば、「最新ポリウレタン応用技術」(株式会社CMC社、1985年に発行)を参照することができ、前記高分子ポリオールについては、例えば、「ポリウレタンフオーム」(高分子刊行会、1987年)を参照することができ、複数種の鎖延長剤を併用しても良い。
本発明のポリウレタン(メタ)アクリレートは、その機能を更に向上させるために、適宜、その他のポリオールを存在させて製造することもできる。換言すれば、本発明のポリウレタン(メタ)アクリレートは、その他のポリオール由来の構造を更に含んでいてもよい。
その他のポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、ドデカンジオールなどの直鎖状のポリオール;
2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオールなどの分岐状のポリオール;
1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの環状のポリオール;
前記ポリオールを原料として得られるポリカーボネートポリオール(但し、式(1A)で示されるポリオール由来の構造、及び式(1B)で示されるポリオール由来の構造を有するポリカーボネートポリオールを除く)
などが挙げられるが、好ましくはポリウレタン(メタ)アクリレートを構成するポリカーボネートポリオールを製造する際の原料としたポリオール(式(1A)、式(1B)のポリオール)である。
なお、これらのその他のポリオールを、複数種併用しても良い。
本発明のポリウレタン(メタ)アクリレートは、その機能を更に向上させるために、適宜、更に、酸性基含有化合物を含有していてもよい。
なお、これらの酸性基含有化合物を、複数種併用しても良い。
本発明の組成物は、前記ポリウレタン(メタ)アクリレートと、重合開始剤と、必要に応じて重合性化合物を含んでいてもよい。
前記重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインジメチルケタール、チオキサントン、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6,−トリメチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタノンなどが挙げられるが、好ましくは1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイドが使用される。
なお、これらの重合開始剤を、複数種併用しても良い。
重合開始剤の使用量をこの範囲とすることで、十分な反応速度を得ることができるとともに、重合開始剤の残存量が少ないため後処理が煩雑とならない。
前記重合性化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ベンジル(メタ)アクリレート、フェネチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アラルキルエステルフェニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アリールエステルや、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの単官能(メタ)アクリレート;
ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレートなどのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリレート、またはこれらの又は、これらのエチレンオキシ変性品やプロピレンオキシ変性品、ラクトン変性品が使用できる。
なお、これらの重合性化合物を、複数種併用しても良い。
本発明の組成物は、前記ポリウレタン(メタ)アクリレートまたは前記ポリウレタン(メタ)アクリレート組成物に必要に応じて有機溶媒を加えて適当な粘度に調整した後、基材の上に塗布し、例えば、紫外線、可視光、レーザー光、電子線、X線、γ線、プラズマ、マイクロウェーブなどの活性エネルギー線を照射することにより、重合・硬化させて硬化物とすることができる。
なお、活性エネルギー線を照射することなく、熱によって硬化物を製造することもでき、熱と活性エネルギー線とを併用しても良い。
なお、これらの溶媒を、複数種併用しても良い。
なお、これらの基材を、複数種併用しても良い。
(粘度)
ポリウレタン(メタ)アクリレートの粘度は、E型粘度計(BROOKFIELD社製「BROOLFIELD粘度計LV DV−II+Pro」)を用いて、25℃にて測定した。
ポリウレタン(メタ)アクリレートの平均分子量は、ゲル・パーミッション・クロマトグラフィー(GPC)で測定を行った。測定条件は、以下の通りである。
装置:HPLC−8220 (東ソー社製)
カラム構成:TSKgel SuperHZ3000 + TSKgel SuperH
Z1000 (いずれも東ソー社製)
検出器:示差屈折率検出器(RI検出器)
溶離液:テトラヒドロフラン
溶離液の流速:0.6ml/分
温度:40℃
昇温速度:昇温なしの温度一定
キャリブレーション:ポリスチレン換算
試料濃度:0.01g/5mL
硬化物の弾性率は、JIS K 7311に準拠する方法で測定した。なお、測定条件は、測定温度23℃、湿度50%、引張速度100mm/分である。
硬化物の密着性は、JIS K 5600−5−6:1999「クロスカット法」に準じて行った。各種樹脂パネルにポリウレタン(メタ)アクリレート塗布した後、2mm間隔で切り込みを入れ、100マスの碁盤目部分を形成し、粘着テープを碁盤目部分に圧着して引き剥がす工程を10回繰り返すことにより行った。評価基準についても同規格に準じて評価を行った。
◎;剥離しなかったマス100
○;剥離しなかったマス80以上99以下
×;剥離しなかったマス79以下
硬化物の触感性は、硬化物の表面を指で触り、評価した。
○;弾力性があり、シルクのような指触り。
△;弾力性がやや低く、グリップ感のある指触り。
×;弾力性がなく、硬く感じる指触り。
硬化物のタック性は、硬化物の表面を指で触り、評価した。
○;べたつきがなく、ほこりも付着しない。
△;べたつきはないが、ほこりが付着する。
×;べたつきがあり、ほこりも付着する。
硬化物の傷修復性は、温度23℃、湿度50%で硬化物の表面を真ちゅう製ブラシで500傷をつけた直後から、目視で傷が確認できなくなるまでの時間を測定し、傷修復性を判定した。
◎;10秒未満
○;10秒以上1分未満
△;1分以上
×;傷修復性なし
硬化物を酸又は溶剤に24時間浸し、その膨潤率を測定することにより行った。膨潤率が小さいほど、耐性が良好である。
◎;膨潤が全く観察されず。
○;膨潤がほとんど観察されず。
△;膨潤が観察された。
×;膨潤が激しく起こった。
攪拌装置、温度計及び冷却器を備えた内容積1Lの容器に、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−200)300g(0.15mol)及び酢酸ブチル382gを加え、液温を50℃にした後、ジブチルスズ(IV)ジラウレート0.3g及びイソホロンジイソシアネート44g(0.20mol)を加え、攪拌しながら75〜85℃で3時間反応を行った。
次いで、p−メトキシフェノール0.2g、2,6−t−ブチル−p−クレゾール0.2g、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M403、ペンタ体;50〜60%)29.5g(0.05mol)、及び4−ヒドロキシブチルアクリレート7.42g(0.05mol)を加え、同温度で更に反応させ、イソシアネート基が消失したのを確認後に冷却し、ポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液を得た。
得られたポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液の粘度は6100cP/25℃であった。
攪拌装置、温度計及び冷却器を備えた内容積1Lの容器に、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−200)300g(0.15mol)及び酢酸ブチル373gを加え、液温を50℃にした後、ジブチルスズ(IV)ジラウレート0.3g及びイソホロンジイソシアネート42g(0.19mol)を加え、攪拌しながら75〜85℃で3時間反応を行った。
次いで、p−メトキシフェノール0.2g、2,6−t−ブチル−p−クレゾール0.2g、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M403、ペンタ体;50〜60%)22.9g(0.04mol)、及び4−ヒドロキシブチルアクリレート5.8g(0.04mol)を加え、同温度で更に反応させ、イソシアネート基が消失したのを確認後に冷却し、ポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液を得た。
得られたポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液の粘度は11700cP/25℃であった。
攪拌装置、温度計及び冷却器を備えた内容積1Lの容器に、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−300)300g(0.10mol)及び酢酸ブチル355gを加え、液温を50℃にした後、ジブチルスズ(IV)ジラウレート0.2g及びイソホロンジイソシアネート30g(0.13mol)を加え、攪拌しながら75〜85℃で3時間反応を行った。
次いで、p−メトキシフェノール0.2g、2,6−t−ブチル−p−クレゾール0.2g、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M403、ペンタ体;50〜60%)19.7g(0.03mol)、及び4−ヒドロキシブチルアクリレート4.9g(0.03mol)を加え、同温度で更に反応させ、イソシアネート基が消失したのを確認後に冷却し、ポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液を得た。
得られたポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液の粘度は14400cP/25℃であった。
攪拌装置、温度計及び冷却器を備えた内容積1Lの容器に、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−300)300g(0.10mol)及び酢酸ブチル370gを加え、液温を50℃にした後、ジブチルスズ(IV)ジラウレート0.3g及びイソホロンジイソシアネート33g(0.15mol)を加え、攪拌しながら75〜85℃で3時間反応を行った。
次いで、p−メトキシフェノール0.2g、2,6−t−ブチル−p−クレゾール0.2g、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M403、ペンタ体;50〜60%)29.5g(0.05mol)、及び4−ヒドロキシブチルアクリレート7.5g(0.05mol)を加え、同温度で更に反応させ、イソシアネート基が消失したのを確認後に冷却し、ポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液を得た。
得られたポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液の粘度は7000cP/25℃であった。
攪拌装置、温度計及び冷却器を備えた内容積1Lの容器に、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−200)300g(0.15mol)及び酢酸ブチル370gを加え、液温を50℃にした後、ジブチルスズ(IV)ジラウレート0.2g及びイソホロンジイソシアネート44g(0.20mol)を加え、攪拌しながら75〜85℃で3時間反応を行った。
次いで、p−メトキシフェノール0.2g、2,6−t−ブチル−p−クレゾール0.2g、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M306、トリ体;65〜70%)18.3g(0.05mol)、及び4−ヒドロキシブチルアクリレート7.5g(0.05mol)を加え、同温度で更に反応させ、イソシアネート基が消失したのを確認後に冷却し、ポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液を得た。
得られたポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液の粘度は5600cP/25℃であった。
攪拌装置、温度計及び冷却器を備えた内容積1Lの容器に、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−200)180g(0.09mol)、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−50)90g(0.18mol)及び酢酸ブチル373gを加え、液温を50℃にした後、ジブチルスズ(IV)ジラウレート0.3g及びイソホロンジイソシアネート70g(0.315mol)を加え、攪拌しながら75〜85℃で3時間反応を行った。
次いで、p−メトキシフェノール0.2g、2,6−t−ブチル−p−クレゾール0.2g、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M403、ペンタ体;50〜60%)25.8g(0.045mol)、及び4−ヒドロキシブチルアクリレート6.5g(0.045mol)を加え、同温度で更に反応させ、イソシアネート基が消失したのを確認後に冷却し、ポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液を得た。
得られたポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液の粘度は16300cP/25℃であった。
攪拌装置、温度計及び冷却器を備えた内容積1Lの容器に、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−200)160g(0.08mol)、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−50)80g(0.16mol)及び酢酸ブチル373gを加え、液温を50℃にした後、ジブチルスズ(IV)ジラウレート0.1g及びイソホロンジイソシアネート74g(0.33mol)を加え、攪拌しながら75〜85℃で3時間反応を行った。
次いで、p−メトキシフェノール0.2g、2,6−t−ブチル−p−クレゾール0.2g、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M306、トリ体;65〜70%)47g(0.08mol)、及び4−ヒドロキシブチルアクリレート11.9g(0.08mol)を加え、同温度で更に反応させ、イソシアネート基が消失したのを確認後に冷却し、ポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液を得た。
攪拌装置、温度計及び冷却器を備えた内容積1Lの容器に、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−200)180g(0.09mol)、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−50)90g(0.18mol)及び酢酸ブチル390gを加え、液温を50℃にした後、ジブチルスズ(IV)ジラウレート0.4g及び4,4’−メチレンビスシクロヘキシルジイソシアネート87g(0.33mol)を加え、攪拌しながら75〜85℃で3時間反応を行った。
次いで、p−メトキシフェノール0.2g、2,6−t−ブチル−p−クレゾール0.2g、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M403、ペンタ体;50〜60%)26.6g(0.05mol)、及び4−ヒドロキシブチルアクリレート6.7g(0.05mol)を加え、同温度で更に反応させ、イソシアネート基が消失したのを確認後に冷却し、ポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液を得た。
攪拌装置、温度計及び冷却器を備えた内容積1Lの容器に、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−200)180g(0.09mol)、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−50)90g(0.18mol)及び酢酸ブチル365gを加え、液温を50℃にした後、ジブチルスズ(IV)ジラウレート0.2g及びイソホロンジイソシアネート72g(0.33mol)を加え、攪拌しながら75〜85℃で3時間反応を行った。
次いで、p−メトキシフェノール0.2g、2,6−t−ブチル−p−クレゾール0.2g、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M306、トリ体;65〜70%)16.5g(0.05mol)、及び4−ヒドロキシブチルアクリレート6.7g(0.05mol)を加え、同温度で更に反応させ、イソシアネート基が消失したのを確認後に冷却し、ポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液を得た。
得られたポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液の粘度は15500cP/25℃であった。
攪拌装置、温度計及び冷却器を備えた内容積1Lの容器に、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)UH−100)150g(0.15mol)及びメチルエチルケトン390gを加え、液温を50℃にした後、ジブチルスズ(IV)ジラウレート0.1g及びイソホロンジイソシアネート67g(0.30mol)を加え、攪拌しながら75〜85℃で3時間反応を行った。
次いで、p−メトキシフェノール0.2g、2,6−t−ブチル−p−クレゾール0.2g、及びジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M403、ペンタ体;50〜60%)173g(0.3mol)を加え、同温度で更に反応させ、イソシアネート基が消失したのを確認後に冷却し、ポリウレタンアクリレートのメチルエチルケトン溶液を得た。
得られたポリウレタンアクリレートのメチルエチルケトン溶液の粘度は80cP/25℃であった。
攪拌装置、温度計及び冷却器を備えた内容積1Lの容器に、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−200)300g(0.15mol)及び酢酸ブチル410gを加え、液温を50℃にした後、ジブチルスズ(IV)ジラウレート0.1g及びイソホロンジイソシアネート67g(0.30mol)を加え、攪拌しながら75〜85℃で3時間反応を行った。
次いで、p−メトキシフェノール0.3g、2,6−t−ブチル−p−クレゾール0.3g、及び4−ヒドロキシブチルアクリレート43.2g(0.30mol)を加え、同温度で更に反応させ、イソシアネート基が消失したのを確認後に冷却し、ポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液を得た。
得られたポリウレタンアクリレートの酢酸ブチル溶液の粘度は120cP/25℃であった。
実施例及び比較例で得られたポリウレタンアクリレートの有機溶媒溶液20gに1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン(イルガキュア(登録商標)184、BASF社製)0.5gを混合し、硬化性樹脂組成物を製造した。
ポリカーボネート樹脂基材またはABS樹脂基材に前記硬化性樹脂組成物を塗布し、80℃で30分間乾燥させた後、1000mJ/cm2の紫外線を照射して硬化物を製造した。
なお、表で使用する略語は以下の通りである。
PCD PH−200;1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとの混合物を原料として得られるポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−200、分子量;2000)
PCD PH−300;1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとの混合物を原料として得られるポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−300、分子量;3000)
PCD PH−50;1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとの混合物を原料として得られるポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)PH−50、分子量;500)
PCD UH−100;1,6−ヘキサンジオールを原料として得られるポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製、ETERNACOLL(登録商標)UH−100、分子量;1000)
IPDI;イソホロンジイソシアネート
H12MDI;4,4’−メチレンビスシクロヘキシルジイソシアネート
PETA M−306;ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M306、トリ体;65〜70%)
DPHA M−403;ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物(東亜合成株式会社、アロニックス(登録商標)M403、ペンタ体;50〜60%)
HBA;4−ヒドロキシブチルアクリレート(日本触媒社製)
Claims (10)
- ポリカーボネートポリオール由来の構造と、ポリイソシアネート由来の構造とを有し、末端に水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構造を有するポリウレタン(メタ)アクリレートであって、
ポリカーボネートポリオールが、下記式(1A)で示されるポリオール由来の構造、及び式(1B)で示されるポリオール由来の構造を有するものであり、
ポリイソシアネートが、下記式(2)で示されるものであり、
水酸基含有(メタ)アクリレートが、水酸基含有多官能(メタ)アクリレートと水酸基含有単官能(メタ)アクリレートとを含み、
水酸基含有多官能(メタ)アクリレートが、下記式(a−1)〜(b−2)で示されるものであり、
水酸基含有単官能(メタ)アクリレートが、下記式(c)で示されるものである、
ポリウレタン(メタ)アクリレート。
(式(1A)中、Z1は炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基を示す。
式(1B)中、Z2はZ1とは異なる炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基を示す。
式(2)中、Rは炭素原子数2〜12の二価の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素原子数3〜12の二価の分岐状脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜18の二価の環状脂肪族炭化水素基、又は炭素原子数6〜18の二価の芳香族炭化水素基を示す。
式(a−1)〜(b−2)中、Aは(メタ)アクリロイル基を示す。なお、複数のAの一部のAが水素であっても良い。
式(c)中、Aは(メタ)アクリロイル基を示し、mは2〜8の整数を示す。) - ポリカーボネートポリオールにおいて、式(1A)で示されるポリオールに由来する構造と、式(1B)で示されるポリオールに由来する構造のモル比率(式(1A)/式(1B))が、10/90〜90/10である、請求項1に記載のポリウレタン(メタ)アクリレート。
- 水酸基含有多官能(メタ)アクリレート由来の構造と、水酸基含有単官能(メタ)アクリレート由来の構造とのモル比率((水酸基含有多官能(メタ)アクリレート由来の構造)/(水酸基含有単官能(メタ)アクリレート由来の構造))が、10/90〜90/10である、請求項1又は2に記載のポリウレタン(メタ)アクリレート。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタン(メタ)アクリレートを硬化して得られる硬化物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタン(メタ)アクリレートを含む、組成物。
- 請求項5記載の組成物を硬化して得られる硬化物。
- 重合性化合物を更に含む、請求項5記載の組成物。
- 請求項7記載の組成物を硬化して得られる硬化物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタン(メタ)アクリレートを含む、コーティング材料、積層材料、または成形材料。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタン(メタ)アクリレートを含む組成物を含む、コーティング材料、積層材料、または成形材料。
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