JP2017149806A - 着色組成物、インクジェット用インク、及び捺染方法 - Google Patents

着色組成物、インクジェット用インク、及び捺染方法 Download PDF

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一成 八木
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彰宏 原
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Abstract

【課題】シアン色の光学濃度(OD値)に優れ、かつ耐光性に優れた着色組成物、上記着色組成物を含有するインクジェット用インク、及び上記着色組成物又は上記インクジェット用インクを用いた捺染方法を提供する。【解決手段】明細書に記載の一般式(1)で表される化合物を含有する着色組成物、上記着色組成物を含有するインクジェット用インク、及び上記着色組成物又は上記インクジェット用インクを用いた捺染方法。【選択図】なし

Description

本発明は、着色組成物、インクジェット用インク、及び捺染方法に関する。
トリアリールメタン染料を用いて布帛を染める技術は従来より研究されており、例えば、絹及びナイロンなどのポリアミドを染めるときには、Acid Blue 1(AB1)、Acid Blue 9(AB9)、及びAcid Blue 147(AB147)等が使われていた。
これまで、布帛を染めるための工業的染色方法として、スクリーン捺染、ローラー捺染、転写捺染等が行われてきた。これらの方法はデザインパターンの企画、彫刻もしくは製版、捺染糊の作成、生地の準備等、一連の各工程が統合して初めて完成する染色技術である。
これに対し、染料を布帛に直接供給できるインクジェット法を用いたインクジェット捺染が提案されている。インクジェット捺染は、従来の捺染とは異なり、版を作製する必要がなく、手早く階調性に優れた画像を形成できる利点を有しており、納期短縮、少量多品種生産対応、製版工程が必要ない等のメリットを備えている。更に、形成画像として必要な量のインクのみを使用するため、従来方法に比較すると廃液が少ない等の環境的利点も有する優れた画像形成方法であるといえる。
一方、特許文献1には、金属原子と結合したヘテロ環を有するトリアリールメタン化合物が記載されている。
特開2003−73358号公報
しかしながら、AB1、AB9及びAB147は、耐光性が不十分であるという問題がある。
また、特許文献1には、布帛を染色する用途とした場合の課題(特に耐光性)までは検討されていない。
特に、耐光性に優れ、かつシアン色に布帛を染色できる着色組成物が求められている。
本発明の目的は、シアン色の光学濃度(OD値)に優れ、かつ耐光性に優れた着色組成物を提供することを目的とする。また、本発明は上記着色組成物を含有するインクジェット用インク、及び上記着色組成物又は上記インクジェット用インクを用いた捺染方法を提供することを目的とする。
本発明の上記課題は、下記手段により解決される。
<1>
下記一般式(1)で表される化合物を含有する着色組成物。
Figure 2017149806
一般式(1)中、R101、R102、R111及びR112は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。し、R101とR102とは互いに結合して環を形成してもよく、R111とR112とは互いに結合して環を形成してもよい。
121〜X123は各々独立にCH又は窒素原子を表す。ただし、X121〜X123のうち少なくとも1つはCHを表す。X121〜X123がCHを表す場合、水素原子が外れてR121が結合してもよい。
103、R113、及びR121は各々独立に置換基を表す。R103、R113、及びR121は複数存在する場合、複数のR103、複数のR113、及び複数のR121はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR121は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR103は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR113は互いに結合して環を形成してもよい。また、R103とR113は互いに結合して環を形成してもよい。
131及びR132は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。R131及びR132は互いに結合して環を形成してもよい。
n101及びn111は各々独立に0〜3の整数を表す。
n121は0〜5の整数を表す。
一般式(1)で表される化合物は分子内に対アニオンを有する。
<2>
上記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表される化合物である、<1>に記載の着色組成物。
Figure 2017149806
一般式(2)中、R201、R202、R211及びR212は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。し、R201とR202とは互いに結合して環を形成してもよく、R211とR212とは互いに結合して環を形成してもよい。
203、R213、及びR221は各々独立に置換基を表す。R203、R213、及びR221は複数存在する場合、複数のR203、複数のR213、及び複数のR221はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR221は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR203は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR213は互いに結合して環を形成してもよい。また、R203とR213は互いに結合して環を形成してもよい。
231及びR232は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。
231及びR232は互いに結合して環を形成してもよい。
n201及びn211は各々独立に0〜3の整数を表す。
n221は0〜4の整数を表す。
<3>
上記一般式(1)又は(2)で表される化合物が、下記一般式(3)で表される化合物である、<1>又は<2>に記載の着色組成物。
Figure 2017149806
一般式(3)中、R302及びR312は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。
Ar301及びAr311は各々独立にベンゼン環、ナフタレン環、又は芳香族ヘテロ環を表す。
301、R303、R311、R313、及びR321は各々独立に置換基を表す。R301、R303、R311、R313、及びR321は複数存在する場合、複数のR301、複数のR303、複数のR311、複数のR313、及び複数のR321はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR321は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR303は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR313は互いに結合して環を形成してもよい。また、R303とR313は互いに結合して環を形成してもよい。
331及びR332は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。R331及びR332は互いに結合して環を形成してもよい。
n301及びn311は各々独立に0〜3の整数を表す。
n321は0〜4の整数を表す。
n302及びn312は各々独立に0以上の整数を表す。
<4>
上記一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物が、下記一般式(4)で表される化合物である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の着色組成物。
Figure 2017149806
一般式(4)中、R402及びR412は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。
Ar401及びAr411は各々独立にベンゼン環、ナフタレン環、又は芳香族ヘテロ環を表す。
401、R403、R411、R413、及びR421は各々独立に置換基を表す。R401、R403、R411、R413、及びR421は複数存在する場合、複数のR401、複数のR403、複数のR411、複数のR413、及び複数のR421はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR421は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR403は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR413は互いに結合して環を形成してもよい。また、R403とR413は互いに結合して環を形成してもよい。
404及びR414は各々独立に置換基を表す。
431及びR432は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。R431及びR432は互いに結合して環を形成してもよい。
n401及びn411は各々独立に0〜3の整数を表す。
n421は0〜4の整数を表す。
n402及びn412は各々独立に0以上の整数を表す。
<5>
上記一般式(1)〜(4)のいずれかで表される化合物が、下記一般式(5)で表される化合物である、<1>〜<4>のいずれか1項に記載の着色組成物。
Figure 2017149806
一般式(5)中、R502及びR512は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。
501、R503、R511、R513、及びR521は各々独立に置換基を表す。R501、R503、R511、R513、及びR521は複数存在する場合、複数のR501、複数のR503、複数のR511、複数のR513、及び複数のR521はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR521は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR503は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR513は互いに結合して環を形成してもよい。また、R503とR513は互いに結合して環を形成してもよい。
504及びR514は各々独立に置換基を表す。
531及びR532は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。R531及びR532は互いに結合して環を形成してもよい。
n501及びn511は各々独立に0〜3の整数を表す。
n521は0〜4の整数を表す。
n502及びn512は各々独立に0〜4の整数を表す。
<6>
上記一般式(1)〜(5)のいずれかで表される化合物が、下記一般式(6)で表される化合物である、<1>〜<5>のいずれか1項に記載の着色組成物。
Figure 2017149806
一般式(6)中、R602及びR612は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。
601、R603、R611、R613、及びR621は各々独立に置換基を表す。R601、R603、R611、R613、及びR621は複数存在する場合、複数のR601、複数のR603、複数のR611、複数のR613、及び複数のR621はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR621は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR603は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR613は互いに結合して環を形成してもよい。また、R603とR613は互いに結合して環を形成してもよい。
604、R605、R614、及びR615は各々独立に置換基を表す。
631及びR632は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。R631及びR632は互いに結合して環を形成してもよい。
n601及びn611は各々独立に0〜3の整数を表す。
n621は0〜4の整数を表す。
n602及びn612は各々独立に0〜3の整数を表す。
<7>
上記一般式(4)におけるR404及びR414、上記一般式(5)におけるR504及びR514、又は上記一般式(6)におけるR604、R605、R614、及びR615が、各々独立にハロゲン原子、アルキル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、スルファモイル基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、又はイオン性親水性基を表す、<4>〜<6>のいずれか1項に記載の着色組成物。
<8>
上記一般式(4)におけるR404及びR414、上記一般式(5)におけるR504及びR514、又は上記一般式(6)におけるR604、R605、R614、及びR615が、各々独立にアルキル基を表す、<4>〜<7>のいずれか1項に記載の着色組成物。
<9>
染色用である<1>〜<8>のいずれか1項に記載の着色組成物。
<10>
<1>〜<9>のいずれか1項に記載の着色組成物を含有するインクジェット用インク。
<11>
下記(1)〜(4)の工程を含む捺染方法。
(1) 少なくとも高分子化合物及び水を含む液に対し、<9>に記載の着色組成物を添加し、色糊を調製する工程
(2) 上記(1)の色糊を布帛に印捺する工程
(3) 印捺した布帛に蒸気をあてる工程
(4) 印捺した布帛を水洗し、水洗された布帛を乾燥する工程
<12>
下記(11)〜(14)の工程を含む捺染方法。
(11) 少なくとも高分子化合物及び水を含む糊を布帛に付与する工程
(12) <10>に記載のインクジェット用インクをインクジェット法により布帛に印捺する工程
(13) 印捺した布帛に蒸気をあてる工程
(14) 印捺した布帛を水洗し、水洗された布帛を乾燥する工程
<13>
上記布帛がポリアミドを含む布帛である<11>又は<12>に記載の捺染方法。
本発明によれば、シアン色の光学濃度に優れ、かつ耐光性に優れた着色組成物を提供することができる。また、本発明によれば上記着色組成物を含有するインクジェット用インク、及び上記着色組成物又は上記インクジェット用インクを用いた捺染方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明における置換基の具体例を、置換基群Aとして定義する。
(置換基群A)
ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキル又はアリールスルフィニル基、アルキル又はアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、イオン性親水性基が例として挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、直鎖、分岐、環状の置換若しくは無置換のアルキル基が挙げられ、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えば、アルコキシ基、アルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。
アルキル基としては、好ましくは、炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2―エチルヘキシル基等が挙げられ、シクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換又は無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基等が挙げられ、ビシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、置換若しくは無置換のアラルキル基が挙げられ、置換若しくは無置換のアラルキル基としては、炭素原子数が7〜30のアラルキル基が好ましい。例えばベンジル基及び2−フェネチル基を挙げられる。
アルケニル基としては、直鎖、分岐、環状の置換若しくは無置換のアルケニル基が挙げられ、シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を包含する。
アルケニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、オレイル基等が挙げられ、シクロアルケニル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換若しくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基等が挙げられ、ビシクロアルケニル基としては、置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
アリール基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリール基、例えば、フェニル基、p−トリル基、ナフチル基、m−クロロフェニル基、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル基等が挙げられる。
ヘテロ環基としては、好ましくは、5又は6員の置換若しくは無置換の芳香族若しくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30の5又は6員の芳香族のヘテロ環基、例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。非芳香族のヘテロ環基の例としては、モルホリニル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−t−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基等が挙げられる。
シリルオキシ基としては、好ましくは、炭素数0から20の置換若しくは無置換のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基等が挙げられる。
ヘテロ環オキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、好ましくは、ホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
カルバモイルオキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アミノ基としては、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基を含み、好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアニリノ基、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基、トリアジニルアミノ基等が挙げられる。
アシルアミノ基としては、好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アミノカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
スルファモイルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルホニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基等が挙げられる。
ヘテロ環チオ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基等が挙げられる。
スルファモイル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルフィニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルフィニル基、炭素数6から30の置換又は無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルホニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルホニル基、炭素数6から30の置換又は無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基等が挙げられる。
アシル基としては、好ましくは、ホルミル基、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数2から30の置換若しくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイル基、2−クロロアセチル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、2−フリルカルボニル基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−t−ブチルフェノキシカルボニル基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
カルバモイル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基等が挙げられる。
アリール又はヘテロ環アゾ基としては、好ましくは炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換若しくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ基、p−クロロフェニルアゾ基、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ基等が挙げられる。
イミド基としては、好ましくは、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基等が挙げられる。
ホスフィノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基等が挙げられる。
ホスフィニル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基等が挙げられる。
ホスフィニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基等が挙げられる。
ホスフィニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基が挙げられる。
シリル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基等が挙げられる。
イオン性親水性基としては、スルホ基、カルボキシル基、チオカルボキシル基、スルフィノ基、ホスホノ基、ジヒドロキシホスフィノ基、4級アンモニウム基などが挙げられる。特に好ましくはスルホ基、カルボキシル基である。またイオン性親水性基はカチオン又はアニオンを含む状態(「塩の状態」ともいう)であってもよい。たとえば、カルボキシル基、ホスホノ基及びスルホ基は、カチオンを含む状態であってもよく、塩の状態を形成するカチオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれ、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオンが好ましく、リチウムイオン又はナトリウムイオンがより好ましい。
なお、本発明においては、化合物が塩である場合は、水溶性インク中では塩はイオンに解離して存在している。
〔着色組成物〕
本発明の着色組成物は、一般式(1)で表される化合物を含有する着色組成物である。
本発明の着色組成物を染色用着色用組成物として用いると、シアン色に染色された布帛を得ることができる。染色された布帛の着色部は、耐光性の良化が認められた。作用機構の詳細は不明だが、ケイ素原子による架橋で分子構造が剛直になったために、また分解点がケイ素架橋基で立体遮蔽のために、一般式(1)で表される化合物は光励起状態からの分解反応が進行しにくくなり、結果として耐光性が良化したと考察している。
<一般式(1)で表される化合物>
一般式(1)で表される化合物について説明する。
Figure 2017149806
一般式(1)中、R101、R102、R111及びR112は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。し、R101とR102とは互いに結合して環を形成してもよく、R111とR112とは互いに結合して環を形成してもよい。
121〜X123は各々独立にCH又は窒素原子を表す。ただし、X121〜X123のうち少なくとも1つはCHを表す。X121〜X123がCHを表す場合、水素原子が外れてR121が結合してもよい。
103、R113、及びR121は各々独立に置換基を表す。R103、R113、及びR121は複数存在する場合、複数のR103、複数のR113、及び複数のR121はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR121は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR103は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR113は互いに結合して環を形成してもよい。また、R103とR113は互いに結合して環を形成してもよい。
131及びR132は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。R131及びR132は互いに結合して環を形成してもよい。
n101及びn111は各々独立に0〜3の整数を表す。
n121は0〜5の整数を表す。
一般式(1)で表される化合物は分子内に対アニオンを有する。
一般式(1)中、R101、R102、R111及びR112は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。
101、R102、R111及びR112がアルキル基を表す場合、炭素数1〜12のアルキル基を表すことが好ましく、炭素数1〜6のアルキル基を表すことがより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基を表すことが更に好ましい。
101、R102、R111及びR112がアリール基を表す場合、フェニル基、ナフチル基、又はアントラセニル基を表すことが好ましく、フェニル基又はナフチル基を表すことがより好ましく、フェニル基を表すことが更に好ましい。
101、R102、R111及びR112が芳香族ヘテロ環基を表す場合、炭素数1〜12の芳香族ヘテロ環基を表すことが好ましく、炭素数1〜6の芳香族ヘテロ環基を表すことがより好ましく、炭素数3〜5の芳香族ヘテロ環基を表すことが更に好ましい。
101、R102、R111及びR112が置換基を有する場合の置換基としては、置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、又はフッ素原子が好ましく、塩素原子又はフッ素原子がより好ましい)、アルキル基(炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましい)、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基(炭素数1〜12のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜6のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜4のアルコキシ基が特に好ましい)、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、カルバモイル基、又はイオン性親水性基が好ましく、アルキル基又はイオン性親水性基がより好ましい。
一般式(1)中、R101及びR111は各々独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表すことが好ましく、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表すことがより好ましく、置換若しくは無置換のアリール基であることが更に好ましい。
一般式(1)中、R102及びR112は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表すことが好ましく、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表すことがより好ましく、水素原子を表すことが特に好ましい。
一般式(1)中、R101とR102とは互いに結合して環を形成してもよく、R111とR112とは互いに結合して環を形成してもよい。
101とR102、及び、R111とR112が互いに結合して環を形成する場合、窒素原子を含む環基として、ピロリジノ基、モルホリノ基又はピペリジノ基となることが好ましい。
一般式(1)中、R103及びR113は各々独立に置換基を表し、置換基群Aから選ばれる置換基を表すことが好ましく、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、又はフッ素原子が好ましく、塩素原子又はフッ素原子がより好ましい)、アルキル基(炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましい)、アシル基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基(炭素数1〜12のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜6のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜4のアルコキシ基が特に好ましい)、アミノ基、アシルアミノ基、又は置換若しくは無置換のカルバモイル基が好ましく、アルキル基又はシアノ基がより好ましい。
103は複数存在する場合、それぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR103は互いに結合して環を形成してもよい。複数のR103が互いに結合して環を形成する場合の環としては、シクロヘキサン環が好ましい。
113は複数存在する場合、それぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR113は互いに結合して環を形成してもよい。複数のR113が互いに結合して環を形成する場合の環としては、シクロヘキサン環が好ましい。
一般式(1)中、X121〜X123は各々独立にCH又は窒素原子を表す。ただし、X121〜X123のうち少なくとも1つはCHを表す。X121〜X123がCHを表す場合、水素原子が外れてR121が結合してもよい。
121〜X123を含む芳香環は、ベンゼン環又はピリジン環であることが好ましく、ベンゼン環であることがより好ましい。
一般式(1)中、R121は置換基を表し、置換基群Aから選ばれる置換基を表すことが好ましく、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、又はフッ素原子が好ましく、塩素原子又はフッ素原子がより好ましい)、アルキル基(炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましい)、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基(炭素数1〜12のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜6のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜4のアルコキシ基が特に好ましい)、アミノ基、アシルアミノ基、アシル基、カルバモイル基、イオン性親水性基が好ましく、アルキル基、イオン性親水性基がより好ましい。
121は複数存在する場合、それぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR121は互いに結合して環を形成してもよい。複数のR121が互いに結合して環を形成する場合の環としては、ベンゼン環が好ましい。
一般式(1)中、n101及びn111は各々独立に0〜3の整数を表し、0〜2の整数を表すことが好ましく、0又は1を表すことがより好ましい。
一般式(1)中、n121は0〜5の整数を表し、1〜4の整数を表すことが好ましく、2又は3を表すことがより好ましく、2を表すことが更に好ましい。
一般式(1)中、R131及びR132は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。
131及びR132がハロゲン原子を表す場合、フッ素原子を表すことが好ましい。
131及びR132がアルキル基を表す場合、炭素数1〜12のアルキル基を表すことが好ましく、炭素数1〜6のアルキル基を表すことがより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基を表すことが特に好ましい。アルキル基の具体例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
131及びR132は互いに結合して環を形成してもよい。
131及びR132がアリール基を表す場合、フェニル基又はナフチル基を表すことが好ましく、フェニル基を表すことがより好ましい。
131及びR132が芳香族ヘテロ環基を表す場合、5員環、6員環又は10員環の芳香族ヘテロ環基を表すことが好ましく、6員環の芳香族ヘテロ環基を表すことがより好ましく、ピリジル基を表すことが更に好ましい。
131及びR132がアルコキシ基を表す場合、炭素数1〜12のアルコキシ基を表すことが好ましく、炭素数1〜6のアルコキシ基を表すことがより好ましく、炭素数1〜4のアルコキシ基を表すことが特に好ましい。
131及びR132がアリールオキシ基を表す場合、フェニルオキシ基又はナフチルオキシ基を表すことが好ましく、フェニルオキシ基を表すことがより好ましい。
131及びR132が芳香族ヘテロ環オキシ基を表す場合、5員環、6員環又は10員環を含む芳香族ヘテロ環オキシ基を表すことが好ましく、6員環を含む芳香族ヘテロ環オキシ基を表すことがより好ましく、ピリジルオキシ基を表すことが更に好ましい。
131及びR132は置換基を有していても良く、置換基としては、置換基群Aから選ばれる置換基を表すことが好ましく、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)、シアノ基、アルコキシ基が挙げられる。
131及びR132は各々独立にアルキル基、アリール基、又はアルコキシ基を表すことが好ましく、アルキル基又はアリール基を表すことがより好ましく、アルキル基を表すことが更に好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、インク貯蔵安定性及び繊維への染色性という観点からイオン性親水性基を有することが好ましい。イオン性親水性基としては、アニオン性のイオン性親水性基(解離した場合にアニオンを生じるイオン性親水性基)であることが好ましく、スルホ基、カルボキシル基、チオカルボキシル基、スルフィノ基、ホスホノ基、ジヒドロキシホスフィノ基などが挙げられ、特に好ましくはスルホ基、又はカルボキシル基であり、最も好ましくはスルホ基である。一般式(1)で表される化合物中のイオン性親水性基の数は、1〜6個であることが好ましく、2〜4個であることがより好ましい。
一般式(1)で表される化合物は分子内に対アニオンを有する。一般式(1)が有するイオン性親水性基がアニオン性のイオン性親水性基であり、そのアニオン性のイオン性親水性基の1つが解離して生じたアニオンが上記対アニオンであることが好ましい。上記対アニオンは、スルホ基が解離して生じたスルホナト基(−SO )であることが特に好ましい。
なお、一般式(1)で表される化合物は、イオン性の化合物であり共鳴構造をとるので、例えば化合物001においては、下記(A)〜(C)は同じ化合物を表す。
Figure 2017149806
一般式(1)で表される化合物は、一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
<一般式(2)で表される化合物>
一般式(2)で表される化合物について説明する。
Figure 2017149806
一般式(2)中、R201、R202、R211及びR212は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。し、R201とR202とは互いに結合して環を形成してもよく、R211とR212とは互いに結合して環を形成してもよい。
203、R213、及びR221は各々独立に置換基を表す。R203、R213、及びR221は複数存在する場合、複数のR203、複数のR213、及び複数のR221はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR221は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR203は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR213は互いに結合して環を形成してもよい。また、R203とR213は互いに結合して環を形成してもよい。
231及びR232は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。
n201及びn211は各々独立に0〜3の整数を表す。
n221は0〜4の整数を表す。
一般式(2)中のR201及びR211は、一般式(1)中のR101及びR111と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(2)中のR202及びR212は、一般式(1)中のR102及びR112と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(2)中のR203及びR213は、一般式(1)中のR103及びR113と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(2)中のR221は、一般式(1)中のR121と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(2)中のR231及びR232は、一般式(1)中のR131及びR132と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(2)中のn201及びn211は、一般式(1)中のn101及びn111と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(2)中のn221は0〜4の整数を表し、0〜3の整数を表すことが好ましく、1又は2を表すことがより好ましく、1を表すことが更に好ましい。
一般式(2)で表される化合物中のイオン性親水性基の数は、1〜6個であることが好ましく、2〜4個であることがより好ましい。
一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物は、一般式(3)で表される化合物であることが好ましい。
<一般式(3)で表される化合物>
一般式(3)で表される化合物について説明する。
Figure 2017149806
一般式(3)中、R302及びR312は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。
Ar301及びAr311は各々独立にベンゼン環、ナフタレン環、又は芳香族ヘテロ環を表す。
301、R303、R311、R313、及びR321は各々独立に置換基を表す。R301、R303、R311、R313、及びR321は複数存在する場合、複数のR301、複数のR303、複数のR311、複数のR313、及び複数のR321はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR321は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR303は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR313は互いに結合して環を形成してもよい。また、R303とR313は互いに結合して環を形成してもよい。
331及びR332は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。
n301及びn311は各々独立に0〜3の整数を表す。
n321は0〜4の整数を表す。
n302及びn312は各々独立に0以上の整数を表す。
一般式(3)中のR302及びR312は、一般式(2)中のR202及びR212と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(3)中、Ar301及びAr311は各々独立にベンゼン環、ナフタレン環、又は芳香族ヘテロ環を表し、ベンゼン環又はナフタレン環を表すことが好ましく、ベンゼン環を表すことがより好ましい。
一般式(3)中のR303及びR313は、一般式(2)中のR203及びR213と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(3)中のR321は、一般式(2)中のR221と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(3)中のR331及びR332は、一般式(2)中のR231及びR232と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(3)中のn301及びn311は、一般式(2)中のn201及びn211と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(3)中のn321は、一般式(2)中のn221と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(3)中のR301及びR311は各々独立に置換基を表し、置換基群Aから選ばれる置換基であることが好ましく、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、又はフッ素原子が好ましく、塩素原子又はフッ素原子がより好ましい)、アルキル基(炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましい)、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基(炭素数1〜12のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜6のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜4のアルコキシ基が特に好ましい)、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、カルバモイル基、イオン性親水性基が好ましく、アルキル基又はイオン性親水性基がより好ましい。
一般式(3)中、n302及びn312は各々独立に0以上の整数を表し、0〜5の整数を表すことが好ましく、1〜5の整数を表すことがより好ましく、2〜5の整数を表すことが更に好ましく、3又は4を表すことが特に好ましい。
一般式(3)で表される化合物中のイオン性親水性基の数は、1〜6個であることが好ましく、2〜4個であることがより好ましい。
一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物は、一般式(4)で表される化合物であることが好ましい。
<一般式(4)で表される化合物>
一般式(4)で表される化合物について説明する。
Figure 2017149806
一般式(4)中、R402及びR412は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。
Ar401及びAr411は各々独立にベンゼン環、ナフタレン環、又は芳香族ヘテロ環を表す。
401、R403、R411、R413、及びR421は各々独立に置換基を表す。R401、R403、R411、R413、及びR421は複数存在する場合、複数のR401、複数のR403、複数のR411、複数のR413、及び複数のR421はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR421は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR403は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR413は互いに結合して環を形成してもよい。また、R403とR413は互いに結合して環を形成してもよい。
404及びR414は各々独立に置換基を表す。
431及びR432は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。
n401及びn411は各々独立に0〜3の整数を表す。
n421は0〜4の整数を表す。
n402及びn412は各々独立に0以上の整数を表す。
一般式(4)中のR402及びR412は、一般式(3)中のR302及びR312と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(4)中のAr401及びAr411は、一般式(3)中のAr301及びAr311と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(4)中のR401及びR411は、一般式(3)中のR301及びR311と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(4)中のR403及びR413は、一般式(3)中のR303及びR313と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(4)中のR421は、一般式(3)中のR321と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(4)中のR431及びR432は、一般式(3)中のR331及びR332と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(4)中のn401及びn411は、一般式(3)中のn301及びn311と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(4)中のn421は、一般式(3)中のn321と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(4)中、n402及びn412は各々独立に0以上の整数を表し、0〜4の整数を表すことが好ましく、1〜4の整数を表すことがより好ましく、2又は3を表すことが特に好ましい。
一般式(4)中、R404及びR414は各々独立に置換基を表し、置換基群Aから選ばれる置換基を表すことが好ましく、ハロゲン原子、アルキル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、スルファモイル基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、又はイオン性親水性基を表すことがより好ましく、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、又はフッ素原子が好ましく、塩素原子又はフッ素原子がより好ましい)、アルキル基(炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基が好ましい)、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基(炭素数1〜12のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜6のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜4のアルコキシ基が特に好ましい)、アミノ基、アシルアミノ基、カルバモイル基、又はイオン性親水性基(スルホ基が特に好ましい)が更に好ましく、アルキル基が特に好ましい。
一般式(4)で表される化合物中のイオン性親水性基の数は、1〜6個であることが好ましく、2〜4個であることがより好ましい。
一般式(1)〜(4)のいずれかで表される化合物は、一般式(5)で表される化合物であることが好ましい。
<一般式(5)で表される化合物>
一般式(5)で表される化合物について説明する。
Figure 2017149806
一般式(5)中、R502及びR512は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。
501、R503、R511、R513、及びR521は各々独立に置換基を表す。R501、R503、R511、R513、及びR521は複数存在する場合、複数のR501、複数のR503、複数のR511、複数のR513、及び複数のR521はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR521は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR503は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR513は互いに結合して環を形成してもよい。また、R503とR513は互いに結合して環を形成してもよい。
504及びR514は各々独立に置換基を表す。
531及びR532は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。
n501及びn511は各々独立に0〜3の整数を表す。
n521は0〜4の整数を表す。
n502及びn512は各々独立に0〜4の整数を表す。
一般式(5)中のR502及びR512は、一般式(4)中のR402及びR412と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(5)中のR501及びR511は、一般式(4)中のR401及びR411と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(5)中のR504及びR514は、一般式(4)中のR404及びR414と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(5)中のR503及びR513は、一般式(4)中のR403及びR413と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(5)中のR521は、一般式(4)中のR421と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(5)中のR531及びR532は、一般式(4)中のR431及びR432と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(5)中のn501及びn511は、一般式(4)中のn401及びn411と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(5)中のn521は、一般式(4)中のn421と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(5)中、n502及びn512は各々独立に0〜4の整数を表し、1〜4の整数を表すことがより好ましく、2又は3を表すことが特に好ましい。
一般式(5)で表される化合物中のイオン性親水性基の数は、1〜6個であることが好ましく、2〜4個であることがより好ましい。
一般式(1)〜(5)のいずれかで表される化合物は、一般式(6)で表される化合物であることが好ましい。
<一般式(6)で表される化合物>
一般式(6)で表される化合物について説明する。
Figure 2017149806
一般式(6)中、R602及びR612は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。
601、R603、R611、R613、及びR621は各々独立に置換基を表す。R601、R603、R611、R613、及びR621は複数存在する場合、複数のR601、複数のR603、複数のR611、複数のR613、及び複数のR621はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR621は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR603は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR613は互いに結合して環を形成してもよい。また、R603とR613は互いに結合して環を形成してもよい。
604、R605、R614、及びR615は各々独立に置換基を表す。
631及びR632は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。
n601及びn611は各々独立に0〜3の整数を表す。
n621は0〜4の整数を表す。
n602及びn612は各々独立に0〜3の整数を表す。
一般式(6)中のR602及びR612は、一般式(5)中のR502及びR512と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(6)中のR601及びR611は、一般式(5)中のR501及びR511と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(6)中のR604及びR614は、一般式(5)中のR504及びR514と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(6)中のR605及びR615は、一般式(6)中のR604及びR614と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(6)中のR603及びR613は、一般式(5)中のR503及びR513と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(6)中のR621は、一般式(5)中のR521と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(6)中のR631及びR632は、一般式(5)中のR531及びR532と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(6)中のn601及びn611は、一般式(5)中のn501及びn511と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(6)中のn621は、一般式(5)中のn521と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(6)中、n602及びn612は各々独立に0〜3の整数を表し、1〜3の整数を表すことが好ましく、1又は2を表すことが特に好ましい。
一般式(6)で表される化合物中のイオン性親水性基の数は、1〜6個であることが好ましく、2〜4個であることがより好ましい。
以下に、一般式(1)で表される化合物の具体例を例示するが、これらに限定されない。Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、i−Prはイソプロピル基を表し、t−Bu基はtert−ブチル基を表し、Acはアセチル基を表し、Phはフェニル基を表す。
Figure 2017149806
Figure 2017149806
Figure 2017149806
Figure 2017149806
Figure 2017149806
Figure 2017149806
Figure 2017149806
〔合成方法〕
一般式(1)で表される化合物の合成方法につき説明する。
従来公知のトリアリールメタン染料の合成法に準じて合成できる。例えば、1当量のシリル連結基で架橋されたビスアニリン誘導体と1当量のベンズアルデヒド誘導体を縮合反応し、その後、酸化することで、一般式(1)で表される化合物を得ることができる。
Figure 2017149806
上記式中、R101、R102、R111、R112、X121〜X123、R103、R113、R121、R131、R132、n101、n111、及びn121は上記一般式(1)におけるR101、R102、R111、R112、X121〜X123、R103、R113、R121、R131、R132、n101、n111、及びn121と同義であり、好ましい範囲も同じである。
ただし、一般式(1)で表される化合物は、上記以外の公知の合成方法で合成することもできるため、上記の合成方法に限定されるわけではない。
本発明の着色組成物は、一般式(1)で表される化合物を含有する。
本発明の着色組成物は、一般式(1)で表される化合物を1種のみ含有してもよいし、2種以上含有してもよい。
本発明の着色組成物は、着色剤として、一般式(1)で表される化合物のみを含有するものであってもよいが、本発明の効果を損なわない範囲で、更に、他の着色剤を含有していてもよい。併用してもよい着色剤としては、公知のものが挙げられ、例えば、染色ノート(株式会社 色染社発行の第24版 以下同様)33頁〜121頁の染料、124頁〜130頁の顔料などが挙げられる。
着色組成物中の一般式(1)で表される化合物の含有量は、1〜20質量%であることが好ましく、1〜10質量%がより好ましい。着色組成物中に含まれる一般式(1)で表される化合物の含有量を1質量%以上にすることで、印刷したときの記録媒体上におけるインクの印画濃度を良好にでき、かつ必要とされる画像濃度を確保できる。また、着色組成物中に含まれる一般式(1)で表される化合物の合計量を20質量%以下にすることで、インクジェット方法に用いた場合に着色組成物の吐出性を良好にでき、しかもインクジェットノズルが目詰まりしにくい等の効果が得られる。
本発明における着色組成物は、一般式(1)で表される化合物以外に、溶媒を含有することが好ましい。溶媒の種類及び含有量は、一般式(1)で表される化合物の種類、染める濃度、及び染色方法によって異なるが、着色組成物の全量に対して、溶媒を40質量%以上含有することが好ましい。溶媒としては、水を含むことが好ましく、溶媒全量に対して、水を50質量%以上含むことが好ましい。また、着色組成物の全量に対して、水を30質量%以上含有することが好ましい。
本発明の着色組成物を印刷するための記録媒体としては、各種の布帛の他、紙、インク受容層などが塗工された塗工紙、プラスチックフィルムなどがあり、それぞれの記録媒体に対してインクジェット記録を行うに適したインクの開発も行われている。
本発明の着色組成物は、布帛に染色するための着色組成物(染色用着色組成物)、紙に印画するインクジェット記録用インク、カラートナー、カラーフィルター用レジストなどに使用することができるが、特に、布帛に染色するための着色組成物として適する。
〔染色用着色組成物、及び染色方法〕
本発明の染色用着色組成物は、繊維を染めるための着色組成物であることが好ましい。繊維の染色法は浸染法と捺染法に大別される。浸染とは、染料を溶媒に溶解又は分散した染料液に被染布又は被染糸を浸漬し、繊維表面に均一に吸着させ、染料を繊維内部に拡散し、結合によって染着を行う工程である。捺染とは、染料又は顔料を被染布上に塗布して模様の形を与え、染顔料を染着又は固着させることによって模様のある染色物をつくる染色法であり、単色又は多色を用いて被染布の上に模様効果を発現する。工業的には版を用いるスクリーン捺染、ローラー捺染、転写紙を用いる転写捺染、無製版のインクジェット捺染が行われている。
〔〔浸染用着色組成物、及びそれを用いた方法〕〕
浸染は、染料液に布帛又は糸を浸漬して染料を染着させる工程と、繊維に染着しない未固着の染料を洗い流す洗浄工程と、乾燥工程からなる。本発明の着色組成物を浸染で用いる場合には、上記着色組成物は、布帛又は糸を浸漬できる染色液として用いる。この場合、染色液としては、染料以外に、溶媒、均捺助剤、pH調整剤、無機中性塩、分散剤などを含有することができる。溶媒としては一般的に、水が用いられる。均捺助剤などの添加剤としては公知のものを使用できる。染料を高濃度で、均一に染めるには、添加剤使用する以外には、染料濃度、染浴pH、塩濃度、染色温度、染色時間、圧力、液流を制御することで調整できる。
洗浄工程では、一般に、常温から100℃の範囲の水若しくは温水を使用する。洗浄する水は、ソーピング剤を含有してもよい。未固着の色材が完全に除去されていることで、種々の耐水性、例えば、洗濯堅牢性、耐汗堅牢性等において良好な結果が得られる。
乾燥工程では、具体的には、洗浄した布帛を絞ったり脱水した後、干したりあるいは乾燥機、ヒートロール、アイロン等を使用して乾燥させる。
〔〔スクリーン捺染、ローラー捺染、転写捺染用着色組成物、及びそれを用いた捺染方法〕〕
本発明の着色組成物をスクリーン捺染、ローラー捺染、又は転写捺染で用いる場合には、上記着色組成物は、版又は転写紙を介して布帛に印捺する色糊として用いる。
本発明の捺染方法は、少なくとも以下の下記(1)〜(4)の工程を含むことが好ましい。
(1)少なくとも高分子化合物及び水を含む液に対し、本発明の染色用着色組成物を添加し、色糊を調製する工程
(2)上記(1)の色糊を布帛に印捺する工程
(3)印捺した布帛に蒸気をあてる工程
(4)印捺した布帛を水洗し、水洗された布帛を乾燥する工程
色糊は、版に印捺するのに適した印捺適性と染着、水洗処理など捺染物に必要な捺染適性を満たすことが好ましい。
そのため、印捺適性、捺染適性を付与する目的で、色糊は、染料以外に、糊剤、溶媒、染色助剤などを含有することができる。
糊剤としては、着色組成物の媒体となるもので、水溶性高分子が用いられることが好ましい。水溶性高分子としては、デンプン類、海藻類、天然ガム類、セルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、タンパク質物質、タンニン系物質、リグニン系物質等の公知の天然水溶性高分子が挙げられる。また、ポリビニルアルコール系化合物、ポリエチレンオキサイド系化合物、アクリル酸系水性高分子、スチレン系水性高分子、無水マレイン酸系水性高分子等の公知の合成高分子も糊剤として用いられる。
溶媒としては、水溶性溶媒が好ましく用いられ、水を少なくとも含む溶媒を使用することが最も好ましい。
染色助剤としては、酸及びアルカリなどの発色剤、染料溶解剤、湿潤剤、吸湿剤、濃染剤、還元防止剤、金属イオン封止剤、紫外線吸収剤、分散剤、防染剤、抜染剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、マイグレーション防止剤、染料固着剤、消泡剤などが挙げられる。
色糊を調製する工程では、糊を溶媒に溶解又は分散した糊溶液に染色助剤を添加し、これに染料を溶媒に溶解又は分散した染料液を添加攪拌して色糊を調製することが好ましい。
捺染方法では、浸染方法と異なり、布帛に上記色糊を印捺した(色糊を布帛に印捺する工程)後、布帛に印捺された色材を繊維に染着させる処理を行う。これを発色工程といい、加熱空気を用いる方法、常圧飽和蒸気、過熱蒸気を用いる方法があり、常圧飽和蒸気を用いる方法が好ましい。本発明では、印捺した布帛に蒸気をあてる工程を行うことが好ましい。印捺した布帛に蒸気をあてる工程において、蒸気で処理する温度、時間は、着色組成物の種類や布帛の種類によって異なるが、温度は90℃〜140℃が好ましく、100℃〜108℃がより好ましい。時間は1〜60分が好ましく、1〜30分がより好ましい。印捺した布帛に蒸気をあてる工程の後は、浸染と同様の、洗浄工程、乾燥工程を経て、捺染物を得る。本発明においては布帛はポリアミドを含むことが好ましい。
〔〔インクジェット捺染用着色組成物、及びそれを用いた方法〕〕
本発明の着色組成物をインクジェット捺染で用いる場合には、上記着色組成物は、インクジェット捺染用インクとして用いることが好ましい。
「インクジェット用インク」はインクジェットノズルからインクを吐出して画像を形成する機構をもつ印刷機(インクジェットプリンタ)等に用いるインクである。インクジェット用インクの中でも、インクジェット法を用いた捺染に用いるインクをインクジェット捺染用インクと呼ぶ。
本発明のインクジェット捺染方法は、下記(11)〜(14)の工程を含むことが好ましい。
(11)少なくとも高分子化合物及び水を含む糊を布帛に付与する工程
(12)本発明のインクジェット用インクをインクジェット法により布帛に印捺する工程
(13)印捺した布帛に蒸気をあてる工程
(14)印捺した布帛を水洗、乾燥する工程
インクジェット捺染方法は、従来の捺染方法で使用している色糊を使用するとノズルを目詰まりを起こす傾向があるため、予め布帛に糊を付与しておく前処理工程(少なくとも高分子化合物及び水を含む糊を布帛に付与する工程)を行うことが好ましい。前処理工程を施すことで、布帛の取り扱いも容易になる。具体的には、糊剤、溶媒及びヒドロトロピー剤を含有する糊溶液を布帛に付着し、乾燥することで前処理した布帛が得られる。本発明においては布帛はポリアミドを含むことが好ましい。
糊剤としては、スクリーン捺染等で使用する糊剤と同様のものを使用することができる。溶媒としては、水溶性溶媒が好ましく用いられ、水を少なくとも含む溶媒を使用することが最も好ましい。
ヒドロトロピー剤は、一般に、インク組成物が付与された布帛が蒸気下で加熱される際に、画像の発色濃度を高める役割を果たす。例えば、通常、尿素、アルキル尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素、チオ尿素、グアニジン酸塩、ハロゲン価テトラアルキルアンモニウム等が使用される。また、公知のものも使用でき、染色ノート426頁〜429頁記載の染料固着剤などが挙げられる。糊溶液の全固形分に対するヒドロトロピー剤の含有量は0.01質量%〜20質量%であることが好ましい。
糊溶液は、必要に応じて、pH調整剤、水性(水溶性)金属塩、撥水剤、界面活性剤、マイグレーション防止剤、ミクロポーラス形成剤等を更に含有していてもよい。
前処理においては、絞り率5%〜150%、好ましくは10%〜130%の範囲で糊溶液をパッティングすることが好ましい。
前処理において、上記各糊溶液を布帛に含有させる方法は、特に制限されないが、通常行われる浸漬法、パッド法、コーティング法、スクリーン法、スプレー法、転写法、インクジェット法等を挙げることができる。
次に、前処理した布帛に、インクジェット用インクを用いて、印捺する。
インクジェット捺染用インクは、親油性媒体や水性媒体中に上記一般式(1)で表される化合物を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いたインクである。そのため、インク適性、捺染適性、画像堅牢性を付与する目的で、インクジェット捺染インクは、染料以外に、溶媒、界面活性剤を含有することができる。
溶媒としては、用いられる一般式(1)で表される化合物における置換基の種類、着色組成物を製造するために用いる溶媒成分の種類、及び染色する布帛の種類等により決められるが、好ましくは、水性媒体、更に好ましくは、水、又は水溶性有機溶媒が用いられる。溶媒としては、親油性溶媒や水溶性溶媒を用いて、それらの中に、上記一般式(1)で表される化合物を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。
本発明のインクジェット捺染用インクが含有し得る有機溶媒は、水性有機溶媒であることが好ましく、例えば、ジエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類のほか、アミン類、一価アルコール類、多価アルコールのアルキルエーテル類等が挙げられる。また、特開2002−371079号公報の段落[0076]に記載の水混和性有機溶剤の例示として挙げられる各化合物が好適である。
本発明のインクジェット捺染用インク中の有機溶媒の含有量は、インクジェット捺染用インクの全質量に対して、10質量%以上60質量%以下であることが好ましい。
界面活性剤としては、陽イオン性、陰イオン性、両性、非イオン性のいずれの界面活性剤も用いることができる。また、本発明のインクジェット捺染用インクは、必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有することができる。
一般式(1)で表される化合物を水性媒体に分散させる場合は、特開2014−5462公報〔0232〕〜〔0233〕記載の方法で分散できる。
本発明のインクジェット捺染用インクは、粘度が30mPa・s以下であるのが好ましい。また、その表面張力は25mN/m以上70mN/m以下であるのが好ましい。粘度及び表面張力は、種々の添加剤、例えば、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、皮膜調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、防黴剤、防錆剤、分散剤及び界面活性剤を添加することによって、調整できる。
インクジェット法により印捺した布帛は、乾燥後、他の捺染方法と同様に、発色工程、洗浄工程、乾燥工程を経て、捺染物を得る。発色工程〜乾燥工程の好ましい方法は、スクリーン捺染等と同様である。
本発明で用いる布帛は、必要に応じて、予め処理されたものを使用してもよい。処理は、インクジェット捺染方法においては、糊剤を布帛に付着する前に行ってもよいし、後に行ってもよい。また、染色前に付着する糊溶液に前処理剤を添加して使用してもよい。
本発明の着色組成物を用いてインクジェット捺染する方法としては、インクジェット装置を用いて布帛にインクを吐出する工程が含まれていれば限定しない。
〔着色化合物の形態と染色する布帛〕
本発明の着色組成物が含有する上記一般式(1)で表される化合物は、染料として布帛を染色することができる。一般式(1)で表される化合物の置換基の種類を変更することによって、様々な種類の染料を用意することができる。一般式(1)で表される化合物が、スルホ基又はカルボキシル基といった酸性基を少なくとも1つ含有する場合は、酸性染料として、絹や羊毛などの蛋白繊維、6ナイロン、66ナイロンなどのポリアミド繊維を染めることができる。一般式(1)で表される化合物が、アミノ基などの塩基性基を少なくとも1つ含有する場合には、カチオン染料として、アクリル繊維を染めることができる。一般式(1)で表される化合物が、繊維と反応する基を少なくとも1つ含有する場合には、反応染料として、綿などのセルロース繊維及びポリアミド繊維を染めることができる。繊維と反応する基としては、具体的には、クロロトリアジニル基、クロロピリミジル基、ビニルスルホニル基、クロロエチルスルホニル基、スルファトエチルスルホニル基、チオスルファトエチルスルホニル基が挙げられる。
布帛としては、1種類の繊維からなる布帛を使用してもよいし、2種類以上の繊維からなる複合繊維を使用してもよい。
一般式(1)で表される化合物は、酸性染料であることが好ましく、特に、ポリアミド繊維を染色したときに、顕著に、高い染着性を有し、かつ、耐光性、耐水性、耐塩素性などの諸性能が改善できる。
被染布としての好ましいポリアミド繊維としては、ポリアミド繊維を含有していればよく、ポリアミド単独からなる布帛でもよいし、複合繊維からなる布帛でもよい。複合繊維としては、特開2008−202210、特開2006−322131、特開2007−100270公報など記載の繊維が挙げられる。ポリアミド繊維の中でも、6ナイロン、66ナイロンを含む繊維であることが好ましい。
使用される繊維としては、布帛が好ましいが、糸を染めても同様の効果が得られる。
以下、実施例を示して本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、質量%及び質量部である。
<合成例>
〔化合物001の合成〕
Figure 2017149806
22.8gの3−ブロモ−N,N−ジエチルアニリン、200mLのジエチルエーテルをフラスコに加えて、窒素雰囲気下、0℃まで冷却した。ここに、75mLのn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(濃度1.6mol/L)を反応液へ、反応液の温度が5℃を超えぬよう30分間かけて滴下した。n−ブチルリチウム滴下後の反応液を0℃で1時間撹拌した後、6.4gのジクロロジメチルケイ素を内温が10℃を超えぬよう10分間かけて滴下した。ジクロロジメチルケイ素添加後の反応液を0℃で1時間撹拌した後、500mLの水に注ぎ反応をクエンチした。クエンチ後の混合物を50mL酢酸エチルで3回抽出し、集めた有機相を減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、展開液:n−ヘキサン/酢酸エチル(5/1))で精製することで、中間体001−1を12g得た。
3.6gの中間体001−1、3.1gの4−ホルミルベンゼン−1,3−ジスルホン酸二ナトリウム、20mLのメタンスルホン酸をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、130℃で5時間撹拌した。加熱反応後の反応液を室温まで冷却後、80gの氷水へ注ぎ、室温で一時間撹拌した。析出した結晶を濾取することで、中間体001−2の粗体のウェット結晶7gを得た。
前工程で得られた7gの中間体001−2の粗体のウェット結晶を、100mLのメタノールに加えて溶解させた。ここに、3gのクロラニルを加えて、窒素雰囲気下、60℃で7時間撹拌した。クロラニルで酸化後の反応液を室温まで冷却した後、ナトリウムメトキシドを加えることでpH6.0まで中和した。中和後の反応液から不溶物を濾過により除去した後、得られた濾液をクロマトグラフィー(充填剤:セファデックス、展開液:メタノール)で精製することで、化合物001を2.0g得た。化合物001のエレクトロスプレーイオン化質量分析(ESI―MS)スペクトル(posi):601.19(M−Na+2H)
〔化合物009の合成〕
Figure 2017149806
23.6gの1,3−ジブロモベンゼンと200mLのジエチルエーテルをフラスコに加え、窒素雰囲気下、0℃まで冷却した。ここに、75mLのn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(濃度1.6mol/L)を反応液へ、反応液の温度が5℃を超えぬよう30分間かけて滴下した。n−ブチルリチウム滴下後の反応液を0℃で1時間撹拌した後、6.4gのジクロロジメチルケイ素を内温が10℃を超えぬよう10分間かけて滴下した。ジクロロジメチルケイ素添加後の反応液を0℃で1時間撹拌した後、500mLの水に注ぎ反応をクエンチした。クエンチ後の混合物を50mL酢酸エチルで3回抽出し、集めた有機相を減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、展開液:n−ヘキサン/酢酸エチル(30/1))で精製することで、中間体009−1を15g得た。
15gの中間体009−1と17gのN−(4−クロロフェニル)アセトアミドと3.8gのヨウ化銅(I)と3.6gの1,10−フェナントロリンと11.1gの炭酸カリウムと100mLのN−メチルピロリドン(NMP)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、200℃で24時間撹拌した。加熱後の反応液を1時間かけて室温まで冷却して、500mLの水へ注いだ。得られた混合物を100mLの酢酸エチルで3回抽出し、集めた有機相を減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、展開液:n−ヘキサン/酢酸エチル(3/1))で精製することで、中間体009−2を16g得た。
16gの中間体009−2と160mLのエチレングリコールと40mLの水と10gの水酸化ナトリウムをフラスコに加えて、窒素雰囲気下、100℃で4時間撹拌した。加熱後の反応液を1時間かけて室温まで冷却して、500mLの水へ注いだ。得られた混合物を100mLの酢酸エチルで3回抽出し、集めた有機相を減圧濃縮することで、中間体009−3を12.5g得た。得られた中間体009−3は精製せずに次工程に用いた。
12.5の中間体009−3と8.3gの2−ホルミルベンゼンジスルホン酸ナトリウムと100mLのメタンスルホン酸をフラスコに加え、窒素雰囲気下、130℃で5時間撹拌した。加熱後得られた反応液を400gの氷水に注ぎ、析出した結晶を濾取した。この結晶を200mLのメタノールに溶解させ、ナトリウムメトキシドを加えることでpH6.0まで中和し、中和後のメタノール溶液を減圧濃縮した。得られた残渣を、クロマトグラフィー(充填剤:セファデックス、展開液:メタノール)で精製することで、中間体009−4を12.7g得た。
7.6gの中間体009−4と1gのPd/炭素(Pd 5%)(約55%水湿潤品)(東京化成株式会社製)と100mLのメタノールとを容量500mLのオートクレーブに入れ、10気圧の水素ガス雰囲気下、60度で3時間撹拌した。加熱後のオートクレーブを室温まで冷却後、オートクレーブ内の水素ガスを1気圧の大気に置換した。オートクレーブから反応液を取り出し、Pd/炭素を濾過で除去して、中間体009−4のメタノール溶液を得た。
前工程で得られた全量の中間体009−4のメタノール溶液に、3.7gのクロラニルを添加して、窒素雰囲気下、60℃で5時間撹拌した。加熱後の反応液を室温まで冷却した後、反応液にナトリウムメトキシドを加えることでpH6.0まで中和した。濾過により中和後の反応液から不溶物を除去した後、濾液をクロマトグラフィー(充填剤:セファデックス、展開液:メタノール)で精製することで、化合物009を3.5g得た。化合物009の(ESI―MS)スペクトル(posi):641.81(M−Na+2H)
〔化合物010の合成〕
Figure 2017149806
化合物009合成において、中間体009−2合成工程のN−(4−クロロフェニル)アセトアミドを18.3gのN−(4−クロロ−2−メチルフェニル)アセトアミドに替えて、全く同様に反応を行うことで、化合物010を得た。。化合物009の(ESI―MS)スペクトル(posi):669.86(M−Na+2H)
〔化合物012の合成〕
Figure 2017149806
18.5gの中間体001−1と30gの2,4,6−トリメチルアニリンと30gのt−ブトキシナトリウム、200mLのキシレンをフラスコに加えて、窒素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。0.24gの酢酸パラジウムと0.90gの1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリニウムクロリド(SiPr・HCl)を添加した後、反応液を加熱して、加熱環流下で5時間撹拌した。加熱環流後の反応液を室温まで冷却後、200mLの水を加えて、50mLの酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機相を減圧濃縮して、カラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、展開液:n−ヘキサン/酢酸エチル(10/1))で精製することで、中間体012−1を19g得た。
10.4gの中間体012−1と4.3gの2−ホルミルベンゼンスルホン酸ナトリウム、50mLのメタンスルホン酸をフラスコに加えて、窒素雰囲気下、130℃で5時間撹拌した。メタンスルホン酸で縮合後の反応液を室温まで冷却後、200gの氷水へ注ぎ、室温で一時間撹拌した。析出した結晶を濾取することで、中間体012−2の粗体のウェット結晶18gを得た。
前工程で得られた18gの中間体012−2の粗体のウェット結晶全量を200mLのメタノールに溶解させた。ここに、クロラニルを6g加えて、窒素雰囲気下、50℃で5時間撹拌した。クロラニルで酸化後の反応液を室温まで冷却した後、反応液にナトリウムメトキシドを加えることでpH6.0まで中和した。濾過により中和後の反応液から不溶物を除去した後、濾液をクロマトグラフィー(充填剤:セファデックス、展開液:メタノール)で精製することで、中間体012−3を9.0g得た。
0℃に冷却した15mLの濃硫酸へ、3.2gの中間体012−3を、反応液の温度が5℃を超えぬよう少量ずつ添加した。添加後、4mLの25%発煙硫酸を反応液の温度が10℃を超えぬよう注意深く滴下し、添加後、5℃で1時間撹拌した。発煙硫酸でスルホ化を行った反応液を、80gの氷水へ注ぎ、1時間撹拌した後、析出した結晶を濾取した。濾取した結晶を100mLのメタノールへ溶解させ、ナトリウムメトキシドでpH6.0まで中和した後、この溶液をクロマトグラフィー(充填剤:セファデックス、展開液:メタノール)で精製することで、化合物012を3.7g得た。
化合物012のESI―MSスペクトル(posi):806.03(M−2Na+3H)
〔インクジェット捺染評価〕
インクジェット捺染においては、特開2013−209786号公報記載の方法に準じて行った。
<前処理工程>
布帛であるナイロン6ジャージについて、以下に示す成分を混合して前処理剤Aを調製した。得られた前処理剤Aを用い、布帛を絞り率50%としてパッティングして、自然乾燥させ、前処理済み布帛を得た。
(前処理剤A)
・糊剤:グアーガム〔日晶株式会社製、MEYPRO GUM NP〕
2質量%
・ヒドロトロピー剤:尿素〔和光純薬社製〕 3質量%
・pH調整剤:硫酸アンモニウム〔和光純薬社製〕 4質量%
・水 91質量%
<印捺工程>
次いで、下記組成からなるインク組成物を、30〜40℃で加熱しながら1時間撹拌した。得られた液を平均孔径0.5μmのミクロフィルターで減圧濾過しインクジェット用インク液を調製した。
(インク組成物の組成)
・表1に示す各染料 3質量%
・グリセリン〔和光純薬社製〕(水性有機溶媒) 15質量%
・ジエチレングリコールモノメチルエーテル〔和光純薬社製〕(水性有機溶媒) 5質量%
・オルフィンE1010〔日信化学社製〕(アセチレングリコール系界面活性剤) 1質量%
・水 76質量%
インクジェットプリンター(ディマティックス社製、DMP−2381)に、得られた各インクジェット用インク液をセットし、得られた前処理済み布帛にベタ画像を印捺した。
<後処理工程>
印捺した布帛を乾燥した後、スチーム工程にて飽和蒸気中、100℃で、30分間スチームをかけ、染料を布帛の繊維に固着させた。その後、布帛を冷水で10分、60℃の温水で5分洗った後、自然乾燥した。染色した布帛は、色落ちすることなく、高濃度のシアン色に染まった染色物が得られた。
染色した布帛について、分光濃度計(X−rite社製、「X−rite939」)を使用し、濃度フィルタ(ISOステータスT)、濃度白色基準(絶対白色基準)、偏光フィルタなし、視野角2°の条件で、CMYK濃度測定を行い、C(Cyan)の反射濃度をOD値(シアン)として測定した。
〔耐光性評価方法〕
作製された染色サンプルに、「JIS L0842紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法」の第三露光法に基づき、耐光性試験を行った。紫外線カーボン灯光を染色された布帛に対して3級判定相当量を照射した。紫外線カーボンアーク灯の照射前後において、各サンプルを分光濃度測定計(Xrite社製、「X−rite938」)にてCIE L表色系(国際照明委員会規格(1976年)/又はJIS規格Z8781−4:2013)における明度Lと色度a及びbを測定し、L表色系における座標値L、a、bの差であるΔL、Δa、Δbによって定義される2つの試料間の色差として測定し、△Eabを求めた。値が小さいほど、光照射前後の挙動が小さく良好であることを示す。△Eab 30以下を許容範囲とした。
色差ΔEab=(△L*2+△a*2+△b*20.5
結果を下表1に示す。
Figure 2017149806
Figure 2017149806
布帛として、ナイロン6ジャージに替えて、ナイロン66ジャージ及びナイロン6タフタを用いても、同じ耐光性の結果を得た。また、インクジェット捺染に替えて浸染で、ナイロン6ジャージ、ナイロン66ジャージ、及びナイロン6タフタに染色した布帛は、インクジェット捺染で染色した布帛と同様のOD値及び耐光性を示した。

Claims (13)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物を含有する着色組成物。
    Figure 2017149806

    一般式(1)中、R101、R102、R111及びR112は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。し、R101とR102とは互いに結合して環を形成してもよく、R111とR112とは互いに結合して環を形成してもよい。
    121〜X123は各々独立にCH又は窒素原子を表す。ただし、X121〜X123のうち少なくとも1つはCHを表す。X121〜X123がCHを表す場合、水素原子が外れてR121が結合してもよい。
    103、R113、及びR121は各々独立に置換基を表す。R103、R113、及びR121は複数存在する場合、複数のR103、複数のR113、及び複数のR121はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR121は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR103は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR113は互いに結合して環を形成してもよい。また、R103とR113は互いに結合して環を形成してもよい。
    131及びR132は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。R131及びR132は互いに結合して環を形成してもよい。
    n101及びn111は各々独立に0〜3の整数を表す。
    n121は0〜5の整数を表す。
    一般式(1)で表される化合物は分子内に対アニオンを有する。
  2. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表される化合物である、請求項1に記載の着色組成物。
    Figure 2017149806

    一般式(2)中、R201、R202、R211及びR212は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。し、R201とR202とは互いに結合して環を形成してもよく、R211とR212とは互いに結合して環を形成してもよい。
    203、R213、及びR221は各々独立に置換基を表す。R203、R213、及びR221は複数存在する場合、複数のR203、複数のR213、及び複数のR221はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR221は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR203は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR213は互いに結合して環を形成してもよい。また、R203とR213は互いに結合して環を形成してもよい。
    231及びR232は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。
    231及びR232は互いに結合して環を形成してもよい。
    n201及びn211は各々独立に0〜3の整数を表す。
    n221は0〜4の整数を表す。
  3. 前記一般式(1)又は(2)で表される化合物が、下記一般式(3)で表される化合物である、請求項1又は2に記載の着色組成物。
    Figure 2017149806

    一般式(3)中、R302及びR312は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。
    Ar301及びAr311は各々独立にベンゼン環、ナフタレン環、又は芳香族ヘテロ環を表す。
    301、R303、R311、R313、及びR321は各々独立に置換基を表す。R301、R303、R311、R313、及びR321は複数存在する場合、複数のR301、複数のR303、複数のR311、複数のR313、及び複数のR321はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR321は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR303は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR313は互いに結合して環を形成してもよい。また、R303とR313は互いに結合して環を形成してもよい。
    331及びR332は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。R331及びR332は互いに結合して環を形成してもよい。
    n301及びn311は各々独立に0〜3の整数を表す。
    n321は0〜4の整数を表す。
    n302及びn312は各々独立に0以上の整数を表す。
  4. 前記一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物が、下記一般式(4)で表される化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の着色組成物。
    Figure 2017149806

    一般式(4)中、R402及びR412は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。
    Ar401及びAr411は各々独立にベンゼン環、ナフタレン環、又は芳香族ヘテロ環を表す。
    401、R403、R411、R413、及びR421は各々独立に置換基を表す。R401、R403、R411、R413、及びR421は複数存在する場合、複数のR401、複数のR403、複数のR411、複数のR413、及び複数のR421はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR421は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR403は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR413は互いに結合して環を形成してもよい。また、R403とR413は互いに結合して環を形成してもよい。
    404及びR414は各々独立に置換基を表す。
    431及びR432は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。R431及びR432は互いに結合して環を形成してもよい。
    n401及びn411は各々独立に0〜3の整数を表す。
    n421は0〜4の整数を表す。
    n402及びn412は各々独立に0以上の整数を表す。
  5. 前記一般式(1)〜(4)のいずれかで表される化合物が、下記一般式(5)で表される化合物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の着色組成物。
    Figure 2017149806

    一般式(5)中、R502及びR512は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。
    501、R503、R511、R513、及びR521は各々独立に置換基を表す。R501、R503、R511、R513、及びR521は複数存在する場合、複数のR501、複数のR503、複数のR511、複数のR513、及び複数のR521はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR521は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR503は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR513は互いに結合して環を形成してもよい。また、R503とR513は互いに結合して環を形成してもよい。
    504及びR514は各々独立に置換基を表す。
    531及びR532は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。R531及びR532は互いに結合して環を形成してもよい。
    n501及びn511は各々独立に0〜3の整数を表す。
    n521は0〜4の整数を表す。
    n502及びn512は各々独立に0〜4の整数を表す。
  6. 前記一般式(1)〜(5)のいずれかで表される化合物が、下記一般式(6)で表される化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の着色組成物。
    Figure 2017149806

    一般式(6)中、R602及びR612は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基を表す。
    601、R603、R611、R613、及びR621は各々独立に置換基を表す。R601、R603、R611、R613、及びR621は複数存在する場合、複数のR601、複数のR603、複数のR611、複数のR613、及び複数のR621はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、複数のR621は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR603は互いに結合して環を形成してもよく、複数のR613は互いに結合して環を形成してもよい。また、R603とR613は互いに結合して環を形成してもよい。
    604、R605、R614、及びR615は各々独立に置換基を表す。
    631及びR632は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、又は置換若しくは無置換の芳香族ヘテロ環オキシ基を表す。R631及びR632は互いに結合して環を形成してもよい。
    n601及びn611は各々独立に0〜3の整数を表す。
    n621は0〜4の整数を表す。
    n602及びn612は各々独立に0〜3の整数を表す。
  7. 前記一般式(4)におけるR404及びR414、前記一般式(5)におけるR504及びR514、又は前記一般式(6)におけるR604、R605、R614、及びR615が、各々独立にハロゲン原子、アルキル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、スルファモイル基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、又はイオン性親水性基を表す、請求項4〜6のいずれか1項に記載の着色組成物。
  8. 前記一般式(4)におけるR404及びR414、前記一般式(5)におけるR504及びR514、又は前記一般式(6)におけるR604、R605、R614、及びR615が、各々独立にアルキル基を表す、請求項4〜7のいずれか1項に記載の着色組成物。
  9. 染色用である請求項1〜8のいずれか1項に記載の着色組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の着色組成物を含有するインクジェット用インク。
  11. 下記(1)〜(4)の工程を含む捺染方法。
    (1) 少なくとも高分子化合物及び水を含む液に対し、請求項9に記載の着色組成物を添加し、色糊を調製する工程
    (2) 前記(1)の色糊を布帛に印捺する工程
    (3) 印捺した布帛に蒸気をあてる工程
    (4) 印捺した布帛を水洗し、水洗された布帛を乾燥する工程
  12. 下記(11)〜(14)の工程を含む捺染方法。
    (11) 少なくとも高分子化合物及び水を含む糊を布帛に付与する工程
    (12) 請求項10に記載のインクジェット用インクをインクジェット法により布帛に印捺する工程
    (13) 印捺した布帛に蒸気をあてる工程
    (14) 印捺した布帛を水洗し、水洗された布帛を乾燥する工程
  13. 前記布帛がポリアミドを含む布帛である請求項11又は12に記載の捺染方法。
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