JP2017179010A - 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 - Google Patents

化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 Download PDF

Info

Publication number
JP2017179010A
JP2017179010A JP2016064554A JP2016064554A JP2017179010A JP 2017179010 A JP2017179010 A JP 2017179010A JP 2016064554 A JP2016064554 A JP 2016064554A JP 2016064554 A JP2016064554 A JP 2016064554A JP 2017179010 A JP2017179010 A JP 2017179010A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituted
unsubstituted
ink
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016064554A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6531058B2 (ja
Inventor
隆史 飯泉
Takashi Iizumi
隆史 飯泉
優介 坂井
Yusuke Sakai
優介 坂井
立石 桂一
Keiichi Tateishi
桂一 立石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2016064554A priority Critical patent/JP6531058B2/ja
Publication of JP2017179010A publication Critical patent/JP2017179010A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6531058B2 publication Critical patent/JP6531058B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

【課題】溶液安定性に優れ、印画濃度、耐光性、耐湿性、及び耐オゾン性に優れた画像を形成することができる化合物、上記化合物を含有する着色組成物、インクジェット記録用インク、上記インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物を提供すること。【解決手段】明細書中の一般式(1)で表される化合物、上記化合物を含有する着色組成物、インクジェット記録用インク、上記インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物。【選択図】なし

Description

本発明は、化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物に関する。
インクジェット記録方法は、周知のごとくインクの小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う方法である。この印刷方法は、安価な装置で高解像度、高品位な画像を高速かつ簡便に印刷をする事ができ、特にカラー印刷においては、近年写真に代わりうる画像形成方法として技術開発が行われている。
たとえば、特許文献1及び2には、特定構造のキサンテン化合物を用いたインクジェット記録用インクが記載されている。
特開2015−193801号公報 国際公開第2015/105108号
しかしながら、染料の分野については更なる性能の向上が求められている。
本発明は、溶液安定性に優れ、印画濃度、耐光性、耐湿性、及び耐オゾン性に優れた画像を形成することができる化合物、上記化合物を含有する着色組成物、インクジェット記録用インク、上記インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討し、二つの置換基をもつアミノ基を置換基として有するアニリノ基をスルホ化キサンテン化合物に導入することで、上記課題を解決できることを見出した。詳細な機構は不明であるが、以下のように推定している。耐光性向上の理由としては、嵩高い置換基による反発で、染料同士の分子間相互作用を抑制して、光分解の起点となる励起状態をうまく緩和していることによる(置換基により励起寿命の長い励起二量体の生成を抑制したり、分子間でのエネルギー移動による見かけ上、励起寿命が長くなることを抑制したりする効果)と推定している。また、溶液安定性の向上の理由としては、キサンテン骨格に置換したアニリノ基に二つの置換基をもつアミノ基を置換基として導入することによって、キサンテン骨格まわりの立体障害が大きくなり、求核剤が近づきにくくなると推定している。
即ち、本発明は以下の通りである。
<1>
下記一般式(1)で表される化合物。
Figure 2017179010
一般式(1)中、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、及びR22は各々独立に水素原子、又は置換基を表す。R、及びRは各々独立に置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R、及びRは各々独立に置換基を表す。
<2>
上記R及びRは各々独立に置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す<1>に記載の化合物。
<3>
上記R及びRは各々独立に置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアリールスルホニル基を表す<1>又は<2>に記載の化合物。
<4>
上記R、R、R及びR12が各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を表す<1>〜<3>のいずれか1項に記載の化合物。
<5>
上記R14及びR17がスルホ基を表す<1>〜<4>のいずれか1項に記載の化合物。
<6>
上記R及びR10が各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を表す<1>〜<5>のいずれか1項に記載の化合物。
<7>
<1>〜<6>のいずれか1項に記載の化合物を含有する着色組成物。
<8>
<1>〜<6>のいずれか1項に記載の化合物を含有するインクジェット記録用インク。
<9>
<8>に記載のインクジェット記録用インクを用いるインクジェット記録方法。
<10>
<8>に記載のインクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ。
<11>
<8>に記載のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したインクジェット記録物。
本発明によれば、溶液安定性に優れ、印画濃度、耐光性、耐湿性、及び耐オゾン性に優れた画像を形成することができる化合物、上記化合物を含有する着色組成物、インクジェット記録用インク、上記インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明における置換基の具体例を、置換基群Aとして定義する。
(置換基群A)
ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキル又はアリールスルフィニル基、アルキル又はアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、イオン性親水性基が例として挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、直鎖、分岐、環状の置換若しくは無置換のアルキル基が挙げられ、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えば、アルコキシ基、アルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。
アルキル基としては、好ましくは、炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2―エチルヘキシル基等が挙げられ、シクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換又は無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基等が挙げられ、ビシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、置換若しくは無置換のアラルキル基が挙げられ、置換若しくは無置換のアラルキル基としては、炭素原子数が7〜30のアラルキル基が好ましい。例えばベンジル基及び2−フェネチル基を挙げられる。
アルケニル基としては、直鎖、分岐、環状の置換若しくは無置換のアルケニル基が挙げられ、シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を包含する。
アルケニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、オレイル基等が挙げられ、シクロアルケニル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換若しくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基等が挙げられ、ビシクロアルケニル基としては、置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
アリール基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリール基、例えば、フェニル基、p−トリル基、ナフチル基、m−クロロフェニル基、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル基等が挙げられる。
ヘテロ環基としては、好ましくは、5又は6員の置換若しくは無置換の芳香族若しくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30の5又は6員の芳香族のヘテロ環基、例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。非芳香族のヘテロ環基の例としては、モルホリニル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−t−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基等が挙げられる。
シリルオキシ基としては、好ましくは、炭素数0から20の置換若しくは無置換のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基等が挙げられる。
ヘテロ環オキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、好ましくは、ホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
カルバモイルオキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アミノ基としては、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基を含み、好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアニリノ基、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基、トリアジニルアミノ基等が挙げられる。
アシルアミノ基としては、好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アミノカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
スルファモイルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルホニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基等が挙げられる。
ヘテロ環チオ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基等が挙げられる。
スルファモイル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルフィニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルフィニル基、炭素数6から30の置換又は無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルホニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルホニル基、炭素数6から30の置換又は無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基等が挙げられる。
アシル基としては、好ましくは、ホルミル基、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数2から30の置換若しくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイル基、2−クロロアセチル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、2−フリルカルボニル基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−t−ブチルフェノキシカルボニル基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
カルバモイル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基等が挙げられる。
アリール又はヘテロ環アゾ基としては、好ましくは炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換若しくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ基、p−クロロフェニルアゾ基、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ基等が挙げられる。
イミド基としては、好ましくは、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基等が挙げられる。
ホスフィノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基等が挙げられる。
ホスフィニル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基等が挙げられる。
ホスフィニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基等が挙げられる。
ホスフィニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基が挙げられる。
シリル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基等が挙げられる。
イオン性親水性基としては、スルホ基、カルボキシル基、チオカルボキシル基、スルフィノ基、ホスホノ基、ジヒドロキシホスフィノ基、4級アンモニウム基などが挙げられる。特に好ましくはスルホ基、カルボキシル基である。またイオン性親水性基はカチオン又はアニオンを含む状態(「塩の状態」ともいう)であってもよい。たとえば、カルボキシル基、ホスホノ基及びスルホ基は、カチオンを含む状態であってもよく、塩の状態を形成するカチオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれ、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオンが好ましく、リチウムイオン又はナトリウムイオンがより好ましく、ナトリウムイオンが更に好ましい。
なお、本発明においては、化合物が塩である場合は、水溶性インク中では塩はイオンに解離して存在している。
〔一般式(1)で表される化合物〕
下記一般式(1)で表される化合物について説明する。
Figure 2017179010
一般式(1)中、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、及びR22は各々独立に水素原子、又は置換基を表す。R、及びRは各々独立に置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R、及びRは各々独立に置換基を表す。
一般式(1)中、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、及びR22は各々独立に水素原子又は置換基を表す。R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、及びR22が置換基を表す場合、置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
一般式(1)中、R、R、R及びR12は、原材料の入手性と合成の容易性の観点から、各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、カルボキシル基、又はハロゲン原子を表すことが好ましく、より好ましくは置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアルコキシ基であり、特に好ましくは置換若しくは無置換のアルキル基である。アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。また、各基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
一般式(1)中、R及びR11は、原材料の入手性と合成の容易性の観点から、各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアシルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルウレイド基、置換若しくは無置換のアリールウレイド基、スルホ基、カルボキシル基、又はハロゲン原子を表すことが好ましく、より好ましくは水素原子、置換若しくは無置換のアシルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルウレイド基、置換若しくは無置換のアリールウレイド基、又はスルホ基であり、特に好ましくは水素原子である。また、各基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
一般式(1)中、R及びR10は、原材料の入手性と合成の容易性の観点から、各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアシルアミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルウレイド基、置換若しくは無置換のアリールウレイド基、スルホ基、カルボキシル基、又はハロゲン原子を表すことが好ましく、より好ましくは水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又はスルホ基であり、特に好ましくは置換若しくは無置換のアルキル基である。アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。また、各基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
一般式(1)中、R13、R15、R16、R18、R19、R20、R21及びR22は、原材料の入手性と合成の容易性の観点から、各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、又はスルホ基を表すことが好ましく、より好ましくは水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、又はスルホ基であり、特に好ましくは水素原子である。また、各基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
一般式(1)中、R14及びR17は、原材料の入手性と合成の容易性の観点から、各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、ハロゲン原子、又はスルホ基が好ましく、より好ましくは水素原子又はスルホ基であり、更に好ましくはスルホ基である。また各基が置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
また、溶解性の観点からは、一般式(1)中のR、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、及びR22の少なくとも1つはカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノ基などのイオン性親水性基を有することが好ましい。これらのイオン性親水性基の対カチオンとしては、水素原子(プロトン)、アルカリ金属カチオン(リチウムイオン、ナトリウムイオン、又はカリウムイオン)、アンモニウムイオンなどが挙げられるが、合成の容易性(染料粉末としての取り扱いの容易さ)の観点からアルカリ金属カチオンであることが好ましい。
一般式(1)中、R及びRは各々独立に置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。
及びRが置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基を表す場合のアルキルスルホニル基としては、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキルスルホニル基がより好ましく、メチルスルホニル基が更に好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のアリールスルホニル基を表す場合のアリールスルホニル基としては、炭素数6〜14のアリールスルホニル基が好ましく、炭素数6〜10のアリールスルホニル基がより好ましく、フェニルスルホニル基が更に好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基を表す場合のアルコキシカルボニル基としては、−COOR201で表されることが好ましい。ここでR201は炭素数1〜6のアルキル基を表し、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、イソプロピル基がより好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基を表す場合のアリールオキシカルボニル基としては、−COOR202で表されることが好ましい。ここでR202は炭素数6〜14のアリール基を表し、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基を表す場合のモノアルキルアミノカルボニル基としては、−CONHR203で表されることが好ましい。ここでR203は炭素数1〜12のアルキル基を表し、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、シクロヘキシル基が更に好ましく、イソプロピル基が特に好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基を表す場合のジアルキルアミノカルボニル基としては、−CONR204205で表されることが好ましい。ここでR204及びR205は各々独立に炭素数1〜10のアルキル基を表し、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基、イソプロピル基がより好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基を表す場合のモノアリールアミノカルボニル基としては、−CONHR206で表されることが好ましい。ここでR206は炭素数6〜14のアリール基を表し、炭素数6〜12のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましい。具体的には、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基を表す場合のジアリールアミノカルボニル基としては、−CONR207208で表されることが好ましい。ここでR207及びR208は各々独立に炭素数6〜14のアリール基を表し、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す場合のアルキルアリールアミノカルボニル基としては、−CONR209210で表されることが好ましい。ここでR209は炭素数6〜14のアリール基を表し、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。R210は炭素数1〜10のアルキル基を表し、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基、イソプロピル基がより好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す場合のヘテロ環基としては、含窒素複素芳香環基であることが好ましく、トリアジン、又はベンゾチアゾールが好ましく、ベンゾチアゾールがより好ましい。
また、R及びRが表す置換基が、更に置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、イオン性親水性基、ニトロ基、ヒドロキシル基、ホスホノ基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールアミノスルホニル基、アルコキシアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノヘテロ環アミノ基、及びこれらを組み合わせてなる基が挙げられ、イオン性親水性基が好ましく、カルボキシル基がより好ましい。
及びRは、耐光性、耐オゾン性、溶液安定性の観点から、好ましくは置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基であり、より好ましくは置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、又は置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基であり、溶液安定性の観点からは置換若しくは無置換のアリールスルホニル基であることが特に好ましい。
一般式(1)中、R及びRは各々独立に置換基を表し、好ましくは上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、より好ましくは各々独立に置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、又は置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基を表す。
及びRは、耐光性、耐オゾン性、溶液安定性の観点から、更に好ましくは置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアリールスルホニル基であり、特に好ましくはアリールスルホニル基である。
及びRが置換若しくは無置換のアルキル基を表す場合のアルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基がより好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基を表す場合のアルキルカルボニル基としては、n−プロピルカルボニル基、i−プロピルカルボニル基が好ましく、i−プロピルカルボニル基がより好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のアリールカルボニル基を表す場合のアリールカルボニル基としては、−COR200で表されることが好ましい。ここでR200は各々独立に炭素数6〜14のアリール基を表し、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。アリール基(R200)にカルボキシル基及びヒドロキシル基の少なくとも1種が置換した基好ましく、カルボキシル基が置換した基がより好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基を表す場合のアルキルスルホニル基としては、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキルスルホニル基がより好ましく、メチルスルホニル基が更に好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のアリールスルホニル基を表す場合のアリールスルホニル基としては、炭素数6〜14のアリールスルホニル基が好ましく、炭素数6〜10のアリールスルホニル基がより好ましく、フェニルスルホニル基が更に好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基を表す場合のアルコキシカルボニル基としては、−COOR201で表されることが好ましい。ここでR201は炭素数1〜6のアルキル基を表し、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、イソプロピル基がより好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基を表す場合のアリールオキシカルボニル基としては、−COOR202で表されることが好ましい。ここでR202は炭素数6〜14のアリール基を表し、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基を表す場合のモノアルキルアミノカルボニル基としては、−CONHR203で表されることが好ましい。ここでR203は炭素数1〜12のアルキル基を表し、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、シクロヘキシル基が更に好ましく、イソプロピル基が特に好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基を表す場合のジアルキルアミノカルボニル基としては、−CONR204205で表されることが好ましい。ここでR204及びR205は各々独立に炭素数1〜10のアルキル基を表し、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基、イソプロピル基がより好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基を表す場合のモノアリールアミノカルボニル基としては、−CONHR206で表されることが好ましい。ここでR206は炭素数6〜14のアリール基を表し、炭素数6〜12のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましい。具体的には、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
及びRが置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基を表す場合のジアリールアミノカルボニル基としては、−CONR207208で表されることが好ましい。ここでR207及びR208は各々独立に炭素数6〜14のアリール基を表し、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
また、R及びRが表す置換基が、更に置換基を有する場合の置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、イオン性親水性基が好ましい。
以下に一般式(1)で表される化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されるわけではない。下記具体的化合物の構造式中、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、−Prはイソプロピル基を表し、Phはフェニル基を表す。
Figure 2017179010
Figure 2017179010
Figure 2017179010
Figure 2017179010

Figure 2017179010

Figure 2017179010
Figure 2017179010
なお一般式(1)で表される化合物の具体的な合成法は実施例にて例示する。
〔着色組成物〕
本発明の着色組成物は少なくとも一種の上記一般式(1)で表される化合物を含有する。本発明の着色組成物は、媒体を含有させることができるが、媒体として溶媒を用いた場合は特にインクジェット記録用インクとして好適である。本発明の着色組成物は、媒体として、親油性媒体や水性媒体を用いて、それらの中に、上記一般式(1)で表される化合物を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いる場合である。本発明の着色組成物には、媒体を除いたインク用組成物も含まれる。
本発明において、着色組成物中に含まれる本発明の化合物の含有量は、用いられる一般式(1)における置換基の種類、及び着色組成物を製造するために用いる溶媒成分の種類等により決められるが、着色組成物中の一般式(1)で表される化合物の含有量が、着色組成物の総質量に対して0.2〜20質量%含まれることが好ましく、1〜10質量%含まれることがより好ましく、2〜6質量%含まれることが更に好ましい。
着色組成物中に含まれる一般式(1)で表される化合物の含有量を1質量%以上にすることで、印刷したときの記録媒体上におけるインクの印画濃度を良好にでき、かつ必要とされる画像濃度を確保できる。また、着色組成物中に含まれる一般式(1)で表される化合物の合計量を20質量%以下にすることで、インクジェット記録方法に用いた場合に着色組成物の吐出性を良好にでき、しかもインクジェットノズルが目詰まりしにくい等の効果が得られる。
本発明の着色組成物は、必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有しうる。その他の添加剤としては、後述のインクジェット記録用インクに使用しうる添加剤が挙げられる。
[インクジェット記録用インク]
次に本発明のインクジェット記録用インクについて説明する。
本発明は、少なくとも一種の一般式(1)で表される化合物を含有するインクジェット記録用インクにも関する。
インクジェット記録用インクは、親油性媒体や水性媒体中に本発明の一般式(1)で表される化合物を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いたインクである。必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有することができる。その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、水溶性インクの場合にはインク液に直接添加する。油溶性染料を分散物の形で用いる場合には、染料分散物の調製後分散物に添加するのが一般的であるが、調製時に油相又は水相に添加してもよい。
本発明で使用することができる添加剤としては、特開2013−133394号公報〔0091〕〜〔0101〕記載の添加剤が挙げられる。使用形態や使用方法などについては、上記特許文献に記載されている内容を好ましく参照することができる。
本発明のインクジェット記録用インク100質量%中に、本発明の一般式(1)で表される化合物を0.2質量%以上10質量%以下含有するのが好ましく、1質量%以上6質量%以下含有するのがより好ましい。また、本発明のインクジェット記録用インクには、本発明の一般式(1)で表される化合物とともに、他の色素を併用してもよい。2種類以上の色素を併用する場合は、色素の含有量の合計が上記範囲となっているのが好ましい。
本発明のインクジェット記録用インクは、粘度が30mPa・s以下であるのが好ましい。また、その表面張力は25mN/m以上70mN/m以下であるのが好ましい。粘度及び表面張力は、種々の添加剤、例えば、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、皮膜調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、防黴剤、防錆剤、分散剤及び界面活性剤を添加することによって、調整できる。
本発明のインクジェット記録用インクは、単色の画像形成のみならず、フルカラーの画像形成に用いることができる。特にマゼンタ色調のインクジェット記録用インクとして好ましく利用される。
本発明のインク組成物は、印捺、複写、マーキング、筆記、製図、スタンピングなどの記録方法に使用でき、特にインクジェット記録方法における使用に適する。
[インクジェット記録方法]
本発明は、本発明の着色組成物又はインクジェット記録用インクを用いて、画像形成するインクジェット記録方法にも関する。
[インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物]
本発明のインクジェット記録用インクカートリッジは、上記した本発明のインクジェット記録用インクを充填したものである。また、本発明のインクジェット記録物は、上記した本発明のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したものである。
インクジェットの記録方式に制限はなく、公知の方式、例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して、放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット方式等に用いられる。インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
被染色物としては、いかなるものを用いてもよく、例えば、布帛(疎水性繊維布帛等)、樹脂(プラスチック)フィルム、紙等のシート状の物が好適に用いられるが、シート状以外の球状、直方体形状等の立体的な形状を有する物を用いてもよい。
以下、実施例を示して本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
〔化合物1の合成〕
化合物1は、例えば下記スキームに従い、合成することができる。
Figure 2017179010
(中間体(B)の合成)
中間体(A)23.0g(特開2011−148973号公報の第17頁の段落番号0065記載の方法で合成)を、10質量%発煙硫酸420gに添加して、20℃にて48時間反応させた。反応液を大過剰の酢酸エチルに注ぎ入れ、析出した結晶をろ別した。ろ別した結晶を500mLのメタノールに溶解させ、28質量%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を用いてpH7に調整し、析出した硫酸ナトリウムをろ過により取り除いた。ろ液をロータリーエバポレーターを用いて濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィ(充填剤:セファデックスLH−20(ファルマシア製)、展開溶媒:メタノール)で精製し、中間体(B)の結晶を得た。収量21.0g、収率68%、マススペクトル(MS)(m/z)=793([M−2Na+H]、100%)。
(化合物1の合成)
化合物1は、例えば上記スキームに従い、合成することができる。
中間体(B)3.0gを超純水15mLに溶解させ、内温を20℃以下に冷却した。ジメチル5−クロロスルホニルイソフタレート(dimethyl 5−chlorosulfonylisophthalate)(EP1889881 A2記載の方法で合成)6.95gを粉体添加し、内温20℃以下のまま、10質量%NaOH水溶液を用いて反応液のpHを8.0に保ち、pHの変化がなくなるまで滴下を続けた。得られた反応液に50質量%NaOH水溶液を滴下し、pHを13.5に調整後、20℃下1時間撹拌した。得られた反応液を濃塩酸にてpH7.0に調整した後、大過剰のイソプロピルアルコールに注ぎ入れ、析出した固体をろ別した。得られた固体を水/メタノール:1/1混合溶媒20mLに溶解し、カラムクロマトグラフィ(充填剤:セファデックスLH−20(ファルマシア製)、展開溶媒:水/メタノール)で精製したのちに、透析膜(分画分子量3500、Spectra/Por3 Dialysis Membrane(商品名、スペクトラム=ラボラトリー社製))を用いて、無機塩及び残留有機溶媒を除去した。得られた水溶液を、希水酸化ナトリウム水溶液でpHを7に調整し、メンブレンフイルターで除塵ろ過を行い、得られた水溶液をロータリーエバポレーターで濃縮乾固することで化合物1の緑色光沢結晶を得た。収量1.3g、収率16%。MS(m/z)=1704([M−1]、100%)。化合物1の希薄水溶液中での吸収スペクトルの吸収極大波長は532nm、モル吸光係数は82000であった。
〔化合物2の合成〕
化合物2は、例えば下記スキームに従い、合成することができる。
Figure 2017179010
中間体(B)3.0gを超純水15mLに溶解させ、内温を20℃以下に冷却した。ジメチル5−クロロスルホニルイソフタレート(dimethyl 5−chlorosulfonylisophthalate)(EP1889881 A2記載の方法で合成)2.55gを粉体添加し、内温20℃以下のまま、10質量%NaOH水溶液を用いて反応液のpHを8.0に保ち、pHの変化がなくなるまで滴下を続けた。得られた反応溶液にパラトルエンスルホン酸メチル2.1gを滴下し、20℃下3時間撹拌した。得られた反応液に50質量%NaOH水溶液を滴下し、pHを13.5に調整後、20℃下1時間撹拌した。得られた反応液を濃塩酸にてpH7.0に調整した後、大過剰のイソプロピルアルコールに注ぎ入れ、析出した固体をろ別した。得られた固体を水/メタノール:1/1混合溶媒20mLに溶解し、カラムクロマトグラフィ(充填剤:セファデックスLH−20(ファルマシア製)、展開溶媒:水/メタノール)で精製したのちに、透析膜(分画分子量3500、Spectra/Por3 Dialysis Membrane(商品名、スペクトラム=ラボラトリー社製))を用いて、無機塩及び残留有機溶媒を除去した。得られた水溶液を、希水酸化ナトリウム水溶液でpHを7に調整し、メンブレンフイルターで除塵ろ過を行い、得られた水溶液をロータリーエバポレーターで濃縮乾固することで化合物2の緑色光沢結晶を得た。収量1.3g、収率16%。MS(m/z)=1276([M−1]、100%)。化合物2の希薄水溶液中での吸収スペクトルの吸収極大波長は532nm、モル吸光係数は86000であった。
〔化合物3の合成〕
化合物3は、例えば下記スキームに従い、合成することができる。
Figure 2017179010
(中間体(C)の合成)
中間体(B)6.0gを超純水30mLに溶解させ、内温を20℃以下に冷却した。ジメチル5−クロロスルホニルイソフタレート(dimethyl 5−chlorosulfonylisophthalate)(EP1889881 A2記載の方法で合成)5.1gを粉体添加し、内温20℃以下のまま、10質量%NaOH水溶液を用いて反応液のpHを8.0に保ち、pHの変化がなくなるまで滴下を続け、その後、20℃で3時間撹拌した。得られた反応液に50質量%NaOH水溶液を滴下し、pHを13.5に調整後、20℃下1時間撹拌した。得られた反応液を濃塩酸にてpH7.0に調整した後、大過剰のイソプロピルアルコールに注ぎ入れ、析出した固体をろ別した。得られた固体を水/メタノール:1/1混合溶媒30mLに溶解し、カラムクロマトグラフィ(充填剤:セファデックスLH−20(ファルマシア製)、展開溶媒:水/メタノール)で精製した。得られた水溶液をロータリーエバポレーターで濃縮乾固することで中間体(C)の緑色光沢結晶を得た。収量4.1g、収率42%であった。
(化合物3の合成)
中間体(C)6.0gをN,N−ジメチルアセトアミド(N,N−Dimethylacetamide)18mLに溶解させ、内温を20℃以下に冷却した。塩化アセチル1.0gを添加し、内温20℃以下のまま3時間撹拌した後、大過剰のイソプロピルアルコールに注ぎ入れ、析出した固体をろ別した。得られた固体を水/メタノール:1/1混合溶媒30mLに溶解し、カラムクロマトグラフィ(充填剤:セファデックスLH−20(ファルマシア製)、展開溶媒:水/メタノール)で精製した後、透析膜(分画分子量3500、Spectra/Por3 Dialysis Membrane(商品名、スペクトラム=ラボラトリー社製))を用いて、無機塩及び残留有機溶媒を除去した。得られた水溶液を、希水酸化ナトリウム水溶液でpHを7に調整し、メンブレンフイルターで除塵ろ過を行い、得られた水溶液をロータリーエバポレーターで濃縮乾固することで化合物3の緑色光沢結晶を得た。収量1.2g、収率19%であった。MS(m/z)=1332([M−1]、100%)。化合物3の希薄水溶液中での吸収スペクトルの吸収極大波長は533nm、モル吸光係数は85000であった。
〔化合物4の合成〕
化合物4は、例えば下記スキームに従い、合成することができる。
Figure 2017179010
(化合物4の合成)
中間体(D)10.0g(特開2015−193801記載の方法で合成)をN,N−ジメチルアセトアミド(N,N−Dimethylacetamide)30mLに溶解させ、内温を0℃以下に冷却した。クロロギ酸フェニル5.4mLを内温5℃以下に保ちながら滴下した後、20℃で1時間撹拌した。再度内温を0℃に冷却した後、5−アミノイソフタル酸ハイドレート(5−Aminoisophthalic Acid Hydrate)5.2gを粉体添加し、1時間撹拌した。さらに20℃で1時間撹拌した後、大過剰のイソプロピルアルコールに注ぎ入れ、析出した固体をろ別した。得られた固体を水/メタノール:1/1混合溶媒30mLに溶解し、カラムクロマトグラフィ(充填剤:セファデックスLH−20(ファルマシア製)、展開溶媒:水/メタノール)で精製した後、透析膜(分画分子量3500、Spectra/Por3 Dialysis Membrane(商品名、スペクトラム=ラボラトリー社製))を用いて、無機塩及び残留有機溶媒を除去した。得られた水溶液を、希水酸化ナトリウム水溶液でpHを7に調整し、メンブレンフイルターで除塵ろ過を行い、得られた水溶液をロータリーエバポレーターで濃縮乾固することで化合物4の緑色光沢結晶を得た。収量1.6g、収率10%であった。MS(m/z)=1278([M−1]、100%)。化合物4の希薄水溶液中での吸収スペクトルの吸収極大波長は531nm、モル吸光係数は87000であった。
その他の例示化合物に関しても、上記方法に準じて合成することができる。
〔実施例1〕
下記の成分に脱イオン水を加え100gとした後、30〜40℃で加熱しながら1時間撹拌した。その後10mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液にてpH=9に調製し、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過しマゼンタ用インク液1を調製した。
インク液1の組成:
染料(化合物1) 3.50g
ジエチレングリコール 10.65g
グリセリン 14.70g
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 12.70g
トリエタノールアミン 0.65g
オルフィンE1010(日信化学工業(株)製) 0.9g
〔実施例2〜4、比較例1、2〕
染料を、下記表1に示すように変更した以外は、インク液1の調製と同様にして、インク液2〜4、比較用のインク液として以下に示す比較化合物1、比較化合物2を用いたインク液1及び2をそれぞれ調製した。
調製したインク液1〜4、比較用インク液1及び2をインクジェット記録用インクとして用いた。
Figure 2017179010

Figure 2017179010
Figure 2017179010
(画像記録及び評価)
各実施例及び比較例のインクジェット記録用インクについて、下記評価を行った。その結果を表1に示した。
なお、表1において、耐オゾン性、耐湿性、及び耐光性は、各インクジェット記録用インクをインクカートリッジに装填し、インクジェットプリンター(キヤノン製ピクサスiP8600、商品名)でフォト光沢紙(キヤノン製写真用紙プロフェッショナルPT−201、商品名)に画像を記録した後で評価したものである。
<印画濃度>
各インクジェット記録用インクを、インクジェットプリンター(キヤノン製ピクサスiP8600、商品名)でフォト光沢紙(キヤノン製写真用紙プロフェッショナルPT−201、商品名)にベタ塗り画像(印加電圧100%での印画画像)を記録した。
作成したベタ塗り画像の印画濃度を反射濃度計(X−Rite社製 X−Rite310TR)を用いて測定した。印画濃度が2.2以上の場合をA、2.0以上2.2未満の場合をB、2.0未満の場合をCとして、三段階で評価した。
<耐光性>
記録した直後の画像濃度Ciを測定した後、ウェザーメーター(アトラスC.165)を用いて、画像にキセノン光(10万ルクス)を3日間照射した後、再び画像濃度Cfを測定し、キセノン光照射前後の画像濃度から色素残存率(Cf/Ci×100%)を算出し評価した。画像濃度は反射濃度計(X−Rite社製 X−Rite310TR)を用いて測定した。色素残存率は、初期の画像濃度が1.0±0.2の画像部分を用いて測定した。色素残存率が90%以上をA、90%未満、80%以上をB、80%未満の場合をCとして、三段階で評価した。
<耐オゾン性>
シーメンス型オゾナイザーの二重ガラス管内に乾燥空気を通しながら、5kV交流電圧を印加し、これを用いてオゾンガス濃度が5±0.1ppm、20℃、暗所に設定されたボックス内に、画像を形成したフォト光沢紙を1日間放置し、オゾンガス下放置前後の画像濃度を反射濃度計(X−Rite社製 X−Rite310TR)を用いて測定し、初期の画像濃度Ciとオゾンガス下放置後の画像濃度Cfから色素残存率(Cf/Ci×100%)として評価した。なお、色素残存率は、初期の画像濃度が1.0±0.2の画像部分を用いて測定した。ボックス内のオゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG−EM−01)を用いて設定した。色素残存率が90%以上をA、90%未満、80%以上をB、80%未満の場合をCとして、三段階で評価した。
<耐湿性>
高湿条件下での画像のにじみについては、マゼンタの1mm×1mmの正方形を、正方形同士の間に0.5mmの白地隙間が形成されるように配置した、3cm×3cmの印字パターンを作製し、この画像サンプルを25℃相対湿度90%の条件下、168時間保存後に白地隙間におけるマゼンタ染料のにじみを観察した。
具体的には、上記高湿条件に晒す前と晒した後の印刷物のOD(Optical Density)値を、反射濃度計(「Spectrilino」(商品名:Gretag社製)を用いて測定し、印字直後に対する白地のマゼンタ濃度増加がステータスAのグリーンフィルターにおいて、0.02未満の場合をA、0.02以上0.05未満の場合をB、0.05以上0.10未満の場合をC、0.10以上の場合をDとした。
<溶液安定性>
インクジェット記録用インクの溶液安定性について、ABS(吸光度)値の変化として評価した。
調液直後のインクジェット記録用インクについて、インクジェット記録用インクの全質量に対する染料の質量が1/5000になるように超純水で希釈した液体のABS(吸光度)値をA1とし、強制熱経時試験(75℃で14日間)に供した後のインクジェット記録用インクについて、インクジェット記録用インクの全質量に対する染料の質量が1/5000になるように超純水で希釈した液体のABS値をA2とし、以下のような水準を設定した。
A:強制熱経時試験前後のABS値の比、A2/A1が、0.03未満
B:強制熱経時試験前後のABS値の比、A2/A1が、0.03以上0.07未満
C:強制熱経時試験前後のABS値の比、A2/A1が、0.07以上0.12未満
D:強制熱経時試験前後のABS値の比、A2/A1が、0.12以上
Figure 2017179010
表1の結果から明らかなように、本発明の化合物を用いた実施例のインクは、印画濃度、耐光性、耐オゾン性、耐湿性、溶液安定性の全てにおいて優れたものとなった。

Claims (11)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物。
    Figure 2017179010

    一般式(1)中、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、及びR22は各々独立に水素原子、又は置換基を表す。R、及びRは各々独立に置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアリールアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のアルキルアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。R、及びRは各々独立に置換基を表す。
  2. 前記R及びRは各々独立に置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノカルボニル基、置換若しくは無置換のモノアリールアミノカルボニル基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す請求項1に記載の化合物。
  3. 前記R及びRは各々独立に置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアリールスルホニル基を表す請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 前記R、R、R及びR12が各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を表す請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. 前記R14及びR17がスルホ基を表す請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 前記R及びR10が各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を表す請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物を含有する着色組成物。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物を含有するインクジェット記録用インク。
  9. 請求項8に記載のインクジェット記録用インクを用いるインクジェット記録方法。
  10. 請求項8に記載のインクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ。
  11. 請求項8に記載のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したインクジェット記録物。
JP2016064554A 2016-03-28 2016-03-28 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 Active JP6531058B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016064554A JP6531058B2 (ja) 2016-03-28 2016-03-28 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016064554A JP6531058B2 (ja) 2016-03-28 2016-03-28 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017179010A true JP2017179010A (ja) 2017-10-05
JP6531058B2 JP6531058B2 (ja) 2019-06-12

Family

ID=60009144

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016064554A Active JP6531058B2 (ja) 2016-03-28 2016-03-28 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6531058B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09241553A (ja) * 1996-03-08 1997-09-16 Konica Corp インクジェット記録液
JP2005015809A (ja) * 2003-06-26 2005-01-20 Xerox Corp 相変化インク含有着色剤組成物
WO2015105108A1 (ja) * 2014-01-10 2015-07-16 富士フイルム株式会社 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、インクジェット記録物、カラーフィルタ、カラートナー、及び転写用インク
JP2015193801A (ja) * 2014-03-27 2015-11-05 富士フイルム株式会社 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物
WO2015199135A1 (ja) * 2014-06-24 2015-12-30 富士フイルム株式会社 染色又は捺染用着色組成物、インクジェット捺染用インク、布帛を捺染する方法、及び染色又は捺染された布帛

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09241553A (ja) * 1996-03-08 1997-09-16 Konica Corp インクジェット記録液
JP2005015809A (ja) * 2003-06-26 2005-01-20 Xerox Corp 相変化インク含有着色剤組成物
WO2015105108A1 (ja) * 2014-01-10 2015-07-16 富士フイルム株式会社 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、インクジェット記録物、カラーフィルタ、カラートナー、及び転写用インク
JP2015193801A (ja) * 2014-03-27 2015-11-05 富士フイルム株式会社 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物
WO2015199135A1 (ja) * 2014-06-24 2015-12-30 富士フイルム株式会社 染色又は捺染用着色組成物、インクジェット捺染用インク、布帛を捺染する方法、及び染色又は捺染された布帛

Also Published As

Publication number Publication date
JP6531058B2 (ja) 2019-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6200926B2 (ja) インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物
JP6167124B2 (ja) 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、カラーフィルタ、カラートナー、及び転写用インク
JP6255482B2 (ja) 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、インクジェット記録物、カラーフィルタ、カラートナー、及び転写用インク
JP6116604B2 (ja) 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジ
EP3421549A1 (en) Coloring composition, inkjet recording ink, inkjet recording method, and inkjet printer cartridge
JP6310891B2 (ja) 着色組成物、インクジェット記録用インク、及びインクジェット記録方法
JP6255504B2 (ja) 着色組成物、インクジェット記録用インク、及びインクジェット記録方法
WO2016052685A1 (ja) 着色組成物、インクジェット記録用インク、及びインクジェット記録方法
JP6116605B2 (ja) 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、カラーフィルタ、カラートナー、及び転写用インク
WO2018061784A1 (ja) 水溶液、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、及びインクカートリッジ
JP6255505B2 (ja) 着色組成物、インクジェット記録用インク、及びインクジェット記録方法
JP6118833B2 (ja) 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物
WO2017146070A1 (ja) 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジ
JP6097711B2 (ja) キサンテン骨格及びアントラピリドン骨格を有する化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジ
JP6531058B2 (ja) 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物
EP3521380B1 (en) Coloring composition, ink for inkjet recording, inkjet recording method, and inkjet printer cartridge
JP2017179089A (ja) インクセット、インクカートリッジ、インクジェットプリンター、インクジェット記録方法、及び記録物
JP6214782B2 (ja) 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、インクジェット記録物、カラーフィルタ、カラートナー、及び転写用インク
JP2019151764A (ja) 着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジ
WO2018163940A1 (ja) 着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジ
WO2018143279A1 (ja) 着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジ
JP2019163405A (ja) インクジェットインク組成物およびインクセット
JP2018168337A (ja) 着色組成物、インク、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190520

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6531058

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250