JP2017149695A - 水溶性不織布 - Google Patents
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Abstract
【課題】農薬又は肥料を担持でき、散布性に優れる水溶性不織布を提供すること。【解決手段】農薬又は肥料が担持されてなることを特徴とする水溶性不織布。【選択図】なし
Description
本発明は、水溶性不織布に関するものであり、更に詳しくは、農薬や肥料を担持させることができる水溶性不織布に関するものである。
農薬や肥料は通常、液体、粒剤で散布されている。
水溶性の農薬や肥料であれば、水に溶かして散布すればよいが、難水溶性の農薬又は肥料を散布する際には、水に分散するか粒剤など固形で散布するなどの方法がとられていた(例えば、特許文献1参照)。
水溶性の農薬や肥料であれば、水に溶かして散布すればよいが、難水溶性の農薬又は肥料を散布する際には、水に分散するか粒剤など固形で散布するなどの方法がとられていた(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記特許文献1において、分散剤を用いて水に分散させてもすぐに沈殿したり、撹拌を続けなければ分散状態が保てないものも多く、取り扱いにくいなどの問題があった。また、粒剤などの固体状で散布する方法もあるが、水に難溶性なため、散布効果が得られるまでに相当の時間がかかるなどの問題もあった。また、土壌への浸透を促進させるために粒径を小さくし、粉末状にすることも考えられるが、粉末状の場合、散布が困難になったり、更に散布する人が粉末を吸い込んでしまうなどの問題があった。
そこで、本発明はこのような背景下において、農薬又は肥料を担持でき、散布性に優れる水溶性不織布を提供することを目的とするものである。
そこで、本発明はこのような背景下において、農薬又は肥料を担持でき、散布性に優れる水溶性不織布を提供することを目的とするものである。
しかるに本発明者らは、かかる実情に鑑みて鋭意検討したところ、農薬又は肥料を水溶性の不織布に担持させることにより、農薬又は肥料の散布性に優れることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、農薬又は肥料が担持されてなることを特徴とする水溶性不織布に関するものである。
即ち、本発明の要旨は、農薬又は肥料が担持されてなることを特徴とする水溶性不織布に関するものである。
本発明の水溶性不織布は、例えば、難水溶性の農薬や肥料であってよく担持することができ、更に土壌への浸透性、散布性にも優れた効果を有するものである。
以下に、本発明の構成につき詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものである。
本発明に用いられる不織布は水溶性であれば良く、水溶性の原料ポリマーで水溶性繊維を形成し、水溶性不織布を製造するものである。原料ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂などが用いられる。
中でも易水溶性と安全性と繊維強度の点からポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂ということがある。)が好ましい。
本発明に用いられる不織布は水溶性であれば良く、水溶性の原料ポリマーで水溶性繊維を形成し、水溶性不織布を製造するものである。原料ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂などが用いられる。
中でも易水溶性と安全性と繊維強度の点からポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂ということがある。)が好ましい。
本発明で好適に用いられるPVA系樹脂としては、未変性PVA系樹脂であっても変性PVAであってもよい。
本発明において、変性PVA系樹脂は、ビニルエステル系モノマーと他の不飽和単量体との重合体をケン化して製造したり、ポリビニルアルコールを後変性したりして製造される。
上記で他の不飽和単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等が挙げられる。
本発明において、変性PVA系樹脂は、ビニルエステル系モノマーと他の不飽和単量体との重合体をケン化して製造したり、ポリビニルアルコールを後変性したりして製造される。
上記で他の不飽和単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等が挙げられる。
また、後変性の方法としては、PVAをアセト酢酸エステル化、アセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化、オキシアルキレン化する方法等が挙げられる。
更に変性PVAとして、側鎖に一級水酸基を有する変性PVA、更には、一級水酸基以外にも2級水酸基を有する変性PVAも挙げられる。
また、本発明で用いられるPVA系樹脂のケン化度(JIS K 6726に準拠して測定)は、通常70モル%以上であり、好ましくは75〜99モル%、特に好ましくは80〜95モル%であり、更に好ましくは85〜90モル%である。かかるケン化度が低すぎると水溶性が低下する傾向がある。
また、PVA系樹脂の平均重合度(JIS K 6726に準拠して測定)は、通常は200〜4000、好ましくは250〜2000、特に好ましくは300〜1000である。かかる平均重合度が低すぎると、強度が不充分となる傾向があり、逆に高すぎると、繊維状への成形が困難となる傾向がある。
PVA系樹脂が変性PVAの場合には、その変性基の含有量は、通常0.1〜20モル%であり、特に2〜10モル%であることが好ましい。
本発明においては、上記のPVA系樹脂の中でも、水溶解性の点から変性PVAが好ましく、更に、変性PVAとしては、水への溶解性の点で、側鎖に一級水酸基を有する変性PVAが好ましく、かかる一級水酸基の数は、通常1〜5個であり、好ましくは1〜2個であり、特に好ましくは1個である。また、一級水酸基以外にも2級水酸基を有することも好ましい。これらの中でも、側鎖に1,2ジオール構造を有するPVA系樹脂(以下、側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂ということがある。)、側鎖にヒドロキシアルキル基を有するPVA系樹脂などが好ましく、水への溶解性の点から、側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂が好ましい。
以下、かかる側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂について詳細に説明する。
本発明で用いられる側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂は、例えば、下記一般式(1)で表される構造単位を有するものである。
本発明で用いられる側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂は、例えば、下記一般式(1)で表される構造単位を有するものである。
前記炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよいが、R1〜R6のすべてが水素原子であることが好ましい。
前記結合鎖としては、例えば、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、フェニレン、ナフチレン等の炭化水素(これらの炭化水素はフッ素、塩素、臭素等のハロゲン等で置換されていても良い)の他、−O−、−(CH2O)m−、−(OCH2)m−、−(CH2O)mCH2−、−CO−、−COCO−、−CO(CH2)mCO−、−CO(C6H4)CO−、−S−、−CS−、−SO−、−SO2−、−NR−、−CONR−、−NRCO−、−CSNR−、−NRCS−、−NRNR−、−HPO4−、−Si(OR)2−、−OSi(OR)2−、−OSi(OR)2O−、−Ti(OR)2−、−OTi(OR)2−、−OTi(OR)2O−、−Al(OR)−、−OAl(OR)−、−OAl(OR)O−等(Rは各々独立して任意の置換基であり、水素原子、アルキル基が好ましく、またmは自然数である。)が挙げられる。熱安定性の点や高温下/酸性条件下での構造安定性の点から、単結合が最も好ましい。
したがって、上記一般式(1)で表わされる1,2ジオール構造単位のうち、最も好ましい構造は、R1〜R6のすべてが水素原子で、Xが単結合である構造単位である。
本発明で用いられる側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂のケン化度(JIS K6726に準拠して測定)は、70モル%以上であり、特に75〜95モル%、殊に80〜90モル%、更に85〜89モル%が好ましい。かかるケン化度が低すぎると、水溶性が低下する傾向がある。
また本発明におけるケン化度とは、主鎖の水酸基及び側鎖1,2ジオール構造の水酸基の割合である。側鎖の部分は通常、ケン化度は100モル%である。
また本発明におけるケン化度とは、主鎖の水酸基及び側鎖1,2ジオール構造の水酸基の割合である。側鎖の部分は通常、ケン化度は100モル%である。
また、本発明で用いられる側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂の平均重合度(JIS K6726に準拠して測定)は、通常、200〜4000であり、特に250〜1000、殊に300〜800が好ましい。かかる平均重合度が低すぎると、強度が不充分となる傾向があり、逆に高すぎると、繊維状への成形が困難となる傾向がある。
また、側鎖1,2ジオール構造の含有量(変性度)としては、通常0.1〜20モル%、好ましくは1〜15モル%、特に好ましくは2〜8モル%である。
かかる含有量が小さすぎると水溶性が低下する傾向があり、高すぎると製造が困難となる傾向がある。
かかる含有量が小さすぎると水溶性が低下する傾向があり、高すぎると製造が困難となる傾向がある。
本発明で用いられる側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂の製造方法は、例えば、(i)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(2)で表される化合物との共重合体をケン化する方法や、(ii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(3)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱炭酸する方法や、(iii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(4)で表される化合物との共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法が好ましく用いられる。
上記一般式(2)、(3)、(4)中のR1、R2、R3、X、R4、R5、R6は、いずれも一般式(1)の場合と同様である。また、R7及びR8はそれぞれ独立して水素原子またはR9−CO−(式中、R9はアルキル基、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、又はオクチル基であり、かかるアルキル基は共重合反応性やそれに続く工程において悪影響を及ぼさない範囲で、ハロゲン、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい。)である。R10及びR11はそれぞれ独立して水素原子またはアルキル基である。R10、R11のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。当該アルキル基は、共重合反応性等を阻害しない範囲内において、例えば、ハロゲン、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい。
式(2)で表される化合物としては、具体的にXが単結合である場合では、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−1−ブテン、3−アシロキシ−4−ヒドロキシ−1−ブテン、4−アシロキシ−3−ヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−2−メチル−1−ブテン、Xがアルキレン基である場合では、4,5−ジヒドロキシ−1−ペンテン、4,5−ジアシロキシ−1−ペンテン、4,5−ジヒドロキシ−3−メチル−1−ペンテン、4,5−ジアシロキシ−3−メチル−1−ペンテン、5,6−ジヒドロキシ−1−ヘキセン、5,6−ジアシロキシ−1−ヘキセン、Xが−CH2OCH2−あるいは−OCH2−である場合では、グリセリンモノアリルエーテル、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、2−アセトキシ−1−アリルオキシ−3−ヒドロキシプロパン、3−アセトキシ−1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、グリセリンモノビニルエーテル、グリセリンモノイソプロペニルエーテルなどが挙げられる。
式(3)で表される化合物としては、入手の容易性、共重合性の観点から、R1、R2、R3、R4、R5、R6がすべて水素原子であり、Xが単結合であるビニルエチレンカーボネートが好適に用いられる。
式(4)で示される化合物としては、入手の容易性、共重合性の観点から、R1、R2、R3、R4、R5、R6がすべて水素原子であり、R10、R11がメチル基である2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソランが好適に用いられる。
(i)、(ii)、及び(iii)の方法については、例えば、特開2006−95825に説明されている方法を採用できる。
なかでも、共重合反応性および工業的な取り扱い性に優れるという点から、R1〜R6が水素、Xが単結合、R7及びR8がR9−CO−であり、R9 がアルキル基である、3,4−ジアシロキシ−1−ブテンが好ましく、さらにそのなかでも特にR9がメチル基である3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが好ましく用いられる。かかる3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、その共重合体をケン化する際に発生する副生物が、ビニルエステル系モノマーとして多用される酢酸ビニルに由来する構造単位からケン化時に副生する化合物と同一であり、その後処理や溶剤回収系に敢えて特別な装置や工程を設ける必要がなく、従来からの設備を利用出来るという点も、工業的に大きな利点である。
なかでも、共重合反応性および工業的な取り扱い性に優れるという点から、R1〜R6が水素、Xが単結合、R7及びR8がR9−CO−であり、R9 がアルキル基である、3,4−ジアシロキシ−1−ブテンが好ましく、さらにそのなかでも特にR9がメチル基である3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが好ましく用いられる。かかる3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、その共重合体をケン化する際に発生する副生物が、ビニルエステル系モノマーとして多用される酢酸ビニルに由来する構造単位からケン化時に副生する化合物と同一であり、その後処理や溶剤回収系に敢えて特別な装置や工程を設ける必要がなく、従来からの設備を利用出来るという点も、工業的に大きな利点である。
なお、(ii)や(iii)の方法によって得られた側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂は、ケン化度が低い場合や、脱炭酸あるいは脱アセタール化が不充分な場合には側鎖にカーボネート環あるいはアセタール環が残存する場合があり、その結果、かかる側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂の薬品の分散剤としての機能が低下する傾向があり、これらの点からも、(i)の方法によって得られた側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂が本用途においては最も好適である。
以上のような側鎖1,2ジオール構造単位を提供できるモノマーとともに共重合されるビニルエステル系モノマーとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済的にみて中でも酢酸ビニルが好ましく用いられる。
従って、側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂は、上記式(1)で表される側鎖1,2ジオール構造単位のほか、下記(5)式で表されるビニルアルコール単位が含まれる。
また、ケン化度が100%未満の場合には、さらに下記式(6)で表されるビニルエステル単位が含まれることになる。式(6)中、R20は、炭素数1〜20のアルキル基、好ましくは炭素数1〜13のアルキル基、最も好ましくはメチル基である。
また上述のモノマー(ビニルエステル系モノマー、一般式(2)、(3)、(4)で表される化合物)の他に、樹脂物性に大幅な影響を及ぼさない範囲であれば、その他の共重合成分として、エチレンやプロピレン等のα−オレフィン;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1,2−ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類、およびそのアシル化物などの誘導体;イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル;アクリロニトリル等のニトリル類、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、AMPS等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩などの化合物などが共重合されていてもよい。
その他の共重合成分が共重合される場合、その他の共重合成分に基づく構成単位が含まれることになる。
かかる共重合成分は、通常10モル%以下、好ましくは5モル%以下、特に好ましくは1モル%以下である。
かかる共重合成分は、通常10モル%以下、好ましくは5モル%以下、特に好ましくは1モル%以下である。
かくして本発明において好適に用いられる側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂が得られ、水溶性不織布に供せられる。
次に、水溶性不織布を製造する方法について詳述する。
次に、水溶性不織布を製造する方法について詳述する。
〔水溶性繊維〕
本発明の水溶性不織布を形成するためには、まずは、水溶性繊維を製造する必要があり、かかる水溶性繊維の製造方法について説明する。
化学繊維の製造方法としては、溶融紡糸法、湿式紡糸法、乾式紡糸法があり、水溶性の繊維の製造が容易である点から、溶融紡糸法が特に好ましい。
本発明において、溶融紡糸の方法としては、特に限定されないが、公知の溶融紡糸機を用い、単一ノズルまたは複合ノズルから溶融紡糸される。紡糸温度は、原料ポリマーが溶融し、かつ変質しない温度で実施され、通常は120〜230℃、さらには140〜225℃、特には150〜220℃の範囲で行われる。このような紡糸工程の後、必要に応じて延伸され、その際の延伸温度は80〜190℃が好ましく、延伸倍率2倍以上で処理すると、繊維強度が向上するため好ましい。さらに、必要に応じて、捲縮付与装置で捲縮を与え、巻き取られて本発明で用いられる水溶性繊維が得られる。
本発明の水溶性不織布を形成するためには、まずは、水溶性繊維を製造する必要があり、かかる水溶性繊維の製造方法について説明する。
化学繊維の製造方法としては、溶融紡糸法、湿式紡糸法、乾式紡糸法があり、水溶性の繊維の製造が容易である点から、溶融紡糸法が特に好ましい。
本発明において、溶融紡糸の方法としては、特に限定されないが、公知の溶融紡糸機を用い、単一ノズルまたは複合ノズルから溶融紡糸される。紡糸温度は、原料ポリマーが溶融し、かつ変質しない温度で実施され、通常は120〜230℃、さらには140〜225℃、特には150〜220℃の範囲で行われる。このような紡糸工程の後、必要に応じて延伸され、その際の延伸温度は80〜190℃が好ましく、延伸倍率2倍以上で処理すると、繊維強度が向上するため好ましい。さらに、必要に応じて、捲縮付与装置で捲縮を与え、巻き取られて本発明で用いられる水溶性繊維が得られる。
本発明に用いられる水溶性繊維の繊度は、成形方法および用途等に応じて適宜に設定されるが、好ましくは0.005〜50000デニール、より好ましくは0.01〜500デニール、特に好ましくは0.05〜5デニールの範囲である。このような範囲に設定することにより、繊維強度と柔軟性、水溶性が得られる。
繊維径は、通常0.01〜500μm、好ましくは0.1〜300μm、特に好ましくは1〜100μmである。
繊維径は、通常0.01〜500μm、好ましくは0.1〜300μm、特に好ましくは1〜100μmである。
本発明で用いられる水溶性繊維は、原料ポリマー以外にも各種添加剤を配合しても良く、例えば、可塑剤、フィラー、滑剤などが挙げられる。
可塑剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン等のグリセリン類、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジプロピリングリコール等のアルキレングリコール類やトリメチロールプロパン等があげられる。これらは単独であるいは2種以上併せて用いられる。
可塑剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン等のグリセリン類、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジプロピリングリコール等のアルキレングリコール類やトリメチロールプロパン等があげられる。これらは単独であるいは2種以上併せて用いられる。
フィラーとしては、例えば、タルク、クレー、二酸化ケイ素、ケイ藻土、カオリン、雲母、アスベスト、石膏、グラファイト、ガラスバルーン、ガラスビーズ、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、ウイスカー状炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドーソナイト、ドロマイト、チタン酸カリウム、カーボンブラック、ガラス繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、加工鉱物繊維、炭素繊維、炭素中空球、ベントナイト、モンモリロナイト、銅粉、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸鉄、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アルミニウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸ナトリウム、クロム酸カリウム、クエン酸カルシウム、澱粉、メラミン系樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂の他、ポリ乳酸、米澱粉等の生分解性樹脂等が挙げられる。
滑剤としては、例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス、合成ポリエチレンワックス、ステアリン酸やステアリルアルコール、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミドのアルキレン脂肪酸アミド、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸モノグリセリドやステアリルステアレート、硬化油等が挙げられる。
〔水溶性不織布〕
本発明においては、上記で得られる水溶性繊維を用いて水溶性不織布を製造するものであり、その製造方法について説明する。
かかる水溶性不織布の製造方法としては、例えば、長繊維不織布の作製に適したスパンボンド法やメルトブローン法、あるいは上述の繊維を所定の長さに切断し、これをカード法、エアレイ法等の乾式法によってウェブ化して短繊維不織布を得る方法等があげられるが、原料ポリマーから直接製造することができ、長繊維であるため強度に優れた不織布が得られることから、スパンボンド法が好ましく用いられる。
本発明においては、上記で得られる水溶性繊維を用いて水溶性不織布を製造するものであり、その製造方法について説明する。
かかる水溶性不織布の製造方法としては、例えば、長繊維不織布の作製に適したスパンボンド法やメルトブローン法、あるいは上述の繊維を所定の長さに切断し、これをカード法、エアレイ法等の乾式法によってウェブ化して短繊維不織布を得る方法等があげられるが、原料ポリマーから直接製造することができ、長繊維であるため強度に優れた不織布が得られることから、スパンボンド法が好ましく用いられる。
上記スパンボンド法とは、溶融押出機によりポリマーを溶融混練し、溶融したポリマーを紡糸ヘッドに導いてノズル孔から吐出させ、この吐出糸を冷却装置により冷却した後、エアジェットノズル等の吸引装置を用いて、目的の繊度となるように高速気流で牽引した後、開繊しながら移動式の捕集面の上に堆積させてウェブを形成させ、このウェブを加熱等により部分圧着して巻き取ることによって長繊維不織布を得る方法である。
本発明に用いられる水溶性不織布の目付けおよび密度は、その用途に応じて適宜設定されるが、例えば、目付けは、通常1〜1000g/m2であり、好ましくは5〜200g/m2であり、特には10〜100g/m2が好ましく、密度は、通常0.03〜1g/cm3であり、特には0.05〜0.8g/cm3であることが好ましい。
目付けや密度が大きすぎても小さすぎても農薬や肥料の担持量が少なくなる傾向がある。
目付けや密度が大きすぎても小さすぎても農薬や肥料の担持量が少なくなる傾向がある。
本発明の水溶性不織布の厚さは0.01〜5mmであることが好ましく、更に好ましくは、0.1〜2mm、特に好ましくは0.2〜1mmである。かかる厚さが薄すぎると農薬又は肥料の担持量が少なくなる傾向があり、厚すぎると水への溶解に時間がかかる傾向がある。
また、本発明において、水溶性不織布に農薬又は肥料を担持させる方法としては、(i)担持物を不織布の貧溶媒に溶解し、不織布を含浸し、乾燥する方法、(ii)担持物を溶解した溶液を不織布に噴霧し、乾燥する方法などが挙げられる。中でも薬物担持量、生産性の点で、(i)の方法が好ましい。
上記担持物としては農薬成分、肥料が挙げられる。
農薬としては、例えば、カーバメイト系化合物、合成ピレスロイド系化合物、有機リン系化合物、有機塩素系化合物等の殺虫剤、N−ヘテロ環系エルゴステロール阻害剤、カルボキシアミド系化合物、ジカルボキシイミド系化合物、ポリハロアルキルチオ系化合物、硫黄系化合物等の殺菌剤、スルホニル尿素系化合物、トリアジン系化合物、ジニトロアニリン系化合物等の除草剤等が挙げられる。
肥料しては、例えば、窒素、リン酸、カリウム、カルシウム(石灰)、マグネシウムなどが挙げられる、
農薬又は肥料の担持量としては、通常0.1〜200g/m2、好ましくは0.5〜100g/m2、特に好ましくは1〜50g/m2である。かかる担持量が少なすぎると農薬や肥料の効果が十分でない傾向があり、多すぎると毒性が強くなり、植物や人体悪影響となる傾向がある。
農薬としては、例えば、カーバメイト系化合物、合成ピレスロイド系化合物、有機リン系化合物、有機塩素系化合物等の殺虫剤、N−ヘテロ環系エルゴステロール阻害剤、カルボキシアミド系化合物、ジカルボキシイミド系化合物、ポリハロアルキルチオ系化合物、硫黄系化合物等の殺菌剤、スルホニル尿素系化合物、トリアジン系化合物、ジニトロアニリン系化合物等の除草剤等が挙げられる。
肥料しては、例えば、窒素、リン酸、カリウム、カルシウム(石灰)、マグネシウムなどが挙げられる、
農薬又は肥料の担持量としては、通常0.1〜200g/m2、好ましくは0.5〜100g/m2、特に好ましくは1〜50g/m2である。かかる担持量が少なすぎると農薬や肥料の効果が十分でない傾向があり、多すぎると毒性が強くなり、植物や人体悪影響となる傾向がある。
かくして、本発明の農薬又は肥料が担持されてなる水溶性不織布が得られる。
本発明で得られる水溶性不織布は、不織布単層で使用してもよく、また、その他の材料の透湿性を阻害しないフィルム、不織布、織物と積層させてもよい。
透湿性を阻害しないフィルムとしては、例えば、多孔フィルムなどが挙げられる。
また、他の不織布としては、化学繊維からなる不織布と天然繊維からなる不織布があり、化学繊維の原料ポリマーとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、ビニロンなどが挙げられ、天然繊維の原料としては、例えば、ウール、綿等から製造される不織布が挙げられる。
織物としては、例えば、ポリエステル、ナイロン、絹、綿などが挙げられる。
また、積層体にする場合においては、加熱して接着、または各層の間に接着剤を用いることできる。
本発明で得られる水溶性不織布は、不織布単層で使用してもよく、また、その他の材料の透湿性を阻害しないフィルム、不織布、織物と積層させてもよい。
透湿性を阻害しないフィルムとしては、例えば、多孔フィルムなどが挙げられる。
また、他の不織布としては、化学繊維からなる不織布と天然繊維からなる不織布があり、化学繊維の原料ポリマーとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、ビニロンなどが挙げられ、天然繊維の原料としては、例えば、ウール、綿等から製造される不織布が挙げられる。
織物としては、例えば、ポリエステル、ナイロン、絹、綿などが挙げられる。
また、積層体にする場合においては、加熱して接着、または各層の間に接着剤を用いることできる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の例中、「%」「部」とあるのは、重量基準を意味する。
実施例1
〔側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂(1)の作製〕
還流冷却器、撹拌機を備えた反応容器に、酢酸ビニル400部、メタノール380部、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン24部を仕込み、アセチルパーオキサイドを対仕込み酢酸ビニル0.058モル%投入し、攪拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、酢酸ビニル600部、および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン36部を10時間等速滴下しながら重合を開始した。また、重合反応中に、対酢酸ビニル0.021モル%のアセチルパーオキサイドを4回追加した。酢酸ビニルの重合率が95%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により、未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液とした。
ついで、上記メタノール溶液を濃度55%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら、共重合体中の酢酸ビニル構造単位および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して4.6ミリモルとなる割合で水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を加えてケン化を行った。ケン化が進行するとともにケン化物が析出し、粒子状となった時点で濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、目的とするPVA系樹脂(1)を作製した。
〔側鎖1,2ジオール含有PVA系樹脂(1)の作製〕
還流冷却器、撹拌機を備えた反応容器に、酢酸ビニル400部、メタノール380部、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン24部を仕込み、アセチルパーオキサイドを対仕込み酢酸ビニル0.058モル%投入し、攪拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、酢酸ビニル600部、および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン36部を10時間等速滴下しながら重合を開始した。また、重合反応中に、対酢酸ビニル0.021モル%のアセチルパーオキサイドを4回追加した。酢酸ビニルの重合率が95%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により、未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液とした。
ついで、上記メタノール溶液を濃度55%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら、共重合体中の酢酸ビニル構造単位および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して4.6ミリモルとなる割合で水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を加えてケン化を行った。ケン化が進行するとともにケン化物が析出し、粒子状となった時点で濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、目的とするPVA系樹脂(1)を作製した。
得られたPVA系樹脂(1)のケン化度は、残存酢酸ビニルおよび3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの加水分解に要するアルカリ消費量にて分析したところ、89モル%であった。また、平均重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、360であった。また、一般式(1)で表される構造単位の含有量は、1H−NMR(300MHz プロトンNMR、d6−DMSO溶液、内部標準物質;テトラメチルシラン、50℃)にて測定した積分値より算出したところ、3モル%であった。
〔PVA系樹脂組成物のペレットの作製〕
上記で得られたPVA系樹脂(1)96部と、グリセリンにエチレンオキシドを8モル%反応させた化合物(ユニオックスG−450 日本油脂(株)製)4部を、二軸押出機を用いて配合し、下記の条件にて樹脂温190℃で溶融押出し、ペレットを得た。
上記で得られたPVA系樹脂(1)96部と、グリセリンにエチレンオキシドを8モル%反応させた化合物(ユニオックスG−450 日本油脂(株)製)4部を、二軸押出機を用いて配合し、下記の条件にて樹脂温190℃で溶融押出し、ペレットを得た。
ペレット化条件
押出機 :単軸押出機(15mmφ L/D=60)
スクリューパターン=フルフライト CR=3.12
温度パターン:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/D
=90/120/150/170/180/180/190/190/190℃
スクリーンメッシュ:90/90
スクリューパターン:フルフライト
スクリュー回転数:200rpm
その他:真空ベント 冷却ベルト ペレタイザー
押出機 :単軸押出機(15mmφ L/D=60)
スクリューパターン=フルフライト CR=3.12
温度パターン:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/D
=90/120/150/170/180/180/190/190/190℃
スクリーンメッシュ:90/90
スクリューパターン:フルフライト
スクリュー回転数:200rpm
その他:真空ベント 冷却ベルト ペレタイザー
上記で得られたPVA系樹脂組成物ペレットのMFR(210℃、荷重2160g)は、44g/10minであった。
また、DSC(FirstRun:−30〜215℃(10℃/min昇温)、SecondRun:−30〜230℃(10℃/min昇温))にて融点を測定したところ、融点は173℃であった。
また、DSC(FirstRun:−30〜215℃(10℃/min昇温)、SecondRun:−30〜230℃(10℃/min昇温))にて融点を測定したところ、融点は173℃であった。
〔水溶性不織布の作製〕
下記の条件にて、上記で得られたPVA系樹脂組成物ペレットを用いて、水溶性不織布を作製した。
単軸押出機:スクリュー径φ65mm、L/D=30
温度条件:C1/C2/C3/C4/C5/ダイ=190/210/210/210/210/210℃
フィルター:ノズルパックフィルター(200メッシュ+350メッシュ+60メッシュ+30メッシュ+20メッシュ)
ノズル:φ0.5mm、501ホール、千鳥配列
吐出量:0.72g/分・孔
熱ロール:表面に凹凸模様のあるエンボスロール(100℃)とフラットロール
(100℃)を用いて、線圧40kg/cmで熱圧着することにより、繊維を部分的に熱融着させ、水溶性不織布を得た。
上記得られた水溶性不織布の繊維径は、直径平均30μmであり、目付けが40g/m2、厚みが250μmであった。
下記の条件にて、上記で得られたPVA系樹脂組成物ペレットを用いて、水溶性不織布を作製した。
単軸押出機:スクリュー径φ65mm、L/D=30
温度条件:C1/C2/C3/C4/C5/ダイ=190/210/210/210/210/210℃
フィルター:ノズルパックフィルター(200メッシュ+350メッシュ+60メッシュ+30メッシュ+20メッシュ)
ノズル:φ0.5mm、501ホール、千鳥配列
吐出量:0.72g/分・孔
熱ロール:表面に凹凸模様のあるエンボスロール(100℃)とフラットロール
(100℃)を用いて、線圧40kg/cmで熱圧着することにより、繊維を部分的に熱融着させ、水溶性不織布を得た。
上記得られた水溶性不織布の繊維径は、直径平均30μmであり、目付けが40g/m2、厚みが250μmであった。
〔担持〕
以下の手順により、水溶性不織布にイブプロフェンの担持を行った。
1.アセトン90gにイブプロフェン10gを入れ溶解させ、10%溶液を作製した。
2.20℃、40%RH の環境に2日間以上置いた不織布を10センチ×10センチにカットし、重量を測定した。重量は0.5gであった。
3.重量測定した不織布を上記1のアセトン溶液に3時間含浸させた。
4.アセトン溶液含浸後、20℃、40%RHで2日間不織布を乾燥させ、重量を測定した。重量は0.6gであり、本発明の水溶性不織布を得た。
以下の手順により、水溶性不織布にイブプロフェンの担持を行った。
1.アセトン90gにイブプロフェン10gを入れ溶解させ、10%溶液を作製した。
2.20℃、40%RH の環境に2日間以上置いた不織布を10センチ×10センチにカットし、重量を測定した。重量は0.5gであった。
3.重量測定した不織布を上記1のアセトン溶液に3時間含浸させた。
4.アセトン溶液含浸後、20℃、40%RHで2日間不織布を乾燥させ、重量を測定した。重量は0.6gであり、本発明の水溶性不織布を得た。
本発明の水溶性不織布は、農薬や肥料を担持することができるため、苗箱に敷いたり、畑や田んぼに敷くことで、粒子が飛散することなく、農薬や肥料を散布することができ、非常に有用である。
Claims (7)
- 農薬又は肥料が担持されてなることを特徴とする水溶性不織布。
- ポリビニルアルコール系樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載の水溶性不織布。
- ポリビニルアルコール系樹脂が、変性ポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする請求項2記載の水溶性不織布。
- ポリビニルアルコール系樹脂が、側鎖に一級水酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする請求項2又は3記載の水溶性不織布。
- ポリビニルアルコール系樹脂が、側鎖に1,2ジオール構造を有するポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする請求項2〜4いずれか記載の水溶性不織布。
- 農薬又は肥料の担持量が0.1〜200g/m2であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の水溶性不織布。
- 目付が1〜1000g/m2であることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の水溶性不織布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016035157A JP2017149695A (ja) | 2016-02-26 | 2016-02-26 | 水溶性不織布 |
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JP2016035157A JP2017149695A (ja) | 2016-02-26 | 2016-02-26 | 水溶性不織布 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021511449A (ja) * | 2018-01-26 | 2021-05-06 | ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーThe Procter & Gamble Company | 製造物品を作製するためのプロセス |
-
2016
- 2016-02-26 JP JP2016035157A patent/JP2017149695A/ja active Pending
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