JP2017149692A - 生体防御用組成物及びその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、優れた生体防御作用を有する新規な組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】米糠タンパク質酵素加水分解物又は以下の(A)〜(C)のいずれかのアミノ酸配列を含み、アミノ酸残基数が600以下であり、生体防御作用を有するタンパク質又はペプチドを含有する生体防御用組成物。
(A)配列番号1〜24のいずれかで示されるアミノ酸配列
(B)(A)のアミノ酸配列において1個〜数個のアミノ酸の保存的置換又は欠失を有するアミノ酸配列
(C)前記(A)又は(B)のアミノ酸配列において少なくとも4つの連続するアミノ酸からなるアミノ酸配列
【選択図】なし

Description

本発明は、生体防御用組成物及びこれを含有する飲食品、飲食品添加物、医薬品、医薬部外品、化粧品及び飼料に関する。
人は、加齢とともに発音、咀嚼、嚥下、唾液分泌などの口腔機能が低下する。なかでも唾液分泌が低下すると、歯周病や口内炎、齲蝕(虫歯)、口臭といった口腔疾患が増大する。また、皮膚の疾患や傷害によって皮膚のバリア機能や保湿機能が低下する。更に、乳幼児や高齢者の免疫機能は低いため、病原菌に感染しやすい。これらの機能の低下は、国民の健康の維持と増進にとって重大な課題である。
これまで、口腔ケア用品等に添加される抗菌成分又は殺菌成分としては、エタノール等の有機溶剤や抗生物質などが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、前記有機溶剤を用いた口腔ケア用品は、体質的に受け入れられないという問題、乳幼児には使用できないという問題があり、前記抗生物質を用いた口腔ケア用品では、長期間使用により耐性菌が出現するという問題がある。
一方、動物、植物、昆虫、微生物等の様々な生物には、外界からの病原微生物の侵入に対して自己防御するための自己生体防御機構が本来備っており、多糖分解酵素や溶菌酵素などのタンパク質やアミノ酸が約10個〜約50個程度からなる抗菌ペプチドを生物自らが産生している。これらの抗菌成分は、前記抗生物質と比較して広範囲な抗菌活性を有し、耐性菌を生じさせにくいという特性を有することから、口腔用抗菌剤としての利用が期待されている。
生物由来の抗菌剤として、例えば、イネ由来の抗菌タンパク質であるオリザシスタチンが知られている。しかしながら、オリザシスタチンは、歯周病原因菌(Porphyromonas gingivalis等)のジンジパインを阻害することが知られているものの、その菌体に対して直接抗菌活性を示すものではない。
イネゲノム中にはディフェンシンなど既知の抗菌タンパク質のホモログが存在するが、イネの生体防御に対する寄与は不明である。
特定のタンパク質又はその一部からなるフラグメントが感染防御作用、生体防御作用等を有することが報告されている(例えば、特許文献1、2等)。
しかしながら、未だ、植物由来であって、優れた生体防御作用を有する組成物の開発が望まれているのが現状である。
特開2013−60416号公報 特開2014−237626号公報
本発明は、優れた生体防御作用を有する新規な組成物を提供することを課題とする。本発明における組成物は、溶血活性を有しないため、安全に使用することができる。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
〔1〕米糠タンパク質酵素加水分解物を含有する生体防御用組成物。
〔2〕米糠タンパク質酵素加水分解物が、分子量1000〜3000であり、等電点が10以上のペプチドを含有する前記〔1〕に記載の生体防御用組成物。
〔3〕米糠タンパク質酵素加水分解物が、以下の(A)〜(C)のいずれかのアミノ酸配列を含み、アミノ酸残基数が600以下であり、生体防御作用を有するタンパク質又はペプチドを含有する前記〔1〕又は〔2〕に記載の生体防御用組成物。
(A)配列番号1〜24のいずれかで示されるアミノ酸配列
(B)(A)のアミノ酸配列において1個〜数個のアミノ酸の保存的置換又は欠失を有するアミノ酸配列
(C)前記(A)又は(B)のアミノ酸配列において少なくとも4つの連続するアミノ酸からなるアミノ酸配列
〔4〕酵素がペプシン、トリプシン、キモトリプシン及びパパインからなる群より選択される1以上である前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の生体防御用組成物。
〔5〕以下の(A)〜(C)のいずれかのアミノ酸配列を含み、アミノ酸残基数が600以下であり、生体防御作用を有するタンパク質又はペプチドを含有する生体防御用組成物。
(A)配列番号1〜24のいずれかで示されるアミノ酸配列
(B)(A)のアミノ酸配列において1個〜数個のアミノ酸の保存的置換又は欠失を有するアミノ酸配列
(C)前記(A)又は(B)のアミノ酸配列において少なくとも4つの連続するアミノ酸からなるアミノ酸配列
〔6〕生体防御が抗菌、抗炎症及び創傷治癒からなる群より選択される1以上である前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の生体防御用組成物。
〔7〕前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の生体防御用組成物を含有する飲食品、飲食品添加物、医薬品、医薬部外品、化粧品又は飼料。
本発明によれば、優れた生体防御作用を有する新規な組成物及びその用途(飲食品、飲食品添加物、医薬品、医薬部外品、化粧品又は飼料等)を提供することができる。
図1は、ペプシンを用いた米糠タンパク質の加水分解物の等電点電気泳動による分画を示す。 図2は、トリプシンとキモトリプシンの等質量混合物を用いた米糠タンパク質の加水分解物の等電点電気泳動による分画を示す。 図3はペプシンを用いて米糠タンパク質を加水分解したサンプルを等電点電気泳動によって分画したフラクションのPorphyromonas gingivalisに対する抗菌活性を示すグラフである。 図4は、ペプシンを用いて米糠タンパク質を加水分解したサンプルを等電点電気泳動によって分画したフラクションのStreptococcus mutansに対する抗菌活性を示すグラフである。 図5は、ペプシンを用いて米糠タンパク質を加水分解したサンプルを等電点電気泳動によって分画したフラクションのPropionibacterium acnesに対する抗菌活性を示すグラフである。 図6は、ペプシンを用いて米糠タンパク質を加水分解したサンプルを等電点電気泳動によって分画したフラクションのCandida albicansに対する抗菌活性を示すグラフである。 図7は、トリプシンとキモトリプシンの等質量混合物を用いて米糠タンパク質を加水分解したサンプルを等電点電気泳動によって分画したフラクションのPorphyromonas gingivalisに対する抗菌活性を示すグラフである。 図8は、トリプシンとキモトリプシンの等質量混合物を用いて米糠タンパク質を加水分解したサンプルを等電点電気泳動によって分画したフラクションのStreptococcus mutansに対する抗菌活性を示すグラフである。 図9は、トリプシンとキモトリプシンの等質量混合物を用いて米糠タンパク質を加水分解したサンプルを等電点電気泳動によって分画したフラクションのPropionibacterium acnesに対する抗菌活性を示すグラフである。 図10は、トリプシンとキモトリプシンの等質量混合物を用いて米糠タンパク質を加水分解したサンプルを等電点電気泳動によって分画したフラクションのCandida albicansに対する抗菌活性を示すグラフである。 図11は、合成ペプチドの管腔形成促進活性を示すグラフである。 図12は、合成ペプチドの管腔形成促進活性を示すグラフである。
本発明は、米糠タンパク質酵素加水分解物を含有する生体防御用組成物を提供する。
〔米糠タンパク質酵素加水分解物〕
米糠タンパク質酵素加水分解物は、米糠タンパク質を酵素により加水分解することにより得られる。
原料となる米糠は、玄米を精米することにより得ることができる。米糠は、白米部分の含量が少ないことが好ましい。好ましくは精米歩合が85%以上の精米により得られる米糠であり、より好ましくは精米歩合が90%以上の精米により得られる米糠であり、さらに好ましくは精米歩合が95%以上の精米により得られる米糠である。また、米糠には脱脂米糠が含まれ、米糠から米油を抽出した残渣である脱脂米糠は、本発明において米糠抽出物の原料として好適に用いることができる。
酵素として例えば、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、パパイン等が挙げられる。用いる酵素に応じた至適pH及び至適温度で米糠タンパク質を加水分解することが好ましい。米糠タンパク質酵素加水分解物は、分子量が例えば1000〜3000であってもよく、1000〜2000であってもよく、2000〜3000であってもよく、1500〜2500であってもよい。米糠タンパク質酵素加水分解物は、pH7における実効電荷が正であることが好ましく、+1〜5であることがより好ましい。米糠タンパク質酵素加水分解物は、等電点が例えば10以上であることが好ましく、10.5以上であることがより好ましい。
〔タンパク質又はペプチド〕
米糠タンパク質酵素加水分解物は、例えば、以下の(A)〜(C)のいずれかのアミノ酸配列を含み、アミノ酸残基数が600以下であり、生体防御作用を有するタンパク質又はペプチド(以下、本発明におけるタンパク質又はペプチドともいう)を通常含有していている。
(A)配列番号1〜24のいずれかで示されるアミノ酸配列
(B)(A)のアミノ酸配列において1個〜数個のアミノ酸の保存的置換又は欠失を有するアミノ酸配列
(C)前記(A)又は(B)のアミノ酸配列において少なくとも4つの連続するアミノ酸からなるアミノ酸配列
以下に、配列番号1〜24を示す。なお、配列番号1〜12の横の括弧書きにおいて「アメリカの国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information, NCBI)に登録されているタンパク質の遺伝子番号(Gene Identity)とタンパク質名」を示す。
本発明におけるタンパク質又はペプチドのアミノ酸の個数の下限値は、4個であり、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個であってもよい。本発明におけるタンパク質又はペプチドのアミノ酸の個数の上限値は、600個であり、550個、500個、450個、400個、350個、300個、250個、200個、150個、100個、50個、30個、20個であってもよい。
本発明において「1個〜数個のアミノ酸の保存的置換又は欠失を有する」の「数個」とは、例えば10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個等である。
本発明において「アミノ酸の保存的置換」とは、以下の表1の各群内におけるアミノ酸間の置換をいう。この中で、好ましいアミノ酸の保存的置換としては、アスパラギン酸とグルタミン酸との間での置換、アルギニンとリジンとヒスチジンとの間での置換、トリプトファンとフェニルアラニンとの間での置換、フェニルアラニンとバリンとの間での置換、ロイシンとイソロイシンとアラニンとの間での置換、グリシンとアラニンとの間での置換等が挙げられる。
本発明におけるタンパク質又はペプチドは、誘導体であってもよい。誘導体は、特定のアミノ酸配列で示されるタンパク質又はペプチドのC末端が、カルボキシル基(−COOH)、カルボキシレート(−COO)、アミド(−CONH)又はエステル(−COOR)のいずれであってもよい。エステルにおけるRとしては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルもしくはn−ブチルなどのC1−6アルキル基、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3−8シクロアルキル基、例えば、フェニル、α−ナフチルなどのC6−12アリール基、例えば、ベンジル、フェネチルなどのフェニル−C1−2アルキル基もしくはα−ナフチルメチルなどのα−ナフチル−C1−2アルキル基などのC7−14アラルキル基のほか、経口用エステルとして汎用されるピバロイルオキシメチル基などが挙げられる。アミド体としては、アミド、C1−6アルキル基の1つ又は2つで置換されたアミド、フェニル基で置換されたC1−6のアルキル基の1つ又は2つで置換されたアミド、アミド基の窒素原子を含んで5から7員環のアザシクロアルカンを形成するアミド等が挙げられる。
本発明のタンパク質又はペプチドがC末端以外にカルボキシル基又はカルボキシレートを有している場合、それらの基がアミド化又はエステル化されているものも本発明のタンパク質又はペプチドに含まれる。本発明のタンパク質又はペプチドがN末端以外にアミノ基を有している場合、そのアミノ基がアミド化されているものも本発明のタンパク質又はペプチドに含まれる。
誘導体には、N末端のアミノ基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチルなどのC2−6アルカノイル基などのC1−6アシル基など)で保護されているもの、N末端側が生体内で切断され生成したグルタミル基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基(例えば、−OH、−SH、アミノ基、イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基など)が適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチルなどのC2−6アルカノイル基などのC1−6アシル基など)で保護されているものも含まれる。
本発明のタンパク質又はペプチドの誘導体を構成するアミノ酸は、側鎖が任意の置換基で修飾されていてもよい。置換基は特に限定されないが、例えば、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、リン酸基などが挙げられる。また、側鎖の置換基は、保護基で保護されていてもよい。
本発明におけるタンパク質又はペプチドは、元のタンパク質又はペプチドの特性が保持される限り、D−アミノ酸を含んでもよく、非天然アミノ酸を含んでもよい。また、本発明におけるタンパク質又はペプチドは、元のタンパク質又はペプチドの特性が保持される限り、タンパク質又はペプチドに他の物質を連結してもよい。タンパク質又はペプチドに連結可能な他の物質としては、例えば、他のタンパク質又はペプチド、脂質、糖又は糖鎖、アセチル基、天然又は合成のポリマー等が挙げられる。また、本発明におけるタンパク質又はペプチドは、元のタンパク質又はペプチドの特性が保持される限り、タンパク質又はペプチドに、糖鎖付加、側鎖酸化、リン酸化等の修飾を行ってもよい。
これらの技術は従来充分に確立されていて、本発明においてもそれらに従ってよい。また、本発明における保護基は保護される基の反応性を封止するものであればどのようなものであってもよく、本発明のタンパク質又はペプチドは保護基を有したまま生体に投与してもよい。
本発明のタンパク質又はペプチドは塩を形成していてもよく、その塩としては、生理学的に許容される塩が好ましい。生理学的に許容される塩としては、例えば、塩酸、硫酸、燐酸、乳酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、リンゴ酸、クエン酸、オレイン酸、パルミチン酸などの酸との塩;ナトリウム、カリウム、カルシウムなどのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の、又はアルミニウムの水酸化物又は炭酸塩との塩;トリエチルアミン、ベンジルアミン、ジエタノールアミン、t−ブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、アルギニンなどの有機塩基との塩などが挙げられる。
本発明におけるタンパク質又はペプチドは、米糠タンパク質を加水分解することによって製造されるのみならず、公知の一般的なタンパク質又はペプチド合成のプロトコールに従って、固相合成法(Fmoc法、Boc法)又は液相合成法によっても製造され得る。また、本発明におけるタンパク質又はペプチドをコードするDNAを含有する発現ベクターを導入した形質転換体を用いて製造することもできる。また、本発明のタンパク質又はペプチドを一部に含むタンパク質又はペプチドをコードするDNAを含有する発現ベクターを導入した形質転換体を用いてタンパク質又はペプチドを取得し、これを適当なプロテアーゼやペプチダーゼ等のタンパク質加水分解酵素で切断することによって製造することもできる。また、in vitro転写・翻訳系を用いる方法により製造することもできる。
すなわち、本発明は以下の(A)〜(C)のいずれかのアミノ酸配列を含み、アミノ酸残基数が600以下であり、生体防御作用を有するタンパク質又はペプチドを含有する生体防御用組成物も包含する。
(A)配列番号1〜24のいずれかで示されるアミノ酸配列
(B)(A)のアミノ酸配列において1個〜数個のアミノ酸の保存的置換又は欠失を有するアミノ酸配列
(C)前記(A)又は(B)のアミノ酸配列において少なくとも4つの連続するアミノ酸からなるアミノ酸配列
当該タンパク質又はペプチドについての説明としては、上記本発明の米糠タンパク質酵素加水分解物を含有する生体防御用組成物におけるタンパク質又はペプチドと同意義であってよい。
〔生体防御作用〕
本発明において、生体防御とは特に限定されないが、例えば抗菌、抗炎症及び創傷治癒等が挙げられる。抗菌活性を有することは、例えばP. gingivalis ATCC 33277等のグラム陰性細菌、S. mutans JCM 5705、P. acnes JCM 6473等のグラム陽性細菌、C. albicans NBRC 1385等の真菌等の培養培地にサンプルを添加し、生菌に由来するアデノシン三リン酸(ATP)を定量し、コントロール群のそれと比較することにより得られる菌増殖阻害率(%)を算出することにより確認することができる。本発明において、上記菌のいずれか1以上の菌の増殖阻害率が10%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましく、30%以上であることがより好ましく、40%以上であることがより好ましく、50%以上であることがより好ましく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
抗炎症作用を有することは、例えば「エンドスペシーES−50Mセット」(生化学工業株式会社製)及び「エンドトキシン標準品CSE−Lセット」(生化学工業株式会社製)等を用いて、サンプルのエンドトキシン中和活性を評価し、コントロール群のそれと比較することにより得られるエンドトキシン中和活性(%)を算出することにより確認することができる。本発明において、エンドトキシン中和活性(%)が1%以上であることが好ましく、10%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましく、30%以上であることがより好ましく、40%以上であることがより好ましく、50%以上であることがより好ましく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが特に好ましい。
創傷治癒作用を有することは、例えばHUVEC(ヒト臍帯静脈血管内皮細胞、倉敷紡績株式会社製、KE−4109)等の細胞に、サンプルを添加し、形成された管腔構造をした細胞の長さの合計値を測定し、コントロール群のそれと比較することにより得られる管腔形成促進活性(%)を算出することにより確認することができる。本発明において、管腔形成促進活性(%)が101%以上であることが好ましく、103%以上であることが好ましく、110%以上であることがより好ましく、120%以上であることがより好ましく、125%以上であることがより好ましく、130%以上であることがより好ましく、135%以上であることがさらに好ましく、140%以上であることが特に好ましい。
本発明の組成物は、溶血活性を有しないため、安全に使用することができる。溶血活性を有しないことは、例えば赤血球に、サンプルを添加し、405nmにおける吸光度を測定し、下記式より溶血活性(%)を算出することにより確認することができる。本発明において、溶血活性(%)が10%以下であることが好ましく、8%以下であることが好ましく、7%以下であることがより好ましく、6%以下であることがより好ましく、5%以下であることがより好ましく、4%以下であることがさらに好ましく、3%以下であることが特に好ましい。
溶血活性(%)=(A−A)×100/(A−A
(Aは無添加のときの吸光度、Asは各サンプルを添加したときの吸光度、及びAは0.1質量%TritonX−100を添加したときの吸光度をそれぞれ示す。)
〔飲食品、飲食品添加物、医薬品、医薬部外品、化粧品又は飼料〕
本発明の飲食品、飲食品添加物、医薬品、医薬部外品、化粧品又は飼料は、前記生体防御用組成物を含有する。
前記飲食品としては、特に制限はなく、例えば、各種の清涼飲料水、果汁飲料、和洋菓子、乳製品その他の畜産加工品、果実加工品、野菜加工品、穀物の加工品、水産加工品、調味料、ビタミンなどを主成分としたいわゆる各種の健康食品など数多くの飲食品が挙げられる。本発明の飲食品は、生体防御用飲食品として好適である。
飲食品には、健康食品、機能性食品、虫歯予防等を目的とする特定保健用食品、病者用食品、サプリメントが含まれる。飲食品の形態は特に限定されない。例えば茶飲料、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料、そば、うどん、中華麺、即席麺等の麺類、飴、のど保護、口臭除去、清涼感付与等の機能性を有するキャンディー、虫歯予防、口臭除去、清涼感、眠気防止等の機能性を有するガム、チョコレート、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子およびパン類、かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品、加工乳、発酵乳等の乳製品、サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂および油脂加工食品、ソース、たれ等の調味料、カレー、シチュー、丼、お粥、雑炊等のレトルトパウチ食品、アイスクリーム、シャーベット、かき氷等の冷菓などを挙げることができる。サプリメントは、例えば錠剤、顆粒剤、散剤、ドリンク剤等の形態で提供することができる。飲食品添加物の形態は特に限定されないが、例えば、液状、ペースト状、粉末状、フレーク状、顆粒状等が挙げられる。本発明の飲食品添加物は、一般的な飲食品添加物の製造方法に従って製造することができる。
一般的に例えば、体重約60kgのヒトにおいては、本発明におけるタンパク質又はペプチドを1日当たり約0.01〜1000mg、好ましくは約0.1〜100mg、より好ましくは約0.5〜50mg摂取してもよい。
前記医薬品又は医薬部外品としては、特に制限はないが、歯周病治療剤、殺菌塗布剤、薬用のどスプレー、トローチ、薬用のど飴、口内炎治療剤、薬用トローチ、洗口液、歯磨き粉(歯周病予防用歯磨き粉、口臭予防用歯磨き粉等)、洗口液(マウスウォッシュ、デンタルリンス等)、義歯洗浄剤、絆創膏、ニキビの治療及び/又は予防剤、日和見感染症の予防及び/又は治療剤等が好適に挙げられる。
本発明の医薬又は医薬部外品は、本発明におけるタンパク質又はペプチドを含有成分とし、医薬製剤の製造法として公知の方法(例えば、日本薬局方に記載の方法等)に従って、薬学的に許容される担体または添加剤を適宜配合して製剤化することができる。製剤としては、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠、バッカル錠等を含む)、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤を含む)、トローチ剤、シロップ剤、液剤、乳剤、懸濁剤、放出制御製剤(例、速放性製剤、徐放性製剤、徐放性マイクロカプセル剤)、エアゾール剤、フィルム剤(例、口腔内崩壊フィルム、口腔粘膜貼付フィルム)、注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤)、点滴剤、経皮吸収型製剤、軟膏剤、ローション剤、貼付剤、坐剤(例、肛門坐剤、膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等の経口剤または非経口剤が挙げられる。担体または添加剤の配合割合については、医薬又は医薬部外品の分野において通常採用されている範囲に基づいて適宜設定すればよい。配合できる担体または添加剤は特に制限されないが、例えば、水、生理食塩水、その他の水性溶媒、水性または油性基剤等の各種担体、賦形剤、結合剤、pH調整剤、崩壊剤、吸収促進剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、香料等の各種添加剤が挙げられる。
錠剤、カプセル剤などに混和することができる添加剤としては、例えば、ゼラチン、コーンスターチ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態がカプセルである場合には、上記タイプの材料にさらに油脂のような液状担体を含有することができる。注射のための無菌組成物は通常の製剤業務(例えば有効成分を注射用水、天然植物油等の溶媒に溶解または懸濁させる等)に従って調製することができる。注射用の水性液としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアルコール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート80TM、HCO−50)などと併用してもよい。油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、溶解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどと併用してもよい。また、緩衝剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤などと配合してもよい。
このようにして得られる製剤は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトや他の哺乳動物(例えば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与することができる。
本発明の医薬は、剤型、投与方法、担体等により異なるが、本発明におけるタンパク質又はペプチドを製剤全量に対して通常0.01〜100%(w/w)、好ましくは0.1〜95%(w/w)の割合で添加することにより、常法に従って製造することができる。
投与量は、投与対象、症状、投与ルートなどにより差異はあるが、経口投与の場合、一般的に例えば、体重約60kgのヒトにおいては、1日当たり約0.01〜1000mg、好ましくは約0.1〜100mg、より好ましくは約0.5〜50mgである。1日当たりの総投与量は、単一投与量であっても分割投与量であってもよい。本発明の医薬又は医薬部外品は、他の有効成分(例えば、オリザスタチン等の生体防御剤として公知の有効成分等)を含有していてもよい。
前記化粧品としては、例えば、洗顔料、クレンジング、化粧水、乳液、美容液、スポットケア、モイスチャー、マッサージパック、メイクアップベース、ファンデーション、フェイスパウダー、ボディクリーム、ボディローション、ボディマッサージケアクリーム、サンタン、サンスクリーン、バスプロダクツ、ボディシャンプー、リップクリーム、散布−、リンス、コンディショナー、リンスインシャンプー、インバストリートメント、アウトバストリートメント、エアゾール製品、消臭剤、芳香剤、脱臭剤、入浴剤、アンチエイジング剤、アクネ対応製品、ホワイトニング剤などを挙げることができる。本発明の化粧品は、本発明におけるタンパク質又はペプチド以外に化粧品として一般に使用されている成分、例えば、界面活性剤、保湿剤、動植物由来油脂、シリコーン類、高級アルコール、低級アルコール、動植物由来抽出エキス、紫外線吸収剤、消炎剤、金属封鎖剤、ビタミン類、酸化防止剤、増粘剤、防腐剤、殺菌剤、pH調整剤、着色剤、各種香料などを目的に応じて適宜配合することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1:米糠タンパク質酵素加水分解物の調製と精製およびペプチドの同定〕
1.米糠タンパク質由来ペプチドの調製
ビーカーに3.00 gの米糠タンパク質(Tsuno-RBPTM 55、築野食品工業株式会社)を秤量し、60 mLの超純水を加え、ホモジナイザーPOLYTRON(KINEMATICA)を用いて懸濁液を均質化した。次に、Spectra/Por(登録商標) Dialysis Membrane, MWCO: 6,000-8,000 Da (132655: Spectrum Laboratories, Inc.) を用いて均質化した懸濁液を一晩の間透析を行うことによって、低分子成分を除去した。その後、透析した懸濁液を三角フラスコに取り出し、トリプシン(T0303-1G:Sigma-Aldlich)とキモトリプシン(C4129-1G:Sigma-Aldrich)の等質量混合物,ペプシン(P7012-1G:Sigma-Aldlich),又はパパイン(164-00172:和光純薬工業)を米糠タンパク質との重量比が2%(w/w)となるように加えた。得られた懸濁液の温度を、トリプシンとキモトリプシンの等質量混合物は37℃,ペプシンは37℃,又はパパインは50℃になるように恒温槽を用いて調節し、3〜6時間加水分解反応を行った。反応終了後、反応を停止させるため、90 ℃にて10分間の熱処理を行い、プロテアーゼを失活させた。ただし、ペプシンを用いた場合には加熱による失活操作を行わずに、5M NaOHを添加しpHを上昇させることによって失活させた。プロテアーゼを失活させた後、懸濁液を遠心分離用チューブに分注し、10,000 ×g、4 ℃の条件にて30分間遠心分離を行った。遠心分離によって得られた上澄液は、Spectra/Por(登録商標) Dialysis Membrane, MWCO: 500〜1,000 (131096, Spectrum Laboratories, Inc.) を用いて、再度透析を行うことによって、遊離アミノ酸などの低分子成分を除去した。この透析液をアシストチューブに回収し、−80℃で凍結した後、凍結乾燥機(FDU-2100 、EYELA) を用いて凍結乾燥を行った。
2.等電点電気泳動による米糠タンパク質由来ペプチドの分画
前記のようにして調製した200 mgの米糠タンパク質の酵素加水分解物を、分取用等電点電気泳動装置(Rotofor(登録商標) 170-2950、Bio-Rad)を用いて20のフラクションに分画した。すなわち、200 mgの加水分解物を50 mLの超純水に溶解して、サンプル溶液とした。分離は12Wにて150分間行った。電気泳動泳動が終了した後、各フラクションを回収し、pHを測定した後、−80 ℃において凍結し、凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、回収された重量を測定した。
3.逆相クロマトグラフィーによる米糠タンパク質由来ペプチドの精製
逆相クロマトグラフィーは、ポンプ(LC-10ATvp:島津製作所)、オンラインデガッサー(DGU-12A:島津製作所)、カラムオーブン(CTO-10Avp:島津製作所)、検出器(SPD- 10AVvp:島津製作所)、フラクションコレクター(FRC-10A:島津製作所)、システムコントローラー(SCL-10Avp:島津製作所)を連結した高速液体クロマトグラフィー装置を使用した。クロマトグラフィー操作とデータ解析にはソフトウェア(LabSolutions、島津製作所)を用いた。分離カラムはCAPCELL PAK C-18(カラム:直径10mm×長さ150 mm、粒子径 5 μm, SHISEIDO: 90603)およびInertsil WP300 C8(カラム:直径10×長さ150 mm, 粒子径5 μm, GL Science Inc.: 5020-85735)を用いた。溶出液はアセトニトリル(カタログ番号:1.00030.4000、メルク株式会社)、トリフルオロ酢酸(34833-92: ナカライテスク)および超純水を使用し、調製した。溶出液Aとして0.1 %(v/v) トリフルオロ酢酸、及び溶出液Bとして0.1 %(v/v) トリフルオロ酢酸を含む 80 % (v/v)アセトニトリルを用いた。
溶出液Bの濃度を、初期濃度0 %(v/v)から毎分1 %(v/v)の速度で直線的に高めて、70分後に70 %(v/v)となるように、さらに70〜90分の間は100 %(v/v)となるようにタイムプログラムを設定し、溶出した。流速は2.0 mL/minとして、溶出開始7分後から30秒ごとに溶出液を分取し、波長210 nmにおける吸光度を測定し、ピークを検出した。各ピーク画分は、−80 ℃において凍結し、凍結乾燥機(FDU-2100 、EYELA) を用いて凍結乾燥した。
各ピークのフラクションを再度、同じ分離カラムを用いて、精製し、単一ピークを得た。
4.マトリックス支援レーザ脱離イオン化飛行時間型質量分析計(MALDI-TOF/MS)を用いた米糠タンパク質酵素加水分解物(ペプチド)の同定
ペプチドの質量(MS)解析を行うために、マトリックスとしてα-cyano-4-hydroxy-cinnamic acid [HCCA](#201344: Bruker Daltonics社)、キャリブレーション試薬としてPeptide calibration standard II(#222570: Bruker Daltonics社)を使用した。500 μLの TA溶液(100 %(v/v)アセトニトリル:0.1 % (v/v)トリフルオロ酢酸 = 1:2 [v/v]の割合で混合した緩衝液)にHCCAを耳かき1杯程度混ぜた後、10分間の超音波処理によって溶解させ、HCCA飽和溶液(マトリックス溶液)を調製した。調製したマトリックス溶液を9,000 ×gにて10分間遠心分離し、MS用サンプルチューブ(Eppendorf)内において、2 mL の80 % (v/v)アセトニトリルで溶解した1 μLのサンプル溶液と4 μLのマトリックス溶液の上澄液を混合した。調製した5 μLのマトリックス混合サンプルのうち1 μLを質量分析専用プレート(MTP 384 target plate ground steel T F; Bruker Daltonics社)にスポットし、乾燥するまで静置した。また、分子量のキャリブレーションのため、キャリブレーション試薬をサンプルと同様に調製して、スポットした。
スポットしたサンプルおよびキャリブレーション試薬が乾燥した後、Auto Flex-III(登録商標)(Bruker Daltonics社) を用いてMALDI-TOF/MSおよびMS/MS解析を行った。MS- Rangeはm/z 800〜43,000の範囲で調節し、検出器の電位は1300〜1800 Vとして走査した。得られたMS又はMS/MSのスペクトルは、処理ソフトflexAnalysis(登録商標)(Bruker Daltonics社)およびbiotools(登録商標)(Bruker Daltonics社)を用いてデータを処理した後、解析ソフトMascot search(登録商標)(Matrix Science Ltd.)を用いて、NCBIのデータベース (http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/fasta.shtml,2015年1月27日付) と照合し、候補ペプチドの検索を行った。このとき、サンプルの消化酵素として特定の酵素を選択しない“none”を選択して検索した。表2は、酵素としてペプシンを用いた場合の米糠タンパク質加水分解物(ペプチド)を示す。表3は、酵素として、トリプシンとキモトリプシンの等質量混合物を用いた場合の米糠タンパク質加水分解物(ペプチド)を示す。
上記表においてSequence欄の右端のアルファベットは、そのペプチドが同じタンパク質から得られたことを示す(Protein sourceの欄を参照)。
上記表においてSequence欄の右端のアルファベットは、そのペプチドが同じタンパク質から得られたことを示す(Protein sourceの欄を参照)。
〔実施例2:抗菌活性〕
1.抗菌試験
等電点電気泳動によって分画した各フラクション又は表2と表3に示すフラクションに含まれる同定したペプチドを培地に添加し、表4に示す被験菌を培養した。
P. gingivalis ATCC 33277は、変法GAM培地(1L中、ペプトン5.0g、ダイズペプトン3.0g、プロテオーゼペプトン5.0g、消化血清末10.0g、酵母エキス末2.5g、肉エキス末2.2g、肝臓エキス末1.2g、ブドウ糖0.5g、溶性デンプン5.0g、L−トリプトファン0.2g、L−システイン塩酸塩0.3g、チオグリコール酸ナトリウム0.3g、L−アルギニン1.0g、ビタミンK10.005g、ヘミン0.01g、リン酸二水素カリウム2.5g、塩化ナトリウム3.0g、pH7.3)を用いて絶対嫌気条件下、37℃で48時間静置培養した。
S. mutans JCM 5705は、BHI培地(1L中、豚脳エキス末4.0g、豚ハートエキス末4.0g、ペプトン17.5g、ブドウ糖2.0g、塩化ナトリウム5.0g、リン酸水素二ナトリウム2.5g、pH7.2)を用いて、通性嫌気条件下、37℃で6時間静置培養した。
P. acnes JCM 6473は、GAM培地(1L中、ペプトン10.0g、ダイズペプトン3.0g、プロテオーゼペプトン10.0g、消化血清末13.5g、酵母エキス5.0g、肉エキス2.2g、肝臓エキス1.2g、ブドウ糖3.0g、リン酸二水素カリウム2.5g、塩化ナトリウム3.0g、溶性デンプン5.0g、L−システイン塩酸塩0.3g、チオグリコール酸ナトリウム0.3g、pH7.1)を用いて、通性嫌気条件下、37℃で24時間静置培養した。
C. albicans NBRC 1385の培地は、YM培地(1L中、グルコース10.0g、ペプトン5.0g、酵母エキス3.0g、麦芽エキス1.0g、pH6.2)を用いて、通性嫌気条件下、25℃で24時間静置培養した。
被験菌に対する抗菌活性試験は、以下の手順で行った。被験菌の培養に用いたものと同じ培地に、80μLの各被験菌の培養液を播種した後、所定の温度に設定したインキュベーターに入れて所定の時間培養した。その後、新たな培地に植え継いで、さらに所定の時間培養した。得られた前培養液を段階希釈することでOD650=5.0×10−5の菌液を調製した。
次に、リザーバーを用意して、各レーンに300μLの1.33倍濃度の培地、100μLの各ペプチド溶液(等電点電気泳動によって分画した各フラクションの濃度は3mg/mLに調節した。また化学合成したペプチドの濃度は、300μM又は500μMに調節した。)、100μLの前記菌液を添加してよく混合した。
コントロールとブランクには、ペプチド溶液の代わりに同量の滅菌水を添加し、更にブランクには菌液の代わりに1倍濃度の各培地を同量添加した。ペプチド溶液を添加したもの、コントロール及びブランクのそれぞれを96ウェル培養プレート(#3595、Corning社製)のウェルに100μLずつ分注し、前記各被験菌の培養条件と同じ条件で培養を行った。
2.抗菌活性の評価方法
各ペプチドの抗菌活性は、生菌に由来するATPを定量することによって評価した。
生菌に由来するATPの定量は、BacTiter・Glo(登録商標)Microbial Cell Viability Assay Kit(Promega社製)を用いたルシフェリン−ルシフェラーゼ発光法により行った。以下のように微生物からATPを抽出し、ATP量に応じた発光強度から微生物量を測定した。
具体的には、まず、培養プレートの各ウェルに分注した100μL被験菌培養液に対して10μLのルシフェールATP消去試薬(キッコーマン株式会社製)を添加し、10分間撹拌することによって生菌体外に存在するATPを分解消去させてサンプルとした。
次に、あらかじめ96穴プレート(OptiPlate−96、PerkinElmer社製)の各ウェルに分注した50μLのATP発光試薬に対して、前記サンプルを50μL添加した。各ウェルの生菌に由来するATP発光強度(発光波長560nm)を、マイクロプレートリーダー1420(Multilabel Counter Arvo(登録商標)MX、PerkinElmer社製)を用い、Relative Light Unit (RLU)として測定した。1サンプルについて3回測定を行い、測定は、各菌の対数増殖初期において行った。抗菌活性は、抗菌成分を含まないコントロールのRLUを100%とし、それぞれの濃度のおけるRLUを求め、増殖阻害率を算出した。
3.同定したペプチドの化学合成とその抗菌活性の測定
各フラクションに含まれる同定したペプチドのうち、12種類のペプチド(配列番号13〜24)を化学合成した。各ペプチドは、ペプチド合成装置(PSSM−8、株式会社島津製作所製)を用いて合成し、カラム(Cadenza CD−C18、インタクト株式会社製)を装着したHPLC(10A system、株式会社島津製作所製)にて以下の精製条件で精製した。これらのペプチドの抗菌活性を上記と同じ方法で測定した。
<精製条件>
・溶媒A:0.1%(w/v)トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル
・溶媒B:0.1%(w/v)トリフルオロ酢酸を含む水
・流速:1.0 mL/分間
・波長:220 nm
・インジェクション容量:20μL
・グラジエント条件:0.01分間(溶媒A 10体積%、溶媒B 90体積%)→25.0分間(溶媒A 35体積%、溶媒B 65体積%)→25.1分間(溶媒A 100体積%、溶媒B 0体積%)→30分間(停止)
〔実施例3:合成ペプチドのエンドトキシン中和活性の測定〕
「エンドスペシーES−50Mセット」(生化学工業株式会社製)及び「エンドトキシン標準品CSE−Lセット」(生化学工業株式会社製)を用いてエンドトキシン中和活性を評価した。
12種類の合成ペプチド(配列番号13〜24)を用いた。96ウェルプレート(#3595 マルチプルウェルプレート(平底)、Corning社製)の各ウェルにエンドトキシン標準品(0.10EU/mL)25μL及びペプチド溶液(最終濃度1μM及び10μM)を加えて、37℃にて30分間又は35分間振盪しながらインキュベーションした。次に、50μLの前記セットに含まれていたLAL試薬を各ウェルに添加し、37℃で10分間振盪しながらインキュベーションした。その後、マイクロプレートリーダー(2030 Arvo X、PerkinElmer社製)を用いて、波長405nmの吸光度を測定した。ペプチド溶液の代わりに蒸留水(エンドトキシンフリー)を添加したものをコントロールとし、コントロール(0μM)の吸光度を100%とした時の相対値をエンドトキシン中和活性とした。
〔実施例4:合成ペプチドの創傷治癒活性の測定〕
合成ペプチドの創傷治癒作用を、HUVEC(ヒト臍帯静脈血管内皮細胞、倉敷紡績株式会社製、KE−4109)の管腔形成促進作用に基づいて評価した。
96穴プレート(#3595, Corning社製)を用いて、HUVECを3〜4日間コンフルエントになるまで培養した後、HEPES緩衝液(倉敷紡績株式会社製、HK−3320)を用いて洗浄し、不純物を取り除いた。次に、トリプシン/EDTA(倉敷紡績株式会社製、HK−3120)で3分間処理し、剥がれてきたHUVECを回収し、トリプシン中和液(倉敷紡績株式会社製、HK−3220)に添加した。この細胞懸濁液を800rpmで5分間遠心分離した後、上澄み液を除去し、HuMedia−EG2(倉敷紡績株式会社製、KE−2150S)を加えて細胞濃度を2.0×10cells/mLに調整した。得られた細胞懸濁液と各ペプチドとを1:1(v/v)の割合で混合した。
本実験では、ヒト由来の創傷治癒作用を有する生体防御ペプチドとして知られているLL−37(Leu−Leu−Gly−Asp−Phe−Phe−Arg−Lys−Ser−Lys−Glu−Lys−Ile−Gly−Lys−Glu−Phe−Lys−Arg−Ile−Val−Gln−Arg−Ile−Lys−Asp−Phe−Leu−Arg−Asn−Leu−Val−Pro−Arg−Thr−Glu−Ser:ペプチド配列番号25/株式会社ペプチド研究所製、4445−s)をポジティブコントロールとして用いて、合成ペプチドの管腔形成促進作用を評価した。なお、LL−37がヒト由来の創傷治癒作用を有する生体防御ペプチドであることは、例えば、1) M. Carretero, M. J. Escamez, M. Garcia, B. Duarte, A. Holguin, L. Retamosa, J. L. Jorcano, M. del Rio, and F. Larcher: In vitro and in vivo wound healing promoting activity of human cathelicidin LL−37. Journal of Investigative Dermatology, (2008) Vol.128, pp.233−236.、2) R. Ramos, J. P. Silva, A. C. Rodrigues, R Costa, L. Guardao, F. Schmitt, R. Soares, M. Vilanova, L. Domingues, and M. Gama: Wound healing activity of the human antimicrobial peptide LL37. Peptides, (2011) Vol.32, pp.1469−1476.などに記載されている。
マトリゲル(Becton Deckinson and Company、354234)は常温では固まり、4℃で液体状態になるため、はじめに40μLのマトリゲルを氷上で96穴プレート(#3595, Corinig社製)に添加した。添加したマトリゲルを37℃で30分間インキュベートした後、予め準備しておいた細胞懸濁液と各ペプチド、又はLL−37との混合液(100μL)を添加し、15時間培養した。
マトリゲル内でHUVECが形成した管腔構造を、顕微鏡を用いて40倍の倍率で観察し、写真撮影を行った。また、得られた画像から300×400pixelの範囲を抽出し、形成された管腔構造をした細胞の長さの合計値を測定し、各ペプチドの創傷治癒作用を評価した。
〔実施例5:合成ペプチドの溶血活性の測定〕
緬羊脱繊維無菌血液(0102−1、株式会社日本バイオテスト研究所製、以下「赤血球」とも称する)を用いて、前記ペプチドの溶血活性を試験した。
マイクロチューブ中にて、40μlの赤血球を960μlの生理的食塩を含むリン酸緩衝液(PBS: pH 7.2)に4体積%になるように懸濁して懸濁液とした。前記懸濁液を5,000rpmにて、5分間遠心分離した後、上清液を除き、新たに960μLのPBSを加えて赤血球を再懸濁した。この操作を3回繰り返した後、得られた赤血球をサンプルとして用いた。任意の濃度に希釈された12種類のペプチド(配列番号13〜24)溶液、又は0.1質量% TritonX−100(595−13135、和光純薬工業株式会社製)を96穴プレート(#3595、Corning社製)の各ウェルに50μlずつ分注した。次に、4体積%の赤血球懸濁液を各ウェルに50μLずつ分注した後、37℃にて1時間インキュベーションした。その後、4,000rpmにて10分間遠心分離を行った。遠心分離によって得られた50μLの上清液を、あらかじめ50μLのPBS又は水を分注しておいたウェルに添加した。マイクロプレートリーダー(2030 ArvoTM X、PerkinElmer社製)を用いて、各ウェルの405nmにおける吸光を測定した。前記ペプチドを添加しないときの吸光度を0%、及び前記ペプチドの代わりに0.1質量% TritonX−100を添加したときの吸光度を100%として、次の式を用いて溶血活性を評価した。
溶血活性(%)=(Apeptide−A)×100/(ATritonX−100−A
ここで、Aは無添加のときの吸光度、Apeptideは各ペプチドを添加したときの吸光度、及びATritonX−100は0.1質量%TritonX−100を添加したときの吸光度をそれぞれ示す。
結果を図3〜12及び表5に示した。なお、表5中、「N.D.」は、「検出されなかった」ことを示し、「−」は、「測定していない」または「測定しなかった」ことを示す。
<抗菌活性>
フラクション(図3〜10)
図3〜6から明らかなように、ペプシンを用いた米糠タンパク質加水分解物(フラクション)は、等電点が高いフラクションに抗菌活性を検出した。すなわち、No.18〜20のフラクションはP. gingivalis ATCC 33277とP. acnes JCM 6473に対して強い抗菌活性を示した。また、No.20のフラクションは、グラム陽性菌のS. mutans JCM 5705、及び日和見感染真菌のC. albicans NBRC 1385に対しても、強い抗菌活性を示した。
一方、図7〜10から明らかなように、トリプシンとキモトリプシンの等質量混合物を用いた米糠タンパク質加水分解物(フラクション)は、等電点が高いNo.20のフラクションはP. gingivalis ATCC 33277とP. acnes JCM 6473に対して強い抗菌活性を示した。
合成ペプチド(表5)
表5から明らかなように、いずれのペプチドもP. gingivalis ATCC 33277に対して抗菌活性を示した。また、配列番号16のペプチドは、グラム陽性菌のS. mutans JCM 5705、及びP. acnes JCM 6473、並びに真菌のC. albicans NBRC 1385に対して、すべて抗菌活性を示した。
前記配列番号20のペプチドは、特に代表的な歯周病であるP. gingivalis ATCC 33277、ニキビ原因菌であるP. acnes JCM 6473、及び日和見感染真菌のC. albicans NBRC 1385に対して抗菌活性を示した。
<抗炎症作用>
表5から明らかなように、配列番号13,14,15,16,17,18,19,20,21,24の10種類のペプチドは濃度依存的にエンドトキシンを中和することが示された。特に、配列番号15、16、20の中和活性は、ポリミキシンB(P1004−1、Sigma社製;医療用の抗菌薬であり、0.1μMにおいて約50%の中和活性を示す。)と同等であった。
<損傷治癒作用>
各ペプチド及びLL−37のHUVECに対する管腔形成促進作用を図11及び12に示した。また、ペプチドを添加したときの細胞の長さのペプチドを添加していないコントロ-ルの細胞長さに対する割合を表5にまとめた。図11及び12並びに表5から明らかなように、12種類のうち8種類のペプチド(配列番号13、14、16、17、18、19、22及び24)は、LL−37と同じ濃度範囲において管腔形成促進作用を示し、その作用は濃度に依存していた。また、顕微鏡観察した結果から、10 μMのペプチドを添加したときに、10 μMのLL−37を添加したときと同じように、無添加の場合に比べて細胞の増殖が促進され、管腔構造をした細胞の長さが増加していることがわかった。したがって、8種類のペプチド(配列番号13、14、16、17、18、19、22及び24)は、LL−37と同じようにHUVECの管腔形成促進作用を有することから、創傷治癒作用があることがわかった。
<溶血活性>
強い抗菌活性を有するが、同時に強い溶血活性を持つハチ毒中の抗菌ペプチドであるMelittin(511−97531、Serva Electrophoresis社製)は、10μMにおいても94%の溶血活性を示した。一方、前記ペプチドは、表5から明らかなように、500μMの濃度においてほとんど溶血活性を示さなかった。したがって、前記ペプチドは、抗菌活性、抗炎症活性、及び創傷治癒作用を示す濃度範囲において、溶血活性を示さないことが確認された。

Claims (7)

  1. 米糠タンパク質酵素加水分解物を含有する生体防御用組成物。
  2. 米糠タンパク質酵素加水分解物が、分子量1000〜3000であり、等電点が10以上のペプチドを含有する請求項1に記載の生体防御用組成物。
  3. 米糠タンパク質酵素加水分解物が、以下の(A)〜(C)のいずれかのアミノ酸配列を含み、アミノ酸残基数が600以下であり、生体防御作用を有するタンパク質又はペプチドを含有する請求項1又は2に記載の生体防御用組成物。
    (A)配列番号1〜24のいずれかで示されるアミノ酸配列
    (B)(A)のアミノ酸配列において1個〜数個のアミノ酸の保存的置換又は欠失を有するアミノ酸配列
    (C)前記(A)又は(B)のアミノ酸配列において少なくとも4つの連続するアミノ酸からなるアミノ酸配列
  4. 酵素がペプシン、トリプシン、キモトリプシン及びパパインからなる群より選択される1以上である請求項1〜3のいずれかに記載の生体防御用組成物。
  5. 以下の(A)〜(C)のいずれかのアミノ酸配列を含み、アミノ酸残基数が600以下であり、生体防御作用を有するタンパク質又はペプチドを含有する生体防御用組成物。
    (A)配列番号1〜24のいずれかで示されるアミノ酸配列
    (B)(A)のアミノ酸配列において1個〜数個のアミノ酸の保存的置換又は欠失を有するアミノ酸配列
    (C)前記(A)又は(B)のアミノ酸配列において少なくとも4つの連続するアミノ酸からなるアミノ酸配列
  6. 生体防御が抗菌、抗炎症及び創傷治癒からなる群より選択される1以上である請求項1〜5のいずれかに記載の生体防御用組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の生体防御用組成物を含有する飲食品、飲食品添加物、医薬品、医薬部外品、化粧品又は飼料。
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