JP2017148691A - 同位体分離装置および同位体分離方法 - Google Patents

同位体分離装置および同位体分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】同位体水と軽水を含有する水から同位体水を効率よく分離可能な同位体分離装置および同位体分離方法を提供する。【解決手段】同位体分離装置50は、分離容器11と、少なくとも重水と軽水とを含有する被処理液1を保有し流路16を介して分離容器に接続された蓄液タンク19と、蓄液タンクから供給された被処理液を分離容器内に液滴として噴霧する噴霧手段12と、流路18を介して接続され液滴を分離し回収する分離回収手段17と、分離容器と蓄液タンクを接続する流路21とを有し、分離容器内の流路18と接続される開口部は、流路21の開口部よりも高い位置に設けられ、流路16には分離容器内部を浮遊している液滴を分離回収手段に移送するポンプ121と、流路21には分離容器内部の液体を含む流体を蓄液タンクに移送するポンプ24とを有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、同位体分離装置および同位体分離方法に関する。
16Oの水素または酸素の同位体には放射性を有するものがある。例えば、自然界に存在する水素の同位体であって、3個の中性子を有する三重水素(トリチウム:T)は、半減期が約12.3年の放射性物質であることが知られている。
水分子を構成する水素原子がトリチウムに置き換えられたものはトリチウム水と呼称される。存在形態としては、HTO、DTO、およびTOがあるが、主にHTOの形態として存在する。また、水分子を構成する酸素原子が同位体の17Oや18Oに置き換えられた水分子も存在する。以下では、 16Oを軽水と呼称し、 16Oよりも質量が大きくかつトリチウムを含まない水を重水と称する。また、HTOやTOなどトリチウムを含む水はトリチウム水と称する。さらに、重水とトリチウム水の総称を同位体水と呼称する。
トリチウム水を含有する水からトリチウム水を分離、濃縮、回収および処理することは、これまでも試みられてきており、原子力産業において重要な技術である。従来のトリチウム水を含有する水の処理方法は、周辺環境に影響を及ぼさない濃度まで希釈することであった。しかし、近年、原子力発電プラント等で使用された水からトリチウム水をはじめとする重水を分離し除去することの要望がある。
特開2015−80748号公報
本発明は、同位体水と軽水を含有する水から同位体水を効率よく分離可能な同位体分離装置および同位体分離方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る同位体分離方法は、上述した課題を解決するため、水分子に少なくとも酸素および水素のいずれかの同位体を含む水である同位体水と、水分子に酸素および水素の同位体を含まない水である軽水とを含有する液体から液滴を生成するミスト生成ステップと、前記液滴を密度に基づき分離させるミスト分離ステップと、分離された液滴を回収するミスト回収ステップと、を備える。
本発明の実施形態に係る同位体分離装置は、上述した課題を解決するため、分離容器と、少なくとも酸素および水素のいずれかの同位体を含む水である重水と、酸素および水素の同位体を含まない水である軽水とを含有する液体を保有し液供給流路を介して前記分離容器に接続された蓄液タンクと、前記液供給流路を介して前記蓄液タンクから供給された前記液体を前記分離容器内に液滴として噴霧する噴霧手段と、前記分離容器に第1の流路を介して接続され、流体から所定の前記液滴を分離し回収する分離回収手段と、前記分離容器と前記蓄液タンクを接続させる第2の流路と、を有し、前記分離容器内に開口する前記第1の流路の開口部である第1の開口部は、前記分離容器内に開口する前記第2の流路の開口部である第2の開口部よりも高い位置に設けられ、前記分離容器と前記分離回収手段との間の第1の流路には前記分離容器内部の気体と前記分離容器内部を浮遊している前記液滴を前記分離回収手段に移送する第1のポンプと、前記分離容器と前記蓄液タンクとの間の第2の流路には前記分離容器内部の液体を含む流体を前記蓄液タンクに移送する第2のポンプと、を有する。
本発明の実施形態によれば、同位体水と軽水を含有する水から同位体水を効率よく分離することができる。
実施形態に係る同位体分離装置の構成を概略的に示す概略図。 実施形態に係る同位体分離装置を複数連結させた構成を概略的に示す概略図。 実施形態に係る同位体分離装置が有する噴霧手段の例を説明する説明図であり、(A)〜(C)は、それぞれ、第1〜3の噴射口部を有する噴霧手段を例示する概略図、(D)は第4〜6の噴射口部を有する噴霧手段を例示する概略図。 実施形態に係る同位体分離装置の変形例の構成を概略的に示す概略図。 実施形態に係る同位体分離装置における同位体分離の試験結果の一例を示す表。 実施形態に係る同位体分離装置における同位体分離の試験結果の一例を示したグラフ。
以下、本発明の実施形態に係る同位体分離装置および同位体分離方法について、図面を参照して説明する。なお、軽水で主に構成され、重水を含有する液体を水と呼称する。水にはナトリウムイオン(Na)や塩化物イオン(Cl)等の水素および酸素とは異なる原子に由来するイオン成分が含まれることがある。
本実施形態では、水を微小な液滴にすることで、重水を分離する。以下、水の微小な液滴を水粒子と呼称する。また、液体の水から水粒子を形成することをミスト化と呼称する。水粒子は水蒸気とは異なる形態である。水蒸気は水分子が数個程度集まって形成され、水粒子は水分子が少なくとも100以上集まって形成され、両者は大きさが異なる。また、水粒子は超音波や圧力をかけて水を噴射することにより形成されるが、水蒸気は主として水加熱で蒸発させて形成される。
同位体水と軽水を含有する水を水粒子とすると、同位体水を含む割合が粒子ごとに異なる。同位体水の水分子は軽水の水分子よりも質量が大きく、同位体水をより多く含む水粒子は、同位体水をあまり含まない粒子や同位体水をまったく含まない粒子よりも密度が大きくなる。よって、水を水粒子とし、密度が大きい水粒子を集めることで、トリチウム水をはじめとする同位体水成分を濃縮し、水から分離することができる。
以下、本実施形態の同位体分離装置50の構成を説明する。図1は、同位体分離装置50の構成を概略的に示す構成図である。
同位体分離装置50は、内部に水粒子が噴出される分離容器11と、分離容器11に水粒子を噴射する噴霧手段12と、分離容器11内部から外部に水粒子を移送する移送手段13と、移送手段13から移送されてきた流体から所定の水粒子を分離回収する分離回収手段17と、同位体分離装置50内の各構成の稼動を制御する制御部15と、を具備して構成される。以下、それぞれの構成について説明する。
分離容器11は、例えば円筒形の気密な容器である。分離容器11には、分離容器11内の気相領域の圧力を検出する圧力検出部27aと、分離容器11内の圧力を調整可能な圧力調整手段27bが設けられている。圧力調整手段27bは、例えばコンプレッサやポンプであり、分離容器11から気体を吸引または供給し、分離容器11内の圧力を調整する。
噴霧手段12は、同位体分離装置50によって処理される前の水である被処理液1が蓄えられた蓄液タンク19に流路16を介して接続されている。蓄液タンク19と噴霧手段12の間の流路16にはポンプ121が設けられ、ポンプ121によって蓄液タンク19から噴霧手段12へと被処理液1が供給される。
蓄液タンク19には、被処理液1の液温を検出する温度検出部26aと、被処理液1の液温を調整する温度調整手段26bが設けられている。温度調整手段26bは、例えば、ヒータであり、ヒータの稼動を変えることで被処理液1の水温を調節できる。
噴霧手段12は、被処理液1を分離容器11の内部に噴射することで、分離容器11の内部に導入される被処理液1の少なくとも一部を霧化し、水粒子を生成する。ここで、水粒子は、概ね平均粒径が100マイクロメートル[μm]未満の微小な被処理液1の液滴である。
例えば、噴霧手段12は、図3(A)に示すように、分離容器11内に突出した管28の開放端である開口部28aと、管28内の被処理水1に開口部28aに向かって加圧する加圧手段とを備える。本実施形態において、管28は流路16から連続する管である。図1では、管28内の非処理水1を開口部28aに向かって加圧する加圧手段は、ポンプ121が担っている。なお、管28内の非処理水1を開口部28aに向かって加圧する加圧手段は、ポンプ121とは別のポンプを設けてもよい。
管28内でポンプ121によって加圧された非処理水1は、開口部28aから分離容器11内に噴出され、水粒子となる。水粒子は開口部28aから水平方向成分を含んで噴出される。また、より密度が低い水粒子はより密度が高い水粒子よりも遅く落下する。そのため、より高密度の水粒子は開口部28aの水平方向に近い位置に落下し、より低密度の水粒子は噴出口から水平方向により遠い位置まで浮遊する。以下、分離容器11内に被処理水1を噴射する噴霧手段12の開口部28aを噴射口部122と呼称する。
次に、分離回収手段17は、移送手段13から移送されてきた流体から所定の水粒子を分離回収する構成であり、例えば流路18を介して分離容器11に接続された分級機と気液分離機である。分級機で所定の密度の水粒子を回収し、気液分離機で所定の密度の水粒子を気体から分離させる。流路18の分離容器11内での開口部は噴射口部122と同程度の高さに設けられると好ましい。また、分離回収手段は沈降分離機、遠心分離機、充填層、ワイヤメッシュフィルター、スクラバー、サイクロン、電気集塵機および慣性分離機のうち少なくともいずれか1つを有するものであっても良い。
また、分離回収手段17と分離容器11の間の流路18には、吸引ポンプ13aが設けられている。また、同位体階分離装置50は、分離容器11内にパージガス6を供給するパージガス供給源22と、分離容器11内にパージガスを噴出するパージガス供給ポンプ13bを有する。吸引ポンプ13aとパージガス供給ポンプ13b、パージガス供給源22をまとめて、移送手段13と呼称する。
パージガス供給源22は流路23を介して分離容器11に接続され、パージガス供給ポンプ13bはパージガス供給源22と分離容器11の間の流路23に設けられている。流路23の分離容器11内での開口部は、流路18の分離容器11内での開口部よりも低い位置に設けられると好ましい。パージガス供給ポンプ13bによって、流路18内のパージガス6は加圧され、流路23の分離容器11内での開口部から噴出される。
流路23の分離容器11内での開口部から噴出されたパージガス6は、低密度の水粒子が高密度の水粒子よりも高い位置に浮遊している箇所に向かって噴出される。
吸引ポンプ13aは、例えばポンプやコンプレッサで構成され、分離容器11内の気体とともに水粒子を吸引し、分離回収手段17に移送する。流路18の分離容器11内での開口部は噴射口部122と同程度の高さであり、によって吹き上げられた低密度粒子がより選択的に吸引ポンプ13aによって吸引される。吸引ポンプ13aによって吸引された水粒子と分離容器11内の気体は分離回収手段17に送られ、水粒子は分級される。なお、流路18の分離容器11内での開口部の位置や低密度粒子が浮遊する位置によっては、パージガス6によって吹き上げることなく低密度粒子を吸引することが可能である。その場合は、パージガス供給ポンプ13b、パージガス供給源22はなくてもよい。
分離回収手段17には流路34aが接続され、低密度の水粒子2aは流路34aから、同位体分離装置50の外部に排出される。高密度の水粒子2bは分離回収手段17に接続された流路34bから移送される。流路34bは分離容器11内に接続されており、流路34bから移送された高密度の水粒子2bは分離容器11内に戻される。
なお、流路18に流入する水粒子がすでに所望の密度となっている場合は、分離回収手段17は単に液体粒子を気体から分離する気液分離器であってもよい。その場合は、流路34bはなくてもよい。
パージガス6としては、例えば、空気が使用される。また、空気以外にも、例えば、窒素(N)、酸素(O)、またはヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)若しくはキセノン(Xe)等の希ガスのうち少なくとも1種類以上を含む気体をパージガス6として使用しても良い。
同位体分離装置50は、パージガス回収手段14を備えていてもよい。パージガス回収手段14は流路7を介して分離回収手段17に接続され、流路5を介してパージガス供給源22に接続される。パージガス回収手段14は、例えば、分離回収手段17で分離された気体を回収しパージガス供給源22に供給するポンプであるものとする。
分離容器11は、流路16のほか流路21によっても蓄液タンク19に接続している。流路21の分離容器11内での開口部は、流路16と流路18の分離容器11内での開口部よりも低い位置に設けられる。流路21にはポンプ24が設けられており、分離容器11内の水粒子を吸引し蓄液タンク19に供給する。流路21の分離容器11内での開口部は、流路16と流路18の分離容器11内での開口部よりも低い位置に設けられており、より高密度の水粒子が吸引され、蓄液タンク19に戻される。
分離容器11の底部では水粒子が液体に戻っていることも考えられるため、ポンプ24は液体も回収可能な構成であってもよい。また、流路21には気液分離機が設けられていてもよい。
制御部15は、圧力検出部27a、圧力調整手段27b、温度検出部26a、温度調整手段26b、ポンプ121、移送手段13、噴霧手段12、ポンプ24と通信可能に接続されている。例えば、有線で接続されていてもよいし、無線手段で接続されていてもよい。また、作業員が操作してもよいし、データベースやコンピュータに接続されて自動で操作されるものであってもよい。
以下、制御部15の機能について説明する。制御部15は、蓄液タンク19内の被処理水1の温度調節、分離容器11内の圧力調節、水粒子の移送量の調節と水粒子の供給量の調節を行う。
蓄液タンク19内の被処理水1の温度調節を行うために、制御部15は、温度検出部26aから被処理水1の温度情報を受け取る。そして、データベース等の情報に照らし、被処理液1の液温が調整可能な所望の範囲内になるよう、温度調整手段26bの稼動を調節する。例えば、温度調整手段26bの入切(ON/OFF)状態を切り替える。
被処理水1の温度を調整することで、被処理液1の粘性を調節することができ、水粒子の発生量を変えることができる。被処理水1の温度を適温にすることで、水粒子の発生量を増加させることができる。また、周期的に温度を変動させることで、分離容器11での水粒子2の分布を調整することができる。また、装置のメンテナンスの際には、被処理液1の温度を調節することで、流路16の内部に付着したスケールを溶解し除去しやすくすることもできる。
なお、温度調整手段26bおよび温度検出部26aは、一体的に構成されていても良いし、個々に独立して(個別の機器として)構成されていても良い。
また、離容器11内の圧力を調節するために、制御部15は、圧力検出部27aが検出した離容器11内の気相領域の圧力情報を受信する。そして、データベース等の情報に照らし、離容器11内の気相領域の圧力が所望の範囲内になるよう、圧力調整手段27bに圧力調整指令を与える。
制御手段15から与えられる圧力調整指令を受け取った圧力調整手段27bは、受け取った圧力調整指令に基づいて分離容器11内の気相領域の圧力を調整する。分離容器11内の気相部分の圧力が0.1キロパスカル[kPa]以上150キロパスカル[kPa]以下が被処理液1をミスト化するのに好適であるという発明者の知見に基づき、分離容器11の内部の気相部分の圧力が0.1kPa〜150kPa程度となるように制御する。
また、水粒子の移送量を調節するために、制御手段15は、ガス吸引手段13aやパージガス供給手段13b、ポンプ24に指令を送り、それぞれの稼動を調節する。例えば、ガス吸引手段13aやパージガス供給ポンプ13b、ポンプ24の入切(ON/OFF)状態を切り替える。
また、水粒子の供給量は、被処理水1の温度を調節するほか、ポンプ121の稼動を変化させることで調節することが可能である。制御手段15はポンプ121に指令を送りその稼動を調節する。例えば、ポンプ121の入切(ON/OFF)状態を切り替える。
次に、本実施形態の同位体分離方法について説明する。
同位体分離装置50を用いた同位体分離方法では、被処理液1から水粒子を生成するミスト生成ステップと、生成された水粒子のうち低密度の水粒子を回収するミスト回収ステップとを備える。
以下、ミスト生成ステップについて説明する。ポンプ121によって蓄液タンク19から被処理水1が噴霧手段12に供給され、分離容器11内に噴霧手段12から水粒子が噴射される。分離容器11内に噴射された水粒子のうち高密度の水粒子3は分離容器11内の下方に落下し、低密度の水粒子2は分離容器11内で高密度の水粒子よりも高い位置に浮遊する。
以下、ミスト回収ステップについて説明する。分離容器11内の低密度の水粒子2は上方に向かって噴出されたパージガス6によって押し上げられ、流路18の開口部から気体とともにポンプ13aによって吸引され、分離回収手段17に到達する。分離回収手段17では水粒子を気体から分離する。分離された水粒子は流路34から同位体分離装置50外に移送される。また、分離容器11内の高密度の水粒子3は、分離容器11内の流路21の開口部からポンプ24によって吸引され、蓄液タンク19に戻される。
以上の工程を繰り返すことにより、同位体水成分を蓄液タンク19に濃縮し回収することができ、同位体水成分を軽水から分離することができる。
なお、図1に例示される同位体分離装置50は、回収された高密度の水粒子、つまり、同位体水成分を多く含む水を繰り返し装置内で処理し、同位体水成分を濃縮している。変形例として、流路34を蓄液タンク19に接続させ、流路21からの吸引物を装置外に移送する構成とすることができる。すると、回収された低密度の水粒子、つまり同位体水成分がより少ない水を繰り返し装置内で処理することができ、同位体水成分が極めて少ない水を得ることができる。
また、同位体分離装置50は複数を直列に接続させることでより高精度に同位体水成分を軽水から分離回収することが可能となる。図2は、実施形態に係る同位体分離装置を複数連結させた構成を概略的に示す概略図であり、1段目の同位体分離装置は50_1、2段目の同位体分離装置は50_2、n段目の同位体分離装置は50_nと記載することとする。
n段目の同位体分離装置の場合、蓄液タンク19_nには、(n−1)段目の流路34_(n−1)が接続され、(n−1)段目の同位体分離装置で回収された低密度水粒子からなる水2_(n−1)がn段目の同位体分離装置で処理されることとなる。また、n段目の同位体分離装置の流路34_nは(n+1)段目の同位体分離装置の蓄液タンク19_(n+1)に接続され、n段目の同位体分離装置で回収された低密度水粒子からなる水2_nが(n+1)段目の同位体分離装置で処理されることとなる。
流路34から回収される水粒子から構成される水は、被処理水1よりは少ないが微量の同位体水成分を含んでいることがある。複数の同位体分離装置50を直列に接続させることで、流路23から回収される水から、さらに同位体水成分を分離することが可能であり、1段のときよりもより高い精度で同位体水成分を分離し回収することが可能である。
また、同位体分離装置50が変形例の構成であり、回収された低密度の水粒子が繰り返し装置内で処理される構成である場合、蓄液タンク19_nには、(n−1)段目の流路21_(n−1)が接続され、(n−1)段目の同位体分離装置で回収された高密度水粒子からなる水3_(n−1)がn段目の同位体分離装置で処理されることとなる。
なお、同位体分離装置50が装置内で同位体水成分を繰り返し濃縮する構成である場合、多段化された同位体分離装置50の装置内部の圧力は、前段から後段にかけて圧力が順次下がっていくように制御されることが望ましい。一方、同位体分離装置50が、その変形例であって、装置内で同位体水成分がより少ない水を繰り返し装置内で処理する構成である場合、前段から後段にかけて、内部の圧力が順次上がっていくように制御されることが望ましい。
続いて、噴霧手段12の一例である噴霧手段12A〜12Fの構成例について、説明する。
図3は、噴霧手段12A〜12Fの構成例について説明する説明図である。より詳細には、図3(A)〜図3(C)が、それぞれ、第1〜第3の噴射口部122A〜122Cを有する噴霧手段12A〜12Cを例示する概略図であり、図3(D)が第4〜第6の噴射口部122D〜122Fを有する噴霧手段12D〜12Fを例示する概略図である。
噴霧手段12A(図3(A))は、例えば、流路16から連続し分離容器11内に開口する管28で構成される。噴霧手段12Aの噴射口部122Aは管28の分離容器11内に開口する噴射口部122である。噴霧手段12Aにおいて、蓄液タンク19側(上流側)から移送される被処理液1は、噴射口部122Aから分離容器11の内部に噴射される。
噴霧手段12B(図3(B))は、例えば、流路16から連続し分離容器11内に開口していない管29で構成される。管29の分離容器11側の端部の終端面29bには少なくても1個の開口部29aが設けられており、開口部29aは分離容器11内に開口している。開口部29aの径は、管29の内径よりも小さい。噴霧手段12Bの噴射口部122Bは管29の分離容器11内に開口する開口部29aである。噴霧手段12Bにおいて、蓄液タンク19側(上流側)から移送される被処理液1は、終端面29bに設けられた少なくとも1個の開口部29aから分離容器11の内部に噴射される。
噴霧手段12C(図3(C))は、例えば、例えば、流路16から連続し分離容器11内に開口していない管29で構成される。管29の分離容器11側の端部は分離容器11内に突出している。管29のうち、離容器11内に突出している側面部分を終端領域29cと呼称する。噴霧手段12Cの噴射口部122Cは終端領域29cおよび終端部29bにそれぞれ少なくとも1個設けられた開口部29a,29dである。開口部29aは終端部29bに設けられた開口部であり、開口部29dは終端領域29cに設けられた開口部である。噴霧手段12Cにおいて、蓄液タンク19側(上流側)から移送される被処理液1は、開口部29a,29dから分離容器11の内部に噴射される。
噴霧手段12D〜12F(図3(D))は、管28の分離容器11側(下流側)の終端部に被処理液1を微小な液滴として噴射する機器を取り付けて構成される。
噴霧手段12Dは、例えば、圧力差を利用して開口部31aから液体を微小な液滴として噴射する一流体ノズルや二流体ノズル等の圧力噴霧器31bが、管28の分離容器11側の端部に取り付けられて構成される。噴霧手段12Dの噴射口部122Dは管28の端部に設けられた圧力噴霧器31bの開口部31aである。
噴霧手段12Eは、例えば、開口部32aから液体を帯電させて微小な帯電液滴として噴射する静電噴霧器(エレクトロスプレ)32bが、管28の分離容器11側の端部に取り付けられて構成される。噴霧手段12Eの噴射口部122Eは管28の端部に設けられたエレクトロスプレ32bの開口部32aである。
噴霧手段12F(図3(D))は、例えば、遠心力を利用して開口部33aから液体を微小な液滴として噴射する遠心噴霧器(遠心アトマイザ)33bが、管28の分離容器11側の端部に取り付けられて構成される。噴霧手段12Fの噴射口部122Fは管28の端部に設けられた遠心アトマイザ33bの開口部33aである。
なお、噴霧手段12においては、噴射口部122A〜Fである開口部28a,29a,29d,31a,32a,33aを通過するときの被処理液1のレイノルズ数(Re)が2400以上(Re≧2400)であることが好ましい。レイノルズ数(Re)は、流体に関する無次元数であり、下記式(1)で表される。
Figure 2017148691
ここで、Re≧2400とは、流体である被処理液1が乱流として流動していること、つまり、乱流条件を満たすことを意味する。従って、例示される噴霧手段12では、開口部28a,29a,29d,31a,32a,33aにおいて、被処理液1が乱流として流動していること(乱流条件を満たすこと)を意味する。換言すれば、Re=2400とは、流体が層流から乱流へ移行する際のレイノルズ数(臨界レイノルズ数)である。
Re<2400の場合、すなわち、流路16内における被処理液1が層流として流動している場合、流路16内における被処理液1の速度分布は一様分布に近くなる。一方、Re≧2400の場合、すなわち、流路16内における被処理液1が乱流として流動している場合、一般に複雑な流れを形成し、渦流なども発生している。
また、乱流(Re≧2400)の場合における流路16内の圧力は、層流(Re<2400)の場合よりも高くなるため、被処理液1が層流として流動している場合よりも乱流として流動している場合の方が被処理液1を噴霧する際の霧(ミスト成分2)の発生量を多くすることができる。従って、被処理液1を乱流の状態で分離容器11へ導入することによって、同位体の分離効率をより高めることができる。
また、噴霧手段12B(図3(B))等のように、複数個の開口部29aが設けられている場合には、少なくとも1つ以上の開口部29aでReが2400以上であることが好ましく、より多くの開口部29aでReが2400以上であることがより好ましい。さらに好ましくは、全ての開口部29aでReが2400以上となることである。
なお、上述した同位体分離装置50において、噴霧手段12は、例えば、噴霧手段12A〜12F等から選択される複数個の噴霧手段12によって並列化されており、必要に応じて、被処理液1の供給に使用する1本以上を選択可能な構成としても良い。
また、並列化された噴霧手段12を採用する場合、好ましくは、各噴霧手段12における被処理液1のレイノルズ数(Re)が異なるようにすることである。例えば、同じ噴霧手段12Bを採用するとしても、各々が、流体ポンプ121で移送可能な被処理液1の最大流速と流路16を構成する代表長さ(円管では内径、矩形管では水力直径)との積が異なる値とすることが好ましい。この場合、少なくとも1つ以上の開口部29aでReが2400以上となる流路を選択する選択の幅を広げることができる。
なお、上述した同位体分離装置50では、噴霧手段(12A〜12F)は、被処理液1の少なくとも一部をミスト化(水粒子に)できればよく、ミスト化する手段は任意である。すなわち、噴霧手段12A〜12F以外の手段によってミスト化が実現されても良い。
図4は、同位体分離装置50の変形例である。図4は、噴霧手段として超音波印加手段41を採用する同位体分離装置60の構成を概略的に示す概略図である。図4に例示される同位体分離装置60では、噴霧手段12として、超音波印加手段41が採用されている。
以下、同位体分離装置60の構成を説明する。同位体分離装置60は、分離容器11と、分離容器11内で水粒子を生成する超音波印加手段41と、分離容器11内部から外部に水粒子を移送する移送手段13と、移送手段13から移送されてきた流体を気液分離する分離回収手段17と、同位体分離装置50内の各構成の稼動を制御する制御部15と、を具備して構成される。なお、制御部15は同位体分離装置50と同様であり、図示されていない。以下、それぞれの構成について説明する。
分離容器11は、例えば円筒形の気密な容器であり、装置の外部から被処理水1が供給され、分離容器11の下部には被処理水1が蓄えられることとなる。分離容器11内下部の被処理液1が存在する領域を液相領域8と呼称し、液相領域8よりも上方であって、気体が充満した部分を気相領域9と呼称する。
例えば、分離容器11の底面には超音波印加手段41が設けられる。超音波印加手段41は、周波数や出力を調整して所望の超音波を出力する機能を有する。超音波印加手段41は分離容器11の底部に蓄えられている被処理液1に対して超音波を印加する。超音波印加手段41は、分離容器11の内部に存在する被処理液1に対して、気液界面へ進行する超音波を印加して、気液界面で被処理液1の少なくとも一部をミスト化させる。生成された水粒子のうち低密度のものはより高い位置に分布し、高密度のものは液相に戻るか、気相領域9のうちより低い位置に分布する。
なお、超音波印加手段41は分離容器11内の被処理水1に超音波を印加可能であれば、設置される位置は分離容器11の底面に限定されない。また、同位体分離装置60においては、上述した乱流条件に関わらず、被処理液1の少なくとも一部を分離容器11の内部でミスト化させることができる。
分離容器11には、分離容器11内の気相領域9の圧力を検出する圧力検出部27aと、分離容器11内の圧力を調整可能な圧力調整手段27bが設けられている。また、被処理液1の液温を検出する温度検出部26aと、被処理液1の液温を調整する温度調整手段26bが設けられている。
また、分離容器11には、流路18を介して分離回収手段17が接続され、流路23を介してパージガス供給源22が接続されている。そして、開口部61、62はいずれも気相領域9に開口する。好ましくは、開口部61、62はいずれも低密度の水粒子が分布する高さに設けられるとよい。
分離回収手段17と分離容器11の間の流路18には、吸引ポンプ13bが設けられる。分離容器11内の気体と浮遊している水粒子は開口部61から吸引ポンプ13bによって吸引され、分離回収手段17に移送され、分級される。低密度の水粒子2aは分離回収手段17に接続された流路34aから同位体分離装置60外部へ移送される。高密度の水粒子2bは分離回収手段17に接続された流路34bから移送される。流路34bは分離容器内に接続されており、流路34bから移送された高密度の水粒子2bは分離容器11内に戻される。また、分離回収手段17で回収された気体は流路7からパージガス回収手段14によって回収され、パージガス供給源22に供給される。
パージガス供給源22と分離容器11の間の流路23には、パージガス供給ポンプ13bが設けられる。パージガス供給ポンプ13bによって、パージガス供給源22から供給された流路23内のパージガスは加圧され、流路23の開口部62から分離容器11内に噴出される。なお、同位体分離装置50と同様に、吸引ポンプ13aとパージガス供給ポンプ13b、パージガス供給源22をまとめて、移送手段13と呼称する。なお、パージガス6としては、同位体分離装置50で用いられたものと同様の気体を用いることが可能である。
次に、同位体分離装置60における同位体分離方法について説明する。同位体分離装置60を用いた同位体分離方法では、同位体分離装置50の場合と同様に、ミスト生成ステップと、ミスト回収ステップとを備える。
ミスト生成ステップについて説明する。ミスト生成ステップでは、分離容器11内の被処理水1が超音波印加手段41によってミスト化され、水粒子が生成される。水粒子は液相領域8から気相領域9に移行する。
ミスト回収ステップについて説明する。開口部62からはパージガス6が噴出され、開口部61では気体を吸引しており、気相領域9には開口部62から開口部61に向かうパージガス6の流れが生じている。気相領域9に浮遊した水粒子は、パージガス6とともに開口部61から吸引され、分離回収手段17に移送される。
分離回収手段17で水粒子は、低密度の水粒子2aと高密度の水粒子2bに分離される。高密度の水粒子2bは分離容器11に戻され、再びミスト生成ステップとミスト回収ステップを繰り返される。低密度の水粒子2aは同位体分離装置60の外部に移送される。
以上の工程を繰り返すことにより、同位体水成分を蓄液タンク19に濃縮し回収することができ、同位体水成分を軽水から分離することができる。
なお、図4に記載された同位体分離装置60は、回収された高密度の水粒子、つまり、同位体水成分を多く含む水を繰り返し装置内で処理し、同位体水成分を濃縮している。しかし、流路63bを分離容器11に接続させ、流路63aからの内容物を装置外に移送する構成とすることで、回収された低密度の水粒子、つまり同位体水成分がより少ない水を繰り返し装置内で処理することができる。すると、同位体水成分が極めて少ない水を得ることができる。
また、同位体分離装置60も同位体分離装置50と同様に、複数を直列に接続させることでさらに同位体水成分を軽水から分離回収することが可能となる。
同位体分離装置50,60およびそれらの変形例に拠れば、同位体水と軽水を含有する水から同位体水を効率よく分離可能である。また、本実施形態においては、被処理水から蒸気ではなく水粒子を生成することで、同位体水成分を分離し濃縮する。水を加熱して蒸気にするよりも、水に大きな熱量をあたえずに水粒子とするほうが、必要なエネルギー量が小さい、そのため、本実施形態は、水蒸気を用いるものよりも、より効率よく同位体水成分を分離し濃縮することが可能である。
続いて、上述した同位体分離装置を用いた重水と軽水との分離試験について説明する。
重水は海水、河川水、純水、水道水などの環境水に存在する。例えば重水のうち本試験で測定するDOは、多少の地域差はあるが、試験実施した川崎市川崎区付近ではいずれも150ppm程度存在している。本分離試験では、人口海水を純水で5倍希釈した希釈海水を試験水として使用した。使用した試験水の重水濃度は150ppmであった。
本分離試験において、試験水からの重水と軽水との分離に使用した分離装置は、図4に例示されるような、超音波を照射して水粒子を発生させる同位体分離装置60である。そして、図3に示すように、2台の同位体分離装置60を連結させ、n=2として試験を行った。
まず、同位体分離装置60の分離容器11の内部に被処理液1として試験水を準備し、この試験水に対して、周波数2.4メガヘルツ[MHz]、消費電力20ワット[W]の超音波を照射して分離容器11内部でミスト成分2を発生させた。続いて、生成された水粒子のうち、分離容器11内で浮遊する水粒子を分級し回収した。分離回収手段17に送られる水粒子は、平均の粒子径が約50μm以下であった。分離回収手段17で行う水粒子を分級し回収する手法として、ここではサイクロン法を用いた。
そして、一定時間毎に、分級し回収した水粒子からなる水の重水濃度、および分離容器11の底部方向へ沈降する高密度の水粒子からなる母液の重水濃度を測定した。なお、分級し回収した水粒子からなる水を処理済液と呼称する。
また、本分離試験における重水と軽水との分離性能を評価するにあたり、下記式(2)で示される処理済液の重水濃度に対する母液中の重水濃度の割合を「分離度」と定義し、この分離度を用いた。
Figure 2017148691
図5は同位体分離装置60における同位体分離の試験結果の一例を示した表であり、図6は図5に示される表をグラフ化して示した説明図である。試験は複数回行っており、試験1の試験結果を黒丸印で表示し、試験2の試験結果を白三角印で表示する。
図5および図6に示されるように、同位体分離装置60では、サイクロン法および重力分離法の何れの分離手法を用いた場合においても、180分(=3時間)にわたり常態的に約5%の分離度を確認できた。このように、2台直列に連結された同位体分離装置60では、複数回の試験で再現性良く、180分にわたり常態的に約5%の分離度を達成できる。
なお、上述した分離試験の結果は、DOで示させる重水と軽水とを分離する一例であるが、この同位体分離の場合に限定されない。例えば、同位体水成分として、HDO、HTO、TOなどの他の水素同位体を分離する場合でも構わない。また、酸素同位体を分離する場合でも構わない。さらに、水素や酸素以外の同位体を分離する場合でも構わない。上述したHOとDOとを分離する場合以外の例においても、例示したHOとDOとを分離する場合と同様の効果が確認されている。また、同位体分離装置50を用いた場合であっても、同様に一定の分離度を達成すると考えられる。
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では、上述した実施例以外にも様々な形態で実施することが可能である。本発明は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、追加、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 被処理液
2a 低密度の水粒子
2b 高密度の水粒子
3 高密度の水粒子
5 流路
6 パージガス
7 流路
8 液相領域
9 気相領域
11 分離容器
12(12A〜12F) 噴霧手段
121 ポンプ
122(122A〜122F) 噴射口部
13 気液移送手段
13a ガス吸引手段
13b パージガス供給手段
14 パージガス回収手段
15 制御部
16 流路
17 分離回収手段
18 流路
19 蓄液タンク
21 流路
22 パージガス供給源
23 流路
24 ポンプ
26a 温度検出部
26b 温度調整手段
27a 圧力検出部
27b 圧力調整手段
28 管
28a 開口部
29 管
29a 開口部
29b 終端面
29c 終端領域
31a 圧力噴霧器の開口部
31b 圧力噴霧器
32a 静電噴霧器の開口部
32b 静電噴霧器
33a 遠心噴霧器の開口部
33b 遠心噴霧器
41 超音波印加手段
50,60 同位体分離装置
61、62 開口部

Claims (12)

  1. 水分子に少なくとも酸素および水素のいずれかの同位体を含む水である同位体水と、水分子に酸素および水素の同位体を含まない水である軽水とを含有する液体から液滴を生成するミスト生成ステップと、
    前記液滴を密度に基づき分離させるミスト分離ステップと、
    分離された液滴を回収するミスト回収ステップと、
    を備える同位体分離方法。
  2. 前記ミスト生成ステップは、
    前記液体に超音波を印加し前記液滴を形成させる請求項1に記載の同位体分離方法。
  3. 前記ミスト生成ステップは、
    開口部を有する管内の前記液体に圧力を印加し、前記開口部から前記液体を噴射することで前記液滴が形成される請求項1に記載の同位体分離方法。
  4. 分離容器と、
    少なくとも酸素および水素のいずれかの同位体を含む水である重水と、酸素および水素の同位体を含まない水である軽水とを含有する液体を保有し液供給流路を介して前記分離容器に接続された蓄液タンクと、
    前記液供給流路を介して前記蓄液タンクから供給された前記液体を前記分離容器内に液滴として噴霧する噴霧手段と、
    前記分離容器に第1の流路を介して接続され、流体から所定の前記液滴を分離し回収する分離回収手段と、
    前記分離容器と前記蓄液タンクを接続させる第2の流路と、
    を有し、
    前記分離容器内に開口する前記第1の流路の開口部である第1の開口部は、
    前記分離容器内に開口する前記第2の流路の開口部である第2の開口部よりも高い位置に設けられ、
    前記分離容器と前記分離回収手段との間の第1の流路には前記分離容器内部の気体と前記分離容器内部を浮遊している前記液滴を前記分離回収手段に移送する第1のポンプと、
    前記分離容器と前記蓄液タンクとの間の第2の流路には前記分離容器内部の液体を含む流体を前記蓄液タンクに移送する第2のポンプと、
    を有する同位体分離装置。
  5. 前記噴霧手段は、
    前記液供給流路から連続し前記分離容器内部で開口する噴射口を有する管と、
    前記管内の前記液体に圧力を印加する圧力印加部と
    を有する請求項4に記載の同位体分離装置。
  6. 前記管内を流れる前記液体の噴霧部近傍のレイノルズ数は2400以上である
    請求項5に記載の同位体分離装置。
  7. パージガスを保持するパージガス供給部と、
    前記パージガス供給部と前記分離容器とを接続し前記分離容器内に開口する第3の開口部を有する第3の流路と、
    第3の流路に設けられ前記パージガスを前記パージガス供給部から前記分離容器に移送する第3のポンプと有する請求項4に記載の同位体分離装置。
  8. 前記第3の開口部は前記第1の開口部よりも下方に設けられた
    請求項7に記載の同位体分離装置。
  9. 前記分離回収手段は、沈降分離機、遠心分離機、充填層、ワイヤメッシュフィルター、スクラバー、サイクロン、電気集塵機および慣性分離機のうち少なくともいずれか1つを有する請求項4に記載の同位体分離装置。
  10. 少なくとも酸素および水素のいずれかの同位体を含む水である重水と、酸素および水素の同位体を含まない水である軽水とを含有する液体を保有する分離容器と、
    前記分離容器内に設けられ前記液体に超音波を印加する超音波印加部と、
    前記分離容器に第1の流路を介して接続される分離回収手段と、
    を有し、
    前記分離容器内に開口する前記第1の流路の開口部である第1の開口部は前記分離容器内の液面よりも高い位置に設けられ、
    前記分離容器と前記気液分離部との間の第1の流路には前記分離容器内部の気体と前記分離容器内部を浮遊している液滴を前記気液分離部に移送する第1のポンプと、
    を有する同位体分離装置。
  11. パージガスを保持するパージガス供給部と、
    前記パージガス供給部と前記分離容器を接続し記分離容器内に開口する第3の開口部を有する第3の流路と、
    第3の流路に設けられ前記パージガスを前記パージガス供給部から前記分離容器に移送する第3のポンプとを有し、
    前記第3の開口部は前記第1の開口部と等しい高さに設けられる請求項10に記載の同位体分離装置。
  12. 前記分離回収手段は、沈降分離機、遠心分離機、充填層、ワイヤメッシュフィルター、スクラバー、サイクロン、電気集塵機および慣性分離機のうち少なくともいずれか1つを有する請求項10に記載の同位体分離装置。
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