JP2017148265A - ガス除去素子およびそれを用いた悪臭除去装置 - Google Patents

ガス除去素子およびそれを用いた悪臭除去装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ガス状汚染物質を十分に除去することができ、かつ、コストが安いガス除去素子を提供する。【解決手段】本発明に係るガス除去素子は、固体電解質が互いに接することのない2つの活性炭素繊維層に挟まれた構造を有し、前記固体電解質が水素イオン伝導性樹脂であり、前記活性炭素繊維層を成す活性炭素繊維のBET比表面積が1000〜2000m2/gであり、かつ、前記2枚の活性炭素繊維層のうち少なくとも一方の活性炭素繊維層が銅化合物を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、ガス除去素子およびそれを用いた悪臭除去装置に関する。より具体的には、ガス状汚染物質を電気化学反応によって分解するガス除去素子およびそれを用いた悪臭除去装置に関するものである。
空気中に含まれる悪臭成分を電気エネルギーによって分解するために、電解質を挟む一方のアノード電極にガス導入経路を設け、アノード−カソード電極間に電圧を印加することで悪臭成分を分解する悪臭除去装置が知られている(例えば、特許文献1)。上記の悪臭除去装置によれば、両電極間に電圧を印加して、アノード反応によって、アセトアルデド等のガスを分解することができる。また、この悪臭除去装置において、電解質として硫酸や水素イオン伝導性樹脂などの固体電解質を用いた例が開示されている。ここで、電極は、多孔質炭素基板上に、白金、ルテニウム、イリジウム等の貴金属を炭素粉末に担持した触媒を塗布し、焼成することによって形成されている。これによって、アセトアルデヒド等のガスを分解することができる。
特許第2701923号
しかしながら、上記従来技術では、電極材に貴金属を使用するためコストが高くなるという問題がある。他方、電極材に貴金属を使用しないと悪臭成分を十分に除去できないという問題がある。このように、ガス状汚染物質を十分に除去することができ、かつ、コストが安いガス除去素子は見当たらないのが現状である。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされ、ガス状汚染物質を十分に除去することができ、かつ、コストが安いガス除去素子、および、それを用いた悪臭除去装置を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、水素イオン伝導性樹脂を、BET比表面積1000〜2000m/gである活性炭素繊維から成る活性炭素繊維層2枚を互いに接触しないように挟み、電圧を印加することにより、貴金属を担持することなく、ガス状汚染物質を十分に除去できることを見出し、遂に本発明を完成するに到った。すなわち本発明は、以下の通りである。
(1)本発明に係るガス除去素子は、固体電解質が互いに接することのない2枚の活性炭素繊維層に挟まれた構造を有し、前記固体電解質が水素イオン伝導性樹脂であり、前記活性炭素繊維層を成す活性炭素繊維のBET比表面積が1000〜2000m/gであり、かつ、前記2枚の活性炭素繊維層のうち少なくとも一方の活性炭素繊維層が銅化合物を含有することを特徴とする。
(2)本発明に係るガス除去素子は、(1)の構成に加え、前記2枚の活性炭素繊維層のそれぞれの外側に金属メッシュが積層されていてもよい。
(3)本発明に係る悪臭除去装置は、(1)または(2)に記載のガス除去素子と、当該ガス除去素子に電圧を印加する電圧印加手段と、を備え、前記銅化合物を含有する活性炭素繊維層が酸化極側に配置されていることを特徴とする。
本発明に係るガス除去素子は、固体電解質が互いに接することのない2枚の活性炭素繊維層に挟まれた構造を有し、前記固体電解質が水素イオン伝導性樹脂であり、前記活性炭素繊維層を成す活性炭素繊維のBET比表面積が1000〜2000m/gであり、かつ、前記2枚の活性炭素繊維層のうち少なくとも一方の活性炭素繊維層が銅化合物を含有する。そのため、本発明に係るガス除去素子は、ガス状汚染物質を十分に除去することができ、かつ、コストが安いという利点を有する。
また、本発明に係る悪臭除去装置は、本発明に係るガス除去素子を用いるため、悪臭除去の効果が高い。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本実施形態のガス除去素子は、固体電解質が互いに接することのない2つの活性炭素繊維層に挟まれた構造を有し、前記固体電解質が水素イオン伝導性樹脂であり、前記活性炭素繊維層のBET比表面積が1000〜2000m/gであり、かつ、前記2枚の活性炭素繊維層のうち少なくとも一方の活性炭素繊維層が銅化合物を含有する。
本実施形態のガス除去素子は、上記の構成を有しているため、ガス除去素子に電圧を印加する際、上記銅化合物を含有する活性炭素繊維層を酸化極側に配置して使用することができる。このような配置にてガス除去素子に電圧を印加することで、効果的にガス状汚染物質を除去することができる。
ガス状汚染物質を除去するメカニズムについては明確ではないが、次のように推測される。まず、(1)ガス状汚染物質が固体電解質と活性炭素繊維の界面付近の活性炭素繊維の細孔内に吸着する。次に、(2)吸着したガス状汚染物質は、その近傍にある銅化合物と反応することにより、活性化される。さらに、(3)ガス状汚染物質は、銅化合物と電子の授受を行うことにより、酸化反応が起こり、ガス状汚染物質が除去される、と考えられる。
ここで、もし、水素イオン伝導性樹脂からなる固体電解質がなければ、前記(1)が進行しないため、ガス状汚染物質を十分に除去することができない。
また、もし、2枚の活性炭素繊維層が互いに接していれば、前記(3)が進行しないため、ガス状汚染物質を十分に除去することができない。
さらに、もし、活性炭素繊維のBET比表面積が1000m/g未満であれば、前記(1)の進行が遅くなるため、ガス状汚染物質を十分に除去することができない。
また、もし、活性炭素繊維のBET比表面積が2000m/gよりも大きければ、活性炭素繊維に十分な電気伝導性を確保することができないため、前記(3)の進行が遅くなり、ガス状汚染物質を十分に除去することができない。
さらに、もし、酸化極側の活性炭素繊維層に銅化合物が含まれていなければ、前記(2)の進行が遅くなるため、ガス状汚染物質を十分に除去することができない。銅の含有量は0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは、1〜10質量%である。
もし、銅の含有量が0.1質量%未満であれば、前記(2)の進行が遅くなるため、ガス状汚染物質を十分に除去することができない。反対に、銅の含有量が20質量%よりも大きい場合は、製造が著しく困難になる。これをより詳細に説明すると次の通りである。銅の含有量が多くなると活性炭素繊維の細孔が閉塞されてしまい、活性炭素繊維のBET比表面積を1000m/g以上に保ったままでの製造が困難となり、特に銅の含有量が20質量%よりも大きい場合には顕著となる。活性炭素繊維のBET比表面積が1000m/g以上に保たれない場合には、上記したようにガス状汚染物質の除去性能が落ちてしまう。そのため、銅の含有量は20%以下が好ましい。しかし、活性炭素繊維の細孔を閉塞することなく(活性炭素繊維のBET比表面積を1000m/g以上に保って)、銅を含有できれば、銅の含有量は20質量%よりも大きくても構わない。
以上からわかるように、本実施形態のガス除去素子は上記構成を有することで、ガス状汚染物質を十分に除去することができ、かつ、コストが安いという利点を有する。
なお、本実施形態のガス除去素子は、活性炭素繊維層にそのまま電圧を印加してもよいし、ガス除去素子を互いに接しない金属メッシュで挟み込み、一体化した後、電圧を印加してもよい。なお、上記したように、2つの活性炭素繊維層のうち銅化合物を含有する活性炭素繊維層を、電圧を印加するに際の酸化極側にする。
さらに、本実施形態のガス除去素子を用いた悪臭除去装置も本発明の範囲に含まれる。本実施形態の悪臭除去装置は、本実施形態のガス除去素子と、当該ガス除去素子に電圧を印加する電圧印加手段と、を備える装置である。当該装置において、銅化合物を含有する活性炭素繊維層は酸化極側に配置される。
以下、実施例によって本発明の作用効果をより具体的に示す。下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に沿って設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
まず、後述の実施例1〜7および比較例1〜5を用いて行った特性値の測定方法および処理方法を以下に示す。
[BET比表面積測定]
サンプル約100mgを採取し、120℃で24時間真空乾燥した後、秤量した。自動比表面積装置ジェミニ2375(マイクロメリティックス社製)を使用し、液体窒素の沸点(−195.8℃)における窒素ガスの吸着量を、相対圧が0.02〜0.95の範囲で徐々に高めながら40点測定し、前記サンプルの吸着等温線を作製した。自動比表面積装置ジェミニ2375に付属の解析ソフト(GEMINI−PCW version1.01)にて、BET条件で、表面積解析範囲を0.01〜0.15に設定して、BET比表面積[m2/g]を求めた。また、相対圧0.95のデータより全細孔容積[cc/g]を求めた。
[NOx除去測定]
入口と出口とを有する1L容器にガス除去素子を入れ、25℃、50%RHの一酸化窒素100ppmを入口から毎分400ccで容器の中に導入しながら、所定の電圧を印加し、5分毎に容器の出入口における一酸化窒素と二酸化窒素のトータル濃度を測定した。出口濃度と入口濃度とが同じになるまで測定を続けた。入口側と出口側のガス濃度差、流通させた流量、および、測定時の温度から除去量を算出し、さらに、時間と除去量の曲線を時間で積分し、NOx除去量[mmol]を算出した。
以下の実施例1〜7、比較例1〜5では、固体電解質である水素イオン伝導性樹脂として、ナフィオン(登録商標)117(DuPont製)を用いた。
(実施例1)
酢酸銅(II)(和光純薬工業社製)1.43gを50mlのイオン交換水に溶解させ酢酸銅(II)水溶液を調製した。続いて、活性炭素繊維シート4.5g(BET比表面積:1180m/g、細孔容積:0.52cc/g)をイオン交換水500ml中で攪拌しながら、上記酢酸銅(II)水溶液を2ml/分の速度で滴下した。滴下終了後さらに12時間攪拌した。その後、水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業社製)1.79gを添加し、3時間攪拌した後、ろ過し、活性炭素繊維シートを窒素気流下、80℃、12時間乾燥させ、銅含有活性炭素繊維シート(BET比表面積:1060m/g、細孔容積:0.46cc/g、銅含有量10質量%)を得た。
金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)、先に得られた銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭繊維層(BET比表面積:1060m/g、細孔容積:0.46cc/g、銅含有量10質量%、サイズ:4cm×4cm)、ナフィオン117(DuPont製、サイズ:5cm×5cm)、活性炭素繊維層(BET比表面積:1020m/g、細孔容積:0.41cc/g、銅含有無し、サイズ:4cm×4cm)、金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)の順に、ナフィオンを挟む活性炭素繊維層同士、および金属メッシュ同士が、互いに接触しないように積層し、一体化し、ガス除去素子を作成した。このガス除去素子に、銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭素繊維層が酸化極側となるように7.5Vの直流電圧を印加し、NOx除去測定を実施したところ、NOx除去量は0.56mmolであった。
(実施例2)
酢酸銅(II)(和光純薬工業社製)1.43gを50mlのイオン交換水に溶解させ酢酸銅(II)水溶液を調製した。続いて、活性炭素繊維シート4.5g(BET比表面積:2150m/g、細孔容積:0.9cc/g)をイオン交換水500ml中で攪拌しながら、上記酢酸銅(II)水溶液を2ml/分の速度で滴下した。滴下終了後さらに12時間攪拌した。その後、水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業社製)1.79gを添加し、3時間攪拌した後、ろ過し、活性炭素繊維シートを窒素気流下、80℃、12時間乾燥させ、銅含有活性炭素繊維シート(BET比表面積:1935m/g、細孔容積:0.81cc/g、銅含有量10質量%)を得た。
金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)、先に得られた銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭繊維層(BET比表面積:1935m/g、細孔容積:0.81cc/g、銅含有量10質量%、サイズ:4cm×4cm)、ナフィオン117(DuPont製、サイズ:5cm×5cm)、活性炭素繊維層(BET比表面積:1950m/g、細孔容積:0.81cc/g、銅含有無し、サイズ:4cm×4cm)、金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)の順に、ナフィオンを挟む活性炭素繊維層同士、および金属メッシュ同士が、互いに接触しないように積層し、一体化し、ガス除去素子を作成した。このガス除去素子に、銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭素繊維層が酸化極側となるように7.5Vの直流電圧を印加し、NOx除去測定を実施したところ、NOx除去量は1.08mmolであった。
(実施例3)
酢酸銅(II)(和光純薬工業社製)130mgを50mlのイオン交換水に溶解させ酢酸銅(II)水溶液を調製した。続いて、活性炭素繊維シート4.5g(BET比表面積:1180m/g、細孔容積:0.52cc/g)をイオン交換水500ml中で攪拌しながら、上記酢酸銅(II)水溶液を2ml/分の速度で滴下した。滴下終了後さらに12時間攪拌した。その後、水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業社製)162mgを添加し、3時間攪拌した後、ろ過し、活性炭素繊維シートを窒素気流下、80℃、12時間乾燥させ、銅含有活性炭素繊維シート(BET比表面積:1160m/g、細孔容積:0.51cc/g、銅含有量1質量%)を得た。
金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)、先に得られた銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭繊維層(BET比表面積:1160m/g、細孔容積:0.51cc/g、銅含有量1質量%、サイズ:4cm×4cm)、ナフィオン117(DuPont製、サイズ:5cm×5cm)、活性炭素繊維層(BET比表面積:1020m/g、細孔容積:0.41cc/g、銅含有無し、サイズ:4cm×4cm)、金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)の順に、ナフィオンを挟む活性炭素繊維層同士、および金属メッシュ同士が、互いに接触しないように積層し、一体化し、ガス除去素子を作成した。このガス除去素子に、銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭素繊維層が酸化極側となるように7.5Vの直流電圧を印加し、NOx除去測定を実施したところ、NOx除去量は0.42mmolであった。
(実施例4)
酢酸銅(II)(和光純薬工業社製)130mgを50mlのイオン交換水に溶解させ酢酸銅(II)水溶液を調製した。続いて、活性炭素繊維シート4.5g(BET比表面積:2020m/g、細孔容積:0.8cc/g)をイオン交換水500ml中で攪拌しながら、上記酢酸銅(II)水溶液を2ml/分の速度で滴下した。滴下終了後さらに12時間攪拌した。その後、水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業社製)162mgを添加し、3時間攪拌した後、ろ過し、活性炭素繊維シートを窒素気流下、80℃、12時間乾燥させ、銅含有活性炭素繊維シート(BET比表面積:1998m/g、細孔容積:0.79cc/g、銅含有量1質量%)を得た。
金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)、先に得られた銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭繊維層(BET比表面積:1998m/g、細孔容積:0.79cc/g、銅含有量1質量%、サイズ:4cm×4cm)、ナフィオン117(DuPont製、サイズ:5cm×5cm)、活性炭素繊維層(BET比表面積:1950m/g、細孔容積:0.81cc/g、銅含有無し、サイズ:4cm×4cm)、金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)の順に、ナフィオンを挟む活性炭素繊維層同士、および金属メッシュ同士が、互いに接触しないように積層し、一体化し、ガス除去素子を作成した。このガス除去素子に、銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭素繊維層が酸化極側となるように7.5Vの直流電圧を印加し、NOx除去測定を実施したところ、NOx除去量は1.02mmolであった。
(実施例5)
酢酸銅(II)(和光純薬工業社製)130mgを50mlのイオン交換水に溶解させ酢酸銅(II)水溶液を調製した。続いて、活性炭素繊維シート4.5g(BET比表面積:1180m/g、細孔容積:0.52cc/g)をイオン交換水500ml中で攪拌しながら、上記酢酸銅(II)水溶液を2ml/分の速度で滴下した。滴下終了後さらに12時間攪拌した。その後、水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業社製)162mgを添加し、3時間攪拌した後、ろ過し、活性炭素繊維シートを窒素気流下、80℃、12時間乾燥させ、銅含有活性炭素繊維シート(BET比表面積:1160m/g、細孔容積:0.51cc/g、銅含有量1質量%)を得た。
金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)、先に得られた銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭繊維層(BET比表面積:1160m/g、細孔容積:0.51cc/g、銅含有量1質量%、サイズ:4cm×4cm)、ナフィオン117(DuPont製、サイズ:5cm×5cm)、先に得られた銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭繊維層(BET比表面積:1160m/g、細孔容積:0.51cc/g、銅含有量1質量%、サイズ:4cm×4cm)、金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)の順に、ナフィオンを挟む活性炭素繊維層同士、および金属メッシュ同士が、互いに接触しないように積層し、一体化し、ガス除去素子を作成した。このガス除去素子に、銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭素繊維層が酸化極側となるように7.5Vの直流電圧を印加し、NOx除去測定を実施したところ、NOx除去量は0.45mmolであった。
(実施例6)
酢酸銅(II)(和光純薬工業社製)26mgを50mlのイオン交換水に溶解させ酢酸銅(II)水溶液を調製した。続いて、活性炭素繊維シート4.5g(BET比表面積:1180m/g、細孔容積:0.52cc/g)をイオン交換水500ml中で攪拌しながら、上記酢酸銅(II)水溶液を2ml/分の速度で滴下した。滴下終了後さらに12時間攪拌した。その後、水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業社製)32mgを添加し、3時間攪拌した後、ろ過し、活性炭素繊維シートを窒素気流下、80℃、12時間乾燥させ、銅含有活性炭素繊維シート(BET比表面積:1170m/g、細孔容積:0.51cc/g、銅含有量0.2質量%)を得た。
金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)、先に得られた銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭繊維層(BET比表面積:1170m/g、細孔容積:0.51cc/g、銅含有量0.2質量%、サイズ:4cm×4cm)、ナフィオン117(DuPont製、サイズ:5cm×5cm)、活性炭素繊維層(BET比表面積:1020m/g、細孔容積:0.41cc/g、銅含有無し、サイズ:4cm×4cm)、金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)の順に、ナフィオンを挟む活性炭素繊維層同士、および金属メッシュ同士が、互いに接触しないように積層し、一体化し、ガス除去素子を作成した。このガス除去素子に、銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭素繊維層が酸化極側となるように7.5Vの直流電圧を印加し、NOx除去測定を実施したところ、NOx除去量は0.40mmolであった。
(実施例7)
酢酸銅(II)(和光純薬工業社製)2.83gを50mlのイオン交換水に溶解させ酢酸銅(II)水溶液を調製した。続いて、活性炭素繊維シート4.5g(BET比表面積:2020m/g、細孔容積:0.8cc/g)をイオン交換水500ml中で攪拌しながら、上記酢酸銅(II)水溶液を2ml/分の速度で滴下した。滴下終了後さらに12時間攪拌した。その後、水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業社製)3.53gを添加し、3時間攪拌した後、ろ過し、活性炭素繊維シートを窒素気流下、80℃、12時間乾燥させ、銅含有活性炭素繊維シート(BET比表面積:1184m/g、細孔容積:0.62cc/g、銅含有量18質量%)を得た。
金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)、先に得られた銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭繊維層(BET比表面積:1184m/g、細孔容積:0.62cc/g、銅含有量18質量%、サイズ:4cm×4cm)、ナフィオン117(DuPont製、サイズ:5cm×5cm)、活性炭素繊維層(BET比表面積:1020m/g、細孔容積:0.41cc/g、銅含有無し、サイズ:4cm×4cm)、金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)の順に、ナフィオンを挟む活性炭素繊維層同士、および金属メッシュ同士が、互いに接触しないように積層し、一体化し、ガス除去素子を作成した。このガス除去素子に、銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭素繊維層が酸化極側となるように7.5Vの直流電圧を印加し、NOx除去測定を実施したところ、NOx除去量は0.67mmolであった。
(比較例1)
金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)、活性炭繊維層(BET比表面積:934m/g、細孔容積:0.34cc/g、銅含有無し、サイズ:4cm×4cm)、ナフィオン117(DuPont製、サイズ:5cm×5cm)、活性炭素繊維層(BET比表面積:934m/g、細孔容積:0.34cc/g、銅含有無し、サイズ:4cm×4cm)、金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)の順に、ナフィオンを挟む活性炭素繊維層同士、および金属メッシュ同士が、互いに接触しないように積層し、一体化し、ガス除去素子を作成した。このガス除去素子に7.5Vの直流電圧を印加し、NOx除去測定を実施したところ、NOx除去量は0.30mmolであった。
(比較例2)
金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)、活性炭繊維層(BET比表面積:2340m/g、細孔容積:1.14cc/g、銅含有無し、サイズ:4cm×4cm)、ナフィオン117(DuPont製、サイズ:5cm×5cm)、活性炭素繊維層(BET比表面積:2340m/g、細孔容積:1.14cc/g、銅含有無し、サイズ:4cm×4cm)、金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)の順に、ナフィオンを挟む活性炭素繊維層同士、および金属メッシュ同士が、互いに接触しないように積層し、一体化し、ガス除去素子を作成した。このガス除去素子に7.5Vの直流電圧を印加し、NOx除去測定を実施したところ、NOx除去量は0.36mmolであった。
(比較例3)
酢酸銅(II)(和光純薬工業社製)1.43gを50mlのイオン交換水に溶解させ酢酸銅(II)水溶液を調製した。続いて、活性炭素繊維シート4.5g(BET比表面積:1180m/g、細孔容積:0.52cc/g)をイオン交換水500ml中で攪拌しながら、上記酢酸銅(II)水溶液を2ml/分の速度で滴下した。滴下終了後さらに12時間攪拌した。その後、水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業社製)1.79gを添加し、3時間攪拌した後、ろ過し、活性炭素繊維シートを窒素気流下、80℃、12時間乾燥させ、銅含有活性炭素繊維シート(BET比表面積:1060m/g、細孔容積:0.46cc/g、銅含有量10質量%)を得た。
金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)、先に得られた銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭繊維層(BET比表面積:1060m/g、細孔容積:0.46cc/g、銅含有量10質量%、サイズ:4cm×4cm)、ナフィオン117(DuPont製、サイズ:5cm×5cm)、活性炭素繊維層(BET比表面積:1020m/g、細孔容積:0.41cc/g、銅含有無し、サイズ:4cm×4cm)、金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)の順に、ナフィオンを挟む活性炭素繊維層同士、および金属メッシュ同士が、互いに接触しないように積層し、一体化し、ガス除去素子を作成した。このガス除去素子に、銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭素繊維層が還元極側となるように7.5Vの直流電圧を印加し、NOx除去測定を実施したところ、NOx除去量は0.32mmolであった。
(比較例4)
酢酸銅(II)(和光純薬工業社製)1.43gを50mlのイオン交換水に溶解させ酢酸銅(II)水溶液を調製した。続いて、活性炭素繊維シート4.5g(BET比表面積:934m/g、細孔容積:0.34cc/g)をイオン交換水500ml中で攪拌しながら、上記酢酸銅(II)水溶液を2ml/分の速度で滴下した。滴下終了後さらに12時間攪拌した。その後、水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業社製)1.79gを添加し、3時間攪拌した後、ろ過し、活性炭素繊維シートを窒素気流下、80℃、12時間乾燥させ、銅含有活性炭素繊維シート(BET比表面積:854m/g、細孔容積:0.29cc/g、銅含有量10質量%)を得た。
金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)、先に得られた銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭繊維層(BET比表面積:854m/g、細孔容積:0.29cc/g、銅含有量10質量%、サイズ:4cm×4cm)、ナフィオン117(DuPont製、サイズ:5cm×5cm)、活性炭素繊維層(BET比表面積:1020m/g、細孔容積:0.41cc/g、銅含有無し、サイズ:4cm×4cm)、金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)の順に、ナフィオンを挟む活性炭素繊維層同士、および金属メッシュ同士が、互いに接触しないように積層し、一体化し、ガス除去素子を作成した。このガス除去素子に、銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭素繊維層が酸化極側となるように7.5Vの直流電圧を印加し、NOx除去測定を実施したところ、NOx除去量は0.28mmolであった。
(比較例5)
酢酸銅(II)(和光純薬工業社製)130mgを50mlのイオン交換水に溶解させ酢酸銅(II)水溶液を調製した。続いて、活性炭素繊維シート4.5g(BET比表面積:2340m/g、細孔容積:1.14cc/g)をイオン交換水500ml中で攪拌しながら、上記酢酸銅(II)水溶液を2ml/分の速度で滴下した。滴下終了後さらに12時間攪拌した。その後、水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業社製)162mgを添加し、3時間攪拌した後、ろ過し、活性炭素繊維シートを窒素気流下、80℃、12時間乾燥させ、銅含有活性炭素繊維シート(BET比表面積:2312m/g、細孔容積:1.13cc/g、銅含有量1質量%)を得た。
金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)、先に得られた銅含有活性炭素繊維シートから成る活性炭繊維層(BET比表面積:2312m/g、細孔容積:1.13cc/g、銅含有量1質量%、サイズ:4cm×4cm)、ナフィオン117(DuPont製、サイズ:5cm×5cm)、活性炭素繊維層(BET比表面積:1020m/g、細孔容積:0.41cc/g、銅含有無し、サイズ:4cm×4cm)、金属メッシュ(サイズ:5cm×5cm、目開き:3mm)の順に、ナフィオンを挟む活性炭素繊維層同士、および金属メッシュ同士が、互いに接触しないように積層し、一体化し、ガス除去素子を作成した。このガス除去素子に、銅含有活性炭素繊維から成る活性炭素繊維層が酸化極側となるように7.5Vの直流電圧を印加し、NOx除去測定を実施したところ、NOx除去量は0.33mmolであった。
実施例1〜7および比較例1〜5に関して、NOx除去測定を行った結果を表1に示す。実施例1〜7は、BET比表面積が1000m/gより小さい場合(比較例1、4)、および、BET比表面積が2000m/gより大きい場合(比較例2、5)、酸化極側の活性炭素繊維層を構成する活性炭素繊維層に銅が含有されていない場合(比較例3)とそれぞれ比較して、NOx除去性能が高いことが分かる。
本発明に係るガス除去素子および本発明に係る悪臭除去装置は、ガス状汚染物質を効率的に除去することができ、また、コストを低減して製造することが可能であるため、産業界に大きく寄与することが期待できる。

Claims (3)

  1. 固体電解質が互いに接することのない2枚の活性炭素繊維層に挟まれた構造を有し、
    前記固体電解質が水素イオン伝導性樹脂であり、
    前記活性炭素繊維層を成す活性炭素繊維のBET比表面積が1000〜2000m/gであり、かつ、
    前記2枚の活性炭素繊維層のうち少なくとも一方の活性炭素繊維層が銅化合物を含有することを特徴とするガス除去素子。
  2. 前記2枚の活性炭素繊維層のそれぞれの外側に金属メッシュが積層されていることを特徴とする請求項1に記載のガス除去素子。
  3. 請求項1または2に記載のガス除去素子と、当該ガス除去素子に電圧を印加する電圧印加手段と、を備え、
    前記銅化合物が含有された活性炭素繊維層が酸化極側に配置されていることを特徴とする悪臭除去装置。
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