JP2017147148A - リチウムイオン二次電池用電極の製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電極活物質層と絶縁層を形成する工程を簡略化して、製造効率を向上することが可能なリチウムイオン二次電池用電極の製造方法を提供する。【解決手段】電極集電体11と、電極活物質層12と、絶縁層13とがこの順で配置された積層構造を備え、電極集電体11の少なくとも一方の面11aに、活物質層材料を塗布して第1の塗膜22を形成し、第1の塗膜22の上に絶縁層材料を塗布して第2の塗膜23を形成した後、第1の塗膜22と第2の塗膜23を同時に乾燥する塗工工程を有し、活物質層材料に含まれる第1の溶媒の沸点と、絶縁層材料に含まれる第2の溶媒の沸点との差が50℃以下であるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用電極の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池は、電力貯蔵用の大型定置用電源や電気自動車用の電源として利用されており、近年では電池の小型化や薄型化の研究が進展している。なかでも、金属箔の両面に電極活物質層が形成された電極と、セパレータとを交互に積層し、この積層体を電解液とともにアルミラミネート内に封止して得られる積層ラミネート型電池が有望視されている(例えば、特許文献1参照)。
積層ラミネート型電池のさらなる薄型化を図る目的で、従来のオレフィン系樹脂製の多孔質フィルムや不織布に代えて、電極活物質層の上に多孔質の絶縁層を配置することが提案されている。このような絶縁層の形成は、一般的に、絶縁性フィラー、バインダー樹脂(結着剤)および溶媒を含むスラリーを、集電体および電極活物質層の上に塗布し、乾燥する方法によって行われる(例えば、特許文献2参照)。
特開2011−187169号公報 特開2007−242595号公報
しかしながら、従来のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法では、集電体の上に活物質層材料を塗布して第1の塗膜を形成し、その第1の塗膜を乾燥した後、その第1の塗膜の上に絶縁層材料を塗布して第2の塗膜を形成し、その第2の塗膜を乾燥していた。このように従来の方法は、第1の塗膜と第2の塗膜を別々に乾燥するため、製造効率が悪いという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、電極活物質層と絶縁層を形成する工程を簡略化して、製造効率を向上することが可能なリチウムイオン二次電池用電極の製造方法を提供することを目的とする。
[1]電極集電体と、電極活物質層と、絶縁層とがこの順で配置された積層構造を備えるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法であって、前記電極集電体の少なくとも一方の面に、活物質層材料を塗布して第1の塗膜を形成し、該第1の塗膜の上に絶縁層材料を塗布して第2の塗膜を形成した後、前記第1の塗膜と前記第2の塗膜を同時に乾燥する塗工工程を有し、前記活物質層材料に含まれる第1の溶媒の沸点と、前記絶縁層材料に含まれる第2の溶媒の沸点との差が50℃以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
[2]前記塗工工程において、前記電極集電体の両面に、活物質層材料を塗布して第1の塗膜を形成し、該第1の塗膜の上に絶縁層材料を塗布して第2の塗膜を形成した後、前記第1の塗膜および前記第2の塗膜を乾燥する、[1]に記載のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
[3]前記第1の溶媒の沸点は、60℃以上250℃以下である、[1]または[2]に記載のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
本発明によれば、電極活物質層と絶縁層を形成する工程を簡略化して、製造効率を向上することが可能なリチウムイオン二次電池用電極の製造方法を提供することができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法の第1の実施形態によって製造されるリチウムイオン二次電池用電極を示す概略断面図である。 本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法の第1の実施形態を示す概略斜視図である。 本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法の第2の実施形態によって製造されるリチウムイオン二次電池用電極を示す概略断面図である。 本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法の第2の実施形態を示す概略斜視図である。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[リチウムイオン二次電池用電極の製造方法]
「第1の実施形態」
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法は、図1に示すような、平面視で矩形の電極集電体11と、電極活物質層12と、絶縁層13とがこの順で積層して配置された積層構造S1を備えるリチウムイオン二次電池(以下、単に「二次電池」と言うことがある。)用電極10の製造方法である。
本実施形態の二次電池用電極の製造方法においては、図1に示すように、電極集電体11の一方の面11aに活物質層材料を塗布して第1の塗膜22を形成し、その第1の塗膜22の一方の面22aに絶縁層材料を塗布して第2の塗膜23を形成した後、第1の塗膜22および第2の塗膜23を乾燥する塗工工程を有する。
本実施形態の二次電池用電極の製造方法によって製造される電極は、正極であっても、負極であってもよい。
以下、本実施形態の二次電池用電極の製造方法において、ロール・トゥ・ロール方式により電極を製造する場合について説明する。
まず、図2に示すように、電極集電体11として、長尺の集電体シート31をロールR1から繰り出す。
集電体シート31を、図2に示すL方向へ搬送しながら、集電体シート31の一方の面31a(図1に示す電極集電体11の一方の面11a)側に配置された第1のコータC1によって、集電体シート31の一方の面31aに、活物質層材料を塗布して第1の塗膜32(図1に示す第1の塗膜22)を形成する。
この際、活物質層材料の塗布量を調整することにより、形成される第1の塗膜32の厚さを調整することができる。
本実施形態の二次電池用電極の製造方法によって正極を製造する場合、集電体シート31(電極集電体11)と活物質層材料としては、以下に記すものが用いられる。
集電体シート31(電極集電体11)を構成する金属材料としては、例えば、アルミニウム、チタン、ニッケル、ステンレス鋼等の金属が挙げられる。
集電体シート31(電極集電体11)の厚みは、例えば、5μm以上50μm以下である。
活物質層材料が正極活物質層材料である場合、正極活物質層材料としては、例えば、正極活物質、バインダー、導電助剤および溶媒(第1の溶媒)を含むスラリー状の組成物が挙げられる。
正極活物質としては、例えば、リチウム複合コバルト酸化物、リチウム複合ニッケル酸化物、リチウム複合マンガン酸化物等の金属酸リチウム化合物が挙げられる。金属酸リチウム化合物としては、一般式「LiM(式中、Mは金属であり;xおよびyは、金属Mと酸素Oとの組成比である。)」で表される金属酸リチウム化合物が挙げられる。具体的な金属酸リチウム化合物としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)等が挙げられる。また、正極活物質の構成材料としては、類似の組成であるオリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)や三元系正極材(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)等も好適に用いられる。
バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリアクリル酸、スチレンブタジエンブロック共重合体、ポリビニルアセタール樹脂、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルニトリル等が挙げられる。
導電助剤としては、正極活物質よりも導電性が高い材料が好適に用いられ、例えば、金属粒子、炭素粒子、繊維状炭素化合物等が挙げられる。
第1の溶媒としては、例えば、水(沸点100℃)、メタノール(沸点65℃)、エタノール(沸点78℃)、アセトン(沸点57℃)、メチルエチルケトン(沸点80℃)、メチルイソブチルケトン(沸点116℃)、シクロヘキサノン(沸点156℃)、N−メチルピロリドン(NMP)(沸点202℃)、ジメチルカーボネート(沸点90℃)、エチルメチルカーボネート(沸点107℃)、ジエチルカーボネート(沸点126℃)、N,N−ジメチルホルムアミド(沸点153℃)、ジメチルスルホキシド(DMSO)(沸点189℃)等が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの溶媒の中でも、N−メチルピロリドン(NMP)が好ましい。
また、第1の溶媒の沸点は、60℃以上250℃以下であることが好ましく、100℃以上210℃以下であることがより好ましい。沸点が前記の範囲内にある第1の溶媒としては、水(沸点100℃)、メチルイソブチルケトン(沸点116℃)、シクロヘキサノン(沸点156℃)、N−メチルピロリドン(NMP)(沸点202℃)、エチルメチルカーボネート(沸点107℃)、ジエチルカーボネート(沸点126℃)、N,N−ジメチルホルムアミド(沸点153℃)、ジメチルスルホキシド(DMSO)(沸点189℃)が挙げられる。
本実施形態の二次電池用電極の製造方法によって負極を製造する場合、集電体シート31(電極集電体11)と活物質層材料としては、以下に記すものが用いられる。
集電体シート31(電極集電体11)を構成する金属材料としては、例えば、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼等の金属が挙げられる。
集電体シート31(電極集電体11)の厚みは、例えば、5μm以上50μm以下である。
活物質層材料が負極活物質層材料である場合、負極活物質層材料としては、例えば、負極活物質、バインダー、導電助剤および溶媒(第1の溶媒)を含むスラリー状の組成物が挙げられる。
負極活物質としては、例えば、酸化ケイ素等のリチウムと合金化可能な金属酸化物、アセチレンブラック、黒鉛等の炭素材料等が挙げられる。酸化ケイ素としては、一般式「SiO(式中、zは0.5以上1.5以下の何れかの数である。)」で表される物質が挙げられる。ここで、酸化ケイ素を「SiO」単位で見た場合、このSiOは、アモルファス状のSiOであるか、またはSi:SiOのモル比が約1:1となるように、ナノクラスターのSiの周囲にSiOが存在する物、あるいはSiおよびSiOの複合物である。
バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリル酸、スチレンブタジエンブロック共重合体、ポリビニルアセタール樹脂、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルニトリル等が挙げられる。
導電助剤としては、負極活物質よりも導電性が高い材料が好適に用いられ、例えば、金属粒子、炭素粒子、繊維状炭素化合物等が挙げられる。
第1の溶媒としては、正極活物質層材料に含まれるものと同様のものが用いられる。
活物質層材料(正極活物質層材料、負極活物質層材料)において、電極活物質(正極活物質、負極活物質)、バインダー、導電助剤および第1の溶媒の総配合量に対する、電極活物質(正極活物質、負極活物質)の配合量の割合は、例えば、45質量%以上85質量%以下であることが好ましい。
活物質層材料(正極活物質層材料、負極活物質層材料)において、電極活物質(正極活物質、負極活物質)、バインダー、導電助剤および第1の溶媒の総配合量に対する、バインダーの配合量の割合は、0.5質量%以上3質量%以下であることが好ましい。
活物質層材料(正極活物質層材料、負極活物質層材料)において、電極活物質(正極活物質、負極活物質)、バインダー、導電助剤および第1の溶媒の総配合量に対する、導電助剤の配合量の割合は、例えば、1質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
活物質層材料(正極活物質層材料、負極活物質層材料)において、電極活物質(正極活物質、負極活物質)、バインダー、導電助剤および第1の溶媒の総配合量に対する、第1の溶媒の配合量の割合は、10質量%以上40質量%以下であることが好ましい。
続いて、集電体シート31を、図2に示すL方向へ搬送しながら、第2のコータC2によって、第1の塗膜32の一方の面32a(図1に示す第1の塗膜22の一方の面22a)に、絶縁層材料を塗布して第2の塗膜33(図1に示す第2の塗膜23)を形成する。
この際、絶縁層材料の塗布量を調整することにより、形成される第2の塗膜33の厚さを調整することができる。
絶縁層材料としては、例えば、絶縁性フィラー、バインダーおよび溶媒(第2の溶媒)を含むスラリー状の組成物が挙げられる。
絶縁性フィラーとしては、例えば、アルミナ、チタニア等の無機物質粒子;合成樹脂製の有機物質粒子;有機物質粒子の表面に無機酸化物をコーティングしてなる無機有機複合粒子;等が挙げられる。
バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、PVDF−HFP(ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素含有樹脂;ポリ酢酸ビニル、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)およびポリアクリロニトリル(PAN)等が挙げられる。
結着性を向上する観点から、非結晶性で耐熱性が高く、ゴム弾性を有するバインダー樹脂が好ましい。
第2の溶媒としては、例えば、水(沸点100℃)、メタノール(沸点65℃)、エタノール(沸点78℃)、アセトン(沸点57℃)、メチルエチルケトン(沸点80℃)、メチルイソブチルケトン(沸点116℃)、シクロヘキサノン(沸点156℃)、N−メチルピロリドン(NMP)(沸点202℃)、ジメチルカーボネート(沸点90℃)、エチルメチルカーボネート(沸点107℃)、ジエチルカーボネート(沸点126℃)、N,N−ジメチルホルムアミド(沸点153℃)、ジメチルスルホキシド(DMSO)(沸点189℃)等が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの溶媒の中でも、N−メチルピロリドン(NMP)が好ましい。
また、第2の溶媒の沸点は、60℃以上250℃以下であることが好ましく、100℃以上210℃以下であることがより好ましい。沸点が前記の範囲内にある第1の溶媒としては、水(沸点100℃)、メチルイソブチルケトン(沸点116℃)、シクロヘキサノン(沸点156℃)、N−メチルピロリドン(NMP)(沸点202℃)、エチルメチルカーボネート(沸点107℃)、ジエチルカーボネート(沸点126℃)、N,N−ジメチルホルムアミド(沸点153℃)、ジメチルスルホキシド(DMSO)(沸点189℃)が挙げられる。
絶縁層材料において、絶縁性フィラー、バインダーおよび第2の溶媒の総配合量に対する、絶縁性フィラーの配合量の割合は、例えば、2質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
絶縁層材料において、絶縁性フィラー、バインダーおよび第2の溶媒の総配合量に対する、バインダーの配合量の割合は、2質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
絶縁層材料において、絶縁性フィラー、バインダーおよび第2の溶媒の総配合量に対する、第2の溶媒の配合量の割合は、例えば、40質量%以上96質量%以下であることが好ましい。
また、活物質層材料に含まれる第1の溶媒の沸点と、絶縁層材料に含まれる第2の溶媒の沸点との差が50℃以下であり、20℃以下であることが好ましい。
第1の溶媒の沸点と第2の溶媒の沸点との差が上記の範囲内であれば、第1の塗膜32と第2の塗膜33を同時に乾燥して、同時に、第1の塗膜32を図1に示す電極活物質層12とし、第2の塗膜33を図1に示す絶縁層13とすることができる。すなわち、電極活物質層12と絶縁層13を同時に形成することができる。したがって、電極活物質層12と絶縁層13を形成する工程を簡略化して、製造効率を向上することができる。また、第1の塗膜32と第2の塗膜33を同時に乾燥することができるため、得られる電極活物質層12と絶縁層13の密着性を向上することができる。
一方、第1の溶媒の沸点と第2の溶媒の沸点との差が50℃を超えると、第1の塗膜32と第2の塗膜33を同時に乾燥して、電極活物質層12と絶縁層13を同時に形成することができない。なぜならば、例えば、ある温度で加熱した場合に、第1の溶媒を蒸発させて、第1の塗膜32を乾燥させることができたとしても、その温度で第2の溶媒を蒸発させることができず、第2の塗膜33を乾燥させることができないことがあるからである。また、仮に第2の溶媒を蒸発できる温度で加熱したとしても、第1の溶媒が突沸し塗膜形成を妨げることがある。
上記の条件を満たす第1の溶媒と第2の溶媒の組み合わせとしては、例えば、水とエチルメチルカーボネート、N−メチルピロリドン(NMP)とジメチルスルホキシド(DMSO)等が挙げられる。また、第1の溶媒と第2の溶媒が同一の溶媒であってもよい。
続いて、集電体シート31を、図2に示すL方向へ搬送しながら、第2のコータC2よりも搬送方向(L方向)の先に配置されたヒーター等の加熱装置(図示略)により、第1の塗膜32と第2の塗膜33が形成された集電体シート31を加熱して、第1の塗膜32と第2の塗膜33を同時に乾燥し、上述のように図1に示す電極活物質層12と絶縁層13を同時に形成し、図1に示すリチウムイオン二次電池用電極10を得る。
第1の塗膜32と第2の塗膜33を乾燥する温度、すなわち、第1の塗膜32と第2の塗膜33を加熱する温度は、60℃以上250℃以下であることが好ましく、100℃以上210℃以下であることがより好ましい。
第1の塗膜32と第2の塗膜33を乾燥する温度を上記の範囲内とすれば、第1の塗膜32および第2の塗膜33に割れや反りが生じることなく、第1の塗膜32と第2の塗膜33を同時に乾燥することができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法によれば、活物質層材料に含まれる第1の溶媒の沸点と、絶縁層材料に含まれる第2の溶媒の沸点との差を50℃以下とすることにより、同時に電極活物質層12と絶縁層13を形成することができるため、電極活物質層12と絶縁層13を形成する工程を簡略化して、製造効率を向上することができる。
また、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法によれば、第1の塗膜32と第2の塗膜33を同時に乾燥することができるため、電極活物質層12と絶縁層13の密着性を向上することができる。これにより、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法によって製造されたリチウムイオン二次電池用電極10は機械的強度に優れるから、このリチウムイオン二次電池用電極10を備えたリチウムイオン二次電池は電池性能に優れる。
「第2の実施形態」
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法は、図3に示すような、平面視で矩形の電極集電体51と、電極活物質層52,53と、絶縁層54,55とがこの順で積層して配置された積層構造S2を備えるリチウムイオン二次電池用電極50の製造方法である。
本実施形態の二次電池用電極の製造方法においては、図3に示すように、電極集電体51の一方の面51aおよび他方の面51bに活物質層材料を塗布して第1の塗膜62,63を形成し、その第1の塗膜62,63の一方の面62a,63aに絶縁層材料を塗布して第2の塗膜64,65を形成した後、第1の塗膜62,63および第2の塗膜64,65を乾燥する塗工工程を有する。
本実施形態の二次電池用電極の製造方法によって製造される電極は、正極であっても、負極であってもよい。
以下、本実施形態の二次電池用電極の製造方法において、ロール・トゥ・ロール方式により電極を製造する場合について説明する。
まず、図4に示すように、電極集電体51として、長尺の集電体シート71をロールR2から繰り出す。
集電体シート71を、図4に示すL方向へ搬送しながら、集電体シート71の一方の面71a(図3に示す電極集電体51の一方の面51a)側に配置された第1のコータC11によって、集電体シート71の一方の面71aに、活物質層材料を塗布して第1の塗膜72(図3に示す第1の塗膜62)を形成するとともに、集電体シート71の他方の面71b(図3に示す電極集電体51の他方の面51b)側に配置された第1のコータC11によって、集電体シート71の他方の面71bに、活物質層材料を塗布して第1の塗膜73(図3に示す第1の塗膜63)を形成する。
この際、活物質層材料の塗布量を調整することにより、形成される第1の塗膜72,73の厚さを調整することができる。
本実施形態の二次電池用電極の製造方法において、集電体シート71(電極集電体51)と活物質層材料としては、上述の第1の実施形態と同様のものが用いられる。
続いて、集電体シート71を、図4に示すL方向へ搬送しながら、集電体シート71の一方の面71a(図3に示す電極集電体51の一方の面51a)側に配置された第2のコータC12によって、第1の塗膜72の一方の面72a(図3に示す第1の塗膜62の一方の面62a)に、絶縁層材料を塗布して第2の塗膜74(図3に示す第2の塗膜64)を形成するとともに、集電体シート71の他方の面71b(図3に示す電極集電体51の他方の面51b)側に配置された第2のコータC12によって、第1の塗膜73の一方の面73a(図3に示す第1の塗膜63の一方の面63a)に、絶縁層材料を塗布して第2の塗膜75(図3に示す第2の塗膜65)を形成する。
この際、絶縁層材料の塗布量を調整することにより、形成される第2の塗膜74,75の厚さを調整することができる。
本実施形態の二次電池用電極の製造方法において、絶縁性フィラーとしては、上述の第1の実施形態と同様のものが用いられる。
続いて、集電体シート71を、図4に示すL方向へ搬送しながら、第2のコータC12よりも搬送方向(L方向)の先に配置されたヒーター等の加熱装置(図示略)により、第1の塗膜72,73と第2の塗膜74,75が形成された集電体シート71を加熱して、第1の塗膜72,73と第2の塗膜74,75を同時に乾燥し、上述のように図3に示す電極活物質層52,53と絶縁層54,55を同時に形成し、図3に示すリチウムイオン二次電池用電極50を得る。
第1の塗膜72,73と第2の塗膜74,75を乾燥する温度、すなわち、第1の塗膜72,73と第2の塗膜74,75を加熱する温度は、60℃以上250℃以下であることが好ましく、100℃以上210℃以下であることがより好ましい。
第1の塗膜72,73と第2の塗膜74,75を乾燥する温度を上記の範囲内とすれば、第1の塗膜72,73および第2の塗膜74,75に割れや反りが生じることなく、第1の塗膜72,73と第2の塗膜74,75を同時に乾燥することができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法によれば、活物質層材料に含まれる第1の溶媒の沸点と、絶縁層材料に含まれる第2の溶媒の沸点との差を50℃以下とすることにより、同時に電極活物質層52,53と絶縁層54,55を形成することができるため、電極活物質層52,53と絶縁層54,55を形成する工程を簡略化して、製造効率を向上することができる。
また、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法によれば、第1の塗膜72,73と第2の塗膜74,75を同時に乾燥することができるため、電極活物質層52,53と絶縁層54,55の密着性を向上することができる。これにより、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法によって製造されたリチウムイオン二次電池用電極50は機械的強度に優れるから、このリチウムイオン二次電池用電極50を備えたリチウムイオン二次電池は電池性能に優れる。
さらに、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法によれば、電極集電体51の一方の面51aおよび他方の面51bに、同時に電極活物質層52,53と絶縁層54,55を形成することができるため、第1の塗膜72,73と第2の塗膜74,75を乾燥する際に生じる応力によって、積層構造S2が反ることがない。したがって、反りのない、平坦なリチウムイオン二次電池用電極50を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である
10,50・・・リチウムイオン二次電池用電極、11,51・・・電極集電体、12,52,53・・・電極活物質層、13,54,55・・・絶縁層、22,32,62,63,72,73・・・第1の塗膜、23,33,64,65,74,75・・・第2の塗膜、31,71・・・集電体シート、R1,R2・・・ロール、S1,S1・・・積層構造。

Claims (3)

  1. 電極集電体と、電極活物質層と、絶縁層とがこの順で配置された積層構造を備えるリチウムイオン二次電池用電極の製造方法であって、
    前記電極集電体の少なくとも一方の面に、活物質層材料を塗布して第1の塗膜を形成し、該第1の塗膜の上に絶縁層材料を塗布して第2の塗膜を形成した後、前記第1の塗膜と前記第2の塗膜を同時に乾燥する塗工工程を有し、
    前記活物質層材料に含まれる第1の溶媒の沸点と、前記絶縁層材料に含まれる第2の溶媒の沸点との差が50℃以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
  2. 前記塗工工程において、前記電極集電体の両面に、活物質層材料を塗布して第1の塗膜を形成し、該第1の塗膜の上に絶縁層材料を塗布して第2の塗膜を形成した後、前記第1の塗膜および前記第2の塗膜を乾燥することを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
  3. 前記第1の溶媒の沸点は、60℃以上250℃以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
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