JP2017147009A - 磁気抵抗変化型記憶装置及びそのアクセス方法 - Google Patents

磁気抵抗変化型記憶装置及びそのアクセス方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ワードライン立ち下がり遅れによる誤書き込みを防止する。【解決手段】磁気抵抗変化型記憶装置1000は、磁気トンネル接合素子11,12を備えるメモリセルMCのマトリクスを有する。制御部40は、書き込みクロック信号WCLKの立ち上がりに応答し、行デコーダ20を制御して、選択中のワードラインWLの電圧を非アクティブレベルに設定する。制御部40は、所定の期間TWLFが経過して、そのワードラインWLの電圧が非アクティブレベルに達した後、列デコーダ30と協働して、次に選択するメモリセルMCに接続されたビットラインBL,/BLに書き込みデータEDに対応する電圧を印加する。さらに、行デコーダ20を制御して、次に選択するメモリセルMCに接続されているワードラインWLをアクティブレベルとする。【選択図】図1

Description

この発明は、磁気抵抗変化型記憶装置及びそのアクセス方法に関する。
高速性と高書き換え耐性を有する次世代不揮発メモリとして、抵抗変化型の記憶素子である磁気トンネル接合素子(Magnetic Tunneling Junction素子:MTJ素子)を使用したメモリが注目されている。
MTJ素子を使用したメモリセルの構成として、2個のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)と2個のMTJ素子とを組み合わせた2T2MTJ構成が知られている。2T2MTJのセル構成は、2個のMTJ素子が高抵抗状態と低抵抗状態とを相補的に保持するようにし、1ビットの情報を記憶させる。記憶データを書き換えるため、2個のMTJ素子に電流を流し、それぞれの抵抗状態を反転させる。
2T2MTJ構成のメモリセルを使用したMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)は、マトリクス状に配置された複数のメモリセルと、同一行のメモリセルに接続されたワードラインと、同一列のメモリセルに接続された一対のビットラインと、同一列又は同一行のメモリセルに接続された一対のソースラインとを含む。メモリセルを構成する一方のMTJ素子はビットラインとソースラインのそれぞれの一方に接続され、メモリセルを構成する他方のMTJ素子はビットラインとソースラインのそれぞれの他方に接続される。メモリセルへのデータの書き込みは、メモリセルを構成するMTJ素子に接続されたビットラインとソースラインとに電位差を与えてMTJ素子に電流を流し、MTJ素子の抵抗状態(高抵抗または低抵抗)を変えて、2個のMTJ素子の抵抗状態を相補的に制御することで行う。
高集積化の観点からメモリセルの専有面積は小さいことが望ましい。メモリセルの専有面積を縮小するため、複数のMTJ素子がソースラインを共有する構成が知られている。例えば、特許文献1には、2T2MTJのセル構成において、2個のMTJ素子がソースラインを共有する構成が開示されている。
特開2011−192345号公報
特許文献1に開示されたMRAMの書き込み動作を説明する。
図24(a)に示すように、左側のMTJ素子Mrtが高抵抗状態で、右側のMTJ素子Mrnが低抵抗状態である場合を‘1’、図24(d)に示すように、左側のMTJ素子Mrtが低抵抗状態で、右側のMTJ素子Mrnが高抵抗状態である場合を‘0’、に対応付けることとする。なお、選択トランジスタTr1とTr2は、NチャンネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。
メモリセルに‘1’を書き込む場合は、図24(b)に示すように、ワードラインWLをハイレベルにして、選択用トランジスタTr1、Tr2をオンする。さらに、書き込みデータ‘1’に対応して、ビットラインBLをハイレベル、ビットライン/BLをローレベルにし、1書き込みサイクルの前半の期間T1ではソースラインSLをハイレベルにし、後半の期間T2ではソースラインSLをローレベルにする。
これにより、図24(b)、(c)に示すように、期間T1に、ハイレベルのソースラインSLから、MTJ素子Mrnと選択トランジスタTr2とを介して、ローレベルのビットラインライン/BLに電流I1が流れ、MTJ素子Mrnが低抵抗状態に変化する。続いて、期間T2に、ハイレベルのビットラインBLから、選択トランジスタTr1とMTJ素子Mrtとを介して、ローレベルのソースラインSLに電流I2が流れ、MTJ素子Mrtを高抵抗状態に変化する。このようにして、ビットデータ‘1’がメモリセルに書き込まれる。
また、メモリセルに‘0’を書き込む場合は、図24(e)に示すように、ワードラインWLをハイレベルにして、選択用トランジスタTr1、Tr2をオンする。さらに、書き込みデータ‘0’に対応して、ビットラインBLをローレベル、ビットライン/BLをハイレベルにし、期間T1ではソースラインSLをハイレベルにし、期間T2ではソースラインSLをローレベルにする。
これにより、図24(f)に示すように、期間T1に、ハイレベルのソースラインSLから、MTJ素子Mrtと選択トランジスタTr1とを介してローレベルのビットラインBLに電流I1が流れ、MTJ素子Mrtが低抵抗状態に変化する。続いて、期間T2に、ハイレベルのビットライン/BLから、選択トランジスタTr2とMTJ素子Mrnとを介して、ローレベルのソースラインSLに電流I2が流れ、MTJ素子Mrnが高抵抗状態に変化する。このようにして、ビットデータ‘0’がメモリセルに書き込まれる。
ワードラインWLの電圧レベルの切り替わりタイミングと、ビットラインBL、/BLの電圧レベルの切り替わりタイミングと、は、一般的には、同期していることが望ましい。しかし、実際には、寄生容量等の影響により、ワードラインWLの電圧レベルの切り替わりタイミングが、ビットラインBL、/BLの電圧レベルの切り替わりタイミングよりも遅れることがある。この遅れが大きくなると、誤書き込みが発生するおそれがある。
この点を、図25と図26を参照してより詳細に説明する。
まず、図25に示すように、同一のビットラインの対BL,/BL、ソースラインSLに接続されたメモリセルMC0とMC1に、’1’と’0’を、順番に書き込むことを想定する。
図26に示すように、まず、メモリセルMC0にデータ’1’を書き込むため、ワードラインWL0をハイレベルにし、ビットラインBLをハイレベルに、ビットライン/BLをローレベルにし、期間T1で、ソースラインSLをハイレベルし、期間T2で、ソースラインSLをローレベルにする。これにより、期間T1でMTJ素子Mrnが低抵抗状態(図では’P’)、期間T2でMTJ素子Mrtが高抵抗状態(図では’A’)になり、図24(c)を参照して説明したように、メモリセルMC0にデータ’1’が書き込まれる。
続いて、メモリセルMC1にデータ’0’を書き込むため、ビットラインBLをローレベルに、ビットライン/BLをハイレベルにする。
ただし、ワードラインWLの電圧の低下が遅れるため、ワードラインWL0はハイレベルのままである。
続いて、ソースラインSLがハイレベルになると、ビットラインBLがローレベル、ソースラインSLがハイレベルであるため、図24(f)を参照して説明したように、メモリセルMC0のMTJ素子Mrtに、前サイクルで供給された書き込み電流とは逆方向の書き込み電流が流れてしまう。この逆方向書き込み電流が閾値を超えると、メモリセルMC0のMTJ素子Mrtは低抵抗状態に変化してしまう。
その後、ワードラインWL0がローレベルに変化して、ワードラインWL1がハイレベルになり、メモリセルMC0の記憶状態は確定し、メモリセルMC1への書き込み処理が開始する。
この場合、メモリセルMC0では、MTJ素子MrtとMrnが共に低抵抗(P)状態なっており、記憶データが未定義(不定)状態になってしまう。
このように、従来のソースライン共用型の2T2MTJ構成のメモリ装置は、ワードラインの駆動遅れにより、各メモリセルの記憶データが、直後に選択されたメモリセルの書き込みデータの影響で、誤ったものとなるおそれがあった。このため、正しいデータを安定して書き込むことが困難であった。この問題は、STT−MRAMの記憶容量の増大と高速化に伴って、より大きな課題となる。
同様の問題は、2T2MTJ構成以外の磁気抵抗変化型の記憶装置、あるいは、ソースライン共用型以外の磁気抵抗変化型の記憶装置にも共通に存在する。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、誤記憶の起こりにくい磁気抵抗変化型記憶装置とそのアクセス方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の磁気抵抗変化型記憶装置は、
磁気トンネル接合素子を備えるメモリセルがマトリクス状に配置されたメモリセルアレイと、
同一行の前記メモリセルに共通に接続されたワードラインと、
同一列の前記メモリセルに共通に接続されたビットラインと、
ワードラインの電圧をアクティブレベルに設定することにより、書き込み対象のメモリセルを選択する行選択手段と、
前記ビットラインに電圧を印加して、アクティブレベルに設定されたワードラインに接続されたメモリセルに電流を流すことにより、前記磁気トンネル接合素子の抵抗状態を設定して、該メモリセルにデータを書き込む書込手段と、
を備え、
前記行選択手段は、書き込みトリガ信号に応答し、現在選択している前記ワードラインの電圧を非アクティブレベルに設定し、
前記書込手段は、選択状態にあったワードラインの電圧が非アクティブレベルに達した以降のタイミングで、次の書き込み対象のメモリセルに接続された前記ビットラインに、書き込みデータに対応する電圧を印加する。
また、本発明の磁気抵抗変化型記憶装置のアクセス方法は、
磁気トンネル接合素子を備えるメモリセルがマトリクス状に配置されたメモリセルと、
同一行の前記メモリセルに共通に接続されたワードラインと、
同一列の前記メモリセルに共通に接続されたビットラインと、
を備える磁気抵抗変化型記憶装置のアクセス方法であって、
選択中の前記ワードラインの電圧を非アクティブレベルに切り替え、ワードラインの電圧が非アクティブレベルに達した後で、次に選択するメモリセルに接続された前記ビットラインに書き込みデータに対応する電圧を印加する。
本発明によれば、直前に選択されていたメモリセルに接続されているワードラインが非アクティブレベルとなってから、次の書き込みデータに対応する電圧をビットラインに印加する。このため、直前に選択されていたメモリセルと次に選択されるメモリセルとが同一のビットラインに接続されているとしても、次の書き込みデータが、直前に選択されていたメモリセルに誤って書き込まれることはない。従って、誤書き込みを防止することができる。
本発明の実施の形態1に係るSTT−MRAMの回路構成を示す図である。 図1に示す行デコーダのドライブ段の回路の回路図である。 (a)〜(m)は、メモリセルへの書き込みのタイミングチャートである。 図1に示す制御部の回路構成を示す図である。 実施の形態1の変形例に係る制御部の回路構成を示す図である。 実施の形態2に係るSTT−MRAMの回路構成を示す図である。 (a)、(b)は、それぞれ、ダミーセルの構成の例を示す図である。 実施の形態2に係る制御部の回路構成を示す図である。 (a)〜(i)は、実施の形態3に係るSST−MRAMの書き込み動作のタイミングチャートの例を示す図である。 (a)〜(f)は、実施の形態3の変形例のタイミングチャートである。 図10に示すタイミングチャートを実現するための制御部の構成図である。 (a)〜(c)は、実施の形態4に係るSTT−MRAMの書き込み動作のタイミングチャートであり、ハイレベル期間とローレベル期間とが異なるタイプのソース信号を使用する際のタイミングチャートである。(d)は、(b)と(c)に示すソース信号を生成する回路の例を示す。 (a)〜(c)は、1書き込みサイクル期間の前半にソース信号をローレベルとし、後半にハイレベルとする実施の形態のタイミングチャートである。 (a)〜(f)は、2相クロックを使用する実施の形態5に係るSTT−MRAMの書き込み動作のタイミングチャートである。 図14(a)、(b)に示す2相クロックを生成する回路の回路図である。 (a)〜(h)は、3相クロックを使用するSTT−MRAMの書き込み動作のタイミングチャートである。 図16(a)〜(c)に示す3相クロックを生成する回路の回路図である。 グローバルソースラインに印加する信号を生成する回路の回路図である。 実施の形態7に係る読み出し用の構成を備えたSTT−MRAMの回路構成を示す図である。 (a)〜(h)は、図19に示すSTT−MRAMの書き込みモードから読み出しモードに遷移する際のタイミングチャートである。 実施の形態8に係るSTT−MRAMの回路構成を示す図である。 (a)〜(k)は、図21に示すSTT−MRAMの書き込み動作のタイミングチャートである。 図21に示す制御部の回路構成を示す図である。 (a)〜(f)は、ソースラインを共有する構成におけるメモリセルへの書き込み動作を説明するための図である。 ソースラインを共有するメモリセルを備えるSTT−MRAMの構成例を示す図である。 ワードラインとビットラインの立ち上がりのタイミングのずれによる書き込み誤動作を説明するための図である。
以下、磁気抵抗変化型の半導体記憶装置としてSTT−MRAM(Spin Transfer Torque- Magnetoresistive Random Access Memory)を例にあげ、本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1から図3を参照しながら実施の形態1に係るSTT−MRAMを説明する。
実施の形態1に係るSTT−MRAM1000は、2T2MTJ構成を採用し、メモリセルに含まれる2個の磁気トンネル接合素子(以下、MTJ素子)が1本のソースラインを共有する構成を有する。STT−MRAM1000は、メモリセルに誤ったデータが書き込まれる事態の発生を防止するため、データ書き込み中のメモリセルに接続されたアクティブ状態にあるワードラインを非アクティブ状態にしてから、次の書き込み対象のメモリセルに接続されたビットラインに書き込みデータに対応する電圧を印加し、また、次の書き込み対象のメモリセルに接続されたワードラインをアクティブ状態に切り替える。
以下の説明では、理解を容易にするため、信号のハイレベルをアクティブレベルとする。
実施の形態1に係るSTT−MRAM1000は、図1に示すように、m行n列(mは2以上の自然数、nは自然数)に配置された複数のメモリセルMCと、行デコーダ(X Decoder :XDEC)20と、列デコーダ(Y Decoder :YDEC)30と、制御部40とを含む。なお、ここでは書き込み動作に係る構成を中心に図示しており、読み出し動作に係る構成の図示を省略している。
メモリセルMCは、2T2MTJ構成を採用し、記憶素子として機能する2個のMTJ素子11、12と選択トランジスタ13,14を含む。選択トランジスタ13,14は、スイッチング素子として機能するものであり、この図では、NチャンネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)から構成される。メモリセルMCの添え字は、当該メモリセルMCが配置されている位置(行と列)を示す。
MTJ素子11と選択トランジスタ13の電流路とは直列に接続されている。MTJ素子12と選択トランジスタ14の電流路とは直列に接続されている。MTJ素子11と選択トランジスタ13の電流路の直列回路の一端は、同一列のビットラインBLに接続され、他端は同一列のソースラインSLに接続されている。MTJ素子12と選択トランジスタ14の電流路の直列回路の一端は、ビットライン/BLに接続され、他端はソースラインSLに接続されている。この例では、選択トランジスタ13と14の電流路の一端は、ビットラインBL,/BLにそれぞれ接続され、MTJ素子11と12の他端は、同一列のソースラインに共通に接続されている。
行デコーダ20は、行アドレスXADDをデコードし、行アドレスXADDにより指定された行のワードラインWLをハイレベルにし、他のワードラインWLをローレベルとする。より具体的には、行デコーダ20は、出力段に、図2に示すプッシュプル回路PPCから構成されるドライバ回路を備え、指定された行のプッシュプル回路PPCのトランジスタTHをオン、トランジスタTLをオフして、ワードラインWLをプルアップしてハイレベルとし、他の行のプッシュプル回路PPCのトランジスタTHをオフ、トランジスタTLをオンして、ワードラインWLをローレベルにプルダウンする。ワードラインWLがハイレベルのとき、このワードラインWLに接続されているメモリセルMCに含まれる選択トランジスタ13、14はオンする。行デコーダ20は、制御部40から供給されるイネーブル信号XENがハイレベルの間、イネーブル状態となる。一方、行デコーダ20は、イネーブル信号XENがローレベルになると、ディスエイブル状態となり、トランジスタTLをオンして、全てのワードラインWLをローレベルにする。
列デコーダ30は、制御部40から供給された遅延列アドレスDYADDをデコードし、遅延列アドレスDYADDにより指示された列のビットラインBL/BLとグローバルビットラインGBL、/GBL、ソースラインSLとグローバルソースラインGSL、を電気的に接続し、その他の列のビットラインBL/BLとグローバルビットラインGBL、/GBL、ソースラインSLとグローバルソースラインGSL、を電気的に切断する。
より具体的には、列デコーダ30は、遅延列アドレスDYADDをデコードし、遅延列アドレスDYADDにより指定された列に配置されている列選択ラインYSWをハイレベルし、他の列選択ラインYSWをローレベルとする。ハイレベルとなった列選択ラインYSWにゲートが接続されている列選択トランジスタ31、32、33はオンする。オンした列選択トランジスタ31,32を介して、グローバルビットラインGBL、/GBLとビットラインBL、/BLが電気的に接続され、グローバルビットラインGBL、/GBLの電圧が、ビットラインBL、/BLに印加される。また、オンした列選択トランジスタ33を介して、グローバルソースGSLとソースラインSLとが接続され、グローバルソースラインGSLの電圧が、ソースラインSLに印加される。なお、列選択トランジスタ31、32、33は、NチャンネルMOSFETから構成されている。
制御部40は、行デコーダ20と協働してアクセス対象のメモリセルMCに接続されているワードラインWLの電圧をアクティブレベル(選択状態)とする行選択手段を構成する。また、制御部40は、列デコーダ30及び列選択トランジスタ31〜33と協働して、アクセス対象のメモリセルMCに接続されているビットラインBL、/BLに所定の書き込み電圧を印加することにより、MTJ素子11,12の抵抗値を制御してデータを書き込む書込手段として機能する。
制御部40は、書き込みクロック信号WCLK、書き込みイネーブル信号WE、書き込みデータWD、列アドレス信号YADDを受信する。
制御部40は、書き込みイネーブル信号WEがハイレベルのときに、書き込みクロック信号WCLKのローレベルからハイレベルへの立ち上がり(書き込みトリガ信号)から所定の期間TWLFの間、Xイネーブル信号XENをローレベルとし、その後、一定の期間TWLHの間、ハイレベルとする。なお、TWLF+TWLH=TWCである。TWCは、書き込みクロック信号WCLKの一周期、即ち、1書き込みサイクル期間である。
ここで、所定の期間TWLFは、ワードラインWLの電圧がハイレベル状態で、プッシュプル回路PPCのトランジスタTHをオフ、TLをオンして、その電圧がローレベルに低下し、選択トランジスタ13,14がオフするのに必要な時間(立ち下がり時間;放電時間)以上の時間で、かつ、1書き込みサイクル期間TWCより短い時間である。
制御部40は、書き込みイネーブル信号WEがハイレベルのときに、列アドレス信号YADDを時間TWLFだけ遅延して、遅延列アドレスDYADDを列デコーダ30に供給する。
制御部40は、書き込みイネーブル信号WEがハイレベルのときに、Xイネーブル信号XENの立ち上がりに同期して、書き込みデータ(ビットデータ)WDが’1’ならば、グローバルビットラインGBLをハイレベル、/GBLをローレベルにし、書き込みデータWDが’0’ならば、グローバルビットラインGBLをローレベル、/GBLをハイレベルにする。
さらに、制御部40は、書き込みイネーブル信号WEがハイレベルのときに、Xイネーブル信号XENの立ち上がりに同期して、1周期が行イネーブル信号XENのハイレベル期間TWLHに等しく、デューティ50のソース信号を、1周期分、グローバルソースラインGSLに出力する。
このような構成において、行デコーダ20と制御回路40は、ワードラインWLの電圧をアクティブレベルに設定することにより、書き込み対象のメモリセルMCを選択する行選択手段として機能する。この行選択手段は、書き込みトリガ信号に応答し、現在選択しているワードラインWLの電圧を非アクティブレベル設定する。また、列デコーダ30と制御部40と列選択トランジスタ31〜33とは、ビットラインBL、/BLに電圧を印加して、アクティブレベルに設定されたワードラインWLに接続されたメモリセルMCに電流を流すことにより、選択したメモリセルMCのMTJ素子の抵抗状態を設定して、メモリセルMCにデータを書き込む書込手段として機能する。この書込手段は、選択状態にあったワードラインの電圧が非アクティブレベルに達した以降のタイミングで、次の書き込み対象のメモリセルMCに接続されたビットラインBL、/BLに、書き込みデータに対応する電圧を印加する。
次に、上記構成を有するSTT−MRAM1000の書き込み動作を、図3(a)〜(m)に示すタイミングチャートを参照して説明する。
ここでは、理解を容易にするため、第0列のビットラインBL0、/BL0とソースラインSL0に共通に接続された第0行第0列のメモリセルMC00と第1行第0列のメモリセルMC10にデータ’1’と’0’を順に書き込む例を説明する。
制御部40には、図3(a)に示す書き込みクロック信号WCLKが供給されている。1ビット分の書き込みサイクルは、書き込みクロック信号WCLKの立ち上がりエッジ(書き込みトリガ信号)から次の立ち上がりエッジまでの1周期TWCに相当する。制御部40は、書き込みクロック信号WCLKに従ったタイミングで動作する。
書き込みイネーブル信号WEが、図3(b)に示すように、任意のタイミングでハイレベルになると、制御部40は、図3(a)、(c)に示すように、書き込みクロック信号WCLKの立ち上がりに同期したタイミングt0で、Xイネーブル信号XENを所定の期間TWLFだけローレベルとする。所定の期間TWLFは、ハイレベルのワードラインWLを放電してローレベルとし、接続されている選択トランジスタ13,14をオフさせるに足る時間である。ワードラインWLが完全にローレベル(0V)となる必要はないが、選択トランジスタ13,14が少なくとも高抵抗状態となる時間であることが望ましい。
行デコーダ20は、Xイネーブル信号XENがローレベルとなると、図3(j)、(k)に示すように、全てのワードラインWL0、WL1...WLm−1をローレベルにする。このため、全てのメモリセルMCの選択トランジスタ13,14がオフし、MTJ素子11,12へのデータの書き込みは起こらない。
書き込みクロック信号WCLKの立ち上がりから期間TWLF経過すると、図3(c)に示すように、制御部40は、Xイネーブル信号XENをハイレベルとする。これにより、行デコーダ20が動作を開始する。
行デコーダ20には、図3(d)に示すように、書き込みクロック信号WCLKに同期して、書き込み対象のメモリセルMC00の行アドレスXADDが供給されている。行デコーダ20は、行アドレスXADDをデコードし、行アドレスXADDが指示する行のワードラインWLをハイレベルとし、他のワードラインWLをローレベルとする。この例では、メモリセルMC00を選択するため、図3(j)、(k)に示すように、第0行のワードラインWL0をハイレベルとし、他のワードラインWL1〜WLm−1をローレベルとする。
また、制御部40には、図3(d)に示されているように、書き込みクロック信号WCKLに同期して列アドレスYADDが供給されている。制御部40は、図3(f)に示すように、この列アドレスYADDを時間TWLFだけ遅延して、遅延列アドレスDYADDを列デコーダ30に供給する。
列デコーダ30は、遅延列アドレスDYADDをデコードし、図3(g)に示すように、列アドレスYADDが指示する列の列選択ラインYSWをハイレベルとし、他の列選択ラインYSWをローレベルとする。この例では、列アドレスYADDが第0列を指示し、列デコーダ30は、列選択ラインYSW0をハイレベルとし、他をローレベルとする。これにより、第0列の列選択トランジスタ31、32、33がオンする。
また、制御部40には、図3(e)に示すように、書き込みクロック信号WCLKに同期して、書き込みデータWDが供給されている。制御部40は、図3(h)に示すように、Xイネーブル信号XENがハイレベルとなるのに同期して、書き込みデータWDが’1’であれば、グローバルビットラインGBLをハイレベルに、/GBLをローレベルとし、書き込みデータWDが’0’であれば、グローバルビットラインGBLをローレベルに、/GBLをハイレベルとする。さらに、制御部40は、図3(i)に示すように、Xイネーブル信号XENがハイレベルとなるのに同期して、グローバルソースラインGSLをハイレベルとする。
グローバルビットラインGBLの電圧は、オンしている第0列の列選択トランジスタ31を介して、ビットラインBL0に伝達され、グローバルビットライン/GBLの電圧は、オンしている第0列の列選択トランジスタ32を介して、ビットライン/BL0に伝達され、グローバルソースラインGSLの電圧は、オンしている第0列の列選択トランジスタ33を介して、第0列のソースラインSBL0に伝達される。このため、選択されている第0列のビットラインBL0、/BL0、ソースラインSL0の電圧は、図3(h)、(i)に示すように、クロックWCLKの立ち上がりから期間TWLF遅れて、所期のレベルに変化する。即ち、書き込みトリガ信号が出力されてから所定の期間TWLF経過してから、書き込み対象のメモリセルMC00に接続されている第0列のビットラインBL0、/BL0に、書込手段により書き込みデータに対応する電圧が印加される。
行アドレスXADDで特定される第0行のワードラインWL0がハイレベルとなることにより、このワードラインWL0に接続されたメモリセルMC00〜MC0n−1の選択トランジスタ13と14がオンする。この時点では、図3(i)に示すように、ソースラインSL0はハイレベルである。このため、ハイレベルのソースラインSL0からローレベルのビットライン/BL0に、MTJ素子12と選択トランジスタ14を介して書き込み電流が流れ、図3(L)に示すようにMTJ素子12が低抵抗状態(P状態)に設定される。
期間TWLH/2が経過すると、制御部40は、図3(i)に示すように、グローバルソースラインGSLの電圧をローレベルとする。このため、ソースラインSL0もローレベルとなる。すると、ハイレベルのビットラインBL0からローレベルのソースラインSL0に、選択トランジスタ13とMTJ素子11とを介して書き込み電流が流れ、図3(L)に示すように、MTJ素子11は、高抵抗状態(A状態)に設定される。これにより、メモリセルMC00のMTJ素子11が高抵抗(A)状態、MTJ素子12が低抵抗(P)状態となり、メモリセルMC00にデータ”1”が書き込まれる。
タイミングt0から1書き込みサイクル期間TWCが経過すると、図3(a)に示すように、時刻t1において書き込みクロック信号WCLKがローレベルからハイレベルに変化する。また、図3(d)、(e)に示すように、行アドレスXADDと、列アドレスYADDと、書き込みデータWDが更新される。この例では、メモリセルMC10を指定するように、行アドレスXADDが第1行を、列アドレスYADDが第0列を指示し、書き込みデータWDが’0’に更新される。
書き込みクロック信号WCLKの立ち上がりに応答して、制御部40は、図3(c)に示すように、Xイネーブル信号XENをローレベルにする。Xイネーブル信号XENがローレベルとされたことにより、行デコーダ20は、プッシュプル回路PPCのトランジスタTLをオンして、図3(j)、(k)に示すように、全てのワードラインWLの電圧をローレベルとする。この例では、直前までハイレベルに維持されていたワードラインWL0も放電され、その電圧は、図3(j)に示すように、ローレベルとなる。このため、それまで選択されていたメモリセルMC00の選択トランジスタ13,14がオフし、メモリセルMC00は、電気的には絶縁され、書き込み不可の状態となる。
書き込みクロック信号WCLKの立ち上がりから期間TWLF経過すると、制御部40は、Xイネーブル信号XENをハイレベルとする。
Xイネーブル信号XENがハイレベルとなったことにより、行デコーダ20が動作を開始し、図3(d)に示されているように、書き込みクロック信号WCKLに同期して供給されている行アドレスXADDをデコードし、行アドレスXADDで特定される行のワードラインWL、この例では、図3(k)に示すように、第1行のワードラインWL1をハイレベルとする。このため、第1行のワードラインWL1に接続されたメモリセルMC10〜MC1n−1の選択トランジスタ13と14がオンする。
制御部40は、図3(d)、(f)に示すように、この列アドレスYADDを時間TWLFだけ遅延して、遅延列アドレスDYADDを列デコーダ30に供給する。列デコーダ30は、遅延列アドレスDYADDをデコードし、図3(g)に示すように、遅延列アドレスDYADDが指示する列の列選択ラインYSWをハイレベルとする。この例では、列デコーダ30は、列選択ラインYSW0をハイレベルとする。これにより、第0列の列選択トランジスタ31、32、33がオンする。
また、制御部40は、図3(h)に示すように、Xイネーブル信号XENがハイレベルとなるのに同期して、書き込みデータWDに対応して、グローバルビットラインGBL、/GBLを駆動し、さらに、図3(i)に示すように、グローバルソースラインGSLをハイレベルとする。
グローバルビットラインGBLの電圧は、オンしている列選択トランジスタ31を介して、選択列のビットラインBLに伝達され、グローバルビットライン/GBLの電圧は、オンしている列選択トランジスタ32を介して、選択列のビットライン/BLに伝達され、グローバルソースラインGSLの電圧は、オンしている列選択トランジスタ33を介して、選択列のソースラインSBLに伝達される。この例では、ビットラインBL0がローレベル、ビットライン/BL0がハイレベル、ソースラインSL0がハイレベルに設定される。即ち、書き込みトリガ信号が出力されてから、所定の期間TWLF経過して選択状態にあったワードラインWL0の電圧がローレベルに達した以降のタイミングで、次の書き込み対象のメモリセルMC00に接続されている第0列のビットラインBL0、/BL0に、書込手段により書き込みデータ’0’に対応する電圧が印加される。
このため、ハイレベルのソースラインSL0からローレベルのビットラインBL0に、MTJ素子11と選択トランジスタ13を介して書き込み電流が流れ、図3(m)に示すように、MTJ素子11が低抵抗状態(P状態)に設定される。
その後、期間TWLH/2が経過すると、制御部40は、図3(i)に示すように、グローバルソースラインGSLの電圧をローレベルとする。これにより、選択されている列のソースラインSLがローレベルとなる。このため、ハイレベルのビットライン/BL0からソースラインSL0に、選択トランジスタ14とMTJ素子12とを介して書き込み電流が流れ、MTJ素子12は、高抵抗状態(A状態)に設定される。これにより、図3(m)に示すように、メモリセルMC10のMTJ素子11が低抵抗(P)状態、MTJ素子12が高抵抗(A)状態となり、メモリセルMC10にデータ”0”が書き込まれる。
以後、書き込みクロック信号WCLKが立ち上がる度に、同様の書き込み動作が繰り返される。
以上説明したように、この実施の形態に係るSTT−MRAM1000では、第i書き込みサイクルで選択中のワードラインWLの電圧をローレベルに引き下げて、第i書き込みサイクルの選択メモリセルMCを電気的に絶縁した後で、第(i+1)書き込みサイクルの書き込み対象のメモリセルMCに接続されたビットラインBL,/BLに、書き込みデータに対応する電圧を印加する。このため、第(i+1)書き込みサイクル用の書き込みデータが、第i書き込みサイクルの書き込み対象メモリセルMCに誤って書き込まれることが無い。従って、信号伝達上の遅延の大きさにかかわらず、正しいデータをメモリセルMCに書き込むことができる。
上述のワードラインWLの非活性化(非アクティブ状態にする)、活性化(アクティブ状態にする)のタイミングの制御は、制御部40に図4に示す制御回路を設けることで実現できる。この制御回路40は、第1のD−FF41と、排他的論理和回路42と、遅延(Delay:DLY)回路43と、インバータ回路44と、第2のD−FF45と、第3のD−FF46と、データデコーダ47と、ソース信号生成回路48とを含む。
第1のD−FF41のD入力端には、書き込みイネーブル信号WEが供給され、クロック入力端には、書き込みクロック信号WCLKが供給され、ローアクティブのリセット端Rには、インバータ回路44の出力が入力される。第1のD−FF41のQ出力は、排他的論理和回路42と遅延回路43に供給される。第1のD−FF41のQ出力信号の、ローレベルからハイレベルへの立ち上がりは、書き込みサイクルの開始を指示する書き込みトリガ信号として機能する。
排他的論理和回路42は、第1のD−FF41のQ出力と、書き込みイネーブル信号WEの否定の排他的論理和(EXOR)を取り、不一致のときにローレベルの行イネーブル信号XENを出力する。
遅延回路43は、第1のD−FF41のQ出力を所定の期間TWLFだけ遅延させて、遅延書き込みクロック信号DWCLKを出力する。
インバータ回路44は、遅延回路43の出力する遅延書き込みクロック信号DWCLKの反転信号を第1のD−FF41のローアクティブのリセット端子Rに出力する。
第2のD−FF45のD入力端には、列アドレス信号YADD(例えば、8ビット、16ビット...)が供給され、クロック入力端には、遅延回路43の出力する遅延書き込みクロック信号DWCLKが供給され、そのQ出力が遅延列アドレス信号DYADDとなる。
第3のD−FF46のD入力端には、1ビットの書き込みデータWDが供給され、クロック入力端には、遅延回路43の出力する遅延書き込みクロック信号DWCLKが供給され、そのQ出力がデータデコーダ47に供給される。
データデコーダ47は、第2のD−FF46のQ出力をデコードし、Q出力が’1’であれば、グローバルビットラインGBLをハイレベル、/GBLをローレベルとし、Q出力が’0’であれば、グローバルビットラインGBLをローレベル、/GBLをハイレベルとする。これにより、遅延された書き込みトリガに応答して、次の書き込み対象のメモリセルに接続されているビットラインBL、/BLに次の書き込みデータに対応する電圧が印加されることになる。
ソース信号生成回路48は、遅延回路43の出力する遅延書き込みクロック信号DWCLKをクロック入力端に受け、遅延回路43の出力信号の立ち上がりエッジに応答して、パルス幅TWLH/2のハイレベル信号を出力し、他の期間は、出力をローレベルとする。
この構成によれば、書き込みイネーブル信号WEがハイレベルの状態で、書き込みクロック信号WCLKが立ち上がると、第1のD−FF41がこれをラッチし、そのQ出力がハイレベルとなる。排他的論理和回路42は、第1のD−FF41のハイレベルのQ出力とハイレベルの書き込みイネーブル信号WEの否定(=ローレベル)との排他的論理和を取り、排他的論理和の否定、即ち、ローレベルのXイネーブル信号XENを出力する。遅延回路43は、第1のD−FF41のハイレベルのQ出力を、予め設定されている時間TWLFだけ遅延して遅延書き込みクロック信号DWCLKを出力する。このため、第1のD−FF41のQ出力がハイレベルとされてから、時間TWLFだけ遅れて、遅延回路43の出力する遅延書き込みクロック信号DWCLKがハイレベルとなる。遅延回路43の出力がハイレベルとなることにより、インバータ回路44の出力がローレベルとなり、第1のD−FF41がリセットされ、そのQ出力はローレベルとなる。このため、排他的論理和回路42の出力する行イネーブル信号XENはハイレベルとなる。こうして、図3(c)に示す行イネーブル信号XENが生成される。
遅延書き込みクロック信号DWCLKがローレベルからハイレベルに変化すると、第2のD−FF45は、図3(d)に示す列アドレスYADDをラッチし、図3(f)に示す遅延列アドレスDYADDを出力する。列デコーダ30は、遅延列アドレスDYADDをデコードして、選択された列の列選択線YSWをハイレベルとする。
また、遅延書き込みクロック信号DWCLKがローレベルからハイレベルに変化すると、第3のD−FF46は、図3(e)に示す1ビットの書き込みデータWDをラッチし、Q出力端から出力する。データデコーダ47は、第3のD−FF46にラッチされた書き込みデータWDをデコードし、図3(h)に示すように、書き込みデータWDが’1’ならば、グロービットラインGBLをハイレベル、/GBLをローレベルとし、書き込みデータWDが’0’ならば、グロービットラインGBLをローレベル、/GBLをハイレベルとする。これらの信号が、選択された列のビットラインBL、/BLに伝達され、選択された列のビットラインの電圧が変化する。従って、ビットラインBL、/BLの電圧の変化は、直前まで選択されていたメモリセルMCの選択トランジスタ13,14がオフした後になる。従って、ある書き込みサイクルTWCの書き込みデータが直前の書き込みサイクルで選択されていたメモリセルMCに書き込まれるという誤動作が防止される。
また、遅延書き込みクロック信号DWCLKがローレベルからハイレベルに変化すると、ソース信号生成回路48は、パルス幅がTWLH/2のハイレベルの信号を出力し、その後出力をローレベルに維持する。これにより、図3(i)に示すように、グローバルソースラインGSLの信号が生成され、この信号が、選択された列のソースラインSLに伝達され、選択された列のソースラインSLの電圧が変化する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ワードラインWLの電圧の立ち下がりの遅延に起因する誤記憶を防止することができる。
(制御部40の変形例)
ビットラインBL,/BL、ソースラインSLの電圧は、グローバルビットラインGBL,/GBL、グローバルソースラインGSLの電圧が、オンした列選択トランジスタ31,32、33の電流路を介して、ビットラインBL,/BL,ソースラインSLに伝達することにより設定される。このため、ワードラインWLの駆動とグローバルビットラインGBL,/GBL及びグローバルソースラインGSLの駆動とを同一タイミングとすると、ワードラインWLの電圧の変化に対し、ビットラインBL,/BL,ソースラインSLの電圧の変化が遅れる可能性がある。
この遅れを補償し、書き込み対象のメモリセルMCに接続されたワードラインWLの電圧がハイレベルとなるタイミングと、書き込み対象のメモリセルMCに接続されたビットラインBL,/BLの電圧が書き込みデータに対応する電圧となるタイミングとを一致させることが望ましい。これを実現するためには、図5に示す回路構成を採用することも可能である。
図5の構成では、遅延回路として、第1の遅延回路43Aと第2の遅延回路43Bが設けられている。
第1の遅延回路43Aの遅延時間はTWLFであり、ワードラインWLの電圧がハイレベルからローレベルに変化し、接続されている選択トランジスタ13,14がオンからオフに変化するのに要する時間以上の時間である。従って、第1の遅延回路43Aは、第1のD−FF41のQ出力を所定の期間TWLFだけ遅延させて、遅延書き込みクロック信号DWCLK1を出力する。
一方、第2の遅延回路43Bの遅延時間は、TWLF−TDである。TDは、第2のD−FF45,第3のD−FF46,ソース信号生成回路48のクロック端子にクロック信号が入力してから、ビットラインBL,/BL、ソースラインSLの電圧が変化するまでに要する時間である。従って、第2の遅延回路43Bは、第1のD−FF41のQ出力を所定の期間(TWLF−TD)だけ遅延させて、遅延書き込みクロック信号DWCLK2を出力する。
この構成とすれば、選択対象の第i行のワードラインWLiの電圧がローレベルからハイレベルに変化するタイミングと、ビットラインBL,/BL,ソースラインSLの電圧の変化するタイミングを一致させることができる。従って、ワードラインWLの選択から、ビットラインBL、/BL、ソースラインSLの電圧の切り替えまでの時間が短縮され、書き込み時間を短縮することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、書き込みクロック信号WCLKの立ち上がり後、ワードラインWLの電圧がローレベルに変化するのに要すると予想される設定時間TWLFが経過してから、ワードラインWL,ビットラインBL,/BL、ソースラインSLを駆動した。この発明は、直前まで選択されていたメモリセルMCの選択トランジスタ13,14がオフしてから、ビットラインBL,/BL、ソースラインSLの電圧を変化させることができるならば、その手法は任意である。例えば、ワードラインWLの電圧を測定し、測定した電圧が選択トランジスタ13,14をオフさせる電圧となったことを検出したときに、ビットラインBL,/BL、ソースラインSLの電圧を変化させるように構成してもよい。
以下、このように構成した実施の形態2について説明する。
実施の形態2においては、図6に示すように、ダミーワードラインDWLが配置されている。ダミーワードラインDWLは、ワードラインWL0〜WLm−1と同一の材料で同一の厚さ幅長さに形成されている。ダミーワードラインDWLにはn個のダミーセルDMC0〜DMn−1が接続されている。ダミーセルDMCの基本構成は、メモリセルMCと同一であり、MTJ素子11D、12Dと、選択トランジスタ13D,14Dとを備える。MTJ素子11D、12Dと選択トランジスタ13D,14Dの素子サイズ・電気的特性などは、基本的に、メモリセルMCのMTJ素子11、12と選択トランジスタ13,14の素子サイズ・電気的特性などと同一である。
ただし、アクセス時にビットラインBL、/BL、ソースラインSLの電圧に影響を与えないようにするため、図7(a)または図7(b)に示すように、ビットラインBL,/BL、又は、ソースラインSLに接続されてない構成を有する。なお、ダミーワードラインDWL及びダミーセルDMCは、ワードラインWLとメモリセルMCと同一のプロセスで製造されることが望ましい。また、ワードラインWLを駆動するための駆動回路(例えば、図3のプッシュプル回路PPC)とダミーワードラインDWLを駆動するための駆動回路は同一の駆動能力を有する。
換言すると、ダミーワードラインDWLは、ワードラインWLとほぼ同等の信号伝達特性を有するように設計されている。
制御部40Aには、ダミーワードラインDWLの末端部の電圧DWLeが印加されている。
制御部40Aは、書き込みイネーブル信号WEがハイレベルとなって、書き込みクロック信号WCLKがハイレベルになると、図3(a)〜(c)に示したように、行イネーブル信号XENをローレベルにする。行イネーブル信号XENがローレベルとなることにより、行デコーダ20は、図3(j)、(k)に示すように、全てのワードラインWL及びダミーワードラインDWLをローレベルとする。
制御部40Aは、ダミーワードラインDWLの末端部の電圧DWLeをモニタし、ローレベルとなったこと(=選択トランジスタ13,14がオフしたこと)を検出すると、図3(c)に示すように、行イネーブル信号XENをハイレベルとする。以後は、実施の形態1と同様の動作が実行される。
この構成によれば、ダミーワードラインDWLが実際にローレベルになってから行イネーブル信号XENをハイレベルに切り替える。ダミーワードラインDWLとワードラインWLとは、ほぼ同一の構成を有する。このため、ダミーワードラインDWLの末端部の電圧DWLeがローレベルであるということは、全てのワードラインWLの全体の電圧がローレベルに達しており、全てのメモリセルMCの選択トランジスタ13D,14Dがオフされていることを意味する。
従って、この構成によれば、実施の形態1と同様に、第i書き込みサイクルの選択メモリセルMCに第(i+1)書き込みサイクルの書き込みデータWDが誤って書き込まれることがない。さらに、実施の形態1では、ワードラインWLの電圧がローレベルとなるのに要する時間以上の時間TWLFを、イネーブル信号XENをローレベルとする時間として確保する必要があるが、この実施の形態では、ダミーワードラインDWLの電圧DWLeがローレベルになると、即座に、行イネーブル信号XENをハイレベルに切り替えることができる。従って、書き込みサイクルを短くでき、高速動作が可能となる。
図8に、制御部40Aの回路構成例を示す。この構成では、第1のD−FF41のローアクティブのリセット端子Rには、ダミーワードラインDWLの遠端部の信号DWLeが印加される。信号DWLeを使用するのは、ダミーワードラインDWLの遠端部においては、寄生負荷が最大となり、遅延が最も大きくなるからである。
また、第2のD−FF45、第3のD−FF46,ソース信号生成回路48に入力されるクロックとして、ダミーワードラインDWLの遠端部の信号DWLeの反転信号を使用する。
なお、第2のD−FF45、第3のD−FF46,ソース信号生成回路48に入力されるクロックとして、ダミーワードラインDWLの遠端部の電圧DWLeではなく、中間部の電圧DWLpの反転信号を使用してもよい。
中央部の位置は、その位置の電圧DWLpが閾値以下に低下するタイミングが、末端部の電圧DWLeが閾値以下となるタイミングより期間TDだけ早く閾値以下となる位置である。これにより、実施の形態1の変形例と同様に、ワードラインWLの電圧の立ち上がりタイミングと、ビットラインBL,/BL,ソースラインSLの電圧の変化のタイミングを揃えることができる。
実施の形態2では、遅延回路43を設けることなく、ワードラインWLの立ち下りのタイミングを自己整合的に正確に求めることが可能であり、求めたタイミングに基づいてワードラインWLの電圧の切り替えタイミングを制御することができる。
(実施の形態3)
本発明は、選択状態のメモリセルの選択トランジスタをオフしてから、ビットラインBL,/BLの電圧を切り替えるように制御できれば、その制御手法は、上記実施の形態に限定されず、任意である。以下、他の制御手法として、クロック信号により、信号レベルを制御する実施の形態を説明する。
本実施の形態におけるSTT−MRAM1000の構成は、図1に示す構成と同一である。
ただし、この実施の形態では、図9(a)、(c)に示すように、書き込みクロック信号WCLKの1周期TCが行デコーダ20のディスエイブル期間TWLFと等しくなるよう設定されており、書き込みクロック信号WCLKの3周期を1書き込みサイクルTWCとする。
図9(b)に示すように、書き込みイネーブル信号WEがハイレベルとなると、書き込みクロック信号WCLKの次の立ち上がりタイミングt0で、書き込みサイクルTWCが開始する。
まず、制御部40は、図9(c)に示すように、書き込みクロック信号WCLKの立ち上がりに同期して、1書き込みクロック期間TCだけ、書き込みイネーブル信号XENをローレベルとする。これにより、図9(h)に示すように、全てのワードラインWLはローレベルとされる。続いて、書き込みクロック信号WCLKがハイレベルとなると、制御部40は、図9(c)に示すように、書き込みイネーブル信号XENをハイレベルとする。即ち、制御部40は、書き込みクロック信号WCLKに基づいて、所定の期間TWLFを計測する。
これにより、行デコーダ20は動作を開始し、図9(h)に示すように、行アドレスXADDで指示されるワードラインWL(ここでは、WL0とする)の電圧をハイレベルとする。
また、制御部40は、列アドレスYADDをラッチして、図9(d)に示すように、遅延列アドレスDYADDとして列デコーダ30に供給する。列デコーダ30は、遅延列アドレスDYADDをデコードして、図9(e)に示すように、指示された列の列選択線YSWをハイレベルとする。
また、制御部40は、図9(f)に示すように、書き込みデータWDの値に応じて、グローバルビットラインGBL、/GBLの電圧を設定し、さらに、図9(g)に示すように、グローバルソースラインGSLの電圧をハイレベルとする。これらの電圧は、オンしている列選択トランジスタ31〜33を介して書き込み対象のメモリセルMCに接続されているビットラインに印加される。即ち、所定の期間TWLF経過後、その経過後、書き込み対象のメモリセルMCに接続されたビットラインBL、/BLに書き込みデータに対応する電圧が印加される。
これにより、図9(i)に示すように、選択されたメモリセルMCを構成する2つのMTJ素子11と12の一方へのビットデータの書き込みが行われる。
制御部40は、図9(a)、(g)に示すように、書き込みクロック信号WCLKの次の立ち上がりに応答して、グローバルソースラインGSLの電圧をローレベルとする。これにより、図9(i)に示すように、選択されたメモリセルMCを構成する2つのMTJ素子11と12の他方への書き込みが完了する。
続いて、書き込みクロック信号WCLKがハイレベルとなると、新しい書き込みサイクルが開始し、以後、同様の動作が繰り返される。
このような構成によっても、直前までハイレベルであったワードラインWLの電圧が立ち下がってから、ビットラインBL,/BLの電圧が変化する。このため、直前まで選択されていたメモリセルMCに次に選択されるメモリセルMCへのデータが書き込まれることが防止される。
以上の説明では、書き込みクロック信号WCLKの1周期TCと、行イネーブル信号XENのローレベル期間TWLFと、各MTJ素子11,12への書き込み期間と、を等しくしたが、これらの期間は適宜設定可能である。
例えば、図10(a)に示すように、書き込みクロック信号WCLKを比較的高周波とし、図10(a)、(b)、(f)に示すように、N1個の書き込みクロック信号WCLKの期間を行イネーブル信号XENのローレベル期間TWLFとし、図10(a)、(c)、(d)、(e)に示すように、N1より小さいN2個の書き込みクロック信号WCLKの期間経過時点を、遅延列アドレスDYADDの出力、グローバルビットラインGBL,/GBLとグローバルソースラインGSLの駆動タイミングとしてもよい。
ここで(N1−N2)は、その期間(N1−N2)*TCが遅延列アドレスDYADDを出力し、グローバルビットラインGBL,/GBLの駆動から、ビットラインBL,/BLの電圧が切り替わるまでの遅延時間TDに相当する期間とすることが望ましい。このような構成とすれば、図10(e)、(f)に示すように、ワードラインWLの電圧がハイレベルとなるタイミングと、ビットラインBL,/BLの電圧が書き込みデータに対応する値に変化するタイミングを揃えることができる。
このような制御とするためには、例えば、制御部40を図11に示す構成とすればよい。
図11において、第1のカウンタ51は、書き込みクロック信号WCLKをカウントし、カウント値がN1に達するまではローレベル、達した後はハイレベルの信号を出力する。第1のカウンタ51の出力が行イネーブル信号XENとなる。
第2のカウンタ52は、書き込みクロック信号WCLKをカウントし、カウント値がN2に達するまではローレベル、達した後はハイレベルの信号を出力する。これが、第2のD−FF45、第3のD−FF46、ソース信号生成回路48のクロック端子に供給される。
第1のカウンタ51と第2のカウンタ52は、1書き込みサイクルTWCに相当するカウント数に達すると、自己リセットするように設定されている。
(実施の形態4)
上記実施の形態においては、ソースラインSLがハイレベルの期間T1とローレベルの期間T2は、同一に設定されるが、期間T1と期間T2は異なっていてもよい。
MTJ素子11,12を高抵抗状態(A状態)から低抵抗状態(P状態)に変化させるために必要とする時間と、低抵抗状態(P状態)から高抵抗状態(A状態)に、変化させるために必要とする時間は異なる。このため、書き込むデータに応じて、期間T1、T2を個別に設定することで、MTJ素子11,12に無駄に電流を流す必要がなくなる。よって、消費電力を削減することができる。
STT−MRAM1000は、図3(L)、(m)を参照して説明したように、書き込みデータWDの値によらず期間T1にMTJ素子11,12の一方を低抵抗状態(P状態)に、期間T2にMTJ素子11,12の他方を高抵抗状態(A状態)とする書き換えを行う。
このため、MTJ素子11,12の書き換え特性が、A状態からP状態にするよりもP状態からA状態にするのに要する時間がより長ければ、図12(a)、(b)に示すように、1書き込み期間内で、ロー期間T2がハイ期間T1よりも長い波形のソース信号をグローバルソースラインGSLに印加する。一方、MTJ素子11,12の書き換え特性が、P状態からA状態に変化するよりA状態からP状態とするのに要する時間が長ければ、図12(a)、(c)に示すように、ハイ期間T1がロー期間T2よりも長い波形のソース信号をグローバルソースラインGSLに印加する。これにより、MTJ素子の書き換え時間の特性に応じた最適な時間の配分が本実施例により可能となる。
このようなソース信号は、例えば、図12(d)に示すように、ワードラインWLの電圧の立ち上がりをトリガとして、クロック信号をカウントするカウンタ53を設置し、カウンタの出力をソース信号とすればよい。この構成によれば、カウンタ53のカウント値を調整することで、任意の波形を設定できる。
図3(L)、(m)では、1書き込みサイクルTWC内で、まず、期間T1でMTJ素子11,12の一方を低抵抗状態(P状態)に設定し、続いて、期間T2にMTJ素子11,12の他方を高抵抗状態(A状態)とした。この発明はこれに限定されず、1書き込みサイクル内で、まず、MTJ素子11,12の一方を高抵抗状態(A状態)に設定し、続いて、MTJ素子11,12の他方を低抵抗状態(P状態)としてもよい。
この場合、MTJ素子11,12の書き換え特性が、A状態からP状態にするよりもP状態からA状態にするのに要する時間がより長ければ、図13(a)、(b)に示すソース信号をグローバルソースラインGSLに印加する。一方、MTJ素子11,12の書き換え特性が、P状態からA状態に変化するよりA状態からP状態とする方に要する時間が長ければ、図12(a)、(c)に示すソース信号をグローバルソースラインGSLに印加すればよい。ソース信号の生成回路は、図12(d)に示した回路と同様である。
(実施の形態5)
上記実施の形態においては、書き込みクロック信号WCLKとして、単相クロックを使用したが、多相クロックを使用することも可能である。
以下、制御部40に供給する書き込みクロック信号として多相クロック信号を使用する例を説明する。
図14(a)〜(f)に書き込み動作時のタイミングチャートの例を示す。ここでは、クロック信号WCLK0とWCLK1とを含む2相の書き込みクロック信号を使用する。
図14(a)、(b)に示すように、クロック信号WCLK0とクロック信号WCLK1は、それらの位相の差が、期間TWLFとなるように設定されている。制御部40は、図14(c)に示すように、クロック信号WCLK0がハイレベルに変化すると、行イネーブル信号XENをローレベルとし、続いて、クロック信号WCLK1がハイレベルになると、行イネーブル信号XENをハイレベルとする。これにより、行デコーダ20は、図14(e)、(f)に示すように、ワードラインWLを駆動する。
また、制御部40は、クロック信号WCLK1がハイレベルになると、列ドライバ30に遅延列アドレスを出力し、さらに、図14(d)に示すように、グローバルビットラインGBL,/GBLの電圧を切り替える。
なお、クロック信号WCLK0、WCLK1は、個別に制御部40に供給してもよいし、あるいは、制御部40内部で生成してもよい。
外部から供給する場合には、図4の回路において、書き込みクロック信号WCLKに代えて書き込みクロック信号WCLK0を供給し、遅延回路43を除去し、遅延回路43の出力に代えて書き込みクロック信号WCLK1を供給すればよい。
また、図4で例示したように、図15に示す遅延回路43を書き込み制御部40内に設けることで、制御部40内で多相クロックを生成することも可能である。
(実施の形態6)
上述の各実施形態の構成は、単独で実施可能であると共に、組み合わせて実施することも可能である。
以下、一例として、多相の書き込みクロック信号を使用し、ソースラインSLをハイレベルとローレベルにセットする期間T1とT2を個別に設定する例を説明する。
この例では、クロック信号WCLK0、WCLK1に加えて、期間T1、T2を設定するためのクロック信号WCLK2が制御部40に供給される。クロック信号WCLK0、WCLK1、WCLK2は同一周期の信号である。
図16(a)、(b)、(d)に示すように、書き込みクロック信号WCLK0と書き込みクロック信号WCLK1の位相差が、書き込みイネーブル信号XENのローレベル期間TWLFとなるように設定されている。図16(a)〜(c)、(f)に示すように、書き込みクロック信号WCLK1と書き込みクロック信号WCLK2の位相差が、グローバルソースラインGSLのハイレベル期間T1となるように設定されている。さらに、図16(a)〜(c)、(f)に示すように、書き込みクロック信号WCLK2と書き込みクロック信号WCLK1の位相差が、グローバルソースラインGSLのローレベル期間T2となるように設定されている。
制御部40は、16(a)、(d)に示すように、書き込みクロック信号WCLK0の立ち上がりに応答して、行イネーブル信号XENをローレベルとする。これにより、図16(g)、(h)に示すように全てのワードラインWLがローレベルとされる。
続いて、制御部40は、図16(b)、(d)に示すように、書き込みクロック信号WCLK1の立ち上がりに応答して、行イネーブル信号XENをハイレベルとする。これにより、行デコーダ20が動作を開始し、図16(g)に示すように行アドレスが指示する第0行のワードラインWL0がハイレベルとされる。また、制御部40は、図16(e)に示すよう、書き込みデータWDに応じてグロービットラインGBL,/GBLの電圧を設定し、さらに、図16(f)に示すように、グローバルソースラインGSLの電圧をハイレベルとする。
続いて、制御部40は、図16(c)、(f)に示すように、書き込みクロック信号WCLK2の立ち上がりに応答して、グローバルソースラインGSLの電圧をローレベルとする。
このような制御動作によって、ワードラインWLの同時選択による誤記憶を避けることができる。
書き込みクロック信号WCLK1,WCLK2は、制御部40の外部から供給しても、制御部40の内部で生成してもよい。
制御部40内で書き込みクロック信号WCLK1,WCLK2を生成する場合には、図17に示すように、外部から供給される書き込みクロック信号WCLK0を時間TWLFだけ遅延して書き込みクロック信号WCLK1を出力する第1の遅延回路43と、第1の遅延回路43の出力する書き込みクロック信号WCLK1を時間T1だけ遅延して書き込みクロック信号WCLK2を出力する第2の遅延回路54を配置すればよい。
遅延時間TWLF,T1,T2(=TWC−T1)を遅延回路43,54により適宜設定することができる。
なお、グローバルソースラインGSLの電圧を生成する回路として、図18に示す回路を利用可能である。
この回路は、第1の遅延回路43の出力する書き込みクロック信号WCLK1と、第2の遅延回路54の出力する書き込みクロック信号WCL2の否定との論理積を取って、グローバルソースラインGSLに印加する電圧を生成する。
(実施の形態7)
実施の形態1〜6においては、データの書き込みを中心に説明した。次に、データを読み出すための構成と読み出し動作を説明する。
図19に示すように、読み出し動作用に、各列には、センスアンプSAと、イコライズトランジスタ34と35が配置されている。
各センスアンプSAは、対応する列のビットラインBLと/BLの対に接続されている。
各イコライズトランジスタ34の電流路の一端は対応する列のビットラインBLに接続され、電流路の他端は対応する列のソースラインSLに接続されている。また、各イコライズトランジスタ35の電流路の一端は対応する列のビットライン/BLに接続され、電流路の他端は対応する列のソースラインSLに接続されている。イコライズトランジスタ34と35は、NチャンネルMOSFETから構成されている。
制御部40,列デコーダ30,センスアンプSA,列選択トランジスタ31〜33,イコライズトランジスタ34,35は、協働して、選択状態のワードラインWLに接続されたメモリセルMCから、ビットラインBL,/BLを介して記憶データを読み出す読出手段として機能する。
全てのイコライズトランジスタ34,35のゲートは、イコライズ制御ラインYEQに接続されている。イコライズ制御ラインYEQは制御部40に接続されている。
本実施形態では、書き込みクロック信号と読み出しクロック信号を共通の動作クロックCLKとする。
以下、読み出し動作を、図20(a)〜(h)を参照して説明する。
ここでは、理解を容易するため、書き込みモードでメモリセルMC00にデータ’1’を書き込み、続いて、読み出しモードに切り替えて、データ’0’を記憶している同一列のメモリセルMC10とMC20から、データを順に読み出すこととする。
図20(b)に示すように、書き込みイネーブル信号WEがハイレベルからローレベルに切り替えられると、STT−MRAM1000は、読み出しモードに移行する。
制御部40は、動作クロックCLKの最初の立ち上がりに応答して、図20(a)、(c)に示すように、書き込みサイクル時と同様に、行イネーブル信号XENをローレベルとし、図20(f)〜(h)に示すように、全てのワードラインWLをローレベルとする。これにより、図20(f)に示すように、直前まで選択されていたワードラインWL0をローレベルとし、メモリセルMC00の選択トランジスタ13,14をオフにし、メモリセルMC00に誤書き込みが起こらない状態とする。
その一方で、制御部40は、図20(d)に示すように、イコライズ制御ラインYEQをハイレベルに設定し、全てのイコライズトランジスタ34,35をオンして、図20(e)に示すように、ビットラインBL、/BL、ソースラインSLの電圧をイコライズして中間電圧などの基準電圧とする。これは、この段階では、ビットラインBLと/BLとの間に書き込み動作で印加した電位差が残留しているのに対し、メモリセルMCの読み出しにより生成されるビットラインBLと/BLの電位差が小さいため、そのままデータを読み出すと読み出しに時間がかかりすぎたり、誤読み出しとなってしまうからである。
第1読み出しサイクルの開始から所定期間TWLFが経過すると、制御部40は、図20(c)に示すように、行イネーブル信号XENをハイレベルに切り替える。これにより行デコーダ20が動作を開始し、行アドレスXADDをデコードして、図20(g)に示すように、読み出し対象のメモリセルMC10に接続されたワードラインWL1の電圧をハイレベルに立ち上げる。
また、制御部40は、図20(c)、(d)に示すように、行イネーブル信号XENの立ち上がりに同期して、イコライズ制御ラインYEQをローレベルにし、全てのイコライズトランジスタ34,35をオフする。
また、制御部40は、列アドレスYADDを列デコーダ30に供給する。列デコーダ30は、列アドレスYADDをデコードして、読み出し対象のメモリセルMC10が属す第0列の列選択ラインYSW0をハイレベルとし、第0列の列選択トランジスタ31〜33をオンする。
制御部40は、グローバルソースラインGSLに基準電圧を印加し、グローバルビットラインGBLと/GBLに読み出し電流を流す。グローバルソースラインGSLの電圧は、オンしている第0列の列選択トランジスタ33を介して、ソースラインSL0に印加される。
さらに、制御部40は、グローバルビットラインGBL、/GBLと、オンしている第0列の列選択トランジスタ31、32とを介して、ビットラインBL0、/BL0に読み出し電流を流す。読み出し電流は、メモリセルMC10のオンしている選択トランジスタ13,14を介してMTJ素子11,12に流れる。
これにより、ビットラインBL0のノードNAとビットライン/BL0のノードNBとの間に、記憶データ’0’に相当する電位差が発生する。第0列のセンスアンプSA0は、ノードNAとNBの電圧を差動増幅し、図20(e)に示すように、データ’0’を出力する。
ワードラインWL1がハイレベルを期間TR継続すると、制御部40は、行デコーダ20に読み出し終了を指示する。これにより、ワードラインWL1はローレベルになり、メモリセルMC10からのデータの読み出しが終了する。続いて、制御部40は、イコライズ制御ラインYEQをハイレベルにセットする。
第2読み出しサイクル以降は、制御部40は、図20(a)、(d)、(h)に示すように、動作クロックCLKの立ち上がりから一定期間経過してからイコライズ制御ラインYEQの電圧をローレベルとし、その後、選択対象行のワードラインWLをハイレベルとする。動作クロックCLKの立ち下がりから一定期間遅延してワードラインをオフし、イコライズ制御ラインYEQをハイレベルにする、という動作を繰り返す。
なお、第2読み出しサイクル以降、行イネーブル信号XENはハイレベルに維持される。
この構成によれば、書き込みモードから読み出しモードに切り替えられた直後の読み出しサイクルにおいて、行イネーブル信号XENが期間TWLFだけローレベルとされる。これにより、ビットラインBL、/BL及びソースラインSLの読み出し用の電圧により、誤データが直前まで選択されていたメモリセルMCに書き込まれることがない。
また、書き込みモードから読み出しモードに切り替えられた直後の読み出しサイクルにおいて、ビットラインBLと/BLの電圧を等しくするイコライズ処理を行って、その後、記憶データを読み出す。これにより、読み出し速度を高めかつ誤読み出しを抑えることができる。
なお、図20(d)、(e)で破線で示すように、書き込み動作時においても、選択トランジスタ13,14がオフしたタイミングで、ビットラインBL,/BL、ソースラインDLの電圧を一旦イコライズしてから、書き込みデータWDに対応する電圧をビットラインBL、/BLにセットし、ソースラインSLにソース信号を印加するように構成してもよい。
(実施の形態8)
実施の形態1〜7においては、1ビット分の構成について説明した。
この発明は、複数ビットを並列に記憶・読み出す構成のSTT−MRAMにも適用可能である。以下、nビット単位でアクセス可能なSTT−MRAM1001の実施の形態を説明する。
本実施の形態に係るSTT−MRAM1001は、図21に示すように、k個のメモリブロックBK0〜BKk−1と、行デコーダ(X Decoder :XDEC)20と、制御部40Bを含む。なお、ここでは書き込み動作に係る構成を中心に図示している。
第qのメモリブロックBKqは、m行n列のマトリクス状に配列されたメモリセルMCqij(0≦q≦k−1、0≦i≦m−1、0≦j≦n−1)を備える。
メモリブロックBKqの第i行のメモリセルMCqijは、第iのワードラインWLiに共通に接続されている。一方、第qメモリブロックBKqの第j列のメモリセルMCqijは、第j列のビットラインBLqj、/BLqj、ソースラインSLqjに接続されている。
メモリブロックBKqの第j列のビットラインBLqjと/BLqjは、ブロック選択トランジスタ131、132の電流路を介してグローバルビットラインGBLjと/GBLj、に共通に接続され、ソースラインSLjは、ブロック選択トランジスタ133の電流路を介して、グローバルソースラインGSLjに共通に接続されている。
第qブロックBKqの全てのブロック選択トランジスタ131,132、133は、ブロック選択線YBKqに共通に接続されている。
STT−MRAM1001の書き込み動作を図22(a)〜(k)に示すタイミングチャートを参照して説明する。
ここでは、理解を容易にするため、第0ブロックの第0行のメモリセルMC000〜MC00n−1にnビットのデータを並列に書き込む例を説明する。
制御部40Bには、図22(a)に示す書き込みクロック信号WCLKが供給されている。
書き込みイネーブル信号WEが、図22(b)に示すようにハイレベルになると、制御部40Bは、図22(c)に示すように、書き込みクロック信号WCLKの立ち上がりに同期して、Xイネーブル信号XENを期間TWLFだけローレベルとする。期間TWLFは、各ワードラインWLiがハイレベルからローレベルになるのに要する時間以上の時間である。
行デコーダ20は、Xイネーブル信号XENがローレベルであるため、図22(i)、(j)に示すように、全てのワードラインWL0、WL1...WLm−1をローレベルに維持する。このため、全ブロックBKの全てのメモリセルMCの選択トランジスタ13,14がオフし、MTJ素子11,12へのデータの書き込みは起こらない。
期間TWLFが経過すると、図22(c)に示すように、制御部40Bは、Xイネーブル信号XENをハイレベルとする。これにより、行デコーダ20が動作を開始する。
行デコーダ20には、図22(d)に示すように、書き込み対象の0行を示す行アドレスXADDが供給されている。行デコーダ20は、行アドレスXADDをデコードし、行アドレスXADDが指示する行のワードラインWLをハイレベルとする。この例では、図22(i)、(j)に示すように、第0行のワードラインWL0をハイレベルとし、他の行のワードラインWL1〜WLm−1をローレベルとする。
また、制御部40Bには、図22(d)に示されているように、ブロックアドレスBKADDが供給されている。制御部40Bは、このブロックアドレスBKADDをデコードし、図22(f)に示すように、ブロックアドレスBKADDで指定されているブロックBKのブロック選択ラインYBKをハイレベルとし、他のブロックBKのブロック選択ラインYBKをローレベルとする。この例では、ブロック選択ラインYBK0をハイレベルとし、ブロック選択ラインYBK1〜YBKn−1をローレベルとする。これにより、第0ブロックBK0の全てのブロック選択トランジスタ131,132,133がオンし、他のブロックのブロック選択トランジスタ131,132,133は全てオフ状態を維持する。
また、制御部40Bには、図22(e)に示すように、書き込みデータWDがnビットパラレルに供給されている。制御部40Bは、図22(g)に示すように、Xイネーブル信号XENがハイレベルとなるのに同期して、書き込みデータWDの第jビットが’1’であれば、グローバルビットラインGBLjをハイレベルに、/GBLjをローレベルとし、書き込みデータWDの第jビットが’0’であれば、グローバルビットラインGBLjをローレベルに、/GBLjをハイレベルとする。さらに、制御部40Bは、図22(h)に示すように、Xイネーブル信号XENがハイレベルとなるのに同期して、全てのグローバルソースラインGSL0〜GSLn−1をハイレベルとする。
グローバルビットラインGBLjと/GBLjの電圧は、第0ブロックBK0のオンしている第j列のブロック選択トランジスタ131と132を介して、ビットラインBL0jと/BL0jに伝達され、グローバルソースラインGSLjの電圧は、第0ブロックBK0のオンしている第j列のブロック選択トランジスタ133を介して、ソースラインSL0に伝達される。このため、選択されている第0ブロックBK0の第j列のビットラインBL0j、/BL0j、ソースラインSL0jの電圧は、図22(g)、(h)に示すように、書き込みクロック信号WCLKの立ち上がりから期間TWLF遅れて、所期のレベルに変化する。
選択されたワードラインWL0がハイレベルであるため、第0行のメモリセルMC000〜MC0n−10の選択トランジスタ13と14がオンする。この時点では、図22(h)に示すように、選択されている列のソースラインSLはハイレベルである。このため、ソースラインSLjから、MTJ素子11又は12、オンしている選択トランジスタ13又は14を介して、ローレベルのビットラインBLj又は/BLjに書き込み電流が流れる。
その後、一定期間が経過すると、制御部40Bは、図22(h)に示すように、グローバルソースラインGSL0〜GSLn−1の電圧をローレベルとする。これにより、オンしているブロック選択トランジスタ133を介して選択されているブロックの全てのソースラインSLjがローレベルとなる。このため、ハイレベルのビットラインBLj又は/BLjから、オンしている選択トランジスタ13又は14、MTJ素子11又は12、を介して、ローレベルのソースラインSLjに書き込み電流が流れる。これにより、第0ブロックBK0の第0行第j列のメモリセルMC00jに書き込みデータWDの第jビットのビットデータが書き込まれる。
以後、同様にして、書き込みクロック信号WCLKが立ち上がる度に、同様の書き込み動作が繰り返される。
次に、このような動作を可能するための制御部40Bのタイミング制御回路の構成例を図23を参照して説明する。
この制御回路は、第1のD−FF41と、排他的論理和回路42と、遅延回路43と、インバータ回路44と、第2のD−FF55、デコーダ56と、第3のD−FF57と、ゲート回路58と、ソース信号生成回路59とを備える。
第1のD−FF41と、排他的論理和回路42と、遅延回路43と、インバータ回路44と、は、図4に示す制御回路と同様に、行イネーブル信号XENと、時間TWLFだけ遅延された遅延書き込みクロック信号DWCLKを出力する。
第2のD−FF55は、何れかのメモリブロックBKを指示するブロックアドレスBKADD(複数ビット)を遅延書き込みクロック信号DWCLKの立ち上がりエッジに応答してラッチする。
デコーダ56は、第2のD−FF55がラッチしたブロックアドレスBKADDをデコードして出力する。
第3のD−FF57は、遅延書き込みクロック信号DWCLKの立ち上がりエッジに応答して、書き込みイネーブル信号WEをラッチして出力する。
ゲート回路58は、第3のD−FF57の出力がハイレベルの時ゲートを開き、デコーダの出力信号(デコード)信号をブロック選択ラインYSW0〜YSWn−1上に出力する。
ソース信号生成回路59は、遅延書き込みクロック信号DWCLKの立ち上がりエッジに応答して、定められた周期で、定められたデューティーのソース信号を1周期分出力する。
なお、この第8の実施の形態においても、第1のD−FF41をリセットするリセット信号を生成するために、ダミーセルが接続されたダミーワードラインを配置し、ダミーワードライン上の信号DWLeを第1のD−FF41のリセット端子Rに印加し、ダミーワードライン上の信号DWLe又はDWLpを第2のD−FF55と第3のD−FF57とソース信号生成回路59のクロック端子に印加するように構成してもよい。
また、ビットラインBL,/BLへの信号の電圧の遅れ時間TDを考慮し、第2のDFF55と第3のD−FF57のクロックのタイミングを遅延書き込みクロック信号DWCLKよりもTDだけ早めるようにしてもよい。
さらに、高周波数クロック信号により所定の期間TWLFを求めたり、複数のクロック信号の位相差により所定の期間TWLFを求める等してもよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る構成では、異なるワードラインに接続されているメモリセルに続けてデータ書き込む場合に、直前に書き込んだメモリセルに、次の書き込み対象メモリセルに書き込むデータが書き込まれてしまうといった誤動作が発生することを防止できる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず種々の変形及び応用が可能である。
例えば、メモリセルMCの構成は適宜変更可能である。同様に、スイッチング素子としてNチャンネルMOSFETを例示したが、PチャンネルMOSFETを使用することも可能である。また、バイポーラトランジスタなどの他のスイッチング素子を使用してもよい。
上記実施の形態では、各書き込み期間TWCの先頭で、行イネーブル信号XENをローレベルにすることにより、ワードラインWLを強制的にローレベルに引き下げたが、他の制御信号により行デコーダ20に指示してもよい。
また、行デコーダ20のドライブ段のプッシュプル回路PPCを構成する駆動トランジスタTLをオンすることにより、ワードラインWLをローレベルとしたが、他の手法を使用してもよい。例えば、プッシュプル回路PPCとは別にプルダウン専用のトランジスタを配置してもよい。
各書き込みサイクルTWCにおいて、ソースラインSLを、まず、ハイレベル、続いて、ローレベルとする例を中心に説明したが、図13(c)に例示するように、まず、ローレベル、続いて、ハイレベルとしてもよい。
ハイレベルをアクティブレベルとしたが、ローレベルをアクティブレベルとしてもよい。
制御部40(40Aを含む)で、遅延列アドレスDYADDを生成して列デコーダ30に供給する例を示したが、これに限定されない。例えば、制御部40がタイミング信号を生成し、列デコーダ30がタイミング信号に応答して、列アドレスYADDをラッチして、列デコーダ30が遅延列アドレスDYADDを生成するといった回路の設計変更も適宜可能である。
その他、上記実施の形態と同様の機能を実現できれば、回路の構成と動作タイミング、信号極性、時間長などは任意に調整可能である。
11、12 MTJ素子
13,14 選択トランジスタ
20 行デコーダ
30 列デコーダ
31、32、33 列選択トランジスタ(NチャンネルMOSFET)
34、35 イコライズトランジスタ(NチャンネルMOSFET)
40、40A、40B 制御部
41 D−FF(Dフリップフロップ)
42 排他的論理和回路
43、43A、43B 遅延回路
44 インバータ回路
45、46 D−FF
47 データデコーダ
48 ソース信号生成回路
51、52、53 カウンタ
54 遅延回路
55 D−FF
56 デコーダ
57 D−FF
58 ゲート回路
131,132,133 ブロック選択トランジスタ
1000、1001 STT−MRAM
DWCLK 遅延書き込みクロック信号
GBL、/GBL グローバルビットライン
GSL グローバルソースライン
MC メモリセル
SL ソースライン
WCLK 書き込みクロック信号
WD 書き込みデータ
WE 書き込みイネーブル信号
WL、/WL ワードライン
XADD 行アドレス
XSW 列選択ライン
YADD 列アドレス
YEQ イコライズ制御ライン

Claims (14)

  1. 磁気トンネル接合素子を備えるメモリセルがマトリクス状に配置されたメモリセルアレイと、
    同一行の前記メモリセルに共通に接続されたワードラインと、
    同一列の前記メモリセルに共通に接続されたビットラインと、
    ワードラインの電圧をアクティブレベルに設定することにより、書き込み対象のメモリセルを選択する行選択手段と、
    前記ビットラインに電圧を印加して、アクティブレベルに設定されたワードラインに接続されたメモリセルに電流を流すことにより、前記磁気トンネル接合素子の抵抗状態を設定して、該メモリセルにデータを書き込む書込手段と、
    を備え、
    前記行選択手段は、書き込みトリガ信号に応答し、現在選択している前記ワードラインの電圧を非アクティブレベルに設定し、
    前記書込手段は、選択状態にあったワードラインの電圧が非アクティブレベルに達した以降のタイミングで、次の書き込み対象のメモリセルに接続された前記ビットラインに、書き込みデータに対応する電圧を印加する、
    磁気抵抗変化型記憶装置。
  2. 前記行選択手段は、選択状態にあったワードラインの電圧が非アクティブレベルに達して以降のタイミングで、次の書き込み対象の前記メモリセルに接続されている前記ワードラインの電圧をアクティブレベルに設定する、
    請求項1に記載の磁気抵抗変化型記憶装置。
  3. 前記書込手段は、前記書き込みトリガ信号に応答して、選択状態にあったワードラインの電圧が非アクティブレベルに達するのに要する時間以上の長さを有する所定の時間の経過後、次の書き込み対象のメモリセルに接続されている前記ビットラインに、次の書き込みデータに対応する電圧を印加し、
    前記行選択手段は、前記所定の時間の経過後、次の書き込み対象のメモリセルに接続されている前記ワードラインの電圧をアクティブレベルに設定する、
    請求項1又は2に記載の磁気抵抗変化型記憶装置。
  4. 前記書き込みトリガ信号が供給される遅延回路をさらに備え、
    前記行選択手段は、前記書き込みトリガ信号に応答して、選択中のワードラインの電圧を非アクティブレベルに設定し、前記遅延回路から出力された前記書き込みトリガ信号に応答して、次の書き込み対象の前記メモリセルに接続されている前記ワードラインをアクティブレベルに設定し、
    前記書込手段は、前記遅延回路から出力された前記書き込みトリガ信号に応答して、次の書き込み対象のメモリセルに接続されている前記ビットラインに、次の書き込みデータに対応する電圧を印加する、
    請求項1,2又は3に記載の磁気抵抗変化型記憶装置。
  5. 前記行選択手段と前記書込手段には、クロック信号が供給され、
    前記行選択手段と前記書込手段は、クロック信号に基づいて、前記所定の時間を求める、
    請求項3に記載の磁気抵抗変化型記憶装置。
  6. 前記クロック信号として、第1のクロック信号と第2のクロック信号とを含む多相クロック信号を使用し、
    前記行選択手段と前記書込手段とは、前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号の位相差から前記所定の時間を求める、
    請求項5に記載の磁気抵抗変化型記憶装置。
  7. ダミーのメモリセルが接続されたダミーのワードラインをさらに備え、
    前記行選択手段は、前記ワードラインの何れかの電圧をアクティブレベルに設定するときに前記ダミーのワードラインもアクティブレベルに設定し、アクティブレベルにあるワードラインの電圧を非アクティブレベルに設定するときに前記ダミーのワードラインの電圧も非アクティブレベルに設定し、
    前記書込手段は、前記ダミーのワードラインの電圧が非アクティブレベルとなったときに、前記ビットラインに書き込みデータに対応する電圧を設定する、
    請求項1,2又は3に記載の磁気抵抗変化型記憶装置。
  8. 前記書込手段は、前記ダミーのワードラインの末端部分又は途中部分の電圧が非アクティブレベルとなったときに、前記ビットラインに書き込みデータに対応する電圧を印加する、
    請求項7に記載の磁気抵抗変化型記憶装置。
  9. 前記行選択手段と前記書込手段は、
    書き込み対象のメモリセルに接続されたワードラインの電圧がアクティブレベルとなるタイミングと、前記ビットラインの電圧が書き込みデータに対応する電圧となるタイミングが一致するように、前記ワードラインと前記ビットラインを駆動する。
    請求項1から8の何れか1項に記載の磁気抵抗変化型記憶装置。
  10. アクティブレベルにあるワードラインに接続されたメモリセルから、前記ビットラインを介して記憶データを読み出す読出手段をさらに備え、
    前記行選択手段は書き込みサイクル直後の読み出しサイクルにおいて、アクティブ状態にある前記ワードラインの電圧が非アクティブ状態に達してから、読み出し対象のメモリセルに接続されているワードラインの電圧をアクティブレベルとする、
    請求項1から9の何れか1項に記載の磁気抵抗変化型記憶装置。
  11. 前記読出手段は、前記行選択手段が、読み出し対象のメモリセルに接続されたワードラインの電圧を非アクティブレベルに設定している期間に、前記ビットラインの電圧を基準電圧に設定する、
    請求項10に記載の磁気抵抗変化型記憶装置。
  12. 前記メモリセルの列毎に、前記ビットラインとの間で、前記磁気トンネル接合素子を介して電流が流れるソースラインが配置されており、
    前記ソースラインは、1書き込みサイクルにおいて、ハイレベルとローレベルに設定され、
    前記ハイレベルとローレベルの期間を設定する手段を備える、
    請求項1から11の何れか1項に記載の磁気抵抗変化型記憶装置。
  13. 各メモリセルは、対応するワードラインに制御端が接続された第1と第2のスイッチと、前記第1のスイッチの電流路に直列に接続された第1の磁気トンネル接合素子と、前記第2のスイッチの電流路に直列に接続された第2の磁気トンネル接合素子と、を備え、
    各列の前記ビットラインは、相補的に電圧が設定される第1と第2のビットラインから構成され、
    各メモリセルの前記第1のスイッチと前記第1の磁気トンネル接合素子との直列回路の一端は、対応する列の第1のビットラインに接続され、前記第2のスイッチと前記第2の磁気トンネル接合素子との直列回路の一端は、対応する列の第2のビットラインに接続され、
    前記メモリセルの列毎にソースラインが配置されており、
    各メモリセルの前記第1のスイッチと前記第1の磁気トンネル接合素子との直列回路の他端と、前記第2のスイッチと前記第2の磁気トンネル接合素子との直列回路の他端と、は、対応する列の前記ソースラインに共通に接続されており、
    前記ソースラインに電圧を設定する手段をさらに備える、
    請求項1から12の何れか1項に記載の磁気抵抗変化型記憶装置。
  14. 磁気トンネル接合素子を備えるメモリセルがマトリクス状に配置されたメモリセルと、
    同一行の前記メモリセルに共通に接続されたワードラインと、
    同一列の前記メモリセルに共通に接続されたビットラインと、
    を備える磁気抵抗変化型記憶装置のアクセス方法であって、
    選択中の前記ワードラインの電圧を非アクティブレベルに切り替え、ワードラインの電圧が非アクティブレベルに達した後で、次に選択するメモリセルに接続された前記ビットラインに書き込みデータに対応する電圧を印加する、
    磁気抵抗変化型記憶装置のアクセス方法。
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