JP2017146575A - 重合性液晶組成物及び光学異方体 - Google Patents
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Abstract
Description
[1] 分子中に1つ以上の重合性官能基を有する重合性液晶化合物を少なくとも1種類と
、溶媒とを含む重合性液晶組成物であって、前記溶媒がジアセテート溶媒とケトン溶媒を
含む、重合性液晶組成物。
[2] ジアセテート溶媒が、溶媒全量に対して5重量%〜50重量%含まれる、[1]に
記載の重合性液晶組成物。
[3] ジアセテート溶媒が、プロピレングリコールジアセテート、1,4-ブタンジオールジアセテート、および1,3−ブチレングリコールジアセテートから選ばれる少なくとも1つを含む、[1]または[2]に記載の重合性液晶組成物。
[4] ジアセテート溶媒が、プロピレングリコールジアセテート、および1,4-ブタンジオールジアセテートから選ばれる少なくとも1つを含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
[5] ケトン溶媒が、溶媒全量に対して50重量%〜95重量%含まれる、[1]〜[4]
のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
[6] ケトン溶媒が、シクロペンタノンである、[1]〜[5]のいずれかに記載の重合性
液晶組成物。
[7] さらに、モノアセテート溶媒が溶媒全量に対して30重量%以下含まれる、[1]〜
[6]のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
[8] モノアセテート溶媒が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートであ
る、[7]に記載の重合性液晶組成物。
[9] さらに、エーテル溶媒が、溶媒全量に対して10重量%以下含まれる、[1]〜[
8]のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
[10] エーテル溶媒が、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルである、[9]に
記載の重合性液晶組成物。
[11] ジアセテート溶媒、ケトン溶媒、モノアセテート溶媒、エーテル溶媒以外の溶媒
をさらに含み、その含有量が、重合性液晶組成物中の溶媒全量に対して5重量%以下である、[1]〜[10]のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
[12] アルコール溶媒、または炭化水素溶媒の少なくとも一方を含み、該アルコール溶
媒及び該炭化水素溶媒の含有量の合計が、重合性液晶組成物中の溶媒全量に対して5重量%以下である、[11]に記載の重合性液晶組成物。
[13] [1]〜[12]のいずれかに記載の重合性液晶組成物を、配向させた状態で硬化し
て得られる光学異方体。
[14] [1]〜[12]のいずれかに記載の重合性液晶組成物を、水平配向させた状態で硬
化して得られる光学異方体。
[15] [1]〜[12]のいずれかに記載の重合性液晶組成物を、ツイスト配向させた状態
で硬化して得られる光学異方体。
[16] [1]〜[12]のいずれかに記載の重合性液晶組成物を、垂直配向させた状態で硬
化して得られる光学異方体。
[17] [13]〜[16]のいずれかに記載の光学異方体を複数積層して得られる積層光学
異方体。
「液晶性」とは、液晶相を有する化合物および液晶相を有しないが液晶組成物の成分とし
て有用な化合物となりうることをいう。
「液晶組成物」とは液晶相を有する混合物および該混合物に溶媒を加えた物の総称である。
「液晶化合物」とは、液晶相を有する化合物および液晶相を有しないが液晶組成物の成分として有用な化合物の総称である。
「重合性」とは、光、熱、触媒などの手段により重合し、より分子量が大きい化合物を与える能力を有することをいう。
「重合性基」とは、重合性を与える官能基をいう。
「重合性化合物」とは、重合性基を有する化合物を意味する。
「重合性液晶化合物」とは、重合性を有する液晶化合物をいう。
「重合性液晶組成物」とは、重合性化合物が含まれる液晶組成物をいう。
「単官能性」とは、1分子中に1つの重合性官能基を有することをいう。
「単官能化合物」あるいは「単官能性化合物」とは、1分子中に1つの重合性官能基を有する化合物をいう。
「多官能性」とは、1分子中に複数の重合性官能基を有することをいう。
「多官能化合物」あるいは「多官能性化合物」とは、1分子中に複数の重合性官能基を有する化合物をいう。
式(1)で表わされる化合物を、化合物(1)と表記することがある。他の式で表される化合物についても同様の簡略化法に従って称することがある。
れてもよいとする定義には、結果として結合基−O−O−が生じるような置き換えは含まれない。また、少なくとも一つの−CH2−が−O−で置き換えられる場合、炭素数が記
載の範囲を越えることはない。
例えば、後述する式(S)におけるR1は炭素数1〜20を有するアルキレンであり、
このアルキレンにおいて少なくとも一つの−CH2−は−O−などで置き換えられてもよ
いが、−O−などでの置き換えを含むアルキレンの炭素数は、この場合20を超えるものではない。このルールは、他の定義についても同様である。
本発明の重合性液晶組成物は、1分子中に1つ以上の重合性官能基を有する「重合性液晶化合物」を少なくとも1つと、ジアセテート構造を有する溶媒(以下、適宜「ジアセテート溶媒」という。)と、ケトン構造を有する溶媒(以下、適宜「ケトン溶媒」という。
)とを主成分として含む組成物である。
重合性液晶化合物は、1分子中に1つ以上の重合性官能基を有する。重合性官能基は、適切な条件下において重合性液晶化合物を重合させる基である。重合性液晶化合物が重合性官能基を1つ以上有することにより、重合性液晶組成物を成膜して硬化させる場合に、重合性液晶組成物を重合させて硬化物を得ることができる。
、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロへキセニレン、ピリジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、またはフルオレン−2,7−ジイルから選ばれるいずれかの二価基であり、該二価基において、少なくとも一つの水素はフッ素、塩素、シアノ、ヒドロキシ、ホルミル、トリフルオロアセチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、炭素数1〜5のアルキルエステル、または炭素数1〜5のアルカノイルで置き換えられてもよく;ZMはそれぞれ独立して単結合、−OCH2−、−CH2O−、−COO
−、−OCO−、−COS−、−SCO−、−OCOO−、−CONH−、−NHCO−
、−CF2O−、−OCF2−、−CH2CH2−、−CF2CF2−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH2CH2COO−、−OCOCH2CH2−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=CCH3−、−CCH3=N−、−N=N−、または−C≡C−であり;XMは水素、フッ素、塩素、トリフルオロメチル、トリフルオロ
メトキシ、シアノ、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルケニル、炭素数1〜20のアルコキシ、または炭素数1〜20のアルキルエステルであり;qは1〜4の整数であり;cおよびdはそれぞれ0〜3の整数であり、かつ1≦c+d≦4の関係であり;aは0〜20の整数であり;RMは水素またはメチルであり;YMは単結合、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−であり;Qは単結合、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−である。
ここで、q、c、またはdが2以上である場合、このAMおよびZMはその繰り返し毎に異なっていても良い。
aは独立して1〜12の整数である。式中に2つ以上のaがあるとき、任意の2つのaは同一でもよく、異なっていてもよい。
aは独立して1〜12の整数である。式中に2つ以上のaがあるとき、任意の2つのaは同一でもよく、異なっていてもよい。
支持基材の間の角度である。ホモジニアスは、配向状態が基材に平行で、かつ一方向に並んでいる状態をいう。ホモジニアス配向におけるチルト角の例は0度から5度である。ホメオトロピックは、配向状態が基材に垂直である状態をいう。ホメオトロピック配向におけるチルト角の例は、85度から90度である。チルトは、配向状態が基材から離れるにしたがって、平行から垂直に立ちあがっている状態をいう。チルト配向におけるチルト角(傾き角)の例は5度から85度である。ツイストは、配向状態が基材に平行ではあるが、らせん軸を中心に階段状にねじれている状態をいう。ツイスト配向におけるチルト角の例は0度から5度である。
ができる。
重合性液晶組成物に含有される溶媒としては、重合性液晶化合物や、所望により含有される光学活性化合物、重合性液晶化合物の硬化を促進させる重合開始剤等を十分に溶解させることが可能な溶媒であることが必要である。特に、重合性液晶化合物の溶解度は、塗布時の膜厚やムラ、ハジキに大きな影響を与えるため、十分な溶解度を有する必要がある。
本発明の重合性液晶組成物は、溶媒として、ジアセテート溶媒とケトン溶媒とを含む。ジアセテート溶媒とケトン溶媒を含むことにより、重合性液晶化合物の高い溶解性と、塗布時に発生するムラやハジキの抑制効果とを両立することが可能となり、平滑な光学異方体を得ることが出来る。
重合性液晶組成物に含有される溶媒の含有量は、重合性液晶組成物全量に対して、通常50重量%以上、好ましくは60重量%以上である態様を挙げることができる。一方、溶媒の含有量は、重合性液晶組成物全量に対して、通常97重量%以下、好ましくは95重量%以下である態様を挙げることができる。
また、重合性液晶組成物に含有される溶媒として、モノアセテート溶媒およびエーテル溶媒を含んでもよい。
ジアセテート溶媒は、分子中に2つのアセテート構造を有し、かつ−20℃から100℃、の任意の気圧下で、液体相を有する純物質をいう。ジアセテート溶媒としては、下記式(S)で表される化合物が好ましい。
つの−CH2−は−O−または−CO−で置き換えられてもよく、分岐していてもよい。
重合性液晶組成物に含まれる溶媒全量に対する、ジアセテート溶媒の含有量は、好ましくは1〜75重量%、さらに好ましくは5〜50重量%である態様を挙げることできる。
ケトン溶媒は、分子中に1つ以上のケトン構造を有し、かつ−20℃から100℃、の任意の気圧下で、液体相を有する純物質をいう。ケトン溶媒としては、下記式(K1)および式(K2)で表される化合物が好ましい。
岐していてもよい。
R4はそれぞれ独立して、炭素数1〜20を有するアルキレンであり、該アルキレンに
おいて少なくとも一つの−CH2−は−O−または−CO−で置き換えられてもよく、分
岐していてもよい。
式(K1)及び(K2)で表される化合物の中でも、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、およびメチルプロピルケトンなどが好ましい。重合性液晶化合物の溶解性が高いためシクロペンタノンがより好ましい。
重合性液晶組成物に含まれる溶媒全量に対する、ケトン溶媒の含有量は、好ましくは25〜99重量%、さらに好ましくは50〜95重量%である態様を挙げることできる。
モノアセテート溶媒は、分子中に1つのアセテート構造を有し、かつ−20℃から100℃、の任意の気圧下で、液体相を有する純物質をいう。し、かつ−20℃から100℃、一気圧下で、液体である純物質をいう。モノアセテート溶媒としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、アセト酢酸メチル、および1−メトキシ−2−プロピルアセテートなどが好ましい。中でも、重合性液晶化合物の溶解性が高いためプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートがより好ましい。
重合性液晶組成物に含有させる溶媒として、モノアセテート溶媒を含有させる場合、その含有量は、溶媒全量に対して30重量%以下である態様を挙げることができる。一方で、下限値としては、溶媒全量に対して0.1重量%以上を挙げることができる。
エーテル溶媒は、分子中に1つ以上のエーテル構造を有し、かつ−20℃から100℃、の任意の気圧下で、液体相を有する純物質をいう。エーテル溶媒としては、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ビス(2−プロピル)エーテル、1,4−ジオキサンおよびテトラヒドロフラン(THF)、エチレングリコールモノアルキルエーテル(例:エチレングリコールモノメチルエーテルおよびエチレングリコールモノブチルエーテル)、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル(例:ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル(例:プロピレングリコールモノブチルエーテル)、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル(例:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル)、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例:エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート)、トリエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートおよびプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート)、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例:ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、およびジエチレングリコールメチルエチルエーテルなどが好ましい。
重合性液晶組成物に含有させる溶媒として、エーテル溶媒を含有させる場合、その含有量は、溶媒全量に対して10重量%未満である態様を挙げることができる。一方で、下限値としては、溶媒全量に対して0.1重量%以上を挙げることができる。
その他の溶媒として、アミド溶媒、アルコール溶媒、または芳香族を含むもしくは芳香族を含まない炭化水素溶媒等が挙げられる。これらの中では、アルコール溶媒、または炭化水素溶媒の少なくとも一方を含む態様を挙げることができる。ただし、本発明の効果である重合性液晶化合物の溶解性及び塗布時のムラやハジキの抑制効果を低減させる為、その含有量は溶媒全量に対して5重量%以下であることが好ましい。
本発明の重合性液晶組成物は、さらに界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては非イオン性界面活性剤が好ましく、非イオン性界面活性剤が重合性液晶組成物に含まれた場合には、その重合性液晶組成物から形成される塗布膜の平滑性を向上させる効果や空気界面側のチルト配向を抑制する効果などがある。
シリコーン系非イオン性界面活性剤としては、例えば、未変性シリコーンあるいは変性シリコーンを主成分とした共栄社化学(株)製のポリフローATF―2、グラノール100、グラノール115、グラノール400、グラノール410、グラノール435、グラノール440、グラノール450、グラノールB−1484、ポリフローKL−250、ポリフローKL−260、ポリフローKL−270、ポリフローKL−280、BYK−300、BYK−302、BYK−306、BYK−307、BYK−310、BYK−315、BYK−320、BYK−322、BYK−323、BYK−325、BYK−330、BYK−331、BYK−333、BYK−337、BYK−341、BYK−342、BYK−344、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、BYK−370、BYK−375、BYK−377、BYK−378、BYK−3500、BYK−3510、およびBYK−3570などが挙げられる。
たポリフローNo.3、ポリフローNo.50EHF、ポリフローNo.54N、ポリフローNo.75、ポリフローNo.77、ポリフローNo.85HF、ポリフローNo.90、ポリフローNo.95、ポリフローNo.99C、BYK−350、BYK−352、BYK−354、BYK−355、BYK−358N、BYK−361N、BYK−380N、BYK−381、BYK−392、およびBYK−Silclean3700などが挙げられる。
上記の重合性液晶組成物は、その他の重合性化合物、添加物を含んでもよい。
その他の重合性化合物、添加物、を例示する。これらの化合物は市販品でもよい。
その他の重合性化合物としては、ビニル誘導体、スチレン誘導体、(メタ)アクリル酸誘導体、オキシラン誘導体、オキセタン誘導体、ソルビン酸誘導体、フマル酸誘導体、イタコン酸誘導体などの化合物であって液晶性を有しないものが挙げられる。この液晶性を有しないその他の重合性化合物には、重合性基を1つ有する化合物、重合性基を2つ有する化合物および重合性基を3つ以上有する多官能化合物などがある。
その他の重合性化合物は、液晶相を維持できる限り添加してもよい。式(M)で表される化合物の重量、およびその他の液晶化合物やその他の重合性液晶化合物を含有する場合は式(M)で表される化合物との合計重量に対する重量比で0.5以下であることが好ましい。
酸のアミノアルキルエステル(アミノアルキルの炭素数1〜18)、(メタ)アクリル酸のエーテル酸素含有アルキルエステル(エーテル酸素含有アルキルの炭素数3〜18、例:メトキシエチルエステル、エトキシエチルエステルおよびメトキシプロピルエステル)、N−ビニルアセトアミド、p−t−ブチル安息香酸ビニル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル、2,2−ジメチルブタン酸ビニル、2,2−ジメチルペンタン酸ビニル、2−メチル−2−ブタン酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、2−エチル−2−メチルブタン酸ビニル、ジシクロペンタニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、2−メタクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、重合度1〜100のポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体等のポリアルキレングリコ−ルのモノ(メタ)アクリル酸エステル又はジ(メタ)アクリル酸エステル、若しくは末端が炭素数1〜6のアルキル基によってキャップされた重合度1〜100のポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、およびエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体等のポリアルキレングリコ−ルのモノ(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。
)に示す。
重合速度を最適化するために、重合開始剤を重合性液晶組成物に添加してもよい。重合開始剤としては、例えば、光ラジカル開始剤が挙げられる。光ラジカル重合開始剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(ダロキュアー1173)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(イルガキュアー651)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュアー184)、イルガキュアー127、イルガキュアー500(イルガキュアー184とベンゾフェノンの混合物)、イルガキュアー2959、イルガキュアー907、イルガキュアー369、イルガキュアー379、イルガキュアー754、イルガキュアー1300、イルガキュアー819、イルガキュアー1700、イルガキュアー1800、イルガキュアー1850、イルガキュアー1870、ダロキュアー4265、ダロキュアーMBF、ダロキュアーTPO、イルガキュアー784、イルガキュアー754、イルガキュアーOXE01、イルガキュアーOXE02、アデカオプトマーN−1919、アデカアークルズNCI−831およびアデカアークルズNCI−930などが挙げられる。上記のダロキュアーおよびイルガキュアーはどちらもBASFジャパン(株)から販売されている商品の名称であり、アデカオプトマーおよびアデカアークルズはどちらも(株)ADEKAから販売されている商品の名称である。
プトベンズイミダゾール混合物、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4−ジエチルキサントン/p−ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、ベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、チヌビンPS、チヌビンP、チヌビン99−2、チヌビン109、チヌビン213、チヌビン234、チヌビン326、チヌビン328、チヌビン329、チヌビン384−2、チヌビン571、チヌビン900、チヌビン928、チヌビン1130、チヌビン400、チヌビン405、チヌビン460、チヌビン479、チヌビン5236、アデカスタブLA−32、アデカスタブLA−34、アデカスタブLA−36、アデカスタブLA−31、アデカスタブ1413、およびアデカスタブLA−51などが挙げられる。「チヌビン」はBASFジャパン(株)の商品名であり、「アデカスタブ」はADEKAの商品名である。これら紫外線吸収剤は単独で使用してもよく、2つ以上を混合して使用してもよい。また、これら紫外線吸収剤は市販品であってもよい。
コキシシリル)−1−プロパンアミン、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−クロロトリアルコキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシランなどが挙げられる。また、上記アルコキシシランにおいて、アルコキシ基(3つ)のうちの1つをメチルに置き換えられたジアルコキシメチルシランも、シランカップリング剤として用い得る。これらシランカップリング剤は単独で使用してもよく、2つ以上を混合して使用してもよい。また、これらシランカップリング剤は市販品であってもよい。
本発明は、本発明の重合性液晶組成物から形成される光学異方体にも関する。光学異方体は、次のようにして得ることができる。まず、重合性液晶組成物を流動性のある状態で支持基板上に塗布し、塗膜を形成させる。重合性液晶組成物の溶液を調製した場合は、支
持基板上に塗布し、これを乾燥させて塗膜を形成させる。その塗膜に光照射して重合性液晶組成物を重合させ、塗膜中の重合性液晶組成物が液晶状態で形成する配向を固定化する。使用できる支持基板の材質としては、ガラスおよびプラスチックなどが挙げられる。プラスチックとしては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、セルロース、トリアセチルセルロースおよびその部分鹸化物、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、およびシクロオレフィン系樹脂などが挙げられる。支持基板は、通常シート状またはフィルム状である。
。ラビング処理の方法は前述のとおりである。支持基板の種類によっては、その表面に酸化ケイ素を傾斜蒸着して配向能を付与することもできる。
ンプである。光源と重合性液晶層との間にフィルターなどを設置して特定の波長領域のみを通すことにより、照射光源の波長領域を選択してもよい。光源から照射する光量は、塗膜面到達時で2〜5000mJ/cm2である。光量の好ましい範囲は10〜3000m
J/cm2であり、より好ましい範囲は100〜2000mJ/cm2である。光照射時の温度条件は、上記の熱処理温度と同様に設定されることが好ましい。また、重合環境の雰囲気は窒素雰囲気、不活性ガス雰囲気、空気雰囲気のいずれでもよいが、窒素雰囲気あるいは不活性ガス雰囲気が硬化性を向上させる観点から好ましい。
ラニル、またはオキセタニルを含む基であることが好ましい。本発明の重合性液晶組成物は以下に説明する重合体の原料として用いる他、液晶表示素子の構成要素である液晶として用いてもよい。
選択反射の中心波長、nは面内平均屈折率、Pitchはらせんピッチ)で表されるため、n
またはPitchを変えることにより中心波長(λ)および波長幅(Δλ)を適宜調整するこ
とができる。色純度を良くするには波長幅(Δλ)を小さくすればよいし、広帯域の反射を所望する際には波長幅(Δλ)を大きくすればよい。さらにこの選択反射は重合体の厚みの影響も大きく受ける。色純度を保つためには、厚みが小さくなりすぎないようにしなければならない。均一な配向性を保つためには、厚みが大きくなりすぎないようにしなければならない。したがって、適度な厚みの調整が必要であり、0.5〜25μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。
光学異方体は、液晶表示素子(特に、アクティブマトリックス型およびパッシブマトリックス型の液晶表示素子)に適用する光学補償素子として有効である。この液晶フィルムを光学補償膜として使用するのに適している液晶表示素子の型の例は、IPS型(イン・プ
レーン・スイッチング)、OCB型(光学的に補償された複屈折)、TN型(ツィステッド・
ネマティック)、STN型(スーパー・ツィステッド・ネマティック)、ECB型(電気的に制御された複屈折)、DAP型(整列相の変形効果)、CSH型(カラー・スーパー・ホメオトロピック)、VAN/VAC型(垂直配向したネマチック/コレステリック)、OMI型(光学モー
ド干渉)、SBE型(超複屈折効果)などである。さらにゲスト−ホスト型、強誘電性型、
反強誘電性型などの表示素子用の位相レターダーとして、この液晶フィルムを使用することもできる。なお、液晶フィルムに求められるチルト角の厚み方向の分布や厚みなどのパラメーターの最適値は、補償すべき液晶表示素子の種類とその光学パラメーターに強く依存するので、素子の種類によって異なる。
後述する方法により重合性液晶組成物を調製後、40℃の温浴にて重合性液晶化合物を溶解させた。その後、室温(25℃50%rh)下に24時間保存し、沈殿物が発生するか目視で確認した。
○:沈殿物が全くなく、均一溶液のままである
×:沈殿物が一部確認される
空気雰囲気下において、室温(25℃50%rh)で500Wの超高圧水銀灯(ウシオ電機社製)を用いて90mW/cm2(365nm)の強度の光を5.6秒照射した。
(1)ラビング処理済み配向膜付きガラス基板の作製
厚さ1.1mmガラス基板に、低プレチルト角(水平配向モード)用ポリアミック酸(リクソンアライナー:PIA−5370 JNC(株)製)をスピンコートし、スピンコー
トした塗膜から溶媒を80℃のホットプレート上で除去後、該塗膜を230℃で30分間、オーブンで焼成したものを、レーヨン布を利用してラビング処理した。膜厚は100nmとなるよう、スピンコート条件を設定した。
厚さ1.1mmのガラス基板に、光配向処理(水平配向モード)用桂皮酸エステルポリマー(リクソンコート:PLA−6500 JNC(株))をスピンコートし、スピンコートした塗膜から溶媒を80℃のホットプレート上で除去後、空気雰囲気下において、室温(25℃50%rh)で500Wの超高圧水銀灯(ウシオ電機社製)を用いて30mW
/cm2(365nm)の強度の偏光UVを13.4秒照射した。膜厚は100nmとなるよう、スピンコート条件を設定した。
(3)目視による観察方法
クロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に位相差フィルムを形成した基板を挟持して観察し、基板を水平面内で回転させ、明暗の状態を確認した。明暗の状態より、塗布時のムラやハジキ、配向欠陥の有無を確認した。
○:目視でムラ、ハジキが観察されない
×:目視でムラ、ハジキが観察される
〔配向性の評価〕
(4)偏光顕微鏡による観察方法
位相差フィルムを形成した基板を偏光顕微鏡観察し、微小な配向欠陥の有無を確認した。
○:微小な配向欠陥も観察されない
×:微小な配向欠陥が観察される(塗布ムラ由来の配向欠陥も含む)
式(M2−1−1)で表される重合性液晶化合物を40重量部、式(M2−1−2)で表される重合性液晶化合物を50重量部、式(M2−22−1)で表される重合性液晶化合物を10重量部、光重合開始剤としてイルガキュアー907を5重量部、界面活性剤としてポリフローNo.95を0.1重量部それぞれ計量し、プロピレングリコールジアセテート/シクロペンタノン(5/95)混合溶媒1000重量部に混合し、40℃で1時間加熱した。その後、0.1μmのメンブランフィルターでろ過して本発明の重合性液晶組成物 組成(1)を得た。
本発明の重合性液晶組成物 組成(1)の調製と同様にして、溶媒のみ表1に記載の重量部へと変更することで組成(2)〜組成(18)を得た。
調製した重合性液晶組成物 組成(1)を室温(25℃50%rh)下に24時間保存し、沈殿物が発生するか目視で確認したところ、沈殿物は確認されず、均一溶液のままであった。
.6秒照射した。膜厚は0.4μmであった。この光学異方体を目視による観察方法で観察したところ、ムラ、ハジキは観察されなかった。また、この光学異方体を偏光顕微鏡による観察方法で観察したところ、微小な配向欠陥も観察されなかった。
実施例(1)と同様にして、実施例(2)〜(12)、比較例(1)〜(7)の重合性液晶組成物の溶解性の評価、塗布性の評価、配向性の評価を行った結果を表1に示す。
本発明の重合性液晶組成物 組成(19)の調製と同様にして、溶媒のみ表2に記載の重量部へと変更することで組成(20)〜組成(28)を得た。
実施例(19)と同様にして、実施例(20)〜(26)、比較例(8)〜(9)の重合性液晶組成物の溶解性の評価、塗布性の評価、配向性の評価を行った結果を表2に示す。
〔ジアセテート溶媒〕
PGDA:プロピレングリコールジアセテート
1,4−BDDA:1,4−ブタンジオールジアセテート
1,3−BGDA:1,3−ブチレングリコールジアセテート
〔ケトン溶媒〕
MEK:メチルエチルケトン
CPN:シクロペンタノン
〔モノアセテート溶媒〕
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
〔エーテル溶媒〕
EDM:ジエチレングリコールメチルエチルエーテル
〔炭化水素溶媒〕
TL:トルエン
Claims (17)
- 1分子中に1つ以上の重合性官能基を有する重合性液晶化合物を少なくとも1種類と、溶媒とを含む重合性液晶組成物であって、前記溶媒がジアセテート溶媒とケトン溶媒を含む、重合性液晶組成物。
- ジアセテート溶媒が、溶媒全量に対して1重量%〜75重量%含まれる、請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- ジアセテート溶媒が、プロピレングリコールジアセテート、1,4-ブタンジオールジ
アセテート、および1,3−ブチレングリコールジアセテートから選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の重合性液晶組成物。 - ジアセテート溶媒が、プロピレングリコールジアセテート、および1,4-ブタンジオ
ールジアセテートから選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1〜2のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物。 - ケトン溶媒が、溶媒全量に対して50重量%〜95重量%含まれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物。
- ケトン溶媒が、シクロペンタノンである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物。
- さらに、モノアセテート溶媒が、溶媒全量に対して30重量%以下含まれる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物。
- モノアセテート溶媒が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである、請求項6に記載の重合性液晶組成物。
- さらに、エーテル溶媒が、溶媒全量に対して10重量%以下含まれる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物。
- エーテル溶媒が、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルである、請求項8に記載の重合性液晶組成物。
- ジアセテート溶媒、ケトン溶媒、モノアセテート溶媒、エーテル溶媒以外の溶媒をさらに含み、その含有量が、重合性液晶組成物中の溶媒全量に対して5重量%以下である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物。
- アルコール溶媒、または炭化水素溶媒の少なくとも一方を含み、該アルコール溶媒及び該炭化水素溶媒の含有量の合計が、重合性液晶組成物中の溶媒全量に対して5重量%以下である、請求項11に記載の重合性液晶組成物。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物を、配向させた状態で硬化して得られる光学異方体。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物を、水平配向させた状態で硬化して得られる光学異方体。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物を、ツイスト配向させた状態
で硬化して得られる光学異方体。 - 請求項1〜12のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物を、垂直配向させた状態で硬化して得られる光学異方体。
- 請求項13〜16のいずれか一項に記載の光学異方体を複数積層して得られる積層光学異方体。
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