JP2017146575A - 重合性液晶組成物及び光学異方体 - Google Patents

重合性液晶組成物及び光学異方体 Download PDF

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JP2017146575A JP2016072551A JP2016072551A JP2017146575A JP 2017146575 A JP2017146575 A JP 2017146575A JP 2016072551 A JP2016072551 A JP 2016072551A JP 2016072551 A JP2016072551 A JP 2016072551A JP 2017146575 A JP2017146575 A JP 2017146575A
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永久 宮川
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Abstract

【課題】重合性液晶化合物の溶解性が良好であり、基板上に塗布した時にも、基板や基材を溶解させることなく重合性液晶組成物が良好に配向し、かつ、塗布時に塗膜ムラが発生せず平滑な光学異方体を得ることができる重合性液晶組成物を提供する。【解決手段】1分子中に1つ以上の重合性官能基を有する重合性液晶化合物を少なくとも1種類と、溶媒とを含む重合性液晶組成物であって、前記溶媒がジアセテート溶媒とケトン溶媒等を含む、重合性液晶組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、位相差フィルム等の光学材料の作成に有用な重合性液晶組成物、当該重合性液晶組成物から作成された光学異方体に関する。さらに詳しくは、重合性液晶組成物塗布時のハジキやムラが発生せず、良好に配向した重合性液晶組成物、当該重合性液晶組成物から作成された光学異方体に関する。
液晶表示素子などのディスプレイ装置において、コントラストや色味の視野角依存性を改善させたり、輝度を向上させたりすることを目的として、光学異方体が用いられている。用いられる光学異方体は例えば位相差フィルム(膜)、位相差パターニング膜、水平配向液晶フィルムとして、種々の液晶表示素子に応用されている。
重合性液晶組成物を基板に塗布して、配向膜等により重合性液晶組成物を配向させた状態で加熱、あるいは活性エネルギー線を照射して重合性液晶組成物を配向させ固定化することによって光学異方体が得られることが知られている(例えば、特許文献1)。しかし、重合性液晶組成物は欠陥無く均一に塗布することが困難であること、また重合性液晶組成物を配向欠陥無く配向させることが困難であることから、生産性が欠ける。
重合性液晶組成物を用いる場合、印刷もしくは塗布(以下、単に塗布という。)を容易にするために、その重合性液晶組成物中に溶媒を用いることが必要となる。しかしながら、溶媒を用いた場合、塗布の対象となる基材の耐溶媒性や、重合性液晶化合物の溶解性が問題となり、塗膜にムラやハジキが生じやすい。そこで、特許文献2〜4において改善方法が提案されているが、更なる改善が求められていた。
特開2009−184974号公報 国際公開第2014/192655号 特開2004−99861号公報 特表2007−68833号公報
本発明では上記の問題を解決するため、重合性液晶化合物の溶解性が良好であり、重合性液晶組成物を基板上に塗布した時にも、基板や基材を溶解させることなく重合性液晶組成物が良好に配向し、かつ、塗布時に塗膜ムラが発生せず平滑な光学異方体を得ることができる重合性液晶組成物を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、種々の重合性液晶組成物の組み合わせを鋭意検討した結果、特定の有機溶媒を含むことによって、重合性液晶化合物の溶解性が良好であり、また、配向性に優れ、塗布時にムラやハジキが発生しない光学異方体が得られることを見出し本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[17]を要旨とする。
[1] 分子中に1つ以上の重合性官能基を有する重合性液晶化合物を少なくとも1種類と
、溶媒とを含む重合性液晶組成物であって、前記溶媒がジアセテート溶媒とケトン溶媒を
含む、重合性液晶組成物。
[2] ジアセテート溶媒が、溶媒全量に対して5重量%〜50重量%含まれる、[1]に
記載の重合性液晶組成物。
[3] ジアセテート溶媒が、プロピレングリコールジアセテート、1,4-ブタンジオールジアセテート、および1,3−ブチレングリコールジアセテートから選ばれる少なくとも1つを含む、[1]または[2]に記載の重合性液晶組成物。
[4] ジアセテート溶媒が、プロピレングリコールジアセテート、および1,4-ブタンジオールジアセテートから選ばれる少なくとも1つを含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
[5] ケトン溶媒が、溶媒全量に対して50重量%〜95重量%含まれる、[1]〜[4]
のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
[6] ケトン溶媒が、シクロペンタノンである、[1]〜[5]のいずれかに記載の重合性
液晶組成物。
[7] さらに、モノアセテート溶媒が溶媒全量に対して30重量%以下含まれる、[1]〜
[6]のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
[8] モノアセテート溶媒が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートであ
る、[7]に記載の重合性液晶組成物。
[9] さらに、エーテル溶媒が、溶媒全量に対して10重量%以下含まれる、[1]〜[
8]のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
[10] エーテル溶媒が、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルである、[9]に
記載の重合性液晶組成物。
[11] ジアセテート溶媒、ケトン溶媒、モノアセテート溶媒、エーテル溶媒以外の溶媒
をさらに含み、その含有量が、重合性液晶組成物中の溶媒全量に対して5重量%以下である、[1]〜[10]のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
[12] アルコール溶媒、または炭化水素溶媒の少なくとも一方を含み、該アルコール溶
媒及び該炭化水素溶媒の含有量の合計が、重合性液晶組成物中の溶媒全量に対して5重量%以下である、[11]に記載の重合性液晶組成物。
[13] [1]〜[12]のいずれかに記載の重合性液晶組成物を、配向させた状態で硬化し
て得られる光学異方体。
[14] [1]〜[12]のいずれかに記載の重合性液晶組成物を、水平配向させた状態で硬
化して得られる光学異方体。
[15] [1]〜[12]のいずれかに記載の重合性液晶組成物を、ツイスト配向させた状態
で硬化して得られる光学異方体。
[16] [1]〜[12]のいずれかに記載の重合性液晶組成物を、垂直配向させた状態で硬
化して得られる光学異方体。
[17] [13]〜[16]のいずれかに記載の光学異方体を複数積層して得られる積層光学
異方体。
本発明の重合性液晶組成物は溶解性が良好であり、この重合性液晶組成物を用いることによって、重合性液晶組成物の塗布時のハジキやムラが発生せず、良好に配向した光学異方体を得ることができる。
以下、実施形態及び例示物等を示して本発明について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
「液晶相」はネマチック相、スメクティック相、コレステリック相などの総称である。
「液晶性」とは、液晶相を有する化合物および液晶相を有しないが液晶組成物の成分とし
て有用な化合物となりうることをいう。
「液晶組成物」とは液晶相を有する混合物および該混合物に溶媒を加えた物の総称である。
「液晶化合物」とは、液晶相を有する化合物および液晶相を有しないが液晶組成物の成分として有用な化合物の総称である。
「重合性」とは、光、熱、触媒などの手段により重合し、より分子量が大きい化合物を与える能力を有することをいう。
「重合性基」とは、重合性を与える官能基をいう。
「重合性化合物」とは、重合性基を有する化合物を意味する。
「重合性液晶化合物」とは、重合性を有する液晶化合物をいう。
「重合性液晶組成物」とは、重合性化合物が含まれる液晶組成物をいう。
「単官能性」とは、1分子中に1つの重合性官能基を有することをいう。
「単官能化合物」あるいは「単官能性化合物」とは、1分子中に1つの重合性官能基を有する化合物をいう。
「多官能性」とは、1分子中に複数の重合性官能基を有することをいう。
「多官能化合物」あるいは「多官能性化合物」とは、1分子中に複数の重合性官能基を有する化合物をいう。
式(1)で表わされる化合物を、化合物(1)と表記することがある。他の式で表される化合物についても同様の簡略化法に従って称することがある。
化合物の構造を説明する際に用いる用語「少なくとも一つの」は、位置だけでなく個数についても少なくとも一つであることを意味する。例えば、「少なくとも一つのAはB、CまたはDで置き換えられてもよい」という表現は、少なくとも一つのAがBで置き換えられる場合、少なくとも一つのAがCで置き換えられる場合および少なくとも一つのAがDで置き換えられる場合に加えて、複数のAがB〜Dの少なくとも2つで置き換えられる場合をも含むことを意味する。但し、少なくとも一つの−CH2−が−O−で置き換えら
れてもよいとする定義には、結果として結合基−O−O−が生じるような置き換えは含まれない。また、少なくとも一つの−CH2−が−O−で置き換えられる場合、炭素数が記
載の範囲を越えることはない。
例えば、後述する式(S)におけるR1は炭素数1〜20を有するアルキレンであり、
このアルキレンにおいて少なくとも一つの−CH2−は−O−などで置き換えられてもよ
いが、−O−などでの置き換えを含むアルキレンの炭素数は、この場合20を超えるものではない。このルールは、他の定義についても同様である。
化学式として、下記に示す内容の記載があった場合には、AからBへの直線は結合を意味しており、Aにおける水素が基Bで置き換えられていて、その位置は任意であることを意味している。Xは置き換えられる基Bの数を示している。Xが0の場合は、Bは存在せず、また、置き換えられていないことを示す。
Figure 2017146575
〔1.重合性液晶組成物〕
本発明の重合性液晶組成物は、1分子中に1つ以上の重合性官能基を有する「重合性液晶化合物」を少なくとも1つと、ジアセテート構造を有する溶媒(以下、適宜「ジアセテート溶媒」という。)と、ケトン構造を有する溶媒(以下、適宜「ケトン溶媒」という。
)とを主成分として含む組成物である。
〔1−1.重合性液晶化合物〕
重合性液晶化合物は、1分子中に1つ以上の重合性官能基を有する。重合性官能基は、適切な条件下において重合性液晶化合物を重合させる基である。重合性液晶化合物が重合性官能基を1つ以上有することにより、重合性液晶組成物を成膜して硬化させる場合に、重合性液晶組成物を重合させて硬化物を得ることができる。
前記の重合性官能基としては、例えば、カルボキシル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基、チオエポキシ基、メルカプト基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、オキセタン基、チエタニル基、アジリジニル基、ピロール基、ビニル基、アリル基、フマレート基、シンナモイル基、オキサゾリン基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基、及びアミノ基などが挙げられる。なお、(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタクリルのことを指す。また、1分子中に含まれる重合性官能基は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。しかしながら通常用いられる光硬化でフィルムを作成する場合、アクリル基やメタクリル基を選択する事が、高い硬化性、溶媒への溶解性、取扱いのしやすさなどの点から好ましい。
重合性液晶化合物としては、下記式(M1)、(M2)および(M3)で表される化合物が好ましい。
Figure 2017146575
式(M1)、(M2)および(M3)中、AMはそれぞれ独立して1,4−フェニレン
、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロへキセニレン、ピリジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、またはフルオレン−2,7−ジイルから選ばれるいずれかの二価基であり、該二価基において、少なくとも一つの水素はフッ素、塩素、シアノ、ヒドロキシ、ホルミル、トリフルオロアセチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、炭素数1〜5のアルキルエステル、または炭素数1〜5のアルカノイルで置き換えられてもよく;ZMはそれぞれ独立して単結合、−OCH2−、−CH2O−、−COO
−、−OCO−、−COS−、−SCO−、−OCOO−、−CONH−、−NHCO−
、−CF2O−、−OCF2−、−CH2CH2−、−CF2CF2−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH2CH2COO−、−OCOCH2CH2−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=CCH3−、−CCH3=N−、−N=N−、または−C≡C−であり;XMは水素、フッ素、塩素、トリフルオロメチル、トリフルオロ
メトキシ、シアノ、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルケニル、炭素数1〜20のアルコキシ、または炭素数1〜20のアルキルエステルであり;qは1〜4の整数であり;cおよびdはそれぞれ0〜3の整数であり、かつ1≦c+d≦4の関係であり;aは0〜20の整数であり;RMは水素またはメチルであり;YMは単結合、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−であり;Qは単結合、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−である。
ここで、q、c、またはdが2以上である場合、このAMおよびZMはその繰り返し毎に異なっていても良い。
また、上記式(M1)、(M2)および(M3)で表される化合物において、式(M1)または(M2)で表される化合物を用いることがより好ましい。
式(M1)で表される化合物は単官能重合性液晶化合物であり、重合性液晶組成物の液晶温度範囲、光学特性および配向性を制御しやすい。また、添加量を増やすことでホメオトロピック配向を得やすくなる。式(M2)で表される化合物は2官能重合性液晶化合物であり、この重合体は三次元構造になるため、1つの重合性基を有する式(M1)で表される化合物と比較して硬い重合体となる。式(M3)で表される化合物は3官能重合性液晶化合物であり、この重合体はさらに強固なネットワークを形成することができ、1つおよび2つの重合性基を有する化合物と比較してさらに硬い重合体となる。今後、式(M1)、(M2)および(M3)で表される化合物や、これらから派生する化合物の総称として式(M)と称することがある。
以下、式(M1)で表される化合物の好ましい例を示す。
Figure 2017146575
Figure 2017146575
式(M1−1)〜(M1−24)において、RMは独立して水素またはメチルであり、
aは独立して1〜12の整数である。
以下、式(M2)で表される化合物の好ましい例を示す。
Figure 2017146575
Figure 2017146575
Figure 2017146575
式(M2−1)〜(M2−31)において、RMは独立して水素またはメチルであり、
aは独立して1〜12の整数である。式中に2つ以上のaがあるとき、任意の2つのaは同一でもよく、異なっていてもよい。
以下、式(M3)で表される化合物の好ましい例を示す。
Figure 2017146575
Figure 2017146575
式(M3−1)〜(M3−11)において、RMは独立して水素またはメチルであり、
aは独立して1〜12の整数である。式中に2つ以上のaがあるとき、任意の2つのaは同一でもよく、異なっていてもよい。
液晶化合物における配向は、チルト角の大きさなどに基づいてホモジニアス(homogeneous;平行)、ホメオトロピック(homeotropic;垂直)、チルト(tilted;傾き)、ツイスト(twisted;ねじれ)などに分類される。チルト角は、液晶化合物の配向状態および
支持基材の間の角度である。ホモジニアスは、配向状態が基材に平行で、かつ一方向に並んでいる状態をいう。ホモジニアス配向におけるチルト角の例は0度から5度である。ホメオトロピックは、配向状態が基材に垂直である状態をいう。ホメオトロピック配向におけるチルト角の例は、85度から90度である。チルトは、配向状態が基材から離れるにしたがって、平行から垂直に立ちあがっている状態をいう。チルト配向におけるチルト角(傾き角)の例は5度から85度である。ツイストは、配向状態が基材に平行ではあるが、らせん軸を中心に階段状にねじれている状態をいう。ツイスト配向におけるチルト角の例は0度から5度である。
本発明の重合性液晶組成物は、式(M)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有する。本発明の重合性液晶組成物を、ラビング処理等の配向処理がなされているプラスチック基板上やプラスチックの薄膜で表面が被覆された支持基板上に塗工して製膜する場合、ホモジニアス配向やハイブリッド配向となる。また、本発明の重合性液晶組成物に、後述する非重合性あるいは重合性の光学活性化合物を添加した場合にはツイスト配向となる。本発明の重合性液晶組成物に後述するカルド構造を有する化合物、または単官能の液晶化合物を加えるとホメオトロピック配向が得られやすくなる。
本発明の重合性液晶組成物における、上記式(M)で表される化合物の含有量は、重合性液晶組成物全量に対して、通常3重量%以上、好ましくは5重量%以上である態様を挙げることができる。一方、上記式(M)で表される化合物の含有量は、重合性液晶組成物全量に対して、通常50重量%以下、好ましくは45重量%以下である態様を挙げること
ができる。
〔1−2.溶媒〕
重合性液晶組成物に含有される溶媒としては、重合性液晶化合物や、所望により含有される光学活性化合物、重合性液晶化合物の硬化を促進させる重合開始剤等を十分に溶解させることが可能な溶媒であることが必要である。特に、重合性液晶化合物の溶解度は、塗布時の膜厚やムラ、ハジキに大きな影響を与えるため、十分な溶解度を有する必要がある。
本発明の重合性液晶組成物は、溶媒として、ジアセテート溶媒とケトン溶媒とを含む。ジアセテート溶媒とケトン溶媒を含むことにより、重合性液晶化合物の高い溶解性と、塗布時に発生するムラやハジキの抑制効果とを両立することが可能となり、平滑な光学異方体を得ることが出来る。
重合性液晶組成物に含有される溶媒の含有量は、重合性液晶組成物全量に対して、通常50重量%以上、好ましくは60重量%以上である態様を挙げることができる。一方、溶媒の含有量は、重合性液晶組成物全量に対して、通常97重量%以下、好ましくは95重量%以下である態様を挙げることができる。
また、重合性液晶組成物に含有される溶媒として、モノアセテート溶媒およびエーテル溶媒を含んでもよい。
〔1−2−1.ジアセテート溶媒〕
ジアセテート溶媒は、分子中に2つのアセテート構造を有し、かつ−20℃から100℃、の任意の気圧下で、液体相を有する純物質をいう。ジアセテート溶媒としては、下記式(S)で表される化合物が好ましい。
Figure 2017146575
1は炭素数1〜20を有するアルキレンであり、該アルキレンにおいて少なくとも一
つの−CH2−は−O−または−CO−で置き換えられてもよく、分岐していてもよい。
以下、式(S)で表される化合物の好ましい例を示す。
Figure 2017146575
式(S)で表されるジアセテート溶媒の中でも、重合性液晶化合物の溶解性および塗布時に発生するムラやハジキの抑制効果が高いため、プロピレングリコールジアセテート、1,4−ブタンジオールジアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテートなどがより好ましく、プロピレングリコールジアセテート、1,4−ブタンジオールジアセテートまたはこれらの組み合わせがより好ましい。
重合性液晶組成物に含まれる溶媒全量に対する、ジアセテート溶媒の含有量は、好ましくは1〜75重量%、さらに好ましくは5〜50重量%である態様を挙げることできる。
〔1−2−2.ケトン溶媒〕
ケトン溶媒は、分子中に1つ以上のケトン構造を有し、かつ−20℃から100℃、の任意の気圧下で、液体相を有する純物質をいう。ケトン溶媒としては、下記式(K1)および式(K2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2017146575
2、R3はそれぞれ独立して、炭素数1〜20を有するアルキルであり、該アルキルにおいて少なくとも一つの−CH2−は−O−または−CO−で置き換えられてもよく、分
岐していてもよい。
4はそれぞれ独立して、炭素数1〜20を有するアルキレンであり、該アルキレンに
おいて少なくとも一つの−CH2−は−O−または−CO−で置き換えられてもよく、分
岐していてもよい。
式(K1)及び(K2)で表される化合物の中でも、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、およびメチルプロピルケトンなどが好ましい。重合性液晶化合物の溶解性が高いためシクロペンタノンがより好ましい。
重合性液晶組成物に含まれる溶媒全量に対する、ケトン溶媒の含有量は、好ましくは25〜99重量%、さらに好ましくは50〜95重量%である態様を挙げることできる。
重合性液晶組成物における、ジアセテート溶媒とケトン溶媒の比率については、重合性組成物が含有する溶媒がこれらの溶媒のみである場合、溶媒全量に対するケトン溶媒の含有量が50重量%以上である態様を好ましく挙げることができる。
〔1−2−3.モノアセテート溶媒〕
モノアセテート溶媒は、分子中に1つのアセテート構造を有し、かつ−20℃から100℃、の任意の気圧下で、液体相を有する純物質をいう。し、かつ−20℃から100℃、一気圧下で、液体である純物質をいう。モノアセテート溶媒としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、アセト酢酸メチル、および1−メトキシ−2−プロピルアセテートなどが好ましい。中でも、重合性液晶化合物の溶解性が高いためプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートがより好ましい。
重合性液晶組成物に含有させる溶媒として、モノアセテート溶媒を含有させる場合、その含有量は、溶媒全量に対して30重量%以下である態様を挙げることができる。一方で、下限値としては、溶媒全量に対して0.1重量%以上を挙げることができる。
〔1−2−4.エーテル溶媒〕
エーテル溶媒は、分子中に1つ以上のエーテル構造を有し、かつ−20℃から100℃、の任意の気圧下で、液体相を有する純物質をいう。エーテル溶媒としては、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ビス(2−プロピル)エーテル、1,4−ジオキサンおよびテトラヒドロフラン(THF)、エチレングリコールモノアルキルエーテル(例:エチレングリコールモノメチルエーテルおよびエチレングリコールモノブチルエーテル)、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル(例:ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル(例:プロピレングリコールモノブチルエーテル)、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル(例:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル)、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例:エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート)、トリエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートおよびプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート)、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例:ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、およびジエチレングリコールメチルエチルエーテルなどが好ましい。
重合性液晶組成物に含有させる溶媒として、エーテル溶媒を含有させる場合、その含有量は、溶媒全量に対して10重量%未満である態様を挙げることができる。一方で、下限値としては、溶媒全量に対して0.1重量%以上を挙げることができる。
〔1−2−5.その他の溶媒〕
その他の溶媒として、アミド溶媒、アルコール溶媒、または芳香族を含むもしくは芳香族を含まない炭化水素溶媒等が挙げられる。これらの中では、アルコール溶媒、または炭化水素溶媒の少なくとも一方を含む態様を挙げることができる。ただし、本発明の効果である重合性液晶化合物の溶解性及び塗布時のムラやハジキの抑制効果を低減させる為、その含有量は溶媒全量に対して5重量%以下であることが好ましい。
アミド溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミドジメチルアセタール、N−メチルカプロラクタムおよびジメチルイミダゾリジノンなどが好ましい。
アルコール溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、t−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、ブタノール、2−エチルブタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、1−ドデカノール、エチルヘキサノール、3、5、5−トリメチルヘキサノール、n−アミルアルコール、ヘキサフルオロ−2−プロパノール、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−3−メトキシブタノール、シクロヘキサノールおよびメチルシクロヘキサノールなどが好ましい。
芳香族を含む炭化水素溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、i−プロピルベンゼン、n−プロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、s−ブチルベンゼン、n−ブチルベンゼン、およびテトラリンなどが好ましい。芳香族を含む炭化水素溶媒としては、さらにハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒を挙げることができ、その好ましい例はクロロベンゼンを挙げることができる。芳香族を含まない炭化水素溶媒としては、脂肪族炭化水素系溶媒を挙げることができ、その好ましい例としては、ヘキサンおよびヘプタンなどを挙げることができる。芳香族を含まない炭化水素溶媒としては、さらにハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒を挙げることができ、その好ましい例としては、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエチレンおよびテトラクロロエチレンなどを挙げることができる。芳香族を含まない炭化水素溶媒としては、さらに脂環式炭化水素系溶媒を挙げることができ、その好ましい例としては、シクロヘキサンおよびデカリンなどを挙げることができる。
〔1−3.界面活性剤〕
本発明の重合性液晶組成物は、さらに界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては非イオン性界面活性剤が好ましく、非イオン性界面活性剤が重合性液晶組成物に含まれた場合には、その重合性液晶組成物から形成される塗布膜の平滑性を向上させる効果や空気界面側のチルト配向を抑制する効果などがある。
非イオン性界面活性剤を添加する場合の好ましい割合は、重合性液晶化合物の重量に対する重量比で0.0001〜0.5である。より好ましい重量比の範囲は0.0001〜0.005である。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、シリコーン系非イオン性界面活性剤、フッ素系非イオン性界面活性剤、炭化水素系非イオン性界面活性剤などがある。
シリコーン系非イオン性界面活性剤としては、例えば、未変性シリコーンあるいは変性シリコーンを主成分とした共栄社化学(株)製のポリフローATF―2、グラノール100、グラノール115、グラノール400、グラノール410、グラノール435、グラノール440、グラノール450、グラノールB−1484、ポリフローKL−250、ポリフローKL−260、ポリフローKL−270、ポリフローKL−280、BYK−300、BYK−302、BYK−306、BYK−307、BYK−310、BYK−315、BYK−320、BYK−322、BYK−323、BYK−325、BYK−330、BYK−331、BYK−333、BYK−337、BYK−341、BYK−342、BYK−344、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、BYK−370、BYK−375、BYK−377、BYK−378、BYK−3500、BYK−3510、およびBYK−3570などが挙げられる。
フッ素系非イオン性界面活性剤としては、例えば、BYK−340、フタージェント251、フタージェント221MH、フタージェント250、FTX−215M、FTX−218M、FTX−233M、FTX−245M、FTX−290M、FTX−209F、FTX−213F、フタージェント222F、FTX−233F、FTX−245F、FTX−208G、FTX−218G、FTX−240G、FTX−206D、フタージェント212D、FTX−218、FTX−220D、FTX−230D、FTX−240D、FTX−720C、FTX−740C、FTX−207S、FTX−211S、FTX−220S、FTX−230S、KB−L82、KB−L85、KB−L97、KB−L109、KB−L110、KB−F2L、KB−F2M、KB−F2S、KB−F3M、およびKB−FaMなどが挙げられる。
炭化水素系非イオン性界面活性剤としては、例えば、アクリル系ポリマーを主成分とし
たポリフローNo.3、ポリフローNo.50EHF、ポリフローNo.54N、ポリフローNo.75、ポリフローNo.77、ポリフローNo.85HF、ポリフローNo.90、ポリフローNo.95、ポリフローNo.99C、BYK−350、BYK−352、BYK−354、BYK−355、BYK−358N、BYK−361N、BYK−380N、BYK−381、BYK−392、およびBYK−Silclean3700などが挙げられる。
また、界面活性剤は重合性液晶化合物と一体化させるために重合性基を有していてもよい。界面活性剤に導入される重合性基としては、UV反応型の官能基や熱重合性を有する官能基などが挙げられる。重合性液晶化合物との反応性の観点からUV反応型の官能基が好ましい。
基材への塗れ性を最適化するには、(基材)湿潤剤として分類される界面活性剤を併用してもよい。湿潤剤は重合性液晶組成物の表面張力を低下させ、塗工基材への塗れ性を向上させる効果を有する。このような湿潤剤としては、ポリフローシリーズ(KL−100、KL−700、LE−604、LE−605、LE−606)、TEGO Twinシリーズ(4000)、TEGO Wetシリーズ(KL245、250、260、265、270、280、500、505、510)などが挙げられる。なお、湿潤剤の補助剤として、フッ化変性ポリマーやフッ化変性アクリルポリマーを主成分とした界面活性剤を適用してもよい。このようなものとしては、AFCONA社製の3000シリーズ(例えば、3277、3700、3770等)が挙げられる。
なお、上記のポリフローおよびグラノールはどちらも共栄社化学(株)から販売されている商品の名称である。BYKはビックケミー・ジャパン(株)から販売されている商品の名称である。フタージェント、FTXおよびKBは(株)ネオスから販売されている商品の名称である。
上記の界面活性剤は、単独で使用してもよく、2つ以上を混合して使用してもよい。
〔1−4.その他の重合性化合物、添加物〕
上記の重合性液晶組成物は、その他の重合性化合物、添加物を含んでもよい。
その他の重合性化合物、添加物、を例示する。これらの化合物は市販品でもよい。
〔1−4−1.その他の重合性化合物〕
その他の重合性化合物としては、ビニル誘導体、スチレン誘導体、(メタ)アクリル酸誘導体、オキシラン誘導体、オキセタン誘導体、ソルビン酸誘導体、フマル酸誘導体、イタコン酸誘導体などの化合物であって液晶性を有しないものが挙げられる。この液晶性を有しないその他の重合性化合物には、重合性基を1つ有する化合物、重合性基を2つ有する化合物および重合性基を3つ以上有する多官能化合物などがある。
その他の重合性化合物は、液晶相を維持できる限り添加してもよい。式(M)で表される化合物の重量、およびその他の液晶化合物やその他の重合性液晶化合物を含有する場合は式(M)で表される化合物との合計重量に対する重量比で0.5以下であることが好ましい。
重合性基を1つ有する化合物としては、例えば、スチレン、核置換スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、ビニルスルホン酸、脂肪酸ビニル(例:酢酸ビニル)、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸(例:アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸など)、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル(アルキルの炭素数1〜18)、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル(ヒドロキシアルキルの炭素数1〜18)、(メタ)アクリル
酸のアミノアルキルエステル(アミノアルキルの炭素数1〜18)、(メタ)アクリル酸のエーテル酸素含有アルキルエステル(エーテル酸素含有アルキルの炭素数3〜18、例:メトキシエチルエステル、エトキシエチルエステルおよびメトキシプロピルエステル)、N−ビニルアセトアミド、p−t−ブチル安息香酸ビニル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル、2,2−ジメチルブタン酸ビニル、2,2−ジメチルペンタン酸ビニル、2−メチル−2−ブタン酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、2−エチル−2−メチルブタン酸ビニル、ジシクロペンタニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、2−メタクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、重合度1〜100のポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体等のポリアルキレングリコ−ルのモノ(メタ)アクリル酸エステル又はジ(メタ)アクリル酸エステル、若しくは末端が炭素数1〜6のアルキル基によってキャップされた重合度1〜100のポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、およびエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体等のポリアルキレングリコ−ルのモノ(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。
重合性基を2つ有する化合物としては、例えば、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノールA EO付加ジアクリレート、ビスフェノールAグリシジルジアクリレート(ビスコート V#700)、ポリエチレングリコールジアクリレート、およびこれらの化合物のメタクリレート化合物などが挙げられる。
重合性基を3つ以上有する化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールEO付加トリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、トリス((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ビスコート V#802(官能基数=8)、ビスコート V#1000(官能基数=平均14)などが挙げられる。「ビスコート」は大阪有機化学株式会社の商品名である。官能基が16以上のものはPerstorp Specialty Chemicalsが販売しているBoltorn H20(16官能)、Boltorn H30(32官能)、Boltorn H40(64官能)を原料にそれらをアクリル化することで得られる。
その他の重合性化合物としては、さらに、カルド構造を有する重合性フルオレン誘導体が挙げられる。これらの化合物は、配向方向の制御や重合体の硬化度をさらに高めるのに適している。カルド構造を有する重合性フルオレン誘導体の例を式(α−1)〜(α−6
)に示す。
Figure 2017146575
また、その他の重合性化合物としては、さらに、ビスフェノール構造を有する重合性化合物が挙げられる。これらの化合物は、重合性液晶組成物の被膜形成能や配向均一性の補助に適している。重合性ビスフェノール誘導体の例を式(N−1)〜(N−6)に示す。
Figure 2017146575
上記のその他の重合性化合物は単独で使用してもよく、2つ以上を混合して使用してもよい。また、これらの化合物は市販品であってもよい。
〔1−4−2.添加物〕
重合速度を最適化するために、重合開始剤を重合性液晶組成物に添加してもよい。重合開始剤としては、例えば、光ラジカル開始剤が挙げられる。光ラジカル重合開始剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(ダロキュアー1173)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(イルガキュアー651)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュアー184)、イルガキュアー127、イルガキュアー500(イルガキュアー184とベンゾフェノンの混合物)、イルガキュアー2959、イルガキュアー907、イルガキュアー369、イルガキュアー379、イルガキュアー754、イルガキュアー1300、イルガキュアー819、イルガキュアー1700、イルガキュアー1800、イルガキュアー1850、イルガキュアー1870、ダロキュアー4265、ダロキュアーMBF、ダロキュアーTPO、イルガキュアー784、イルガキュアー754、イルガキュアーOXE01、イルガキュアーOXE02、アデカオプトマーN−1919、アデカアークルズNCI−831およびアデカアークルズNCI−930などが挙げられる。上記のダロキュアーおよびイルガキュアーはどちらもBASFジャパン(株)から販売されている商品の名称であり、アデカオプトマーおよびアデカアークルズはどちらも(株)ADEKAから販売されている商品の名称である。
上記光ラジカル重合開始剤としては、さらに、p−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン混合物、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカ
プトベンズイミダゾール混合物、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4−ジエチルキサントン/p−ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、ベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物などが挙げられる。
光ラジカル重合開始剤の好ましい添加量は、重合性液晶組成物に含まれる重合性液晶化合物の全量に対して重量比で0.0001〜0.20である。この重量比のより好ましい範囲は0.001〜0.15である。さらに好ましい範囲は0.01〜0.15である。上記光ラジカル開始剤は単独で使用してもよく、2つ以上を混合して使用してもよい。また、これら重合開始剤は市販品であってもよい。
また、これら光ラジカル重合開始剤に、増感剤を添加して使用してもよい。増感剤としては、例えば、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート(ダロキュアーEDB)、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート(ダロキュアーEHA)などが挙げられる。これら増感剤は単独で使用してもよく、2つ以上を混合して使用してもよい。また、これら増感剤は市販品であってもよい。
重合体の重合反応率や機械特性を制御する等のために、連鎖移動剤を重合性液晶組成物に添加してもよい。連鎖移動剤を用いることにより、得られる重合体の反応率や鎖長を制御することができる。連鎖移動剤の量を増大させると、重合反応率が低下し、ポリマー鎖の長さは減少する。好ましい連鎖移動剤は、チオール化合物やスチレンダイマーである。これら連鎖移動剤は単独で使用してもよく、2つ以上を混合して使用してもよい。また、これら連鎖移動剤は市販品であってもよい。
上記チオール系連鎖移動剤としては、単官能性チオールである、ドデカンチオール、2−エチルへキシル−3−メルカプトプロピオネートなどや、多官能性チオールである、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン(カレンズMT BD1)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(カレンズMT PE1)、および1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(カレンズMT NR1)などが挙げられる。「カレンズ」は昭和電工株式会社の商品名である。
上記スチレンダイマー系連鎖移動剤としては、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、2,4−ジフェニル−1−ブテンなどが挙げられる。
重合性液晶組成物には、保存時の重合開始を防止するために重合防止剤を添加することができる。公知の重合防止剤を使用できるが、その好ましい例は、2,5−ジ(t−ブチル)ヒドロキシトルエン(BHT)、ハイドロキノン、メチレンブルー、ジフェニルピクリン酸ヒドラジド(DPPH)、フェノチアジン、N,N−ジメチル−4−ニトロソアニリンなどのニトロソ化合物、o−ヒドロキシベンゾフェノン、および2H−1,3−ベンゾチアジン−2,4−(3H)ジオンなどのベンゾチアジン誘導体である。
重合性液晶組成物の保存性を向上させるために、重合阻害剤を添加することもできる。重合性液晶組成物内でラジカルが発生した場合は、重合性化合物の重合反応が促進される。これを防ぐ目的で重合阻害剤を添加することが好ましい。重合阻害剤としては、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン酸系酸化防止剤を利用できる。
重合性液晶組成物の耐候性を更に向上させるために、紫外線吸収剤、光安定剤(ラジカル捕捉剤)および酸化防止剤等を添加してもよい。
紫外線吸収剤としては、例えば、チヌビンPS、チヌビンP、チヌビン99−2、チヌビン109、チヌビン213、チヌビン234、チヌビン326、チヌビン328、チヌビン329、チヌビン384−2、チヌビン571、チヌビン900、チヌビン928、チヌビン1130、チヌビン400、チヌビン405、チヌビン460、チヌビン479、チヌビン5236、アデカスタブLA−32、アデカスタブLA−34、アデカスタブLA−36、アデカスタブLA−31、アデカスタブ1413、およびアデカスタブLA−51などが挙げられる。「チヌビン」はBASFジャパン(株)の商品名であり、「アデカスタブ」はADEKAの商品名である。これら紫外線吸収剤は単独で使用してもよく、2つ以上を混合して使用してもよい。また、これら紫外線吸収剤は市販品であってもよい。
光安定剤としては、例えば、チヌビン111FDL、チヌビン123、チヌビン144、チヌビン152、チヌビン292、チヌビン622、チヌビン770、チヌビン765、チヌビン780、チヌビン905、チヌビン5100、チヌビン5050、5060、チヌビン5151、キマソーブ119FL、キマソーブ944FL、キマソーブ944LD、アデカスタブLA−52、アデカスタブLA−57、アデカスタブLA−62、アデカスタブLA−67、アデカスタブLA−63P、アデカスタブLA−68LD、アデカスタブLA−77、アデカスタブLA−82、アデカスタブLA−87、サイテック社製のサイアソーブUV−3346、およびグッドリッチ社のグッドライトUV−3034などが挙げられる。「キマソーブ」はBASFジャパン(株)の商品名である。これら光安定剤は単独で使用してもよく、2つ以上を混合して使用してもよい。また、これら光安定剤は市販品であってもよい。
酸化防止剤としては、例えば、ADEKAのアデカスタブAO−20、AO−30、AO−40、AO−50、AO−60、AO−80、住友化学(株)から販売されているスミライザーBHT、スミライザーBBM−S、およびスミライザーGA−80、並びにBASFジャパン(株)から販売されているIrganox1076、Irganox1010、Irganox3114、およびIrganox245などが挙げられる。これら酸化防止剤は単独で使用してもよく、2つ以上を混合して使用してもよい。また、これら酸化防止剤は市販品であってもよい。
基板との密着性を制御する等のために、シランカップリング剤を重合性液晶組成物に添加してもよい。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリアルコキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、N−(1,3-ジメチルブチリデン)−3−(トリアル
コキシシリル)−1−プロパンアミン、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−クロロトリアルコキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシランなどが挙げられる。また、上記アルコキシシランにおいて、アルコキシ基(3つ)のうちの1つをメチルに置き換えられたジアルコキシメチルシランも、シランカップリング剤として用い得る。これらシランカップリング剤は単独で使用してもよく、2つ以上を混合して使用してもよい。また、これらシランカップリング剤は市販品であってもよい。
〔光学異方体〕
本発明は、本発明の重合性液晶組成物から形成される光学異方体にも関する。光学異方体は、次のようにして得ることができる。まず、重合性液晶組成物を流動性のある状態で支持基板上に塗布し、塗膜を形成させる。重合性液晶組成物の溶液を調製した場合は、支
持基板上に塗布し、これを乾燥させて塗膜を形成させる。その塗膜に光照射して重合性液晶組成物を重合させ、塗膜中の重合性液晶組成物が液晶状態で形成する配向を固定化する。使用できる支持基板の材質としては、ガラスおよびプラスチックなどが挙げられる。プラスチックとしては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、セルロース、トリアセチルセルロースおよびその部分鹸化物、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、およびシクロオレフィン系樹脂などが挙げられる。支持基板は、通常シート状またはフィルム状である。
シクロオレフィン系樹脂としてノルボルネン系樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの中で、不飽和結合を有さないか、又は不飽和結合が水素添加されたものが好適に用いられる。例えば、1種又は2種以上のノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体の水素添加物、1種又は2種以上のノルボルネン系モノマーの付加(共)重合体、ノルボルネン系モノマーとオレフィン系モノマー(エチレン、α−オレフィン等)との付加共重合体、ノルボルネン系モノマーとシクロオレフィン系モノマー(シクロペンテン、シクロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン等)との付加共重合体、及び、これらの変性物等が挙げられ、具体的には、ZEONEX、ZEONOR(共に商品名、日本ゼオン(株)製)、ARTON(商品名、JSR(株)製)、TOPAS(商品名、ティコナ社製)、APEL(商品名、三井化学(株)製)、エスシーナ(商品名、積水化学工業(株)製)、OPTOREZ(商品名、日立化成(株)製)が挙げられる。
支持基板として用い得るこれらのプラスチックからなるフィルム(プラスチックフィルム)は、一軸延伸フィルムであってよく、二軸延伸フィルムであってもよい。これらのフィルムは、例えば、コロナ処理やプラズマ処理などの親水化処理、あるいは疎水化処理などの表面処理を施したものであってもよい。親水化処理の方法は特に制限はないが、コロナ処理あるいはプラズマ処理が好ましく、特に好ましい方法はプラズマ処理である。プラズマ処理は、特開2002−226616号公報、特開2002−121648号公報などに記載されている方法を用いてもよい。また、液晶フィルムとプラスチックフィルムとの密着性を改良するためにアンカーコート層を形成させてもよい。このようなアンカーコート層は液晶フィルムとプラスチックフィルムの密着性を高めるものであれば、無機系材料、有機系材料のいずれであっても何ら問題はない。また、プラスチックフィルムは積層フィルムであってもよい。プラスチックフィルムに代えて、表面にスリット状の溝をつけたアルミニウム、鉄、銅などの金属基板や、表面をスリット状にエッチング加工したアルカリガラス、ホウ珪酸ガラス、フリントガラスなどのガラス基板などを用いることもできる。
これらのガラス基板、プラスチックフィルム等の支持基板には、重合性液晶組成物の塗膜形成に先立って、ホモジニアス配向およびハイブリッド配向の液晶フィルムを形成する場合には、ラビング等による物理的、機械的な表面処理を行う。ホメオトロピック配向の液晶フィルムを形成する場合はラビング等の表面処理を行わない場合が多いが、配向欠陥等を防止する点でラビング処理を行ってもよい。ラビング処理には任意の方法が採用できるが、通常はレーヨン、綿、ポリアミドなどの素材からなるラビング布を金属ロールなどに捲き付け、支持基板または重合体被膜に接した状態でロールを回転させながら移動させる方法、ロールを固定したまま支持基板側を移動させる方法などが採用される。ラビング処理は支持基板に直接施されていてもよく、または支持基板上に予め一般に配向膜と呼ばれるポリイミドなどの重合体被膜を設け、その重合体被膜にラビング処理を施してもよい
。ラビング処理の方法は前述のとおりである。支持基板の種類によっては、その表面に酸化ケイ素を傾斜蒸着して配向能を付与することもできる。
また、ホモジニアス配向およびハイブリッド配向の液晶フィルムを形成する場合には、ラビング等による物理的、機械的な表面処理を行う以外に、支持基板上に予め一般に光配向膜と呼ばれるポリイミドやポリアクリレートなどの重合体被膜を設け、その重合体被膜に偏光UV処理を施してもよい。
重合性液晶組成物またはその溶液を塗布する際、均一な膜厚を得るための塗布方法の例は、スピンコート法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、メニスカスコート法およびダイコート法である。特に、塗布時に重合性液晶組成物にせん断応力がかかるワイヤーバーコート法等を、ラビング等による基板の表面処理を行わないで重合性液晶組成物の配向を制御する場合に用いてもよい。
本発明の重合性液晶組成物の溶液を塗布するときに、塗布後に支持基板上に膜厚の均一な重合性液晶層、即ち重合性液晶組成物の層を形成させるために、熱処理を行ってもよい。熱処理は、ホットプレートや、乾燥炉、温風や熱風の吹き付けなどを利用することができる。
塗膜を熱処理する際の温度および時間、光照射に用いられる光の波長、光源から照射する光の量などは、重合性液晶組成物に用いる化合物の種類と組成比、光重合開始剤の添加の有無やその添加量などによって、好ましい範囲が異なる。従って、以下に説明する塗膜の熱処理の温度および時間、光照射に用いられる光の波長、および光源から照射する光の量についての条件は、あくまでもおよその範囲を示すものである。
塗膜の熱処理は、重合性液晶の均一配向性が得られる条件で行うことが好ましい。重合性液晶組成物の液晶相転移点以上で行ってもよい。熱処理方法の一例は、前記重合性液晶組成物がネマチック液晶相を示す温度まで塗膜を加温して、塗膜中の重合性液晶組成物にネマチック配向を形成させる方法である。重合性液晶組成物がネマチック液晶相を示す温度範囲内で、塗膜の温度を変化させることによってネマチック配向を形成させてもよい。この方法は、上記温度範囲の高温域まで塗膜を加温することによって塗膜中にネマチック配向を概ね完成させ、次いで温度を下げることによってさらに秩序だった配向にする方法である。上記のどちらの熱処理方法を採用する場合でも、熱処理温度は室温〜120℃である。この温度の好ましい範囲は室温〜80℃であり、より好ましい範囲は室温〜60℃である。熱処理時間は5秒〜2時間である。この時間の好ましい範囲は10秒〜40分であり、より好ましい範囲は20秒〜20分である。重合性液晶組成物からなる層の温度を所定の温度まで上昇させるためには、熱処理時間を5秒以上にすることが好ましい。生産性を低下させないためには、熱処理時間を2時間以内にすることが好ましい。このようにして重合性液晶層が得られる。
重合性液晶層中に形成された重合性液晶化合物の配向状態は、この重合性液晶化合物を光照射により重合させることによって固定化される。光照射に用いられる光の波長は特に限定されない。電子線、紫外線、可視光線、赤外線(熱線)などを利用することができる。通常は、紫外線または可視光線を用いればよい。波長の範囲は150〜500nmである。好ましい範囲は250〜450nmであり、より好ましい範囲は300〜400nmである。光源の例は、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト)、高圧放電ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ)、ショートアーク放電ランプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ)である。光源の好ましい例は、メタルハライドランプやキセノンランプ、超高圧水銀ランプおよび高圧水銀ラ
ンプである。光源と重合性液晶層との間にフィルターなどを設置して特定の波長領域のみを通すことにより、照射光源の波長領域を選択してもよい。光源から照射する光量は、塗膜面到達時で2〜5000mJ/cm2である。光量の好ましい範囲は10〜3000m
J/cm2であり、より好ましい範囲は100〜2000mJ/cm2である。光照射時の温度条件は、上記の熱処理温度と同様に設定されることが好ましい。また、重合環境の雰囲気は窒素雰囲気、不活性ガス雰囲気、空気雰囲気のいずれでもよいが、窒素雰囲気あるいは不活性ガス雰囲気が硬化性を向上させる観点から好ましい。
本発明の重合性液晶組成物、およびこれを光や熱などにより重合させた光学異方体を様々な光学素子に用いる場合、または液晶表示装置に用いる光学補償素子として適用する場合には、厚み方向におけるチルト角の分布の制御が極めて重要となる。
チルト角を制御する方法の一つは、重合性液晶組成物に用いる重合性液晶化合物の種類や組成比などを調整する方法である。この重合性液晶組成物に他の成分を添加することによっても、チルト角を制御することができる。液晶フィルムのチルト角は、重合性液晶組成物中の溶媒の種類や溶質濃度、他の成分の1つとして加える界面活性剤の種類や添加量などによっても制御することができる。支持基板または重合体被膜の種類やラビング条件、重合性液晶組成物の塗膜の乾燥条件や熱処理条件などによっても、液晶フィルムのチルト角を制御することができる。さらに、配向後の光重合工程での照射雰囲気や照射時の温度なども液晶フィルムのチルト角に影響を与える。即ち、液晶フィルムの製造プロセスにおけるほとんど全ての条件が多少なりともチルト角に影響を与えると考えてよい。従って、重合性液晶組成物の最適化と共に、液晶フィルムの製造プロセスの諸条件を適宜選択することにより、任意のチルト角にすることができる。
ホモジニアス配向は、チルト角が基板界面から自由界面にかけて一様に0度に近く、特に0〜5度に分布している。この配向状態は、本発明の重合性液晶組成物を、ラビング等の表面処理を行った支持基板表面に塗布し、塗膜を形成させることによって得られる。
本発明の重合性液晶組成物には光学活性化合物、つまりは光学活性を有する化合物を添加してもよい。光学活性化合物の好適例は、式(Op−1)〜(Op−25)で表される化合物である。これらの式において、Akは炭素数1〜15のアルキルまたは炭素数1〜15のアルコキシを、Me、EtおよびPhはそれぞれ、メチル、エチルおよびフェニルを表す。P2は重合性の基であり、(メタ)アクリロイルオキシ、ビニルオキシ、オキシ
ラニル、またはオキセタニルを含む基であることが好ましい。本発明の重合性液晶組成物は以下に説明する重合体の原料として用いる他、液晶表示素子の構成要素である液晶として用いてもよい。
Figure 2017146575
Figure 2017146575
具体例として、特開2011−148762号公報の段落0159〜段落0170記載のものがある。
光学活性化合物を適当量含有した重合性液晶組成物、または、光学活性を有する重合性化合物を適当量含有した重合性液晶組成物を、配向処理した基板上に塗布して重合することによって、らせん構造(ツイスト構造)を示す位相差フィルムが得られる。重合性液晶組成物の重合によって、このらせん構造が固定される。得られる液晶フィルムの特性は、得られたらせん構造のらせんピッチに依存する。このらせんピッチ長は、光学活性化合物の種類および添加量により調整できる。添加する光学活性化合物は1つでもよいが、らせんピッチの温度依存性を相殺する目的で複数の光学活性化合物を用いてもよい。なお、上記の重合性液晶組成物には、光学活性化合物の他に、その他の重合性化合物が含まれてもよい。
上記のような液晶フィルムの特性である可視光の選択反射は、らせん構造が入射光に作用し、円偏光や楕円偏光を反射させるものである。選択反射特性はλ=n・Pitch(λは
選択反射の中心波長、nは面内平均屈折率、Pitchはらせんピッチ)で表されるため、n
またはPitchを変えることにより中心波長(λ)および波長幅(Δλ)を適宜調整するこ
とができる。色純度を良くするには波長幅(Δλ)を小さくすればよいし、広帯域の反射を所望する際には波長幅(Δλ)を大きくすればよい。さらにこの選択反射は重合体の厚みの影響も大きく受ける。色純度を保つためには、厚みが小さくなりすぎないようにしなければならない。均一な配向性を保つためには、厚みが大きくなりすぎないようにしなければならない。したがって、適度な厚みの調整が必要であり、0.5〜25μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。
らせんピッチを可視光よりさらに短くすることで、W. H. de Jeu, Physical Properties of Liquid Crystalline Materials, Gordon and Breach, New York(1980)に記載のネガティブ型Cプレート(Negative C plate)を調製できる。らせんピッチを短くするためには、ねじり力(HTP:ヘリカル・ツイスティング・パワー)の大きな光学活性化合物を用い、さらにその添加量を増やすことで達成できる。具体的にはλを350nm以下、好ましくは200nm以下とすることで、ネガティブ型Cプレートを調製できる。このネガティブ型Cプレートは液晶表示素子のうちVAN型、VAC型、OCB型等の表示素子に適した光学補償膜となる。
液晶フィルムは、らせんピッチを可視光より長くすることで特開2004−333671号公報に記載されているような反射波長領域を近赤外(波長800〜2500nm)に設定した反射フィルムに用いることができる。らせんピッチを長くするためには、例えば、ねじり力の小さな光学活性化合物を用いること、または光学活性化合物の添加量を減らすことにより達成できる。
上記光学活性化合物は、らせん構造を誘起し、ベースとなる重合性液晶組成物と適切に混合できれば、いずれの光学活性化合物を用いてもよい。また、重合性化合物でも非重合性化合物のいずれでもよく、目的に応じて最適な化合物を添加することができる。耐熱性および耐溶媒性を考慮した場合、重合性化合物の方が好適である。
さらに上記光学活性化合物の中でも、ねじり力(HTP:ヘリカル・ツイスティング・パワー)が大きいものは、らせんピッチを短くする上で好適である。ねじり力の大きな化合物の代表例が、GB2298202号公報、DE10221751号公報で開示されている。
光学異方体の厚さ(膜厚)は、目的とする素子に応じたレターデーションや光学異方体の複屈折率(光学異方性の値)によって適当な厚さが異なる。従って、厚さの範囲は目的毎に異なるが、目安として0.05〜100μmである。より好ましい範囲は0.1〜50μmであり、さらに好ましい範囲は0.5〜20μmである。液晶フィルムの好ましいヘイズ値は1.5%以下であり、好ましい透過率は80%以上である。より好ましいヘイズ値は1.0%以下であり、より好ましい透過率は95%以上である。透過率については、可視光領域でこれらの条件を満たすことが好ましい。
光学異方体の複屈折率(光学異方性の値)が高いほど厚みを薄くできる。厚みが薄いほどヘイズ値や透過率などの光学特性は良くなる傾向がある。
光学異方体は、液晶表示素子(特に、アクティブマトリックス型およびパッシブマトリックス型の液晶表示素子)に適用する光学補償素子として有効である。この液晶フィルムを光学補償膜として使用するのに適している液晶表示素子の型の例は、IPS型(イン・プ
レーン・スイッチング)、OCB型(光学的に補償された複屈折)、TN型(ツィステッド・
ネマティック)、STN型(スーパー・ツィステッド・ネマティック)、ECB型(電気的に制御された複屈折)、DAP型(整列相の変形効果)、CSH型(カラー・スーパー・ホメオトロピック)、VAN/VAC型(垂直配向したネマチック/コレステリック)、OMI型(光学モー
ド干渉)、SBE型(超複屈折効果)などである。さらにゲスト−ホスト型、強誘電性型、
反強誘電性型などの表示素子用の位相レターダーとして、この液晶フィルムを使用することもできる。なお、液晶フィルムに求められるチルト角の厚み方向の分布や厚みなどのパラメーターの最適値は、補償すべき液晶表示素子の種類とその光学パラメーターに強く依存するので、素子の種類によって異なる。
光学異方体は、偏光板などと一体化した光学素子としても使用することができ、この場合は液晶セルの外側に配置させられる。一方、光学補償素子としての光学異方体は、セルに充填された液晶への不純物の溶出がないかまたは少ないので、液晶セルの内部に配置させることも可能である。例えば、特開2008−019434号公報に開示されている方法を応用すれば、カラーフィルター上に本発明の重合性液晶層を形成することでカラーフィルターの機能を更に向上させることが可能となる。また光学異方体が適用できる光学素子に用いられる偏光板の種類には、特に制限はなく、広く実用されているヨウ素をドープした吸収型の偏光板はもとより、ワイヤーグリッド偏光板等の反射型偏光板の光学補償にも好適に用いることが出来る。
液晶フィルムは二色性色素等の添加物を含有してもよい。二色性色素としてはアントラキノン、ナフトキノンまたはアゾベンゼンからなる色素が好ましい。二色性色素と複合化したホモジニアス配向の液晶フィルムは、吸収型偏光板としても使用することができる。また、蛍光色素と複合化したホモジニアス配向の液晶フィルムは、偏光発光型フィルムとしても使用することができる。
以下に実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処置内容、処理手続等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
〔溶解性の評価〕
後述する方法により重合性液晶組成物を調製後、40℃の温浴にて重合性液晶化合物を溶解させた。その後、室温(25℃50%rh)下に24時間保存し、沈殿物が発生するか目視で確認した。
○:沈殿物が全くなく、均一溶液のままである
×:沈殿物が一部確認される
〔重合条件〕
空気雰囲気下において、室温(25℃50%rh)で500Wの超高圧水銀灯(ウシオ電機社製)を用いて90mW/cm2(365nm)の強度の光を5.6秒照射した。
〔塗布性及び配向性を評価するための試料の作製〕
(1)ラビング処理済み配向膜付きガラス基板の作製
厚さ1.1mmガラス基板に、低プレチルト角(水平配向モード)用ポリアミック酸(リクソンアライナー:PIA−5370 JNC(株)製)をスピンコートし、スピンコー
トした塗膜から溶媒を80℃のホットプレート上で除去後、該塗膜を230℃で30分間、オーブンで焼成したものを、レーヨン布を利用してラビング処理した。膜厚は100nmとなるよう、スピンコート条件を設定した。
(2)光配向処理済み配向膜付きガラス基板の作製
厚さ1.1mmのガラス基板に、光配向処理(水平配向モード)用桂皮酸エステルポリマー(リクソンコート:PLA−6500 JNC(株))をスピンコートし、スピンコートした塗膜から溶媒を80℃のホットプレート上で除去後、空気雰囲気下において、室温(25℃50%rh)で500Wの超高圧水銀灯(ウシオ電機社製)を用いて30mW
/cm2(365nm)の強度の偏光UVを13.4秒照射した。膜厚は100nmとなるよう、スピンコート条件を設定した。
〔塗布性の評価〕
(3)目視による観察方法
クロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に位相差フィルムを形成した基板を挟持して観察し、基板を水平面内で回転させ、明暗の状態を確認した。明暗の状態より、塗布時のムラやハジキ、配向欠陥の有無を確認した。
○:目視でムラ、ハジキが観察されない
×:目視でムラ、ハジキが観察される
〔配向性の評価〕
(4)偏光顕微鏡による観察方法
位相差フィルムを形成した基板を偏光顕微鏡観察し、微小な配向欠陥の有無を確認した。
○:微小な配向欠陥も観察されない
×:微小な配向欠陥が観察される(塗布ムラ由来の配向欠陥も含む)
〔重合性液晶組成物 組成(1)の調製〕
式(M2−1−1)で表される重合性液晶化合物を40重量部、式(M2−1−2)で表される重合性液晶化合物を50重量部、式(M2−22−1)で表される重合性液晶化合物を10重量部、光重合開始剤としてイルガキュアー907を5重量部、界面活性剤としてポリフローNo.95を0.1重量部それぞれ計量し、プロピレングリコールジアセテート/シクロペンタノン(5/95)混合溶媒1000重量部に混合し、40℃で1時間加熱した。その後、0.1μmのメンブランフィルターでろ過して本発明の重合性液晶組成物 組成(1)を得た。
重合性液晶組成物に用いた各重合性液晶化合物の構造を以下に示す。
Figure 2017146575
〔重合性液晶組成物 組成(2)〜(18)の調製〕
本発明の重合性液晶組成物 組成(1)の調製と同様にして、溶媒のみ表1に記載の重量部へと変更することで組成(2)〜組成(18)を得た。
(実施例1)
調製した重合性液晶組成物 組成(1)を室温(25℃50%rh)下に24時間保存し、沈殿物が発生するか目視で確認したところ、沈殿物は確認されず、均一溶液のままであった。
調製した重合性液晶組成物 組成(1)をラビング処理済み配向膜付きガラス基板上にスピンコート(1000rpm15秒)した後、80℃で3分乾燥した。その後、室温(25℃50%rh)で3分放置した後に、室温(25℃50%rh)で500Wの超高圧水銀灯(ウシオ電機社製)を用いて90mW/cm2(365nm)の強度のUV光を5
.6秒照射した。膜厚は0.4μmであった。この光学異方体を目視による観察方法で観察したところ、ムラ、ハジキは観察されなかった。また、この光学異方体を偏光顕微鏡による観察方法で観察したところ、微小な配向欠陥も観察されなかった。
(実施例2〜12、比較例1〜7)
実施例(1)と同様にして、実施例(2)〜(12)、比較例(1)〜(7)の重合性液晶組成物の溶解性の評価、塗布性の評価、配向性の評価を行った結果を表1に示す。
Figure 2017146575
式(M2−1−1)で表される重合性液晶化合物を20重量部、式(M2−22−1)で表される重合性液晶化合物を30重量部、式(M1−2−1)で表される重合性液晶化合物を50重量部、光重合開始剤としてイルガキュアー907を5重量部、界面活性剤としてポリフローNo.95を0.1重量部それぞれ計量し、プロピレングリコールジアセテート/シクロペンタノン(5/95)混合溶媒500重量部に混合し、40℃で1時間加熱した。その後、0.1μmのメンブランフィルターでろ過して本発明の重合性液晶組成物 組成(19)を得た。
重合性液晶組成物に用いた各重合性液晶化合物の構造を以下に示す。
Figure 2017146575
〔重合性液晶組成物 組成(20)〜(28)の調製〕
本発明の重合性液晶組成物 組成(19)の調製と同様にして、溶媒のみ表2に記載の重量部へと変更することで組成(20)〜組成(28)を得た。
調製した重合性液晶組成物 組成(19)を光配向処理済み配向膜付きガラス基板上にスピンコート(1000rpm15秒)した後、60℃で3分乾燥した。その後、室温(25℃50%rh)で3分放置した後に、室温(25℃50%rh)で500Wの超高圧水銀灯(ウシオ電機社製)を用いて90mW/cm(365nm)の強度のUV光を5.6秒照射した。膜厚は0.8μmであった。この光学異方体を目視による観察方法で観察したところ、ムラ、ハジキは観察されなかった。また、この光学異方体を偏光顕微鏡による観察方法で観察したところ、微小な配向欠陥も観察されなかった。
(実施例20〜26、比較例8〜9)
実施例(19)と同様にして、実施例(20)〜(26)、比較例(8)〜(9)の重合性液晶組成物の溶解性の評価、塗布性の評価、配向性の評価を行った結果を表2に示す。
Figure 2017146575
実施例及び比較例で用いた溶媒を以下に示す。
〔ジアセテート溶媒〕
PGDA:プロピレングリコールジアセテート
1,4−BDDA:1,4−ブタンジオールジアセテート
1,3−BGDA:1,3−ブチレングリコールジアセテート
〔ケトン溶媒〕
MEK:メチルエチルケトン
CPN:シクロペンタノン
〔モノアセテート溶媒〕
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
〔エーテル溶媒〕
EDM:ジエチレングリコールメチルエチルエーテル
〔炭化水素溶媒〕
TL:トルエン
実施例及び比較例の結果から、本発明の重合性液晶組成物は、いずれも良好な溶解性、塗布性、配向性を示すことが確認できた。
本発明の重合性液晶組成物は、重合性液晶化合物について良好な溶解性を有し、その塗布時にハジキやムラが発生せず、これを重合させることで、良好に配向した光学異方体を容易に得ることが出来る。

Claims (17)

  1. 1分子中に1つ以上の重合性官能基を有する重合性液晶化合物を少なくとも1種類と、溶媒とを含む重合性液晶組成物であって、前記溶媒がジアセテート溶媒とケトン溶媒を含む、重合性液晶組成物。
  2. ジアセテート溶媒が、溶媒全量に対して1重量%〜75重量%含まれる、請求項1に記載の重合性液晶組成物。
  3. ジアセテート溶媒が、プロピレングリコールジアセテート、1,4-ブタンジオールジ
    アセテート、および1,3−ブチレングリコールジアセテートから選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の重合性液晶組成物。
  4. ジアセテート溶媒が、プロピレングリコールジアセテート、および1,4-ブタンジオ
    ールジアセテートから選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1〜2のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物。
  5. ケトン溶媒が、溶媒全量に対して50重量%〜95重量%含まれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物。
  6. ケトン溶媒が、シクロペンタノンである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物。
  7. さらに、モノアセテート溶媒が、溶媒全量に対して30重量%以下含まれる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物。
  8. モノアセテート溶媒が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである、請求項6に記載の重合性液晶組成物。
  9. さらに、エーテル溶媒が、溶媒全量に対して10重量%以下含まれる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物。
  10. エーテル溶媒が、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルである、請求項8に記載の重合性液晶組成物。
  11. ジアセテート溶媒、ケトン溶媒、モノアセテート溶媒、エーテル溶媒以外の溶媒をさらに含み、その含有量が、重合性液晶組成物中の溶媒全量に対して5重量%以下である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物。
  12. アルコール溶媒、または炭化水素溶媒の少なくとも一方を含み、該アルコール溶媒及び該炭化水素溶媒の含有量の合計が、重合性液晶組成物中の溶媒全量に対して5重量%以下である、請求項11に記載の重合性液晶組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物を、配向させた状態で硬化して得られる光学異方体。
  14. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物を、水平配向させた状態で硬化して得られる光学異方体。
  15. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物を、ツイスト配向させた状態
    で硬化して得られる光学異方体。
  16. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物を、垂直配向させた状態で硬化して得られる光学異方体。
  17. 請求項13〜16のいずれか一項に記載の光学異方体を複数積層して得られる積層光学異方体。
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