JP2017146484A - 羽根ユニット並びにこれを備える撮像装置及び電子機器 - Google Patents

羽根ユニット並びにこれを備える撮像装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】羽根部材の位置を維持できる羽根ユニット並びにこれを備える撮像装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】羽根ユニット100、200は、開口111を有する地板110と、開口111の少なくとも一部を開閉する羽根部材130a、130b、130cと、移動することによって羽根部材130a、130b、130cを駆動する第1駆動部と、第1駆動部の移動を許容又は規制するストッパ176と、を備える。ストッパ176は、第1駆動部が移動する軌跡上に位置し、開口111が開放された状態における第1駆動部の位置と開口111が閉鎖された状態における第1駆動部の位置とを結ぶ直線に沿った第1方向に対して垂直に交差して、第1駆動部の移動を規制し、第1駆動部が移動する軌跡上から離脱して第1駆動部の移動を許容する。
【選択図】図2

Description

本発明は、羽根ユニット並びにこれを備える撮像装置及び電子機器に関する。
デジタルカメラ、監視カメラ等の撮像装置に搭載されるシャッタには、開口部を有する基板と、基板に回動自在に支持され開口部を開閉する羽根と、駆動ピンによって羽根を駆動する電磁アクチュエータとを備えたカメラ用羽根駆動装置がある(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載のカメラ用羽根駆動装置では、電磁アクチュエータは、外周面が着磁され回動するロータと、励磁用のコイルと、励磁用のコイルへの通電により磁極を生じるU字状の主ヨークと、ロータの外周面に対向する突部を有する円筒状の補助ヨークとを備える。特許文献1においては、励磁用のコイルへの非通電時に、主ヨークと補助ヨークとからなるヨークと、ロータとの間に大きな保持力(磁気的吸引力)を発生させることができ、この保持力によって、羽根を安定して保持している。
特開2006−101649号公報
特許文献1においては、磁気的吸引力によって羽根を保持しているので、カメラ用羽根駆動装置が、大きく振動する車載カメラ等に使用される場合には、保持力が不足し、外部からの振動、衝撃等(特に、駆動ピンが移動する方向と同じ方向からの振動、衝撃等)によって、羽根の位置がずれることがある。画像の撮像中に羽根の位置がずれた場合、例えば、羽根の写り込みや撮像素子に入射する光量の低下によって、撮像された画像の画質が悪化する。
また、ヨークとロータとの間の磁気的吸引力をより大きくした場合には、電磁アクチュエータの駆動力もより大きくする必要があり、励磁用のコイルへの通電時の消費電力、すなわち電磁アクチュエータの消費電力が大きくなる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、羽根部材の位置を維持できる羽根ユニット並びにこれを備える撮像装置及び電子機器を提供することを目的とする。また、本発明は、羽根ユニット並びにこれを備える撮像装置及び電子機器の消費電力を抑制することを、他の目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る羽根ユニットは、
開口を有する地板と、
前記開口の少なくとも一部を開閉する羽根部材と、
移動することによって前記羽根部材を駆動する第1駆動部と、
前記第1駆動部の移動を許容又は規制するストッパと、を備え、
前記ストッパは、前記第1駆動部が移動する軌跡上に位置し、前記開口が開放された状態における前記第1駆動部の位置と前記開口が閉鎖された状態における前記第1駆動部の位置とを結ぶ直線に沿った第1方向に対して垂直に交差して、前記第1駆動部の移動を規制し、前記第1駆動部が移動する軌跡上から離脱して前記第1駆動部の移動を許容する。
この構成により、開口が開放された状態又は閉鎖された状態へ羽根部材が移動する場合に、ストッパが、第1駆動部が向かう方向に対して垂直に交差して、第1駆動部の移動を規制するので、第1駆動部が向かう方向と同じ方向に振動等が加わった場合であっても、羽根部材の位置を維持できる。また、ストッパが第1駆動部の移動を規制するので、例えば、羽根部材の駆動源となる電磁アクチュエータの磁気的吸引力を大きくする必要がなく、電磁アクチュエータの駆動力を小さくすることができ、電磁アクチュエータの消費電力を抑制できる。
(2)上記(1)において、前記ストッパは、前記第1方向に垂直な方向に移動してもよい。
(3)上記(1)、(2)において、前記ストッパは、前記第1方向への移動が規制されてもよい。
上記(2)、(3)の構成により、第1駆動部が向かう方向と同じ方向に振動等が加わった場合であっても、ストッパは、第1方向に移動しないので、第1駆動部の移動をさらに規制し、羽根部材の位置を維持できる。
(4)上記(1)〜(3)において、
第1回転子を有し、前記第1駆動部を前記第1回転子の回転軸を中心に往復回転させる第1電磁アクチュエータと、
第2回転子を有し、前記ストッパを駆動する第2駆動部を前記第2回転子の回転軸を中心に往復回転させる第2電磁アクチュエータと、を備えてもよい。
この構成により、第1駆動部を駆動する電磁アクチュエータとストッパを駆動する電磁アクチュエータとが個別に設けられるので、それぞれの電磁アクチュエータにおける磁気的吸引力を大きくする必要がなく、電磁アクチュエータの駆動力を小さくすることができ、電磁アクチュエータの消費電力を抑制できる。
(5)上記(4)において、
前記第1駆動部は、前記第1方向に垂直な方向を中心に往復し、
前記第2駆動部は、前記第1方向を中心に往復してもよい。
この構成により、羽根部材を駆動する第1駆動部とストッパを駆動する第2駆動部とが、互いに直交する方向を中心に往復するので、第1駆動部が向かう方向と同じ方向に振動等が加わった場合であっても、第1駆動部の移動を規制し羽根部材の位置を維持できる。
(6)本発明の第2の観点に係る撮像装置は、上記羽根ユニットを備える。
(7)本発明の第3の観点に係る電子機器は、上記羽根ユニットを備える。
本発明によれば、羽根ユニットにおける羽根部材の位置を維持できる。また、羽根ユニットの消費電力を抑制できる。
本発明の実施の形態1に係る撮像装置を示す概略図である。 本発明の実施の形態1、2に係る羽根ユニットを示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態1、2に係る地板と羽根部材と連結レバーと駆動ピンとを正面側から見た平面図である。 本発明の実施の形態1、2に係る地板の開口が開放され第1アクチュエータの駆動ピンの回転が規制された状態の羽根ユニットを示す、背面側から見た平面図である。 本発明の実施の形態1、2に係る地板の開口が閉鎖され第1アクチュエータの駆動ピンの回転が規制された状態の羽根ユニットを示す、背面側から見た平面図である。 本発明の実施の形態1、2に係る地板の開口が開放された状態における第1アクチュエータの駆動ピンの位置を示す模式図である。 本発明の実施の形態1、2に係る地板の開口が閉鎖された状態における第1アクチュエータの駆動ピンの位置を示す模式図である。 本発明の実施の形態1、2に係る地板の開口が開放され第1アクチュエータの駆動ピンの回転が許容された状態の羽根ユニットを示す、背面側から見た平面図である。 本発明の実施の形態1、2に係る地板の開口が閉鎖され第1アクチュエータの駆動ピンの回転が許容された状態の羽根ユニットを示す、背面側から見た平面図である。 本発明の実施の形態2に係る撮像装置を示す概略図である。 本発明の第2アクチュエータとストッパの変形例を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る羽根ユニットを備えた電子機器を示す模式図である。
(実施の形態1)
図1〜図9を参照して、本発明の実施の形態に係る撮像装置10を説明する。
なお、理解を容易にするために、撮像装置10の撮像方向をZ軸方向とし、Z軸に垂直な方向をX軸方向、X軸とZ軸に垂直な方向をY軸方向として説明する。また、撮像方向側を正面側、撮像方向と反対側を背面側として説明する。
撮像装置10は、赤外線画像を撮像する赤外線撮像装置である。図1に示すように、撮像装置10は、撮像対象の赤外線像を結像する撮像レンズ12と、シャッタとしての羽根ユニット100と、赤外線像を撮像する撮像素子14と、羽根ユニット100等を制御するコントロール部16とを備える。撮像装置10は、例えば、車載カメラや監視カメラとして用いられる。
(撮像レンズ)
撮像レンズ12には、撮像対象からの赤外線が入射し、撮像対象の赤外線像が撮像素子14に結像する。撮像レンズ12は、シリコン、ゲルマニウム、フッ化カルシウム等の赤外線が透過する材料から構成される。
(撮像素子)
撮像素子14は、撮像レンズ12によって結像した撮像対象の赤外線像を撮像する。また、撮像素子14は、撮像した赤外線画像を表す画像データをコントロール部16に出力する。撮像素子14は、例えば、pn接合ダイオードから成る感温素子やチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等から成る焦電素子を備えた非冷却型赤外線撮像素子である。
(羽根ユニット)
本実施の形態において、羽根ユニット100は、撮像レンズ12を透過した赤外線を通過させ、又は遮蔽するシャッタであり、後述する羽根部材130a、130b、130cが、赤外線画像の撮像ムラを補正するための均一な温度を有する面として用いられる。
なお、赤外線画像の撮像ムラの補正と羽根ユニット100との関連については、後述する。
図2〜図7を参照して、羽根ユニット100の構成を説明する。
羽根ユニット100は、図2に示すように、地板110と、羽根部材130a、130b、130cと、連結レバー140と、第1アクチュエータ150と、第2アクチュエータ160と、制御部材170とを備える。羽根ユニット100は、さらに、中間板120と、補助地板125とを備える。
羽根ユニット100は、略矩形の地板110の長手方向をX軸方向に、短手方向をY軸方向にして、撮像装置10に配置される。
(地板)
地板110は、金属、合成樹脂等から略矩形の平板状に形成される。地板110は、略中央に、撮像レンズ12を透過した撮像対象からの赤外線が通過する長方形の開口111を有する。
地板110の正面側には、羽根部材130aを収容する羽根室を画定する中間板120と、羽根部材130b、130cと連結レバー140とを収容する羽根室を画定する補助地板125とが、所定の間隔をおいて取り付けられる。
地板110の正面側の面には、図3に示すように、軸112a、112b、112c、112dが立設される。軸112aは、開口111の−Y側の領域に立設され、羽根部材130aが回転可能に取り付けられる。また、軸112bは、開口111の+X側の領域に立設され、羽根部材130bが回転可能に取り付けられる。軸112cは、開口111の+Y側かつ+X側の領域に立設され、羽根部材130cが回転可能に取り付けられる。さらに、軸112dは、開口111の−Y側かつ+X側の領域に立設され、連結レバー140が回転可能に取り付けられる。
なお、図3においては、理解を容易にするために、地板110と羽根部材130a、130b、130cと連結レバー140と後述する第1アクチュエータ150の駆動ピン154と後述する第2アクチュエータ160の駆動ピン164のみを示している。
地板110の背面側の面には、図2、図4に示すように、開口111の−Y側の領域に、制御部材170が配置される凹部114が設けられる。地板110の凹部114は、X軸方向に延びる長辺部114aと、長辺部114aの+X側の端部から−Y方向に延びる短辺部114bとを有するL字型に形成される。
凹部114の長辺部114aにおける−X側の端部には、+X側の端部に向かう円弧状の長孔115aが形成される。長辺部114aの長孔115aには、第2アクチュエータ160の駆動ピン164が挿入される。第2アクチュエータ160の駆動ピン164は、後述する第2アクチュエータ160の回転子162の往復回転によって往復回転し、長辺部114aの長孔115aを往復走行する。
また、凹部114の長辺部114aには、X軸方向に沿って、2つの突起部116a、116bが設けられる。突起部116a、116bは、後述する制御部材170の長孔174を挿通し、制御部材170をX軸方向に移動可能に掛止する。
凹部114の短辺部114bには、長孔115bが形成される。短辺部114bの長孔115bは、円弧状であり、円弧の+Y側の端部と−Y側の端部とを結ぶ直線がY軸に沿う。短辺部114bの長孔115bには、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が挿入される。
(中間板、補助地板)
図2に示すように、中間板120は、地板110の正面側に配置され、羽根部材130aを収容する羽根室を地板110と共に画定する。また、補助地板125は、中間板120の正面側に配置され、羽根部材130b、130cと連結レバー140とを収容する羽根室を中間板120と共に画定する。
中間板120と補助地板125は、金属、合成樹脂等から略矩形の平板状に形成される。中間板120の外形は地板110の外形よりも小さく、補助地板125の外形は地板110の外形よりも小さく中間板120の外形よりも大きく形成されている。
中間板120は、略中央に、地板110の開口111の形状と同じ形状の開口121を有し、補助地板125も、略中央に、地板110の開口111の形状と同じする形状の開口126を有する。シャッタとしての開口は、中間板120の開口121と補助地板125の開口126と地板110の開口111とが重ね合わされて形成される。
以下では、理解を容易にするために、シャッタとしての開口を地板110の開口111として説明する。
中間板120は地板110の長孔115bと重なる円弧状の長孔123aを有し、補助地板125も地板110の長孔115bと重なる円弧状の長孔128aを有する。中間板120の長孔123aと補助地板125の長孔128aには、地板110の長孔115bと同様に、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が挿入される。第1アクチュエータ150の駆動ピン154は、後述する第1アクチュエータ150の回転子152の往復回転によって往復回転し、地板110の長孔115bと中間板120の長孔123aと補助地板125の長孔128aとが重なる領域を往復走行する。
以下では、理解を容易にするために、第1アクチュエータ150の駆動ピン154は地板110の長孔115bを往復走行するものとして、説明する。
また、中間板120には、開口121の+X側の領域に、開口121側から中間板120の+X側の短辺に向かう円孔状の長孔123bが形成される。補助地板125には、開口126の+X側の領域に中間板120の長孔123bに重なる円孔状の長孔128bが形成される。中間板120の長孔123bには、後述する連結レバー140の連結ピン146の一端が挿入され、補助地板125の長孔128bには、連結レバー140の連結ピン146の他端が挿入される。連結レバー140の連結ピン146は、第1アクチュエータ150の回転子152の往復回転によって往復回転し、中間板120の長孔123bと補助地板125の長孔128bとが重なる領域を往復走行する。
以下では、理解を容易にするために、連結レバー140の連結ピン146は補助地板125の長孔128bを往復走行するものとして、説明する。
さらに、中間板120は、地板110の軸112a、112b、112c、112dのそれぞれが挿通する孔122a、122b、122c、122dを有する。補助地板125も、地板110の軸112a、112b、112c、112dのそれぞれが挿通する孔127a、127b、127c、127dを有する。
(羽根部材、連結レバー)
羽根部材130a、130b、130cと連結レバー140は、例えば、アルミニウム等の金属から構成される。羽根部材130aは地板110と中間板120とが画定する羽根室に収納され、羽根部材130b、130cと連結レバー140は中間板120と補助地板125とが画定する羽根室に収納される。
羽根部材130a、130b、130cは、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が往復回転し地板110の長孔115bを往復走行することによって、往復回転し、地板110の開口111を開放又は閉鎖する。羽根部材130a、130b、130cは、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が地板110の長孔115bの+Y側の端部に位置する場合に、地板110の開口111を閉鎖している。また、羽根部材130a、130b、130cは、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が地板110の長孔115bの−Y側の端部に位置する場合に、地板110の開口111を開放している。
連結レバー140は、羽根部材130b、130cと第1アクチュエータ150の駆動ピン154とを連結する。
羽根部材130aは、図2〜図5に示すように、一方の端部に孔132aと長孔134aとを有する。
羽根部材130aの孔132aには、地板110の軸112aが挿入され、羽根部材130aは軸112aを支軸として回転する。
また、羽根部材130aの長孔134aには、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が挿入される。
第1アクチュエータ150の駆動ピン154が、背面側から見て、時計回りに回転し、地板110の長孔115bの+Y側の端部から−Y側の端部に走行した場合には、羽根部材130aは、地板110の開口111を閉鎖する位置から開放する位置へ時計回りに回転する。一方、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が、背面側から見て、反時計回りに回転し、地板110の長孔115bの−Y側の端部から+Y側の端部に走行した場合には、羽根部材130aは、地板110の開口111を開放する位置から閉鎖する位置へ反時計回りに回転する。
連結レバー140は、図2〜図5に示すように、一方の端部が2つに分かれており、分かれた一方に孔142を有し、分かれた他方に長孔144を有する。また、連結レバー140は、他方の端部に連結ピン146を有する。
連結レバー140の孔142には、中間板120の孔122dを挿通した地板110の軸112dが挿入され、連結レバー140は軸112dを支軸として回転する。
また、連結レバー140の長孔144には、羽根部材130aの長孔134aと中間板120の長孔123aとを挿通した、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が挿入される。
第1アクチュエータ150の駆動ピン154が、背面側から見て、時計回りに回転し、地板110の長孔115bの+Y側の端部から−Y側の端部に走行した場合には、連結レバー140は反時計回りに回転し、連結レバー140の連結ピン146は補助地板125の長孔128bの+X側の端部から−X側の端部へ走行する。一方、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が、背面側から見て、反時計回りに回転し、地板110の長孔115bの−Y側の端部から+Y側の端部に走行した場合には、連結レバー140は時計回りに回転し、連結レバー140の連結ピン146は補助地板125の長孔128bの−X側の端部から+X側の端部へ走行する。
連結レバー140の連結ピン146は、後述する羽根部材130bの長孔134bと後述する羽根部材130cの長孔134cとを挿通し、補助地板125の長孔128bに挿入される。連結レバー140の連結ピン146が、往復回転し、補助地板125の長孔128bを往復走行することによって、羽根部材130b、130cが往復回転する。
羽根部材130bは、図2〜図5に示すように、一方の端部に孔132bと長孔134bとを有する。
羽根部材130bの孔132bには、中間板120の孔122bを挿通した地板110の軸112bが挿入され、羽根部材130bは軸112bを支軸として回転する。
羽根部材130bの長孔134bには、連結レバー140の連結ピン146が挿入される。
第1アクチュエータ150の駆動ピン154の背面側から見て時計回りの回転によって、連結レバー140の連結ピン146が、反時計回りに回転し、補助地板125の長孔128bの+X側の端部から−X側の端部へ走行した場合には、羽根部材130bは、地板110の開口111を閉鎖する位置から開放する位置へ時計回りに回転する。一方、第1アクチュエータ150の駆動ピン154の背面側から見て反時計回りの回転によって、連結レバー140の連結ピン146が、時計回りに回転し、補助地板125の長孔128bの−X側の端部から+X側の端部へ走行した場合には、羽根部材130bは、地板110の開口111を開放する位置から閉鎖する位置へ反時計回りに回転する。
すなわち、羽根部材130bは、連結レバー140を介して、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が、背面側から見て、時計回りに回転した場合には、地板110の開口111を閉鎖する位置から開放する位置へ時計回りに回転し、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が、背面側から見て、反時計回りに回転した場合には、地板110の開口111を開放する位置から閉鎖する位置へ反時計回りに回転する。
羽根部材130cは、図2〜図5に示すように、一方の端部が2つに分かれており、分かれた一方に孔132cを有し、分かれた他方に長孔134cを有する。
羽根部材130cの孔132cには、中間板120の孔122cを挿通した地板110の軸112cが挿入され、羽根部材130cは軸112cを支軸として回転する。
羽根部材130cの長孔134cには、羽根部材130bの長孔134bを挿通した連結レバー140の連結ピン146が挿入される。
したがって、羽根部材130cは、羽根部材130bと同様に、連結レバー140を介して、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が、背面側から見て、時計回りに回転した場合には、地板110の開口111を閉鎖する位置から開放する位置へ時計回りに回転し、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が、背面側から見て、反時計回りに回転した場合には、地板110の開口111を開放する位置から閉鎖する位置へ反時計回りに回転する。
(第1アクチュエータ)
第1アクチュエータ150は、羽根部材130a、130b、130cと連結レバー140の駆動源であり、図4に示すように、地板110における凹部114の長辺部114aの−Y側の領域に設けられる。
第1アクチュエータ150は、図2、図4に示すように、回転子152と、回転子152の回転軸上に取り付けられた駆動アーム153と、回転子152を収納するボビン156と、コイル157と、円筒状のヨーク158とを備える。第1アクチュエータ150は、コントロール部16からの駆動信号を受信して作動する。
回転子152は、略円筒形状であり、径方向に着磁されている。回転子152は、ボビン156に軸受けされる軸152aを有する。回転子152は、コントロール部16からコイル157に供給される駆動信号によって、軸152aを支軸として、時計回り又は反時計回りに回転する。
駆動アーム153は、回転子152の軸152aに取り付けられ、先端部に垂設された駆動ピン154を有する。駆動アーム153と駆動アーム153の駆動ピン154は、図4、図5に示すように、X軸方向を往復の中心として、回転子152の往復回転に伴って回転子152の回転軸を中心に往復回転する。
駆動アーム153の駆動ピン154は、地板110の長孔115bと羽根部材130aの長孔134aと中間板120の長孔123aと連結レバー140の長孔144とを順に挿通している。また、駆動アーム153の駆動ピン154は、回転子152の回転軸を中心に往復回転して長孔115bを往復走行し、羽根部材130a、130b、130cを往復回転する。
駆動アーム153の駆動ピン154が、背面側から見て、時計回りに回転し、地板110の長孔115bの+Y側の端部から−Y側の端部に走行した場合には、羽根部材130a、130b、130cは、時計回りに回転し地板110の開口111を開放する。駆動アーム153の駆動ピン154が、背面側から見て、反時計回りに回転し、地板110の長孔115bの−Y側の端部から+Y側の端部に走行した場合には、羽根部材130a、130b、130cは、反時計回りに回転し地板110の開口111を閉鎖する。
ここで、本実施の形態においては、図6、図7に示すように、地板110の開口111が開放された状態での駆動アーム153の駆動ピン154の位置L1と地板110の開口111が閉鎖された状態での駆動アーム153の駆動ピン154の位置L2とを結ぶ直線Mは、Y軸に沿う。したがって、駆動アーム153の駆動ピン154は+Y方向又は−Y方向に向かって移動することとなる。
なお、駆動アーム153の駆動ピン154は、ボビン156に設けられた図示しない開口部の側壁に当接して回転を停止する。
ボビン156には、回転子152の軸152aを囲むようにコイル157が巻回される。またヨーク158が、ボビン156の周囲を覆うように、ボビン156に装着される。
(第2アクチュエータ)
第2アクチュエータ160は、制御部材170の駆動源であり、図4に示すように、地板110における第1アクチュエータ150の−X側に設けられる。
第2アクチュエータ160は、図2、図4に示すように、回転子162と、回転子162の回転軸上に取り付けられた駆動アーム163と、回転子162を収納するボビン166と、コイル167と、円筒状のヨーク168とを備える。第2アクチュエータ160は、コントロール部16からの駆動信号を受信して作動する。
第2アクチュエータ160の回転子162とボビン166とコイル167とヨーク168の構成は、それぞれ、第1アクチュエータ150の回転子152とボビン156とコイル157とヨーク158と同様である。
ここでは、第2アクチュエータ160の駆動アーム163についてのみ説明する。
駆動アーム163は、図4に示すように、回転子162の軸162aに取り付けられ、先端部に垂設された駆動ピン164を有する。駆動アーム163と駆動アーム163の駆動ピン164は、図4、図8に示すように、Y軸方向を往復の中心として、回転子162の往復回転に伴って回転子162の回転軸を中心に往復回転する。すなわち、第2アクチュエータ160の駆動アーム163と駆動ピン164は、第1アクチュエータ150における駆動アーム153と駆動ピン154が往復する中心であるX軸方向と垂直なY軸方向を中心に往復している。
駆動アーム163の駆動ピン164は、後述する制御部材170の長孔172を挿通し、回転子162の回転軸を中心に往復回転することによって、制御部材170をX軸方向に往復移動する。
さらに、駆動アーム163の駆動ピン164は、地板110の長孔115aに挿入され、長孔115aを往復走行する。なお、駆動アーム163の駆動ピン164は、ボビン166に設けられた図示しない開口部の側壁に当接して回転を停止する。
(制御部材)
制御部材170は、第2アクチュエータ160の駆動ピン164の往復回転によって、X軸方向に往復移動し、後述する制御部材170のストッパ176が第1アクチュエータ150の駆動ピン154の移動を許容又は規制する。
制御部材170は、金属又は樹脂から構成され、図2に示すように、長辺部170aと短辺部分170bからなる略L字形の平板に形成される。
制御部材170は、地板110の凹部114に取り付けられる。
制御部材170は、図2、図4に示すように、長辺部170aの端部に長辺部170aの幅方向に延びる長孔172を有する。また、制御部材170は、長辺部170aに長辺部170aの長さ方向に延び、地板110の突起部116a、116bの間隔よりも長い、直線状の長孔174を有する。さらに、制御部材170は、短辺部170bに長辺部170aに沿って延びるストッパ176を有する。
制御部材170は、長孔172が地板110の長孔115a上に位置し、長孔174が地板110の突起部116a、116bに挿通された状態で、地板110の凹部114に取り付けられる。
地板110の突起部116a、116bがX軸方向に沿って設けられているので、制御部材170は、X軸方向に移動可能となっている。また、制御部材170のストッパ176は、X軸方向に延び、X軸方向に移動可能となっている。さらに、制御部材170と制御部材170のストッパ176は、長孔172がX軸方向に沿って設けられている突起部116a、116bに挿通されているので、Y軸方向への移動は規制されている。
制御部材170は、図4、図8に示すように、長孔172を第2アクチュエータ160の駆動ピン164に挿通され、第2アクチュエータ160の駆動ピン164が往復回転し、地板110の長孔115aを往復走行するによって、X軸方向に往復移動する。
第2アクチュエータ160の駆動ピン164が、背面側から見て、地板110の長孔115aの−X側の端部から+X側の端部に時計回りに回転する場合には、制御部材170と制御部材170のストッパ176は+X方向に移動する。また、第2アクチュエータ160の駆動ピン164が、背面側から見て、地板110の長孔115aの+X側の端部から−X側の端部に時計回りに回転する場合には、制御部材170と制御部材170のストッパ176は−X方向に移動する。
第2アクチュエータ160の駆動ピン164が、地板110の長孔115aの−X側の端部に位置する場合、制御部材170のストッパ176は、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が往復走行する地板110の長孔115b上に位置し、第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制する。
この場合、制御部材170のストッパ176はX軸方向に延びるので、ストッパ176は、図6、図7に示すように、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が向かう+Y方向又は−Y方向に対して、垂直に交差する。
本実施の形態では、制御部材170のストッパ176が、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が往復走行する地板110の長孔115b上に位置し、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が向かう+Y方向又は−Y方向に対して垂直に交差するので、+Y方向又は−Y方向に振動等が加わった場合(すなわちY軸方向に振動等が加わった場合)であっても、ストッパ176は、駆動ピン154の回転を規制し羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できる。
また、第1アクチュエータ150の駆動ピン154は、円弧状で、円弧の+Y側の端部と−Y側の端部とを結ぶ直線がY軸に沿う地板110の長孔115bを走行するので、X軸方向の振動等が加わった場合も、ストッパ176は、駆動ピン154の回転を規制し、羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できる。
さらに、制御部材170のストッパ176は、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が向かう+Y方向又は−Y方向に垂直なX軸方向に移動するので、Y軸方向に振動等が加わった場合であっても、Y軸方向に移動せず、駆動ピン154の回転を規制し羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できる。制御部材170のストッパ176はY軸方向への移動が規制されているので、Y軸方向に振動等が加わった場合であっても、駆動ピン154の回転をさらに規制し、羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できる。
なお、本実施の形態では、図4、図5に示すように、地板110の開口111が開放された状態と閉鎖された状態における第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制している。
第2アクチュエータ160の駆動ピン164が地板110の長孔115aの+X側の端部に位置する場合、制御部材170のストッパ176は、図8に示すように、地板110の長孔115b上から離脱しており、第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転が許容される。
(コントロール部)
コントロール部16は、例えば、1つ又は複数のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、汎用メモリ等から構成され、羽根ユニット100の制御や赤外線画像の撮像ムラの補正等を行う。
コントロール部16は、羽根ユニット100の羽根部材130a、130b、130cを駆動する駆動信号を、羽根ユニット100の第1アクチュエータ150に送信する。また、コントロール部16は、羽根ユニット100の制御部材170を駆動する駆動信号を、羽根ユニット100の第2アクチュエータ160に送信する。
さらに、コントロール部16は赤外線画像の撮像ムラを補正する。
赤外線撮像装置では、筐体から赤外線撮像素子に伝導する熱や赤外線撮像素子の発熱等によって、均一な温度の撮像対象を撮像した場合であっても、撮像した赤外線画像にムラが生じる(いわゆる、シェーディングと呼ばれる現象)。
そこで、本実施の形態では、コントロール部16は、羽根ユニット100の羽根部材130a、130b、130cによって地板110の開口111を閉鎖し、均一な温度面として羽根部材130a、130b、130cの赤外線画像を撮像素子14で撮像する。コントロール部16は、撮像した羽根部材130a、130b、130cの赤外線画像を表す画像データを、補正データとして汎用メモリに記憶する。コントロール部16は、撮像素子14が撮像した撮像対象の赤外線画像を表す画像データから、汎用メモリに記憶した補正データを、対応する画素毎に減算して、撮像対象の赤外線画像の撮像ムラを補正する。
なお、コントロール部16は、例えば、撮像ムラを補正した赤外線画像を表す画像データを図示しないディスプレイに出力し、ディスプレイに撮像ムラを補正した赤外線画像を表示させる。
(羽根ユニットの動作)
図4、図5、図8、図9を参照して、羽根ユニット100の動作を説明する。
例えば、初期状態を、図4に示すように、羽根部材130a、130b、130cが地板110の開口111を開放し、制御部材170のストッパ176が地板110の長孔115b上に位置し、第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制している状態とする。
初期状態では、羽根部材130a、130b、130cが地板110の開口111を開放しているので、第1アクチュエータ150の駆動ピン154は、地板110の長孔115bの−Y側の端部に位置している。また、制御部材170のストッパ176が第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制しているので、第2アクチュエータ160の駆動ピン164は、地板110の長孔115aの−X側の端部に位置している。
初期状態から地板110の開口111を閉鎖する場合には、まず、コントロール部16から第2アクチュエータ160への駆動信号によって、第2アクチュエータ160の駆動ピン164が地板110の長孔115aの+X側の端部へ時計回りに回転する。第2アクチュエータ160の駆動ピン164の時計回りの回転に伴い、制御部材170のストッパ176が+X方向に移動し、地板110の長孔115b上から離脱する。これにより、羽根ユニット100は、図8に示すように、羽根部材130a、130b、130cが地板110の開口111を開放し、制御部材170のストッパ176が第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を許容した状態となる。
次いで、コントロール部16から第1アクチュエータ150への駆動信号によって、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が地板110の長孔115bの+Y側の端部へ反時計回りに回転する。第1アクチュエータ150の駆動ピン154の反時計回りの回転に伴い、羽根部材130a、130b、130cが反時計回りに回転する。これにより、羽根ユニット100は、図9に示すように、羽根部材130a、130b、130cが地板110の開口111を閉鎖し、制御部材170のストッパ176が第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を許容した状態となる。
さらに、コントロール部16から第2アクチュエータ160への駆動信号によって、第2アクチュエータ160の駆動ピン164が地板110の長孔115aの+X側の端部から−X側の端部へ反時計回りに回転する。第2アクチュエータ160の駆動ピン164の反時計回りの回転に伴い、制御部材170のストッパ176が−X方向に移動し、地板110の長孔115b上に位置する。これにより、羽根ユニット100は、図5に示すように、羽根部材130a、130b、130cが地板110の開口111を閉鎖し、制御部材170のストッパ176が第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制した状態となる。
一方、地板110の開口111が閉鎖され、第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転が規制された状態から初期状態に戻る場合には、コントロール部16から第2アクチュエータ160への駆動信号によって、第2アクチュエータ160の駆動ピン164が地板110の長孔115aの+X側の端部へ時計回りに回転する。第2アクチュエータ160の駆動ピン164の時計回りの回転に伴い、制御部材170のストッパ176が+X方向に移動し、地板110の長孔115b上から離脱する。これにより、図9に示すように、羽根ユニット100は、制御部材170のストッパ176が第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を許容した状態となる。
次いで、コントロール部16から第1アクチュエータ150への駆動信号によって、第1アクチュエータ150の駆動ピン154が地板110の長孔115bの−Y側の端部へ時計回りに回転する。第1アクチュエータ150の駆動ピン154の時計回りの回転に伴い、羽根部材130a、130b、130cが時計回りに回転する。これにより、図8に示すように、羽根ユニット100は、羽根部材130a、130b、130cが地板110の開口111を開放し、制御部材170のストッパ176が第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を許容した状態となる。
さらに、コントロール部16から第2アクチュエータ160への駆動信号によって、第2アクチュエータ160の駆動ピン164が地板110の長孔115aの+X側の端部から−X側の端部へ反時計回りに回転する。第2アクチュエータ160の駆動ピン164の反時計回りの回転に伴い、制御部材170のストッパ176が−X方向に移動し、地板110の長孔115b上に位置する。これにより、羽根ユニット100は、初期状態に戻る。
以上のように、羽根ユニット100においては、地板110の開口111が開放された状態と閉鎖された状態で、+Y方向又は−Y方向に向かって地板110の長孔115bを走行する第1アクチュエータ150の駆動ピン154の移動を、地板110の長孔115b上に位置し、駆動ピン154が向かう+Y方向又は−Y方向に対して垂直に交差する制御部材170のストッパ176によって規制するので、羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できる。
(撮像装置の動作)
次に、撮像装置10が、動画の赤外線画像を撮像する動作について説明する。
例えば、コントロール部16が動画を撮像する指示を受けた場合、コントロール部16は、第1アクチュエータ150と第2アクチュエータ160に駆動信号を送信する。これにより、コントロール部16は、羽根ユニット100を、図5に示すように、羽根部材130a、130b、130cが地板110の開口111を閉鎖し、制御部材170のストッパ176が第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制した状態とする。
次いで、コントロール部16は、撮像素子14に羽根部材130a、130b、130cの赤外線画像を撮像させる。コントロール部16は、撮像した羽根部材130a、130b、130cの赤外線画像を表す画像データを補正データとして汎用メモリに記憶する。
この場合、羽根ユニット100は、羽根部材130a、130b、130cが地板110の開口111を閉鎖した状態で、羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できるので、撮像装置10が振動、衝撃等を受けた場合であっても、羽根ユニット100は羽根部材130a、130b、130cから撮像レンズ12を透過した赤外線が漏れること等を防ぐことができる。したがって、撮像装置10は良好な補正データを取得できる。
羽根部材130a、130b、130cの赤外線画像が撮像された後、コントロール部16は第1アクチュエータ150と第2アクチュエータ160に駆動信号を送信する。これにより、コントロール部16は、羽根ユニット100を、図4に示すように、羽根部材130a、130b、130cが地板110の開口111を開放し、制御部材170のストッパ176が第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制した状態とする。
次いで、コントロール部16は、撮像対象の赤外線画像を撮像素子14に撮像させる。コントロール部16は、撮像対象の赤外線画像を表す画像データから、汎用メモリに記憶した補正データを、対応する画素毎に減算することによって、撮像対象の赤外線画像の撮像ムラを補正する。さらに、コントロール部16は、撮像ムラを補正した赤外線画像をディスプレイに表示させる。
この場合、羽根ユニット100は、羽根部材130a、130b、130cが地板110の開口111を開放した状態で、羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できるので、撮像装置10が振動、衝撃等を受けた場合であっても、羽根ユニット100は羽根部材130a、130b、130cの映り込みや撮像素子14に入射する光量の低下等を防ぐことができる。したがって、撮像装置10は撮像対象の赤外線画像を表す良好な画像データを取得できる。
コントロール部16が動画の撮像を停止する指示を受けた場合、撮像装置10は動画の撮像を停止する。
以上のように、撮像装置10は、羽根ユニット100が羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できるので、撮像対象の良好な赤外線画像を撮像できる。
なお、コントロール部16は、所定時間毎に撮像対象の赤外線画像の撮像を中断する。撮像対象の赤外線画像の撮像を中断する間に、コントロール部16は、地板110の開口111を閉鎖し第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制した後、羽根部材130a、130b、130cの赤外線画像を撮像素子14に撮像させ、補正データを汎用メモリに記憶させる。
コントロール部16は、撮像対象の赤外線画像の撮像を再開し、新たに記憶させた補正データから撮像された赤外線画像の撮像ムラを補正し、ディスプレイに撮像ムラを補正した赤外線画像を表示させる。
これにより、例えば、撮像装置10の周囲環境が変化し撮像素子10に伝導する熱等が変化した場合であっても、撮像装置10は高精度で撮像ムラを補正できる。
以上のように、羽根ユニット100は、地板110の開口111が開放された状態と閉鎖された状態で、+Y方向又は−Y方向に向かって地板110の長孔115bを走行する第1アクチュエータ150の駆動ピン154の移動を、地板110の長孔115b上に位置し、駆動ピン154が向かう+Y方向又は−Y方向に対して垂直に交差する制御部材170のストッパ176によって規制するので、羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できる。
また、羽根ユニット100は、制御部材170のストッパ176が駆動ピン154が向かう+Y方向又は−Y方向に垂直なX軸方向に移動するので、Y軸方向に振動等が加わった場合であっても、制御部材170のストッパ176は移動せず、第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制し羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できる。
羽根ユニット100は、制御部材170のストッパ176のY軸方向への移動が規制されているので、Y軸方向に振動等が加わった場合であっても、制御部材170のストッパ176は移動せず、第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転をさらに規制し、羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できる。
さらに、羽根ユニット100においては、羽根部材130a、130b、130cを駆動する第1アクチュエータ150の駆動ピン154がX軸方向を中心に往復し、制御部材170のストッパ176を駆動する第2アクチュエータ160の駆動ピン164がY軸方向を中心に往復するので、Y軸方向に振動等が加わった場合であっても、駆動ピン164の移動が抑制される。これにより、制御部材170のストッパ176の移動も抑制され、第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転をさらに規制し、羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できる。
羽根ユニット100においては、羽根部材130a、130b、130cを駆動する第1アクチュエータ150と制御部材170を駆動する第2アクチュエータ160とが、設けられているので、それぞれの磁気的吸引力を大きくする必要がなく、第1アクチュエータ150と第2アクチュエータ160の消費電力を抑制できる。
撮像装置10は、羽根ユニット100が羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できるので、撮像対象の良好な赤外線画像を撮像できる。
(実施の形態2)
図2〜図10を参照して、本実施の形態に係る撮像装置20について説明する。
実施の形態1においては、撮像装置10は赤外線画像を撮像したが、撮像される画像は赤外線画像に限られない。
本実施の形態においては、撮像装置20は可視光画像を撮像する。撮像装置20は、図10に示すように、撮像対象の可視光像を結像する撮像レンズ22と、シャッタとしての羽根ユニット200と、撮像対象の可視光像を撮像する撮像素子24と、羽根ユニット200等を制御するコントロール部26とを備える。撮像装置20は、例えば、車載カメラや監視カメラとして用いられる。
撮像レンズ22には、撮像対象からの可視光が入射し、撮像対象の可視光像が撮像素子24に結像する。撮像レンズ22は、ガラス、プラスチック樹脂等の可視光が透過する材料から構成される。
撮像素子24は、撮像レンズ22によって結像した撮像対象の可視光像を撮像する。また、撮像素子24は、撮像した可視光画像を表す画像データをコントロール部26に出力する。撮像素子24は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)のイメージセンサ等である。
羽根ユニット200は、撮像レンズ22を透過した可視光を通過させ、又は遮蔽する。
羽根ユニット200は、実施の形態1における羽根ユニット100の羽根部材130a、130b、130cと連結レバー140とが、アルミニウム等の金属に代えて、PET(Polyethylene Terephthalate)樹脂等の合成樹脂から構成される点が、羽根ユニット100と異なる。
その他の構成、動作は、図2〜図7に示すように、実施の形態1における羽根ユニット100と同様である。
コントロール部26は、羽根ユニット200の制御や撮像素子24の制御等を行う。
コントロール部26は、実施の形態1におけるコントロール部16と同様に、1つ又は複数のCPU、ROM、汎用メモリ等から構成される。
次に、撮像装置20が可視光の静止画像を撮像する動作について説明する。
撮像装置20が撮像を待機している状態では、コントロール部26は撮像素子24で撮像されている可視光画像を表す画像データを図示しないディスプレイに出力し、ディスプレイに可視光画像を表示させており、使用者が撮像対象を連続的に視認可能な状態(すなわちライブビュー状態)となっている。
この場合、羽根ユニット200は、図4に示すように、羽根部材130a、130b、130cが地板110の開口111を開放し、制御部材170のストッパ176が第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制している初期状態にある。
撮像装置20の図示しないレリーズボタンが押下された場合、コントロール部26によって撮像素子24が制御され、撮像素子24が静止画像の撮像を開始する。
撮像素子24の撮像開始から所定時間経過後に、コントロール部26が第2アクチュエータ160に駆動信号を送信し、制御部材170のストッパ176を+X方向に移動させる。これにより、羽根ユニット200は、制御部材170のストッパ176が、図8に示すように、第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を許容した状態となる。
次いで、コントロール部26が第1アクチュエータ150に駆動信号を送信し、羽根部材130a、130b、130cを反時計回りに回転させ、羽根部材130a、130b、130cに地板110の開口111を閉鎖させる。
羽根部材130a、130b、130cが、図9に示すように、地板110の開口111を閉鎖した後、コントロール部26が第2アクチュエータ160に駆動信号を送信し、制御部材170のストッパ176を−X方向に移動させる。これにより、羽根ユニット200は、制御部材170のストッパ176が、図5に示すように、第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制した状態となる。
また、羽根部材130a、130b、130cが地板110の開口111を閉鎖した後、コントロール部26は、撮像素子24が撮像した可視光画像を表す画像データを汎用メモリに保存し、ディスプレイに撮像した可視光画像を表示させる。
撮像素子24が撮像した可視光画像を表す画像データが保存された後、コントロール部26は、第1アクチュエータ150と第2アクチュエータ160に駆動信号を送信し、実施の形態1における羽根ユニット100と同様に、羽根ユニット200を初期状態に戻す。
本実施の形態においては、羽根ユニット200は、羽根部材130a、130b、130cを構成する材料以外は、羽根ユニット100と同様の構成を有し、羽根ユニット100と同様に動作するので、羽根ユニット100と同様に羽根部材130a、130b、130cの位置を維持できる。
また、撮像装置20が撮像を待機している状態において、羽根ユニット200の羽根部材130a、130b、130cの位置が維持されるので、振動や衝撃が加わった場合であっても、使用者が撮像対象を良好な画質で連続的に視認できる。
さらに、コントロール部26が撮像した可視光画像を表す画像データを撮像素子24から汎用メモリへ保存する期間も、羽根ユニット200の羽根部材130a、130b、130cの位置が維持されるので、振動や衝撃が加わった場合であっても、可視光画像を保存する期間に撮像素子24に可視光が入射することを防ぎ、スミアや撮像ムラを抑制できる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、撮像装置10、20の撮像レンズ12、22は1枚に限られず、複数枚であってもよい。また、羽根ユニット100、200における地板110の開口111と中間板120の開口121と補助地板125の開口126は、長方形に限らず、円形であってもよい。
また、第1アクチュエータ150と第2アクチュエータ160は、回転子152、162を有する電磁アクチュエータに限られず、例えば、ボイスコイルモータ(VCM:Voice Coil Motor)やステッピングモータ等であってもよい。
さらに、第1アクチュエータ150の駆動ピン154は、円弧状に限らず、Y軸方向に沿って移動してもよい。第2アクチュエータ160の駆動ピン164は、円弧状に限らず、X軸方向に沿って移動してもよい。第1アクチュエータ150の駆動ピン154が走行する長孔115b、123a、128aと第2アクチュエータ160の駆動ピン164が走行する長孔115aは、円弧状に限らず、直線状であってもよい。
制御部材170のストッパ176は、地板110の開口111が開放された状態又は閉鎖された状態のいずれか一方の状態のみにおける、第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制してもよい。制御部材170のストッパ176が、いずれの状態での第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制するかは、ストッパ176の制御部材170の短辺部170bにおける位置、ストッパ176の幅、第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転範囲等を変更することによって、調整できる。
羽根ユニット100、200においては、ストッパ176は、X軸方向に延びX軸方向に移動するが、ストッパ176は、地板110の長孔115b上に位置し、Y軸方向に垂直に交差して第1アクチュエータ150の駆動ピン154の回転を規制すれば、例えば、図11に示すように、第2アクチュエータ160が第1アクチュエータ150の+X側に設けられ、ストッパ176が第2アクチュエータ160の回転子162の回転軸を中心に回転してもよい。また、ストッパ176が第2アクチュエータ160の駆動アーム163に直接設けられてもよい。なお、本明細書において、Y軸方向に垂直に交差するとは、ストッパ176の地板110の長孔115b上における位置、第1アクチュエータ150の駆動ピン154の形状等に応じて、Y軸方向に対して80°以上90°未満で交差することを含んでいる。
撮像素子10、20においては、羽根ユニット100、200はシャッタとして用いられているが、例えば、第1アクチュエータ150と第2アクチュエータ160にステッピングモータを使用し、制御部材170の短辺部170bに複数のストッパ176を設けることによって、羽根ユニット100、200を撮像素子14、24に入射する赤外線又は可視光の光量を調整する絞りとして用いてもよい。
羽根ユニット100、200は、例えば、デジタルカメラ等の撮像装置に設けられてもよい。また、羽根ユニット100、200は、例えば、図12に示すように、撮像機能を有するスマートフォン等の携帯端末、ラップトップ型又はノート型パーソナルコンピュータ等の電子機器30に設けられてもよい。
10、20 撮像装置
12、22 撮像レンズ
14、24 撮像素子
16、26 コントロール部
30 電子機器
100、200 羽根ユニット
110 地板
111、121、126 開口
112a、112b、112c、112d、 軸
114 凹部
114a 長辺部
114b 短辺部
115a、115b 長孔
116a、116b 突起部
120 中間板
122a、122b、122c、122d 孔
123a、123b 長孔
125 補助地板
127a、127b、127c、127d 孔
128a、128b 長孔
130a、130b、130c 羽根部材
132a、132b、132c 孔
134a、134b、134c 長孔
140 連結レバー
142 孔
144 長孔
146 連結ピン
150 第1アクチュエータ
152、162 回転子
152a、162a 回転子の軸
153、163 駆動アーム
154、164 駆動ピン
156、166 ボビン
157、167 コイル
158、168 ヨーク
160 第2アクチュエータ
170 制御部材
170a 長辺部
170b 短辺部
172、174 長孔
176 ストッパ
L1、L2 位置
M 直線

Claims (7)

  1. 開口を有する地板と、
    前記開口の少なくとも一部を開閉する羽根部材と、
    移動することによって前記羽根部材を駆動する第1駆動部と、
    前記第1駆動部の移動を許容又は規制するストッパと、を備え、
    前記ストッパは、前記第1駆動部が移動する軌跡上に位置し、前記開口が開放された状態における前記第1駆動部の位置と前記開口が閉鎖された状態における前記第1駆動部の位置とを結ぶ直線に沿った第1方向に対して垂直に交差して、前記第1駆動部の移動を規制し、前記第1駆動部が移動する軌跡上から離脱して前記第1駆動部の移動を許容する、
    羽根ユニット。
  2. 前記ストッパは、前記第1方向に垂直な方向に移動する、
    請求項1に記載の羽根ユニット。
  3. 前記ストッパは、前記第1方向への移動が規制されている、
    請求項1又は2に記載の羽根ユニット。
  4. 第1回転子を有し、前記第1駆動部を前記第1回転子の回転軸を中心に往復回転させる第1電磁アクチュエータと、
    第2回転子を有し、前記ストッパを駆動する第2駆動部を前記第2回転子の回転軸を中心に往復回転させる第2電磁アクチュエータと、を備える、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の羽根ユニット。
  5. 前記第1駆動部は、前記第1方向に垂直な方向を中心に往復し、
    前記第2駆動部は、前記第1方向を中心に往復する、
    請求項4に記載の羽根ユニット。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の羽根ユニットを備える、撮像装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の羽根ユニットを備える、電子機器。
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