JP2017145571A - ハーフプレキャスト部材ならびに本体覆工壁およびその施工方法 - Google Patents

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Masahiro Furui
正弘 古井
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Abstract

【課題】狭小な場所への搬入が容易で現地作業を省力化することのできる本体覆工壁用のハーフプレキャスト部材ならびに本体覆工壁およびその施工方法を提供する。
【解決手段】狭隘な場所の施工に用いられるハーフプレキャストコンクリートからなるハーフプレキャスト部材100であって、パネル状のプレキャストコンクリートと、このプレキャストコンクリートの片面に沿って固定された補強鋼材28と、配力筋と、主筋32とを備えるようにする。
【選択図】図7

Description

本発明は、例えば道路トンネルの分岐合流部などの大断面の地中空洞を施工する際に地中空洞の外側周囲に先行施工される本体覆工壁に用いられるハーフプレキャスト部材ならびに本体覆工壁およびその施工方法に関するものである。
従来、未固結地盤の都市圏における道路トンネルの施工に際しては、地表および地中の既存構造物に対する悪影響を回避するべく地山に対する高度の支保性能が要求され、また施工中および完成後の止水性能と地下水保全性能が高度に要求されることから、一般にシールド工法が採用されている。
道路トンネルをシールド工法により施工する場合、本線トンネルの他にランプトンネルを設け、それら双方のトンネルを要所にて接合して分岐合流部を施工する必要があるが、そのような分岐合流部の施工は必ずしも容易ではない。すなわち、本線トンネルおよびランプトンネルはそれぞれ在来のシールド工法により地山を安定に支保し、また止水性を確保しつつ支障なく施工できるが、分岐合流部では断面を漸次変化させつつ双方のシールドトンネルどうしを接合する必要があることから、分岐合流部の施工に際しては在来のシールド工法をそのまま適用できるものではなく、何らかの補助工法の採用が不可欠である。
そのため、大規模な道路トンネルにおける分岐合流部の施工に好適な工法として、例えば特許文献1、2に示されるトンネル工法が提案されている。例えば特許文献1は、本線シールドトンネルとランプシールドトンネルとをいずれも在来のシールド工法により施工するとともに、それらの分岐合流部の外側に沿ってルーフシールドトンネル(外殻シールドトンネル)を所定間隔で密に配列した状態で施工し、それらルーフシールドトンネルの周囲地盤を凍結工法により凍結せしめて安定な凍土を造成したうえで、ルーフシールドトンネル間を掘削して各ルーフシールドトンネルどうしを一体に連結する形態で一連の本体覆工壁を施工し、しかる後に本体覆工壁の内側を掘削して分岐合流部を構築するものである。
特開2011−184899号公報 特開2007−217911号公報
ところで、上記の本体覆工壁を施工する場合、ルーフシールドトンネル(例えば直径4m程度)およびルーフシールドトンネル間の狭小な場所に様々な角度で鉄筋、型枠を搬入してから組み立てる必要があるため、施工性が低いという問題があった。この対策として、型枠に一般的なプレキャストコンクリート板を用いて現地での作業を減らすことが考えられるが、大きなサイズのままだと狭小な場所へ搬入し難いという問題があった。このため、狭小な場所への搬入が容易で現地作業を省力化することのできる技術が望まれていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、狭小な場所への搬入が容易で現地作業を省力化することのできる本体覆工壁用のハーフプレキャスト部材ならびに本体覆工壁およびその施工方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るハーフプレキャスト部材は、狭隘な場所の施工に用いられるハーフプレキャストコンクリートからなるハーフプレキャスト部材であって、パネル状のプレキャストコンクリートと、このプレキャストコンクリートの片面に沿って固定された補強鋼材と、この補強鋼材に係合して配置された配力筋と、この配力筋に係合して配置された主筋とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他のハーフプレキャスト部材は、上述した発明において、補強鋼材は、プレキャストコンクリートの片面に沿って平行に配置される少なくとも2本のH型鋼であり、このH型鋼の一方のフランジがプレキャストコンクリートの片面に固定され、配力筋は、H型鋼のウェブに所定の間隔で開けられた複数の孔に挿入されてH型鋼と直交する方向に延在配置され、主筋は、H型鋼と平行に配置されていることを特徴とする。
また、本発明に係る他のハーフプレキャスト部材は、上述した発明において、主筋の端部に設けられた機械式継手をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る本体覆工壁は、上述したハーフプレキャスト部材を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の本体覆工壁は、上述した発明において、内面および外面がハーフプレキャスト部材で構成され、内面および外面に囲まれた内部領域が鉄筋コンクリートで構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る本体覆工壁の施工方法は、上述した本体覆工壁を施工する方法であって、ハーフプレキャスト部材を本体覆工壁施工予定領域に搬入して所定の位置に固定した後、コンクリート用型枠を兼ねたハーフプレキャスト部材を施工予定の本体覆工壁の内面と外面に設けた後、このハーフプレキャスト部材に囲まれた領域にコンクリートを打設することを特徴とする。
また、本発明に係る他の本体覆工壁の施工方法は、上述した発明において、施工予定の地中空洞の外側周囲にその軸方向に沿う複数の先行トンネルを所定間隔で配列した状態で先行施工し、この先行トンネル間の地山を改良して本体覆工壁施工予定領域を取り囲む改良ゾーンを形成した後、本体覆工壁施工予定領域を掘削して、本体覆工壁を施工することを特徴とする。
本発明に係るハーフプレキャスト部材によれば、狭隘な場所の施工に用いられるハーフプレキャストコンクリートからなるハーフプレキャスト部材であって、パネル状のプレキャストコンクリートと、このプレキャストコンクリートの片面に沿って固定された補強鋼材と、この補強鋼材に係合して配置された配力筋と、この配力筋に係合して配置された主筋とを備えるので、ハーフプレキャスト部材1枚を狭小な場所へ搬入可能なサイズとすれば、搬入が容易となる。このため、現地での型枠・鉄筋組立作業を省力化することができ、施工性を向上することができるという効果を奏する。また、補強鋼材はコンクリート用型枠を兼ねたハーフプレキャスト部材を補強する支保機能を有することから、ハーフプレキャスト部材の剛性を高めるとともに、専用の資機材搬送装置による搬送が容易になる。可能であれば汎用の資機材搬送装置を使用してもよい。また、補強鋼材はハーフプレキャスト部材を搬送する際の把持部として利用することもでき、主筋、配力筋を配置するときの定規として利用することもできる。
また、本発明に係る他のハーフプレキャスト部材によれば、補強鋼材は、プレキャストコンクリートの片面に沿って平行に配置される少なくとも2本のH型鋼であり、このH型鋼の一方のフランジがプレキャストコンクリートの片面に固定され、配力筋は、H型鋼のウェブに所定の間隔で開けられた複数の孔に挿入されてH型鋼と直交する方向に延在配置され、主筋は、H型鋼と平行に配置されているので、搬入後に現地で複数枚を連結することで本体覆工壁のコンクリート用型枠、主筋、配力筋を容易に構築することができる。このため、現地での型枠・鉄筋組立作業を省力化することができ、施工性を向上することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他のハーフプレキャスト部材によれば、主筋の端部に設けられた機械式継手をさらに備えるので、搬入後に現地で機械式継手を介して複数枚を連結することで本体覆工壁のコンクリート用型枠、主筋、配力筋を容易に構築することができる。なお、現地の状況によっては、重ね継手、溶接継手他の継手の施工が容易であれば、機械式継手を使用しなくてもよい。
また、本発明に係る本体覆工壁によれば、上述したハーフプレキャスト部材を備えるので、現地での型枠・鉄筋組立作業を省力化して、比較的容易に施工することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の本体覆工壁によれば、内面および外面がハーフプレキャスト部材で構成され、内面および外面に囲まれた内部領域が鉄筋コンクリートで構成されているので、本体覆工壁の内外面をなすハーフプレキャスト部材をコンクリート用型枠として兼用することで、比較的容易に施工することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る本体覆工壁の施工方法によれば、上述した本体覆工壁を施工する方法であって、ハーフプレキャスト部材を本体覆工壁施工予定領域に搬入して所定の位置に固定した後、コンクリート用型枠を兼ねたハーフプレキャスト部材を施工予定の本体覆工壁の内面と外面に設けた後、このハーフプレキャスト部材に囲まれた領域にコンクリートを打設するので、本体覆工壁の内外面をなすハーフプレキャスト部材をコンクリート用型枠として兼用することで、本体覆工壁を比較的容易に施工することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の本体覆工壁の施工方法によれば、施工予定の地中空洞の外側周囲にその軸方向に沿う複数の先行トンネルを所定間隔で配列した状態で先行施工し、この先行トンネル間の地山を改良して本体覆工壁施工予定領域を取り囲む改良ゾーンを形成した後、本体覆工壁施工予定領域を掘削して、本体覆工壁を施工するので、本体覆工壁を比較的容易に施工することができるという効果を奏する。
図1は、分岐合流部の施工方法の概略説明図である。 図2は、分岐合流部の横断面図である。 図3は、分岐合流部の平断面図である。 図4は、分岐合流部の施工方法の手順を示す図である。 図5は、本発明に係るハーフプレキャスト部材の実施の形態を示す斜視図である。 図6は、本発明に係るハーフプレキャスト部材の実施の形態を示す部分断面図である。 図7は、本発明に係る本体覆工壁およびその施工方法の実施の形態を示す断面斜視図である。
以下に、本発明に係るハーフプレキャスト部材ならびに本体覆工壁およびその施工方法の実施の形態について、道路トンネルの分岐合流部の外側周囲に先行施工される本体覆工壁に適用する場合を例に取り、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(分岐合流部の施工方法)
まず、本発明に係るハーフプレキャスト部材ならびに本体覆工壁およびその施工方法が適用される分岐合流部(地中空洞)の施工方法について説明する。
図1〜図3に示すように、この分岐合流部の施工方法は、本線シールドトンネル10およびランプシールドトンネル12を包含する分岐合流部14の掘削予定位置の外側に、小口径の外殻シールド機16を使って予め複数の外殻シールドトンネル18(先行トンネル)を配列した状態で施工することにより、それら外殻シールドトンネル18によって分岐合流部14の掘削予定位置を取り囲む外殻体20を構築し、この外殻体20の内側の地山を掘削して分岐合流部14を施工する。
より具体的には、まず、図4(1)に示すように、本線シールドトンネル10を在来のシールド工法により地山を安定に支保し、止水性を確保しつつ施工する。同様に、本線シールドトンネル10の隣に図示しないランプシールドトンネル12を在来のシールド工法により施工する。続いて、施工予定の分岐合流部14の軸方向(本線シールドトンネル10が延在するトンネル軸方向と平行な方向)の後端部(始端部)となる本線シールドトンネル10の外周に大径の地中発進基地Bを構築する。地中発進基地Bは、分岐合流部14の外殻体20をなす外殻シールドトンネル18を掘進する小口径の外殻シールド機16を発進するための基地である。なお、本実施の形態では本線シールドトンネル10の直径が例えば16m程度、ランプシールドトンネル12の直径が例えば11m程度、分岐合流部14の直径が32m程度であることを想定している。
次に、図4(2)に示すように、地中発進基地Bから外殻シールド機16を発進させ、施工予定の分岐合流部14の外側周囲にその軸方向に沿う複数の小径(例えば直径4m程度)の外殻シールドトンネル18を所定間隔で配列した状態で施工する。
次に、図4(3)に示すように、この外殻シールドトンネル18間の地山を凍結工法や薬液注入工法などにより改良して本体覆工壁施工予定領域を取り囲む改良ゾーンを形成した後、本体覆工壁施工予定領域を掘削して本体覆工壁22を形成し、さらに、図3に示すように、本体覆工壁22の両端となる部分にそれぞれ褄壁23A、23Bを形成することによって外殻体20を構築する。図4(4)に示すように、この外殻体20によって囲まれた領域の地山を掘削して分岐合流部14を施工する。このようにして図4(5)に示すような道路トンネル用の分岐合流部14が完成する。なお、図3中の符号25Aは、褄壁23Aを構築する場合に必要となる凍結壁であり、符号25Bは、凍結壁25Aおよび本体覆工壁22によって囲まれる領域に構築した未凍結地盤改良部分である。
(ハーフプレキャスト部材)
次に、上記の本体覆工壁22に適用される本発明に係るハーフプレキャスト部材について説明する。
図5は本発明に係るハーフプレキャスト部材の概略斜視図、図6は部分断面図である。これらの図に示すように、本発明に係るハーフプレキャスト部材100は、上記の本体覆工壁22に用いられるハーフプレキャストコンクリートからなるユニット構造の部材であって、曲面パネル状のプレキャストコンクリート26と、このプレキャストコンクリート26の片面に沿って固定された補強鋼材28と、この補強鋼材28に係合して配置された配力筋30と、この配力筋30に係合して配置された主筋32と、この主筋32の端部に設けられた機械式継手34とを備える。
プレキャストコンクリート26は、内部にエポキシ塗装の鉄筋がメッシュ状に配筋されたプレキャストパネルであり、コンクリート用の型枠として用いることができる。なお、本実施の形態では、高さ2〜4m程度の狭小な場所に搬入可能なように、縦1800mm、横900〜1200mm、厚さ55mm程度の円弧状断面の四角形パネルを想定しているが、本発明はこれに限るものではない。
補強鋼材28は、プレキャストコンクリート26の片面に沿って平行に複数配置されるH型鋼からなる。H型鋼は円弧状に湾曲し、その両端はプレキャストコンクリート26の縁に合わせてある。本実施の形態では、例えばH−150×150×7×10程度の大きさのH型鋼を想定しているが、本発明はこれに限るものではない。また、H型鋼に限らず別の断面形状の鋼材であってもよい。図6に示すように、補強鋼材28の一方のフランジ28Aはインサートボルト36によりプレキャストコンクリート26の片面に固定される。補強鋼材28は、ハーフプレキャスト部材100をコンクリート用型枠として使用する場合の生コンクリート打設時における圧力を受ける支保工として利用される。
配力筋30は、補強鋼材28のウェブ28Bに所定の間隔で開けられた図示しない複数の貫通孔に挿入されて補強鋼材28と直交する方向に延在配置されている。主筋32は、配力筋30上であって補強鋼材28と平行に配置されている。
上記のように構成されるハーフプレキャスト部材100は、例えば高さ2〜4m程度の狭小な場所に専用の資機材搬送装置などで搬入可能なように、補強鋼材28、主筋32、配力筋30を備えた1枚の重量を例えば700kg程度以下に設定することが望ましい。
本実施の形態によれば、ハーフプレキャスト部材100の1枚が狭小な場所へ搬入可能なサイズであるので、搬入が比較的容易である。また、複数枚のハーフプレキャスト部材100を現地に搬入し、主筋32どうしを突き合わせて機械式継手34で繋ぎ、複数枚のハーフプレキャスト部材100を面に沿う方向に連結することにより、必要な大きさのコンクリート用型枠、主筋、配力筋を容易に構築することができる。このため、現地での型枠・鉄筋組立作業を省力化することができ、施工性を向上することができる。
また、補強鋼材28はコンクリート用型枠を兼ねたハーフプレキャスト部材100を補強する支保機能を有することから、ハーフプレキャスト部材100の剛性を高めるとともに、専用の資機材搬送装置による搬送が容易になる。
また、補強鋼材28の上側のフランジ28Cはハーフプレキャスト部材100を運搬する際の把持部として利用することもできる。また、補強鋼材28はプレキャストコンクリート製造工場等で主筋32、配力筋30を配置するときの定規として利用することもできる。
(本体覆工壁)
次に、上記のハーフプレキャスト部材100を備えた本発明に係る本体覆工壁22について説明する。
図7に示すように、本発明に係る本体覆工壁22は、上記のハーフプレキャスト部材100を備えている。より具体的には、この本体覆工壁22は、分岐合流部14に近い側の内面と遠い側の外面に配置されるハーフプレキャスト部材100A、100Bと、内面および外面に囲まれた内部領域Sに配筋される複数のせん断補強用の鉄筋38と、せん断補強用の鉄筋38を埋設する態様で内部領域Sに打設されるコンクリート(不図示)とからなる。ハーフプレキャスト部材100A、100Bは内部領域Sに打設されるコンクリート用型枠として利用される。内面に配置されるハーフプレキャスト部材100Aは、膨らんだ外面側に補強鋼材28、主筋32等を備えている。外面に配置されるハーフプレキャスト部材100Bは、凹んだ内面側に補強鋼材28、主筋32等を備えている。
本実施の形態の本体覆工壁22によれば、内面および外面がハーフプレキャスト部材100で構成され、鉄筋組立作業はせん断補強用の鉄筋38だけでよいことから、現地での型枠・鉄筋組立作業を省力化して、比較的容易に施工することができる。
(本体覆工壁の施工方法)
次に、本発明に係る本体覆工壁の施工方法について説明する。
上述したように、本発明は、施工予定の分岐合流部14の外側周囲にその軸方向に沿う複数の外殻シールドトンネル18を所定間隔で配列した状態で先行施工し、凍結管40等により周辺地山Gを改良して本体覆工壁施工予定領域を取り囲む改良ゾーンRを形成した後、隣り合う外殻シールドトンネル18間の本体覆工壁施工予定領域を掘削して本体覆工壁22を構築する場合に適用される。
より具体的には、図7に示すように、まず、外殻シールドトンネル18の各覆工セグメント42内に柱部材44と梁部材46からなる四角形状の補強材を設けた後、覆工セグメント42の両側部分を切開き、隣り合う外殻シールドトンネル18間を掘削して導坑48を作る。続いて、この導坑48と外殻シールドトンネル18内に複数枚のハーフプレキャスト部材100A、100Bを搬入して組み立て、内外面をなす所定の位置に固定する。ここで、ハーフプレキャスト部材100A、100Bどうしの接合部に調整プレート50を適宜取付けてもよい。また、外面側に配置されるハーフプレキャスト部材100Bの外面またはこれと対向する地山の表面に防水層を吹付け施工してもよい。また、導坑48と外殻シールドトンネル18内へのハーフプレキャスト部材100A、100Bの搬入は専用の資機材搬送装置を利用し、補強鋼材28を特殊なマグネットで把持する構成としてもよい。これにより、型枠と鉄筋が組み立てられた状態となる。そして、ハーフプレキャスト部材100A、100Bに囲まれる内部領域Sに、必要に応じてせん断補強用の鉄筋38等を配筋してコンクリートを打設する。ハーフプレキャスト部材100A、100Bはコンクリート用型枠を兼ねるので型枠の撤去は不要であり、作業効率が向上する。以降、これらの作業をさらに隣の外殻シールドトンネル18に適用しながら本体覆工壁22を施工していくことになる。
このように、本実施の形態によれば、本体覆工壁22の内外面をなすハーフプレキャスト部材100をコンクリート用型枠として兼用することで、本体覆工壁22を比較的容易に施工することができる。
以上説明したように、本発明に係るハーフプレキャスト部材によれば、狭隘な場所の施工に用いられるハーフプレキャストコンクリートからなるハーフプレキャスト部材であって、パネル状のプレキャストコンクリートと、このプレキャストコンクリートの片面に沿って固定された補強鋼材と、この補強鋼材に係合して配置された配力筋と、この配力筋に係合して配置された主筋とを備えるので、ハーフプレキャスト部材1枚を狭小な場所へ搬入可能なサイズとすれば、搬入が容易となる。このため、現地での型枠・鉄筋組立作業を省力化することができ、施工性を向上することができる。また、補強鋼材はコンクリート用型枠を兼ねたハーフプレキャスト部材を補強する支保機能を有することから、ハーフプレキャスト部材の剛性を高めるとともに、専用の資機材搬送装置による搬送が容易になる。可能であれば汎用の資機材搬送装置を使用してもよい。また、補強鋼材はハーフプレキャスト部材を搬送する際の把持部として利用することもでき、主筋、配力筋を配置するときの定規として利用することもできる。
また、本発明に係る他のハーフプレキャスト部材によれば、補強鋼材は、プレキャストコンクリートの片面に沿って平行に配置される少なくとも2本のH型鋼であり、このH型鋼の一方のフランジがプレキャストコンクリートの片面に固定され、配力筋は、H型鋼のウェブに所定の間隔で開けられた複数の孔に挿入されてH型鋼と直交する方向に延在配置され、主筋は、H型鋼と平行に配置されているので、搬入後に現地で複数枚を連結することで本体覆工壁のコンクリート用型枠、主筋、配力筋を容易に構築することができる。このため、現地での型枠・鉄筋組立作業を省力化することができ、施工性を向上することができる。
また、本発明に係る他のハーフプレキャスト部材によれば、主筋の端部に設けられた機械式継手をさらに備えるので、搬入後に現地で機械式継手を介して複数枚を連結することで本体覆工壁のコンクリート用型枠、主筋、配力筋を容易に構築することができる。なお、現地の状況によっては、重ね継手、溶接継手他の継手の施工が容易であれば、機械式継手を使用しなくてもよい。
また、本発明に係る本体覆工壁によれば、上述したハーフプレキャスト部材を備えるので、現地での型枠・鉄筋組立作業を省力化して、比較的容易に施工することができる。
また、本発明に係る他の本体覆工壁によれば、内面および外面がハーフプレキャスト部材で構成され、内面および外面に囲まれた内部領域が鉄筋コンクリートで構成されているので、本体覆工壁の内外面をなすハーフプレキャスト部材をコンクリート用型枠として兼用することで、比較的容易に施工することができる。
また、本発明に係る本体覆工壁の施工方法によれば、上述した本体覆工壁を施工する方法であって、ハーフプレキャスト部材を本体覆工壁施工予定領域に搬入して所定の位置に固定した後、コンクリート用型枠を兼ねたハーフプレキャスト部材を施工予定の本体覆工壁の内面と外面に設けた後、このハーフプレキャスト部材に囲まれた領域にコンクリートを打設するので、本体覆工壁の内外面をなすハーフプレキャスト部材をコンクリート用型枠として兼用することで、本体覆工壁を比較的容易に施工することができる。
また、本発明に係る他の本体覆工壁の施工方法によれば、施工予定の地中空洞の外側周囲にその軸方向に沿う複数の先行トンネルを所定間隔で配列した状態で先行施工し、この先行トンネル間の地山を改良して本体覆工壁施工予定領域を取り囲む改良ゾーンを形成した後、本体覆工壁施工予定領域を掘削して、本体覆工壁を施工するので、本体覆工壁を比較的容易に施工することができる。
以上のように、本発明に係るハーフプレキャスト部材ならびに本体覆工壁およびその施工方法は、道路トンネルの分岐合流部などの大断面の地中空洞を施工する際に地中空洞の外側周囲に先行施工される本体覆工壁に有用であり、特に、狭小な場所への搬入が容易で現地作業を省力化するのに適している。
10 本線シールドトンネル
12 ランプシールドトンネル
14 分岐合流部(地中空洞)
16 外殻シールド機
18 外殻シールドトンネル(先行トンネル)
20 外殻体
22 本体覆工壁
23A,23B 褄壁
25A 凍結壁
25B 未凍結地盤改良部分
26 プレキャストコンクリート
28 補強鋼材
28A,28C フランジ
28B ウェブ
30 配力筋
32 主筋
34 機械式継手
36 インサートボルト
38 鉄筋
40 凍結管
42 覆工セグメント
44 柱部材
46 梁部材
48 導坑
50 調整プレート
100,100A,100B ハーフプレキャスト部材
B 地中発進基地
G 地山
R 改良ゾーン
S 内部領域

Claims (7)

  1. 狭隘な場所の施工に用いられるハーフプレキャストコンクリートからなるハーフプレキャスト部材であって、
    パネル状のプレキャストコンクリートと、このプレキャストコンクリートの片面に沿って固定された補強鋼材と、この補強鋼材に係合して配置された配力筋と、この配力筋に係合して配置された主筋とを備えることを特徴とするハーフプレキャスト部材。
  2. 補強鋼材は、プレキャストコンクリートの片面に沿って平行に配置される少なくとも2本のH型鋼であり、このH型鋼の一方のフランジがプレキャストコンクリートの片面に固定され、
    配力筋は、H型鋼のウェブに所定の間隔で開けられた複数の孔に挿入されてH型鋼と直交する方向に延在配置され、
    主筋は、H型鋼と平行に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のハーフプレキャスト部材。
  3. 主筋の端部に設けられた機械式継手をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のハーフプレキャスト部材。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載のハーフプレキャスト部材を備えることを特徴とする本体覆工壁。
  5. 内面および外面がハーフプレキャスト部材で構成され、内面および外面に囲まれた内部領域が鉄筋コンクリートで構成されていることを特徴とする請求項4に記載の本体覆工壁。
  6. 請求項4または5に記載の本体覆工壁を施工する方法であって、
    ハーフプレキャスト部材を本体覆工壁施工予定領域に搬入して所定の位置に固定した後、コンクリート用型枠を兼ねたハーフプレキャスト部材を施工予定の本体覆工壁の内面と外面に設けた後、このハーフプレキャスト部材に囲まれた領域にコンクリートを打設することを特徴とする本体覆工壁の施工方法。
  7. 施工予定の地中空洞の外側周囲にその軸方向に沿う複数の先行トンネルを所定間隔で配列した状態で先行施工し、この先行トンネル間の地山を改良して本体覆工壁施工予定領域を取り囲む改良ゾーンを形成した後、本体覆工壁施工予定領域を掘削して、本体覆工壁を施工することを特徴とする請求項6に記載の本体覆工壁の施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113863372A (zh) * 2021-10-28 2021-12-31 中交一航局城市交通工程有限公司 一种地下车站轨顶风道预制结构的安装方法
CN114320349A (zh) * 2021-12-30 2022-04-12 山东交通学院 一种公路隧道初期支护结构及施工方法

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