JP2017145418A - 層間密着性に優れた積層塗膜を与える塗料セット - Google Patents

層間密着性に優れた積層塗膜を与える塗料セット Download PDF

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Abstract

【課題】 アミンブラッシングによる密着性阻害を防止して良好な層間密着性を付与することができるアミン硬化エポキシ樹脂塗料用密着性向上剤を見い出し、この密着性向上剤を使用することにより、下塗り塗膜層と上塗り塗膜層との層間密着性に優れた積層塗膜を与える塗料セットを提供する。【解決手段】 下塗り塗料[I]と上塗り塗料[II]とから成る塗料セットであって、該下塗り塗料[I]は、一般式【化1】[式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は分岐のある炭素数3〜18のアルキル基をそれぞれ表す。]で示される(メタ)アクリル酸エステル単位から成る(共)重合体が添加されたアミン硬化エポキシ樹脂塗料であり、該上塗り塗料[II]はアミン硬化エポキシ樹脂塗料に対する上塗り塗料として慣用のもの、例えばアクリルウレタン塗料、である。【選択図】 なし

Description

本発明は、アミン硬化エポキシ樹脂塗料に少量添加することにより、アミンブラッシングによる密着性阻害を防止し、良好な層間密着性を付与する新規なアミン硬化エポキシ樹脂塗料用密着性向上剤に関する。
エポキシ樹脂塗料においては、ポリアミンまたはポリアミドなどのアミン系硬化剤を用いて低温および高湿度下で塗装された場合、アミンブラッシングによる上塗り塗料の密着性阻害や塗膜の白化の問題が顕著に起きる。そこで、この点を改良するためにアミン系硬化剤あるいはエポキシ樹脂の改良が提案されている。
特許文献1は、アミン系硬化剤の改良の例として、(A)芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性ヒドロキシ芳香族化合物と、(B)ポリアミンおよび(C)アルデヒドからマンニッヒ反応を用いて得られる硬化剤が、比較的低粘度で優れた疎水性を有し、アミンブラッシングや不十分な架橋を生じさせないことを開示している。
また、特許文献2は、エポキシ樹脂の改良の例として、(A)多価フェノールとエピクロルヒドリンとの反応物に一価フェノールを反応させた反応物、または多価フェノールと一価フェノールおよびエピクロルヒドリンを同時に反応させた反応物であって、上記反応させた一価フェノールの割合が反応物全体の3〜15重量%である液状の多価フェノールグリシジルエーテル型エポキシ樹脂と、(B)一分子中に2個以上の活性水素を有するアミノ化合物および(C)防錆顔料を必須成分として含有することを特徴とする防食用塗料組成物が、硬化速度が著しく速く、アミンブラッシング現象が生じ難いことを開示している。
特開平09−202821号公報 特開昭58−109567号公報
しかし、樹脂設計や塗料設計の変更は多大な労力と費用を必要とするのに対し、より簡便にアミンブラッシングによる密着性阻害を改善する手段は無かった。従って、本発明の目的は、従来の方法では得られなかったアミンブラッシングによる密着性阻害の簡便な改善手段として用いることができる、アミン硬化エポキシ樹脂塗料用密着性向上剤を提供することである。
本発明によれば、(A)一般式
Figure 2017145418
[式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は分岐のある炭素数3〜18のアルキル基をそれぞれ表す。]
で示されるアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル(以下、単量体(A)と言う)と、(B)単量体(A)以外のアクリル酸エステル及び/又は単量体(A)以外のメタクリル酸エステル及び/又はビニルエーテル(以下、単量体(B)と言う)とを重合することにより得られる重合体を含む組成物から成り、該重合体は、全単量体成分の重量に基づいて、単量体(A)が重合した部分を50〜100重量%、単量体(B)が重合した部分を0〜50重量%の割合で含有しており、数平均分子量が1000〜30000であることを特徴とするアミン硬化エポキシ樹脂塗料用密着性向上剤が提供され、これをアミン硬化エポキシ樹脂塗料に添加することにより、上記課題を解決することができる。
本発明の密着性向上剤は、アミン硬化エポキシ樹脂塗料に添加することによりアミンブラッシングを防止し、アミンブラッシングによる上塗り塗料の密着性阻害等を改善する事が可能である。
本発明のアミン硬化エポキシ樹脂塗料用密着性向上剤は、単量体(A)と単量体(B)を重合して得られる重合体を含んでいる。重合体の製造に用いる全単量体中に占める単量体(A)の割合が50重量%より少なくなると、アミンブラッシングによる密着性阻害を十分に防止する効果が得られない。
単量体(A)のアルキル基R2の炭素数範囲は3〜18であり、炭素数が18より大きい場合には、アミンブラッシングによる密着性阻害を十分に防止する効果が得られない。炭素数の特に好ましい範囲は3〜8である。
重合体の数平均分子量範囲は1000〜30000であり、1000より小さい場合又は30000より大きい場合には、アミンブラッシングによる密着性阻害を十分に防止する効果が得られない。数平均分子量の好ましい範囲は2000〜20000であり、特に好ましい範囲は3000〜10000である。
単量体(A)の例としては、(メタ)アクリル酸イソプロピルエステル、(メタ)アクリル酸イソブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ターシャリーブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸3−ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸イソアミルエステル、(メタ)アクリル酸ターシャリーアミルエステル、(メタ)アクリル酸ネオペンチルエステル、(メタ)アクリル酸2−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸3−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸2−メチル−1−ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸3−メチル−1−ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸4−メチル−1−ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸イソヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸イソオクチルエステル、(メタ)アクリル酸イソノニルエステル、(メタ)アクリル酸イソデシルエステル等が挙げられ、これらは単独で或いは2種以上を併わせて用いることができる。
単量体(B)も単独で或いは2種以上を併わせて用いることができる。単量体(B)の例としては、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ノルマルプロピルエステル、(メタ)アクリル酸ノルマルブチルエステル、(メタ)アクリル酸ノルマルオクチルエステル、(メタ)アクリル酸ラウリルエステル、(メタ)アクリル酸ステアリルエステル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、(メタ)アクリル酸イソボニルエステル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸2−オクトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸2−ラウロキシエチルエステル、(メタ
)アクリル酸3−メトキシブチルエステル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルカルビトールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコールエステル[エチレングリコール単位の数(m)が1〜50のもの]、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールエステル[プロピレングリコール単位の数(m)が1〜50のもの]等のような(メタ)アクリル酸エステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ノルマルプロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ノルマルブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、ターシャリーブチルビニルエーテル、ノルマルオクチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のようなビニルエーテル類が挙げられる。
前記説明において、(メタ)アクリル酸エステルはアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルを表す。
本発明の重合物を合成する方法としては、例えば乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法などがあり、又、重合を行う開始剤としては、一般に用いられるアゾ系重合開始剤や過酸化物が用いられる。本発明は、重合体の機能に関する発明であるから、重合体の合成方法によって何ら制限されるものではない。
本発明のアミン硬化エポキシ樹脂塗料用密着性向上剤が適する塗料は、グリシジルエーテル系のエポキシ樹脂等と、脂肪族ポリアミンまたはポリアミド樹脂のようなアミン系硬化剤からなるアミン硬化エポキシ樹脂塗料等である。
本発明のアミン硬化エポキシ樹脂塗料用密着性向上剤を塗料に添加する時期は任意であり、顔料混練時などの塗料を製造する工程や、あるいは塗料を製造した後に添加することが出来る。
本発明のアミン硬化エポキシ樹脂塗料用密着性向上剤の添加量は、塗料用樹脂の種類や顔料の配合組成などにより異なるが、通常不揮発分換算で樹脂成分に対し0.1重量%〜5重量%が好ましく、更に好ましくは0.25重量%〜2重量%である。添加量が0.1重量%より少ないと、十分な層間密着性を付与する事が出来ない。また、5重量%より多いと、塗膜の物性に様々な悪影響を及ぼす可能性が大きくなる。
次に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下における「部」及び「%」は、それぞれ、「重量部」及び「重量%」を示す。
製造実施例1
撹拌装置、還流冷却器、滴下ロート、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、酢酸ブチル96.4部を仕込み、窒素ガスを導入しながら還流させた。酢酸ブチルが還流する条件で、下記に示す滴下溶液(a−1)を滴下ロートにより100分間で等速滴下した。
滴下溶液(a−1)
アクリル酸イソブチルエステル 207.1部
アクリル酸ノルマルブチルエステル 207.1部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 20.7部
滴下溶液(a−1)の滴下終了後、還流温度を保持しつつさらに40分間反応させた。反応終了後、酢酸ブチルで不揮発分を50%に調整し、密着性向上剤[A−1]を得た。合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均
分子量は、6100であった。
製造実施例2
製造実施例1の滴下溶液(a−1)の代わりに下記の滴下溶液(a−2)を用いた以外は、製造実施例1と同様の方法で、密着性向上剤[A−2]を得た。
滴下溶液(a−2)
アクリル酸イソブチルエステル 289.7部
アクリル酸ノルマルブチルエステル 124.5部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 20.7部
合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、6000であった。
製造実施例3
製造実施例1の滴下溶液(a−1)の代わりに下記の滴下溶液(a−3)を用いた以外は、製造実施例1と同様の方法で、密着性向上剤[A−3]を得た。
滴下溶液(a−3)
アクリル酸イソブチルエステル 414.2部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 20.7部
合成した重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、6300であった。
製造実施例4
製造実施例1の滴下溶液(a−1)の代わりに下記の滴下溶液(a−4)を用いた以外は、製造実施例1と同様の方法で、密着性向上剤[A−4]を得た。
滴下溶液(a−4)
アクリル酸イソオクチルエステル 244.3部
アクリル酸ノルマルブチルエステル 169.9部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 20.7部
合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、5400であった。
製造実施例5
製造実施例1の滴下溶液(a−1)の代わりに下記の滴下溶液(a−5)を用いた以外は、製造実施例1と同様の方法で、密着性向上剤[A−5]を得た。
滴下溶液(a−5)
アクリル酸ターシャリーブチルエステル 207.1部
アクリル酸ノルマルブチルエステル 207.1部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 20.7部
合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、5500であった。
製造実施例6
製造実施例1の滴下溶液(a−1)の代わりに下記の滴下溶液(a−6)を用いた以外は、製造実施例1と同様の方法で、密着性向上剤[A−6]を得た。
滴下溶液(a−6)
アクリル酸イソブチルエステル 289.7部
イソブチルビニルエーテル 124.5部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 20.7部
合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、4000であった。
製造実施例7
製造実施例1の滴下溶液(a−1)の代わりに下記の滴下溶液(a−7)を用いた以外は、製造実施例1と同様の方法で、密着性向上剤[A−7]を得た。
滴下溶液(a−7)
メタクリル酸イソブチルエステル 207.1部
アクリル酸ノルマルブチルエステル 207.1部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 4.1部
合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、27000であった。
製造実施例8
撹拌装置、還流冷却器、滴下ロート、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた2000mlの反応容器に、高沸点溶剤シェルゾールTK(シェルケミカルズジャパン株式会社製の高沸点溶剤)96.4部を仕込み、窒素ガスを導入しながら還流させた。シェルゾールTKが還流する条件(約190℃)で、下記に示す滴下溶液(a−8)を滴下ロートにより100分間で等速滴下した。
滴下溶液(a−8)
アクリル酸イソブチルエステル 207.1部
アクリル酸ノルマルブチルエステル 207.1部
シェルゾールTK 414.2部
ターシャリーアミルパーオキシアセテート 49.7部
滴下溶液(a−8)の滴下終了後、還流温度を保持しつつさらに40分間反応させた。反応終了後、シェルゾールTKで不揮発分を40%に調整し、密着性向上剤[A−8]を得た。合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、1300であった。
製造実施例9
製造実施例1の滴下溶液(a−1)の代わりに下記の滴下溶液(a−9)を用いた以外は、製造実施例1と同様の方法で、密着性向上剤[A−9]を得た。
滴下溶液(a−9)
アクリル酸イソステアリルエステル 270.2部
アクリル酸ノルマルブチルエステル 144.0部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 20.7部
合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、3900であった。
製造実施例10
製造実施例1の滴下溶液(a−1)の代わりに下記の滴下溶液(a−10)を用いた以外は、製造実施例1と同様の方法で、密着性向上剤[A−10]を得た。
滴下溶液(a−10)
アクリル酸イソプロピルエステル 207.1部
アクリル酸ノルマルブチルエステル 207.1部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 20.7部
合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、6000であった。
製造比較例1
製造実施例1の滴下溶液(a−1)の代わりに下記の滴下溶液(n−1)を用いた以外は、製造実施例1と同様の方法で、密着性向上剤[N−1]を得た。
滴下溶液(n−1)
アクリル酸ノルマルブチルエステル 414.2部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 20.7部
合成した重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、5900であった。
製造比較例2
製造実施例1の滴下溶液(a−1)の代わりに下記の滴下溶液(n−2)を用いた以外は、製造実施例1と同様の方法で、密着性向上剤[N−2]を得た。
滴下溶液(n−2)
アクリル酸イソブチルエステル 124.3部
アクリル酸ノルマルブチルエステル 289.9部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 20.7部
合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、6100であった。
製造比較例3
製造実施例1の滴下溶液(a−1)の代わりに下記の滴下溶液(n−3)を用いた以外は、製造実施例1と同様の方法で、密着性向上剤[N−3]を得た。
滴下溶液(n−3)
アクリル酸ノルマルブチルエステル 232.6部
アクリル酸エチルエステル 181.6部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 20.7部
合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、5500であった。
製造比較例4
撹拌装置、還流冷却器、滴下ロート、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた2000mlの反応容器に、シェルゾールTK(シェルケミカルズジャパン株式会社製の高沸点溶剤)96.4部を仕込み、窒素ガスを導入しながら還流させた。シェルゾールTKが還流する条件(約190℃)で、下記に示す滴下溶液(n−4)を滴下ロートにより100分間で等速滴下した。
滴下溶液(n−4)
アクリル酸イソブチルエステル 207.1部
アクリル酸ノルマルブチルエステル 207.1部
シェルゾールTK 414.2部
ターシャリーアミルパーオキシアセテート 62.1部
滴下溶液(n−4)の滴下終了後、還流温度を保持しつつさらに40分間反応させた。反応終了後、シェルゾールTKで不揮発分を40%に調整し、密着性向上剤[N−4]を得た。合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、800であった。
製造比較例5
製造実施例1の滴下溶液(a−1)の代わりに下記の滴下溶液(n−5)を用いた以外は、製造実施例1と同様の方法で、密着性向上剤[N−5]を得た。
滴下溶液(n−5)
アクリル酸イソブチルエステル 207.1部
アクリル酸ノルマルブチルエステル 207.1部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 3.3部
合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平
均分子量は、33000であった。
製造比較例6
製造実施例1の滴下溶液(a−1)の代わりに下記の滴下溶液(n−6)を用いた以外は、製造実施例1と同様の方法で、密着性向上剤[N−6]を得た。
滴下溶液(n−6)
アクリル酸イソエイコシルエステル 270.2部
アクリル酸ノルマルブチルエステル 144.0部
ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 20.7部
合成した共重合物のゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量は、3700であった。
Figure 2017145418
Figure 2017145418
塗料試験例
表3の1)に示した配合のアミン硬化エポキシ樹脂塗料組成物について、上記の各種密着性向上剤の性能試験を行った。
Figure 2017145418
表3の1)のアミン硬化エポキシ樹脂塗料に、表1のA−1〜A−7、および表2のN−1〜N−5の密着性向上剤を不揮発分で0.25%添加し、ラボディスパーを用いて2000回転で1分間分散した。
リン酸亜鉛処理鋼板に700μmのアプリケーターを用いて、密着性向上剤を添加した前述のアミン硬化エポキシ樹脂塗料を塗布した。塗板を10℃/湿度80%で3日間放置し、表3の2)の2Kアクリルウレタン塗料を250μmのアプリケーターを用いて上塗りして室内雰囲気下で1週間硬化させた。層間密着性の評価は、以下のようなJIS−K−5400.6.15の碁盤目試験に準じた方法で行った。
試験片(鋼板)の塗膜の上から、カッターとカッターガイドを用いて、縦横11本ずつの平行線を1mmの間隔で引いて、1cm2中に100個の枡目ができるように碁盤目状の切り傷を付けた。この部分にセロテープ(登録商標、ニチバン社製)を強く圧着し、テープを剥がした後の残った枡目の数を記録した。
上記試験の結果を表4に示す。
Figure 2017145418

Claims (4)

  1. 下塗り塗料[I]と上塗り塗料[II]とから成る塗料セットであって、該下塗り塗料[I]が、(A)一般式
    Figure 2017145418
    [式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は分岐のある炭素数3〜18のアルキル基をそれぞれ表す。]
    で示されるアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル(以下、単量体(A)と言う)と、(B)単量体(A)以外のアクリル酸エステル及び/又は単量体(A)以外のメタクリル酸エステル及び/又はビニルエーテル(以下、単量体(B)と言う)とを重合することにより得られる重合体、ただし該重合体は全単量体成分の重量に基づいて単量体(A)が重合した部分を50〜100重量%と単量体(B)が重合した部分を0〜50重量%の割合で含有する数平均分子量が1000〜30000の重合体である、をアミン硬化エポキシ樹脂塗料の樹脂成分に対して不揮発分換算で0.25〜5重量%の割合で含有するアミン硬化エポキシ樹脂塗料であり、該上塗り塗料[II]がアミン硬化エポキシ樹脂塗料に対する上塗り塗料として慣用のものであることを特徴とする下塗り塗料[I]からの硬化塗膜層と上塗り塗料[II]からの硬化塗膜層との層間密着性に優れた積層塗膜を得るための塗料セット。
  2. 上記上塗り塗料[II]がアクリルウレタン塗料である、請求項1に記載の塗料セット。
  3. 下塗り塗料[I]からの硬化塗膜を下層とし、上塗り塗料[II]からの硬化塗膜を上層として成る積層塗膜であって、該下塗り塗料[I]が、(A)一般式
    Figure 2017145418
    [式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は分岐のある炭素数3〜18のアルキル基をそれぞれ表す。]
    で示されるアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル(以下、単量体(A)と言う)と、(B)単量体(A)以外のアクリル酸エステル及び/又は単量体(A)以外のメタクリル酸エステル及び/又はビニルエーテル(以下、単量体(B)と言う)とを重合することにより得られる重合体、ただし該重合体は全単量体成分の重量に基づいて単量体(A)が重合した部分を50〜100重量%と単量体(B)が重合した部分を0〜50重量%の割合で含有する数平均分子量が1000〜30000の重合体である、をアミン硬化エポキシ樹脂塗料の樹脂成分に対して不揮発分換算で0.25〜5重量%の割合で含有するアミン硬化エポキシ樹脂塗料であり、該上塗り塗料[II]がアミン硬化エポキシ樹脂塗料に対する上塗り塗料として慣用のものであることを特徴とする層間密着性に優れた積層塗膜。
  4. 該上塗り塗料[II]がアクリルウレタン塗料である、請求項3に記載の積層塗膜。
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