JP2017145271A - 植物性バイオ燃料改質方法及びシステム - Google Patents

植物性バイオ燃料改質方法及びシステム Download PDF

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Abstract

【課題】植物内部のアルカリ成分(カリウムなど)を溶出しても、植物内部のケイ素又はシリカなどの高溶融温度物質が極僅かな場合、灰の軟化・溶融温度を十分改善できない場合がある。本発明は、植物内部のアルカリ成分の削減と灰の軟化・溶融温度の確保を両立した植物性バイオ燃料改質方法及びシステムを提供することを目的とする。【解決手段】植物を微粒化し、微粒化した前記植物を常圧の水に浸して肥料分を溶出させ、常圧の水に浸した前記植物を脱水し、前記脱水された植物に高溶融温度物質を加える。【選択図】図12

Description

本発明は植物性バイオ燃料改質方法及びシステムに関する。
アブラヤシ空果房などのバイオマスをボイラ燃料として燃焼炉で燃焼させる場合、カリュウムなどアルカリ金属が含まれていることにより問題が生じる。このアルカリ金属を除去する技術が提案されている。
特許文献1では、竹などの植物を微粒化し、微粒化した植物を常圧の水に浸して肥料分を溶出させ、常圧の水に浸した竹を脱水する植物性バイオ燃料改質方法が記載されている。
特許第5753959号公報
このような改質方法により、植物内部のアルカリ成分(カリウムなど)を溶出しても、植物内部のケイ素又はシリカなどの高溶融温度物質が極僅かな場合、灰の軟化・溶融温度を十分改善できない場合がある。
本発明は、植物内部のアルカリ成分の削減と灰の軟化・溶融温度の確保を両立した植物性バイオ燃料改質方法及びシステムを提供することを目的とする。
本発明は、植物を微粒化し、微粒化した前記植物を常圧の水に浸して肥料分を溶出させ、常圧の水に浸した前記植物を脱水し、前記脱水された植物に高溶融温度物質を加えることを特徴とする。
本発明によれば、植物内部のアルカリ成分の削減と灰の軟化・溶融温度の確保を両立した植物性バイオ燃料改質方法及びシステムを提供できる。
参考例の系統を示す。 参考例の全体構成を示す。 参考例の溶出装置を示す。 改質システム起動方法を示す。 改質システム停止方法を示す。 長時間改質参考例の全体構成を示す。 バイオマスを水に浸した際の残留濃度の時間推移を示す。 孟宗竹を水に浸した際の残留濃度の時間推移を示す。 孟宗竹の改質結果を示す。 竹燃料からの廃棄物を0とするサイクルの例を示す。 灰中シリカ濃度の低い竹の改質比較結果を示す。 シリカなどの置換、輸送方法を示す。
特許文献1などの方法により植物内部のアルカリ成分(カリウムなど)を溶出しても、植物内部のケイ素又はシリカなどの高溶融温度物質が極僅かな場合、灰の軟化・溶融温度を十分改善できない場合がある。
例えば九州の孟宗竹では灰分1.5%の内主な成分がシリカ13.9%、酸化カリウム41.9%、酸化リン、17%であり灰の軟化温度は970℃、溶融温度は1020℃であった。この竹を改質することで灰分が0.66%まで低下するが、灰の主な成分はシリカ47.1%、酸化カリウム20%、酸化リン7.4%と重量ベースではカリウムを80%溶出させても、灰の軟化温度は820℃、溶融温度は1010℃と全く改善しない結果となる。これは、カリウムなどは溶出するものの植物自体のシリカ成分が少ないために十分な改質効果が得られないものである。
この場合灰分が減少した分(1.5-0.66=0.84%)をシリカとか炭酸カルシウムなどで置換すれば改質効果が出る。
確認のため置換試験を実施した結果、改質前の灰量1.12%、軟化温度700℃、溶融温度740℃であり、改質後灰分0.62%で軟化温度930℃、溶融温度1000℃であったものが、灰減量分の0.5%をシリカにより置換することで、灰の軟化温度は1475℃、溶融温度は1495℃となる。
また、シリカでなく炭酸カルシウムを0.5%程度添加した場合も灰の軟化温度は1460℃まで上昇しており改質できている。
一方、改質などせず最初からシリカを混入させることで軟化温度上昇を行うことも考えられるが、この際カリウムを減少させて無い分、シリカの混入は燃料に対して10%程度必要となる。また改質しない場合は塩素濃度が高い状態である。
塩素濃度の目標値0.1%以下は燃焼排ガス中の塩素ガス濃度50ppm以下が基準と成っているが、シリカを混ぜても排ガス中の塩素濃度は変化しない。例えば試験確認した孟宗竹の塩素濃度0.3%を0.1%以下で排ガス中の塩素ガス濃度を50ppm以下にするためには塩素が無い燃料を竹の3倍、混ぜる必要があり、現実的とは言えない(図11参照)。図11は、灰中シリカ濃度の低い竹の改質比較結果を示す。改質に厳しい竹の一例を図11にしており、最初の2列が原料を溶出したのみで温度改善なし、その後の3列が溶出+置換により改善した結果である。添加物の炭酸カルシウムは燃焼により酸化カルシウムとなる。シリカ、酸化カルシウムが成分上がっているところに下線を付した。
竹チップにシリカ又は酸化カルシウムを混ぜるにしても、チップとシリカが分離しないようにする必要がある。また竹の改質物をボイラ側の燃料サイロまで運ぶ必要がある。
これらを同時に解決する方法の例として、図12に本実施例の高溶融温度物質の置換、輸送方法を示す。
図12は、後述する図2における脱水機14とサイロ17とを結ぶ輸送系統に相当する部分の一例を示している。改質機40の脱水機14から供給される竹チップは、輸送管41を経由して燃料サイロ43へ供給される。燃料サイロ43の入り口にはバグフィルター42が備えられている。竹チップの輸送には、循環器冷却空気を利用する輸送ファン38が用いられる。輸送ファンと竹チップ供給口の間からは、コーティング材サイロ39からのコーティング材が供給される。コーティング材としては、珪藻土、珪砂、炭酸カルシウムなどの高溶融温度物質が用いられる。
改質物を空気輸送で燃料サイロまで運び且つ竹の粉塵が飛散しないようにバグフィルターを使用、そのコーティング材としてシリカ成分が90%を超える珪藻土、珪砂又は炭酸カルシウムなどを竹の1%程度吹き込むことで両立できる。
バグフィルターのコーティング材は微細な粒径で且つポーラスな形状が求められることから竹チップの表面、繊維間などに付着し、分離し辛い。
本実施例のように、脱水された植物である竹チップに高溶融温度物質であるコーティング材を加えることで、植物内部のアルカリ成分の削減と灰の軟化・溶融温度の確保を両立できる。灰の軟化・溶融温度の確保には、高溶融温度物質に含まれるシリカや酸化カルシウムが効いている。
本実施例で高溶融温度物質とは、1500℃を超える温度で溶融する物質を意味する。シリカは1650±75℃、炭酸カルシウムは分解し生石灰(CaO)で2613℃で溶融する。酸化カリウム(K2O)は450℃なので1500℃を超えるもので置換することで軟化・溶融温度が上昇する。
本実施例では、高溶融温度物質は、竹チップの輸送工程で加えられており、脱水装置とサイロをつなぐ経路上に、置換装置としてコーティング材サイロ39が用いられている。
[参考例]
以下参考例として、特許文献1の植物性バイオ燃料改質方法について説明する。特許文献1では、未利用バイオマスを利用できるよう燃焼後の腐食、灰性状に影響を及ぼす物質を予め分離すると共に分離した物質は植物育成に必要なものであることで肥料として再びバイオマス畑又は森林に戻すことで持続的にバイオ燃料を供給できるようにするものを説明している。
[参考例1]
短時間改質の実例(熱水による改質)
図1から3を用いて本発明の参考例を説明する。
原料バイオマスは受け入れホッパ1内に投入され、微粒化装置2で微粒化される。基本的には出来る限り細かくすることが望ましい。ペレット製造機15でペレット化することだけを考慮すれば、燃料として適したサイズ(直径50〜100mm程度)まで裁断することになるが、このサイズよりは細かくする、すなわち粒径(粒の直径)を平均50mm以下のサイズまで微粒化することが望ましい。溶出効率を考えると、平均10mm以下のサイズまで微粒化することがより望ましい。
微粒化されたバイオマスは供給ホッパ3へと落ちる。供給ホッパ3のレベルは供給ホッパレベル計4で監視され、レベル高で微粒化装置2を停止する。一方レベルが低下し、レベル低になると微粒化装置2を起動する。溶出装置6内部には溶出装置スクリュー28があり一定回転数で運転され規定時間溶出装置内で熱水によるバイオマスの塩素及び塩基成分の溶出をおこなう。また溶出装置6内は水が張られており温度発信機7による内部温度が一定になるよう蒸気流量調整弁8により、蒸気で加温する。この加温により、溶出装置6内の水が熱水になる。
蒸気流量調整弁8を通過した蒸気は溶出装置蒸気ジャケット29内に入り溶出装置内壁27を加熱することで溶出装置6内の液温度を上昇させる。一方、溶出装置6内の液温度が上昇しすぎた場合は蒸気流量調整弁8を絞り、規定温度内に制御する。蒸気ジャケット29を出た蒸気又はドレンは再び蒸気供給装置側へ戻される。
微粒化されたバイオマスはロータリーフィーダ5で溶出装置6へと供給される。バイオマス投入により溶出装置6内の液のレベルが上昇するとオーバフロー液樋26に流れオーバフロー管30を介して脱水機14へと送られる。一方、レベルが低下した場合は溶出水レベル発信機12により溶出水レベル調整弁11が開して、溶出液タンク20中の溶液を溶出装置6に供給する溶出水レベル調整系統を介して溶出装置6に供給することでレベルを上げる。塩素・カリュウム濃度発信機10で溶出装置内の液は監視されており、規定濃度以上に塩素又はカリュウムが上昇する場合は濃度調整弁9が開し、工業用水で希釈し、溶出装置6内液の塩素、カリュウムの濃度を規定値まで低下させる。
また、溶出装置内部でのバイオマス攪拌を行い効率よく溶出させるため、装置内に入る溶出液及び工業用水のノズルは溶出液注入ノズル25と同形状にして、溶出装置内壁27の下部に停滞するバイオマスを巻き上げて攪拌させる。
溶出装置6の出口側まで運ばれたバイオマスはバイオマス排出口33を通り、溶出装置排出ロータリーフィーダ13で定量化され溶液と共に脱水装置14に送られる。溶出装置6内部のバイオマスが停滞無くバイオマス排出口33に流れるようバイオマス案内板34を両サイドに設置し、溶出装置6内部でのバイオマス停滞を防いでいる。
脱水機14で脱水されたバイオマスは水分25%以下の状況となりペレット製造機15で数センチのペレットに生成される。製造されたペレットはバケットコンベア16でペレット貯留サイロで17貯留される。輸送用密閉トラック19が定期的に輸送するが、その際は払い出しバルブ18から積み込む。
一方、脱水機14を出た溶液は溶出液タンク20に貯留される。溶出液タンク20出口には溶出液ポンプ21があり加圧後溶出水レベル調整弁11を介して溶出装置6のレベル調整のため使用されるものと、溶出液タンクレベル発信機22でレベルが上昇すると溶出タンクレベル調整弁23により、肥料設備に溶出液が供給される。
図4、5は参考例の改質システム起動、停止のフロー図を示す。
まず、本装置を起動するためには溶出装置6に濃度調整弁9を開けて工業用水を規定レベルまで張る。この時濃度調整弁9は水張り開度として一定開度を保ち、規定レベルになれば閉する。溶出装置6内部の溶液が規定レベルになれば、蒸気流量調整弁8が徐々に規定開度まで開き、溶出装置蒸気ジャケット29内部を高温の蒸気が充填されることで溶出装置6内溶液の温度を徐々に温度上昇させる。
溶液が規定温度に到達すれば、一旦蒸気流量調整弁8は閉し、システム加温のステップに入る。まず、溶出ポンプ21が起動、時限後脱水機14起動、その後排出ロータリーフィーダ13が運転開始する。排出ロータリーフィーダ13が運転開始すると溶出装置9内の溶液が排出されるため、溶出水レベル調整弁11が開し、レベルを調整する。急激な溶出装置6内の溶液レベル低下が発生した場合は濃度調整弁9が開し、溶液レベルを持ち上げる動作を行う。
また、溶液温度も低下するので蒸気流量調整弁8は開動作し、溶液温度制御を行う。なお本参考例は、発熱量に関係の無い物質のみを効率よく抜き出すため、発熱量の変動が少ない点にも利点がある。
一方、システム加温が完了すると改質システムの起動が開始するため、事前に供給ホッパ3に微粒化したバイオマスを供給するため微粒化装置2は自動運転モードになる。供給ホッパ3内のバイオマスのレベルが低い場合は微粒化装置2が運転し、バイオマスを供給ホッパ3に充填する。
システム加温完了の判断は蒸気流量調整弁8が10%開度以下となると、加温蒸気が多量に必要ない状況と判断し、加温完了とする。システム加温が完了すれば溶出装置6及びロータリーフィーダ5が運転を開始し、バイオマスの改質を開始する。
また、バイオマスが供給開始になれば、改質したバイオマスが脱水機14より排出されることから、ペレット製造機15及びバケットコンベア16が運転され、改質しペレット化したバイオマスはペレット貯留サイロ17へと供給される。
運転を継続しバイオマスの投入分と溶液濃度が上昇すると濃度調整弁9が開し濃度を希釈するため、系内の溶液が増加する。増加した場合溶出液タンク20レベルが上昇するため、規定値以上になると溶出液ポンプ21出口にある溶出液タンクレベル調整弁23が開し、肥料設備へと溶出液を供給する。
改質システムを停止する場合は系内のバイオマスを排出しておかないと再起動時に詰まり、固着による起動不能を発生させる可能性があることから次の方法で停止する。
停止指令を入れると微粒化装置2は強制停止し供給ホッパ3へのバイオマス供給を停止する。停止指令の時限後ロータリーフィーダ5が停止する。この時限は通常運転の微粒化装置2停止レベルから供給ホッパ3内のバイオマスが全て排出される時間を事前測定し、その時間プラス1分で設定する。ロータリーフィーダ5停止後、溶出装置6及び排出ロータリーフィーダ13は溶出装置内部のバイオマスが排出されるまでの時間プラス5分運転し、自動停止する。
一方、その5分前時点でバイオマスがほぼ排出されることで濃度調節弁9、蒸気流量調節弁8及び溶出水レベル調整弁11は強制閉する。
溶出装置6及び排出ロータリーフィーダ13停止により脱水機14に供給されるバイオマスは無いことから時限後停止する。その後ペレット製造機15及びバケットコンベア16はそれぞれ時限後停止する。
溶出水ポンプ21は溶出水タンクレベル調整弁23が全閉し、20分継続すれば系内の溶液がタンクに戻ることは無いため、溶出ポンプ21を停止し、改質システムが停止完了となる。
[参考例2]
長時間改質の実例(水による改質)
図6に長時間改質の参考例の全体構成を示す。参考例1との主な相違点は、溶出を熱水ではなく水で行う点である。図6において図2と共通する部分は同じ符号をふり、参考例1と共通する部分は説明を省略する。
水に漬けて塩素及び塩基成分が効率よく溶出できる植物性バイオマスは少し時間が必要となるが、エネルギー消費の少ない本構成が省エネとなる。
溶出装置6内部には溶出装置スクリュー28があり一定回転数で運転され規定時間溶出装置内で水によるバイオマスの塩素及び塩基成分の溶出をおこなう。
脱水機14で脱水されたバイオマスは水分25%以下の状況となるよう乾燥装置35に送られ乾燥する。この際の熱源は蒸気で乾燥蒸気調整弁37で乾燥装置出口温度発信機36の温度が規定値に成るよう制御される。乾燥したバイオマスはペレット製造機15で数センチのペレットに生成される。
以上説明した各参考例のバイオ燃料改質システムは、原料である植物を微粒化する微粒化装置2と、微粒化装置2で微粒化された植物から大気圧環境下で水溶性物質を溶出させる溶出装置6と、溶出装置6から排出された植物を脱水する脱水装置である脱水機14と、脱水装置14で脱水された植物を貯留するサイロ17と、脱水装置14から排出された溶液を貯留する溶出液タンク20を有している。
植物を微粒化し、微粒化した植物を常圧の水に浸し、常圧の水に浸した植物を脱水し、脱水された植物を燃料として利用し、脱水により得られた溶液を肥料として利用することで、高圧環境を必要とすることなく簡素な手法でカリュウムや塩素を除去できるバイオ燃料改質装置、方法を提供できる。
図7を用いてバイオマスを水に浸した際の残留濃度の時間推移を示す。図7(a)のグラフはパーム椰子空房(EFB)を20mm以下に微粒化したもの、図7(b)のグラフは孟宗竹チップのグラフである。左のグラフはそれぞれを熱水へ、右のグラフは水へ浸したものである。それぞれのグラフの縦軸は、左側が残留カリュウム濃度、右側が残留塩素濃度であり、横軸は時間の経過である。
右側のグラフより、(微粒化すれば)水に浸しただけでも十分にカリュウムや塩素を溶出させられることが分かる。熱水に浸せば、水の場合よりもさらにカリュウムや塩素を効率よく溶出させられることが分かる。
図8は孟宗竹を水に浸した際の、塩素とカリュウムの残留濃度の時間推移を示す。図8(a)が熱水に浸した場合、図8(b)が常温水に浸した結果を示す。それぞれ左側のグラフの縦軸が塩素濃度、右側のグラフの縦軸がカリウム濃度を、横軸は浸した時間を示す。それぞれのグラフにおいて、粒径6mm以下のチップと粒径150μm以下のパウダーとの比較データを示している。
例えば図8のカリウム濃度の推移からは、6mmチップでは0.1%が下限値だが、150μmパウダーにすると0.05%が下限であるように読み取れる。すなわち十分な微粒化は、単に溶出速度を速めるだけでなく、溶出量自体を多くする効果もあるといえる。
図9には、孟宗竹の改質結果として、塩素濃度、カリュウム濃度、発熱量、灰軟化温度、灰溶融温度、灰の流動温度について、改質前と改質後の数値を示している。
例え塩基成分を大量に溶出させることができても、シリカなどの軟化温度の高いものまで同じように溶出させてしまうと、結局灰の軟化温度は上昇せず、燃料として不適となってしまう。図9で示した改質結果は、軟化温度、溶融温度流動温度が全て上昇し1100℃以上となっており、燃料に適した性状になっていることが分かる。
[参考例3]
図10は、竹燃料からの廃棄物を0とするサイクルの参考例を示す。微粒化装置で微粒化された竹は改質装置で残渣と肥料原料、竹残材チップ(端、葉、小枝などの破砕物)に分けられる。
残渣はボイラの排熱で乾燥された後、燃料としてボイラに供給される。残渣のうちボイラに供給されない分は、ペレット化するなどしてバイオ燃料として販売可能である。
肥料原料と竹残材チップは、ボイラから排出された灰と共にミキサーにかけられ、液体肥料へと加工される。液体肥料としては、窒素、リン酸、カリュウムの三要素のうち二要素以上の合計で8%以上の濃度があれば良く、本例はこの条件を満たす。
本参考例では、微粒化装置に投入された竹の全てを燃料または肥料として利用している。すなわち竹からの廃棄物はゼロである。得られた液体肥料を竹の育成に用いれば、循環サイクルを形成することもできる。
1:受け入れホッパ
2:微粒化装置
3:供給ホッパ
4:供給ホッパレベル計
5:ロータリーフィーダ
6:溶出装置
7:温度発信機
8:蒸気流量調整弁
9:濃度調整弁
10:塩素、カリュウム濃度発信機
11:溶出水レベル調整弁
12:溶出水レベル発信機
13:溶出装置排出ロータリーフィーダ
14:脱水機
15:ペレット製造機
16:バケットコンベア
17:ペレット貯留サイロ
18:払い出しバルブ
19:輸送用密閉型トラック
20:溶出液タンク
21:溶出液ポンプ
22:溶出液タンクレベル発信機
23:溶出液タンクレベル調整弁
24:溶出水レベル調整液ヘッダ
25:溶出液注入ノズル
26:オーバフロー液樋
27:溶出装置内壁
28:溶出装置スクリュー
29:溶出装置蒸気ジャケット
30:オーバフロー管
31:工業用水注入ヘッダー
32:バイオマス投入口
33:バイオマス排出口
34:バイオマス案内板
35:乾燥装置
36:乾燥装置出口温度発信機
37:乾燥蒸気調整弁
38:輸送ファン
39:コーティング材サイロ
40:改質機
41:輸送管
42:バグフィルター
43:燃料サイロ

Claims (8)

  1. 植物を微粒化し、微粒化した前記植物を常圧の水に浸して肥料分を溶出させ、常圧の水に浸した前記植物を脱水し、前記脱水された植物に高溶融温度物質を加えることを特徴とする植物性バイオ燃料改質方法。
  2. 前記高溶融温度物質がシリカ又は酸化カルシウムである請求項1の植物性バイオ燃料改質方法。
  3. 前記高溶融温度物質は、前記脱水された植物の輸送工程で加えられる請求項1の植物性バイオ燃料改質方法。
  4. 前記高溶融温度物質は、前記溶出した肥料分に含まれる灰分を補完する量加えられる請求項1の植物性バイオ燃料改質方法。
  5. 前記植物が竹である請求項1の植物性バイオ燃料改質方法。
  6. 植物を微粒化する微粒化装置と、
    前記微粒化装置で微粒化された植物から大気圧環境下で水溶性物質を溶出させる溶出装置と、
    前記溶出装置から排出された前記植物を脱水する脱水装置と、
    前記脱水装置で脱水された前記植物に高溶融温度物質を加える置換装置と、
    前記脱水装置で脱水された前記植物を貯留するサイロと、
    前記脱水装置から排出された溶液を貯留する溶出液タンクと
    を有する植物性バイオ燃料改質システム。
  7. 前記脱水装置と前記サイロをつなぐ経路上に、前記置換装置が接続されている請求項6の植物性バイオ燃料改質システム。
  8. 前記置換装置は、前記サイロに備えられたバグフィルターであり、前記バグフィルターのコーティング材に前記高溶融温度物質が含まれている請求項6の植物性バイオ燃料改質システム。
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