JP2017145133A - ウェブの張力補正方法および加工フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は被検査対象物の表面が光沢面で無くても光学的に表面の凹凸状態を捉えることができるウェブの凹凸状態検査方法と凹凸状態を解消する張力制御方法と、それらのウェブの凹凸状態検査方法と凹凸状態を解消する張力制御方法を備えた処理ユニットおよびその処理ユニットを使用した加工フィルムの製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】ウェブ5の流れ方向に平行な縦縞状の光をウェブに照射し、その光が正反射する位置でウェブ表面を撮像し、その画像を等しい大きさの領域に区分けして、各領域の明るさを比較する事によって、ウェブの凹凸状態を捉えるウェブの凹凸状態検査方法と、その工程で得られたウェブの凹凸状態の情報に基づき、ウェブの張力制御を行い、凹凸状態を良好にするウェブの張力制御方法と、それらの方法を使用した処理ユニット10。【選択図】図2
Description
本発明は、ロールtoロール方式の塗布装置、薬液処理、スリッタ装置、巻き返し装置に代表される、フィルムや紙の巻き出しロールからフィードして加工してから巻き取る装置に関する。特に、ロールtoロール方式の処理装置におけるウェブの凹凸状態検査方法、ウェブの張力制御方法、それらの方法を使用した処理ユニットおよび加工フィルムの製造方法に関する。
生産現場においては、ロール状に巻いたフィルムや紙などウェブをロールtoロール方式の装置を使用してコーティング、乾燥、ラミネートなどの各種の処理ユニットによる処理工程を経て、製品が生産されている。
ウェブを安定して搬送する手段として、各処理ユニットにおける張力制御を行うことにより、走行キズ、皺、打痕などの表面欠陥や、巻きズレ、波打ち、耳立ち、皺、スジ、折れ、片張り、ねじれ、たるみ、馬の背/馬腹などの巻き姿に関する張力制御起因の不具合を抑制する制御を行うことが有効であることが知られている。
例えば、一般的な巻取り処理装置においては、処理ユニットにウェブの張力制御機構を備えており、処理ユニット内で張力制御を行いながら塗布などの処理を行い、ウェブを搬送することにより、ウェブにかかる張力の不均一性に起因する不具合の発生を抑制している。
先に例示したような従来の巻取り処理装置では、巻き出しユニットと入口フィード間に荷重測定器としての機能を備えたテンションピックアップロールを取り付け、ウェブを送り方向に駆動するための駆動ロールのトルク調整を行う方法が一般的に行われているが、この方法ではウェブ基材の延伸度、すべり性、屈曲性など様々な要因があるため、ウェブの安定走行を完全に保証することは困難であった。
一方、年々低コスト化や品質向上の要求が高まっており、それに対応するため、製造ラインの高速化、ウェブ基材の薄膜化などが進んでいる。また、更なる品質向上の要求にも対応することが必要となっている。そのため、ウェブの張力制御が益々困難になっている。
このような状況の中、ウェブに発生する凹凸状態を適確に捉える検査技術として、特許文献1には、表面が所定の周期的明暗パターンの輝度を有する基準表面の、被検査物の被検査表面における正反射像を撮像手段によって撮像し、得られた前記正反射像のパターン形状歪みから前記被検査表面上の筋状凹凸を検出するに際し、上記各要素の位置関係等を所定の関係式を満たすように構成する表面凹凸の検査方法および検査装置が開示されている。
この検査技術によって、フィルム表面、鋼板表面、ガラス面、塗装面、蒸着面などの光沢面に発生する凹凸状態を光学的に検出するに際し、被検査対象物から得られた撮像画像が含む輝度ムラによる誤検出の発生を低減でき、また被検査対象物に見込まれる欠陥の凹凸状態による撮像画像に現れる光学的影響が大きくなるような表面凹凸の検査が可能となる。
しかしながら、この技術においては張力異常によるシワや撓みといった現象がすべて欠
陥として判断されてしまっているが、これらは張力の制御によって回復可能なものである。
陥として判断されてしまっているが、これらは張力の制御によって回復可能なものである。
上記の問題点を解決するため、張力異常によるシワや撓みの状態を検出し、その状態検出結果に基づいてウェブのシワ・撓み状態を改善にする張力を補正する方法と、その方法を使用した加工フィルムの製造方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決する手段として、本発明の請求項1に記載の発明は、暗部と明部とからなるパターン状の照明光を搬送されるウェブの表面に照射し、そのパターン状の照明光があたった領域から正反射により反射する光を撮像手段によって撮像することによりウェブの表面画像を取得する撮像工程と、
撮像工程で取得したウェブの表面画像について、予め定められた所定の領域の平均輝度を算出する工程と、
予め定められた対象領域の平均輝度と、参照領域の平均輝度とから張力補正値を算出する工程と、
算出された張力補正値に従って張力を補正する工程と、
を有することを特徴とするウェブの張力補正方法である。
撮像工程で取得したウェブの表面画像について、予め定められた所定の領域の平均輝度を算出する工程と、
予め定められた対象領域の平均輝度と、参照領域の平均輝度とから張力補正値を算出する工程と、
算出された張力補正値に従って張力を補正する工程と、
を有することを特徴とするウェブの張力補正方法である。
また、請求項2に記載の発明は、前記パターン状の照明光が、ウェブの搬送方向に並行方向に暗部と明部の縦縞状のパターンであることを特徴とする請求項1に記載のウェブの張力補正方法である。
また、請求項3に記載の発明は、前記張力を補正する工程は、搬送装置に備えられた2本のひねりロールを前記算出された張力補正値にしたがって移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載のウェブの張力補正方法である。
また、請求項4に記載の発明は、搬送されたウェブに請求項1ないし3のいずれかに記載の張力補正方法を用いる工程と、
ウェブにコーティング層を形成する工程と、を備えることを特徴とする加工フィルムの製造方法である。
ウェブにコーティング層を形成する工程と、を備えることを特徴とする加工フィルムの製造方法である。
本発明のウェブの凹凸状態検査方法によれば、縦縞状の照明光を走行するウェブに照射し、その正反射光を撮像手段で捉えるため、ウェブの表面が光沢面で無くても、ウェブの凹凸状態を光学的に捉えることが可能である。
また、本発明のウェブの張力制御方法によれば、本発明のウェブの凹凸状態検査方法にて取得されたウェブの凹凸状態の情報に対応して、ウェブの凹凸状態に対応したウェブの流れ方向に直交する方向(ウェブの幅方向)に、ウェブを広げる力が働くように制御することが可能な手段を備えているため、走行しているウェブの凹凸状態を良好に保持することが可能である。
本発明の処理ユニットによれば、前記したウェブの凹凸状態検査方法およびウェブの張
力制御方法を実施可能であるため、走行するウェブの凹凸状態を良好に保持して各種の処理を実施することが可能である。
力制御方法を実施可能であるため、走行するウェブの凹凸状態を良好に保持して各種の処理を実施することが可能である。
また、本発明の加工フィルムの製造方法によれば、前記したウェブの凹凸状態検査方法と、ウェブの張力制御方法を実施可能な処理ユニットを使用しているため、走行するウェブの凹凸状態を良好に保持して加工フィルムの製造が可能となる。
本発明のウェブの加工装置、凹凸状態検出方法、ウェブの張力制御方法、および加工フィルムの製造方法について説明する。
<ウェブ加工装置>
本発明に係るウェブ加工装置について、図1を用いて説明する。
本発明に係るウェブ加工装置は、ウェブの巻き出しユニットと、巻き取りユニットの間に、加工を行う加工ユニットを備えている。例えば蒸着や塗工による成膜や、ラミネート等が含まれる。加工後に、乾燥工程が必要な場合は、図1に示すように乾燥炉を備えていても良い。
本発明に係るウェブ加工装置について、図1を用いて説明する。
本発明に係るウェブ加工装置は、ウェブの巻き出しユニットと、巻き取りユニットの間に、加工を行う加工ユニットを備えている。例えば蒸着や塗工による成膜や、ラミネート等が含まれる。加工後に、乾燥工程が必要な場合は、図1に示すように乾燥炉を備えていても良い。
本発明に係るウェブ加工装置においては、加工ユニットの前又は後に、ウェブの張力を補正するための処理ユニットを備える。処理ユニットについて図2で説明する。
本発明の処理ユニット10は、本発明のウェブ5の張力制御方法を使用した処理ユニットである。
本発明の処理ユニット10は、ウェブ5の表面が光沢面で無くても光学的に表面の凹凸状態を捉えることができる検査部7と、ウェブ5の凹凸状態を制御するためのウェブ張力制御部8と、を備えている。
本発明の処理ユニット10は、本発明のウェブ5の張力制御方法を使用した処理ユニットである。
本発明の処理ユニット10は、ウェブ5の表面が光沢面で無くても光学的に表面の凹凸状態を捉えることができる検査部7と、ウェブ5の凹凸状態を制御するためのウェブ張力制御部8と、を備えている。
検査部7は、走行するウェブ5が流れる方向に平行な縦縞状の照明光をウェブの表面に照射する光源1と、光源1からの光がラインライトガイド2に備えられたストライプパターン形成部3から出射された縦縞状の照明光により照射されたウェブ5の全幅に亘る表面画像を撮像するための撮像手段4、を備えている。撮像手段4は、2台以上の撮像カメラを備えていても良い。走行するウェブの流れ方向に直交するウェブの幅方向に、ウェブの幅方向の全幅を撮像できるように複数の撮像カメラが備えられていることが望ましい。
ウェブ張力制御部8は、走行するウェブ5を支える少なくとも2本のひねりロール6を備えており、前記ウェブ5の凹凸状態検出工程によって検査部8が取得したウェブ5の表面画像に基づいて、ウェブ5の幅方向の前記特性値を使用して、予め取得した前記特性値と2本のひねりロール6を互いに平行な状態から、それぞれのひねりロール6が含まれる互いに平行な平面内で逆方向に回転させることで、ウェブ5を押し広げる力を加えること
ができるひねりロールの駆動手段(図示せず)を備えている。
ができるひねりロールの駆動手段(図示せず)を備えている。
制御機構としては、図3に示すように、撮像カメラから得られたカメラ情報(INPUT)をゆがみ計測装置に送り、カメラ用PLC、搬送装置PLCを介して補正量をひねりロール制御装置に送る。
<ウェブの凹凸状態検査方法>
本発明のウェブの凹凸状態検査方法は、被検査対象物である走行するウェブの表面が光沢面で無くても光学的にウェブの表面の凹凸状態を捉えることができるウェブの凹凸状態検査方法である。
本発明のウェブの凹凸状態検査方法は、被検査対象物である走行するウェブの表面が光沢面で無くても光学的にウェブの表面の凹凸状態を捉えることができるウェブの凹凸状態検査方法である。
本発明のウェブの凹凸状態検査方法は、次に示す各工程を備えている。
それらは、撮像手段によってウェブの表面を撮像する撮像工程と、撮像工程で取得した画像からウェブの表面の凹凸状態を検出する凹凸状態検出工程である。
暗部と明部とからなるパターン状の照明光を搬送されるウェブの表面に照射し、そのパターン状の照明光があたった領域から正反射により反射する光を撮像手段によって撮像することによりウェブの表面画像を取得する。暗部と明部とからなるパターンは、正常時と、凹凸を生じた異常時においてウェブからの反射光に変化が生じるパターンであれば特に制限はないが、例えば縞状、格子状等である。特に張力の補正を要する撓みによる異常では、ウェブの中央又は左右のいずれかの領域に、搬送方向に平行な凹凸を生じることが多いため、搬送方向に平行な縦縞状パターンが好ましい。以下、搬送方向に平行な縦縞状パターンの照射光を照射した場合を例に説明すると、正常状態では、図4(a)のように反射光の像は照射光の形状をそのまま反映したものになるが、張力の不均衡などの要因で、撓みやシワが生じると、ウェブ表面に凹凸を生じ、反射光の像は変形したものとなる(図4(b))。
次に、撮像工程で取得したウェブの表面画像について、予め定められた所定の領域の平均輝度を算出する。凹凸状態検出工程は、撮像工程で取得したウェブの表面画像(図5(a))について、一視野の画像を構成する画素(図5(b)の細線で分割された区画)を所定の領域(処理エリア)ごとに分割する。このとき、エリアを正常時の反射光の像が照射光の形状を反映した暗部と明部がそれぞれ別の領域に分割されるように区切られる。予め定められた領域について、各画素の輝度を足し合わせて領域ごとの平均輝度を算出する。
例えば縦縞状の照明光が当らなかった暗部について、256階調に数値化し暗部を等面積の領域に区切り、各領域の階調の平均値を算出して導くことができる(図5(c))。
それらは、撮像手段によってウェブの表面を撮像する撮像工程と、撮像工程で取得した画像からウェブの表面の凹凸状態を検出する凹凸状態検出工程である。
暗部と明部とからなるパターン状の照明光を搬送されるウェブの表面に照射し、そのパターン状の照明光があたった領域から正反射により反射する光を撮像手段によって撮像することによりウェブの表面画像を取得する。暗部と明部とからなるパターンは、正常時と、凹凸を生じた異常時においてウェブからの反射光に変化が生じるパターンであれば特に制限はないが、例えば縞状、格子状等である。特に張力の補正を要する撓みによる異常では、ウェブの中央又は左右のいずれかの領域に、搬送方向に平行な凹凸を生じることが多いため、搬送方向に平行な縦縞状パターンが好ましい。以下、搬送方向に平行な縦縞状パターンの照射光を照射した場合を例に説明すると、正常状態では、図4(a)のように反射光の像は照射光の形状をそのまま反映したものになるが、張力の不均衡などの要因で、撓みやシワが生じると、ウェブ表面に凹凸を生じ、反射光の像は変形したものとなる(図4(b))。
次に、撮像工程で取得したウェブの表面画像について、予め定められた所定の領域の平均輝度を算出する。凹凸状態検出工程は、撮像工程で取得したウェブの表面画像(図5(a))について、一視野の画像を構成する画素(図5(b)の細線で分割された区画)を所定の領域(処理エリア)ごとに分割する。このとき、エリアを正常時の反射光の像が照射光の形状を反映した暗部と明部がそれぞれ別の領域に分割されるように区切られる。予め定められた領域について、各画素の輝度を足し合わせて領域ごとの平均輝度を算出する。
例えば縦縞状の照明光が当らなかった暗部について、256階調に数値化し暗部を等面積の領域に区切り、各領域の階調の平均値を算出して導くことができる(図5(c))。
次に、予め定められた対象領域(処理点)の平均輝度と、参照領域(比較点)の平均輝度とから、張力補正値を算出する。領域(処理エリア)のうち処理点とその周囲の比較点を定め、加味することで、張力に起因するウェブ表面の凹凸の変移検出の精度を上げることができる。なお、後述するように、部分的な張力異常の検出を行うために、対象領域は複数点あることが好ましく、少なくとも撮像された全幅のうち、ウェブの中央と両端付近の3点にあることがより好ましい。
以下に張力補正値の算出方法するためのステップとして、下記手順1〜手順3から歪み量(特性値S)を算出する方法を具体的に示す。
以下に張力補正値の算出方法するためのステップとして、下記手順1〜手順3から歪み量(特性値S)を算出する方法を具体的に示す。
手順1:図6のように等面積の領域に区切られた暗部の任意の対象領域Eの、ウェブの流れ方向に隣接する領域をA(輝度a)およびC(輝度c)とし、ウェブの幅方向に隣接する領域をB(輝度b)およびD(輝度d)とした時に、各領域の輝度がa>b>c>dの時、領域Eの中央値Xを式(1)として算出する。
手順2:等面積の領域に区切られた暗部の輝度のバラツキRを求める。
R=a−b
R=b−dを算出し、小さい方のRの値をRとする。
R=a−b
R=b−dを算出し、小さい方のRの値をRとする。
手順3:暗部の上限値UCLと下限値LCLを、それぞれ式(2)と式(3)として算出する。
手順4:下記式(4)から特性値Sを算出する。
次に予め定められた変換式によって歪み量(特性値S)を張力補正値に変換する。張力補正値は、例えば図7に示すように、張力制御手段であるひねりロールの回転量(移動量)として表される。図7の例では歪みの量とひねりロールの回転量が比例関係にあることが分かっているため、実験によって検量線を引くことができる。
<ウェブの張力制御方法>
次に、本発明のウェブの張力制御方法について説明する。
本発明のウェブの張力制御方法は、前述のウェブの凹凸状態検査方法を使用して、ウェブの流れ方向に直交するウェブの全幅に対する凹凸状態に相当する特性値Sを取得する工程と、取得したウェブの全幅に対する前記特性値に基づき、予め取得しておいた前記特性値に対するウェブの幅方向の張力調整手段の調整量を決定する工程と、決定した張力調整手段の調整量に対応させて、張力調整手段を駆動して張力を調整する工程と、を備えている。
次に、本発明のウェブの張力制御方法について説明する。
本発明のウェブの張力制御方法は、前述のウェブの凹凸状態検査方法を使用して、ウェブの流れ方向に直交するウェブの全幅に対する凹凸状態に相当する特性値Sを取得する工程と、取得したウェブの全幅に対する前記特性値に基づき、予め取得しておいた前記特性値に対するウェブの幅方向の張力調整手段の調整量を決定する工程と、決定した張力調整手段の調整量に対応させて、張力調整手段を駆動して張力を調整する工程と、を備えている。
以下に前述の算出されたひねりロールの移動量(回転量)によって、張力を調整した場合の具体例を示す。以下の例では、ウェブの中央と両端付近の3点の特性値Sを算出し、図2に示す2本のひねりロールA、Bによって張力を補正した場合を説明する。なおここでは右側にテンションをかける必要がある場合、ひねりロールAを移動させる=上流側に捻って調整するように配置されている。
3点の特性値Sに従って、ひねりロールは制御装置により次のように動作する。移動量は、前述のように、S値から算出される。
1.右側のエリアのS値だけが閾値を超える場合:ウェブの右側にテンションをかける必要があると判断され、ひねりロールAを移動させる。
2.左側のエリアのS値だけが閾値を超える場合:ウェブの左側にテンションをかける必要があると判断され、ひねりロールBを移動させる。
3.中央側のエリアのS値だけが閾値を超える場合:ウェブの中央側にテンションをかける必要があると判断され、ひねりロールAとBの両方を移動させる。
4.右側と中央のエリアのS値が閾値を超える場合:ウェブの左側のテンションを緩める必要があると判断され、ひねりロールA>Bの移動量で移動させる。
5.中央と左側のエリアのS値が閾値を超える場合:ウェブの右側のテンションを緩める必要があると判断され、ひねりロールB>Aの移動量で移動させる。
6.左と右側のエリアのS値が閾値を超える場合:ウェブの中央側のテンションを緩める必要があると判断され、ひねりロールAとB間のテンションを緩める方向に移動させる(戻す)。
3点の特性値Sに従って、ひねりロールは制御装置により次のように動作する。移動量は、前述のように、S値から算出される。
1.右側のエリアのS値だけが閾値を超える場合:ウェブの右側にテンションをかける必要があると判断され、ひねりロールAを移動させる。
2.左側のエリアのS値だけが閾値を超える場合:ウェブの左側にテンションをかける必要があると判断され、ひねりロールBを移動させる。
3.中央側のエリアのS値だけが閾値を超える場合:ウェブの中央側にテンションをかける必要があると判断され、ひねりロールAとBの両方を移動させる。
4.右側と中央のエリアのS値が閾値を超える場合:ウェブの左側のテンションを緩める必要があると判断され、ひねりロールA>Bの移動量で移動させる。
5.中央と左側のエリアのS値が閾値を超える場合:ウェブの右側のテンションを緩める必要があると判断され、ひねりロールB>Aの移動量で移動させる。
6.左と右側のエリアのS値が閾値を超える場合:ウェブの中央側のテンションを緩める必要があると判断され、ひねりロールAとB間のテンションを緩める方向に移動させる(戻す)。
<加工フィルムの製造方法>
次に、本発明の加工フィルムの製造方法について説明する。
本発明の加工フィルムの製造方法は、本発明のウェブの凹凸状態検査方法とウェブの張
力制御方法を実施することができる、本発明の処理ユニットを使用した加工フィルムの製造方法である。
図2に示した本発明の処理ユニット10の撮像手段4によってウェブ5の表面を撮像する撮像工程と、撮像工程で取得した画像からウェブ5の表面の凹凸状態を検出する凹凸状態検出工程と、ウェブ5の凹凸状態検査方法を使用して、ウェブ5の流れ方向に直交するウェブ5の全幅に対する凹凸状態に相当する特性値を取得する工程と、取得したウェブ5の全幅に対する特性値に基づき、予め取得しておいた特性値に対するウェブ5の幅方向の張力調整手段の調整量を決定する工程と、決定した張力調整手段の調整量に対応させて、張力調整手段を駆動して張力を調整する工程と、を備えている。
例えば加工フィルムにコーティング層(蒸着層、塗工形成含む)を形成する前にこのような張力補正方法を用いた処理ユニットに通すことによって、コーティング層の抜け、ムラを抑制できる。対象の加工フィルムの例としては、例えば無機蒸着層(シリカ、アルミナ膜)とバリア被覆層を備えたバリアフィルムが挙げられる。コーティング層として接着層を塗布する工程とラミネート工程を含む積層フィルムでも良い。
次に、本発明の加工フィルムの製造方法について説明する。
本発明の加工フィルムの製造方法は、本発明のウェブの凹凸状態検査方法とウェブの張
力制御方法を実施することができる、本発明の処理ユニットを使用した加工フィルムの製造方法である。
図2に示した本発明の処理ユニット10の撮像手段4によってウェブ5の表面を撮像する撮像工程と、撮像工程で取得した画像からウェブ5の表面の凹凸状態を検出する凹凸状態検出工程と、ウェブ5の凹凸状態検査方法を使用して、ウェブ5の流れ方向に直交するウェブ5の全幅に対する凹凸状態に相当する特性値を取得する工程と、取得したウェブ5の全幅に対する特性値に基づき、予め取得しておいた特性値に対するウェブ5の幅方向の張力調整手段の調整量を決定する工程と、決定した張力調整手段の調整量に対応させて、張力調整手段を駆動して張力を調整する工程と、を備えている。
例えば加工フィルムにコーティング層(蒸着層、塗工形成含む)を形成する前にこのような張力補正方法を用いた処理ユニットに通すことによって、コーティング層の抜け、ムラを抑制できる。対象の加工フィルムの例としては、例えば無機蒸着層(シリカ、アルミナ膜)とバリア被覆層を備えたバリアフィルムが挙げられる。コーティング層として接着層を塗布する工程とラミネート工程を含む積層フィルムでも良い。
1・・・光源
2・・・ラインライトガイド
3・・・ストライプパターン光形成部
4・・・撮像手段
5・・・ウェブ
6・・・ひねりロール
7・・・検査部
8・・・ウェブ張力制御部
10・・・処理ユニット
2・・・ラインライトガイド
3・・・ストライプパターン光形成部
4・・・撮像手段
5・・・ウェブ
6・・・ひねりロール
7・・・検査部
8・・・ウェブ張力制御部
10・・・処理ユニット
Claims (4)
- 暗部と明部とからなるパターン状の照明光を搬送されるウェブの表面に照射し、そのパターン状の照明光があたった領域から正反射により反射する光を撮像手段によって撮像することによりウェブの表面画像を取得する撮像工程と、
撮像工程で取得したウェブの表面画像について、予め定められた所定の領域の平均輝度を算出する工程と、
予め定められた対象領域の平均輝度と、参照領域の平均輝度とから張力補正値を算出する工程と、
算出された張力補正値に従って張力を補正する工程と、
を有することを特徴とするウェブの張力補正方法。 - 前記パターン状の照明光が、ウェブの搬送方向に並行方向に暗部と明部の縦縞状のパターンであることを特徴とする請求項1に記載のウェブの張力補正方法。
- 前記張力を補正する工程は、搬送装置に備えられた2本のひねりロールを前記算出された張力補正値にしたがって移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載のウェブの張力補正方法。
- 搬送されたウェブに請求項1ないし3のいずれかに記載の張力補正方法を用いる工程と、
ウェブにコーティング層を形成する工程と、を備えることを特徴とする加工フィルムの製造方法。
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JP2016030166A JP2017145133A (ja) | 2016-02-19 | 2016-02-19 | ウェブの張力補正方法および加工フィルムの製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021074939A1 (en) * | 2019-10-16 | 2021-04-22 | Pirelli Tyre S.P.A. | Method and apparatus for dosing a continuous elongated element |
WO2022235411A1 (en) * | 2021-05-06 | 2022-11-10 | Applied Materials, Inc. | Cross web tension measurement and control |
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2016
- 2016-02-19 JP JP2016030166A patent/JP2017145133A/ja active Pending
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