JP2017143698A - 埋込磁石型ロータユニット、および埋込磁石型ロータユニットの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】遠心力に対する強度を高めること。【解決手段】第1部分40の内周面40aと第2部分50の内周面50aとによって、ロータユニットの1つの磁極が構成されている。第1部分40の内周面40a側および第2部分50の内周面50a側において、結合部CONには、凹部CPが形成されている。一方、第1部分40の外周面40bおよび第2部分50の外周面50b側において、結合部CONには、凸部PPが形成されている。第1部分40の内周面40aのうち上記凹部CPを区画する部分の一部であるコア保持部42は、コア20側が径方向Dr内側となるようにしてコア20に接触している。第1部分40の外周面40bのうち凸部PPを区画する部分の一部である磁石保持部44は、コア20側が径方向Dr外側となるようにしてコア20に接触している。【選択図】図2
Description
本発明は、磁性体からなるコアと、該コアに埋め込まれた永久磁石と、を備え、複数個が前記コアの軸方向において連結されてまたは単一でロータを構成する埋込磁石型ロータユニット、および埋込磁石型ロータユニットの製造方法に関する。
たとえば特許文献1には、コアに、U字状の永久磁石が4個埋め込まれた埋込磁石型ロータが記載されている。
ところで、上記コアのうち永久磁石に対して径方向外側に位置する部分と、コアのうち永久磁石よりも径方向内側に位置する部分とは、永久磁石の径方向外側の端部に対向する部分(ブリッジ部)によって結合しているに過ぎない。このため、ブリッジ部が遠心力に対して強度が低い部分となり、ロータが高速で回転することにより、ブリッジ部が径方向外側に変位することが懸念される。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遠心力に対する強度を高めることができるようにした埋込磁石型ロータユニット、および埋込磁石型ロータユニットの製造方法を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
1.埋込磁石型ロータユニットにおいて、磁性体からなるコアと、該コアに埋め込まれた永久磁石と、を備え、複数個が前記コアの軸方向において連結されてまたは単一でロータを構成する埋込磁石型ロータユニットにおいて、前記ロータの特定の磁極を構成する前記永久磁石は、前記コアの周方向における前記特定の磁極の一対の端部の一方から延びる第1部分と前記一対の端部の他方から延びる第2部分とが互いに結合されたものであって且つ、前記第1部分および前記第2部分のうち前記特定の磁極を構成する特定面側にコア保持部が形成されており、前記特定面に対向する対向面側に磁石保持部が形成されており、前記コア保持部は、当該コア保持部側が前記コアの径方向外側であって且つ前記コア側が径方向内側となるようにして前記コアと前記永久磁石とが接触する部分であり、前記磁石保持部は、当該磁石保持部側が径方向内側であって且つ前記コア側が径方向外側となるようにして前記コアと前記永久磁石とが接触する部分であり、前記永久磁石において前記磁石保持部と前記コア保持部とが互いに結合されている。
1.埋込磁石型ロータユニットにおいて、磁性体からなるコアと、該コアに埋め込まれた永久磁石と、を備え、複数個が前記コアの軸方向において連結されてまたは単一でロータを構成する埋込磁石型ロータユニットにおいて、前記ロータの特定の磁極を構成する前記永久磁石は、前記コアの周方向における前記特定の磁極の一対の端部の一方から延びる第1部分と前記一対の端部の他方から延びる第2部分とが互いに結合されたものであって且つ、前記第1部分および前記第2部分のうち前記特定の磁極を構成する特定面側にコア保持部が形成されており、前記特定面に対向する対向面側に磁石保持部が形成されており、前記コア保持部は、当該コア保持部側が前記コアの径方向外側であって且つ前記コア側が径方向内側となるようにして前記コアと前記永久磁石とが接触する部分であり、前記磁石保持部は、当該磁石保持部側が径方向内側であって且つ前記コア側が径方向外側となるようにして前記コアと前記永久磁石とが接触する部分であり、前記永久磁石において前記磁石保持部と前記コア保持部とが互いに結合されている。
ロータの磁極はステータに対向するため、上記特定面は、対向面よりも径方向外側の面となる。このため、対向面の径方向内側には、コアが存在し、このコアは、回転軸に固定可能な部分となる。ここで、上記構成では、対向面には磁石保持部が形成されており、磁石保持部は、コア側が径方向外側となるようにしてコアに接触している。このため、ロータの回転に伴って対向面を形成する永久磁石に遠心力が加わる場合、コアが磁石保持部を介して遠心力とは逆側の力を及ぼす。
また、上記構成では、特定面にはコア保持部が形成されており、コア保持部は、コア側が径方向内側となるようにしてコアに接触している。このため、ロータの回転に伴って永久磁石よりも径方向外側のコアの部分に遠心力が加わる場合、コアは、コア保持部から遠心力とは逆側に力を及ぼされる。
そして、コア保持部と磁石保持部とが互いに結合されているため、特定の磁極を構成する永久磁石と、同永久磁石よりも径方向外側に位置するコアとは、同永久磁石よりも径方向内側に位置するコアによって遠心力に抗する力を及ぼされる。したがって、遠心力に対する強度を高めることができる。
2.上記1記載の埋込磁石型ロータユニットにおいて、前記第1部分および前記第2部分は、前記コアの径方向内側に延びて径方向内側において互いに結合されており、前記特定面は、前記コアの周方向において前記第1部分および前記第2部分が互いに対向する部分である前記第1部分の内周面および前記第2部分の内周面であり、前記対向面は、前記第1部分の外周面および前記第2部分の外周面である。
上記構成では、第1部分の内周面および第2部分の内周面によって挟まれた部分のコアと回転中心側のコアとの結合力が弱くなりやすい。そして、これは、永久磁石が遠心力によって径方向外側に変位しようとするのに抗する強度が低くなりやすいことを意味する。このため、上記構成では、磁石保持部およびコア保持部の利用価値が特に大きい。
3.上記2記載の埋込磁石型ロータユニットにおいて、前記第1部分および前記第2部分の少なくとも一方の前記外周面には凸部が形成されて且つ該少なくとも一方の前記内周面には凹部が形成され、前記凸部によって前記磁石保持部が形成され、前記凹部によって前記コア保持部が形成されている、または前記第1部分および前記第2部分の少なくとも一方の前記外周面には凹部が形成されて且つ該少なくとも一方の前記内周面には凸部が形成され、前記凹部によって前記磁石保持部が形成され、前記凸部によって前記コア保持部が形成されている。
上記構成では、特定の磁極を構成する永久磁石のうち凸部を形成する部分や凹部を形成する部分によってコア保持部や磁石保持部を形成することができる。さらに、上記構成では、内周面に凹部が形成されて外周面に凸部が形成されるか、内周面に凸部が形成されて外周面に凹部が形成されるかするため、内周面および外周面の双方を凹部とする場合と比較すると、内周面と外周面とを結んで永久磁石を横断する線の長さが過度に短くなることを抑制することができる。また、内周面および外周面の双方を凸部とする場合と比較すると、内周面と外周面とを結んで永久磁石を横断する線の長さが過度に長くなることを抑制することができる。
4.上記2または3記載の埋込磁石型ロータユニットにおいて、前記第1部分と前記第2部分とは、前記特定の磁極の中央の結合部において結合されており、前記磁石保持部および前記コア保持部は、前記結合部における前記内周面および前記外周面のそれぞれに形成された凸部および凹部の少なくとも一方によって形成されている。
上記構成では、結合部に凹部および凸部の少なくとも一方を形成することによって、第1部分および第2部分と、第1部分の内周面に対向するコアおよび第2部分の内周面に対向するコアとを、コアの周方向におけるそれらの中央部において保持することができる。
5.上記3記載の埋込磁石型ロータユニットにおいて、前記第1部分と前記第2部分とは、前記特定の磁極の中央の結合部において結合されており、前記凹部および前記凸部は、前記第1部分および前記第2部分のうちの前記結合部以外の部分であって且つ、当該ロータユニットの回転中心および前記結合部を結ぶ線に対して線対称となる前記第1部分および前記第2部分のそれぞれの位置に形成されている。
上記構成では、第1部分および第2部分に、凹部や凸部が、線対称となるように形成されているため、凹部や凸部を形成することによって、永久磁石に起因してステータコイルを鎖交する鎖交磁束が基本波からずれることを抑制することができる。
6.上記1〜5のいずれか1つに記載の埋込磁石型ロータユニットにおいて、前記永久磁石の磁石材料は、磁粉と樹脂との混合物である。
上記構成では、磁石材料を磁粉と樹脂との混合物とするために、永久磁石の形状を比較的容易に任意の形に形成しやすい。このため、コア保持部や磁石保持部を比較的容易に形成することができる。
上記構成では、磁石材料を磁粉と樹脂との混合物とするために、永久磁石の形状を比較的容易に任意の形に形成しやすい。このため、コア保持部や磁石保持部を比較的容易に形成することができる。
7.上記6項に記載の埋込磁石型ロータユニットの製造方法において、前記コアにおける前記永久磁石の挿入孔に前記磁石材料を充填する充填工程と、前記挿入孔に充填された前記磁石材料に磁場を印加する着磁工程と、を有する。
上記方法によれば、コアを金型として磁石を成形することができ、ひいては、コア保持部および磁石保持部とコアとを密着させることが容易となる。
<第1の実施形態>
以下、埋込磁石型ロータユニットにかかる第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
以下、埋込磁石型ロータユニットにかかる第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示すロータユニット10は、埋込磁石同期機(IPMSM)を構成する。このIPMSMは、電動パワーステアリング装置(EPS)に内蔵されるものである。ロータユニット10は、円筒状をなしている。本実施形態にかかるロータユニット10は、回転軸の方向(軸方向Da)に複数個連結することによって、または単一でロータを構成する。
ロータユニット10は、コア20と永久磁石30とを備えている。コア20は、珪素鋼板等の電磁鋼板を複数積層して形成されている。コア20は、その軸方向Daに貫通する第1挿入孔22および第2挿入孔24を、10個ずつ備えている。第1挿入孔22には、永久磁石30の第1部分40が充填されており、第2挿入孔24には、永久磁石30の第2部分50が充填されている。
第1部分40および第2部分50は、径方向Drに延びており、径方向Drの内側の結合部CONにおいて結合されている。なお、径方向Drは、図1に示すロータユニット10の回転中心Oから放射状に延びる任意の方向のことであるが、図1には、特に、回転中心Oから図中左側に進む方向を径方向Drとして例示している。互いに結合している一対の第1部分40および第2部分50の、軸方向Daに直交する断面の形状は、略U字状の形状である。隣接する一対の第1部分40および第2部分50の組は、コア20の周方向Dcにおいて均等に配置されている。なお、コア20の周方向Dcとは、軸方向Daにおけるコア20の断面の外周が円であるとした場合のその各点での接線方向のことである。このため、周方向Dcは、周方向Dcを定義する位置に応じて変化するものであるが、図1においては、特に、コア20のうちの図中下側の位置における周方向Dcを模式的に例示している。
図2に、ロータユニット10の軸方向Daに直交する断面を示す。図2に示すように、第1部分40の内周面40aと第2部分50の内周面50aとは、周方向Dcにおいて互いに対向しており、それら互いに対向した第1部分40の内周面40aと第2部分50の内周面50aとによって、ロータユニット10の1つの磁極が構成されている。図2には、第1部分40および第2部分50の配向方向Dmを模式的に示している。ここで、配向方向とは、永久磁石30の磁気モーメントの方向に平行な方向のこととする。
なお、図2においては、磁極MP1を構成する第1部分40の内周面40aと第2部分50の内周面50aとがN極を構成していることを示している。すなわち、磁極MP1はN極である。図2には、磁極MP1を構成する第2部分50に隣接する第1部分40の内周面40aが、磁極MP1に隣接するS極の磁極MP2を構成することが記載されている。このように、本実施形態では、磁極MP1を構成する第1部分40の内周面40aに対向する外周面40bや第2部分50の内周面50aに対向する外周面50bは、ロータユニット10の磁極を構成しない。
コア20のうち、径方向Drの外側(Dro)における第1部分40の端面40cに対向する部分と、径方向Dr外側における第2部分50の端面50cに対向する部分とは、厚さ(径方向Drの長さ)が最も短くなっている。
第1部分40の内周面40a側および第2部分50の内周面50a側において、結合部CONには、凹部CPが形成されている。凹部CPは、蟻溝となっており、凹部CPには、コア20が嵌め込まれている。一方、第1部分40の外周面40b側および第2部分50の外周面50b側において、結合部CONには、凸部PPが形成されている。コア20のうち凸部PPを囲む部分は、蟻溝形状の凹部となっており、この凹部に凸部PPが嵌め込まれている。
第1部分40の内周面40aのうち上記凹部CPを区画する部分の一部であるコア保持部42は、コア20側が径方向Dr内側(Dri)となるようにしてコア20に接触している。これは、凹部CP以外の第1部分40の内周面40aが、コア20側が径方向Dr外側(Dro)となるようにしてコア20に接触しているのと対照的である。同様、第2部分50の内周面50aのうち上記凹部CPを区画する部分の一部であるコア保持部52は、コア20側が径方向Dr内側(Dri)となるようにしてコア20に接触している。
一方、第1部分40の外周面40bのうち上記凸部PPを区画する部分の一部である磁石保持部44は、コア20側が径方向Dr外側となるようにしてコア20に接触している。これは、凸部PP以外の第1部分40の外周面40bが、コア20側が径方向Dr内側となるようにしてコア20に接触しているのと対照的である。同様、第2部分50の外周面50bのうち上記凸部PPを区画する部分の一部である磁石保持部54は、コア20側が径方向Dr外側となるようにしてコア20に接触している。
ここで、本実施形態にかかるロータユニット10の製造方法について説明する。本実施形態では、永久磁石30の材料である磁石材料として、磁粉と樹脂との混合物を用いる。
図3に、第1挿入孔22および第2挿入孔24のそれぞれに磁石材料30aを充填する充填工程、および磁石材料30aを着磁する着磁工程を示す。図3に示すように、本実施形態では、コア20の径方向Dr外側に着磁装置60を対向して配置した状態で磁石材料30aを充填するため、充填工程において磁石材料30aが着磁される。このため、充填工程の期間と着磁工程の期間とは、重複している。なお、本実施形態では、径方向Dr外側の端部から磁石材料30aを充填することを想定しているため、図3においては、径方向Dr内側には未だ磁石材料30aが充填されていない状態を記載している。
図3に、第1挿入孔22および第2挿入孔24のそれぞれに磁石材料30aを充填する充填工程、および磁石材料30aを着磁する着磁工程を示す。図3に示すように、本実施形態では、コア20の径方向Dr外側に着磁装置60を対向して配置した状態で磁石材料30aを充填するため、充填工程において磁石材料30aが着磁される。このため、充填工程の期間と着磁工程の期間とは、重複している。なお、本実施形態では、径方向Dr外側の端部から磁石材料30aを充填することを想定しているため、図3においては、径方向Dr内側には未だ磁石材料30aが充填されていない状態を記載している。
ここで、着磁装置60は、ロータユニット10の周方向Dcに交互に配置された永久磁石62および着磁ヨーク64をそれぞれ10個ずつ備えており、それらが図示しない非磁性部材により円環状に一体的に組み付けられている。永久磁石62は、コア20の第1挿入孔22および第2挿入孔24に充填される磁石材料30aに対してコア20の径方向Dr外側に位置するように配置されている。各永久磁石62は、周方向Dcの両側部が異なる磁極になっている。また各永久磁石62は、周方向Dcに隣り合うもの同士が同じ磁極で対向するように配置されている。そして各永久磁石62の同じ磁極同士で対向した部分に挟み込まれるようにして着磁ヨーク64が配置されている。
上記充填工程において、磁石材料30aは高温とされて流動性が付与され、しかも高圧にて第1挿入孔22および第2挿入孔24に充填される。これにより、磁石材料30aは、射出成形されることとなる。
ここで、本実施形態の作用を説明する。
ロータユニット10を軸方向Daに複数連結させることによってまたは単一のロータユニット10によって構成されたロータに、径方向Drからステータを対向配置することにより、回転電機を構成する。そして、回転電機を駆動することにより、ロータユニット10が回転すると、ロータユニット10には遠心力が加わる。特に、永久磁石30には、径方向Dr外側に変位しようとする遠心力が加わり、コア20のうちの第1部分40の内周面40aと第2部分50の内周面50aとによって挟まれた部分にも径方向Dr外側に変位しようとする遠心力が加わる。
ロータユニット10を軸方向Daに複数連結させることによってまたは単一のロータユニット10によって構成されたロータに、径方向Drからステータを対向配置することにより、回転電機を構成する。そして、回転電機を駆動することにより、ロータユニット10が回転すると、ロータユニット10には遠心力が加わる。特に、永久磁石30には、径方向Dr外側に変位しようとする遠心力が加わり、コア20のうちの第1部分40の内周面40aと第2部分50の内周面50aとによって挟まれた部分にも径方向Dr外側に変位しようとする遠心力が加わる。
ここで、コア20のうち第1部分40の外周面40bおよび第2部分50の外周面50bに対向する部分は、回転軸に連結されているため、ロータユニット10の中で特に遠心力に対する強度が大きい部分となっている。ここで、本実施形態では、コア20のうち第1部分40の外周面40bおよび第2部分50の外周面50bに対向する部分は、磁石保持部44,54と、磁石保持部44,54側が径方向Dr内側となるようにして接触している。このため、永久磁石30には、コア20のうち第1部分40の外周面40bおよび第2部分50の外周面50bに対向する部分から磁石保持部44,54を介して径方向Dr内側に力が及ぼされる。換言すれば、永久磁石30には、コア20のうち第1部分40の外周面40bおよび第2部分50の外周面50bに対向する部分から磁石保持部44,54を介して遠心力に抗する側の力を及ぼされる。
一方、コア20のうちの第1部分40の内周面40aと第2部分50の内周面50aとによって挟まれた部分は、コア保持部42,52と、コア保持部42,52側が径方向Dr外側となるようにして接触している。このため、コア20のうちの第1部分40の内周面40aと第2部分50の内周面50aとによって挟まれた部分は、コア保持部42,52から径方向Dr内側に力が及ぼされる。換言すれば、コア20のうちの第1部分40の内周面40aと第2部分50の内周面50aとによって挟まれた部分は、コア保持部42,52から遠心力に抗する側の力を及ぼされる。
このため、ロータユニット10は、遠心力に対する強度を高めることができている。
以上説明した本実施形態によれば、さらに以下に記載する効果が得られる。
(1)永久磁石30を、第1部分40および第2部分50を備えて構成し、第1部分40および第2部分50を径方向Dr内側において結合した。この場合、第1部分40の内周面40aおよび第2部分50の内周面50aによって挟まれた部分のコア20と回転中心側のコア20との結合力が弱くなりやすい。そして、これは、永久磁石30が遠心力によって径方向Dr外側に変位しようとするのに抗する強度が低くなりやすいことを意味する。このため、上記構成では、磁石保持部44,54およびコア保持部42,52の利用価値が特に大きい。
以上説明した本実施形態によれば、さらに以下に記載する効果が得られる。
(1)永久磁石30を、第1部分40および第2部分50を備えて構成し、第1部分40および第2部分50を径方向Dr内側において結合した。この場合、第1部分40の内周面40aおよび第2部分50の内周面50aによって挟まれた部分のコア20と回転中心側のコア20との結合力が弱くなりやすい。そして、これは、永久磁石30が遠心力によって径方向Dr外側に変位しようとするのに抗する強度が低くなりやすいことを意味する。このため、上記構成では、磁石保持部44,54およびコア保持部42,52の利用価値が特に大きい。
(2)磁石保持部44,54およびコア保持部42,52を、結合部CONに形成された凸部PPおよび凹部CPによって形成した。これにより、1箇所に凸部PPを形成することによって、第1部分40および第2部分50を周方向Dcにおける中央部において保持することができる。また、1箇所に凹部CPを形成することによって、第1部分40の内周面40aに対向するコア20および第2部分50の内周面50aに対向するコア20を、周方向Dcにおける中央部において保持することができる。
また、ロータユニット10の磁極の中央に対する対称性が凹部CPや凸部PPの形成によって乱されることを抑制することができることから、凹部CPや凸部PPを形成することに起因して空間高調波が増大することを抑制することができる。
(3)結合部CONにおいて、第1部分40の内周面40a側および第2部分50の内周面50a側に凹部CPを形成し、第1部分40の外周面40b側および第2部分50の外周面50b側に凸部PPを形成した。このため、いずれにおいても凹部CPを形成する場合と比較して、第1部分40の内周面40a側および第2部分50の内周面50a側から第1部分40の外周面40b側および第2部分50の外周面50b側に引いた線の長さが過度に短くなることを抑制することができる。また、いずれにおいても凸部PPを形成する場合と比較して、第1部分40の内周面40a側および第2部分50の内周面50a側から第1部分40の外周面40b側および第2部分50の外周面50b側に引いた線の長さが過度に長くなることを抑制することができる。
(4)コア20の第1挿入孔22および第2挿入孔24を利用して、永久磁石30を射出成形した。これにより、凹部CPや凸部PPを比較的容易に形成することができる。しかも、磁石保持部44,54とコア20とを密着させたり、コア保持部42,52とコア20とを密着させることが容易となる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、結合部CON以外に凹部CPや凸部PPを形成する。
図4に、本実施形態にかかるロータユニット10の軸方向Daに直交する断面を示す。なお、図4において、図2に示した部材に対応する部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図4に、本実施形態にかかるロータユニット10の軸方向Daに直交する断面を示す。なお、図4において、図2に示した部材に対応する部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図4に示すように、本実施形態では、第1部分40の内周面40aと第2部分50の内周面50aとのそれぞれに、凸部PPが2箇所ずつ形成されている。第1部分40の内周面40aに形成された凸部PPと、第2部分50の内周面50aに形成された凸部PPとは、回転中心Oから結合部CONへと進む直線Lに対して線対称に配置されている。上記凸部PPには、コア20側が径方向Dr内側となるようにしてコア20と接触するコア保持部42,52が形成されている。なお、凸部PPに接触するコア20部分の形状は、蟻溝形状となっている。
また、第1部分40の外周面40bと第2部分50の外周面50bとのそれぞれに、凹部CPが2箇所ずつ形成されている。各凹部CPは、凸部PPと周方向Dcにおいて対向する位置に形成されている。このため、第1部分40の外周面40bに形成された凹部CPと、第2部分50の外周面50bに形成された凹部CPとは、回転中心Oから結合部CONへと進む直線Lに対して線対称に配置されている。凹部CPには、コア20側が径方向Dr外側となるようにして、コア20に接触する磁石保持部44,54が形成されている。なお、凹部CPの形状は蟻溝形状となっている。
こうした構成によっても、ロータユニット10の遠心力に対する強度を高めることができ、更に、上記第1の実施形態の上記(1),(3),(4)の効果に準じた効果を奏することができる。また、本実施形態によれば、第1部分40および第2部分50に凹部CPや凸部PPが線対称となるように形成されているため、凹部CPや凸部PPを形成することによって、永久磁石30に起因してステータコイルを鎖交する鎖交磁束が基本波からずれることを抑制することができる。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第3の実施形態について、第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、凹部CPおよび凸部PPの形状が、第2の実施形態のものと相違する。
図5に、本実施形態にかかるロータユニット10の軸方向Daに直交する断面を示す。なお、図5において、図2に示した部材に対応する部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図5に、本実施形態にかかるロータユニット10の軸方向Daに直交する断面を示す。なお、図5において、図2に示した部材に対応する部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図5に示すように、本実施形態において、軸方向Daに直交する凸部PPの断面形状は、楔形状を有している。換言すれば、軸方向Daに直交する凸部PPの断面形状は、鋭角の三角形が内周面40a,50aから突出した形状となっている。そして、凸部PPには、コア20側が径方向Dr内側となるようにしてコア20と接触するコア保持部42,52が形成されている。
また、軸方向Daに直交する凹部CPの断面形状は、楔形状がくりぬかれた形状となっている。換言すれば、軸方向Daに直交する凹部CPの断面形状は、鋭角の三角形が外周面40b,50bからえぐり取られた形状となっている。そして、凹部CPには、コア20側が径方向Dr外側となるようにして、コア20に接触する磁石保持部44,54が形成されている。
本実施形態によっても、上記第2の実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、第3の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、第3の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、凸部PPおよび凹部CPの相対的な位置関係が、第3の実施形態と相違する。
図6に、本実施形態にかかるロータユニット10の軸方向Daに直交する断面を示す。なお、図6において、図2に示した部材に対応する部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図6に、本実施形態にかかるロータユニット10の軸方向Daに直交する断面を示す。なお、図6において、図2に示した部材に対応する部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図6に示されるように、第1部分40の内周面40aに形成された凸部PPと第1部分40の外周面40bに形成された凹部CPとは、配向方向Dmに対向するようにして形成されている。また、第2部分50の内周面50aに形成された凸部PPと第2部分50の外周面50bに形成された凹部CPとは、配向方向Dmに対向するようにして形成されている。
こうした構成によれば、永久磁石30を製造する際の着磁工程において、着磁装置60による磁束が磁石材料30aを通過する際の磁路の磁気抵抗が凹部CPおよび凸部PPを形成したことによって変化することを抑制することができる。すなわち、コア20と磁石材料30aとでは、単位長さ当たりの磁気抵抗が相違する。このため、凸部PPや凹部CPを形成することによって、形成した部分の磁気抵抗が形成していない部分と比較して大きく相違する事態が生じうる。一方、着磁装置60による磁束が磁石材料30aを通過する際の磁路は、配向方向Dmに平行である。したがって、本実施形態では、凸部PPと凹部CPとを配向方向Dmに対向するようにして形成したため、磁路の磁気抵抗が凸部PPおよび凹部CPを形成したことによって変化することを抑制することができる。
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態の各事項の少なくとも1つを、以下のように変更してもよい。
・「凹部および凸部について」
凹部CPおよび凸部PPの形状としては、上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば、図7に例示するものであってもよい。なお、図7は、図2に対応するものであり、図7において、図2に示した部材に対応する部材については、便宜上、同一の符号を付している。図7に示す例では、凸部PPおよび凹部CPは、角部が丸みを帯びたものとなっている。
なお、上記実施形態の各事項の少なくとも1つを、以下のように変更してもよい。
・「凹部および凸部について」
凹部CPおよび凸部PPの形状としては、上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば、図7に例示するものであってもよい。なお、図7は、図2に対応するものであり、図7において、図2に示した部材に対応する部材については、便宜上、同一の符号を付している。図7に示す例では、凸部PPおよび凹部CPは、角部が丸みを帯びたものとなっている。
また、ロータユニット10の全ての磁極について、凹部CPおよび凸部PPの形成位置を同一とすることは必須ではなく、たとえば図8に例示するものであってもよい。なお、図8は、図2に対応するものであり、図8において、図2に示した部材に対応する部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図8に示す例では、隣接する磁極の一方においては、第1部分40の内周面40aおよび第2部分50の内周面50aに凸部PPが形成されている一方、隣接する磁極の他方においては、凹部CPが形成されている。図8には、磁極MP1においては、第1部分40の内周面40aおよび第2部分50の内周面50aに凸部PPが形成され、磁極MP2においては、凹部CPが形成されている例を示している。図8に示すように、磁極MP2においては、凹部CPのうち、コア20側が径方向Dr内側となってコア20に接触する部分によって、コア保持部42,52が形成されている。
また、図8に示す例では、隣接する磁極の一方においては、第1部分40の外周面40bおよび第2部分50の外周面50bに凹部CPが形成されている一方、隣接する磁極の他方においては、凸部PPが形成されている。図8には、磁極MP1においては、第1部分40の外周面40bおよび第2部分50の外周面50bに凹部CPが形成され、磁極MP2においては、凸部PPが形成されている例を示している。図8に示すように、磁極MP2においては、凸部PPのうち、コア20側が径方向Dr外側となってコア20に接触する部分によって、磁石保持部44,54が形成されている。
内周面40a,50aと外周面40b,50bのいずれか一方に凸部PPを形成し他方に凹部CPを形成することは必須ではない。図9に、結合部CONにおける内周面40a,50a側と外周面40b,50b側との双方に、凹部CPを形成した例を示す。なお、これに限らず、たとえば、結合部CONにおける内周面40a,50a側と外周面40b,50b側との双方に、凸部PPを形成してもよい。
また、凹部CPおよび凸部PPのいずれか一方のみを形成するものとしては、結合部CONに形成するものに限らない。たとえば、図4〜図7において、内周面40a,50aと外周面40b,50bとの双方に凹部CPを形成し、凸部PPを形成しない構成としてもよい。さらに、磁極MP1については、内周面40a,50aと外周面40b,50bとの双方に凹部CPのみを形成し、磁極MP2に隣接する磁極MP2,MP10については、内周面40a,50aと外周面40b,50bとの双方に凸部PPのみを形成した構成であってもよい。
ロータユニット10の特定の磁極を構成する永久磁石30の内周面40aと内周面50aとのそれぞれに、凸部PPおよび凹部CPのいずれか一方を形成するものに限らない。たとえば、内周面40aと外周面50bとの双方のそれぞれに、凸部PPおよび凹部CPの双方を形成してもよい。
上記実施形態では、凹部CPおよび凸部PPを、軸方向Daに延びるようにして形成したが、これに限らない。たとえば、下記の「第1挿入孔、第2挿入孔について」の欄に記載したように、第1挿入孔22および第2挿入孔24を、軸方向Daに直交する平面(たとえば図1のコア20の表面)および軸方向Daの双方に交差する方向に延ばす場合、凹部CPおよび凸部PPについても、上記交差する方向に延びるように形成してもよい。
凹部CPおよび凸部PPが、交差する方向(軸方向Daを含む)において連続的に形成されていることも必須ではない。たとえば、ロータユニット10の断面が、図10(a)に示す部分と図10(b)に示す部分とを有したものとして、凸部PPおよび凹部CPが、交差する方向において断続的に形成されたものとしてもよい。なお、図10において、図2等に示した部材については、便宜上同一の符号を付している。
図10(a)は、第1薄板状部材20aにおけるロータユニット10の断面であり、図10(b)には、第2薄板状部材20bにおけるロータユニット10の断面である。第1薄板状部材20aには、第1挿入孔22および第2挿入孔24の結合部において、凸部PPや凹部CPを形成するための溝HAおよび突起TAが形成されているが、第2薄板状部材20bには、溝HAおよび突起TAが形成されていない。このため、コア20を、第1薄板状部材20aと第2薄板状部材20bとの積層体とすることによって、凸部PPおよび凹部CPが、上記交差する方向において断続的に形成されたロータユニット10を製造することができる。ちなみに、この場合、第1薄板状部材20aの第1挿入孔22および第2挿入孔24に充填されている永久磁石30と、第2薄板状部材20bの第1挿入孔22および第2挿入孔24に充填されている永久磁石30とは、互いに結合されている。したがって、ロータユニット10の回転に伴って、第2薄板状部材20bの第1挿入孔22および第2挿入孔24に充填されている永久磁石30に径方向Dr外側に変位しようとする力が加わる場合、その力に抗する力が第1薄板状部材20aの第1挿入孔22および第2挿入孔24に充填されている永久磁石30によって及ぼされる。
さらに、凹部CPおよび凸部PPが上記交差する方向において断続的に形成されたものとしては、ロータユニット10の全ての磁極について、上記交差する方向において断続的に凹部CPや凸部PPが形成される場所が同一であることも必須ではない。これは、たとえば、コア20を構成する薄板状部材を、隣接する磁極のそれぞれを構成する第1挿入孔22および第2挿入孔24の結合部の一方に溝HAおよび突起TAを形成し、他方に溝HAおよび突起TAを構成しないようにすることで実現できる。詳しくは、薄板状部材を積層する際に、磁極MP1,MP3,MP5,MP7,MP9に溝HAおよび突起TAを対応させる部分と、磁極MP2,MP4,MP6,MP8,MP10に溝HAおよび突起TAを対応させる部分とを設ければよい。
・「内周面および外周面における凹部および凸部の対称性ついて」
第1部分40および第2部分50のそれぞれに、凸部PPや凹部CPを線対称に設けることは必須ではない。たとえば、1つの磁極MP1等において、内周面40aに凹部CPを形成する一方、内周面50aに凸部PPを形成してもよい。この場合、外周面40bに凸部PPを形成し、外周面50bに凹部CPを形成することが望ましい。ただし、外周面40bに凹部CPを形成し、外周面50bに凸部PPを形成することも可能である。またたとえば図4に示す構成において、内周面40aと内周面50aとで径方向Drにおける凸部PPを形成する位置をずらしてもよい。
第1部分40および第2部分50のそれぞれに、凸部PPや凹部CPを線対称に設けることは必須ではない。たとえば、1つの磁極MP1等において、内周面40aに凹部CPを形成する一方、内周面50aに凸部PPを形成してもよい。この場合、外周面40bに凸部PPを形成し、外周面50bに凹部CPを形成することが望ましい。ただし、外周面40bに凹部CPを形成し、外周面50bに凸部PPを形成することも可能である。またたとえば図4に示す構成において、内周面40aと内周面50aとで径方向Drにおける凸部PPを形成する位置をずらしてもよい。
・「特定面、対向面について」
上記実施形態では、周方向Dcにおいて互いに対向する第1部分40の内周面40aと第2部分50の内周面50aとを、ロータユニット10の磁極を構成する特定面とし、第1部分40の内周面40aに対向する外周面40bと第2部分50の内周面50aに対向する外周面50bとを特定面に対向する対向面とした。そして、特に、上記実施形態では、ロータユニット10を構成する全ての磁極が、特定面によって構成されるものとしたが、これに限らない。たとえば、図11に示すものであってもよい。なお、図11において、図2等に示した部材については、便宜上同一の符号を付している。
上記実施形態では、周方向Dcにおいて互いに対向する第1部分40の内周面40aと第2部分50の内周面50aとを、ロータユニット10の磁極を構成する特定面とし、第1部分40の内周面40aに対向する外周面40bと第2部分50の内周面50aに対向する外周面50bとを特定面に対向する対向面とした。そして、特に、上記実施形態では、ロータユニット10を構成する全ての磁極が、特定面によって構成されるものとしたが、これに限らない。たとえば、図11に示すものであってもよい。なお、図11において、図2等に示した部材については、便宜上同一の符号を付している。
図11に示すロータユニット10は、S極を構成する磁極が、N極を構成する第1部分40の外周面40bと第2部分50の外周面50bとによって構成される例である。すなわち、たとえば磁極MP2は、磁極MP1を構成する第2部分50の外周面50bと、磁極MP3を構成する第1部分40の外周面40bとによって構成されている。
・「永久磁石について」
軸方向Daに直交する断面形状がU字状であることは必須ではない。たとえばV字形状であってもよい。さらにたとえば、磁極の中央における周方向Dcに平行に延びる棒状の永久磁石が1つの磁極を構成するものであってもよい。この場合であっても、周方向Dcにおける磁極の一対の端部のそれぞれから延びる第1部分と第2部分とが周方向Dcの中央において結合していると見なすことができる。そして、この場合であっても、径方向Drの外側の特定面にコア保持部が形成され、径方向Dr内側の対向面において磁石保持部が形成されるなら、遠心力に対する強度を高めることができる。
軸方向Daに直交する断面形状がU字状であることは必須ではない。たとえばV字形状であってもよい。さらにたとえば、磁極の中央における周方向Dcに平行に延びる棒状の永久磁石が1つの磁極を構成するものであってもよい。この場合であっても、周方向Dcにおける磁極の一対の端部のそれぞれから延びる第1部分と第2部分とが周方向Dcの中央において結合していると見なすことができる。そして、この場合であっても、径方向Drの外側の特定面にコア保持部が形成され、径方向Dr内側の対向面において磁石保持部が形成されるなら、遠心力に対する強度を高めることができる。
・「第1挿入孔、第2挿入孔について」
上記実施形態では、第1挿入孔22および第2挿入孔24を、軸方向Daに延びるように形成したが、これに限らない。たとえば、軸方向Daに直交する平面および軸方向Daの双方に交差する方向に延ばしてコア20を貫通させてもよい。
上記実施形態では、第1挿入孔22および第2挿入孔24を、軸方向Daに延びるように形成したが、これに限らない。たとえば、軸方向Daに直交する平面および軸方向Daの双方に交差する方向に延ばしてコア20を貫通させてもよい。
・「着磁工程について」
上記実施形態では、磁石材料30aを第1挿入孔22および第2挿入孔24に充填する充填工程の期間と、磁石材料30aを着磁する着磁工程の期間とを重複させたが、これに限らない。たとえば、充填工程の完了後に、コア20に着磁装置60を対向配置して着磁工程に入ってもよい。
上記実施形態では、磁石材料30aを第1挿入孔22および第2挿入孔24に充填する充填工程の期間と、磁石材料30aを着磁する着磁工程の期間とを重複させたが、これに限らない。たとえば、充填工程の完了後に、コア20に着磁装置60を対向配置して着磁工程に入ってもよい。
上記実施形態では、着磁工程においてコア20の径方向から磁場を印加したが、これに限らない。たとえば、特開2014−121116号公報に記載されているように、ロータユニット10の径方向のみならず、軸方向からも磁場を印加してもよい。この場合、ロータユニット10を軸方向Daに複数連結させてロータを構成することが特に有効である。
・「永久磁石の成形手法について」
射出成形に限らない。たとえば、圧縮成形であってもよい。これは、たとえば次のようにして行うことができる。すなわちまず、図1における第1挿入孔22および第2挿入孔24と同一形状の孔が形成された成形用ガイドをコア20に接触させて配置し、成形用ガイドの孔および第1挿入孔22および第2挿入孔24に、磁石材料を充填する。次に、成形用ガイドの孔内の磁石材料が第1挿入孔22および第2挿入孔24に充填されるように圧力を印加する。
射出成形に限らない。たとえば、圧縮成形であってもよい。これは、たとえば次のようにして行うことができる。すなわちまず、図1における第1挿入孔22および第2挿入孔24と同一形状の孔が形成された成形用ガイドをコア20に接触させて配置し、成形用ガイドの孔および第1挿入孔22および第2挿入孔24に、磁石材料を充填する。次に、成形用ガイドの孔内の磁石材料が第1挿入孔22および第2挿入孔24に充填されるように圧力を印加する。
・「そのほか」
コアとしては、電磁鋼板によって形成されたものであることは必須ではない。たとえば、圧粉磁心によって形成されたものであってもよい。
コアとしては、電磁鋼板によって形成されたものであることは必須ではない。たとえば、圧粉磁心によって形成されたものであってもよい。
また、コアの形状としては、円筒形状に限らず、たとえば磁極の中央部が磁極の端部と比較して回転中心Oとコアの外周との距離が長くなる形状であってもよい。
磁極の数としては、上記実施形態において例示したものに限らない。
磁極の数としては、上記実施形態において例示したものに限らない。
IPMSMとしては、EPS内蔵のものに限らない。たとえば、可変ギア比ステアリングシステム内蔵のものや、電動ポンプシステム内蔵のもの、車両において4輪駆動と2輪駆動とを切り替える装置に内蔵のものなどであってもよい。
10…ロータユニット、20…コア、20a…第1薄板状部材、20b…第2薄板状部材、22…第1挿入孔、24…第2挿入孔、30…永久磁石、30a…磁石材料、40…第1部分、40a…内周面、40b…外周面、40c…端面、42…コア保持部、44…磁石保持部、50…第2部分、50a…内周面、50b…外周面、50c…端面、52…コア保持部、54…磁石保持部、60…着磁装置、62…永久磁石、64…着磁ヨーク。
Claims (7)
- 磁性体からなるコアと、該コアに埋め込まれた永久磁石と、を備え、複数個が前記コアの軸方向において連結されてまたは単一でロータを構成する埋込磁石型ロータユニットにおいて、
前記ロータの特定の磁極を構成する前記永久磁石は、前記コアの周方向における前記特定の磁極の一対の端部の一方から延びる第1部分と前記一対の端部の他方から延びる第2部分とが互いに結合されたものであって且つ、前記第1部分および前記第2部分のうち前記特定の磁極を構成する特定面側にコア保持部が形成されており、前記特定面に対向する対向面側に磁石保持部が形成されており、
前記コア保持部は、当該コア保持部側が前記コアの径方向外側であって且つ前記コア側が径方向内側となるようにして前記コアと前記永久磁石とが接触する部分であり、
前記磁石保持部は、当該磁石保持部側が径方向内側であって且つ前記コア側が径方向外側となるようにして前記コアと前記永久磁石とが接触する部分であり、
前記永久磁石において前記磁石保持部と前記コア保持部とが互いに結合されている埋込磁石型ロータユニット。 - 前記第1部分および前記第2部分は、前記コアの径方向内側に延びて径方向内側において互いに結合されており、
前記特定面は、前記コアの周方向において前記第1部分および前記第2部分が互いに対向する部分である前記第1部分の内周面および前記第2部分の内周面であり、
前記対向面は、前記第1部分の外周面および前記第2部分の外周面である請求項1記載の埋込磁石型ロータユニット。 - 前記第1部分および前記第2部分の少なくとも一方の前記外周面には凸部が形成されて且つ該少なくとも一方の前記内周面には凹部が形成され、前記凸部によって前記磁石保持部が形成され、前記凹部によって前記コア保持部が形成されている
または
前記第1部分および前記第2部分の少なくとも一方の前記外周面には凹部が形成されて且つ該少なくとも一方の前記内周面には凸部が形成され、前記凹部によって前記磁石保持部が形成され、前記凸部によって前記コア保持部が形成されている請求項2記載の埋込磁石型ロータユニット。 - 前記第1部分と前記第2部分とは、前記特定の磁極の中央の結合部において結合されており、
前記磁石保持部および前記コア保持部は、前記結合部における前記内周面および前記外周面のそれぞれに形成された凸部および凹部の少なくとも一方によって形成されている請求項2または3記載の埋込磁石型ロータユニット。 - 前記第1部分と前記第2部分とは、前記特定の磁極の中央の結合部において結合されており、
前記凹部および前記凸部は、前記第1部分および前記第2部分のうちの前記結合部以外の部分であって且つ、当該ロータユニットの回転中心および前記結合部を結ぶ線に対して線対称となる前記第1部分および前記第2部分のそれぞれの位置に形成されている請求項3記載の埋込磁石型ロータユニット。 - 前記永久磁石の磁石材料は、磁粉と樹脂との混合物である請求項1〜5のいずれか1項に記載の埋込磁石型ロータユニット。
- 請求項6に記載の埋込磁石型ロータユニットの製造方法において、
前記コアにおける前記永久磁石の挿入孔に前記磁石材料を充填する充填工程と、
前記挿入孔に充填された前記磁石材料に磁場を印加する着磁工程と、を有する埋込磁石型ロータユニットの製造方法。
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