JP2013240207A - ロータ - Google Patents

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能成 浅野
Nobuyuki Kifuji
敦之 木藤
Tatsutaro Araki
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Abstract

【課題】外周部における漏れ磁束の発生を低減すると同時に、製造中におけるロータコアの機械的強度を確保することが可能なロータを提供すること。
【解決手段】電磁鋼板を所定形状に形成した複数のコアシートS1を回転軸1の軸方向に積層して成るロータコア11と、ロータコア11に設けられた複数の磁石孔12に充填された複数のボンド磁石13とを備え、異なる極性の磁極Pが、その回転方向に交互に配置されたロータ10において、一の磁極Pにおけるロータコア11の磁石孔12よりも径方向の内側部11iと外側部11oとを、磁石孔12の所定位置に形成された一のブリッジBでのみ連結した。磁石孔12は、ロータコア11を軸方向に貫通し、ロータコア11の外周部で開口する所定形状のスリット部121を設けるとともに、ブリッジBによって分割した。一の磁極Pにおける磁石孔12において、ブリッジBを軸方向で異なる位置に配置した。
【選択図】図1

Description

本発明は、ラジアルギャップ型回転電機に用いられるロータに関するものである。
ラジアルギャップ型回転電機は、回転軸を中心として回転可能に配設されたロータと、このロータの径方向にギャップを隔てて配設されたステータとを備える回転電機である。かかる回転電機の一つとして、埋込磁石(IPM:Interior Permanent Magnet)型と呼ばれる回転電機が知られている。図13に示すように、IPM型回転電機用のロータ40は、電磁鋼板を所定形状に形成した多数枚のコアシートを回転軸1の軸方向に積層して成るロータコア41と、当該ロータコア41に設けられた複数の磁石孔42に充填された複数の磁石43とを備えており、異なる極性の磁極Pが回転方向に交互に配置されている。
従来のロータ40は、ロータコア41の磁石孔42よりも径方向の内側に位置する部分(内側部41i)と、外側に位置する部分(外側部41o)とが、磁石孔42の長手方向両端部に設けられた薄肉のブリッジBによってロータコア41の外周部で連結されていた。このため、ブリッジBにおいて磁束が短絡し、漏れ磁束が発生していた。漏れ磁束は、磁石43の磁気特性の有効活用を阻害すると同時にリラクタンストルクを低下させる要因となるため、回転電機の性能上好ましくない。
そこで、ロータの外周部において発生する漏れ磁束を低減するための技術が下記特許文献1に開示されている。図14に示すように、特許文献1に記載のロータ50は、ロータコア51の内側部51iと外側部51oを連結するブリッジBを当該ロータコア51の同一半径に沿って磁石孔52の長手方向中央部に配設するとともに、磁石孔52の長手方向両端部をロータコア51の外周面で開口させている。かかるロータ50によれば、外周部における漏れ磁束の発生を抑制するとともに、リラクタンストルクを有効利用できるという利点もある。
しかしながら、上述のロータ50は、一の磁石孔52に対するロータコア51の内側部51iと外側部51oとが一のブリッジBのみで連結されており、ロータコア51の外側部51oは一のブリッジBのみで支持されている。このため、ロータ50の製造工程(例えば、コアシートを積層する工程、磁石53を射出成形する工程等)の途中又は各工程間において、外側部51oの自重又は外力によってロータコア51が変形するおそれがある。よって、ロータコア51の取扱いが困難であり、ロータ50の製造中における変形を防止可能な程度に、ロータコア51の機械的強度を確保する必要がある。
特開2002−10547号公報
本発明は、かかる事情に鑑みて為されたものであり、外周部における漏れ磁束の発生を低減すると同時に、製造中におけるロータコアの機械的強度を確保することが可能なロータを提供することを目的としている。
本発明は、電磁鋼板を所定形状に形成した複数のコアシートを回転軸の軸方向に積層して成るロータコアと、該ロータコアに設けられた複数の磁石孔に充填された複数のボンド磁石とを備え、異なる極性の磁極が、その回転方向に交互に配置されたロータであって、一の前記磁極における前記ロータコアの前記磁石孔よりも径方向の内側部と外側部とが、該磁石孔の所定位置に形成された一のブリッジでのみ連結され、前記磁石孔は、前記ロータコアを軸方向に貫通し、該ロータコアの外周部で開口する所定形状のスリット部を備えるとともに、前記ブリッジによって分割されており、一の前記磁極における前記磁石孔において、前記ブリッジの位置が軸方向で異なることを特徴とする。
前記ロータコアにおいて、前記コアシートが一又は複数枚毎にn磁極ピッチ(nは整数)だけ回転方向又はその逆方向にずれて積層されており、前記磁石孔における前記ブリッジの位置が、前記磁極毎に異なる位置にある。
前記ロータコアにおいて、前記各ブリッジが前記各磁極の極中心に対して線対称となるように配置されており、該各ブリッジの積厚が同一である。
前記ロータコアの前記磁石孔よりも径方向の内側部及び外側部にそれぞれ前記コアシートの積層間を固定するコアカシメが設けられている。
異なる極性の前記磁極における前記磁石孔の一部を構成するとともに周方向に隣り合う前記スリット部に、それぞれ充填された前記ボンド磁石が、前記ロータコアの軸方向両端に形成された所定形状の連結部によって互いに連結されている。
前記磁石孔に対して前記ロータコアの径方向における最外周部に、該最外周部を軸方向に貫通する第2磁石孔を備え、前記第2磁石孔にも前記ボンド磁石が充填されている。
本発明に係るロータによれば、ロータコアに設けられた磁石孔が、スリット部によってロータコアの外周部で開口している。したがって、ロータコアの外周部にブリッジが形成されず、当該外周部における漏れ磁束の発生を効果的に抑制するとともに、リラクタンストルクを有効利用することができる。また、一の磁極における磁石孔においてブリッジの位置が軸方向で異なっているので、ロータコアの各外側部を、実質的に複数のブリッジで支持することができる。これにより、ロータの製造中におけるロータコアの機械的強度を確保することが可能となり、ロータコアの変形を防止することができる。
また、ロータコアを形成する際、各コアシートを一又は複数枚毎にn磁極ピッチ(nは整数)だけ回転方向又はその逆方向にずらして積層すればよいため、同一形状のコアシートでロータコアを形成することができる。このため、コアシートを打抜き形成するための金型などの設備コストを低減することができる。
前記各ブリッジを前記各磁極の極中心に対して線対称となるように配置するとともに、該各ブリッジの積厚を同一に構成すれば、一のブリッジによってロータコアの内側部と連結された各外側部の体積及び重量がすべて均一になる。これにより、これらを支持する各ブリッジにかかる負荷バランスについて均一化を図ることができるとともに、射出成形時の圧力に対しても均一に荷重がかかり、ロータコアの変形を軽減できる。
ロータコアの磁石孔よりも径方向の内側部及び外側部にそれぞれコアカシメを設ければ、各コアシートを積層する際の位置決めが容易になると同時に、ロータコアを構成する各コアシート同士の連結強度を高めることができる。これにより、ロータコアの機械的強度を向上させることができる。
各磁石孔に充填されたボンド磁石が、ロータコアの軸方向両端に形成された所定形状の連結部によって互いに連結されるように構成すれば、ロータ全体としての機械的強度を高めることができ、ロータコアの変形を防止することができる。また、ボンド磁石と連結部は一体的に形成されるため、ボンド磁石とロータコアをより強固に結合させることができる。
磁石孔に対してロータコアの径方向における最外周部に第2磁石孔を設け、当該第2磁石孔にもボンド磁石が充填されるように構成すれば、上記効果に加えて、ロータの遠心力によるロータコア(特に最外周部)の変形を防止できるという相乗効果を得ることができる。
第一実施形態に係るロータを示す平面図である。 第一実施形態に係るコアシートを示す平面図である。 第一施形態に係るロータコアを示す斜視図である。 第一実施形態に係るコアシートの変形例を示す拡大斜視図である。 第一実施形態に係るコアシートの他の変形例を示す拡大斜視図である。 第二実施形態に係るロータを示す平面図である。 第三実施形態に係るロータを示す平面図である。 第三実施形態に係るコアシートを示す平面図である。 第三実施形態に係るロータコアを示す平面図である。 第三実施形態に係るロータを構成する連結部を示す平面図である。 磁石孔の変形例を示す平面図である。 磁石孔の他の変形例を示す平面図である。 従来のロータの一例を示す平面図である。 従来のロータの他例を示す平面図である。
以下、本発明に係るロータの実施形態について図面を用いて説明する。以下の説明において、「軸方向」とは、回転軸1の軸心Oに平行な方向を指すものとし、「回転方向」とは、回転軸1の軸心Oを中心とする時計回り方向又は反時計回り方向のうち、いずれか一方を指すものとする。また、「磁極ピッチ」とは、ロータの全周360°を磁極の極数で除した角度である。
図1に示すように、第一実施形態に係るロータ10は、円筒形のロータコア11と、このロータコア11に設けられた複数の磁石孔12に充填された複数のボンド磁石13とを備えた一体型のインナロータである。ロータ10は、ロータコア11の中心に設けられた円形孔Hに回転軸1が連結固定されており、回転軸1の軸心Oを中心として所定の回転方向に回転する。また、ロータ10は、ロータコア11の外周面に異なる極性の磁極Pが回転方向に交互に4極配置されており、当該外周面が回転電機のステータ(図示省略)と所定のギャップを隔てて対向するように配設されている。ロータ10において、磁極Pの極数は偶数である限り特に限定されず、例えば、ステータのスロット数やボンド磁石13の磁力、回転電機の用途などに応じて適宜設計変更が可能である。
ロータコア11は、表面を絶縁処理された、厚さ0.3〜0.5mm程度の軟磁性体の電磁鋼板を所定形状に形成した多数枚のコアシートS1(図2参照)を回転軸1の軸方向に積層して成る。コアシートS1は、中心に円形孔Hを有する環状の本体Cに形成され、所定幅を有する複数のスリットSLを備える。コアシートS1において、各スリットSLは円形孔H側に凸な円弧状に形成されており、本体Cの外周部で開口している。また、各スリットSLの長手方向(本実施形態では、スリットSLの周方向)の所定位置には、微小幅(例えば、0.5mm程度)のブリッジBが1つ設けられており、この一のブリッジBのみによって本体CのスリットSLよりも径方向の内側部Ciと外側部Coが互いに連結されている。本実施形態に係るコアシートS1は、複数のスリットSLで構成された4つの同心円弧群が本体Cの周方向に等ピッチで配置されている。
ロータコア11には、複数の磁石孔12が設けられている。本実施形態の磁石孔12は、ロータコア11を軸方向に貫通し、当該ロータコア11の外周部で開口する所定形状のスリット部121を備える。スリット部121は、ロータコア11の当該磁石孔12よりも径方向の内側部11iと外側部11oを連結するブリッジBからロータコア11の外周部に向けて円弧状に形成されている。本実施形態では、コアシートS1に形成された各スリットSLをそれぞれ軸方向に連通するように配置して各コアシートS1が積層されることにより、スリット部121が形成される。このとき、各コアシートS1に設けられたブリッジBも軸方向に積層されて隔壁が形成される。このため、本実施形態の磁石孔12は、積層されたブリッジB(隔壁)によって分割されている。
本実施形態のロータコア11は、一の磁極Pにおいて複数の磁石孔12が形成された多層スリット構造を採用している。具体的には、周長の異なる複数のスリット部121がロータコア11の径方向に同心円弧状に形成されており、一の同心円弧群を成す複数の磁石孔12が一の磁極Pに形成されている。よって、一の磁極Pの極中心は、当該一の磁極Pにおける各磁石孔12の周方向の中点を通る仮想線M(図1中の一点鎖線)上に配置される。これは他の磁極Pにおいても同様である。各磁極Pの極中心は、ロータコア11の周方向に等ピッチで配置される。
ボンド磁石13は、ロータコア11を磁化させて磁極Pを形成するための起磁力源であり、上述した各磁石孔12に充填される。本実施形態では、ボンド磁石13として、ネオジム等の磁性材料を可塑性樹脂から成るバインダに混合して成形・固化し、さらに磁化させたものを採用している。ボンド磁石13は射出成形に用いることができるため、磁石孔12(特に、スリット部121)の形状が多少複雑であっても、当該ボンド磁石13を磁石孔12の各スリット部121へ隙間なく充填させることが可能である。同時に、ロータコア11の磁石孔12よりも径方向の内側部11iと外側部11oの結合強度がボンド磁石13の介在により高められ、ブリッジBにかかる負荷を軽減できる利点もある。射出成形されたボンド磁石13の形状・大きさは、磁石孔12の各スリット部121の形状・大きさと同一になる。
また、ボンド磁石13は、異なる極性(N極・S極)の磁極面を有しており、これらはロータコア11の径方向に対向する曲面にそれぞれ形成されている。本実施形態において、一の磁極Pにおける各磁石孔12に充填されたボンド磁石13については、ロータコア11の外周側に位置する磁極面の極性がすべて同一である。また、回転方向に隣り合う磁極Pを構成する各磁石孔12に充填されたボンド磁石13については、ロータコア11の外周側に位置する磁極面の極性が互いに異なっている。これにより、ロータコア11の外周面に異なる極性の磁極P(N極とS極)が回転方向に交互に形成される。
本実施形態のロータ10は、一の磁極Pを構成する磁石孔12において、ブリッジBの位置が軸方向で異なる点に特徴がある。
図2に示すように、ロータコア11を構成するコアシートS1においては、ブリッジBの両側に形成されたスリットSLが、磁石孔12に相当する部分を構成する。これをコアシートS1の磁石孔部MHとすると、コアシートS1において、各磁石孔部MHに設けられたブリッジBは、磁石孔部MHの周方向における相対的な位置関係が磁極P毎に異なっている。具体的には、以下のとおりである。
本実施形態のコアシートS1において、各ブリッジBは、複数のスリットSLで構成された同心円弧群のうち各円弧に共通する一の半径rに沿って配置されている。本実施形態では、磁極Pの極中心に対する各ブリッジBの位置、及び、各ブリッジBの位置を規定する当該半径rと磁極Pの極中心のなす角度θが、各磁極Pで異なっている。ロータ10の回転方向が時計回り方向であると仮定すると、第1の磁極P1では、各ブリッジBが極中心に対して回転方向側に配設されており、半径r1と極中心のなす角度はθ1である。
同様に、第2の磁極P2では、各ブリッジBが極中心に対して回転方向とは逆側に配設されており、半径r2と極中心のなす角度はθ2である。第3の磁極P3では、各ブリッジBが極中心に対して回転方向とは逆側に配設されており、半径r3と極中心のなす角度はθ3である。第4の磁極P4では、各ブリッジBが極中心に対して回転方向側に配設されており、半径r4と極中心のなす角度はθ4である。
また、本実施形態では、第1の磁極P1の極中心と第2の磁極P2の極中心を一致させた場合(即ち、コアシートS1を1磁極ピッチ(本実施形態では、360°/4(ロータ10の全周/磁極Pの極数)=90°)だけ回転方向に回転させた場合)、第1の磁極P1における各ブリッジBと、第2の磁極P2における各ブリッジBは、一致させた極中心に対して線対称となるように配置されている。つまり、半径r1と極中心のなす角度θ1と、半径r2と極中心のなす角度θ2は、|θ1|=|θ2|の関係にある。これは、第3の磁極P3における各ブリッジBと、第4の磁極P4における各ブリッジBについても同様であり、半径r3と極中心のなす角度θ3と、半径r4と極中心のなす角度θ4は、|θ3|=|θ4|の関係にある。
なお、本実施形態では、半径r1と極中心のなす角度θ1及び半径r2と極中心のなす角度θ2の方が、半径r3と極中心のなす角度θ3及び半径r4と極中心のなす角度θ4よりも小さくなる(即ち、θ1(θ2)<θ3(θ4)となる)ように、各ブリッジBが各磁極P1〜P4において配置されているが、これとは逆の関係(即ち、θ1(θ2)>θ3(θ4))であってもよい。
さらに、図3に示すように、ロータコア11は、コアシートS1が一又は複数枚毎にn磁極ピッチ(nは整数)だけ回転方向又はその逆方向にずれて積層されており、磁石孔12におけるブリッジBの位置が、磁極P毎に異なる位置にある。なお、本実施形態では、コアシートS1が積層される際に回転方向又はその逆方向にずれる角度から、磁極Pの極数と同数及びその倍数の磁極ピッチ(即ち、4n磁極ピッチ)は除かれる。この場合、各磁極P1〜P4の相対的な位置関係が、回転方向又はその逆方向にずれたことにはならないためである。
本実施形態のロータコア11は、複数枚のコアシートS1が積層されて成る第1コア11a、第2コア11b、第3コア11c、及び第4コア11dが、この順に軸方向に積層されて成る。本実施形態において、各コア11a〜11dの積厚は、すべて同じである。また、各コア11a〜11dの回転方向における相対的な位置関係は以下のとおりである。
ロータ10の回転方向が時計回り方向であると仮定すると、第2コア11bは、第1コア11aに対して1磁極ピッチ(図3では、90°)だけ回転方向にずれて積層されている。同様に、第3コア11cは第2コア11bに対して、第4コア11dは第3コア11cに対して、それぞれ1磁極ピッチだけ回転方向にずれて積層されている。第1コア11aとの位置関係でいえば、第1コア11aに対して、第2コア11bは1磁極ピッチ(90°)、第3コア11cは2磁極ピッチ(180°)、第4コア11dは3磁極ピッチ(270°)だけ、それぞれ回転方向にずれて積層されている。
上述のとおり、各コア11a〜11dを構成するコアシートS1は、各磁石孔部MH(図2参照)の周方向におけるブリッジBの相対的な位置関係が磁極P毎に異なっている。このため、各コア11a〜11dが上述のように積層されたロータコア11においては、一の磁極Pにおける磁石孔12に設けられたブリッジBの位置が、軸方向で異なる位置に配置されることとなる。また、一の磁極Pにおける各磁石孔12に設けられたブリッジBそれぞれの位置関係についても、磁極P毎に異なっている(例えば、図1のブリッジBa〜Bdを参照)。
このとき、ロータコア11の内側部11iと外側部11oに着目すると、各コア11a〜11dのうち一のコアのみでは、内側部11iと一の外側部11oとが、それぞれ一のブリッジBのみで連結されているが、軸方向に隣接するコア同士の関係では、互いの内側部11iと連結された一の外側部11oが、実質的には、異なる位置に配設された複数のブリッジBで支持されているといえる。ロータコア11全体として考慮すれば、各外側部11oが、実質的に4つのブリッジBで支持されているといえる。
さらに、ロータコア11全体として見た場合、本実施形態では、図1に示すように、すべてのブリッジBが各磁極Pの極中心に対して線対称となるように配置されており、且つ、各コア11a〜11dの積厚がすべて同一である。よって、各磁極Pの極中心に対して線対称に配置された各ブリッジBの積厚(軸方向の厚み)についても、すべて同一となる。このため、ロータコア11を構成する各コア11a〜11dの内側部11iと一のブリッジBによって連結された各外側部11oの体積及び重量がすべて均一になる。これにより、ロータコア11全体として、これらを支持する各ブリッジBにかかる負荷バランスについて均一化を図ることができるとともに、射出成形時の圧力に対しても均一に荷重がかかり、ロータコア11の変形を軽減できるという利点がある。
本実施形態のロータ10は、例えば、以下のような工程により製造される。初めに、被加工材料となる電磁鋼板を準備する(第1工程)。ここで準備される電磁鋼板は、例えば、板厚が0.3〜0.5mm程度であり、板幅については、歩留まり(例えば、使用する金型の形状に応じたコア取り等)を考慮して適宜選択可能である。また、次工程(コアシートS1の打抜き工程)において順送プレス加工を行う場合、電磁鋼板はロール状に連続したものを用いるのが望ましい。
次に、電磁鋼板を所定の金型で打ち抜いて、多数枚のコアシートS1を打抜き形成する(第2工程)。本工程において使用する金型として、例えば、電磁鋼板に対する一回の打抜きでコアシートS1の各構成要素(具体的には、環状の周縁部(内周及び外周)、各磁石孔部MH(スリットSL及びブリッジB))をすべて同時に打抜き形成可能な一体金型が用いられる。あるいは、コアシートS1の各構成要素に部分的に対応する複数の金型を用いて、コアシートS1の各構成要素が段階的に打抜き形成されるように構成されていてもよい。
次に、複数枚のコアシートS1を軸方向に積層して、上述のロータコア11を形成する(第3工程)。本実施形態では、コアシートS1を積層する際、所定枚数毎に、新たに積層するコアシートS1を既に積層されたコアシートS1に対してn磁極ピッチ(nは整数)だけ回転方向又はその逆方向に相対的に回転させて積層する。上述のロータコア11を形成する場合、初めにN枚(Nは自然数)のコアシートS1を積層して第1コア11aを形成する。続いて、第1コア11aを構成するコアシートS1と同数(即ち、N枚)のコアシートS1を、既に積層されたコアシートS1(即ち、第1コア11aを構成するコアシートS1)に対して1磁極ピッチだけ回転方向に相対的に回転させて積層する。こうして、第2コア11bが形成される。
さらに、第2コア11bを構成するコアシートS1と同数(即ち、N枚)のコアシートS1を、第2コア11bを構成するコアシートS1に対して1磁極ピッチだけ回転方向に相対的に回転させて積層することにより、第3コア11cが形成される。同様に、第3コア11cを構成するコアシートS1と同数(即ち、N枚)のコアシートS1を、第3コア11cを構成するコアシートS1に対して1磁極ピッチだけ回転方向に相対的に回転させて積層することにより、第4コア11dが形成される。
本工程において、新たに積層するコアシートS1を既に積層されたコアシートS1に対して1磁極ピッチだけ回転方向に相対的に回転させる方法としては、以下のような方法が挙げられる。例えば、既に積層されたコアシートS1の形成時と新たに積層するコアシートS1の形成時とで、各磁極P1〜P4に対応する金型の打抜き位置を1磁極ピッチだけ回転方向に相対的に異ならせて打ち抜く。この場合、コアシートS1の各磁極P1〜P4を形成するために前工程(第2工程)で使用する一又は複数の金型を、電磁鋼板に対する打抜き位置を当該電磁鋼板の面方向に相対的に変え得る可動金型で構成すればよい。あるいは、コアシートS1を新たに積層するときに、既に積層されたコアシートS1側を回転方向に所望の磁極ピッチだけ適宜回転させてもよい。この場合、既に積層されたコアシートS1を載置しておく受部を、回転可能な構成とすればよい。
次に、ロータコア11の各磁石孔12にボンド磁石13を充填する(第4工程)。本実施形態では、ボンド磁石13の材料となる磁性材料と樹脂バインダの混合物を射出成形によって磁石孔12に充填し、充填された当該混合物を着磁・固化させることによりボンド磁石13が形成される。ボンド磁石13を着磁させるタイミングについては、例えば、射出成形時であってもよく、あるいは磁石孔12に充填後であってもよい。なお、ロータコア11の各外側部11oは、上述のとおり、実質的に4つのブリッジBで支持されている。このため、射出成形時におけるボンド磁石13の流入圧力にも耐え得る機械的強度が確保され、射出成形によるロータコア11の変形を防止できる。
そして、上述の各工程(第1〜4工程)が行われた後、射出成形用金型からロータコア11を離型し、焼嵌め等によりロータコア11の中心に設けられた円形孔Hに回転軸1を連結固定することにより、本実施形態のロータ10が製造される。なお、回転軸1の連結固定は、上述の各工程(第1〜4工程)が行われた後に限られない。
本実施形態に係るロータ10によれば、ロータコア11に設けられた磁石孔12が、スリット部121によってロータコア11の外周部で開口している。したがって、ロータコア11の外周部にブリッジBが形成されず、当該外周部における漏れ磁束の発生を効果的に抑制するとともに、リラクタンストルクを有効利用することができる。
また、一の磁石孔12に対するロータコア11の内側部11iと外側部11oとが一のブリッジBのみで連結されているが、一の磁極Pにおける磁石孔12においてブリッジBの位置が軸方向で異なっている。このため、軸方向に隣接するコア同士の関係では、互いの内側部11iと連結された一の外側部11oを、異なる位置に配設された複数のブリッジBで実質的に支持することが可能となり、ロータコア11全体としては、各外側部11oを、実質的に4つのブリッジBで支持することができる。これにより、ロータ10の製造中におけるロータコア11の機械的強度を確保することが可能となり、ロータコア11の変形を防止することができる。製造中におけるロータコア11の変形とは、例えば、射出成形時におけるボンド磁石13の流入圧力に起因する変形や、射出成形用金型にロータコア11をセットする際等におけるロータコア11の自重に起因する変形などである。
さらに、ロータコア11を形成する際、各コアシートS1を一又は複数枚毎にn磁極ピッチ(nは整数)だけ回転方向又はその逆方向にずらして積層すればよいため、同一形状のコアシートS1でロータコア11を形成することができる。このため、コアシートS1を打抜き形成するための金型などの設備コストを低減することができる。なお、ロータコア11にボンド磁石13が成形された後は、ボンド磁石13とコアが固着することでロータとしての強度が保てるとともに、ボンド磁石13がブリッジBを隙間なく包み込むことで、ブリッジBによる磁束漏洩や、そこにボンド磁石13が無いことによる磁気的なアンバランスを極小化することが可能である。
以上、本発明の第一実施形態に係るロータ10について説明したが、本発明に係るロータは、その他の形態で実施することができる。
例えば、上述したロータ10において、ロータコア11の磁石孔12よりも径方向の内側部11i及び外側部11oにそれぞれコアシートS1の積層間を固定するコアカシメ14が設けられていてもよい。コアカシメ14は、図4に示すように、ロータコア11を構成する各コアシートS1における各磁極Pの極中心に沿って、本体Cの内側部Ci及び外側部Coにそれぞれ形成する。これにより、図3に示すように、各コア11a〜11dをn磁極ピッチだけ回転方向又はその逆方向に相対的にずらして積層したとしても、すべてのコアカシメ14の位置を一致させることができる。なお、本実施形態では、コアカシメ14として、軸方向断面がV字状の突起が形成された、いわゆるV突起カシメを採用しているが、例えば、ダボカシメなど他の構成を採用してもよい。当該コアカシメ14を設ければ、各コアシートS1を積層する際の位置決めが容易になると同時に、ロータコア11を構成する各コアシートS1同士の連結強度を高めることができる。
あるいは、図5に示すように、コアシートS1において、磁石孔部MHの各スリットSLに突起部15が設けられていてもよい。突起部15を設ける位置については、各磁極Pの各磁石孔部MHにおけるブリッジBの位置を避けて形成される限り、特に限定されないが、ロータ10の回転時におけるトルクバランスを考慮すれば、ブリッジBと同様に、各磁極Pの極中心に対して線対称の位置に形成するのが望ましい。当該突起部15を設ければ、ロータコア11の磁石孔12(スリット部121)に充填されるボンド磁石13によって、ロータコア11の内側部11iと外側部11oを、より強固に結合させることができる。これにより、ロータ10の機械的強度を向上させることができる。
なお、突起部15に替えて、凹部(例えば、図12に示す凹部15'を参照)が各スリットSLの所定位置に設けられていてもよい。かかる場合においても、突起部15を設けた場合と同様の効果を得ることができる。
また、図6に示すロータ20のような形態で実施することもできる。第二実施形態に係るロータ20は、異なる極性の磁極Pにおける磁石孔12の一部を構成するとともに周方向に隣り合う一又は複数のスリット部121に、それぞれ充填されたボンド磁石13が、ロータコア11の軸方向両端に形成された所定形状の連結部16によって互いに連結されている点に特徴がある。なお、連結部16の着磁については任意である。
連結部16は、ボンド磁石13と同様に、磁性材料と樹脂バインダの混合物を固化したものである。したがって、連結部16は、ボンド磁石13を射出成形する際に使用する射出成形用金型におけるキャビティの設計に応じて、射出成形によりボンド磁石13と一体的に形成することができる。本実施形態では、各ボンド磁石13のいずれかと一体的に形成された連結部16が、それぞれロータコア11の軸方向両端に設けられている。このため、ロータ20全体としての機械的強度を高めることができ、ロータコア11の変形を防止することができる。また、ボンド磁石13と連結部16が一体的に形成されているため、ボンド磁石13とロータコア11をより強固に結合させることができる。
さらに、本実施形態の連結部16は、ロータコア11の外周から僅かに径方向内側の位置に、ロータコア11の外周と同心円弧状に形成されている。これにより、ロータ20の回転時に連結部16が受ける空気抵抗が低減され、回転電機の効率低下を効果的に抑制することができるという利点もある。
ここで、本実施形態のロータ20においては、図6に示すとおり、ボンド磁石13がロータコア11の外周部まで充填されていない。即ち、各磁石孔12におけるスリット部121には、ロータコア11の外周部近傍に空隙Vが形成されている。これは、ロータ20が、各スリット部121の開口部で当該スリット部121の一部と噛み合うように配設された複数の凸部を有する形状に設計された射出成形用金型を用いて製造されているためである。これにより、射出成形用金型に対するロータコア11の位置決めが容易に行えると同時に、射出成形時におけるロータコア11の位置ずれ等を防止することができる。加えて、ロータコア11の外周近傍におけるボンド磁石13の減磁を防止することができるという利点もある。
あるいは、図7に示すロータ30のような形態で実施してもよい。第三実施形態に係るロータ30は、一の磁極Pにおける一又は複数の磁石孔12に対してロータコア11の径方向における最外周部(最外周に位置する外側部11o)に、当該最外周部を軸方向に貫通する第2磁石孔12'を備え、この第2磁石孔12'にもボンド磁石13が充填されている点に特徴がある。
ロータ30において、ロータコア11は、多数枚のコアシートS2(図8参照)を回転軸1の軸方向に積層して成る。コアシートS2は、上述したコアシートS1の各構成(本体C、磁石孔部MH(ブリッジB及びスリットSL))に加え、複数の第2磁石孔部MH2を備えている。本実施形態の第2磁石孔部MH2は円形に形成されており、コアシートS2の本体Cの最外周に位置する外側部Coに、各磁極Pの極中心に対して線対称となるように二つ配設されている。
さらに、コアシートS2は、本体Cの中心部に形成された円形孔Hよりも小径の貫通孔H2を複数備えている。貫通孔H2は、コアシートS2の本体Cの最内周に位置する内側部Ciに、磁極Pの極数と同数(四つ)形成されており、それぞれが周方向に隣り合う磁極Pの極間に配置されている。つまり、本実施形態の貫通孔H2は、それぞれ磁極ピッチで配置されており、各磁極Pの極中心に対して1/2磁極ピッチだけ回転方向又はその逆方向にずれている。
本実施形態では、コアシートS2に形成された第2磁石孔部MH2及び貫通孔H2がそれぞれ上述のように配設されているため、N枚のコアシートS2で構成される各コア11a〜11dをn磁極ピッチだけ回転方向又はその逆方向に相対的にずらして積層したとしても、すべての第2磁石孔部MH2及び貫通孔H2の位置を一致させることができる。したがって、図9に示すように、本実施形態に係るロータコア11には、各コアシートS2に形成された第2磁石孔部MH2がそれぞれ軸方向に連通するように配置されて、第2磁石孔12'が形成される。貫通孔H2についても、これと同様である。
また、ロータ30において、ロータコア11に設けられた磁石孔12及び第2磁石孔12'には、それぞれボンド磁石13が充填されている。本実施形態では、一の磁極Pにおける磁石孔12及び第2磁石孔12'に充填されたボンド磁石13と、当該一の磁極Pと回転方向又はその逆方向に隣接する他の磁極Pにおける磁石孔12及び第2磁石孔12'に充填されたボンド磁石13とが、ロータコア11の軸方向両端に形成された所定形状の連結部16'によって互いに連結されている。なお、本実施形態では、ロータコア11を軸方向に貫通する貫通孔H2にもボンド磁石13が充填される。
連結部16'は、図7及び図10に示すように、各磁石孔12の略半分を長手方向(周方向)に沿って覆う第1被覆部161と、第1被覆部161から延出して一体的に形成され、第2磁石孔12'を覆う第2被覆部162と、ロータ10の回転方向又はその逆方向に隣接し、極性の異なるボンド磁石13を覆う第1被覆部161を互いに結合する結合部163と、を備える。結合部163は、貫通孔H2を覆うように配置されている。
連結部16'は、上述した連結部16と同様に、磁性材料と樹脂バインダの混合物を固化したものである。したがって、本実施形態の連結部16'についても、ボンド磁石13を射出成形する際に使用する射出成形用金型におけるキャビティの設計に応じて、射出成形によりボンド磁石13と一体的に形成される。つまり、本実施形態のロータ30を製造する際には、型締め後、ロータコア11の軸方向両端面との間に、図10に示す連結部16'と同一平面形状の空間が形成されるように設計されたキャビティを備えた射出成形用金型が用いられる。
本実施形態のロータ30によれば、第2磁石孔12'に充填されたボンド磁石13と、貫通孔H2に充填されたボンド磁石13とが、磁石孔12に充填されたボンド磁石13と連結部16'を介して一体的に形成されている。このため、ロータコア11の最内周に位置する内側部11iと最外周に位置する外側部11oの結合力が連結部16'等によって高められ、ロータ30の機械的強度をさらに向上させることができる。これにより、ロータ30全体としての機械的強度を高め、ロータコア11の変形を防止することができることに加えて、ロータ30の遠心力によるロータコア11(特に最外周部)の変形を防止できるという相乗効果を得ることができる。
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
例えば、上述したロータ20、30において、ロータコア11に上述のコアカシメ14が設けられていてもよく、各コアシートS1、S2の磁石孔部MHのスリットSLに上述のような突起部15(又は凹部)が形成されていてもよい。かかる形態で実施する場合においても、上述と同様の作用・効果を得ることができる。
また、上述したロータ10〜30は、いずれも多層スリット構造のものを例示しているが、本発明のロータは、一の磁極Pにおける磁石孔12が一層のスリット部で構成された単層スリット構造のものにも用いることができる。
この場合、上述のコアシートS1、S2に替えて、例えば、図11に示すコアシートS3を上述のように積層して形成されたロータコア(図示省略)を用いればよい。コアシートS3は、一の磁極Pにおける磁石孔部MH3が、一層のスリットSLで構成されており、当該一の磁石孔部MH3の径方向の幅が上述のコアシートS1、S2における磁石孔部MHよりも大きい点を除き、各磁極Pにおける磁石孔MH3に対するブリッジBの位置関係等の他の構成は、コアシートS1、S2と共通している。したがって、多数枚のコアシートS3で構成される本実施形態のロータコアにおいても、上述と同様に、一の磁極Pにおける磁石孔12に設けられたブリッジBの位置は、軸方向で異なる位置に配置される。また、一の磁極Pにおける各磁石孔12に設けられたブリッジBそれぞれの位置関係についても、磁極P毎に異なることとなる。
また、上述したロータ10〜30において、磁石孔12(特にスリット部121)は円弧状に形成されているが、磁石孔12の形状は、その他の形状であってもよい。例えば、方形状のスリット部の長手方向両端にフラックスバリアが形成された略凹状などの形状が挙げられる。
この場合、上述のコアシートS1、S2に替えて、例えば、図12に示すコアシートS4を上述のように積層して形成されたロータコア(図示省略)を用いればよい。コアシートS4において、磁石孔部MH4は、方形状のスリットSLの長手方向両端にフラックスバリアFが形成された略凹状に形成されており、当該フラックスバリアFはコアシートS4の本体Cの外周部で開口している。各スリットSLには、ロータコアの内側部と外側部の磁石による結合力向上を図るための凹部15'が、各磁極Pの極中心から長手方向に等距離の位置に設けられている。また、磁石孔部MH4は、各磁極Pの極中心に対して回転方向側とその逆側に交互に配設されたブリッジBによって分割されている。かかるコアシートS4を積層して成るロータコアを備えたロータであっても、上述のロータ10等と同様の効果を得ることができる。
さらに、上述したコアシートS1、S2の各磁石孔部MHにおけるブリッジBが、上述とはことなる配置で設けられていてもよい。例えば、上述したコアシートS4のように、各磁石孔部MHにおいて、各ブリッジBが、磁極Pの極中心に対して回転方向側とその逆側に交互に配置されていてもよい。また、上述したコアシートS1、S2における各ブリッジBの位置を規定する半径rと磁極Pの極中心のなす角度θについて、|θ1(θ2)|=|θ3(θ4)|の関係が成立するように、各ブリッジBが配置されていてもよい。
その場合、コアシートを積層する際、所定枚数毎に、新たに積層するコアシートを既に積層されたコアシートに対してn磁極ピッチ(nは整数)だけ回転方向又はその逆方向に相対的に回転させて積層してもよいし、あるいは、新たに積層するコアシート又は既に積層されたコアシートを、1磁極ピッチずつ回転方向又はその逆方向に揺動させながら積層してもよい。かかる実施形態のロータコアでは、各磁極Pにおける各外側部を、実質的に2つのブリッジBで支持することとなる。
このような変形例・組合せ例に係る形態のロータであっても、上述した各実施形態のロータ10〜30と同様に、本発明の課題を解決することができるとともに、同様の作用・効果を奏する。
1:回転軸
10〜30:ロータ
11:ロータコア
11i:内側部
11o:外側部
12:磁石孔
12':第2磁石孔
13:ボンド磁石
14:コアカシメ
15:突起部
16、16':連結部
121:スリット部
B:ブリッジ
1、S2:コアシート
P:磁極
O:軸心

Claims (6)

  1. 電磁鋼板を所定形状に形成した複数のコアシートを回転軸の軸方向に積層して成るロータコアと、該ロータコアに設けられた複数の磁石孔に充填された複数のボンド磁石とを備え、異なる極性の磁極が、その回転方向に交互に配置されたロータであって、
    一の前記磁極における前記ロータコアの前記磁石孔よりも径方向の内側部と外側部とが、該磁石孔の所定位置に形成された一のブリッジでのみ連結され、
    前記磁石孔は、前記ロータコアを軸方向に貫通し、該ロータコアの外周部で開口する所定形状のスリット部を備えるとともに、前記ブリッジによって分割されており、
    一の前記磁極における前記磁石孔において、前記ブリッジの位置が軸方向で異なることを特徴とするロータ。
  2. 前記ロータコアにおいて、前記コアシートが一又は複数枚毎にn磁極ピッチ(nは整数)だけ回転方向又はその逆方向にずれて積層されており、
    前記磁石孔における前記ブリッジの位置が、前記磁極毎に異なる位置にある、請求項1に記載のロータ。
  3. 前記ロータコアにおいて、
    前記各ブリッジが前記各磁極の極中心に対して線対称となるように配置されており、該各ブリッジの積厚が同一である、請求項1又は請求項2に記載のロータ。
  4. 前記ロータコアの前記磁石孔よりも径方向の内側部及び外側部にそれぞれ前記コアシートの積層間を固定するコアカシメが設けられている、請求項1から請求項3の何れか一つに記載のロータ。
  5. 異なる極性の前記磁極における前記磁石孔の一部を構成するとともに周方向に隣り合う前記スリット部に、それぞれ充填された前記ボンド磁石が、前記ロータコアの軸方向両端に形成された所定形状の連結部によって互いに連結された、請求項1から請求項4の何れか一つに記載のロータ。
  6. 前記磁石孔に対して前記ロータコアの径方向における最外周部に、該最外周部を軸方向に貫通する第2磁石孔を備え、
    前記第2磁石孔にも前記ボンド磁石が充填されている、請求項1から請求項5の何れか一つに記載のロータ。
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