JP2017143675A - 半導体スイッチ駆動用絶縁カプラ、半導体スイッチ駆動回路、及び、変圧装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】半導体スイッチSr1を駆動するための半導体スイッチ駆動回路3は、半導体スイッチSr1のゲートに与えるべきゲート信号を発生するゲート信号発生部31と、ゲート信号より高周波の変調信号を発生する変調信号発生部32と、ゲート信号を変調信号で変調し、かつ、所定の振幅を与えて成る信号重畳電圧を出力する変調部33と、信号重畳電圧を搬送する電路の一対の線路上にそれぞれコンデンサとして介在し、絶縁体を挟んで互いに対向する電極対34a,34bの電極間で電界結合することにより信号重畳電圧を伝送する絶縁カプラ34と、絶縁カプラ34を通過した信号重畳電圧を復調して得た、駆動電圧であるとともにゲート信号でもある駆動制御電圧を、半導体スイッチSr1に与える復調部35と、を備えている。
【選択図】図15
Description
かかる課題に鑑み、本発明は、より簡素な駆動回路で絶縁を確保しつつ、半導体スイッチに対して駆動電圧及びゲート信号を与えることを目的とする。
本発明の半導体スイッチ駆動用絶縁カプラは、半導体スイッチのゲート信号を変調し、かつ、所定の振幅を与えて成る信号重畳電圧を搬送する電路の一対の線路上にそれぞれコンデンサとして介在し、絶縁体を挟んで互いに対向する電極対の電極間で電界結合することにより前記信号重畳電圧を伝送するものである。
また、本発明は、半導体スイッチを駆動するための半導体スイッチ駆動回路であって、前記半導体スイッチのゲートに与えるべきゲート信号を発生するゲート信号発生部と、前記ゲート信号より高周波の変調信号を発生する変調信号発生部と、前記ゲート信号を前記変調信号で変調し、かつ、所定の振幅を与えて成る信号重畳電圧を出力する変調部と、前記信号重畳電圧を搬送する電路の一対の線路上にそれぞれコンデンサとして介在し、絶縁体を挟んで互いに対向する電極対の電極間で電界結合することにより前記信号重畳電圧を伝送する絶縁カプラと、前記絶縁カプラを通過した前記信号重畳電圧を復調して得た、駆動電圧であるとともにゲート信号でもある駆動制御電圧を、前記半導体スイッチに与える復調部と、を備えている。
さらに、本発明は、電源と負荷との間に設けられ、入力に対する出力の極性を交互に反転させるスイッチングを行う機能をそれぞれが有する前段回路及び後段回路を備えている変圧装置であって、前記前段回路及び前記後段回路の少なくとも一方に設けられ、一対のリアクタンス素子を接続点で互いに直列に接続して成る直列体と、前記直列体の両端を第1ポートとした場合に、前記直列体の一端と前記接続点との間、及び、前記直列体の他端と前記接続点との間を、スイッチングにより交互に、かつ、極性を反転させながら第2ポートとして、前記第1ポートから前記第2ポートへの電力の伝送、及び、前記第2ポートから前記第1ポートへの電力の伝送のいずれか一方を実行するスイッチ装置と、を備えたものである。そして、前記スイッチ装置は、前記スイッチングを行う半導体スイッチと、その制御を行うための半導体スイッチ駆動回路とを含み、当該半導体スイッチ駆動回路は、前記半導体スイッチのゲートに与えるべきゲート信号を発生するゲート信号発生部と、前記ゲート信号より高周波の変調信号を発生する変調信号発生部と、前記ゲート信号を前記変調信号で変調し、かつ、所定の振幅を与えて成る信号重畳電圧を出力する変調部と、前記信号重畳電圧を搬送する電路の一対の線路上にそれぞれコンデンサとして介在し、絶縁体を挟んで互いに対向する電極対の電極間で電界結合することにより前記信号重畳電圧を伝送する絶縁カプラと、前記絶縁カプラを通過した前記信号重畳電圧を復調して得た、駆動電圧であるとともにゲート信号でもある駆動制御電圧を、前記半導体スイッチに与える復調部と、を備えている。
本発明の実施形態の要旨としては、少なくとも以下のものが含まれる。
このようにして、より簡素な駆動回路で絶縁を確保しつつ、半導体スイッチに対して駆動電圧及びゲート信号を与えることができる。
この場合、一対のコンデンサを集約して設けることができ、また、コンデンサとして必要な容量を容易に確保することができる。
この場合、電極対間の距離を、絶縁基板の厚さによって、容易に設定することができる。また、電極対間の耐電圧性能も、容易に所望の値を満たすことができる。
このようにして、より簡素な駆動回路で絶縁を確保しつつ、半導体スイッチに対して駆動電圧及びゲート信号を与えることができる。
この場合、電極が設けられる以外の絶縁基板上のスペースを有効活用して回路部品を配置することができる。
例えば、入力ポートへの入力電圧を昇圧して出力ポートに出力できる場合は、高めの駆動電圧が必要な半導体スイッチに好適である。また、入力ポートへの入力電流を増大させて出力ポートに出力できる場合は、ゲート−ソース間のキャパシタンスが大きい半導体スイッチの場合や、高速スイッチングの場合に好適である。
このようにして、より簡素な駆動回路で絶縁を確保しつつ、半導体スイッチに対して駆動電圧及びゲート信号を与えることができる。
以下、実施形態の詳細について、図面を参照して説明する。まず、変圧装置について説明し、その後、半導体スイッチ駆動回路及び半導体スイッチ駆動用絶縁カプラについて説明する。
図1は、第1実施形態に係る変圧装置1を示す回路図である。図において、変圧装置1は、電源(交流電源)2と、負荷R(Rは、抵抗値でもある。)との間に設けられている。変圧装置1は、一対のキャパシタC1,C2と、一対のインダクタL1,L2と、4つの半導体スイッチSr1,Sr2,Sb1,Sb2と、これらの半導体スイッチSr1,Sr2,Sb1,Sb2のオン/オフを制御する半導体スイッチ駆動回路3と、を備えている。半導体スイッチ駆動回路3については、ここでは概念的なシンボル表示にとどめ、詳細については後述する。
なお、一対のキャパシタC1,C2のキャパシタンス値は同じ値であってもよいし、互いに異なる値であってもよい。一対のインダクタL1,L2のインダクタンス値についても同様である。
また、一対のインダクタL1,L2は、接続点M2において互いに直列に接続されている。そして、その直列体の両端に、キャパシタC1,C2を介した入力電圧vmが印加され、入力電流imが流れる。負荷Rには、半導体スイッチSr2,Sb2のいずれかがオンのとき電流が流れる。ここで、負荷Rに印加される電圧をvout、変圧装置1から負荷Rに流れる出力電流をioutとする。
一方、図3の(a)は、図1における4つの半導体スイッチSr1,Sr2,Sb1,Sb2のうち、下側にある2つの半導体スイッチSb1,Sb2がオンで、上側にある2つの半導体スイッチSr1,Sr2がオフであるときの、実体接続の状態を示す回路図である。また、図3の(b)は、(a)と同じ回路図を、階段状に書き換えた回路図である。
ここで、入力電圧は1/4となって出力されるのではないかと推定できる。以下、これを理論的に証明する。
なお、計算の簡略化のため、キャパシタC1,C2のキャパシタンスは共に同じ値C、インダクタL1,L2のインダクタンスは共に同じ値L、とする。
(1)Lのインピーダンス(リアクタンス)は、スイッチング周波数fsにおいては、抵抗値Rに対して十分大きいが、入力電圧の周波数foにおいては、抵抗値に対して十分小さい。すなわち、2πfoL<<R<<2πfsL、である。不等号で示す差は、例えば、1桁以上、より好ましくは2桁以上の差であることが好ましい。これにより、歪みの少ない、より安定した変圧動作が得られる。
(2)Cのインピーダンス(リアクタンス)は、スイッチング周波数fsにおいては、抵抗値Rに対して十分小さいが、入力電圧の周波数foにおいては、抵抗値に対して十分大きい。すなわち、1/(2πfsC)<<R<<1/(2πfoC)、である。不等号で示す差は、例えば、1桁以上、より好ましくは2桁以上の差であることが好ましい。これにより、歪みの少ない、より安定した変圧動作が得られる。
(3)また、スイッチングの一周期中で、入力電圧は、ほとんど変化しない。
従って、vin(t+Δt)=vin(t) (0 ≦ Δt ≦ 1/fs)
(4)系は定常であり、周期(1/fs)でほぼ同じ状態に戻る。
従って、vx(t+(1/fs))≒ vx(t) (x=1,2,3,4)
vin=−2{v3(0)+v4(0)+v3(ΔT)+v4(ΔT)}+v1(0)−v1(ΔT)
ここで、方程式3の3段目の式より、v1(0)−v1(ΔT)=(1/(4fsCR))v4(0)
また、−vout=R(i1+i2)=v3+v4であり、常に成り立つ式であるので、以下の結論式が得られる。
結論式における最下段の式の右辺の第2項は第1項に比べて十分に小さいので無視できる。従って、負荷変動(Rの値の変動)に関係なくvin≒4voutとなり、出力電圧は、入力電圧のほぼ1/4となる。なお、負荷R以外での損失は無いので、出力電流は入力電流の約4倍、入力インピーダンスは抵抗値Rの16倍になる。
図5は、変圧の中間段階での電圧vm、電流imをそれぞれ表す波形図である。これは実際には、スイッチングによるパルス列によって構成され、全体として図示のような波形となる。
また、図6は、上が、変圧装置1からの出力電圧、下が、出力電流をそれぞれ表す波形図である。図4,図6の対比により明らかなように、電圧は1/4に変圧され、それに伴って、電流は4倍となる。
図7は、第2実施形態に係る変圧装置1を示す回路図である。変圧装置1の実体は図1と同じであるが、図1との違いは、電源2と負荷Rとが、入れ替わっている点である。この場合、入力/出力が逆になるが、入力電圧は4倍に昇圧される。昇圧に伴って、出力電流は1/4になる。なお、回路パラメータ条件は、第1実施形態と同様である。
このように、図1又は図7に示す変圧装置1は、入力/出力の可逆性を有している。
特許文献1にも開示されているように、変圧装置の構成にはバリエーションがある。ここでは、種々のバリエーションを再掲することは省略するが、バリエーションを考慮して変圧装置を総括すると、以下のようになる。
図10は、変圧装置1を大局的に見た概略構成を示すブロック図である。すなわち、変圧装置1は、電源2と負荷Rとの間に設けられ、電源2と接続される前端側に入力ポートP1及びP2を有し、後端側に出力ポートP3及びP4を有する前段回路1fと、負荷Rと接続される後端側に出力ポートP7及びP8を有し、前端側に入力ポートP5及びP6を有する後段回路1rとを備えている。
図11は、前段回路1fとして選択しうる回路の基本形を示す図である。
変圧装置1の前段回路としては、以下の(F1)〜(F5)のいずれかが選択可能である。
すなわち、(F1)は、一対のキャパシタをキャパシタ接続点で互いに直列に接続して成る直列体の両端がそれぞれ入力ポートP1及び入力ポートP2に接続され、キャパシタ接続点は出力ポートP4に接続され、入力ポートP1と出力ポートP3との間にある第1スイッチと、入力ポートP2と出力ポートP3との間にある第2スイッチとが、スイッチングにより交互にオン状態となる前段回路、である。
すなわち、(F2)は、(F1)の前段回路において出力ポートP3に直結する線路にキャパシタを介挿したものを1ユニットとして、複数ユニットの入力ポートP1,P2を互いに直列に接続し、複数ユニットの出力ポートP3,P4を互いに並列に接続した前段回路、である。
すなわち、(F3)は、一対のインダクタをインダクタ接続点で互いに直列に接続して成る直列体の両端がそれぞれ出力ポートP3及び出力ポートP4に接続され、インダクタ接続点は入力ポートP2に接続され、入力ポートP1と出力ポートP3との間にある第1スイッチと、入力ポートP1と出力ポートP4との間にある第2スイッチとが、スイッチングにより交互にオン状態となる前段回路、である。
すなわち、(F3)の前段回路において入力ポートP1に直結する線路にインダクタを介挿したものを1ユニットとして、複数ユニットの前記入力ポートP1,P2を互いに並列に接続し、複数ユニットの前記出力ポートP3,P4を互いに直列に接続した前段回路、である。
すなわち、(F5)は、4個のスイッチによって構成され、入力ポートP1,P2から入力して出力ポートP3,P4から出力するフルブリッジ回路の前段回路、である。
変圧装置1の後段回路としては、以下の(R1)〜(R5)のいずれかが選択可能である。
すなわち、(R1)は、一対のインダクタをインダクタ接続点で互いに直列に接続して成る直列体の両端がそれぞれ入力ポートP5及び入力ポートP6に接続され、インダクタ接続点は出力ポートP8に接続され、入力ポートP5と出力ポートP7との間にある第1スイッチと、入力ポートP6と出力ポートP7との間にある第2スイッチとが、スイッチングにより交互にオン状態となる後段回路、である。
すなわち、(R2)は、(R1)の後段回路において出力ポートP7に直結する線路にインダクタを介挿したものを1ユニットとして、複数ユニットの入力ポートP5,P6を互いに直列に接続し、複数ユニットの出力ポートP7,P8を互いに並列に接続した後段回路、である。
すなわち、(R3)は、一対のキャパシタをキャパシタ接続点で互いに直列に接続して成る直列体の両端がそれぞれ出力ポートP7及び出力ポートP8に接続され、キャパシタ接続点は入力ポートP6に接続され、入力ポートP5と出力ポートP7との間にある第1スイッチと、入力ポートP5と出力ポートP8との間にある第2スイッチとが、スイッチングにより交互にオン状態となる後段回路、である。
すなわち、(R4)は、(R3)の後段回路において入力ポートP5に直結する線路にキャパシタを介挿したものを1ユニットとして、複数ユニットの入力ポートP5,P6を互いに並列に接続し、複数ユニットの出力ポートP7,P8を互いに直列に接続した後段回路、である。
すなわち、(R5)は、4個のスイッチによって構成され、入力ポートP5,P6から入力して出力ポートP7,P8から出力するフルブリッジ回路の後段回路、である。
かかる変圧装置では、回路構成とスイッチングとによって変圧を行うことができる。このような変圧装置を電力用の変圧器として用いることにより、コイルや鉄心等を含む従来のトランスは不要となる。従って、変圧器の飛躍的な小型軽量化及び、それに伴う低コスト化を実現することができる。また、高周波トランスで課題となる寄生容量、漏れ磁界発生の問題も解消され、低損失な変圧器を実現することができる。
さらに、上記のいずれかの前段回路・後段回路を備えた変圧装置を、複数組、縦続に構成してもよい。この場合、降圧・昇圧ともに、大きな変圧比を実現することができる。
なお、上記各実施形態においては電源2が交流電源であるとして説明したが、上述の変圧装置1は、直流電源にも適用可能であり、DC/DCコンバータとしても使用可能である。
電源2が交流電源ではなく直流電源である場合の変圧装置1は、後段回路1rのバリエーションがさらにある。図12に示した後段回路1rとして選択しうる回路の基本形と対応させて考えると、図13は、ダイオードを用いた場合の、後段回路1rとして選択しうる回路の基本形を示す図である。
電源(直流電源)2に対する変圧装置1の後段回路(ダイオード使用)としては、以下の(R1)〜(R5)のいずれかが選択可能である。
すなわち、(R1)は、一対のインダクタをインダクタ接続点で互いに直列に接続して成る直列体の両端がそれぞれ入力ポートP5及び入力ポートP6に接続され、インダクタ接続点は出力ポートP8に接続され、入力ポートP5と出力ポートP7との間にある第1ダイオードと、入力ポートP6と出力ポートP7との間にある第2ダイオードとが、入力電圧の極性に応じて交互に導通する後段回路、である。
すなわち、(R2)は、(R1)の後段回路において出力ポートP7に直結する線路にインダクタを介挿したものを1ユニットとして、複数ユニットの入力ポートP5,P6を互いに直列に接続し、複数ユニットの出力ポートP7,P8を互いに並列に接続した後段回路、である。
すなわち、(R3)は、一対のキャパシタをキャパシタ接続点で互いに直列に接続して成る直列体の両端がそれぞれ出力ポートP7及び出力ポートP8に接続され、キャパシタ接続点は入力ポートP6に接続され、入力ポートP5と出力ポートP7との間にある第1ダイオードと、入力ポートP5と出力ポートP8との間にある第2ダイオードとが、入力電圧の極性に応じて交互に導通する後段回路、である。
すなわち、(R4)は、(R3)の後段回路において入力ポートP5に直結する線路にキャパシタを介挿したものを1ユニットとして、複数ユニットの入力ポートP5,P6を互いに並列に接続し、複数ユニットの出力ポートP7,P8を互いに直列に接続した後段回路、である。
すなわち、(R5)は、4個のダイオードによって構成され、入力ポートP5,P6から入力して出力ポートP7,P8から出力するフルブリッジ回路の後段回路、である。
また、図11の前段回路(F1)〜(F5)のうちのいずれか一つと、図13の後段回路(R1)〜(R5)のうちのいずれか一つとを備えて構成され、かつ、前段回路が(F5)で後段回路が(R5)であるという組み合わせは除外する変圧装置であればよい。
図14は、例えば図1におけるスイッチ装置4の回路構成の概要を示すブロック図の一例である。半導体スイッチSr1,Sr2,Sb1,Sb2としては、例えば、高速スイッチングが可能なMOSFETが好適である。ここで、例えば代表例として半導体スイッチSr1をスイッチング動作させる半導体スイッチ駆動回路3は、ゲート信号発生部31、変調信号発生部32、変調部33、絶縁カプラ34、及び、復調部35を有している。
また、物理的な配置の点で見た絶縁カプラ34は、二組の電極対34a,34bが互いに絶縁距離を置いて並んでいる構成を有している。これにより、一対のコンデンサを集約して設けることができ、また、コンデンサとして必要な容量を容易に確保することができる。
なお、倍電圧整流回路50は一例に過ぎず、他の整流回路(例えば、倍電流整流回路)であってもよい。図24は、図15の回路図中の倍電圧整流回路50を、倍電流整流回路50aに置き換えた回路図である。倍電流整流回路50aは、ダイオード45及びインダクタ47Lの直列体と、ダイオード46及びインダクタ48Lの直列体とを、図示のようにブリッジ接続した回路である。倍電圧整流回路が高駆動電圧に好適であるのに対して、倍電流整流回路は電流を増大させて出力するので、ゲート−ソース間のキャパシタンスが大きい半導体スイッチの場合や、高速スイッチングの場合に好適である。
半導体スイッチSr1は、主回路電圧が交流の場合に双方向性の制御を担保するため、例えば、一対の半導体スイッチQ5,Q6を互いに逆極性となるよう直列接続して構成されている。一対の半導体スイッチQ5,Q6には同じゲートーソース間電圧が与えられ、両者の動作タイミングは同時である。
図16の(a)は、変調信号発生部32が出力する変調信号、(b)はゲート信号発生部31が出力するゲート信号、(c)は変調部33が出力する信号重畳電圧を、それぞれの一例として表している。変調信号の1周期は、実際には図示しているよりもさらに短いが、説明の便宜上、波形のイメージがわかる程度に表示している。ゲート信号は、最終的に制御したい半導体スイッチ(例えばSr1)のオン/オフのタイミングを持つ制御信号である。
このような半導体スイッチ駆動回路3によれば、駆動電圧とゲート信号とを信号重畳電圧として1つにまとめて搬送することができる。また、信号重畳電圧は、コンデンサである絶縁カプラ34を通して伝送され、復調部35を経て、半導体スイッチ(例えばSr1)の駆動電圧になると共に、ゲート信号となる。この場合、一対の線路間(E1−E2)での電圧である信号重畳電圧は、絶縁カプラ34の1次側から2次側へ伝送されるが、絶縁カプラ34の絶縁体の存在によって、2次側の対地電位は電極対34a,34bの1次側には伝わらない。すなわち、電極対の2次側に接続される半導体スイッチ(例えばSr1)の端子が高電位(例えば対地電位6.6kV)となっても、1次側は低電位(例えば10V、20V程度)とすることができる。従って、電極対34a,34bの1次側に設けられるデバイスを2次側の高電位から絶縁し、保護することができる。
図18は、絶縁カプラ34の実体的な構造の一例を示す図である。絶縁カプラ34は、一対二組の電極対34a,34bを備えている。電極対34aは、図18における下方の電極34a1と上方の電極34a2とである。各電極34a1,34a2の幅はW、長さがh、電極間対向隙間がDである。電極対34bも同様に、図18における下方の電極34b1と上方の電極34b2とであり、寸法に関する詳細は電極対34aと同じである。2組の電極対34a,34bの間には分離距離dがある。一対二組の電極対34a,34bの全体としての寸法は、a=2W+dとすると、a×h×Dとなる。
k=C2/(2C1+C2) ・・・(1)
となる。
例えば図20の下面(1次側)には、1次側の回路(ゲート信号発生部31、変調信号発生部32、変調部33)の少なくとも一部を設けることができる。上面(2次側)には、2次側の回路(復調部35)の少なくとも一部を設けることができる。このようにすれば、電極が設けられる以外の絶縁基板34c上のスペースを有効活用して回路部品を配置することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
但し、明細書及び図面に開示した通りの全ての構成要素を備える半導体スイッチ用絶縁カプラ、半導体スイッチ駆動回路、及び、変圧装置も、本発明に含まれるものであることは言うまでもない。
1f 前段回路
1r 後段回路
2 電源
3 半導体スイッチ駆動回路
4 スイッチ装置
31 ゲート信号発生部
32 変調信号発生部
33 変調部
34 絶縁カプラ
34a,34b 電極対
34a1,34a2 電極
34b1,34b2 電極
34c 絶縁基板
35 復調部
36 直流電源
37 コンデンサ
41,42,43,44 ゲートドライバ
45,46 ダイオード
47,48 コンデンサ
47L,48L インダクタ
49 抵抗
50 倍電圧整流回路
50a 倍電流整流回路
C1,C2 キャパシタ
E1,E2 線路
L1,L2 インダクタ
Q1〜Q6 半導体スイッチ
Sb1,Sb2 半導体スイッチ
Sr1,Sr2 半導体スイッチ
M1,M2 接続点
P1〜P8 ポート
R 負荷
Claims (7)
- 半導体スイッチのゲート信号を変調し、かつ、所定の振幅を与えて成る信号重畳電圧を搬送する電路の一対の線路上にそれぞれコンデンサとして介在し、絶縁体を挟んで互いに対向する電極対の電極間で電界結合することにより前記信号重畳電圧を伝送する、半導体スイッチ駆動用絶縁カプラ。
- 一対の前記コンデンサは、二組の前記電極対が、互いに絶縁距離を置いて並んでいる構成である請求項1に記載の半導体スイッチ駆動用絶縁カプラ。
- 前記電極対は、均一な厚さの絶縁基板の両面に設けられている請求項2に記載の半導体スイッチ駆動用絶縁カプラ。
- 半導体スイッチを駆動するための半導体スイッチ駆動回路であって、
前記半導体スイッチのゲートに与えるべきゲート信号を発生するゲート信号発生部と、
前記ゲート信号より高周波の変調信号を発生する変調信号発生部と、
前記ゲート信号を前記変調信号で変調し、かつ、所定の振幅を与えて成る信号重畳電圧を出力する変調部と、
前記信号重畳電圧を搬送する電路の一対の線路上にそれぞれコンデンサとして介在し、絶縁体を挟んで互いに対向する電極対の電極間で電界結合することにより前記信号重畳電圧を伝送する絶縁カプラと、
前記絶縁カプラを通過した前記信号重畳電圧を復調して得た、駆動電圧であるとともにゲート信号でもある駆動制御電圧を、前記半導体スイッチに与える復調部と、
を備えている半導体スイッチ駆動回路。 - 前記電極対は、一定の厚さの絶縁基板の両面に設けられており、前記1次側の回路の少なくとも一部が一方の面に設けられ、前記2次側の回路の少なくとも一部が他方の面に設けられる請求項4に記載の半導体スイッチ駆動回路。
- 前記復調部は、入力電圧又は入力電流を増大させて出力する整流回路である請求項4に記載の半導体スイッチ駆動回路。
- 電源と負荷との間に設けられ、入力に対する出力の極性を交互に反転させるスイッチングを行う機能をそれぞれが有する前段回路及び後段回路を備えている変圧装置であって、
前記前段回路及び前記後段回路の少なくとも一方に設けられ、一対のリアクタンス素子を接続点で互いに直列に接続して成る直列体と、
前記直列体の両端を第1ポートとした場合に、前記直列体の一端と前記接続点との間、及び、前記直列体の他端と前記接続点との間を、スイッチングにより交互に、かつ、極性を反転させながら第2ポートとして、前記第1ポートから前記第2ポートへの電力の伝送、及び、前記第2ポートから前記第1ポートへの電力の伝送のいずれか一方を実行するスイッチ装置とを備え、
前記スイッチ装置は、前記スイッチングを行う半導体スイッチと、その制御を行うための半導体スイッチ駆動回路とを含み、当該半導体スイッチ駆動回路は、
前記半導体スイッチのゲートに与えるべきゲート信号を発生するゲート信号発生部と、
前記ゲート信号より高周波の変調信号を発生する変調信号発生部と、
前記ゲート信号を前記変調信号で変調し、かつ、所定の振幅を与えて成る信号重畳電圧を出力する変調部と、
前記信号重畳電圧を搬送する電路の一対の線路上にそれぞれコンデンサとして介在し、絶縁体を挟んで互いに対向する電極対の電極間で電界結合することにより前記信号重畳電圧を伝送する絶縁カプラと、
前記絶縁カプラを通過した前記信号重畳電圧を復調して得た、駆動電圧であるとともにゲート信号でもある駆動制御電圧を、前記半導体スイッチに与える復調部と、
を備えている、変圧装置。
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JP2016024316A JP2017143675A (ja) | 2016-02-12 | 2016-02-12 | 半導体スイッチ駆動用絶縁カプラ、半導体スイッチ駆動回路、及び、変圧装置 |
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