JP2017143466A - 無線マルチホップ通信システム,通信ノード,送信ノード,及び経路情報送信方法 - Google Patents

無線マルチホップ通信システム,通信ノード,送信ノード,及び経路情報送信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パケット転送の異常を検出したノードからの電波が監視装置に届かない場合であっても当該ノードにおけるパケットの経路の情報を監視装置が取得可能とする。【解決手段】電波の到達範囲内に監視装置が配置される送信ノードと、前記送信ノードから送信されるパケットの無線マルチホップ通信の転送経路上にある通信ノードとを含み、前記通信ノードは、前記通信ノードでの前記パケットの転送の異常を検出する検出部と、前記検出部によって前記異常が検出された経路の情報を含む通知を前記送信ノードへ向けて送信する送信部とを含み、前記送信ノードは、前記通知の内容を含む経路情報を電波として放射する放射部を含む無線マルチホップ通信システムである。【選択図】図2

Description

本発明は、無線マルチホップ通信システム,通信ノード,送信ノード,及び経路情報送信方法に関する。
無線マルチホップネットワークでは、複数の無線通信装置(マルチホップ通信ノード:以下「通信ノード」又は単に「ノード」と表記)がパケットをいわゆるバケツリレー方式で転送する。これによって、パケットの送信元からの電波が直接に届かない場所に設置された宛先にパケットを届けることができる。従って、無線マルチホップネットワークのエリアは、広範囲に広げることができる。
無線マルチホップネットワークにおけるパケットの転送状況を解析するために、マルチホップネットワークにキャプチャ装置が設置される。キャプチャ装置は、ノードから送信される電波を受信することで、電波を用いて送信されるパケットをキャプチャする。
特開2014−183348号公報 特開2008−113180号公報
無線マルチホップネットワークが広範囲である場合に、複数のノードを経て宛先に到達するパケットの転送経路を1つのキャプチャ装置を用いて把握できない場合がある。キャプチャ装置がパケットの経路上にある全てのノードからの電波を受信できる場合には、各ノードから送信されるパケットのキャプチャによって経路を把握することができる。
しかし、経路上のノードの一部からの電波がキャプチャ装置に届かない場合には、キャプチャ装置は、当該ノードの一部からのパケットをキャプチャできない。このように、電波がキャプチャ装置に届かないノードに係る経路情報をキャプチャ装置は入手できない問題がある。
本発明の一側面では、パケット転送の異常を検出したノードからの電波が監視装置に届かない場合であっても当該ノードにおけるパケットの経路の情報を監視装置が取得可能とする技術を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、電波の到達範囲内に監視装置が配置される送信ノードと、前記送信ノードから送信されるパケットの無線マルチホップ通信の転送経路上にある通信ノードとを含み、前記通信ノードは、前記通信ノードでの前記パケットの転送の異常を検出する検出部と、前記検出部によって前記異常が検出された経路の情報を含む通知を前記送信ノードへ向けて送信する送信部とを含み、前記送信ノードは、前記通知の内容を含む経路情報を電波として放射する放射部を含む無線マルチホップ通信システムである。
本発明によれば、パケット転送の異常を検出したノードからの電波が監視装置に届かな
い場合であっても当該ノードにおけるパケットの経路の情報を監視装置が取得可能となる。
図1は、関連技術の説明図である。 図2は、実施形態に係る無線マルチホップ通信システムの一例を示す。 図3は、キャプチャ装置の近隣にあるマルチホップ通信ノードが通信異常を検出した場合の動作を説明する図である。 図4は、キャプチャ装置及びノードの構成例を示す図である。 図5は、フラグ管理テーブルの説明図である。 図6は、ルーティングテーブルのデータ構造例を示す。 図7は、経路管理テーブルのデータ構造例を示す。 図8は、通信経路情報付加開始時、及び通信経路情報付加終了時において、キャプチャ装置及びノードで実行される処理例を示すフローチャートである。 図9Aは、通信経路情報付加開始指示パケットのフォーマット例を示す。 図9Bは、通信経路情報付加終了指示パケットのフォーマット例を示す。 図10Aは、フラグ管理テーブルの登録例を示し、通信経路情報付加開始指示が未受信、又は通信経路情報付加終了指示受信後における登録内容を示す。 図10Bは、フラグ管理テーブルの登録例を示し、キャプチャ装置からの通信経路情報付加開始指示の受信後における登録内容を示す。 図11は、通信経路情報付加フラグをパケット経路上の各ノードに通知するための処理例を示すフローチャートである。 図12は、通信経路情報フラグ付きパケットのフォーマット例を示す。 図13は、ノードからフラグ付きパケット(付加フラグ=ON)を受信した場合におけるフラグ管理テーブルの登録内容を示す。 図14は、通信異常検出時におけるノードD及びノードCの処理例を示すフローチャートである。 図15は、通信異常通知パケットのフォーマット例を示す。 図16Aは、ノードDで生成されるノードC向けの通信異常通知パケットを示す。 図16Bは、ノードCで生成されるノードB向けの通信異常通知パケットを示す。 図17は、通信異常検出時におけるノードB及び開始ノードであるノードAの処理例を示すフローチャートである。 図18Aは、ノードBからノードAへ送信される通信異常通知パケットを示す。 図18Bは、ノードAからキャプチャ装置へ送信される通信異常通知パケットを示す。 図19は、フラグ管理テーブルに登録された指示ノードの種別がキャプチャ装置であるノードにおいて通信異常が検出された場合の処理例を示す。 図20は、キャプチャ装置、及びノードとして適用可能な無線通信装置のハードウェア構成例を示す。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。実施形態の構成は例示であり、実施形態の構成に限定されない。
最初に、実施形態の関連技術について説明する。図1は、関連技術の説明図である。図1において、無線マルチホップネットワークは、複数のマルチホップ通信ノード(ノード)を含む。
図1の例では、無線マルチホップネットワークは、ノードA,ノードB,ノードC,ノードDによって形成されている。各ノードA〜Dは、無線通信によってパケットを送受信(中継含む)する無線通信装置である。ノードA〜Dのそれぞれは、通信範囲(通信エリア:各ノードから発信した電波が届く範囲) A1,B1,C1,D1を有する。図1において、通信エリアA1,B1,C1,D1は、破線、一点鎖線、二点鎖線のいずれかで示された円で例示されている。
図1に示す無線マルチホップネットワークでは、ノードA〜Dの通信範囲が重複するエリアは存在しない。このため、1台のキャプチャ装置で各ノードA〜Dのパケットをキャプチャして各ノードA〜Dにより送受信されるパケットの転送状況(通信状況)を把握できなかった。
図1において、キャプチャ装置1は、ノードA,B,Cからの電波が届く範囲内に設置されている。しかし、キャプチャ装置1にノードDからの電波は届かない。このため、キャプチャ装置1で受信される情報を元に、ノードDの通信状況を把握することはできなかった。
同様に、キャプチャ装置2は、ノードB,C,Dからの電波が届く範囲内に設置されている。しかし、キャプチャ装置2にノードAからの電波は届かない。このため、キャプチャ装置2で受信される情報を元に、ノードAの通信状況を把握することはできなかった。
ここで、キャプチャ装置1及び2で収集されるトラフィックデータを統合する(マージする)ことによって、ノードA,B,C,Dが送信したトラフィックデータを収集することで、パケットの経路を特定することが考えられる。
しかし、複数のキャプチャ装置1及び2が設置されても、キャプチャ装置1及び2に電波が届かないノードを用いてパケットが転送される場合がある。この場合、キャプチャ装置1及び2でキャプチャされたパケットのトラフィックデータを解析しても、パケットの経路を知ることはできない場合があった。
実施形態では、パケット転送の異常を検出したノードからの電波がキャプチャ装置に届かない場合であっても当該ノードにおけるパケットの経路の情報をキャプチャ装置が取得できる無線マルチホップ通信システムについて説明する。また、無線マルチホップ通信システムに含まれる通信ノード及び送信ノード、並びにこれらを用いて行われる経路情報送信方法について説明する。
また、実施形態では、転送の異常が検出されたノードにおける経路の情報だけでなく、送信ノードから異常を検出したノードまでにおけるパケットの転送経路の情報を、送信ノード経由でキャプチャ装置が入手可能となる方法についても説明する。
図2は、実施形態に係る無線ネットワークシステム(無線マルチホップ通信システム)の一例を示す。無線マルチホップ通信システムは、無線マルチホップネットワーク(「無線網」ともいう)を形成する複数のノード11を含む。図2の例では、複数のノード11として、ノードA,ノードB,ノードC,ノードD及びノードEが例示されており、ノードA〜Eがマルチホップネットワークを形成している。複数のノード11は、「複数の無線通信装置」の一例である。また、ノードAは、「送信ノード」の一例であり、ノードB〜Dは、「通信ノード」の一例である。実施形態では、ノードDによって、パケットの転送の異常(パケット送信失敗)が検出される例について説明する。また、ノードB,Cは「第2の通信ノード」の一例である。
ノードA〜Eのそれぞれは、図1で示した様な通信範囲(通信エリア)を有する。但し、図2では、ノードAの通信エリアA1を例示し、ノードB〜Eの通信エリアの図示は省略している。ノードEは、ゲートウェイ(GW)12と接続されている。GW12は、有線網を介してサーバ13と接続されている。
例えば、ノードAは、スマートメータで計測された電力量を示すデータを含むパケットの送信元ノードとして動作する。スマートメータは、使用電力量をディジタルで計測する電力量計である。スマートメータは、電力量のみならず、ガスの使用量や水道の使用量の計測にも用いられる。
ノードAは、パケットを送信する。このとき、パケットには、無線網での宛先アドレスであるGW12のアドレスと、GW12への経路上にある隣接ノード(ノードB)とのアドレスとが宛先アドレスとして設定される。隣接ノードのアドレスとして、例えばMAC(Media Access Control)アドレスが適用される。但し、MACアドレス以外のアドレスが用いられても良い。
ノードBは、ノードAからのパケットを受信して送信する。ノードBは、パケットに宛先アドレスとして設定されているGW12のアドレスから次の隣接ノード(ノードC)のアドレスを割り出し、割り出したアドレスで、パケットに設定された宛先隣接ノードアドレスを書き換え、パケットを送信する。
これにより、パケットがノードCへ転送される。ノードCがノードBから受信したパケットをGW12に応じた隣接ノードであるノードD宛てに転送することで、パケットはノードDに受信される。同様に、ノードDからの隣接ノードへのパケット転送により、パケットはノードEに転送される。ノードEは、パケットをGW12へ送る。
このように、図2に示す実施形態の例では、ノードA→ノードB→ノードC→ノードD→ノードEの順でパケットが転送される無線マルチホップ通信の経路が形成される。パケットはノードAからノードEへ向かう方向に転送される。ノードAからノードEへ向かう方向を転送方向(順方向)とし、ノードEからノードAに向かう方向を逆方向とする。
GW12は、無線網を終端するプロトコル変換処理を行い、パケット中の電力量を示すデータをサーバ13に送信する。サーバ13は、電力量を示すデータを収集する装置である。なお、電力量を示すデータは、パケットを用いて転送されるユーザデータの一例であり、ユーザデータの種別及び内容に制限はない。
図2において、パケットの送信元のノードであるノードAの通信範囲(通信エリア)には、キャプチャ装置20が設置される。キャプチャ装置20は、キャプチャ装置20は、ノード11から送信される電波を受信し、電波を用いて送受信されるパケットをキャプチャする。キャプチャされたパケット中のデータは、パケットの転送経路の解析、特定に使用される。
図2に示す例では、キャプチャ装置20は、ノードAから送信される電波の到達範囲内にあり、ノードAから送信される電波の受信によって、ノードAから送信されるパケットをキャプチャする。また、キャプチャ装置20は、ノードBからの電波を受信できるが、ノードC,D,Eからの電波は受信できない。キャプチャ装置20は、「監視装置」の一例である。
実施形態におけるノード11(ノードA〜E)及びキャプチャ装置20は、「通信異常
検出時の通信経路情報通知」機能を有する。当該機能によって、キャプチャ装置20へ直接に電波が届かない場所で通信異常が発生した場合の通信状況を示す情報をキャプチャ装置20が取得できる。これによって、ノードAからサーバ宛てに送信されるパケットに関して、1台のキャプチャ装置20で収集される情報から通信異常時の原因調査を行うことが可能となる。
図2は、パケットがノードA→ノードB→ノードC→ノードDの順にマルチホップ通信で転送される。但し、ノードDからノードEへのパケット転送に関する通信異常(パケッ
ト送信失敗)が検出された場合が図示されている。
通信異常(パケット送信失敗)は、例えば、ノードDがパケット転送を契機に開始するタイマの満了前にノードEからパケット受信を示す応答(ACK)を受信できないことを以て検出される。但し、他の方法で、通信異常が検出されても良い。通信異常は、「前記通信ノードでの前記パケットの転送の異常」の一例である。
キャプチャ装置20は、通信異常を検出したノードDからの電波の到達範囲外に設置されている。図1に示す関連技術では、キャプチャ装置1で収集されるトラフィックデータからはノードDの通信状況を把握することができない。
これに対し、実施形態では、以下のような構成の採用によって、キャプチャ装置20まで電波が届かない場所で通信異常が発生した際のトラフィックデータをキャプチャ装置20が収集可能とする。
(1) 通信経路情報付加開始/終了の制御
キャプチャ装置20は、トラフィック情報の収集(パケットキャプチャ)を開始する場合に、通信経路情報付加開始指示(以下、単に「開始指示」とも表記)を含むパケットをブロードキャストで送信する。
開始指示を含むパケットを受信したノード(以下、「通信経路情報付加開始ノード」又
は「開始ノード」と称する)は、パケットをマルチホップで送信する場合に、“通信経路
情報付加フラグ=ON”を示す情報をパケットに追加する。
また、キャプチャ装置20は、トラフィック情報収集を終了する場合に、通信経路情報付加終了指示(以下、単に「終了指示」とも表記)を含むパケットをブロードキャストで送信する。
終了指示を含むパケットを受信したノードは、パケットをマルチホップで送信する場合に、“通信経路情報付加フラグ=OFF”を示す情報をパケットに追加する。以下の説明において、「通信経路情報付加フラグ」を単に「フラグ」と表記する場合もある。
このように、実施形態では、フラグが設定(追加)されたパケットがマルチホップ通信で転送される。フラグが設定されたパケットを受信したノードは、通信経路情報の付加の要否を判定する。
(2)通信異常検出時の通信経路情報通知
上記した(1)で、“フラグON”を示す情報を含むパケットを受信したノードは、以下の動作を行う。すなわち、ノードは、パケット送信失敗などの通信異常が発生した場合に、通信異常に係るパケットの通信経路(転送経路)を示す情報(通信経路情報)を、通信経路情報付加開始ノード(開始ノード)に通知するための処理を行う。通信経路情報は、通信異常に係るパケットの送信元ノードからの転送経路を把握可能とする情報である。
図2の例では、ノードAが開始指示を含むパケットをキャプチャ装置20から受信して開始ノードとなる。ノードAは、マルチホップ通信での転送対象のパケットに“フラグON”を示す情報(フラグ)を追加して送信する。フラグ付きパケットは、ノードB→ノードC→ノードDの順で受信される。ノードDがノードE向けにフラグ付きパケットを送信したが、ノードEで受信されず、タイマ満了によりノードDが通信異常(パケット送信失敗)を検出したと仮定する。なお、異常の検出対象のパケットは、フラグ付きパケットであっても良く、フラグ付きパケット以外のパケットであっても良い。
パケット送信失敗を検出したノードDは、ノードCから受信された該当パケットのヘッダ情報に含まれた送信元ノード情報(送信元ノードであるノードCのアドレス)を用いて
、ノードCへ、通信異常通知パケット(以下、「通知パケット」とも表記)を送信する。ノードDは、通知パケットに、送信に失敗したパケットの転送先(ノードE)の情報、及び自ノード(ノードD)の情報が設定されたリストを含め、送信元のノードへ通知パケットを送る。リストに含められるノードの情報は、例えばノードのアドレスである。但し、アドレス以外のノードの識別情報であっても良い。
通知パケットを受信したノードCは、さらに、送信に失敗したパケットの送信元(ノードB)に対し、通知パケットを送信する。このとき、ノードCは、通知パケットのリストに、自ノード(ノードC)の情報(例えばアドレス)を追加する。ノードBにおける、ノードCからの通知パケットの受信時にも、同様の動作が行われる。通知パケットは、最終的に、開始ノード(ノードA)に受信される。
通知パケットを受信した開始ノード(ノードA)は、ノードAのアドレスを通知パケットに含めた後に通知パケットのブロードキャスト送信を行う。これによって、通知パケットが、開始ノードの無線通信エリアに存するキャプチャ装置20に受信される。キャプチャ装置20は、通知パケットの解析によって、通信異常(パケット送信失敗)の発生を知るとともに、リストから送信に失敗したパケットの通信経路を知ることができる。
(3)キャプチャ装置の近隣ノードによる通信異常検出時の動作
キャプチャ装置20から開始指示を直接に受信したノードは、通信異常(パケット送信失敗)を検出しても通知パケットを送信しない。図3は、キャプチャ装置1の近隣にあるマルチホップ通信ノードが通信異常を検出した場合の動作を説明する図である。
図3において、ノードBは、ノードAとともに、キャプチャ装置20からの開始指示を含むパケットを受信可能な位置に設置されている。ノードBがノードB以外のノード(ノードA)からのパケットを転送する場合、或いはノードBが送信元ノードとしてパケットを送信する場合において、パケットの送信に失敗すると、以下の動作を行う。
すなわち、ノードBは、キャプチャ装置20からの開始指示が受信済みかを確認する。受信済みである場合は、キャプチャ装置20がノードBの近隣(通信エリアB1内)に設置されている。このため、ノードBは、キャプチャ装置20が直接ノードBのトラフィック情報を収集可能と判定し、ノードCへのパケット送信失敗を検出しても、通知パケットの送信を回避(抑止)する。
<キャプチャ装置及びノードの構成>
図4は、キャプチャ装置及びノードの構成例を示す図である。図4において、キャプチャ装置20は、パケットのキャプチャ部21と、キャプチャデータの記憶部22と、指示制御部23とを含む。
キャプチャ部21は、ノード11から送信される電波を受信し、電波の復調及び復号によってパケットを取得し、パケットを記憶部22に記憶(格納)する。指示制御部は、通信経路情報付加開始指示(開始指示)又は通信経路情報付加終了指示(終了指示)を含んだパケット(通信経路情報付加制御パケット)の送信を制御する。以下の説明において、「通信経路情報付加制御パケット」を単に「制御パケット」と表記し、開始指示を含む制御パケットを「開始パケット」と表記し、終了指示を含む制御パケットを「終了パケット」と表記することもある。
指示制御部23は、例えば、キャプチャ部21によるパケットキャプチャの開始に応じて開始パケットをブロードキャストし、パケットキャプチャの終了に応じて終了パケットをブロードキャストする。常時パケットキャプチャが行われている場合など、パケットキャプチャの開始及び終了と、開始パケット及び終了パケットの送信とが必ずしも同期することは要求されない。例えば、パケットキャプチャが常時実行される環境において、所望の期間に、開始パケット及び終了パケットの送信が行われるようにしても良い。要は、開始パケットの送信によってキャプチャ装置20に送信されてくる通知パケットをキャプチャ装置20がキャプチャできるようになっていれば良い。
ノード11は、パケットの送受信部111と、フラグ管理部112と、フラグ管理テーブル(テーブル)113と、通信異常の検出部114と、通信異常の通知部115とを含む。また、ノード11は、パケットの転送に用いるルーティングテーブル121と、通信異常の検出に用いるタイマ122と、リストの作成に用いるパケットの経路管理テーブル123とを含む。送受信部111は、「送信部」、「受信部」の一例である。検出部114は、「検出部」の一例である。
送受信部111は、キャプチャ装置20及び他のノード11とのパケットの送受信処理(無線通信)を行う。送受信部111は、自ノード宛のパケットを受信すると、ルーティングテーブル121を参照し、次のホップに相当する隣接ノードのアドレスをルーティングテーブル121から読み出して、パケットの宛先アドレスに設定する。また、送受信部111は、自ノードのアドレスをパケットの送信元アドレスに設定する。そして、送受信部111は、宛先アドレスが書き換えられたパケットを送信する。ノード11のアドレスは、例えば、MAC(Media Access Control)アドレスである。
図6は、ルーティングテーブル121のデータ構造例を示す。ルーティングテーブル121は、宛先アドレスに対応する、隣接ノードアドレスを記憶する。図6の例では、ノードAが保持するルーティングテーブル121が例示されている。すなわち、無線網におけるパケットの宛先アドレス(GW12のアドレス)に対応する隣接ノードアドレスとして、ノードBのアドレスが設定されている。なお、ルーティングテーブル121は、スタティックに設定されても、経路探索プロトコルに従ったノード間のメッセージ交換を通じて作成されるようにしても良い。
フラグ管理部112は、キャプチャ装置20が送信した開始パケット(開始指示)および終了パケット(終了指示)を送受信部111を介して受信する。また、フラグ管理部112は、他のノード11から送受信部111が受信した通信経路情報付加フラグ付きのパケットを受信する。フラグ管理部112は、通信経路情報付加フラグの状態を、フラグ管理テーブル113に記憶する。図5は、フラグ管理テーブル113の説明図である。フラグ管理テーブル113は、通信経路情報付加フラグの状態(通信経路情報付加フラグがONかOFFか)を示す情報と、通信経路情報付加フラグのON/OFFの指示の出力元がキャプチャ装置20と他のノード11とのどちらであるかを示す情報が記憶される。
検出部114は、送受信部111からパケットが送信された場合に、タイマ122を用
いて所定時間の計時を開示する。所定時間経過前に送受信部111で送信パケットに対応する応答パケット(例えば受信確認(ACK))が受信された場合には、タイマ122を停止する。これに対し、タイマ122が所定時間を計時しても応答パケットが受信されない場合に、通信異常を検出する。但し、通信異常は、上記以外の方法で検出されるようにしても良い。例えば、送信したパケットがノード11で受信された場合、すなわち、パケットのループが検出された場合にも、通信異常が検出されるようにしても良い。
通知部115は、送受信部111を介して通知パケットを受け取る。通知部115は、経路管理テーブル123を用いて、通信経路情報を通知パケットに設定する。
図7は、経路管理テーブル123(テーブル123)のデータ構造例を示す。テーブル123は、マルチホップ通信で転送されるパケットの識別情報(パケットID)と、送信先アドレスと、送信元アドレスとを含むレコードを記憶する。
図7には、一例として、ノードDが保持するテーブル123の記憶内容が例示されている。識別情報(パケットID)の例として、パケットの宛先アドレス(GW12のアドレス)が設定されている。但し、宛先アドレス以外の情報(例えば、パケットのシーケンス番号、セッションIDなど)がパケットIDとして適用されても良い。また、パケットの送信元アドレスとしてのノードCのアドレスと、パケットの転送先の隣接ノードのアドレス(送信先アドレス)としてのノードEのアドレスとが登録されている。
経路管理テーブル123は、例えば、パケットの転送時に、パケット転送に係る通信ログ情報を用いて作成することができる。或いは、経路管理テーブル123を作成せず、通信ログを参照しても良い。
通知部115は、マルチホップ通信パケットの送信に失敗した場合に、フラグ管理部112を介して通信経路情報付加フラグがONか否かを判定する。このとき、通信経路情報付加フラグがONであれば、テーブル123を用いて通信経路情報を設定した通知パケットを生成して送信し、通信経路情報付加フラグがOFFであれば、特に処理を行わない。
通知パケットは、送信に失敗したパケットの通信経路を逆に辿り、開始ノードに転送される。開始ノードは、通知パケットを受信すると、通知パケットをブロードキャスト送信する。これによって、キャプチャ装置20が通知パケットをキャプチャすることができる。
<無線ネットワークシステムにおける動作例>
次に、実施形態の動作例について説明する。一例として、図2に示したように、ノードA→ノードB→ノードC→ノードD→ノードE→(GW12)→(サーバ13)のパケットの通信経路を示す情報をキャプチャ装置20で入手する場合の動作例を説明する。上記の通信経路において、キャプチャ装置20は、ノードC,ノードD,ノードEのそれぞれから送信される電波(パケット)を受信できない位置にある。一方、キャプチャ装置20は、ノードA及びノードBからの電波(パケット)を受信可能である。ノードA及びノードBは、キャプチャ装置20からの電波(パケット)を受信可能である。
図8は、通信経路情報付加開始時、及び通信経路情報付加終了時において、キャプチャ装置20及びノード11で実行される処理例を示すフローチャートである。キャプチャ装置20は、パケットキャプチャを開始する際に、付加フラグの制御パケットをブロードキャスト送信する(01)。
図9A及び図9Bは、制御パケットのフォーマット例を示す。図9Aは、通信経路情報
付加開始指示パケット(開始パケット)のフォーマット例を示し、図9Bは、通信経路情報付加終了指示パケット(終了パケット)のフォーマット例を示す。
制御パケットである「通信経路情報付加開始指示パケット」及び「通信経路情報付加終了指示パケット」は、例えば、キャプチャ装置20がパケットキャプチャを開始/終了する際にブロードキャスト送信される。
制御パケットのヘッダには、例えば、IEEE801.15.4等、マルチホップ通信に適用される既存の規格に準拠又は適合するヘッダ情報が設定される。ヘッダ情報は、パケットの宛先のアドレス、次のホップの隣接ノードのアドレス,パケットの送信元アドレス等を含む。但し、少なくとも、パケットの宛先のアドレス、次のホップの隣接ノードのアドレス,パケットの送信元アドレスをヘッダに設定可能であれば、IEEE801.15.4以外の規格が適用されても良い。
図9Aに示すように、開始パケットでは、付加フラグ=ONを示す情報がペイロード(ユーザデータ)に含まれる。図9Bに示すように、終了パケットでは、付加フラグ=OFFを示す情報がペイロード(ユーザデータ)に含まれる。
図8の例では、01の処理において、開始パケット(通信経路情報付加フラグ=ONを
示す情報を含むパケット)がブロードキャスト送信される。ブロードキャスト送信の後に
、キャプチャ装置20は、パケット受信待ち状態に遷移する。
キャプチャ装置20と無線通信可能なエリアに存するノード11(例えばノードA)が開始パケットを受信すると、ノードAのフラグ管理部112は、通信経路情報付加フラグ=ONを、ノードA内のフラグ管理テーブル113に設定する(02)。
例えば、02の処理前では、ノードAのフラグ管理テーブル113の登録内容は、図10Aに示すように、付加フラグがオフで、指示ノードが特定されていない状態(ヌル状態)である。これに対し、02の処理によって、図10Bに示すように、付加フラグがONに設定されるとともに、指示ノードがキャプチャ装置であることを示す情報が登録される。
なお、01で送信される制御パケットが終了パケット(図9B)である場合、02の処理において、フラグ管理部112は、通信経路情報付加フラグ=OFFをフラグ管理テーブル113に設定する。このように、ノード11における付加フラグのオンオフ制御は、キャプチャ装置20からの制御パケットに基づいて行われる。
但し、付加フラグのオンオフ制御は、ノード11で実行されるプログラムに従って自律的に行われても良い。また、付加フラグのオンオフ制御は、キャプチャ装置以外の装置からの指示に従って行われても、入力装置を用いてノード11に入力された制御指示に従って行われても良い。
図11は、通信経路情報付加フラグをパケット経路上の各ノードに通知するための処理例を示すフローチャートである。通信経路情報付加開始ノード(開始ノード)であるノード11(図2の例ではノードA)は、転送対象のパケットに、通信経路情報付加フラグ(付加フラグ)を設定して送信する。転送対象のパケットは、開始ノード(ノードA)が送信元のパケットと、及び他のノード11から受信されたパケットとを含む。
ノードAでは、転送対象のパケットが送受信部111によって送信される場合に、フラグ管理部112が付加フラグのON又はOFFを確認する(11)。付加フラグがONで
あれば、フラグ管理部112は、パケットに付加フラグを設定する。送受信部111は、付加フラグが設定された(付加フラグ付きの)パケットを送信する(13)。
図12は、フラグ付きパケットのフォーマット例を示す。フラグ付きパケットは、ペイロードの部分に、ユーザデータ(通信データ)と、付加フラグ(ON又はOFF)とが設定される。付加フラグは、フラグ付きパケットを受信したノードで検出可能な位置に設定される。ヘッダ情報は、宛先アドレス(GW12のアドレス),次ホップの隣接ノードのアドレス(ノードBのアドレス),送信元アドレス(ノードAのアドレス)が設定される。フラグ付きパケットは、パケットのマルチホップ通信を行う各ノード11に付加フラグを伝播させるために使用される。
図11において、フラグ付きパケットを受信したノード11(ノードB)では、送受信部111でフラグ付きパケットが受信され、フラグ管理部112が付加フラグを抽出し、フラグ管理テーブル113に設定する(14の処理)。14の処理によって、ノードBのフラグ管理テーブル113には、図13に示すように、付加フラグ=ONと、指示ノードがノード11であることを示す情報とが登録される。なお、ノードBが、キャプチャ装置からの開始パケットを受信した場合には、ノードBのフラグ管理テーブル113の登録内容は、図10Bに示す内容となる。もっとも、ノードAからのフラグ付きパケット受信によって、指示ノードが書き換えられて図13の登録内容となる。
15の処理では、転送パケットが作成される。送受信部111は、ルーティングテーブル121を参照し、宛先アドレス(GW12のアドレス)と関連づけて登録されている次ホップの隣接ノードのアドレス(ノードCのアドレス)を読み出す。そして、送受信部111は、フラグ付きパケットの隣接ノードアドレスをノードCのアドレスに書き換える。また、送受信部111は、パケットの送信元アドレスを、自ノード(ノードB)のアドレスに書き換える。送受信部111は、フラグ付きパケットを送信する(16の処理)。これによって、フラグ付きパケットがノードCで受信される。ノードC及びノードDでも、上述した14〜16の処理と同様の処理が行われる(詳細な説明は省略する)。
ノードDの検出部114は、ノードE宛てにフラグ付きパケットが送信される場合に、タイマ122を用いた所定時間の計時を開始する。タイマ122の計時開始から所定期間経過前に、フラグ付きパケットの受信確認(ACK)がノードEから受信されない場合に、検出部114は、通信異常(パケット送信失敗)を検出する。
図14は、通信異常検出時におけるノードD及びノードCの処理例を示すフローチャートである。パケット送信失敗が検出部114で検出されたノードDでは、通知部115が、フラグ管理部112を通じて付加フラグの状態を確認する(21の処理)。
付加フラグがONである場合には、通知部115は、通信異常通知パケット(通知パケット)を生成する(22の処理)。このとき、通知部115は、通知パケットを受信する次ホップ(隣接ノード)のアドレスとして、送信が失敗したパケットの送信元ノード(ノードC)を設定する。このため、通知部115は、経路管理テーブル123を参照し、送信元アドレスとして登録されているノードCのアドレスを取得し、通知パケットのヘッダに設定する。これによって、送受信部111で送信される通知パケットは、ノードCへ送信される(23の処理)。なお、付加フラグがOFFである場合には、通知パケットの送信処理は行われない。
図15は、通信異常通知パケット(通知パケット)のフォーマット例を示す。通知パケットは、ペイロード部分に、送信が失敗したパケットの識別情報と、通信経路情報リスト(リスト)とが設定される。リストには、パケットの送信先ノードの識別情報(アドレス
)と、異常を検出したノードの識別情報(アドレス)と、パケットの送信元ノードの識別情報(アドレス)とが含まれる。
通知パケットは、ノード11が通信異常を検出した場合に、開始ノードへ通信経路情報を伝達するためのパケットである。上記したように、通信経路情報には、ノード11のMACアドレスのようなノード識別情報が含まれる。
ノードDの通知部115は、通知経路テーブル123(図7)を参照し、テーブル123に記憶されているパケットIDを、通知パケットの「送信失敗したパケットの識別情報」のフィールドに設定する。また、通知部115は、通知パケットのリストの送信先ノードのフィールドに、テーブル123から読み出したノードEのアドレスを設定するともに、異常検出したノードのフィールドに、ノードD自身のアドレスを設定する。これによって、通知パケットは、図16Aに示す内容となる。ノードE及びノードDのアドレスは、「異常が検出された経路の情報」の一例である。通知パケットは、「通知」の一例である。
通知パケットは、テーブル123の「送信元ノード」に従い、送信元ノードに該当するノードCへ送信される。ノードCのアドレスは、通知パケットのヘッダに宛先アドレスとして設定される。これによって、通知パケットが送信元ノードであるノードCにて受信される。
図14に示すように、ノードCでは、上述した21〜23の処理と同じ処理が行われる。処理の詳細は省略する。22及び23の処理によって、図16Bに示すように、リストに自ノードアドレス(ノードCのアドレス)が追加され通知パケットが生成され、送信元ノードに該当するノードBへ送信される。
図17は、通信異常検出時におけるノードB及び開始ノードであるノードAの処理例を示すフローチャートである。ノードBでは、上述した21〜23の処理と同様の動作が行われ、ノードA(開始ノード)向けの通知パケットが生成され(22の処理)、ノードAへ送信される(23の処理)。
図18Aは、ノードBからノードAへ送信される通知パケットを示し、ノードBのアドレスが通知パケット中のリストに追加されている。当該リストの内容は、「通信ノードからの前記パケットの転送先のノードの識別情報と、前記通信ノードの識別情報と、第2の通信ノードの識別情報とがパケットの転送順が識別可能な形式で含められた」情報の一例である。
図17において、ノードAの通知部115は、フラグ管理テーブル113(図10B)に登録された“付加フラグ=ON”に基づき、図18Bに示すような、ノードAのアドレスがリストに追加された通知パケットを生成する(22の処理)。
一方、ノードAの通知部115は、経路管理テーブル123を参照する。ノードAは、フラグ付きパケットの送信開始点(開始ノード)であるので、経路管理テーブル123には、送信元ノードの情報(アドレス)が登録されていない。この場合、送受信部111は、通知パケットの次ホップ(隣接ノード)のアドレスをブロードキャストアドレスに設定して送信する(23の処理)。
キャプチャ装置20は、ノードAからの電波が届く位置に存在しているので、ブロードキャストされたノードAからの通知パケットを受信することができる。キャプチャ装置20のキャプチャ部21は、通知パケットをトラフィックデータとして記憶部22に記憶す
る。このようにして、通信異常発生を契機として、電波がキャプチャに届かない領域(ノードC→ノードD→ノードE)を有するパケットの通信経路の情報がキャプチャ装置20に入手される。
<他の動作例>
図19は、フラグ管理テーブル113に指示ノードとしてキャプチャ装置が登録されているノード11において通信異常が検出された場合の処理例を示す。例えば、図2に示す例において、ノードA及びノードBがキャプチャ装置20と無線通信可能な位置にあり、ノードA及びノードBが開始パケットを受信し、02の処理(図8)で図10Bに示すような設定を行った場合を仮定する。また、他の動作例では、ノードBは、ノードAからのフラグ付きパケットを受信しても、フラグ管理テーブル113の登録内容を変更しない。
図19において、異常検出ノード(例えば、ノードB)は、図14を用いて説明した21,22,23の処理以外に、21Aの処理を行う。ノードBは、ノードCへのパケット転送が失敗(異常)の場合に、フラグ管理テーブル113を参照してフラグがONかOFFかを判定する。フラグがONである場合に、21Aの処理が行われる。
21Aの処理では、フラグ管理部112は、フラグ管理テーブル113に登録されている指示ノードの種別がキャプチャ装置であるかノードであるかを判定する。指示ノードの種別がノードであれば、22及び23の処理が実行される。これに対し、指示ノードの種別がキャプチャ装置であれば、通知パケットの生成及び送信(22及び23)が回避される。これは、以下の理由による。
通信異常を検出したノード11における指示ノードの種別がキャプチャ装置である場合、キャプチャ装置20は、当該ノード11の通信エリア(電波が届く範囲)に存していると考えられる。従って、開始ノードとして動作するノード11で検出される通信異常(パケット送信失敗)を意味するトラフィック情報は、キャプチャ装置20でもキャプチャ可能である。このため、ノード11は、通知パケットの送信を回避する。図2の例では、ノードAが通信異常を検出した場合、ノードAは、21Aの処理にしたがって通知パケットを送信しない。
なお、21Aの処理は、図2に例示した動作例における開始ノード(ノードA)以外のノード11(例えば、ノードB,C,D)で実行されるようにしても良い。但し、ノードB,C,Dにおける指示ノードの種別は「ノード」であるので、21Aの処理の判定結果に基づき、通知パケットの生成及び送信が行われる。
このように、通信ノード(ノードB)の送信部(送受信部111)は、前記監視装置からの指示に基づき通知を送信ノード(ノードA)へ向けて送信する設定を行った場合には、検出部114によって異常が検出されても通知をノードAへ向けて送信しない。
<キャプチャ装置及びノードのハードウェア構成例>
図20は、キャプチャ装置20、ノード11に適用可能な無線通信装置50のハードウェア構成例を示す。図20において、無線通信装置50は、例えば、バスを介して相互に接続された、Central Processing Unit(CPU)51と、メモリ52と、無線通信回路
53と、入力装置54と、出力装置55とを含む。
メモリ52は、主記憶装置と補助記憶装置とを含む。主記憶装置は、プログラムの展開領域,CPU51の作業領域,データのバッファ(記憶)領域として使用される。主記憶装置は、例えばRandom Access Memory(RAM),或いはRAMとRead Only Memory(ROM)との組み合わせで形成される。
補助記憶装置は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD),Solid State Drive(
SSD),フラッシュメモリ,Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory
(EEPROM)などの不揮発性記憶媒体で形成される。補助記憶送致は、データやプログラムの記憶領域として使用される。
無線通信回路53は、CPU51によって生成されるパケット(ディジタルデータ)を無線信号(電波)に変換し、送受信アンテナから放射する。また、無線通信回路53は、送受信アンテナから受信される電波(無線信号)をディジタルデータに変換してCPU51に与える。無線通信回路53は、「放射部」の一例である。
入力装置54は、データや情報の入力に使用される。入力装置54は、例えば、キー,ボタン,マウスのようなポインティングデバイス,タッチパネルを含む。出力装置55は、データや情報(例えば、CPU51の処理結果)を出力する。出力装置55は、ディスプレイやプリンタである。なお、入力装置54及び出力装置55を、無線通信装置50が備えていない場合もある。無線通信装置50は、入力装置54や出力装置55との接続インタフェースを有し、周辺機器としての入力装置や出力装置と接続可能であっても良い。
CPU51は、「プロセッサ」、「制御装置」、「制御部」の一例であり、メモリ52に記憶されたプログラムをロードして実行する。これによって、CPU51は、無線通信装置50を、キャプチャ装置20又はノード11として動作させることができる。
無線通信装置50がキャプチャ装置20として動作する場合、メモリ52には、無線通信装置50がキャプチャ装置20として動作するためのプログラムがインストールされる。CPU51がプログラムを実行することによって、無線通信装置50はキャプチャ装置20として動作する。このとき、CPU51は、キャプチャ部21,指示制御部23として動作することができる。動作例において説明したキャプチャ装置20で行われる処理は、CPU51によって行われる。但し、パケットの送受信処理は、無線通信回路53を通じて行われる。キャプチャ装置20として動作する無線通信装置50のメモリ52には、記憶部22が設けられ、記憶部22には、トラフィックデータなどのキャプチャデータが記憶される。
無線通信装置50がノード11として動作する場合、メモリ52には、無線通信装置50がノード11として動作するためのプログラムがインストールされ、CPU51がプログラムを実行することによって、無線通信装置50はノード11として動作する。このとき、CPU51は、送受信部111,フラグ管理部112,検出部114,通知部115として動作することができる。動作例において説明したノード11で行われる処理は、CPU51によって行われる。但し、パケットの送受信処理は、無線通信回路53を通じて行われる。ノード11として動作する無線通信装置50のメモリ52には、図4に示したフラグ管理テーブル113,経路管理テーブル123,ルーティングテーブル121が記憶される。
なお、CPU51で実行される処理(送受信部111,フラグ管理部112,検出部114,通知部115,キャプチャ部21,指示制御部23)の少なくとも一部は、複数のCPU51によって実行されても良い。或いは、複数のコアを有するCPU51で実行されても良い。また、CPU51が行う処理は、CPU以外のプロセッサ(Digital Signal
Processor(DSP)など)を用いて行われても良い。
また、CPU51が行う処理の少なくとも一部は、ハードウェアを用いて実行されるようにしても良い。ハードウェアは、Field Programmable Gate Array(FPGA)などの
プログラマブルロジックデバイス(PLD)や、集積回路(IC,LSI,Application Specific Integrated Circuit(ASIC)),ディジタル回路,アナログ回路,これら
の組み合わせを含む。また、プロセッサ及びメモリと回路チップとの組み合わせであっても良い。組み合わせは、システムLSI,MCU(Microcontroller),SoC(System-on-a-Chip)などと呼ばれる。
<実施形態の効果>
実施形態に係る無線マルチホップ通信システムは、電波の到達範囲内に監視装置(キャプチャ装置20)が配置される送信ノード(ノードA)と、送信ノードから送信されるパケットの無線マルチホップ通信の転送経路上にある通信ノード(ノードD)とを含む。
ノードDは、ノードDでのパケットの転送の異常を検出する検出部114と、検出部114によって異常が検出された経路の情報(例えばノードE及びノードDのアドレス)を含む通知(通知パケット)をノードAへ向けて送信する送信部(送受信部111)を含む。ノードAは、通知の内容を含む経路情報を電波として放射する放射部(無線通信回路53)を含む。
実施形態によれば、電波がキャプチャ装置20に届かないノードDにおける経路の情報をノードAを経由してキャプチャ装置20に取得させることができる。実施形態では、ノードDとノードAとの間の転送経路上でパケットを転送する第2の通信ノード(ノードB,C)を含む。
ノードB及びノードCは、ノードAへ向けて転送される通知パケットに、自ノードの識別情報を、パケットの転送順が識別可能な形式で含める(図16B、図18A参照)。また、ノードAは、自ノードの識別情報を追加する(図18B参照)。これによって、キャプチャ装置20に、異常が検出されたパケットの転送経路の情報を取得させることができる。このように、キャプチャ装置20に取得される経路情報は、キャプチャ装置20に電波が届かないノード(ノードD)で得られる経路情報であっても良く、電波が届かないノードを含む、パケットの転送経路上の複数のノード(例えばノードA〜D)に係る経路情報であっても良い。すなわち、実施形態で説明したノードB,ノードC及びノードAにおける自ノードアドレスの追加は、オプションであっても良い。
なお、実施形態では、異常を検出したノード(例えばノードD)で、送信先(次ホップ)のノードのアドレスと、自ノードのアドレスとが通知パケットのリストに登録されているが、さらに、送信元ノードのアドレスも登録されるようにしても良い。この場合、ノードCやノードBで、送信元ノードのアドレスが登録されるようにしても良い。この場合、ノードAでの自ノードのアドレス登録が省略され得る。
以上説明した実施形態の構成は、適宜組み合わせることができる。
11・・・通信ノード(無線通信装置)
20・・・キャプチャ装置(監視装置)
21・・・キャプチャ部
22・・・記憶部
23・・・指示制御部
51・・・CPU
52・・・メモリ
53・・・無線通信回路
111・・・送受信部
112・・・フラグ管理部
113・・・フラグ管理テーブル
114・・・検出部
115・・・通知部
121・・・ルーティングテーブル
122・・・タイマ
123・・・経路管理テーブル

Claims (12)

  1. 電波の到達範囲内に監視装置が配置される送信ノードと、
    前記送信ノードから送信されるパケットの無線マルチホップ通信の転送経路上にある通信ノードとを含み、
    前記通信ノードは、前記通信ノードでの前記パケットの転送の異常を検出する検出部と、前記検出部によって前記異常が検出された経路の情報を含む通知を前記送信ノードへ向けて送信する送信部とを含み、
    前記送信ノードは、前記通知の内容を含む経路情報を電波として放射する放射部を含む無線マルチホップ通信システム。
  2. 前記通信ノードと前記送信ノードとの間の前記転送経路上で前記パケットを転送する第2の通信ノードをさらに含み、
    前記送信部は、前記異常が検出された経路の情報として、前記通信ノードからの前記パケットの転送先のノードの識別情報と、前記通信ノードの識別情報とを含む前記通知を送信し、
    前記第2の通信ノードは、前記送信ノードへ向けて転送される前記通知に、自ノードの識別情報を前記パケットの転送順が識別可能な形式で含める
    請求項1に記載の無線マルチホップ通信システム。
  3. 前記送信ノードは、前記転送経路上を転送されるフラグ付きパケットを送信し、
    前記通信ノード及び前記第2の通信ノードを含む前記転送経路上の各ノードは、前記フラグ付きパケットがオンを示す場合に、前記パケットの転送の異常の検出時に当該異常が検出された経路の情報を含む通知を前記送信ノードへ向けて送信する設定を行う
    請求項2に記載の無線マルチホップ通信システム。
  4. 前記送信ノードは、前記監視装置からの指示に基づき、前記フラグ付きパケットの送信を制御する
    請求項3に記載の無線マルチホップ通信システム。
  5. 前記通信ノードの送信部は、前記監視装置からの指示に基づき通知を前記送信ノードへ向けて送信する設定を行った場合には、前記検出部によって前記異常が検出されても前記通知を前記送信ノードへ向けて送信する処理を行わない
    請求項3又は4に記載の無線マルチホップ通信システム。
  6. 電波の到達範囲内に監視装置が配置される送信ノードから送信されるパケットの無線マルチホップ通信の転送経路上にある通信ノードであって、
    前記通信ノードで行われる前記パケットの転送の異常を検出する検出部と、
    前記検出部が前記異常を検出した場合に、前記異常が検出された経路の情報を含む通知を前記送信ノードへ向けて送信する送信部と
    を含む通信ノード。
  7. 前記送信部は、前記経路の情報として、前記通信ノードから送信されるパケットを次に受信するノードの識別情報と前記通信ノードの識別情報とを含む前記通知を送信する
    請求項6に記載の通信ノード。
  8. 電波の到達範囲内に監視装置が配置される送信ノードであって、
    無線マルチホップ通信によって転送されるパケットを送信する送信部と、
    前記パケットの転送経路上にある通信ノードが前記パケットの転送の異常を検出した場合に送信され、且つ前記通信ノードにおける前記パケットの転送の経路を示す経路情報を
    含む通知を受信する受信部と、
    前記通知の内容を含む経路情報を電波として放射する放射部と
    を含む送信ノード。
  9. 前記受信部は、前記通信ノードからの前記パケットの転送先のノードの識別情報と、前記通信ノードの識別情報と、前記通信ノードと前記送信ノードとの間にある第2の通信ノードの識別情報とを前記パケットの転送順が識別可能な形式で含む前記通知を受信し、
    前記放射部は、前記受信部で受信された前記通知の内容を含む前記パケットの経路情報を電波として放射する
    請求項8に記載の送信ノード。
  10. 電波の到達範囲内に監視装置が配置される送信ノードから送信されるパケットの無線マルチホップ通信の転送経路上にある通信ノードが、前記通信ノードでの前記パケットの転送の異常を検出したときに、前記異常が検出された経路の情報を含む通知を前記送信ノードへ向けて送信し、
    前記送信ノードが、前記通知の内容を含む経路情報を電波として放射する
    ことを含む無線マルチホップ通信システムの経路情報送信方法。
  11. 電波の到達範囲内に監視装置が配置される送信ノードから送信されるパケットの無線マルチホップ通信の転送経路上にある通信ノードが、
    前記通信ノードで行われる前記パケットの転送の異常を検出し、
    前記異常を検出した場合に、前記異常が検出された経路の情報を含むとともに前記送信ノードに受信された場合に電波として放射される通知を、前記パケットの送信元ノードへ送信する
    ことを含む通信ノードの経路情報送信方法。
  12. 電波の到達範囲内に監視装置が配置される送信ノードが、
    無線マルチホップ通信によって転送されるパケットを送信し、
    前記パケットの転送経路上にある通信ノードが前記パケットの転送の異常を検出した場合に前記通信ノードから送信され、且つ前記異常が検出された経路の情報を含む通知を受信し、
    前記通知を含む経路情報を電波として放射する
    ことを含む送信ノードの経路情報送信方法。
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