以下に、本発明の実施の形態にかかる無線通信装置、データ収集装置および無線通信装置設置要求方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる無線メッシュネットワーク5の構成例を示す図である。無線メッシュネットワーク5は、データ収集装置である無線親機1と、上位装置3と、無線通信装置であってデータを送信および中継する無線子機11〜21と、無線通信装置であってデータを中継する無線中継機31と、を備える。無線親機1は、無線子機11〜21および無線中継機31とマルチホップ通信を行って、無線子機11〜21からのデータを収集する。無線子機11〜21および無線中継機31は、直接または他の無線子機、無線中継機を経由してデータを送信する。なお、図1に示す無線メッシュネットワーク5では無線中継機31を1台のみとしているが一例であり、0台でもよく2台以上でもよい。無線親機1以外の装置については、全部が無線子機でもよく、一部が無線子機で残りが無線中継機であってもよい。
無線親機1は、無線子機11〜21および無線中継機31と直接もしくは他の無線子機または無線中継機を介して無線通信を行い、無線子機11〜21からのデータを収集し、無線子機11〜21および無線中継機31から送信された後述する無線中継機の設置要求の通知であるアラームを取得する。また、無線親機1は、光回線または携帯回線などを介して上位装置3と通信を行う。アラームのメッセージフォーマットについては後述する。
上位装置3は、無線親機1と光回線または携帯回線などを介して通信を行い、無線親機1から、無線親機1で収集された無線子機11〜21からのデータを取得する。
無線子機11〜21は、無線親機1と直接、または他の無線子機または無線中継機31を介して無線通信を行う。無線子機11〜21は、温度センサーなどのセンサーを内蔵し、または外付けで接続し、センサーで検出されたデータを無線親機1へ送信する。
無線中継機31は、無線親機1、周辺の無線子機と無線通信を行う。また、無線中継機31は、図1では図示していないが無線中継機が複数ある場合には他の無線中継機と無線通信を行うことができる。無線中継機31は、無線親機1と無線子機との間の無線通信を中継する。
無線メッシュネットワーク5において、通信経路51〜67は、無線子機11〜21および無線中継機31が無線親機1と無線通信を行う際の通信経路である。太い実線の通信経路51〜53,60〜65は、通信品質の良い通信経路であることを示す。また、細い点線の通信経路54,56〜59,66,67は、通信品質の悪い通信経路であることを示している。また、太い点線の通信経路55は、通常は通信品質の良い通信経路であるが、一時的に通信品質が悪くなる通信経路であることを示している。通常の通信品質は良いが一時的に通信品質が悪くなる場合とは、例えば、無線子機14と無線子機13との間の通信経路55上にエレベータが停止することがあり、エレベータの停止位置によって見通し内環境だった通信経路が見通し外環境になるような場合である。
見通し内環境とは、通信経路の両端の装置の間に建物などの障害物が無く、一方の装置が他方の装置を見通すことができる伝搬環境である。また、見通し外環境とは、通信経路の両端の装置の間に建物などの障害物が有り、一方の装置が他方の装置を見通すことができない伝搬環境である。なお、本実施の形態では、通信経路の通信品質として、例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11nなどの規格に準拠したRSSI(Received Signal Strength Indicator)を用いることとするが、一例であり、パケット誤り率、またはビット誤り率などを用いてもよくRSSIに限定するものではない。
図2は、実施の形態1にかかる無線子機11の構成例を示すブロック図である。無線子機11〜21は同一構成のため、無線子機11を例にして説明する。無線子機11は、アンテナ100と、PHY(PHYsical)部101と、MAC(Media Access Control)部102と、制御部103と、記憶部105と、データ取得部であるセンサーインタフェース(以下、IF(InterFace)とする)部109と、を備える。制御部103は、通信処理部104を備える。また、記憶部105は、ROM(Read Only Memory)106と、RAM(Random Access Memory)107と、不揮発メモリ108と、を備える。
アンテナ100は、他の無線子機、無線中継機31および無線親機1との間でデータを送受信する。
PHY部101は、アンテナ100を介して他の無線子機、無線中継機31および無線親機1と通信するためのインタフェースである。PHY部101は、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルの物理層の機能を有し、受信したデータの復調処理および送信するデータの変調処理などを行う。また、PHY部101は、他の無線子機または無線中継機31との間の通信経路の通信品質を測定する通信品質測定部である。PHY部101は、通信経路の通信品質の測定結果を、MAC部102を介して、制御部103の通信処理部104へ送信する。PHY部101は、例えば、無線通信用のインタフェースカードによって構成される。
MAC部102は、PHY部101を制御する機能を有しており、MACアドレスの管理を行う。MAC部102は、OSI参照モデルのデータリンク層の機能を有し、PHY部101から受け取ったデータからMACヘッダなどを取り除き、PHY部101へ受け渡すデータにMACヘッダなどを付与する。MAC部102は、例えば、ドライバ回路によって構成される。
制御部103は、OSI参照モデルのネットワーク層またはネットワーク層以上の機能を有し、ROM106に保存されたプログラムを読み込み、無線子機としてデータの取得、送信、転送などの各種処理を実施する。制御部103は、センサーIF部109を介して温度センサーなどのセンサーとの通信処理を行い、センサーからデータを取得する。制御部103は、取得したデータを記憶部105のRAM107および不揮発メモリ108の一方または両方に記憶させる。制御部103は、例えば、ネットワーク層以上のプロトコルを実行する処理回路によって構成される。
通信処理部104は、通信経路の選択、データの送受信、およびデータの転送処理などを行う。通信処理部104は、自装置で取得もしくは他の無線子機または無線中継機31から受信したデータを、直接もしくは他の無線子機または無線中継機を経由して無線親機1へ送信する。また、通信処理部104は、PHY部101での通信経路の通信品質の測定を制御する。通信処理部104は、MAC部102を介してPHY部101から通信経路の通信品質の測定結果を取得し、取得した通信経路の通信品質の測定結果を記憶部105のRAM107および不揮発メモリ108の一方または両方に記憶させる。通信処理部104は、PHY部101で測定された通信品質の測定結果に基づいて無線中継機の設置要求の通知であるアラームを生成し、生成したアラームをMAC部102、PHY部101およびアンテナ100を介して無線親機1へ送信する制御を行う。なお、制御部103内の通信処理部104が、センサーIF部109を介したセンサーとの通信処理およびデータを記憶部105へ記憶させる処理を行うようにしてもよい。
記憶部105は、プログラムおよび取得したデータなどの各種情報を記憶する。記憶部105は、メモリによって構成される。
ROM106は、制御部103が無線子機として動作するためのプログラムなどを保存する。
RAM107は、無線親機1までの通信経路の経路情報、通信経路の通信品質の測定結果および通信経路切り替えの情報を含む統計情報、温度センサーなどのセンサーから収集したデータなどの情報を一時的に保存する。
不揮発メモリ108は、無線親機1までの通信経路の経路情報、通信経路の通信品質の測定結果および通信経路切り替えの情報を含む統計情報、温度センサーなどのセンサーから収集したデータなどの情報を保存する。ここでは、不揮発メモリ108およびRAM107は同様の情報を保存しているが、一例であり、不揮発メモリ108およびRAM107が異なる情報を保持するようにしてもよい。
センサーIF部109は、温度センサーなどのセンサーと接続してセンサーから検出された温度データなどのデータを取得する。また、センサーIF部109は、制御部103がセンサーへの各種設定、センサーの制御などを行うための通信インタフェースである。センサーIF部109は、例えば、無線通信用または有線通信用のインタフェースカードによって構成される。
なお、無線子機11では、温度センサーなどのセンサーを内蔵していてもよい。図3は、実施の形態1にかかる無線子機11においてセンサーを内蔵する場合の構成例を示すブロック図である。図2との違いは、無線子機11は、センサーIF部109に替えてデータ検出部であるセンサー110を備える。センサー110は、前述の温度センサーなどのセンサーである。この場合、制御部103または通信処理部104において、センサー110から検出されたデータを取得する。このように、無線子機11は、センサーIF部109によって外部で接続するセンサーから取得したデータを無線親機1へ送信してもよいし、内蔵するセンサー110で検出されたデータを無線親機1へ送信してもよい。以降の説明では、無線子機11の構成は図2の場合を想定する。
図4は、実施の形態1にかかる無線中継機31の構成例を示すブロック図である。無線中継機31は、アンテナ200と、PHY部201と、MAC部202と、制御部203と、記憶部205と、を備える。制御部203は、通信処理部204を備える。また、記憶部205は、ROM206と、RAM207と、不揮発メモリ208と、を備える。
アンテナ200、PHY部201およびMAC部202は、無線子機11のアンテナ100、PHY部101およびMAC部102と同様の構成である。
制御部203は、OSI参照モデルのネットワーク層またはネットワーク層以上の機能を有し、ROM206に保存されたプログラムを読み込み、無線中継機としてデータの転送などの各種処理を実施する。制御部203は、例えば、ネットワーク層以上のプロトコルを実行する処理回路によって構成される。
通信処理部204は、通信経路の選択、データの転送処理などを行う。また、通信処理部204は、PHY部201での通信経路の通信品質の測定を制御する。通信処理部204は、MAC部202を介して、PHY部201から取得した通信経路の通信品質の測定結果を、記憶部205のRAM207および不揮発メモリ208の一方または両方に記憶させる。通信処理部204は、PHY部201で測定された通信品質の測定結果に基づいて無線中継機の設置要求の通知であるアラームを生成し、無線親機1へ送信する制御を行う。
記憶部205は、プログラムなどの各種情報を記憶する。記憶部205は、メモリによって構成される。
ROM206は、制御部203が無線中継機として動作するためのプログラムなどを保存する。
RAM207は、無線親機1までの通信経路の経路情報、通信経路の通信品質の測定結果および通信経路切り替えの情報を含む統計情報などの情報を一時的に保存する。
不揮発メモリ208は、無線親機1までの通信経路の経路情報、通信経路の通信品質の測定結果および通信経路切り替えの情報を含む統計情報などの情報を保存する。ここでは、不揮発メモリ208およびRAM207は同様の情報を保存しているが、一例であり、不揮発メモリ208およびRAM207が異なる情報を保持するようにしてもよい。
無線中継機31は、外部または内部のセンサーからデータを取得する機能を備えていないことを除けば、無線子機11〜21と同様の機能を有する。
図5は、実施の形態1にかかる無線親機1の構成例を示すブロック図である。無線親機1は、アンテナ300と、PHY部301と、MAC部302と、制御部303と、記憶部305と、上位装置間IF部309と、出力部310と、を備える。制御部303は、通信処理部304を備える。また、記憶部305は、ROM306と、RAM307と、不揮発メモリ308と、を備える。
アンテナ300、PHY部301およびMAC部302は、無線子機11のアンテナ100、PHY部101およびMAC部102と同様の構成である。
制御部303は、OSI参照モデルのネットワーク層またはネットワーク層以上の機能を有し、ROM306に保存されたプログラムを読み込み、無線親機としてデータの収集、上位装置3へのデータ転送などの各種処理を実施する。制御部303は、上位装置間IF部309を介して上位装置3との間でデータの送受信を行う。制御部303は、例えば、ネットワーク層以上のプロトコルを実行する処理回路によって構成される。
通信処理部304は、無線メッシュネットワーク5を構成している全ての無線子機11〜21および無線中継機31との通信経路を管理する。また、通信処理部304は、システム管理者が無線中継機を追加設置する場合に設置可能なエリアを抽出して追加設置エリアの絞り込みができるように、無線子機11〜21または無線中継機31から送信されたアラームをアンテナ300、PHY部301およびMAC部302を介して受信し、受信したアラームの情報を、出力部310から出力する制御を行うデータ収集装置側通信処理部である。通信処理部304は、MAC部302を介して、PHY部301から取得した通信経路の通信品質の測定結果を、記憶部305のRAM307および不揮発メモリ308の一方または両方に記憶させる。
記憶部305は、プログラムおよび収集したデータなどの各種情報を記憶する。記憶部305は、メモリによって構成される。
ROM306は、制御部303が無線親機として動作するためのプログラムを保存する。
RAM307は、無線子機11〜21または無線中継機31までの通信経路の経路情報、無線子機11〜21から取得したデータなどの情報を一時的に保存する。
不揮発メモリ308は、無線子機11〜21または無線中継機31までの通信経路の経路情報、無線子機11〜21から取得したデータなどの情報を保存する。ここでは、不揮発メモリ308およびRAM307は同様の情報を保存しているが、一例であり、不揮発メモリ308およびRAM307が異なる情報を保持するようにしてもよい。
上位装置間IF部309は、光回線または携帯回線などを介して上位装置3と通信を行うための通信インタフェースである。上位装置間IF部309は、例えば、光通信用または携帯回線通信用のインタフェースカードによって構成される。
出力部310は、無線子機11〜21または無線中継機31から送信され、通信処理部304において受信されたアラームの情報をシステム管理者に対して出力する。出力部310は、例えば、アラームの情報を表示するディスプレイ、または、アラームの情報を紙などに印刷するプリンタなどであるが、これらに限定されるものではない。以降の説明では、出力部310はディスプレイであり、アラームの情報を表示する場合を想定する。
つづいて、無線メッシュネットワーク5を構成する無線親機1、無線子機11〜21および無線中継機31の動作について説明する。無線子機11〜21は、温度センサーなどのセンサーから取得したデータを定期的に無線親機1宛に送信する。また、無線子機11〜21および無線中継機31は、定期的に無線親機1側の通信経路の通信品質を測定し、最適な通信経路に見直す機能を有しているものとする。
図1の無線メッシュネットワーク5において、具体的に、無線子機15では、PHY部101が通信経路の通信品質を測定し、通信処理部104が通信品質の測定結果に基づいて定期的に通信経路の見直しを実施する。無線子機15は、無線親機1への通信経路として無線子機11との間の通信経路56以外の通信経路を検出できず、通信経路の通信品質も悪い状況であるとする。
また、無線子機16,17では、無線子機15と同様、PHY部101が通信経路の通信品質を測定し、通信処理部104が通信品質の測定結果に基づいて定期的に通信経路の見直しを実施する。無線子機16,17では、上位に位置する無線子機15と無線子機11との間の通信経路56の通信品質が悪いことを認識していても、無線親機1までの他の通信経路を検出できないため、上位の無線子機として無線子機15を選択し、無線子機15との間の通信経路60,61を選択する。
また、無線子機18では、無線子機15〜17と同様、PHY部101が通信経路の通信品質を測定し、通信処理部104が通信品質の測定結果に基づいて定期的に通信経路の見直しを実施する。無線子機18では、通信経路の見直しを実施する際に、上位の無線子機として無線子機16または無線子機17を選択し、無線子機16との間の通信経路62または無線子機17との間の通信経路63を選択する。しかしながら、無線子機18は、無線子機16,17の間の通信経路62,63のどちらか、すなわち無線子機16,17のいずれかを選択可能であるが、無線子機16,17のどちらも上位の無線子機は無線子機15となる。そのため、無線子機18は、無線親機1までの通信経路上に、通信品質の悪い通信経路56を持つことになる。
このため、無線親機1および無線子機15〜18において定期的にデータの収集を行う際、無線子機11と無線子機15との間の通信品質の悪い通信経路56の影響で、無線親機1では、無線子機15〜18のデータの収集が不安定になる。このような状況において、無線親機1では、無線子機15からのデータは取得できたが、無線子機18からのデータは取得できないような状況が発生する。
ここで、無線親機1では、収容する無線子機および無線中継機の台数が少ない場合、定期的にデータ収集が行えなかった無線子機およびその無線子機から無線親機1までの通信経路を調査して抽出し、抽出した通信経路の中から上記の例の通信経路56のような通信経路を抽出することは比較的容易に行うことができる。しかしながら、収容台数が多くなると、無線親機1の処理負荷が高くなる。無線親機1では、1度のデータの欠落で調査を行うことは非効率であり、データの欠落が多い無線子機に対して調査を行うことが想定される。しかしながら、無線親機1では、管理する経路情報が周期的に更新されるため、過去の膨大な情報からデータ欠落時の通信経路を特定する必要があるなど処理負荷が高くなる。
そのため、本実施の形態では、無線子機11〜21の通信処理部104および無線中継機31の通信処理部204において、通信経路の見直しを実施する際に、以下で説明する動作を追加することで、システム管理者による無線メッシュネットワーク5内で通信品質の悪い不安定な通信経路の特定の処理を容易にする。
無線子機11〜21および無線中継機31が定期的に、例えば、1時間毎にデータの収集および通信経路の見直しを行う場合、通信処理部104,204では、1日24回の契機が発生するので3日分の72回の移動平均で通信経路を監視する。無線子機11〜21および無線中継機31は、通信経路の見直しの際、通信処理部104,204の制御により、PHY部101,201が無線親機1側の通信経路の通信品質を定期的に測定する。なお、72回の移動平均とするのは一例であって、これに限定されるものではない。
図6は、実施の形態1にかかる無線子機15〜18のある時点における通信経路の選択結果および通信品質の測定結果の統計情報の例を示す図である。図6に示すように、無線子機15〜18の各々の通信処理部104では、PHY部101から通信品質の測定結果を取得し、統計情報として通信経路の切替「有」および「無」を大分類とし、通信経路の切替「無」の場合ではその時の通信品質の「良」および「悪」の回数をカウントし、通信経路の切替「有」の場合では切替時点の通信経路の通信品質の遷移が「良⇒良」、「良⇒悪」、「悪⇒良」、「悪⇒悪」の場合の回数をカウントする。無線子機15〜18において各回数の合計値は前述の72回となる。通信処理部104は、図6に示す統計情報を、記憶部105のRAM107または不揮発メモリ108の一方または両方に記憶させる。
通信経路の通信品質の「良」または「悪」の判定については、例えば、無線子機15〜18の通信処理部104が、測定された通信経路の通信品質と、通信品質判定のために規定された通信品質閾値とを比較し、測定された通信経路の通信品質が通信品質閾値以下のときは通信品質が「悪」、測定された通信経路の通信品質が通信品質閾値より大きいときは通信品質が「良」とする。無線子機11〜21では、通信品質閾値の情報をRAM107または不揮発メモリ108などに保持しておく。
通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「良⇒良」とは、無線子機15〜18の通信処理部104において、現在使用中の通信経路の通信品質は良いが、現在使用中の通信経路よりも通信品質の良い通信経路が他にあって通信経路を切り替えた場合などである。
通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「良⇒悪」とは、無線子機15〜18の通信処理部104において、測定直前まで使用していた通信経路の通信品質は良かったが、自装置周辺の通信環境が悪化して通信品質の良い通信経路が無くなって、通信品質が悪い通信経路のうちで最も良い通信品質の通信経路に切り替えた場合などである。
通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「悪⇒良」とは、無線子機15〜18の通信処理部104において、測定直前まで使用していた通信経路の通信品質は悪かったが、自装置周辺の通信環境が改善され通信品質の良い通信経路が検出され、通信品質の良い通信経路に切り替えた場合などである。
通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「悪⇒悪」とは、無線子機15〜18の通信処理部104において、測定直前まで使用していた通信経路の通信品質は悪く、自装置周辺の通信環境も改善されず通信品質「良」の通信経路が検出されていないが、通信経路の通信品質の判定は「悪」ではあるが現在使用中の通信経路よりも通信品質の良い通信経路に切り替えた場合などである。
通信経路の切替「無」で通信品質「良」とは、無線子機15〜18の通信処理部104において、現在使用中の通信経路の通信品質が良好な状態を確保でき、他に切り替えるべき通信経路が無い場合などである。
通信経路の切替「無」で通信品質「悪」とは、無線子機15〜18の通信処理部104において、現在使用中の通信経路の通信品質は悪いが他に切替可能な通信経路が無い場合などである。
無線子機15〜18の通信処理部104は、通信経路の選択結果および通信品質の過去72回分の統計情報において、通信経路の切替「無」で通信品質「悪」の回数、通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「良⇒悪」の回数、および通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「悪⇒悪」の回数の総和、すなわち通信品質の測定結果が「悪」の回数の総和を算出する。無線子機15〜18の通信処理部104は、例えば、算出した通信品質「悪」の回数の総和が前述の72回の20%以上にあたる設置要求閾値である15回以上の場合、自装置と無線親機1との間の通信経路として安定した通信経路を構築するための隣接する無線子機または無線中継機が無いと判断する。この場合、無線子機15〜18の通信処理部104は、通信経路安定化のための無線中継機の追加の設置要求の通知であるアラームを生成し、生成したアラームを無線親機1へ送信する。すなわち、無線子機15〜18の通信処理部104は、規定された期間において通信品質が通信品質閾値以下になった回数が設置要求閾値以上の場合、アラームを生成する。通信処理部104は、例えば、宛先装置を無線親機1、送信元装置を自装置とし、メッセージ種別が無線中継機の追加の設置要求の通知であるアラームであることの情報を含むアラームを生成する。図7は、実施の形態1にかかる無線子機または無線中継機において生成され送信されるアラームのメッセージフォーマットの例を示す図である。アラームは、宛先装置71、送信元装置72、およびメッセージ種別73の情報を含む。ここでは、宛先装置71には無線親機1を識別する情報が設定される。また、送信元装置72には無線子機15〜18のいずれかを識別する情報が設定される。また、メッセージ種別73には無線中継機の追加の設置要求の通知であるアラームであることを識別する情報が設定される。一例として、無線子機15〜18を用いて説明しているが、他の無線子機11〜14,19〜21および無線中継機31においても、図7に示すメッセージフォーマットのアラームを生成することが可能である。なお、設置要求閾値を15回とするのは一例であって、これに限定されるものではない。
無線子機15と無線子機11との間の通信経路56の通信品質が「悪」のため、無線親機1のデータ収集の際、無線子機15〜18からのデータでは欠落が発生する可能性がある。しかしながら、図6に示すように、無線子機15が算出した通信品質「悪」の回数の総和は37回、無線子機16が算出した通信品質「悪」の回数の総和は2回、無線子機17が算出した通信品質「悪」の回数の総和は1回、無線子機18が算出した通信品質「悪」の回数の総和は0回である。無線子機16〜18は、無線親機1側に安定した通信品質の通信経路を持っている。このことから、無線子機16〜18から無線親機1へアラームを送信することはない。無線子機15のみが、無線親機1へアラームを送信する。なお、ここでは、閾値の15回を大きく上回る37回で無線子機15がアラームを送信する例としているが、移動平均のため、実際には、閾値の15回を上回った時点で、無線子機15はアラームを送信する。以降の実施の形態2,3についても同様である。また、無線子機および無線中継機では、1度閾値を超えアラームを送信した後は一定期間、閾値を超えても、アラームの送信を抑制してもよい。
無線子機15からのアラームを受信した無線親機1の通信処理部304では、無線子機16〜18のデータ欠落の原因を調査することなく、無線子機15からのアラームの情報を出力部310のディスプレイに表示する。これにより、無線親機1は、システム管理者に対して、無線子機15から受信したアラームの情報を表示して提示することができる。無線親機1の出力部310の表示を確認したシステム管理者は、通信品質の悪い通信経路を持つのは無線子機15と把握できることから、データ欠落の原因となる不安定な通信経路を持つ無線子機または無線中継機の特定が容易となる。
図8は、実施の形態1にかかる無線子機15〜18のある時点における通信経路の選択結果および通信品質の測定結果の統計情報の異なる例を示す図である。図8に示す通信経路の選択結果および通信品質の統計情報は、図6に示す通信経路の選択結果および通信品質の統計情報に、通信経路を介して接続する無線子機、無線中継機または無線親機1の情報を追加したものである。無線子機15〜18の通信処理部104では、図6に示す統計情報に追加で、統計情報の各項目で選択された接続先の無線子機、無線中継機または無線親機1の情報を合わせて、記憶部105のRAM107または不揮発メモリ108の一方または両方に記憶させる。
無線子機15の通信処理部104は、通信経路の切替「無」の通信品質「悪」、通信経路の切替「有」の通信品質の遷移「良⇒悪」、および通信経路の切替「有」の通信品質の遷移「悪⇒悪」において選択した無線子機、無線中継機または無線親機1の情報、具体的には無線子機11の情報を含めてアラームを生成し、無線親機1へ送信する。通信処理部104は、例えば、宛先装置を無線親機1、送信元装置を自装置とし、メッセージ種別が無線中継機の追加の設置要求の通知であるアラームであることの情報、および通信品質「悪」のときに接続している無線子機、無線中継機または無線親機1の情報を含むアラームを生成する。図9は、実施の形態1にかかる無線子機または無線中継機において生成され送信されるアラームのメッセージフォーマットの他の例を示す図である。アラームは、宛先装置71、送信元装置72、メッセージ種別73、および対象接続装置74の情報を含む。ここでは、宛先装置71には無線親機1を識別する情報が設定される。また、送信元装置72には無線子機15を識別する情報が設定される。また、メッセージ種別73には無線中継機の追加の設置要求の通知であるアラームであることを識別する情報が設定される。また、対象接続装置74には、通信品質「悪」のときに接続している無線子機、無線中継機または無線親機1の情報として無線子機11を識別する情報が設定される。一例として、無線子機15を用いて説明しているが、他の無線子機11〜14,16〜21および無線中継機31においても、図9に示すメッセージフォーマットのアラームを生成することが可能である。無線子機15からのアラームを受信した無線親機1の通信処理部304では、無線子機15からのアラームの情報を出力部310のディスプレイに表示する。これにより、無線親機1は、システム管理者に対して、無線子機15からのアラームの情報を表示して提示することができる。無線親機1の出力部310の表示を確認したシステム管理者は、通信品質の悪い通信経路を持つのは無線子機15であって通信品質の悪い通信経路は無線子機11との間の通信経路56と把握できる。結果として、システム管理者は、不安定な通信経路を改善するための改善ポイントを絞り込むことが可能となり、無線中継機の追加設置場所の選定が容易になる。なお、追加設置するのは無線中継機ではなく無線子機でもよい。
図8の無線子機15を例に説明すると、無線子機15では、無線親機1までの通信経路として自装置の接続先は無線子機11しか無いことが分かる。従って、システム管理者は、無線親機1の出力部310に表示されるアラームの情報、具体的には、アラームの送信元装置72に設定されている無線子機15および対象接続装置74に設定されている無線子機11の情報に基づいて、無線メッシュネットワーク5構築時に無線子機11〜21および無線中継機31を設置した各装置の位置情報を用いて無線子機15および無線子機11の設置位置を特定し、その中間地点を中心に無線中継機の追加設置が可能な場所を抽出し、追加設置エリアを絞り込む。システム管理者は、無線親機1の出力部310から出力されるアラームの情報に基づいて絞り込んだ追加設置エリアで実際に無線子機11と無線子機15との間の通信品質を確認することで、確認作業の効率化が図れる。
なお、無線子機11〜21の通信処理部104および無線中継機31の通信処理部204では、自装置と無線親機1との間の通信経路として安定した通信経路を構築するための隣接の無線子機または無線中継機が無いと判断し、通信経路安定化のための無線中継機の追加設置要求のアラームを無線親機1へ送信する場合、図6または図8に示した統計情報を不揮発メモリ108,208にアラーム送信時の時刻情報とともに記憶してもよい。
無線子機11〜21または無線中継機31が送信するアラームが通信経路の悪化により無線親機1に到達せず、アラームの再送によっても無線親機1に到達しない場合、システム管理者による無線子機または無線中継機の現地調査が必要となる。システム管理者は、無線子機または無線中継機と直接通信可能なメンテナンスツールなどの端末装置(以下、メンテナンスツールと称する)を用いて無線子機または無線中継機と通信を行い、不揮発メモリ108,208に図6または図8に示す統計情報およびアラーム送信時の時刻情報が記憶されているか否かを確認する。無線子機11〜21または無線中継機31では、通信処理部104,204の制御により、不揮発メモリ108,208に記憶されている統計情報およびアラーム送信時の時刻情報を、無線子機11〜21または無線中継機31と通信が可能なメンテナンスツールへ出力する。
メンテナンスツールは、無線子機11〜21または無線中継機31と通信を行い、無線子機11〜21または無線中継機31において不揮発メモリ108,208に統計情報およびアラーム送信時の時刻情報が記憶されている場合、無線子機11〜21または無線中継機31から不揮発メモリ108,208に記憶されている統計情報およびアラーム送信時の時刻情報を取得する。メンテナンスツールは、取得した統計情報およびアラーム送信時の時刻情報を、例えば、自装置が備える表示部などに表示する。これにより、システム管理者は、メンテナンスツールを介して、無線子機11〜21または無線中継機31から不揮発メモリ108,208に記憶されている統計情報およびアラーム送信時の時刻情報を確認することができる。メンテナンスツールは、例えば、システム管理者が使用する専用端末であるハンディーターミナルまたは通信機能を備えたパーソナルコンピュータなどである。
不揮発メモリ108,208に図6または図8に示す統計情報およびアラーム送信時の時刻情報が記憶されている場合、システム管理者は、通信ができなくなった時刻と記憶されている時刻情報とを比較し、近い時間であればアラームが到達しなかった原因は通信経路の通信品質の悪化によるものと判断することができる。無線子機または無線中継機の故障ではなく通信経路の通信品質の悪化が原因であった場合、システム管理者は、メンテナンスツールを用いて無線子機または無線中継機の不揮発メモリ108,208から統計情報を読み出し、統計情報を利用することで、安定した通信経路を構築するための無線中継機の追加設置エリアの絞り込みおよび確認作業の効率化が図れる。なお、システム管理者は、例えば、メンテナンスツールに表示機能が無い場合など、メンテナンスツールにおいて無線子機または無線中継機の不揮発メモリ108,208から読み出した統計情報を無線親機1に入力してもよい。無線親機1の通信処理部304では、メンテナンスツールから取得した無線子機または無線中継機の不揮発メモリ108,208から読み出された統計情報を、出力部310のディスプレイに表示する。これにより、無線親機1は、システム管理者に、無線子機15からのアラームの情報を表示して提示することができる。無線親機1の出力部310の表示を確認したシステム管理者は、前述のように、無線中継機の追加設置エリアの絞り込みを行うことができる。
無線子機11〜21および無線中継機31において無線中継機の設置を要求する処理を、フローチャートを用いて説明する。一例として無線子機11を用いて説明するが、無線子機12〜21および無線中継機31も同様の動作をするものとする。図10は、実施の形態1にかかる無線子機11が無線中継機の追加設置要求のアラームを送信する処理の例を示すフローチャートである。無線子機11が無線中継機の設置を要求する方法である。
まず、無線子機11では、通信経路を見直すタイミングまでは待機し(ステップS1:No)、通信経路を見直すタイミングになると(ステップS1:Yes)、PHY部101が、無線親機1方向の通信経路の通信品質を測定する。PHY部101は通信経路の通信品質の測定結果をMAC部102を介して通信処理部104へ送信し、通信処理部104が、通信経路の通信品質の測定結果をRAM107または不揮発メモリ108の一方または両方に記憶させる(ステップS2)。前述の例では、通信経路を見直すタイミングは1時間毎である。また、PHY部101は、通信品質の測定では、前述のようにRSSIの評価項目で通信品質を測定する。
通信処理部104は、記憶部105に記憶されているPHY部101による通信経路の通信品質の測定結果を読み出し、読み出した通信経路の通信品質の測定結果に基づいて、現在使用中の通信経路の通信品質と他の通信経路の通信品質との関係から、通信経路を切り替えるか判定する(ステップS3)。通信処理部104は、例えば、現在使用中の通信経路の通信品質と他の通信経路の通信品質とを比較し、現在使用中の通信経路の通信品質よりも通信品質の良い他の通信経路があった場合、通信品質の良い他の通信経路に切り替えると判定する。なお、通信処理部104は、現在使用中の通信経路より他に通信品質の良い通信経路があった場合でも、改善効果の少ないときは通信経路を切り替えないと判定してもよい。改善効果の少ないときとは、例えば、通信品質の良い他の通信経路の通信品質と現在使用中の通信経路の通信品質との差分が予め規定された値以下の場合である。通信処理部104は、通信経路を切り替えると判定した場合(ステップS3:Yes)、通信経路の切り替え処理を行う(ステップS4)。通信処理部104は、通信経路を切り替えないと判定した場合(ステップS3:No)、ステップS4の処理を省略してステップS5へ進む。
通信処理部104は、測定した通信経路の通信品質、および通信経路の切替「有」「無」に基づいて、RAM107または不揮発メモリ108の一方または両方に記憶されている図6または図8に示す統計情報を更新する(ステップS5)。
通信処理部104は、更新後の統計情報について、通信品質「悪」の回数の総和を算出し、算出した通信品質「悪」の回数の総和が設置要求閾値以上か否かを確認する(ステップS6)。通信処理部104は、算出した通信品質「悪」の回数の総和が設置要求閾値以上の場合(ステップS6:Yes)、RAM107または不揮発メモリ108の一方または両方に記憶されている統計情報に基づいて、宛先装置を無線親機1、送信元装置を無線子機11、メッセージ種別をアラームとする無線中継機の設置要求の通知であるアラームを生成し、MAC部102によるMACヘッダの付与、PHY部101による変調処理などを経て、アンテナ100から無線親機1へアラームを送信する(ステップS7)。通信処理部104は、ステップS7の処理の後、または、算出した通信品質「悪」の回数の総和が設置要求閾値未満の場合(ステップS6:No)、ステップS1の処理に戻る。無線子機11は、以降、同様の処理を継続して行う。
図10に示すフローチャートにおいて、ステップS1およびS2の処理で測定ステップ、ステップS3およびS4の処理で切替ステップ、ステップS5の処理を記憶ステップ、ステップS6およびS7の処理で要求ステップとしてまとめてもよい。
つづいて、無線メッシュネットワーク5を構成する各装置のハードウェア構成について説明する。なお、前述のように、各装置において、物理層の機能を実現する部分は既存のインタフェースカード、データリンク層の機能を実現する部分は既存のドライバ回路などで構成することができる。また、各装置において、記憶部はメモリによって実現される。各装置においてRAM、ROMおよび不揮発メモリは記憶部に含まれている。また、無線親機1において出力部310はディスプレイなどで実現される。図11および12は、実施の形態1にかかる無線子機11〜21の制御部103のハードウェア構成の例を示す図である。前述のように、通信処理部104は制御部103に含まれている。無線子機11〜21において、制御部103の各機能は、処理回路91により実現される。すなわち、無線子機11〜21は、通信経路の通信品質の測定を制御し、通信品質の測定結果に基づいて無線通信装置の設置を要求する通知を生成するための処理装置を備える。処理回路91は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリ93に格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)92およびメモリ93であってもよい。CPU92は、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、またはDSP(Digital Signal Processor)などであってもよい。
処理回路91が専用のハードウェアである場合、処理回路91は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。制御部103の各機能を複数の処理回路91で実現してもよいし、各機能をまとめて処理回路91で実現してもよい。
処理回路91がCPU92およびメモリ93の場合、制御部103の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ93に格納される。処理回路91では、メモリ93に記憶されたプログラムをCPU92が読み出して実行することにより、各機能を実現する。すなわち、無線子機11〜21は、処理回路91により実行されるときに、通信経路の通信品質の測定を制御するステップ、通信品質の測定結果に基づいて無線通信装置の設置を要求する通知を生成するステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ93を備える。また、これらのプログラムは、制御部103の手順および方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリ93とは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、またはDVD(Digital Versatile Disc)などが該当する。
なお、制御部103の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。例えば、制御部103の一部の機能については専用のハードウェアとしての処理回路91でその機能を実現し、制御部103の残りの機能については処理回路91においてCPU92がメモリ93に格納されたプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。このように、処理回路91は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。無線子機11〜21の制御部103の構成について説明したが、他の無線中継機31の制御部203、無線親機1の制御部303についても、図11および12に示すハードウェア構成により実現される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、無線子機11〜21および無線中継機31では、定期的に無線親機1側の通信経路の通信品質を測定し、規定された期間内において、通信品質が悪いと判定した回数が設置要求閾値以上の場合、安定した通信経路を構築できないとして、無線親機1へ、無線中継機の追加の設置要求の通知であるアラームを生成して送信することとした。無線子機11〜21および無線中継機31は、自装置と直接接続する通信経路のみを対象にアラームを送信する。無線子機11〜21および無線中継機31は、自装置と無線親機1との間のマルチホップ通信の通信経路上に通信品質の悪い通信経路があった場合でも、自装置と直接接続していない通信経路についてはアラームを送信しない。これにより、無線子機11〜21および無線中継機31は、無線メッシュネットワーク5において安定した通信経路を構築できない箇所を特定し、安定した通信経路を構築できない箇所の情報をアラームにより無線親機1へ送信することができる。無線親機1は、無線子機11〜21および無線中継機31から受信したアラームの情報を、出力部310に表示する。無線親機1で受信されたアラームの情報を確認することにより、システム管理者は、無線メッシュネットワーク5において安定した通信経路を構築できない箇所を容易に特定でき、また、安定した通信経路を構築するために追加設置する無線中継機の設置エリア候補を特定することができ、不安定な通信経路の調査および無線中継機の設置候補位置の特定作業を効率化することができる。
また、無線メッシュネットワーク5では、無線親機1が、周期的に収集するデータの欠落、または各無線子機および無線中継機の過去の通信経路などの膨大なデータを用いて不安定な通信経路の抽出を行うことなく、無線子機11〜21および無線中継機31が、直接接続する無線親機1側に安定した通信経路を構築できるか判定し、構築できない場合、無線親機1へアラームを送信する。システム管理者は、無線親機1で受信されたアラームの情報を確認することで、大量のデータを用いて解析をすることなく、不安定な通信経路の抽出および改善すべき通信経路の絞り込みができ、効率的に安定した無線メッシュネットワーク5の構築が可能となる。
なお、本実施の形態では、無線親機1が、無線子機11〜21または無線中継機31から受信したアラームの情報をシステム管理者に対して表示し、システム管理者が、無線親機1において表示されたアラームの情報に基づいて、無線中継機の追加設置エリアの絞り込みを行っていたが、これに限定するものではない。無線親機1は、無線子機11〜21または無線中継機31から受信したアラームを上位装置3へ送信し、上位装置3が、受信したアラームの情報をシステム管理者に対して表示してもよい。この場合、システム管理者は、上位装置3において表示されるアラームの情報に基づいて、無線中継機の追加設置エリアの絞り込みを行う。以降の実施の形態についても同様とする。
実施の形態2.
実施の形態1では、無線親機1との通信経路として接続先が1つしか無く、その通信経路が不安定な無線子機15の例について説明した。実施の形態2では、図1に示す無線子機14と無線子機13との間の通信経路55上にエレベータなどの特定の範囲を不規則に移動および停止するものが現れることで、通信経路が不安定となる無線子機14の例について説明する。無線メッシュネットワーク5および各装置の構成は実施の形態1と同様である。
無線子機14は、無線親機1へデータを送信する場合、無線子機13との比較的安定した通信経路55を用いる。しかしながら、エレベータの停止位置によって、具体的には、エレベータが通信経路55上に停止すると、無線子機13との通信経路55が一時的に悪化する場合がある。また、無線子機14は、無線子機13との通信経路55の他に、通信品質は悪いが無線親機1と直接通信できる通信経路54を利用することができる。
無線子機14における統計情報の例を図13に示す。図13は、実施の形態2にかかる無線子機14のある時点における通信経路の選択結果および通信品質の統計情報の例を示す図である。なお、統計情報のフォーマットは実施の形態1の図8の統計情報のフォーマットと同様とする。図13に示す統計情報では、通信経路の切替「有」の通信品質の遷移「良⇒悪」の回数は5回、通信経路の切替「有」の通信品質の遷移「悪⇒悪」の回数は5回、通信経路の切替「無」の通信品質「悪」の回数は4回であることから、通信処理部104は、通信品質「悪」の回数の総和を算出すると14回となる。通信処理部104は、通信品質「悪」の回数の総和の14回は設置要求閾値である15回未満のため、実施の形態1と同様の判定基準では、アラームを生成しないことになる。
しかしながら、例えば、通信品質「悪」の回数の総和が前述の72回の5%以上にあたる第2の設置要求閾値である4回以上の場合、通信処理部104は、さらに図13に示す統計情報に記載されている他の情報を確認する。通信処理部104は、例えば、通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「良⇒良」の回数が0回、かつ、通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「悪⇒良」および通信経路の切替「無」で通信品質が「良」のときに選択されている通信経路、すなわち接続している無線子機または無線中継機が1つしかない場合、不規則に物理的要因で安定した通信経路の構築が不可能になることがあると判断し、図13に示す統計情報の内容を含む、無線中継機の設置要求の通知である第2のアラームを生成して無線親機1へ送信する。通信処理部104は、例えば、宛先を無線親機1、送信元を自装置とし、無線中継機の追加の設置要求の通知である第2のアラームであることの情報、および、通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「悪⇒良」および通信経路の切替「無」で通信品質が「良」のときに接続している無線子機または無線中継機の情報を含むアラームを生成する。第2のアラームのメッセージフォーマットは、実施の形態1における図9のメッセージフォーマットと同様である。こでは、宛先装置71には無線親機1を識別する情報が設定される。また、送信元装置72には無線子機14を識別する情報が設定される。また、メッセージ種別73には無線中継機の追加の設置要求の通知である第2のアラームであることを識別する情報が設定される。また、対象接続装置74には、設定する対象接続装置の数、通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「悪⇒良」および通信経路の切替「無」で通信品質が「良」のときに接続している無線子機または無線中継機の情報として無線子機13を識別する情報と通信品質は悪いが接続先として選択される無線親機1を識別する情報が設定される。
説明の便宜上、以降の説明では、実施の形態1で説明した設置要求閾値を第1の設置要求閾値とし、実施の形態1で説明したアラームを第1のアラームとする。
無線親機1の通信処理部304では、無線子機14から第2のアラームを受信し、第2のアラームの情報を出力部310のディスプレイに表示する。これにより、無線親機1は、システム管理者に、無線子機14から受信した第2のアラームの情報を表示して提示することができる。システム管理者は、無線親機1の出力部310に表示された第2のアラームの情報から、無線子機14について、安定した通信経路は無線子機13との間の通信経路55しかなく、通信経路55の通信品質が時折悪化した場合、悪化した状態で通信経路55を用いて無線子機13と通信を行う、または通信品質の悪い通信経路54を用いて無線親機1と通信を行っていることが把握できる。これにより、システム管理者は、第2のアラームの情報、具体的には、アラームの送信元装置72に設定されている無線子機14および対象接続装置74に設定されている無線子機13の情報に基づいて、無線メッシュネットワーク5構築時に無線子機11〜21および無線中継機31を設置した各装置の位置情報を用いて無線親機1および無線子機13,14の位置を特定し、無線子機13と無線子機14との間の通信経路55は比較的安定していることから、無線子機14が安定した通信経路を複数持てるようにするため、無線親機1との通信経路54の中間地点を中心に無線中継機の追加設置エリアの抽出を行うこと、あるいは、無線子機13と無線子機14間でエレベータ等の障害物を迂回する追加設置エリアの抽出を行うことで、追加設置エリアの絞り込みができる。また、システム管理者は、絞り込んだ追加設置エリアから無線子機14と無線親機1との通信品質を確認することで、確認作業の効率化が図れる。
なお、無線子機14を例にして説明したが、一例であり、無線子機14と同様の状況では、他の無線子機11〜13,15〜21および無線中継機31も同様の動作を行って、第2のアラームを送信する。
図14は、実施の形態2にかかる無線子機14が無線中継機の追加設置要求の第2のアラームを送信する処理の例を示すフローチャートである。無線子機14が無線中継機の設置を要求する方法である。ステップS1〜S7までの処理は図10に示す実施の形態1のフローチャートと同じである。ステップS6:Noのとき、実施の形態2では、無線子機14の通信処理部104は、通信品質「悪」の回数の総和が第2の設置要求閾値以上、および統計情報が規定された要件を満たしている場合(ステップS11:Yes)、無線中継機の設置要求の通知である第2のアラームを生成し、無線親機1へ送信する(ステップS12)。通信品質「悪」の回数の総和が第2の設置要求閾値以上、および統計情報が規定された要件を満たしている場合とは、具体的には、統計情報の内容が、通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「良⇒良」の回数が0回、かつ、通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「悪⇒良」および通信経路の切替「無」で通信品質が「良」のときに接続している無線子機または無線中継機が1つの場合である。また、無線子機14の通信処理部104において第2のアラームを生成して無線親機1へ送信する処理は、詳細には以下の通りである。無線子機14の通信処理部104は、RAM107または不揮発メモリ108の一方または両方に記憶されている統計情報に基づいて、宛先装置を無線親機1、送信元装置を無線子機14、メッセージ種別を第2のアラーム、対象接続装置が2台であること、その2台が無線子機13と無線子機1とする無線中継機の設置要求の通知である第2のアラームを生成し、MAC部102によるMACヘッダの付与、PHY部101による変調処理などを経て、アンテナ100から無線親機1へ送信する。無線子機14の通信処理部104は、総和が第2の設置要求閾値未満の場合、または統計情報が規定された要件を満たしていない場合(ステップS11:No)、ステップS1の処理に戻る。
以上説明したように、本実施の形態によれば、無線子機14は、通信品質「悪」の回数の総和が第2の設置要求閾値であり、統計情報において、通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「良⇒良」の回数が0回、かつ、通信経路の切替「有」で通信品質の遷移が「悪⇒良」および通信経路の切替「無」で通信品質が「良」のときに選択されている通信経路、すなわち接続している無線子機または無線中継機が1つしかない場合、第2のアラームを生成して送信することとした。これにより、無線子機14は、無線メッシュネットワーク5において通信品質が時折悪化する通信経路の箇所を特定し、通信品質が時折悪化する通信経路の箇所の情報を第2のアラームにより無線親機1へ送信することができる。第2のアラームを受信した無線親機1は、無線子機14から受信した第2のアラームの情報を、出力部310に表示する。無線親機1で受信された第2のアラームの情報を確認することにより、システム管理者は、通信品質が時折悪化する通信経路55を用いて無線子機14が通信を行っていることが把握でき、無線中継機の追加設置エリアの絞り込みが容易にできる。
実施の形態3.
実施の形態3では、不安定な通信経路のみ複数本使用可能な無線中継機31の例について説明する。無線メッシュネットワーク5および各装置の構成は実施の形態1,2と同様である。
図1に示す無線中継機31は、無線親機1との通信経路として、無線子機11〜13との通信経路57〜59が利用可能である。しかしながら、通信経路57〜59は、いずれも通信品質が「悪」で、時折無線子機13との間の通信経路59の通信品質が「良」になる場合がある通信経路である。
無線中継機31における統計情報の例を図15に示す。図15は、実施の形態3にかかる無線中継機31のある時点における通信経路の選択結果および通信品質の統計情報の例を示す図である。なお、統計情報のフォーマットは実施の形態1の図8の統計情報のフォーマットと同様とする。図15に示す統計情報では、通信経路の切替「有」の通信品質の遷移「良⇒悪」の回数は2回、通信経路の切替「有」の通信品質の遷移「悪⇒悪」の回数は42回、通信経路の切替「無」の通信品質「悪」の回数は23回であることから、通信処理部204は、通信品質「悪」の回数の総和を算出すると67回となる。通信処理部204は、通信品質「悪」の回数の総和の67回は第1の設置要求閾値である15回以上のため、実施の形態1と同様の判定基準で第1のアラームを生成して送信する。
システム管理者は、無線中継機31から第1のアラームを受信した無線親機1の出力部310に表示される第1のアラームの情報から、無線中継機31について、複数の通信経路が使用可能であるが、通信経路の切替「有」の通信品質の遷移「良⇒悪」において無線子機13は該当せず、また、通信経路の切替「有」の通信品質の遷移「悪⇒良」および通信経路の切替「無」の通信品質「良」において該当するのは無線子機13のみであることから、安定した通信経路になることがあるのは無線子機13との間の通信経路59だけであると把握できる。これにより、システム管理者は、無線親機1の出力部310に表示される無線中継機31からのアラームの情報により、他の無線子機11,12との間の通信経路57,58と比較して無線子機13との間の通信経路59との中間を中心に無線中継機の追加設置エリアの抽出を行うことで、追加設置エリアの絞り込みができる。実施の形態1では、第1のアラームとして、対象接続装置74に1台の無線子機を識別する情報を設定したが、実施の形態2のように複数台の無線子機、無線中継機を識別する情報を品質の良い順に設定する。
また、システム管理者は、通信経路59のみ改善するだけでは実施の形態2で説明したような問題が発生する可能性があるため、無線子機11〜13および無線中継機31の設置位置を抽出し、無線子機13に近い無線子機12、無線子機13、および無線中継機31の中間地点を中心に無線中継機の追加設置エリアの抽出を行うことで、追加設置エリアの絞り込みができる。システム管理者は、通信経路58の通信品質、すなわち無線子機12との通信も合わせて改善できる無線中継機の追加設置エリアを検討することが容易となる。システム管理者は、追加する無線中継機の設置位置について、複数の通信経路を安定させる設置位置の絞り込みが容易となる。
つぎに、無線子機19〜21の例について説明する。無線子機19,20では、無線親機1側の無線中継機31までの通信経路64,65の通信品質は良いが、無線中継機31から先の通信経路の通信品質は悪いため、無線子機19,20からのデータ送信でデータの欠落が発生する可能性がある。無線親機1の通信処理部304は、収集した全無線子機および全無線中継機の各時間帯の通信経路の情報などから解析を行い、無線子機19,20のデータの欠落の原因は無線中継機31の上位との通信経路の通信品質が「悪」であることが原因と判断できる。具体的に、無線親機1の通信処理部304は、前述のように無線中継機31から第1のアラームを受信しているが、無線中継機31より無線親機1側にある無線子機11〜13、および無線親機1側の通信経路64,65で無線中継機31と接続する無線子機19,20からは第1のアラームまたは第2のアラームを受信していない。システム管理者は、無線親機1の出力部310に表示される無線子機11〜13,19,21および無線中継機31から受信した第1のアラームまたは第2のアラームの情報、および無線メッシュネットワーク5の通信経路の情報から、無線子機19,20のデータの欠落の原因は、第1のアラームを送信している無線中継機31の上位との通信経路の通信品質が「悪」であることと判断できる。ここで、従来では、無線子機19または無線子機20の下位に接続されている無線子機21からのデータが欠落した場合、無線中継機31の上位との通信経路57〜59の通信品質が「悪」であることが原因と判断され見落とされる可能性があった。
無線子機21は、無線親機1との通信経路として、無線子機19,20との通信経路66,67が利用可能である。しかしながら、通信経路66,67は、いずれも通信品質が「悪」である。本実施の形態では、無線子機21は、通信品質「悪」の回数の総和が第1の設置要求閾値である15回以上の場合、実施の形態1と同様の判定基準で第1のアラームを生成して送信する。無線親機1の通信処理部304では、無線子機21から第1のアラームを受信したことで、無線子機21から受信した第1のアラームの情報を出力部310に表示する。無線親機1で受信された第1のアラームの情報を確認することにより、システム管理者は、不安定な通信経路を改善する必要のある無線子機21を確実に抽出することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、無線子機11〜21および無線中継機31は、無線親機1方向の通信経路において複数箇所に通信品質の悪い通信経路があった場合でも、通信品質の悪い通信経路と接続する無線子機11〜21または無線中継機31が無線親機1へアラームを送信する。これにより、無線子機11〜21および無線中継機31は、無線メッシュネットワーク5において不安定な通信経路の箇所を特定し、不安定な通信経路の箇所の情報をアラームにより無線親機1へ送信することができる。無線親機1は、無線子機11〜21および無線中継機31から受信したアラームの情報を、出力部310に表示する。無線親機1で受信されたアラームの情報を確認することにより、システム管理者は、不安定な通信経路を持つ無線子機または無線中継機の特定を容易にすることができる。
実施の形態1から実施の形態3で説明したように、無線子機11〜21および無線中継機31は、無線親機1側の通信経路について、安定して通信経路を維持できているかを判断し、安定した通信経路を維持できていない場合、無線親機1へ第1のアラームまたは第2のアラームを通知する。これにより、システム管理者は、無線親機1で受信された第1のアラームまたは第2のアラームの情報を確認することにより、不安定な通信経路を持つ無線子機または無線中継機の特定を容易にすることができる。また、無線子機11〜21および無線中継機31は、無線親機1へ、通信先の装置の情報を含めて第1のアラームまたは第2のアラームを送信する。これにより、システム管理者は、無線親機1で受信された第1のアラームまたは第2のアラームの情報を確認することにより、通信品質を改善するための追加の無線中継機の設置候補エリアの絞り込みができ、無線メッシュネットワーク5の安定化を効率的に行うことができる効果が期待できる。前述の実施の形態では、無線親機1の出力部310に第1のアラーム、第2のアラームを表示する例を示したが、上位装置間IF部309より上位装置3に第1のアラーム、第2のアラームの情報を通知し、上位装置3にて第1のアラーム、第2のアラームを表示してもよい。
また、無線子機11〜21および無線中継機31は、通信経路の品質が悪いことから第1のアラームまたは第2のアラームが無線親機1に届かず、その後通信が行えなくなった場合を想定して、第1のアラームまたは第2のアラームを送信する際、第1のアラームまたは第2のアラームの情報を送信時に時刻情報とともに不揮発メモリ108,208に記憶する。これにより、システム管理者は、通信不可能となった無線子機または無線中継機の調査を行う際、メンテナンスツールを用いて不揮発メモリ108,208の記録を読み出して確認することで、通信経路の通信品質が悪いことが原因で第1のアラームまたは第2のアラームが到達しなかったのかどうかを判断でき、第1のアラームまたは第2のアラームを送信した無線子機または無線中継機を無線メッシュネットワーク5に復帰させるための作業を効率的に行うことができる効果が期待できる。
以上のように、本発明に関わる無線親機1、無線子機11〜21および無線中継機31は無線メッシュネットワーク5を構築し、センサーなどから定期的にデータを収集する場合に有用である。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。