JP2017142381A - 波長変換部材、光変換導光ユニット、光源装置及び表示装置 - Google Patents

波長変換部材、光変換導光ユニット、光源装置及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】リモートフォスファー構造を有するエッジ型バックライトユニットにおいて、蛍光体層における封止材として熱可塑性樹脂を用いる場合にも、封止材の熱劣化や熱変形等の不具合を防止することができる波長変換部材、光変換導光ユニット、光源装置及び表示装置を提供する。
【解決手段】入射光の少なくとも一部を波長変換して入射光とは異なる波長の出射光を放出する波長変換部材であって、少なくとも蛍光体と封止材とを含む蛍光体層と、該蛍光体層の主面の少なくとも一方に接合された透明ヒートシンク部材とを備えることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、波長変換部材、光変換導光ユニット、光源装置及び表示装置に関する。
近年、発光ダイオード(Light Emitting Diode,LED)を用いた光源装置として、液晶ディスプレイ用のLEDバックライトユニットが注目されている。LEDは、消費電力が低い上に寿命が長く、また、環境にやさしい等の優れた特徴を有している。
LEDバックライトユニットは、LEDから放射された光の一部が発光部に含まれる蛍光体によって波長変換された光と、蛍光体によって波長変換されなかった光とを組合せて放出することにより、LEDから放射された光とは異なる光を放射することができる。こうした光源装置は、これまでのディスプレイ用のバックライトユニットに代わる光源装置として大いに期待され、様々な開発が行われている。
一般に、バックライトは、直下型とエッジ型との2種類に分類することができる。ここで、直下型のバックライトでは、液晶パネルの裏面側に設けられた面光源から出射する光が、液晶パネルの全面に亘って照射される。
これに対して、エッジ型のバックライトでは、光源が液晶パネルの側面側に配置され、光源から導光板の側面に入射した光が、導光板内で液晶パネルの正面側へ向けて導光されるように構成されている。そのため、エッジ型のバックライトは、直下型のバックライトに比べて、均一な面光源を得るのに必要なLEDの数を減らすことができ、コストを低減させることができるとともに、ディスプレイ装置の薄型化も可能となる。
上記バックライトユニットにおいては、LEDチップと蛍光体層とにより光源装置を構成する場合、一般に、次のような方法が考えられる。即ち、第一の方法として、蛍光体を樹脂材料に混ぜ合わせてLEDチップを覆う方法、第二の方法として、LEDチップの発光面に蛍光体を直接塗布する方法、第三の方法として、LEDと蛍光体発光部とを離した構造(以下、「リモートフォスファー構造」と言う)を用いる方法等である。
現在、最も多く採用されているのは、上記第一の方法である。しかしながら、第一の方法及び第二の方法の場合、LEDチップの発光による熱が蛍光体に直接影響を与えるため、蛍光体の種類によっては、熱により蛍光体が劣化してしまい発光効率が低下してしまう可能性がある。
こうしたことから、現在、LEDチップと蛍光体発光部とで光源装置を構成する方法として、上記第三の方法である、LEDと蛍光体発光部とを離したリモートフォスファー構造を用いる方法が注目されている。
例えば、特許文献1には、リモートフォスファー構造を有する光源装置が記載されている。図1(a)は、特許文献1に記載された光源装置の模式断面図を示している。この図に示した光源装置200は、保持部材11上に配置されたLED素子12と、LED素子12からの光の少なくとも一部を別の波長の光に変換する蛍光体層13と、蛍光体層13から離間して配置され、蛍光体層13からの光を側面側から入射して正面側に導光する導光板14とを備える。LED素子12は、図1(b)に示すように、LEDチップ12aとLEDパッケージ12bとを有する。
また、光源装置200は、上記LED素子12、蛍光体層13及び導光板14を挟持するカバー部材15を更に備えており、蛍光体層13と導光板14との位置ずれを抑制して、位置ずれにより導光板14への入射光が低減するのを抑制している。
特許文献1には、カバー部材15と蛍光体層13とを接着し、カバー部材15を熱伝導率の高い材料で構成することにより、蛍光体層13から発生した熱をカバー部材15を通じて放熱し、蛍光体層13における蛍光体の劣化を抑制して、発光効率の低下を抑制できる旨が記載されている。
特開2013−211213号公報
ところで、上記蛍光体層13としては、通常耐熱性に優れるシリコーン樹脂等の封止材に蛍光体が分散されたもの等が用いられるが、広範な色域を得るために、水分により劣化し易い硫化物系蛍光体(SrGa:Eu、CaS:Eu等)を用いることがある。この場合には、水蒸気透過性の高いシリコーン樹脂を封止材として使用できず、比較的水蒸気透過性の低いオレフィン系重合体等の熱可塑性樹脂を用いる場合がある。
しかし、オレフィン系重合体等の熱可塑性樹脂を蛍光体の封止材として用いる場合、シリコーン樹脂等に比べて耐熱性が低いことから、LED素子12からの熱や蛍光体の波長変換時の発熱等により、蛍光体層13における封止材としての樹脂が、黄変等の熱劣化や熱変形する等の不具合が生じる場合があることが判明した。ここで、黄変が進行すると焦げた状態となり、次第に輝度が低下してしまう。
そこで、本発明の目的は、リモートフォスファー構造を有するエッジ型バックライトユニットにおいて、蛍光体層における封止材として熱可塑性樹脂を用いる場合にも、封止材の熱劣化や熱変形等の不具合を防止することができる波長変換部材、光変換導光ユニット、光源装置及び表示装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決する方途について鋭意検討した。図1に示した光源装置200においては、蛍光体層13のカバー部材15の近傍領域の熱は、カバー部材15を通して十分に放熱される。これに対して、蛍光体層13の中央部分の熱もカバー部材15を通して放熱されるが、放熱経路がカバー部材15近傍領域よりも長いため、中央部分の熱は、カバー部材15に十分に伝えることができず、放熱が不十分となる。
蛍光体層13の中央部分は、LED素子12から照射される励起光の強度が最も高く、熱を最も効率的に放熱すべき部分である。それにもかかわらず、放熱が不十分であるため、蛍光体層13の中央部分の封止材が熱劣化や熱変形してしまうのである。
こうした不具合を解決する簡便な方法として、図2に示した光源装置300のように、蛍光体層13と導光板14とを一体化して、蛍光体層13の中央部分の熱を導光板14に伝えて放熱することが考えられる。しかし、本発明者らによる検討の結果、図2に示した光源装置300においては、蛍光体層13の放熱の問題は解決できるものの、導光板14の蛍光体層13近傍の表面において輝度が非常に高くなり、導光板14面内の輝度の均一性が低下する問題が新たに生じることが判明した。
即ち、蛍光体層13は光の散乱体であり、ランバート則にほぼ従って光が出射される。一般に、封止材の屈折率は導光板14の屈折率と同程度であるため、蛍光体層13から導光板14に入射する際、光はほぼ屈折しない。そのため、蛍光体層13を出射した光は、導光板14の表面に対して小さな角度(大きな入射角)でも入射してしまう。
この輝度の不均一性を改善するために、カバー部材15を導光板14の中心方向(図において右側)に伸ばしてカバー部材15により光を反射させたとしても、カバー部材15の端部の近傍において、光の多くが導光板から出てしまい、輝度の不均一性は改善されない。また、伸ばしたカバー部材15を光吸収性のものに変更すれば、輝度の均一性は確保できるものの、今度は輝度自体が非常に低くなってしまう。
そこで、本発明者らは、図2に示した光源装置300のような、蛍光体層13と導光板14とを一体化させることなく、蛍光体層13における封止材の不具合を解決する方途について鋭意検討した結果、蛍光体層13の主面に、LED素子12からの熱や波長変換時に発する熱を放出できる透明ヒートシンク部材を接合することが極めて有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の要旨構成は以下の通りである。
<1> 入射光の少なくとも一部を波長変換して前記入射光とは異なる波長の出射光を放出する波長変換部材であって、少なくとも蛍光体と封止材とを含む蛍光体層と、該蛍光体層の主面の少なくとも一方に接合された透明ヒートシンク部材とを備えることを特徴とする波長変換部材である。
<2> 前記蛍光体層がシート状であり、前記透明ヒートシンク部材が前記蛍光体層の厚みよりも大きな幅を有する、前記<1>に記載の波長変換部材である。
<3> 前記透明ヒートシンク部材の面のうち、前記蛍光体層との接合面及び該接合面に対向する面を除く、少なくとも1つに光反射層が配置されている、前記<1>または<2>に記載の波長変換部材である。
<4> 前記透明ヒートシンク部材の面のうち、前記蛍光体層との接合面、該接合面に対向する面、及び前記蛍光体層の前記接合面に対向する主面の少なくとも1つに反射防止層が配置されている、前記<1>〜<3>のいずれかに記載の波長変換部材である。
<5> 前記蛍光体層の主面のうち、前記透明ヒートシンク部材との接合面に対向する主面に反射防止層が配置されている、前記<4>に記載の波長変換部材である。
<6> 前記封止材が熱可塑性樹脂である、前記<1>〜<5>のいずれかに記載の波長変換部材である。
<7> 前記蛍光体は硫化物系蛍光体である、前記<1>〜<6>のいずれかに記載の波長変換部材である。
<8> 前記硫化物系蛍光体は、赤色硫化物蛍光体及び緑色硫化物蛍光体のうちの少なくともいずれかを含む、前記<7>に記載の波長変換部材である。
<9> 前記赤色硫化物蛍光体は、硫化カルシウム蛍光体であり、前記緑色硫化物蛍光体は、チオガレート蛍光体である、前記<8>に記載の波長変換部材である。
<10> 前記蛍光体層の少なくとも一方の主面に、前記蛍光体層への水蒸気の浸入を抑制する水蒸気バリアフィルムが配置されている、前記<7>〜<9>のいずれかに記載の波長変換部材である。
<11> 少なくとも1つの側面の側から入射する光を正面の側に導光する導光板と、前記導光板の少なくとも1つの側面側に配置される、前記<1>〜<10>のいずれかに記載の波長変換部材とを備え、前記波長変換部材は、前記蛍光体層と前記透明ヒートシンク部材との接合面が、前記導光板の少なくとも1つの側面に平行に配置されていることを特徴とする光変換導光ユニットである。
<12> 前記波長変換部材の蛍光体層が、前記透明ヒートシンク部材と前記導光板との間に配置されている、前記<11>に記載の光変換導光ユニットである。
<13> 前記導光板の主面の周縁部及び前記波長変換部材を挟持するサポート部材を更に備える、前記<11>または<12>に記載の光変換導光ユニットである。
<14> 前記波長変換部材と前記導光板との間が、屈折率が1.12以下の材料で満たされている、前記<11>〜<13>のいずれかに記載の光変換導光ユニットである。
<15> LED素子と、前記<11>〜<14>のいずれかに記載の光変換導光ユニットとを備えることを特徴とする光源装置である。
<16> 前記<15>に記載の光源装置を備えることを特徴とする表示装置である。
本発明によれば、リモートフォスファー構造をエッジ型のバックライトに適用したエッジ型バックライトユニットにおいて、蛍光体層における封止材として熱可塑性樹脂を用いる場合にも、樹脂の熱劣化や熱変形等の不具合を防止することができる。
特許文献1に記載された光源装置の構成を示す図である。 蛍光体層と導光板とを一体化した光源装置を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る波長変換部材を示す図である。 蛍光体層の構成を示す図である。 光反射層の配置例を示す図である。 反射防止層の配置を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る光変換導光ユニットを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る別の光変換導光ユニットを示す図である。 カバー部材の配置を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る光源装置を示す図である。 実施例1及び2並びに比較例1及び2に関する輝度分布を示す図である。
(波長変換部材)
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に従う波長変換部材を示している。図3(a)は前後方向の断面図、図3(b)は斜視図をそれぞれ示している。なお、図1及び2と同じ構成には同じ符号が付されている。以下、図3(a)に示した方向(前後、上下、左右)の表現を必要に応じて使用する。
図3に示す波長変換部材1は、入射光の少なくとも一部を波長変換して入射光とは異なる波長の出射光を放出する波長変換部材であり、少なくとも蛍光体と封止材とを含む蛍光体層13と、該蛍光体層13の主面の少なくとも一方に接合された透明ヒートシンク部材16とを備えることを特徴とする。ここで、蛍光体層13の主面は、蛍光体層13の面のうち、面積が大きな2つの面を意味している。
透明ヒートシンク部材16は、図3(a)および(b)に示すように、蛍光体層13の2つの主面の一方のみに設けてもよく、また、図3(c)および(d)に示すように、蛍光体層13の両主面に設けてもよい。ここで、透明ヒートシンク部材16を蛍光体層13の両主面に設ける場合には、2つの透明ヒートシンク部材16の幅(左右方向)は、同じでも違っていてもよい。
透明ヒートシンク部材16は、放熱の点では蛍光体層13の両主面に設けることが好ましいが、後述のように、その幅(左右方向)の制約や、蛍光体層13とLED素子12との距離をなるべく大きくすることとの要件を考慮して、蛍光体層13の両主面に設けるか、一方の主面に設けるかを決定すればよい。
図4は、蛍光体層13の構成を示している。蛍光体層13は、蛍光体13aがLED素子12からの光を吸収し、所定の波長の光を放射する。図4(a)に示すように、蛍光体13aは、封止材13bによって封止され担持されている。蛍光体13aとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、硫化物系蛍光体、酸化物系蛍光体、窒化物系蛍光体、フッ化物系蛍光体等を用いることができる。
本発明においては、広範な色域を得ることができる硫化物系蛍光体を用いることが好ましい。また、所望とする吸収帯域、発光帯域等に応じて、1種又は複数種の蛍光体を選択して組み合わせて使用することができる。
硫化物系蛍光体の具体例としては、例えば、ユウロピウムで賦活した硫化カルシウム(CaS:Eu)、硫化ストロンチウム(SrS:Eu)、ストロンチウムチオガレート(SrGa:Eu)、カルシウムチオガレート(CaGa:Eu)等を挙げることができる。また、カルシウムやストロンチウムが互いに置換されていてもよく、例えば、ユウロピウムで賦活した硫化カルシウムストロンチウム((Ca,Sr)S:Eu)、ストロンチウムカルシウムチオガレート((Sr,Ca)Ga:Eu)等を挙げることができる。更に、カルシウムやストロンチウムの一部がマグネシウムやバリウムに置換さてれていてもよく、例えば、ユウロピウムで賦活した硫化ストロンチウムカルシウムバリウム((Sr,Ca,Ba)S:Eu)、ストロンチウムバリウムチオガレート((Sr,Ba)Ga:Eu)、ストロンチウムカルシウムバリウムマグネシウムチオガレート((Sr,Ca,Ba,Mg)Ga:Eu)等を挙げることができる。更にまた、ガリウムの一部がアルミニウムやインジウムで置換されていてもよく、(Ca,Sr,Ba,Mg)(Al,Ga,In):Euで表されるチオガレート等を挙げることができる。また、硫黄の一部がセレンに置換されていてもよく、例えば、Ca(S,Se):Eu、(Ca,Sr)(S,Se):Eu等で表される蛍光体を挙げることができる。またあるいは、硫黄の全部がセレンに置換されたセレン化物蛍光体も硫化物蛍光体と同様に用いることができ、例えば、ユウロピウムで賦活したセレン化カルシウム(CaSe:Eu)、セレン化ストロンチウム(SrSe:Eu)、セレン化カルシウムストロンチウム((Ca,Sr)Se:Eu)等を挙げることができる。なお、ユウロピウム賦活硫化物蛍光体は、共賦活剤として、マンガン、リチウム、セリウム、ガドリニウム、塩素を含有していてもよい。
その他の硫化物系蛍光体の具体例としては、例えば、酸硫化イットリウム(YS:Eu)、酸硫化ランタン(LaS:Eu)、酸硫化ガドリニウム(GdS:Eu)等を挙げることができる。
また、青色LEDのLED素子12を用いて白色光を得るために、硫化物系蛍光体は、緑色蛍光体及び赤色蛍光体のうちの少なくともいずれかを含むことがより好ましい。ここで、緑色蛍光体としては、チオガレート蛍光体を用いることが好ましく、赤色蛍光体としては、CaS蛍光体を用いることが好ましい。
更に、マゼンダLEDのLED素子12を用いて白色光を得るためには、硫化物系蛍光体は、緑色蛍光体を含むことがより好ましい。ここで、緑色蛍光体としては、チオガレート蛍光体を用いることが好ましい。
マゼンダLEDは、青色LEDと、赤色蛍光体とを有する。より具体的には、マゼンダLEDは、青色LEDチップと赤色蛍光体を含む封止材とからなる。赤色蛍光体は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、フッ化物系蛍光体、酸化物系蛍光体、窒化物系蛍光体等を用いることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記フッ化物系蛍光体の具体例としては、KTiF:Mn4+、BaTiF:Mn4+、NaTiF:Mn4+、KZrF:Mn4+、KSiF:Mn4+、A(M1−s,Mn)Fで表される公知のフッ化物系蛍光体などが挙げられる[但し、Aは、K(カリウム)及びCs(セシウム)の少なくともいずれかの元素であり、Mは、Si(シリコン)及びTi(チタン)の少なくともいずれかの元素であり、x、y及びzは、それぞれ、1.7≦x≦2.1、0<y≦0.2、5.3≦z≦6.3を満たす数値である。]。前記酸化物系蛍光体の具体例としては、(Ba,Sr)SiO:Eu、などが挙げられる。前記窒化物系蛍光体の具体例としては、CaSi:Eu、SrSi:Eu、BaSi:Eu、(Ca,Sr,Ba)Si:Eu、Ca(Al,Si)12(O,N)16:Eu(0<x≦1.5)、CaAlSi:Eu、CaSiN:Eu、CaAlSiN:Eu、(Sr,Ca)AlSiN:Eu、などが挙げられる。フッ化物系蛍光体は発光スペクトルのピーク波長がおよそ630nmであり、ピーク幅が狭いので輝度が高く好ましい。
青色LEDを用いた場合と比べて、マゼンダLEDを用いた場合は、本発明の波長変換部材の蛍光体層の発熱が少ないので好ましい。マゼンダLEDを用いた場合は、本発明の波長変換部材の蛍光体層には赤色蛍光体が無くて緑色蛍光体だけで済むため、蛍光体層の発熱が少なくなるからである。
蛍光体の量は、例えば、蛍光体がSrGa:EuやCaS:Euの場合には、蛍光体層13の厚さ方向(左右方向)の投影で、例えば1〜1000mg/cmとすることができる。蛍光体の量は、励起光及び蛍光とが合わさって目的の色度となるよう、調整すればよい。
封止材13bの材料は、LED素子から放射された光を良好に透過し、蛍光体13aを封止できるものであれば、特に制限されない。封止材13bの材料は、後述する透明ヒートシンク部材16と同様な特徴を備える材料を用いることが好ましいが、透明ヒートシンク部材16と同じ材料でもよいし、異なる材料でもよい。ただし、封止材13bと透明ヒートシンク部材16の材料とは、屈折率が近いことが好ましい。具体的には、それらの屈折率の差が0.1以下、好ましくは0.05以下、より好ましくは0.02以下である。なお、封止材13bの屈折率は、例えばアクリルの場合1.5であり、一般には1.3〜1.6程度である。
封止材13bとして、第1に、蛍光体層13から発光された光を効率よく透過させるものであることが好ましい。第2に、蛍光体層13の冷却を熱伝導によってより促進するよう、熱伝導性の高いものが好ましい。第3に、機械的耐熱性を有しているものが好ましい。第4に、耐黄変性を有することが好ましい。これらの特性を有する公知の材料を適宜選択して用いることができる。また、水分により劣化し易い硫化物系蛍光体(SrGa:Eu、CaS:Eu等)を用いる場合には、封止材13bが比較的水蒸気透過性の低い材料を用いるのが好ましい。
樹脂は熱伝導性がガラスより劣るが、安価で加工がしやすい。中でも非晶性樹脂のアクリルは、光透過性に優れ、耐黄変性にも優れ、機械的耐熱性がPC等と比べれば劣るが、使用には十分な機械的耐熱性を有するため、好ましい。
しかし、アクリルは水蒸気を透過しやすいため、硫化物系蛍光体へは使用することはできない。また、シリコーン樹脂はアクリルと同等以上の特性を有しているが、やはり水蒸気を透過しやすいので、硫化物系蛍光体には使用することができない。この点、COP(シクロオレフィン重合体)などのオレフィン系樹脂は光透過性、耐熱性に優れるが、耐黄変性はアクリルより劣るものの、水蒸気を透過させにくいため、硫化物系蛍光体を用いる場合には好ましい。これにより、LED素子からの熱や蛍光体の波長変換時の発熱等による封止材13bの熱劣化や熱変形を抑制することができる。
また、封止材13bと透明ヒートシンク部材16とは、それらの線膨張係数の値が近いことが好ましい。具体的には、封止材13bの線膨張係数に対する透明ヒートシンク部材16の線膨張係数の比は、0.9〜1.1、好ましくは0.95〜1.05、より好ましくは、0.99〜1.01である。
蛍光体層13の形状は、特に制限されないが、例えばシート状、短冊状やリボン状等である。蛍光体層の幅(図1(a)における上下方向)は、導光板14の厚さ(上下方向)と同程度にする。また、蛍光体層の長さ(図1(a)における前後方向)は、導光板14の幅(前後方向)と同程度にする。更に、蛍光体層13の厚さ(図1(a)における左右方向)は、数10μm〜数mmである。場合によっては、長さ方向(図1(a)における前後方向)において、複数に分割されていてもよい。幅方向(図1(a)における上下方向)においても同様である。
蛍光体層13を製造する方法としては、いわゆる押出成形によるシート成形技術を用いることができる。具体的には、蛍光体13aと封止材13bとを混合し、得られた蛍光体含有樹脂組成物を熱溶融させた後、熱溶融した組成物をTダイにて押出してシートを作製し、適切なサイズに切断することにより製造することができる。
また、別の製造方法としては、塗工(塗布)を用いることができる。具体的には、封止材13bを溶剤に溶解させ、更に蛍光体13aを添加して分散させて蛍光体塗料を作成し、この蛍光体塗料を、塗工機を用いて、図4(b)に示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の基材13cに塗布し、溶媒を揮発させ乾燥して蛍光体層23を作製することができる。
更に、必要に応じて、図4(c)に示すように、PET等のカバー部材13dを熱融着(ラミネート)して蛍光体層33を製造してもよい。更にまた、封止材13bとしてポリビニルアルコール等の水溶性樹脂と水とを用いて水性の蛍光体塗料を作成し、例えばガラスからなる基材へ塗工して作製することもできる。また、樹脂の代わりに、封止材として、いわゆる「水ガラス」を用いてもよい。
また、塗工によって蛍光体層13を製造する場合、基材13cとしては、後述する水蒸気バリアフィルムを用いることができる。この場合、例えば、水蒸気バリアフィルム上に蛍光体層13を設け、その蛍光体層13側を透明ヒートシンク部材16側にして接合することにより波長変換部材を得ることができる。
更に、塗工によって蛍光体層13を製造する場合、透明ヒートシンク部材16を基材13cとして用いることもできる。この場合、蛍光体層13の製造と、蛍光体層13と透明ヒートシンク部材16との接合を同時に行うことができ、波長変換部材1の製造工程を減らすことができる。
なお、蛍光体層13には、必要に応じて、蛍光体13aに加えて、光吸収が非常に少ない無機物等の粒子を添加してもよい。封止材の屈折率と添加した粒子の屈折率とが違えば、この粒子によって、励起光を散乱させることにより、励起光の蛍光体への吸収を高めることができるため、蛍光体13aの添加量を低減することができる。また、添加した粒子が封止材より熱伝導性が高い場合には、蛍光体13aが発した熱を透明ヒートシンク部材16により良好に伝導させて放熱させることができる。
透明ヒートシンク部材16は、蛍光体層13に接合されており、蛍光体層13からの光(蛍光、励起光)を効率よく透過させ、かつ蛍光体層13の発熱を放熱する。これにより、蛍光体層13の封止材13bが熱劣化や熱変形するのを抑制することができる。本発明において、透明ヒートシンク部材16が蛍光体層13に「接合」されているとは、透明ヒートシンク部材16と蛍光体層13が空気層を挟まずに一体化されていることを意味している。
透明ヒートシンク部材16を蛍光体層13に接合する方法としては、透明ヒートシンク部材16と蛍光体層13の封止材13bとの材料が熱可塑性樹脂の場合には、熱融着により行うことができる。また、透明ヒートシンク部材16と蛍光体層13の封止材13bの材料が異なる場合には、接着剤を用いて行うことができる。
ここで、光学用の接着剤を用いることが好ましい。ここでの接着剤には粘着剤が含まれ、粘着テープも含まれる。粘着剤や粘着テープも同様に、光学用のものを用いることが好ましい。ここで、「光学用」とは、無色透明等の特性を備えていることを意味している。また、接着剤の層の厚さ、粘着剤の層の厚さおよび粘着テープの厚さは極めて薄いことが好ましい。
透明ヒートシンク部材16の形状は、特に制限されず、導光板等の設計に合わせた適切な形状とすることができる。例えば、直方体や、直方体の面にテーパー加工を施した形状とすることができる。
透明ヒートシンク部材16のサイズとしては、厚さ(上下方向)が、蛍光体層13の幅(上下方向)と同程度、長さ(前後方向)は、蛍光体層13の長さ(前後方向)と同程度とする。
また、透明ヒートシンク部材16の幅(左右方向)は、蛍光体層13の厚みよりも大きく、透明ヒートシンク部材16の厚さ(上下方向)よりも広い(大きい)ことが好ましい。ここで、透明ヒートシンク部材16の「幅」とは、透明ヒートシンク部材16と蛍光体層13との接合面に垂直な方向の透明ヒートシンク部材16のサイズを意味しており、蛍光体層13の「厚み」とは、透明ヒートシンク部材16と蛍光体層13との接合面に垂直な方向のサイズを意味している。
放熱の点では、透明ヒートシンク部材16の幅は広ければ広いほど好ましいが、導光板14のサイズに付帯する、「蛍光体層13+透明ヒートシンク部材16+LED素子12」のサイズが大きくなってしまうため、大きすぎることは好ましくない。
これらを考慮して、透明ヒートシンク部材16の幅(左右方向)は、透明ヒートシンク部材16の厚さ(上下方向)の1/4〜4倍、好ましくは1/2〜2倍、より好ましくは等倍とする。ただし、スペースが許容される場合には、透明ヒートシンク部材16の幅は、透明ヒートシンク部材16の厚さの4倍でも構わない。また、蛍光体層13の放熱が十分に確保できるならば、透明ヒートシンク部材16の幅は、透明ヒートシンク部材16の厚さの1/4未満でも構わない。
透明ヒートシンク部材16を蛍光体13層の両主面上に設ける場合(図3(c)および(d))、それら2つの幅の合計幅で考えればよい。即ち、合計幅は透明ヒートシンク部材16の厚さ(上下方向)の1/4〜4倍、好ましくは1/2〜2倍、より好ましくは等倍とする。
一般に、導光板14の厚さ(上下方向)は、0.1〜10mmであるため、例えば導光板14の厚さ(上下方向)が3mmの場合、透明ヒートシンク部材16の厚さ(上下方向)は、例えば3mmである。なお、透明ヒートシンク16は、蛍光体層13と同様に、厚さ方向または長さ方向に分割して構成してもよい。
また、透明ヒートシンク部材16の材料としては、第1に、蛍光体層13から発光された光を効率よく透過させるものであることが好ましい。第2に、蛍光体層13の冷却を熱伝導によってより促進するよう、熱伝導性の高いものが好ましい。第3に、機械的耐熱性が高いことが好ましい。第4に、耐黄変性が高いことが好ましい。これらの特性を有する公知の材料を適宜選択して用いることができる。
第1の要件から、光吸収のないものが好ましい。励起光及び蛍光の波長領域において、光吸収がないか、光吸収がわずかであることが好ましい。このような特徴を備える場合、材料は、可視光に対して無色であるか、白色(白濁)である。全光線透過率(直進光だけでなく、拡散光も含む)は、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上が更に好ましい。
具体的な材料としては、更に透明なものが好ましく、熱可塑性樹脂のうち、非晶質のものが挙げられる。具体的には、PMMA(アクリル)、COP、COC(シクロオレフィン共重合体)、PC(ポリカーボネート)、PS(ポリスチレン)、SEP(スチレンエチレンプロピレン共重合体)、SEPS(スチレンエチレンプロピレンスチレン共重合体)、SEBS(スチレンエチレンブチレンスチレン共重合体)、MS(MMA(アクリル)とスチレンとの共重合体)、AS(アクリロ二トリルスチレン)、PAR(ポリアリレート)、TPX(4−メチルペンテン−1の重合体、登録商標)、Optimas(スチレン・メチル=メタクリラート・ビニルシクロヘキサン共重合体、登録商標)等を挙げることができる。
また、熱可塑性樹脂のうち、結晶性樹脂も用いることができる。結晶化した樹脂は白濁しているが、光は散乱されながらも透過する。例えば、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ABS(アクリロ二トリルブタジエンスチレン)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PBAT(ポリブチレンアジペートテレフタレート)、PBS(ポリブチレンサクシネート)、PBSA(ポリブチレンサクシネートアジペート)、PLA(ポリ乳酸)、PA(ポリアミド)、POM(ポリアセタール)、PVF(ポリフッ化ビニル)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、ECTFE(クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PVC(ポリ塩化ビニル、)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等を挙げることができる。なお、結晶性樹脂は、必ずしも結晶化状態でなくてもよく、非晶質状態でもよい、非晶質状態であれば、光は散乱されずに透過する。
更にまた、透明ヒートシンク部材16の材料としては、透明な熱硬化性樹脂、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等も用いることができる。また、透明な光硬化性樹脂も用いることができる。更にまた、ガラス、サファイア、蛍石(CaF)、ダイヤモンドなどの無機物でもよい。
第2の要件から、熱伝導性の高いものが好ましく、無機物が好ましい。無機物は、樹脂のような有機物よりも、熱伝導性が高い。熱伝導率としては、アクリルは0.17〜0.25W/m/K、ガラスは0.55〜0.75W/m/K、石英ガラスは1.4W/m/K、蛍石は10W/m/Kを例示できる。
第3の要件から、機械的耐熱性の高いものが好ましく、無機物が好ましい。具体的には、ガラス、サファイア、蛍石(CaF)、ダイヤモンドなどを例示できる。または、熱可塑性樹脂のうち、荷重たわみ温度が高く、ガラス転移温度Tgが高い特性を備えているものも用いることができる。好ましくは、荷重たわみ温度が60℃以上、より好ましくは80℃以上、更に好ましくは100℃以上、最も好ましくは120℃以上である。
また、Tgが荷重たわみ温度と同程度であることが好ましい。具体的な材料としては、PMMA、COP、COC、PC、PAR、PTFE等を挙げることができる。あるいはまた、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂も用いることができる。
なお、透明ヒートシンク部材16に機械的な耐熱性が必要となるのは、蛍光体層13からの熱伝導によって透明ヒートシンク部材16の温度が上昇するためである。
第4の要件から、耐黄変性の高いものが好ましく、無機物が好ましい。具体的には、ガラス、サファイア、蛍石(CaF)、ダイヤモンドなどを例示できる。または、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることもできる。あるいはまた、熱可塑性樹脂のうち、PMMA、COP、COC、PC、SEP、SEPS、SEBS、MS、AS、PAR、TPX(登録商標)、Optimas(登録商標)、PVF、PVDF、PCTFE、PTFE、FEP、PFA、ECTFE、ETFE、PVC、PEEK等を用いることができる。
上記4つの要件全てを満たす材料のうち、一般的なものはガラスである。ガラスは、樹脂よりも加工性は劣るものの、その点を除けば、透明ヒートシンク16の材料としては最も好ましい。また、樹脂は、熱伝導性がガラスより劣るものの、安価で加工が容易である。中でも非晶性樹脂のアクリルは、光透過性に優れ、耐黄変性にも優れている。更に、機械的耐熱性はPC等に比べて劣るものの、使用には十分な耐熱性を有している。
更に、シリコーン樹脂は、上記4つの要件についてアクリルと同等以上の特性を有しており、好ましい。更にまた、COPは光透過性、耐熱性に優れている。耐黄変性についてはアクリルより劣るものの、使用には十分な耐黄変性を有している。
また、透明ヒートシンク部材16の材料は、無機物と有機物との複合物であってもよい。例えば、ガラスの粒子(球等の粒状、針状、板状等)を、その粒子と屈折率が近い透明な樹脂へ分散した複合物を挙げることができる。
また、図5に示すように、透明ヒートシンク部材16の面のうち、蛍光体層13との接合面及び該接合面に対向する面を除く、少なくとも1つに光反射層17が配置されていることが好ましい。光反射層17は、蛍光体層13から透明ヒートシンク部材16へ進行する光(励起光及び蛍光)が透明ヒートシンク部材16を通過して、導光板14へ高効率で導くようにするものである。
光反射層17は、透明ヒートシンク部材16と必ずしも一体化してなくてもよい。つまり、透明ヒートシンク部材16とは一体化していない別途の光反射層17を透明ヒートシンク部材16へ近接して配置してもよい。
光反射層17を設けない場合、透明ヒートシンク部材16の、光が入射面あるいは出射面以外の面から光が漏れる場合があり、透明ヒートシンク部材16の光の出射面から出射する光量が小さくなり、導光板14へ入射する光量が小さくなる。その結果、導光板14から出射する光の輝度が低くなってしまう。また、漏れた光が、いわゆる迷光となり、導光板14の、透明ヒートシンク部材16と近接する面ではない面に入射してしまう。そのような光の多くは、導光板14内で全反射できないため、蛍光体層13に近傍の面から出射してしまい、その部分の輝度が他の領域よりも高くなってしまう。
図5は、光反射層17の配置例を示している。ここで、透明ヒートシンク部材16の形状は直方体である。図5(a)に示すように、透明ヒートシンク部材16の上面及び下面に光反射層17が配置することが好ましい。図5(b)は、図5(a)に示した構造の前後方向の断面図を示している。また、図5(c)においては、透明ヒートシンク部材16の前面及び後面に光反射層17が配置されており、図5(d)においては、透明ヒートシンク部材16の上面、下面、前面及び後面に光反射層17が配置されている。
光反射層17の材料は、光を反射するものであればよく、公知のものを用いることができる。また、反射は、拡散反射でもよいし、鏡面反射でもよく、鏡面反射が好ましい。更に、光反射層17の反射率は高いことが好ましく、具体的には、全光線反射率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。加えて、反射率は、励起光及び蛍光の波長領域の全域に亘って高いことが好ましい。
これらの特徴を有する光反射層17としては、プラスチックフィルム、ガラス球、接着材等で構成された反射シートを挙げることができる。また、硫酸バリウム等の白色粉体あるいは酸化チタン等の白色顔料を樹脂塗料に分散し、透明ヒートシンク部材16に塗布して形成された白色塗膜を用いることもできる。また、透明ヒートシンク部材16に塗布する代わりに、別途基材を用意してその基材に塗布し、白色塗膜の光反射層付きの基材を透明ヒートシンク部材16の面上に配置することもできる。
また、光反射層17を金属薄膜で設ける場合、その材料としては、アルミニウムや銀、ロジウム、金、白金等を用いることができる。中でも、アルミニウムは安価で、可視光の反射率が90%以上であるため好ましい。これらの金属材料を用いて、真空蒸着やスパッタリング等によって、透明ヒートシンク部材16の面上に、金属薄膜を設けることができる。
上記金属薄膜を設けるに当たり、透明ヒートシンク部材16の面は平滑であることが好ましく、光学的に平滑、即ち鏡面であることがより好ましい。また、別途に基材を用意して基材上に金属薄膜を設け、金属薄膜の光反射層付きの基材を透明ヒートシンク部材16の面上に設けてもよい。
更に、光反射層17は、誘電体の多層薄膜からなる、いわゆる誘電体ミラーであってもよい。ここで、誘電体材料としては、低屈折率のSiO、高屈折率のTiOを挙げることができる。これらの薄膜を適宜設定し、可視光の波長領域の広い領域で反射率が高くなるよう、多層薄膜を作製する。多層薄膜の作製方法としては、真空蒸着やスパッタリング等を用いることができる。
また、図6に示すように、透明ヒートシンク部材16の面のうち、蛍光体層13との接合面、該接合面に対向する面、及び前記蛍光体層の前記接合面に対向する主面の少なくとも1つに反射防止層18が配置されていることが好ましい。これにより、透明ヒートシンク部材16の蛍光体層13との接合面または/及び接合面に対向する面での光の反射を防止して、透明ヒートシンク部材16に入射した光を導光板14に効率的に導くことができる。特に、蛍光体層13との接合面に対向する面及び蛍光体層13の接合面に対向する主面では、空気との屈折率の差が大きく、光の反射が大きいため、これらの面の少なくとも一方に反射防止層18が配置されていることが好ましい。
図6(a)は、反射防止層18が透明ヒートシンク部材16の蛍光体層13との接合面に対向する面に配置されている例を示しており、図6(b)は、反射防止層18が透明ヒートシンク部材16の蛍光体層13との接合面に配置されている例を示している。また、図6(c)に示すように、反射防止層18を、蛍光体層13の主面のうち、透明ヒートシンク部材16との接合面に対向する主面に配置することもできる。
反射防止層18の材料としては、公知のものを用いることができる。透明ヒートシンク部材16の材料がガラスである場合、例えば、フッ化マグネシウム(屈折率1.38)の薄膜(厚さ約100nm)を用いることができる。これにより、光(励起光及び蛍光)を、より効率的に導光板に導くことができる。
更に、蛍光体層13の少なくとも一方の主面に、蛍光体層13への水蒸気の浸入を抑制する水蒸気バリアフィルムが配置されていることが好ましい。この水蒸気バリアフィルムは、PET等のプラスチック基板や、フィルムの表面に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素等の金属酸化物薄膜を形成したガスバリア性フィルムで構成することができる。また、PET/SiO/PET等の多層構造のものを用いてもよい。
(光変換導光ユニット)
図7は、本発明の第2の実施形態に係る光変換導光ユニットを示している。この図に示す光変換導光ユニット10は、少なくとも1つの側面の側から入射する光を正面の側に導光する導光板14と、導光板14の少なくとも1つの側面側に配置される、上記した本発明の第1の実施形態に係る波長変換部材1とを備える。ここで、波長変換部材1は、蛍光体層13と透明ヒートシンク部材16との接合面が、導光板14の少なくとも1つの側面に平行に配置されていることを特徴とする。
波長変換部材1における蛍光体層13は、図7に示すように、透明ヒートシンク部材16を導光板14側に向けて配置することができる。また、図8に示すように、蛍光体層13を導光板14側に向けて配置することができる。これらの配置のうち、図8に示すように、蛍光体層13を導光板14側に向けて配置することが好ましい。
透明ヒートシンク部材16を蛍光体層13の両主面上に設け、2つの透明ヒートシンク部材16の幅が異なる場合には、幅の小さい方のものを導光板14側に向けて配置することが好ましい。なお、当然ながら、2つの幅が同じであれば、向きの区別は意味をなさない。
即ち、図7に示した光変換導光ユニット10においては、図8に示した光変換導光ユニット20に比べて、蛍光体層13が、LED素子に対してより近くに配置される。そのため、蛍光体層13において光が照射される領域のサイズが、LED素子の発光面のサイズとほぼ同じである。そのため、蛍光体層13において発光する領域のサイズが小さく、発光領域における単位面積当たりの発光量が多くなり、発熱が生じる箇所が集中することになる。
これに対して、図8に示した光変換導光ユニット20においては、蛍光体層13が、図7のユニット10に比べて遠くに配置される。そのため、蛍光体層13において光が照射される領域のサイズがLED素子の発光面のサイズより大きくなり、蛍光体層13において発光する領域のサイズが大きく、発光領域における単位面積当たりの発光量が少なくなる。その結果、発熱の集中が緩和されて、蛍光体層13の温度上昇が抑制され、光変換導光ユニット20の信頼性が向上する。
なお、図7および図8においては、波長変換部材1と導光板14とが完全に離間して配置されているが、波長変換部材1と導光板14(即ち、蛍光体層13又は透明ヒートシンク部材16と導光板14)とが接触して配置されていてもよい。波長変換部材1と導光板14(即ち、蛍光体層13又は透明ヒートシンク部材16と導光板14)とを接触して配置する場合には、それらが部分的に離間されて、それらの間に、例えば空気層が存在する状態となるか、それらが貼り付いてそれらの間に空気層が存在しない状態のどちらかになる。空気層が存在していると、輝度の均一性が確保されるため、好ましい。一方もし、波長変換部材1と導光板14とが貼り付いて、例えば空気層が存在しないと、輝度の均一性が乏しくなるため好ましくない。本発明では、「接触して配置」には、部分的に離間されて波長変換部材1と導光板14との間に、例えば空気層が存在する配置も含み、波長変換部材1と導光板14とが貼り付いて、波長変換部材1と導光板14との間に、例えば空気層が存在しない配置は含まれない。
通常、導光板14は、硬質の材料(例えば、アクリル、ガラスなど)で形成されることが多い。導光板14の側の、波長変換部材1の面も硬質の材料(例えば、アクリル、ガラスなど)で形成されている場合、導光板14と波長変換部材1とを接触させても、それらが貼り付かないため、それらの間に空気層が存在する状態になる。この場合は導光板14と波長変換部材1とが接触して配置されることが好ましい。
一方、導光板14の側の、波長変換部材1の面が軟質の材料(例えばシリコーン樹脂)で形成されている場合、導光板14と波長変換部材1とを接触させると、それらが貼り付いて空気層が存在しない状態になるため、それらを接触させずに離間して配置することが好ましい。
また、本発明による光変換導光ユニット10または20は、図9に示すように、導光板14の主面の周縁部及び波長変換部材1を挟持するサポート部材19を更に備えることが好ましい。これにより、蛍光体層13と導光板14との位置ずれを抑制して、位置ずれにより導光板14への入射光が低減するのを抑制することができる。
導光板14としては、公知のものを用いることができ、その材料としては、屈折率が1.41以上である透明な樹脂が使用されるのが一般的である。具体的には、PMMA等のアクリルや、PC、COP、PLA等の透明で光透過性の高いものが使用される。または、ガラス等の透明な無機物を使用することもできる。
導光板14の形状は、一般的には矩形であり、厚さは、通常0.2〜3mmである。導光板14の裏面には、輝度均一化や、輝度向上のためのプリズムを設けることができ、または白色ドットを印刷等で施すことができる。
上述のように、波長変換部材1と導光板14とは離間されて配置され、互いに接近して配置されていることが好ましい。この場合、波長変換部材1と導光板14との間は、屈折率が1.12以下の材料で満たすことが好ましい。
波長変換部材1と導光板14との間を満たす材料の屈折率nは下記の式(1)により求めることができる。
n=LGP×sin( 90°−arcsin( AIR×sin(90°)/LGP)/sin(90°) (1)
ここで、LGPは導光板の屈折率であり、AIRは空気の屈折率である。通常、導光板14の材料はアクリルであるため、例えば、LGPをアクリルの屈折率である1.50とし、AIRを1とすると、屈折率nは1.12となる。
波長変換部材1と導光板14との間を、屈折率nが1.12を超える材料で満たす場合、励起光は蛍光のうちの一部が、導光板14内で全反射せず、蛍光体層13近傍の導光板14の表面から出てしまい、その部分の輝度が高くなってしまう場合がある。
ここで、波長変換部材1と導光板14との間を、屈折率が1.12以下の材料で満たすと、波長変換部材1を出射した光が導光板14に入射する際に光が屈折し、導光板14に入射した光は、導光板14の表面及び裏面にて全反射して導光され、輝度の導光板14面内の均一性を高めることができるのである。屈折率が1.12以下の材料は、例えば空気(屈折率:1.000292(0℃、1気圧))である。
(光源装置)
図10は、本発明の第3の実施形態に係る光源装置を示している。この図に示す光源装置100は、LED素子12と、上述の本発明の第2の実施形態に係る光変換導光ユニットとを備えることを特徴とする。
(表示装置)
更に、本発明の第4の実施形態に係る表示装置は、上記した本発明の第3の実施形態に係る光源装置を備えることを特徴とし、例えば、液晶ディスプレイパネルと、上記した本発明の第3の実施形態に係る光源装置とを備えることができる。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1及び2)
<波長変換部材の作製>
1.蛍光体層の作製
蛍光体としては、ユウロピウム賦活ストロンチウムチオガレート(SrGa:Eu、SGS)及びユウロピウム賦活硫化カルシウム(CaS:Eu、CS)を用いた。正珪酸四エチル(TEOS)を用いて、ゾルゲル反応によって、これら蛍光体の粒子の表面をSiOによって被覆した。
また、封止材としては、熱可塑性樹脂であるシクロオレフィン共重合体(ポリプラスチック社製、型番:TOPAS 6013)を用いた。
蛍光体層は、上記蛍光体及び封止材を用いて以下のように作製した。即ちまず、二軸混練機を用いて、混練温度240℃にて、シクロオレフィン共重合体樹脂に蛍光体SGS及び蛍光体CSを熱溶融混練してペレットにした(以下、「蛍光体ペレット」と称する)。その際、SGSが5重量%、CSが5重量%となるようにした。
次いで、蛍光体ペレットを単軸押出し機にて熱溶融し、Tダイを用いて押出成形し、幅約200mm、厚さ200μm程度、長さ数10mのシートを得た。このシートを機械加工して、蛍光体層を得た。蛍光体層本体のサイズは、約3mm×120mmである。
2.透明ヒートシンク部材の作製
透明ヒートシンク部材として、市販のアクリル製の角棒(3mm×3mm)を用い、機械加工により、長さ:110mmに切断した。その際、4つの側面は、サンドペーパーを用いて平滑化し、更に研磨剤を用いて研磨して光沢面にした。
上述のように作製した蛍光体層と透明ヒートシンク部材とを、粘着テープ(デクセリアルズ社製、型番:G9051)を用いて粘着し、接合した。また、光反射層として、反射シート(東レ製、商品名ルミラー、型番E60)を用いた。この反射シートの主要な材料はPETであり、厚さ50μmであり、透明ヒートシンク部材の4つの側面(即ち、光の入射面及び出射面以外の面)のうちの上下2つの側面にサポート部材を用いて隣接して配置した。こうして、本発明に係る光変換部材を作製した。
<光変換導光ユニットの作製>
導光板としては、市販のLEDバックライトパネルに使用されているものを分解して取り出し、使用した。この導光板の材料はアクリルで、葉書サイズ約100mm×150mm×5mm)である。裏面にはドットが設けられており、光の入射面は、葉書の短辺(即ち、約100mmの辺)に対応する端面である。4つの端面のうち、光入射面以外の端面上には、光反射層としての白色のシートが設けられている。また、裏面側にも、光反射層としての白色のシートを配置されている。
上記導光板を、上述のように作製した波長変換部材に貼り付かないように接触させて配置し、本発明に係る光変換導光ユニットを作製した。その際、実施例1は、透明ヒートシンク部材を蛍光体層と導光板との間に配置し、実施例2においては、蛍光体層を透明ヒートシンク部材と導光板との間に配置した。
<光源装置の作製>
LED素子としては、表面実装型の青色LED(日亜化学製、型番:MO−3931、サイズ:4020)9個を用い、ピッチ13mmでガラスエポキシ基板(幅5mm)に直線状に実装したものを励起光源として用いた。上記青色LEDには、2つのチップが直列で内蔵されており、順電圧Vは6V、定格順電流Iは150mA、発光波長は450nmである。なお、青色LEDを実装したガラスエポキシ基板の表面には、白色塗料を用いて白色に塗装した。
上記LED素子の光軸を光変換導光ユニットの光入射面に垂直に配置して、本発明に係る光源装置を作製した。
(比較例1)
実施例1と同様に光変換導光ユニットを作製した。ただし、透明ヒートシンク部材を設けず、蛍光体層と導光板とを互いに貼り付かないように接触させて配置した。その他の構成は実施例1と全て同じである。
(比較例2)
実施例1と同様に光変換導光ユニットを作製した。ただし、透明ヒートシンク部材を設けず、粘着テープ(デクセリアルズ社製、型番:G9051)を用いて導光板に蛍光体層を粘着し、接合した。その他の構成は実施例1と全て同じである。
<輝度の均一性の評価>
上記実施例1及び2、並びに比較例1及び2について、LED素子を電力1W(20mA)で点灯し、カメラ輝度・色度計(Radientimaging社製:PROMETRIC)を用いて、画面の輝度を測定し、輝度画像を得た。また、画面の上下方向の中央にて、画面の左右方向の輝度分布を得た。得られた輝度分布を図11に示す。
Figure 2017142381
表1に示すように、実施例1及び実施例2、並びに比較例1の輝度の均一性が高かった。これに対して、比較例2については、LED素子側の画面の端面近傍領域の輝度がとても高かったのに対して、LED素子の反対側の端面近傍領域の輝度は低く、輝度の均一性は低かった。
<信頼性の評価>
上記実施例1及び2、並びに比較例1及び2について、LED素子を点灯し、その後、蛍光体層の励起光が照射された部分における変形等の有無を目視で評価した。その際、発光素子は、電力6.5W(125mA、以下、「弱条件」と称する)及び電力8.1W(150mA、以下、「強条件」と称する)の2つの条件で行った。ここで、弱条件は、通常の発光素子の点灯条件よりもやや強い条件であるのに対して、強条件は、通常の発光素子の点灯条件よりも、かなり負荷の大きな条件であり、将来的な高負荷条件を想定したものである。よって、弱条件で蛍光体層に不具合が生じていなければ、光変換導光ユニット(波長変換部材)として全く問題はない。評価結果を表1に示す。
まず、弱条件での発光では、実施例1及び2、並びに比較例2については、蛍光体層の熱変形等は生じていなかった。これに対して、比較例1については、励起光が照射された部分がスポット状に溶けていた。これは、蛍光体の発熱の放冷が不十分であったために、励起光が照射された部分の封止材である樹脂が熱溶融するまで温度上昇したためと考えられる。
比較例1は、励起光が照射された部分の温度は、実施例1及び2、並びに比較例2よりも高いと考えられ、LED素子を長時間点灯させる場合、比較例1では、封止材である樹脂の劣化即ち黄変が、実施例1及び2、並びに比較例2よりも進行が早いと考えられる。このように、比較例1は信頼性が乏しく、実施例1及び2、並びに比較例2については高い信頼性を示した。
また、強条件での発光では、実施例2については、蛍光体層の熱変形等は生じていなかった。これに対して、実施例1については、励起光が照射された部分に多少変形が生じていた。また、比較例1及び2については、励起光が照射された部分がスポット状に溶けていた。このように、実施例2は、LED素子の出力が高い場合についても、高い信頼性を有していることが分かった。
<総合評価>
表1に示すように、実施例1及び2については、高い輝度の均一性及び弱条件での高い信頼性を有していた。特に、実施例2については、強条件についても高い信頼性を有していた。これに対して、比較例1については、輝度の均一性は高かったものの、信頼性については、弱条件及び強条件のいずれも低かった。また、比較例2については、輝度の均一性が低く、弱条件での信頼性は高かったものの、強条件での信頼性は低かった。
本発明によれば、リモートフォスファー構造をエッジ型のバックライトに適用したエッジ型バックライトユニットにおいて、蛍光体層におけるバインダーとして熱可塑性樹脂を用いた場合にも、樹脂の熱劣化や熱変形等の不具合を防止することができる。
1 波長変換部材
10,20 光変換導光ユニット
11 保持部材
12 LED素子
12a LEDチップ
12b LEDパッケージ
13,23,33 蛍光体層
13a 蛍光体
13b 封止材
13c 基材
13d カバー部材
14 導光板
15,19 カバー部材
16 透明ヒートシンク部材
17 光反射層
18 反射防止層
100,200,300 光源装置

Claims (16)

  1. 入射光の少なくとも一部を波長変換して前記入射光とは異なる波長の出射光を放出する波長変換部材であって、
    少なくとも蛍光体と封止材とを含む蛍光体層と、
    該蛍光体層の主面の少なくとも一方に接合された透明ヒートシンク部材と、
    を備えることを特徴とする波長変換部材。
  2. 前記蛍光体層がシート状であり、前記透明ヒートシンク部材が前記蛍光体層の厚みよりも大きな幅を有する、請求項1に記載の波長変換部材。
  3. 前記透明ヒートシンク部材の面のうち、前記蛍光体層との接合面及び該接合面に対向する面を除く、少なくとも1つに光反射層が配置されている、請求項1または2に記載の波長変換部材。
  4. 前記透明ヒートシンク部材と前記蛍光体層との接合面、前記透明ヒートシンク部材の前記接合面に対向する面、及び前記蛍光体層の前記接合面に対向する主面の少なくとも1つに反射防止層が配置されている、請求項1〜3のいずれかに記載の波長変換部材。
  5. 前記蛍光体層の主面のうち、前記透明ヒートシンク部材との接合面に対向する主面に反射防止層が配置されている、請求項4に記載の波長変換部材。
  6. 前記封止材が熱可塑性樹脂である、請求項1〜5のいずれかに記載の波長変換部材。
  7. 前記蛍光体は硫化物系蛍光体である、請求項1〜6のいずれかに記載の波長変換部材。
  8. 前記硫化物系蛍光体は、赤色硫化物蛍光体及び緑色硫化物蛍光体のうちの少なくともいずれかを含む、請求項7に記載の波長変換部材。
  9. 前記赤色硫化物蛍光体は、硫化カルシウム蛍光体であり、前記緑色硫化物蛍光体は、チオガレート蛍光体である、請求項8に記載の波長変換部材。
  10. 前記蛍光体層の少なくとも一方の主面に、前記蛍光体層への水蒸気の浸入を抑制する水蒸気バリアフィルムが配置されている、請求項7〜9のいずれかに記載の波長変換部材。
  11. 少なくとも1つの側面の側から入射する光を正面の側に導光する導光板と、
    前記導光板の少なくとも1つの側面側に配置される、請求項1〜10のいずれかに記載の波長変換部材と、
    を備え、
    前記波長変換部材は、前記蛍光体層と前記透明ヒートシンク部材との接合面が、前記導光板の少なくとも1つの側面に平行に配置されていることを特徴とする光変換導光ユニット。
  12. 前記波長変換部材の蛍光体層が、前記透明ヒートシンク部材と前記導光板との間に配置されている、請求項11に記載の光変換導光ユニット。
  13. 前記導光板の主面の周縁部及び前記波長変換部材を挟持するサポート部材を更に備える、請求項11または12に記載の光変換導光ユニット。
  14. 前記波長変換部材と前記導光板との間が、屈折率が1.12以下の材料で満たされている、請求項11〜13のいずれかに記載の光変換導光ユニット。
  15. LED素子と、請求項11〜14のいずれかに記載の光変換導光ユニットとを備えることを特徴とする光源装置。
  16. 請求項15に記載の光源装置を備えることを特徴とする表示装置。
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