JP2017142031A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気調和機のオープンパネルの裏面に設けられたリブの破損をより確実に防止する。【解決手段】空気調和機(1)は、キャビネット(4)と、キャビネット(4)を開閉するオープンパネル(2)と、キャビネット(4)に収納され、塵埃を収容するダストボックス(5)と、を備えている。オープンパネル(2)の裏面には、オープンパネル(2)が閉じた状態でダストボックス(5)の側に突出するリブが複数設けられ、ダストボックス(5)が所定の収納位置に設置され、かつオープンパネル(2)が閉じた状態で、前記リブとダストボックス(5)との間に隙間が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、オープンパネルの裏面にリブが設けられた空気調和機に関する。
室内の気温、湿度、および空気清浄度等を調節する空気調和機の室内機は、フィルタを備えている。フィルタは、室内機が吸入する空気から塵埃を捕集し、室内熱交換器および室内ファンに塵埃が付着することを防止する。従って、フィルタは、室内機の内部を清潔に保ち、室内に向けて送風する空気の清潔さを維持するために重要である。
但し、フィルタに捕集された塵埃は、堆積が進むと、フィルタを目詰まりさせ、空気調和機を通る空気の流量を減少させるため、熱交換の性能を低下させる。そこで、近年では、フィルタの性能低下により確実に対処するため、フィルタの自動清掃が可能な空気調和機が開発されている。当該空気調和機では、フィルタはブラシによって自動清掃され、清掃後の塵埃がダストボックスの内部に集められる。
これに伴い、フィルタの自動清掃が可能な空気調和機の構成についても、様々な工夫がなされている。一例として、特許文献1には、フィルタの自動清掃が可能な空気調和機において、室内機をコンパクト化するための構成が開示されている。
特開2012−102982号公報(2012年5月31日公開)
一般的に、ダストボックスは、着脱自在な部材としてオープンパネルの内側に設けられている。このため、ダストボックスの内部に蓄積された塵埃の量が多くなった場合には、ユーザはオープンパネルを開き、ダストボックスをキャビネット内の所定の収納位置から取り外すことができる。続いて、ユーザはダストボックス内の塵埃を捨てた後に、当該ダストボックスを収納位置に再び取り付けることができる。そして、ユーザがオープンパネルを閉じることにより、ダストボックスの再装着が完了する。
なお、一部の空気調和機では、ダストボックスの再装着をより確実に行うために、オープンパネルの裏面(背面)には、ダストボックスを収納位置に押し込むガイド部材であるリブが設けられている。一般的に、従来の空気調和機では、オープンパネルを閉じた状態において、リブはダストボックスと接触するように設けられている。
ここで、オープンパネルが閉じた状態において、空気調和機に強い衝撃が与えられた状況を考える。例えば、梱包された状態の壁掛け型の空気調和機が、輸送時に落下し、床または地面に衝突した場合を考える。このような場合、衝撃の影響を受けて、リブと接触しているダストボックスから、当該リブに強い力が印加されるため、リブが破損してしまう(折れてしまう)可能性がある。
このため、従来の空気調和機において、リブが破損した場合には、空気調和機のオープンパネルを閉じる動作に伴って、リブによってダストボックスを所定の収納位置に押し込むことができなくなってしまう。従って、ダストボックスが正しい収納位置に再装着できず、空気調和機の適切な運転を継続できない(例:空気調和機の運転時にエラーまたは異音等の不具合が発生してしまう)という問題が生じる。
しかしながら、特許文献1では、オープンパネルの裏面に設けられたリブの破損を防止するための具体的な構成については、何ら開示も示唆もされていない。本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、空気調和機において、オープンパネルの裏面に設けられたリブの破損を従来よりも確実に防止することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る空気調和機は、筐体と、前記筐体を開閉するオープンパネルと、前記筐体に収納され、塵埃を収容するダストボックスと、を備え、前記オープンパネルの裏面には、前記オープンパネルが閉じた状態で前記ダストボックスの側に突出するリブが複数設けられ、前記ダストボックスが所定の収納位置に設置され、かつ前記オープンパネルが閉じた状態で、前記リブと前記ダストボックスとの間に隙間が形成されている。
本発明の一態様に係る空気調和機によれば、オープンパネルの裏面に設けられたリブの破損を従来よりも確実に防止することが可能となるという効果を奏する。
(a)および(b)はそれぞれ、本発明の実施形態1に係る空気調和機の背面に設けられるリブとダストボックスとの位置関係を示す断面図である。 (a)は、図1の(a)における領域D1の拡大図であり、(b)は、図1の(b)における領域D2の拡大図である。 本発明の実施形態1に係る空気調和機の外観を示す斜視図であって、(a)はオープンパネルが閉じた状態を示す図であり、(b)はオープンパネルが開いた状態を示す図である。 (a)はオープンパネルの裏面を示す斜視図であり、(b)はオープンパネルの裏面を示す平面図であり、(c)は、(b)においてダストボックスをさらに図示した平面図である。 係合部と空気調和機のキャビネットとの位置関係を示す、オープンパネルの断面図である。 (a)は本発明の実施形態2に係る空気調和機の裏面に設けられるリブとダストボックスとの位置関係を示す断面図であり、(b)は、当該リブの斜視図である。 (a)は本発明の実施形態2に係る空気調和機の裏面に設けられる別のリブとダストボックスとの位置関係を示す断面図であり、(b)は、当該リブの斜視図である。 (a)は本発明の実施形態3に係る空気調和機のダストボックスの表面に保護フィルムが貼り付けられる直前の様子を示す斜視図であり、(b)はダストボックスの表面に保護フィルムが貼り付けられた後の様子を示す斜視図である。 (a)は本発明の実施形態3に係る空気調和機の裏面に設けられるリブとダストボックスおよび保護フィルムとの位置関係を示す断面図であり、(b)は、当該リブの斜視図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1について、図1〜図5に基づいて詳細に説明する。はじめに、図3および図4を参照して、本実施形態の空気調和機1の概略的な構成について述べる。なお、以下に述べる図3に示すように、本実施形態では、室内機と室外機とからなるセパレートタイプの壁掛け型空気調和機の室内機である空気調和機1を例示して説明を行う。
図3は、空気調和機1の外観を示す斜視図であって、(a)は以下に述べるオープンパネル2が閉じた状態を示す図であり、(b)はオープンパネル2が開いた状態を示す図である。また、図4の(a)はオープンパネル2の裏面を示す斜視図であり、(b)はオープンパネル2の裏面を示す平面図であり、(c)は、(b)において以下に述べるダストボックス5をさらに図示した平面図である。
なお、図3および図4には、空気調和機1の様々な部材が示されているが、本実施形態とは関係しない部材については説明を省略する。これらの説明を省略する部材は、公知のものと同様であると理解されてよい。
(空気調和機1)
上述のように、空気調和機1は、室外機が別に設けられた分離型の室内機に相当し、かつ、図3に示されるように壁掛け型に属する。但し、本発明の一態様に係る空気調和機は、天井内据え付け型でもよいし、床置き型でもよいし、室外機を有しない室内専用機型(窓取付型エアコン等)でもよい。
図3の(a)に示されるように、空気調和機1は、外側の構成部材として、オープンパネル2および気流パネル3を備えている。なお、オープンパネル2および気流パネル3は、空気調和機1のキャビネット4(筐体)に開閉可能に支持されている。
なお、図3の(a)において、壁面に据え付けた空気調和機1を前面(正面)から見て、天井側を上、床側を下とし、さらに空気調和機1の長手方向を左右方向とする。従って、上下方向は、長手方向と交差する方向である。以降の説明において、上下左右の方向は、上記のように定義された方向を示すものとする。また、空気調和機1の前面から背面(裏面)に向かう方向を、奥行き方向と称する。
オープンパネル2は、空気調和機1の前面を開閉する部材である。オープンパネル2は、ユーザによって手動で開閉可能である。気流パネル3は、室内へ吹き出す気流の流路である。気流パネル3は、空気調和機1の運転状態に応じて、空気調和機1内の制御装置によって開閉が制御される。また、空気調和機1では、格子状の空気吸入口が上面に設けられている。空気吸入口全体の概略的な開口形状は長手方向に沿った細長い長方形状である。
なお、ユーザからの操作指示を受け付けるリモートコントローラから射出される赤外線等の光線を受光する受光部、およびユーザからの指示音声を受け付けるマイク等の音声入力部などの入力部がキャビネット4に備えられていてもよい。また、ユーザに対して各種の情報を通知するための通知部(例:表示部またはランプ)、およびスピーカ等の音声出力部も、キャビネット4に備えられていてもよい。
そして、図3の(b)に示されるように、空気調和機1の内側には、ダストボックス5が設けられている。より具体的には、空気調和機1の内側には、左側および右側のそれぞれに、合計2つのダストボックス5が設けられている。但し、ダストボックス5の個数は特に限定されない。
ダストボックス5は、モータによって駆動されるブラシが、自動清掃によってフィルタから掻き落とした塵埃を収容する部材である。ダストボックス5は、空気調和機1内の所定の収納位置(凹状の収納スペース)に収納されている。また、ダストボックス5は、空気調和機1に対して着脱自在である。
ダストボックス5の内部に蓄積された塵埃の量が多くなった場合には、ユーザはオープンパネル2を開き、ダストボックス5を収納位置から取り外すことができる。続いて、ユーザはダストボックス5の内部の塵埃を捨てた後に、当該ダストボックス5を収納位置に再び取り付けることができる。そして、ユーザがオープンパネル2を閉じることにより、ダストボックス5の再装着が完了する。
さらに、図4の(a)〜(c)に示されるように、オープンパネル2の裏面には、爪20、リブ21a(後述する第1リブ)、およびリブ21b(後述する第2リブ)が設けられている。爪20は、オープンパネル2を確実に閉じるために、オープンパネル2と空気調和機1のキャビネット4との係止を実現するための部材である。また、以下に詳述するように、リブ21a・21bは、ダストボックス5の再装着をより確実に行うための部材である。
リブ21a・21bは、オープンパネル2を閉じた状態において、奥行き方向に(すなわち、ダストボックス5の側に)突出しているとともに、上下方向に伸展している。より具体的には、リブ21a・21bの対向面(ダストボックス5と対向する面)の幅は一定であり、当該リブ21a・21bの側面は、上方から下方に向かうにつれて、オープンパネル2の裏面から対向面までの長さが短くなるテーパ形状として形成されている。
リブ21a・21bは、上下方向については、オープンパネル2の中央からやや下側に設けられている。そして、オープンパネル2の左右の端部付近には、リブ21aがそれぞれ設けられている。また、オープンパネル2の中央付近にも、2つのリブ21aが設けられている。また、オープンパネル2の中央付近からやや左側およびやや右側には、リブ21bがそれぞれ設けられている。
但し、以下に述べるように、空気調和機1において、リブの個数は上記に限定されず、複数(2つ以上)であればよい。また、リブの配置および形状も、リブをガイド部材として機能させることが可能である限りは特に限定されない。なお、リブの形状のバリエーションについては、後述の実施形態2および3において説明する。
(リブ21a・21b)
続いて、リブ21a・21bの具体的な構成について、図1および図5を参照し、より詳細に説明する。
図1の(a)は、リブ21aとダストボックス5との位置関係を示す、オープンパネル2の断面図である。具体的には、図1の(a)は、オープンパネル2の左または右の端部付近における、上下方向の断面図である。また、図1の(b)は、リブ21bとダストボックス5との位置関係を示す、オープンパネル2の断面図である。具体的には、図1の(b)は、オープンパネル2の中央付近からやや左側およびやや右側における、上下方向の断面図である。
また、図5は、爪20と空気調和機1のキャビネット4との位置関係を示す、オープンパネル2の上下方向の断面図である。なお、図1および図5において、オープンパネル2は閉じた状態である。
図5に示されるように、オープンパネル2を閉じる場合には、爪20が、空気調和機1のキャビネット4に設けられた凸部45を乗り越えるようにして、オープンパネル2と空気調和機1のキャビネット4との係止が行われる。従って、爪20は、凸部45を乗り越えるための弾性を有するように設計されている。
ユーザがオープンパネル2を閉じる操作を行う場合には、爪20に凸部45を乗り越えさせるようにオープンパネル2を閉じることが必要である。そして、爪20が、空気調和機1のキャビネット4に設けられた凸部45を乗り越えるときの衝撃が、オープンパネル2を伝わって、リブ21a・21bに達する。
そして、オープンパネル2からの衝撃を受けて、リブ21a・21bのうち、後述するようにダストボックス5との隙間が小さいリブ21bの先端が、ダストボックス5の先端を弾いて収納位置に押し込む(収納スペースの最深部へとガイドする)ガイド部材として機能する。このため、ユーザがダストボックス5の再装着を行う場合には、ユーザはダストボックス5を収納位置の手前に配置した状態(ダストボックスの先端を収納スペースから突出させた状態)で、オープンパネル2を閉じる操作を行えばよい。
このように、リブ21a・21bが設けられることによって、ダストボックス5を所定の収納位置(正しい収納位置)に確実に再装着することができる。従って、ユーザがダストボックス5を手で持ち上げながら、当該ダストボックス5を収納位置に再装着することが困難である場合(例えば、空気調和機1がやや高い位置に設けられている場合)にも、ダストボックス5の再装着を容易にユーザに行わせることが可能となる。
また、図1(後述の図2も参照)に示されるように、空気調和機1では、オープンパネル2が閉じた状態において、(i)リブ21aとダストボックス5との間、および、(ii)リブ21bとダストボックス5との間に、隙間(クリアランス)がそれぞれ形成されるように、リブ21aおよびリブ21bが配置されている。
このため、上述のようにダストボックス5を再装着するためにオープンパネル2を閉じて以降は、オープンパネル2が閉じた状態において、リブ21a・21bはいずれもダストボックス5と接触しない。オープンパネル2が閉じた状態において、リブ21a・21bとダストボックス5との間に隙間を形成することの利点は、主に以下の2点である。
(利点1):オープンパネルが閉じた状態において、空気調和機に強い衝撃が与えられた状況を考える。当該状況の一例としては、上述のように、梱包された状態の壁掛け型の空気調和機が、輸送時に落下し、床または地面に衝突した場合が挙げられる。また、当該状況の別の例としては、床置き型の空気調和機にボール等の物体が衝突した場合が挙げられる。
上述のように、従来の空気調和機では、オープンパネルが閉じた状態において、リブとダストボックスとが接触している(リブとダストボックスとの間に隙間が形成されていない)ため、衝撃の影響を受けてリブが破損してしまう可能性があるという問題があった。
他方、本実施形態の空気調和機1では、オープンパネル2が閉じた状態において、リブ21a・21bとダストボックス5との間に隙間が形成されているため、空気調和機1に衝撃が与えられた場合であっても、ダストボックス5とリブ21a・21bとが接触しない限りは、ダストボックス5からリブ21a・21bに力は印加されない。
また、ダストボックス5とリブ21a・21bとが接触した場合であっても、従来の空気調和機に比べて、ダストボックス5からリブ21a・21bに印加される力を十分に低減することができる。このように、空気調和機1によれば、空気調和機1に衝撃が与えられた場合にも、リブ21a・21bの破損を防ぐことができる。
(利点2):一般的に、空気調和機を輸送する時には、当該空気調和機は、オープンパネルが閉じた状態でパッケージされる。そして、上述のように、従来の空気調和機では、オープンパネルが閉じた状態において、リブがダストボックスと接触しているため、輸送時の振動がリブに伝達される。このため、当該リブが振動することにより、ダストボックスに反復的に力が印加される。その結果、輸送時にダストボックスが破損してしまう可能性がある。
他方、本実施形態の空気調和機1では、上述の通り、オープンパネル2が閉じた状態において、リブ21a・21bはダストボックス5と接触していない。従って、空気調和機1の輸送時にリブ21a・21bが振動したとしても、リブ21a・21bの振動によってダストボックス5には力が印加されない。このように、空気調和機1によれば、輸送時にダストボックス5が破損する可能性を低減することもできる。
(第1隙間および第2隙間)
加えて、図1の(a)および(b)に示されているように、空気調和機1では、(i)リブ21aとダストボックス5との隙間(第1隙間)と、(ii)リブ21bとダストボックス5との隙間(第2隙間)との寸法が異なるように、リブ21aおよびリブ21bが設けられている。
図2の(a)は、図1の(a)における領域D1の拡大図である。図2の(a)に示されるように、第1隙間の寸法は3mmである。また、図2の(b)は、図1の(b)における領域D2の拡大図である。図2の(b)に示されるように、第2隙間の寸法は0.9mmである。
このように、空気調和機1では、第1隙間の寸法が第2隙間の寸法よりも大きい。以下、第1隙間(より大きい隙間)を形成するリブ21aを、第1リブと称する。また、第1隙間より小さい第2隙間(より小さい隙間)を形成するリブ21bを、第2リブと称する。
第1リブであるリブ21aは、ダストボックス5の再装着を目的として、ユーザがオープンパネル2を閉じた場合に、収納スペースから突出したダストボックス5を途中まで押し込むガイド部材として機能する。また、第2リブであるリブ21bは、ダストボックス5を最後まで(収納スペースの最深部)まで押し込むガイド部材として機能する。
従って、ダストボックス5は、当初はリブ21a・21b(第1リブおよび第2リブ)の両方によって収納スペースの内側に押し込まれる。これにより、ダストボックス5を効果的に収納スペースの内側に押しこむことができる。
続いて、リブ21a(第1リブ)がダストボックス5と接触しない程度まで、ダストボックス5が収納スペースの内側に押し込まれると、ダストボックス5は、リブ21b(第2リブ)のみによって収納スペースの最深部まで押し込まれる。リブ21bが設けられることにより、ダストボックス5を確実に所定の収納位置に再装着することができる。
なお、オープンパネル2が閉じた状態において、空気調和機に強い衝撃が与えられた場合には、リブとダストボックス5との隙間が大きいほど、当該リブの破損をより確実に防止することができる。
従って、リブの破損をより確実に防止するためには、より多くのリブをリブ21a(第1リブ)として設けることが好ましい。従って、リブ21b(第2リブ)の個数は、必要最小限(ダストボックス5を確実に収納スペースの最深部まで押し込める程度)、すなわち、爪20が凸部45を乗り越える衝撃がオープンパネル2を介してリブ21bに伝わることにより、リブ21bがダストボックス5を押し込むことができる距離とすることが好ましい。
なお、第1隙間および第2隙間の寸法は図2に示された値に限定されず、リブ21a・21bをガイド部材(第1リブおよび第2リブ)として機能させることが可能な値であればよい。すなわち、リブとダストボックスとの間の隙間の寸法は、空気調和機1の形状、設置場所、およびサイズ等に応じて、空気調和機1の設計者によって適宜設定されてよい。また、ダストボックス5との隙間がリブ21a・21bとは異なるリブが、さらにオープンパネル2に設けられていてもよい。このようなリブとして、例えば、ダストボックス5との隙間が第1隙間と第2隙間との中間の隙間であるようなリブが設けられる。
また、リブの先端に丸みをもたせるようにしてもよい。なお、この点は、本実施形態のリブ21a・21bに限らず、以降の各実施形態において述べるリブ22・23・31についても同様である。
また、より確実なリブの破損防止を考慮しない場合は、オープンパネル2に設けられるリブが全てリブ21bであってもよい。
(空気調和機1の効果)
以上のように、本実施形態の空気調和機1では、オープンパネル2が閉じた状態において、当該オープンパネル2の裏面に複数設けられたリブ(リブ21a・21b)とダストボックス5との間に隙間が形成されている。それゆえ、上述の通り、リブの破損を従来よりも確実に防止することが可能となる。
加えて、空気調和機1では、上記リブとして、ダストボックス5との隙間の寸法がそれぞれ異なる第1リブ(リブ21a)および第2リブ(リブ21b)が設けられている。それゆえ、上述の通り、リブの破損をさらに確実に防止するとともに、ダストボックス5の再装着を容易化することも可能となる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、図6および図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
上述の通り、空気調和機1において、オープンパネル2の背面に設けられるリブの形状は、実施形態1のリブ21a・21bの形状のみに限定されなくともよい。本実施形態では、上記リブの形状のバリエーションについて述べる。
なお、リブ21a・21bとの区別のため、本実施形態において示す2種類のリブを、リブ22・23とそれぞれ称する。本実施形態の空気調和機1は、実施形態1のリブ21a・21bの少なくともいずれかを、リブ22・23の少なくともいずれかによって置き換えたものである。すなわち、リブ22・23は、上述の第1リブまたは第2リブの少なくともいずれかとして用いられてよい。
(リブ22)
図6において、(a)はリブ22とダストボックス5との位置関係を示す断面図であり、(b)は、リブ22の斜視図である。なお、図6の(a)において、オープンパネル2は閉じた状態である。図6の(a)に示されるように、オープンパネル2が閉じた状態において、リブ22とダストボックス5との間には、隙間が形成されている。
リブ22は、奥行き方向に突出しているとともに、上下方向に伸展しているという点ではリブ21a・21bと同様であるが、上下方向の中央付近に、長手方向に突出する突出部が形成されているという点において、リブ21a・21bと異なる。換言すれば、リブ22は、対向面(ダストボックス5と対向するリブの面)が十字状として形成されている点において、リブ21a・21bと異なる。
リブ22では、十字状の対向面が、上述のガイド部材として機能する。このため、リブ23によってダストボックス5を押し込む場合に、長手方向に突出する突出部がダストボックスと接触する。従って、当該突出部とダストボックス5との摩擦により、リブ23によってダストボックス5を押し込む場合のダストボックスの長手方向(左右方向)のずれを防止することができる。
また、当該突出部は、リブ22の機械的強度を向上させるための補強部材としても機能する。従って、リブ22によれば、リブ21a・21bに比べて、リブの破損をさらに確実に防止することも可能となる。
(リブ23)
図7において、(a)はリブ23とダストボックス5との位置関係を示す断面図であり、(b)は、リブ23の斜視図である。なお、図7の(a)において、オープンパネル2は閉じた状態である。図7の(a)に示されるように、オープンパネル2が閉じた状態において、リブ23とダストボックス5との間には、隙間が形成されている。
リブ23は、奥行き方向に突出しているとともに、上下方向に伸展しているという点ではリブ21a〜22と同様であるが、対向面が矩形状の外枠として形成されている(枠状に形成されている)という点において、リブ21a〜22と異なる。なお、外枠の形状は矩形に限定されず、楕円または任意の閉曲線等の他の形状であってもよい。
リブ23では、矩形状の外枠が、上述のガイド部材として機能する。このため、リブ23によってダストボックス5を押し込む場合に、リブ23とダストボックス5との接触面積を、リブ21a〜22に比べてさらに大きくすることができる。
従って、リブ23を採用することにより、ダストボックス5の再装着時に、ユーザがオープンパネル2を閉じるために必要な力を低減することができる。換言すれば、リブ23の押し込み性を向上させることができる。
また、リブ23では、奥行き方向とは逆方向に窪んだ凹部(空洞)が、矩形状の外枠の内側に形成されている。この凹部が設けられることにより、リブ23の押し込み性の向上を目的として、比較的サイズの大きい外枠を設けた場合であっても、リブ23を製造するための原材料の量を節約することができる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について、図8および図9に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施形態では、空気調和機1におけるリブの形状のさらなるバリエーションについて述べる。
なお、上述の各実施形態のリブとの区別のため、本実施形態のリブを、リブ31と称する。本実施形態の空気調和機1は、上述のリブ21a〜23のうちの1種類を、リブ31によって置き換えたものである。すなわち、リブ31は、上述の第1リブまたは第2リブの少なくともいずれかとして用いられてよい。
ところで、空気調和機1では、ダストボックス5をより確実に保護するために、保護フィルム30が当該ダストボックス5の表面(前面)に貼り付けられる場合がある。図8の(a)は、ダストボックス5の表面に保護フィルム30が貼り付けられる直前の様子を示す斜視図である。また、図8の(b)は、ダストボックス5の表面に保護フィルム30が貼り付けられた後の様子を示す斜視図である。以下、本実施形態では、図8の構成を前提として説明を行う。但し、保護フィルム30は、必ずしもダストボックス5の表面に貼り付けられなくともよい。
(リブ31)
図9において、(a)はリブ31とダストボックス5との位置関係を示す断面図であり、(b)は、リブ31の斜視図である。なお、図9の(a)において、オープンパネル2は閉じた状態である。図9の(a)に示されるように、オープンパネル2が閉じた状態において、リブ31とダストボックス5および保護フィルム30との間に隙間が形成されている。
リブ31は、奥行き方向に突出しているとともに、上下方向に伸展しているという点ではリブ21a〜23と同様であるが、対向面が曲面として形成されているという点において、リブ21a〜23と異なる。すなわち、リブ31は、対向面が丸みを帯びたリブである。
対向面が丸みを帯びたリブ31をガイド部材として使用することにより、リブ31によってダストボックス5を押し込む場合に、対向面の接触によってダストボックス5および保護フィルム30が損傷してしまう可能性を低減することができる。すなわち、ダストボックス5を、より確実に保護することが可能となる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る空気調和機1は、筐体(キャビネット4)と、前記筐体を開閉するオープンパネル2と、前記筐体に収納され、塵埃を収容するダストボックス5と、を備え、前記オープンパネル2の裏面には、前記オープンパネル2が閉じた状態で前記ダストボックス5の側に突出するリブ21a・21b・22・23・31が複数設けられ、前記ダストボックス5が所定の収納位置に収納され、かつ前記オープンパネル2が閉じた状態で、前記リブ21a・21b・22・23・31と前記ダストボックス5との間に隙間が形成されている。
上記の構成によれば、リブ21a・21b・22・23・31とダストボックス5との間に隙間が形成されているので、空気調和機1が受けた衝撃や振動によってリブ21a・21b・22・23・31がダストボックス5と衝突することを回避して、リブ21a・21b・22・23・31やダストボックス5の破損を防止することができる。リブ21a・21b・22・23・31の破損が防止されることにより、オープンパネル2を閉じたときにリブ21a・21b・22・23・31によるダストボックス5の押し込みを支障なく行うことができる。
本発明の態様2に係る空気調和機1は、上記態様1において、前記筐体は凸部45を有し、前記オープンパネル2は前記オープンパネル2が閉じた状態で前記凸部45に係止する爪20を有し、前記隙間は、前記オープンパネル2が閉じるときに、前記爪20が前記凸部45を乗り越える衝撃が前記オープンパネル2を介して前記リブ21a・21b・22・23・31に伝わることにより、前記リブ21a・21b・22・23・31が前記ダストボックス5を押し込むことができる距離であってもよい。
上記の構成によれば、ダストボックス5を筐体に収納するとき、オープンパネル2を閉じると、リブ21a・21b・22・23・31によって、ダストボックス5が、ある程度押し込まれる。そして、爪20が凸部45を乗り越える衝撃がオープンパネル2を介してリブ21a・21b・22・23・31に伝わることにより、リブ21a・21b・22・23・31がダストボックス5を押し込むことができる。従って、ダストボックス5を収納位置に設置することができる。
本発明の態様3に係る空気調和機1は、上記態様1において、前記筐体は凸部45を有し、前記オープンパネル2は前記オープンパネル2が閉じた状態で前記凸部45に係止する爪20を有し、前記リブ21a・21b・22・23・31は、少なくとも、前記ダストボックス5との間の隙間が第1隙間である第1リブ(リブ21a)と、前記ダストボックス5との間の隙間が前記第1隙間より小さい第2隙間である第2リブ(リブ21b)とを含み、前記第2隙間は、前記オープンパネル2が閉じるときに、前記爪20が前記凸部45を乗り越える衝撃が前記オープンパネル2を介して前記第2リブに伝わることにより、前記第2リブが前記ダストボックス5を押し込むことができる距離であってもよい。
上記の構成によれば、ダストボックス5を筐体に収納するとき、オープンパネル2を閉じると、第1リブおよび第2リブによって、ダストボックス5が、ある程度押し込まれる。そして、爪20が凸部45を乗り越える衝撃がオープンパネル2を介して第2リブに伝わることにより、第2リブがダストボックス5を押し込むことができる。したがって、ダストボックス5を収納位置に設置することができる。また、第1リブは、ダストボックス5との間に、第2リブとダストボックス5との間の第2隙間より大きい第1隙間が形成されるので、空気調和機1に与えられる衝撃に対して第2リブより破損しにくい。また、第2リブを設けることによって、ダストボックス5を上記のように押し込むことができる。従って、より確実に破損しにくい第1リブと、ダストボックス5の押し込み効果の高い第2リブとを設けることにより、空気調和機1に強い衝撃が与えられた場合に、多くの第1リブが破損しない状態を維持できる一方、一部の第2リブが破損していなければ、ダストボックス5を収納位置に押し込むことができるので、ダストボックスの押し込み機能を確保しやすい。
本発明の態様4に係る空気調和機1は、上記態様1から3において、前記リブ22は前記ダストボックス5に対向する面が十字状に形成されていてもよい。
上記の構成によれば、リブ22によってダストボックス5を押し込む場合に、ダストボックス5に対向する面とダストボックスとの摩擦により、ダストボックス5の十字方向(一方向およびそれに直交する方向)のずれを防止することができる。また、リブ22の機械的強度も向上する。
本発明の態様5に係る空気調和機1は、上記態様1から3において、前記リブ23は前記ダストボックス5に対向する面が枠状に形成されていてもよい。
上記の構成によれば、リブ23によってダストボックス5を押し込む場合に、ダストボックス5に対向する面とダストボックス5との接触面積をより多く確保することができる。これにより、ユーザがオープンパネル2を閉じるために必要な力を低減して、リブ23の押し込み性を向上させることができる。また、リブ23の機械的強度も向上する。
本発明の態様6に係る空気調和機1は、上記態様1から3において、前記リブ31は前記ダストボックス5と対向する曲面を有していてもよい。
上記の構成によれば、リブ31によってダストボックス5を押し込む場合に、対向面の接触によってダストボックス5が損傷してしまう可能性を低減することができる。すなわち、ダストボックス5を、より確実に保護することが可能となる。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 空気調和機
2 オープンパネル
4 キャビネット(筐体)
5 ダストボックス
20 爪
45 凸部
21a リブ(第1リブ)
21b リブ(第2リブ)
22,23,31 リブ

Claims (6)

  1. 筐体と、
    前記筐体を開閉するオープンパネルと、
    前記筐体に収納され、塵埃を収容するダストボックスと、を備え、
    前記オープンパネルの裏面には、前記オープンパネルが閉じた状態で前記ダストボックスの側に突出するリブが複数設けられ、
    前記ダストボックスが所定の収納位置に収納され、かつ前記オープンパネルが閉じた状態で、前記リブと前記ダストボックスとの間に隙間が形成されていることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記筐体は凸部を有し、
    前記オープンパネルは前記オープンパネルが閉じた状態で前記凸部に係止する爪を有し、
    前記隙間は、前記オープンパネルが閉じるときに、前記爪が前記凸部を乗り越える衝撃が前記オープンパネルを介して前記リブに伝わることにより、前記リブが前記ダストボックスを押し込むことができる距離であることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記筐体は凸部を有し、
    前記オープンパネルは前記オープンパネルが閉じた状態で前記凸部に係止する爪を有し、
    前記リブは、少なくとも、前記ダストボックスとの間の隙間が第1隙間である第1リブと、前記ダストボックスとの間の隙間が前記第1隙間より小さい第2隙間である第2リブとを含み、
    前記第2隙間は、前記オープンパネルが閉じるときに、前記爪が前記凸部を乗り越える衝撃が前記オープンパネルを介して前記第2リブに伝わることにより、前記第2リブが前記ダストボックスを押し込むことができる距離であることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  4. 前記リブは前記ダストボックスに対向する面が十字状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和機。
  5. 前記リブは前記ダストボックスに対向する面が枠状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和機。
  6. 前記リブは前記ダストボックスと対向する曲面を有していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和機。
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