JP2017141431A - ホスファゼニウム化合物、及びルイス酸を含有する組成物 - Google Patents
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[2]ルイス酸が、アルミニウム化合物、亜鉛化合物、及びホウ素化合物からなる群より選択される少なくとも一種の化合物であることを特徴とする上記[1]に記載の組成物。
ここで、炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、ビニル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、アリル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、へプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基、ノニル基、シクロノニル基、デシル基、シクロデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基等を挙げることができる。
本発明において、Yが炭素原子の場合、ホスファゼニウム化合物は下記一般式(2)で表される。
また、本発明において、Yがリン原子の場合、ホスファゼニウム化合物は下記一般式(3)で表される。
本発明において、ホスファゼニウム化合物としては、具体的には、テトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3−テトラエチルグアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3−テトラ(n−プロピル)グアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3−テトライソプロピルグアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3−テトラ(n−ブチル)グアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3−テトラフェニルグアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3−テトラベンジルグアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−イミノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−イミノ)ホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(1,1,3,3−テトラメチルグアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,1,3,3−テトラエチルグアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,1,3,3−テトラ(n−プロピル)グアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,1,3,3−テトライソプロピルグアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,1,3,3−テトラ(n−ブチル)グアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,1,3,3−テトラフェニルグアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,1,3,3−テトラベンジルグアニジノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−イミノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート、テトラキス(1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−イミノ)ホスホニウムハイドロゲンカーボネート等のホスファゼニウム化合物を例示することができる。
核磁気共鳴スペクトル測定装置(日本電子製、(商品名)JNM−ECZ400S/LI)を用い、重溶媒に重クロロホルムを用いて1H−NMRを測定し、2.6〜2.8ppmのモノマー由来のピークと3.3〜4.1ppmのポリマー由来のピークとの積分比から算出した。
反応したハロゲン含有アルキレンオキシドの量をa(単位:g)、用いたホスファゼニウム化合物の量をb(単位:mol)、重合に要した時間をc(単位:min)とし、次式により触媒活性を算出した。
〜ハロゲン含有ポリアルキレンオキシドの分子量(単位:g/mol)〜
JIS K−1557記載の方法により、ハロゲン含有ポリアルキレンオキシドの水酸基価d(単位:mgKOH/g)を測定した。得られるハロゲン含有ポリアルキレンオキシドの官能基数をeとし、次式によりハロゲン含有ポリアルキレンオキシドの分子量を算出した。
〜ハロゲン含有ポリアルキレンオキシドの不飽和度(単位:meq/g)〜
JIS K−1557記載の方法により、ハロゲン含有ポリアルキレンオキシドの不飽和度を算出した。
ゲル・パーミェション・クロマトグラフ(GPC)(東ソー社製、(商品名)HLC8020)を用い、テトラヒドロフランを溶媒として、40℃で測定を行い、標準物質としてポリスチレンを用い、ハロゲン含有ポリアルキレンオキシドの分子量分布を算出した。
ホスファゼニウム化合物A:テトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスホニウムヒドロキシド:((Me2N)2C=N)4P+Cl−は下記合成例1により合成したものを用いた。
特開2013−112645号公報の実施例1に従い、ホスファゼニウム化合物Aとして、テトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスホニウムクロリド:((Me2N)2C=N)4P+Cl−を合成した。
磁気回転子を付した100mlシュレンク管を窒素雰囲気下とし、テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムクロリド5.7g(7.4mmol、Aldrich社製)、2−プロパノール16mlを加え、25℃で攪拌し溶解させた。攪拌を維持したまま、85重量%水酸化カリウム0.53g〔8.1mmol、テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]ホスホニウムクロリドに対して1.1mol当量〕を2−プロパノールに溶解した溶液を加えた。25℃で5時間攪拌後、析出した副生塩を濾過により除去することによって、目的とするホスファゼニウム塩B[上記一般式(1)におけるR1がメチル基、R2がメチル基、X−がヒドロキシアニオン、Yがリン原子、aが3に相当するホスファゼニウム塩]の2−プロパノール溶液32.7gを、濃度17重量%、収率98%で得た。
磁気回転子を付した0.1リットルのシュレンク管に、合成例1で得られたホスファゼニウム化合物A3.0g(5.7mmol)を採り、フラスコ内を窒素雰囲気とした後、トリイソブチルアルミニウムの1.0mol/lのトルエン溶液17ml(17mmol)を加え組成物Aを得た。
実施例1で得られた組成物A(ホスファゼニウム化合物A:5.7mmol)及びトルエン(和光純薬製、超脱水)120mlを攪拌翼、滴下ロートを付した0.5リットルの四つ口フラスコに窒素気流下で採り、フラスコ内を窒素置換した。内温を30℃とし、ハロゲン含有アルキレンオキシドとしてエピクロロヒドリン50gを常圧下で間欠的に1時間かけて供給した。エピクロロヒドリン供給後3時間、同温度でエージングを行った。次いで、90℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去をおこない、無色無臭のポリエピクロロヒドリン54.1gを得た。転化率は99.9%であり、触媒活性は173g/mol・min、得られたポリエピクロロヒドリンの分子量は8700g/mol、不飽和度は0.007meq/g、分子量分布は1.10であった。
磁気回転子を付した0.1リットルのシュレンク管に、合成例1で得られたホスファゼニウム化合物A3.0g(5.7mmol)を採り、フラスコ内を窒素雰囲気とした後、トリイソプロポキシアルミニウムの1.0mol/lのトルエン溶液17ml(17mmol)を加え組成物Bを得た。
実施例2で得られた組成物B3.6ml(ホスファゼニウム化合物A:1.2mmol)及びトルエン(和光純薬製、超脱水)120mlを攪拌翼、滴下ロートを付した0.5リットルの四つ口フラスコに窒素気流下で採り、フラスコ内を窒素置換した。内温を30℃とし、ハロゲン含有アルキレンオキシドとしてエピクロロヒドリン50gを常圧下で間欠的に1時間かけて供給した。エピクロロヒドリン供給後3時間、同温度でエージングを行った。次いで、90℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去をおこない、無色無臭のポリエピクロロヒドリン53.5gを得た。転化率は98.9%であり、触媒活性は170g/mol・min、得られたポリエピクロロヒドリンの分子量は4500g/mol、不飽和度は0.008meq/g、分子量分布は1.11であった。
攪拌翼を付した0.5リットルの四つ口フラスコに合成例2で得られたホスファゼニウム化合物B25.1g(5.7mmol)とトルエン(和光純薬製、超脱水)120mlを加えた。フラスコ内を窒素雰囲気とした後、内温を80℃とし、0.5kPaの減圧下で2時間脱溶媒を行いホスファゼニウム化合物Bのトルエン溶液17mlを得た。その後、トリイソプロポキシアルミニウムの1.0mol/lのトルエン溶液17ml(17mmol)を加え、組成物Cを得た。
実施例3で得られた組成物C7.2ml(ホスファゼニウム化合物B:1.2mmol)を攪拌翼、滴下ロートを付した0.5リットルの四つ口フラスコに採り、フラスコ内を窒素置換した。内温を40℃に昇温し、ハロゲン含有アルキレンオキシドとしてエピクロロヒドリン50gを常圧下で間欠的に1時間かけて供給した。エピクロロヒドリン供給後2時間、40℃でエージングを行った。次いで、90℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去をおこない、無色無臭のポリエピクロロヒドリン54.4gを得た。転化率は99.9%であり、触媒活性は231g/mol・min、得られたポリエピクロロヒドリンの分子量は4500g/mol、不飽和度は0.009meq/g、分子量分布は1.15であった。
攪拌翼を付した0.5リットルの四つ口フラスコに、合成例1で得られたホスファゼニウム化合物A0.6g(1.2mmol)及びトルエン(和光純薬製、超脱水)120mlを加えた。フラスコ内を窒素雰囲気とした後、内温を40℃とし、塩化アルミニウム0.45g(3.7mmol)を加え、組成物Dを得た。
実施例4で得られた組成物Dにハロゲン含有アルキレンオキシドとしてエピクロロヒドリン50gを常圧下で間欠的に1時間かけて供給した。エピクロロヒドリン供給後2.5時間エージングを行った。エピクロロヒドリン供給時及びエージングは、内温40℃で実施した。次いで、90℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去をおこない、無色無臭のポリエピクロロヒドリン51gを得た。転化率は99.8%であり、触媒活性は198g/mol・min、得られたポリエピクロロヒドリンの分子量は4200g/mol、不飽和度は0.006meq/g、分子量分布は1.2であった。
磁気回転子を付した0.1リットルのシュレンク管に、合成例1で得られたホスファゼニウム化合物A3.0g(5.7mmol)を採り、フラスコ内を窒素雰囲気とした後、トリイソブチルアルミニウムの1.0mol/lのトルエン溶液17ml(17mmol)を加え組成物Aを得た。
実施例1で得られた組成物A(ホスファゼニウム化合物A:5.7mmol)及びトルエン(和光純薬製、超脱水)120mlを0.5Lオートクレーブに窒素気流下で採り、0.5Lオートクレーブ内を窒素置換した。内温を30℃とし、ハロゲン含有アルキレンオキシドとしてエピクロロヒドリン50gを常圧下で間欠的に1時間かけて供給した。エピクロロヒドリン供給後3時間、同温度でエージングを行った。次いで、90℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去をおこなった。エピクロロヒドリンを除去した後、130℃に昇温し、ゲージ圧で0.12MPaの窒素を導入した。その後ゲージ圧で0.4MPaを超えないようにエチレンオキシド10gを0.5時間かけて供給した。0.5時間130℃でエージングした後、130℃のまま減圧し、残留するエチレンオキシドを除去した後、無色無臭のポリエピクロロヒドリン74.1gを得た。転化率は99.9%であった。得られたエピクロロヒドリン・エチレンオキシド共重合体の分子量は10400g/mol、不飽和度は0.007meq/g、分子量分布は1.10であった。
磁気回転子を付した0.1リットルのシュレンク管に、合成例1で得られたホスファゼニウム化合物A3.0g(5.7mmol)及びトルエン(和光純薬製、超脱水)17mlを採り、フラスコ内を窒素雰囲気とし、組成物Eを得た。
比較例1で得られた組成物E3.6ml(ホスファゼニウム化合物A:1.2mmol)及びトルエン(和光純薬製、超脱水)120mlを攪拌翼、滴下ロートを付した0.5リットルの四つ口フラスコに窒素気流下で採り、フラスコ内を窒素置換した。内温を30℃とし、ハロゲン含有アルキレンオキシドとしてエピクロロヒドリン25gを常圧下で間欠的に1時間かけて供給した。エピクロロヒドリン供給後5時間、同温度でエージングを行った。次いで、90℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去をおこなった。転化率は僅か5%であった。
攪拌翼、滴下ロートを付した0.5リットルの四つ口フラスコにトリイソブチルアルミニウム1mol/lのトルエン溶液17ml及びトルエン(和光純薬製、超脱水)120mlを採り、フラスコ内を窒素置換した。内温を40℃とし、ハロゲン含有アルキレンオキシドとしてエピクロロヒドリン25gを常圧下で間欠的に2時間かけて供給した。エピクロロヒドリン供給後5時間エージングを行った。エピクロロヒドリン供給時及びエージングは、内温40℃で実施した。次いで、90℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去をおこなった。転化率は僅か17%であった。
磁気回転子を付した0.5リットルのシュレンク管に、テトラn−オクチルアンモニウムブロミド3.9g(和光純薬製)を採り、フラスコ内を窒素雰囲気とした後、トルエン(和光純薬製、超脱水)120ml及びトリイソプロポキシアルミニウムの1.0mol/lのトルエン溶液14ml(14mmol)を加えた。内温を30℃とし、ハロゲン含有アルキレンオキシドとしてエピクロロヒドリン25gを常圧下で間欠的に2時間かけて供給した。エピクロロヒドリン供給後3時間、同温度でエージングを行った。次いで、90℃、0.5kPaの減圧下で残留エピクロロヒドリンの除去をおこなった。転化率は僅か2%であった。
Claims (5)
- ルイス酸が、アルミニウム化合物、亜鉛化合物、及びホウ素化合物からなる群より選択される少なくとも一種の化合物であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 上記一般式(1)で示されるホスファゼニウム化合物とルイス酸との割合が、[ホスファゼニウム化合物]:[ルイス酸]=1:1.01〜100(モル比)であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の組成物。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の組成物からなることを特徴とするハロゲン含有アルキレンオキシド重合触媒。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の組成物の存在下、ハロゲン含有アルキレンオキシドの開環重合を行うことを特徴とするハロゲン含有ポリアルキレンオキシドの製造方法。
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WO2018139553A1 (ja) * | 2017-01-27 | 2018-08-02 | 東ソー株式会社 | ハロゲン含有ポリエーテルポリオールおよびポリウレタン |
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