JP2017141012A - 車載電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の走行制御を行うために用いられる第1,第2電気負荷の動作信頼性を高めることができる車載電源装置を提供する。【解決手段】電源装置は、第1バッテリ10及び第2バッテリ20を備える車載電源システムを構成する。第1バッテリ10には、第1電気負荷としての第1モジュール11及び第1検知部12が電気的に接続されている。第2バッテリ20には、第2電気負荷としての第2モジュール21及び第2検知部22が電気的に接続されている。第1モジュール11及び第2モジュール21は、電動パワーステアリング装置を構成する。第1バッテリ10には、スタータ16が電気的に接続されている。第1バッテリ10及び第2バッテリ20の間は、接続経路30により電気的に接続されている。接続経路30上には、抵抗部40が設けられている。【選択図】 図1

Description

本発明は、車載電源装置に関する。
従来、下記特許文献1に見られるように、汎用バッテリと、汎用バッテリと電気的に接続された基本電気負荷及びオルタネータと、エンジン始動用のスタータとを備える車載システムが知られている。車載システムは、さらに、始動用バッテリの電力供給源となる始動用バッテリと、汎用バッテリと始動用バッテリとを接続するリレー及び電流制限用抵抗とを備えている。
この構成において、スタータは、リレーが開操作された状態において、始動用バッテリから給電されることにより駆動される。これにより、スタータ駆動時においてスタータと汎用バッテリとの電気的な接続を遮断でき、スタータ駆動に伴う汎用バッテリの電圧変動を回避している。このため、汎用バッテリを電力供給源とする基本電気負荷に安定した電力を供給できる。
また、上記車載システムでは、スタータ駆動により始動用バッテリの電圧が低下してしまった場合、オルタネータの発電電力により始動用バッテリを充電するときにリレーが閉操作される。この場合、オルタネータの出力電圧に対して始動用バッテリの電圧が大きく低下しているため、オルタネータから始動用バッテリへと突入電流が流れるおそれがある。そこで、突入電流が流れるのを回避するために、上記車載システムには、上記電流制限用抵抗が備えられている。
特開平9−140070号公報
上述した車載システムとは異なり、近年、車両走行の信頼性向上を支援する走行制御システムが開発されている。このシステムは、複数の個別電気負荷を備えている。個別電気負荷は、共通の走行制御を行うために用いられるセンサ及びアクチュエータの少なくとも一方である。共通の走行制御を行うために、複数の個別電気負荷が備えられることにより、走行制御の信頼性の向上を図っている。ここで、走行制御の信頼性をさらに高める上では、個別電気負荷の動作信頼性を高めることが要求される。
なお、共通の走行制御に複数の個別電気負荷が用いられる構成に限らず、車両において行われる各制御のうち共通の制御に複数の個別電気負荷が用いられる構成であれば、上記共通の制御の信頼性をさらに高める上で複数の個別電気負荷の動作信頼性を高めることが要求される。
本発明は、上記共通の制御を行うために用いられる複数の個別電気負荷の動作信頼性を高めることができる車載電源装置を提供することを主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
本発明は、複数の電源(10,20;10,20,110;20,120)を備える車両に搭載される電源装置である。本発明は、前記複数の電源それぞれに個別に接続される電気負荷であって、前記車両の共通の制御を行うためのセンサ及びアクチュエータの少なくとも一方である個別電気負荷(11,12,21,22)と、前記複数の電源のうち一部であってかつ少なくとも1つの電源(10)に接続される電気負荷である対象電気負荷(15,16)と、前記共通の制御を行うために前記個別電気負荷それぞれが動作している期間において、前記複数の電源それぞれの間を互いに接続する接続経路(30)と、前記接続経路上に設けられた抵抗部(40;40a〜40c;80;90;100)と、を備える。
上記発明では、複数の電源それぞれに個別電気負荷が接続されている。そして、上記共通の走行制御を行うために個別電気負荷それぞれが動作している期間において、複数の電源それぞれの間が接続経路によって接続される。この構成によれば、複数の電源それぞれが正常な場合、複数の電源それぞれを個別電気負荷のそれぞれの電源とすることができる。一方、複数の電源のうち一部に異常が生じた場合であっても、残りの電源を個別電気負荷それぞれの電源とすることができる。このように上記発明によれば、個別電気負荷それぞれに対する電源を冗長化することができる。これにより、個別電気負荷それぞれの電源を確保でき、個別電気負荷それぞれの動作信頼性を高めることができる。
また上記発明では、接続経路上に抵抗部が設けられている。このため、複数の電源それぞれからの給電により対象電気負荷が動作する場合において、抵抗部の抵抗により、複数の電源のうち対象電気負荷に接続されていない電源から対象電気負荷へと流れる放電電流を抑制できる。これにより、複数の電源のうち対象電気負荷に接続されていない電源の電圧低下を抑制できる。その結果、複数の電源のうち対象電気負荷に接続されていない電源それぞれに個別に接続された個別電気負荷に印加される電圧の変動を抑制でき、複数の電源のうち対象電気負荷に接続されていない電源それぞれに個別に接続された個別電気負荷に安定した電圧を供給することができる。したがって、対象電気負荷の動作時において、複数の電源のうち対象電気負荷に接続されていない電源それぞれに個別に接続された個別電気負荷の動作信頼性を維持することができる。
なお、本発明の車載電源装置と、前記複数の電源とを備えて車載電源システムを構成することができる。
第1実施形態に係る車載電源システムの全体構成図。 抵抗部の構成を示す図。 電動パワーステアリング装置の構成を示す図。 制御部が行う処理の手順を示すフローチャート。 第2実施形態に係る制御部が行う処理の手順を示すフローチャート。 第3実施形態に係る安全プラグの配置態様を示す図。 安全プラグの配置態様を示す図。 第4実施形態に係る車載電源システムの全体構成図。 第5実施形態に係る電源システムの回路モデルを示す図。 第6実施形態に係る車載電源システムの全体構成図。 制御部が行う処理の手順を示すフローチャート。 第7実施形態に係る車載電源システムの全体構成図。 制御部が行う処理の手順を示すフローチャート。 第8実施形態に係る車載電源システムの全体構成図。 制御部が行う処理の手順を示すフローチャート。 第9実施形態に係る車載電源システムの全体構成図。 第10実施形態に係る車載電源システムの全体構成図。 その他の実施形態に係る車載電源システムの全体構成図。 その他の実施形態に係る抵抗部の構成を示す図。 その他の実施形態に係る抵抗部の構成を示す図。 ロータリースイッチのX−X線断面図、Y−Y線断面図、及びZ−Z線断面図。 その他の実施形態に係る抵抗部の構成を示す図。 抵抗部のX−X線断面図。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る車載電源装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、電源装置が、車載主機としてエンジンを備える車両に搭載されることを想定している。
図1に示すように、車両は、車載電源システムを備えている。電源システムは、第1バッテリ10及び第2バッテリ20を備えている。本実施形態において、第1バッテリ10及び第2バッテリ20は、鉛バッテリであり、満充電容量が互いに同じである。第1バッテリ10及び第2バッテリ20のそれぞれの負極端子は、車体に接地されている。なお本実施形態において、第1バッテリ10及び第2バッテリ20のそれぞれの満充電容量は、各車載電気負荷の動作に要求される満充電容量を2等分した容量とされている。このため、第1バッテリ10及び第2バッテリ20の体格は、通常のバッテリの体格よりも小さいものとなっている。
第1バッテリ10の正極端子と第2バッテリ20の正極端子とは、接続経路30により電気的に接続されている。接続経路30上には、抵抗部40が設けられている。抵抗部40は、図2に示すように、第1〜第3抵抗体41a〜41cと、第1,第2リレー42a,42bとを備えている。詳しくは、抵抗部40は、第1抵抗体41a及び第1リレー42aの直列接続体と、第2抵抗体41b及び第2リレー42bの直列接続体と、第3抵抗体41cとが並列接続されて構成されている。この構成によれば、第1バッテリ10と第2バッテリ20との間が、少なくとも第3抵抗体41cを介して電気的に常時接続されることとなる。なお本実施形態では、第1,第2リレー42a,42bとして、直流リレーを用いている。また本実施形態では、抵抗部40の抵抗値が、各バッテリ10,20の内部抵抗値の半分から20倍程度の値となるものを想定している。
先の図1の説明に戻り、電源システムは、第1バッテリ10に並列接続された第1モジュール11と、第2バッテリ20に並列接続された第2モジュール21とを備えている。第1モジュール11及び第2モジュール21により電動パワーステアリング装置が構成されている。以下、図3を用いて、電動パワーステアリング装置について説明する。
第1モジュール11は、第1駆動回路11aと、図示しない各種センサとを備える第1電気負荷に相当する。本実施形態において、第1駆動回路11aは、第1バッテリ10から供給された直流電力と、抵抗部40を介して第2バッテリ20から供給された直流電力とを交流電力に変換して出力する3相インバータ装置である。第1駆動回路11aから出力された交流電力は、第1モータ11bに供給される。第1モータ11bは、交流電力が供給されることに駆動され、トルクを発生する。なお、上記各種センサには、例えば、第1駆動回路11aに流れる電流を検出する電流センサが含まれる。また本実施形態において、第1モータ11bは、3相のものであり、具体的には例えば永久磁石同期機を用いることができる。
第2モジュール21は、第2駆動回路21aと、図示しない各種センサとを備える第2電気負荷に相当する。なお本実施形態において、第2モジュール21の構成は、第1モジュール11の構成と同様である。このため本実施形態では、第2モジュール21の詳細な説明を省略する。
第1モータ11b及び第2モータ21bのそれぞれのロータには図示しない出力軸が接続され、これら出力軸には、減速機等を介して操舵用のハンドル52が接続されている。第1モジュール11及び第2モジュール21は、第1駆動回路11a及び第2駆動回路21aが互いに情報のやり取りをしながら、運転者の操舵をアシストするアシストトルクを協働により発生する。なお図3では、便宜上、2つのモータを別々に設置する構成を示した。ただし、この構成に限らず、1つのモータに2組の3相巻線を巻き、各組の巻線にそれぞれの駆動回路から通電する構成などを採用することもできる。
先の図1の説明に戻り、電源システムは、第1バッテリ10に並列接続された第1電気負荷としての第1検知部12と、第2バッテリ20に並列接続された第2電気負荷としての第2検知部22とを備えている。本実施形態において、第1検知部12及び第2検知部22は、自車両の前方の走路を撮影する車載カメラである。第1検知部12及び第2検知部22のそれぞれは、第1バッテリ10及び第2バッテリ20のそれぞれを電源として動作する。
ちなみに本実施形態において、第1モジュール11、第1検知部12、第2モジュール21及び第2検知部22のそれぞれが「個別電気負荷」に相当する。また本実施形態において、電動過給機15及びスタータ16のそれぞれが「対象電気負荷」に相当する。
電源システムは、第1バッテリ10に並列接続された第1基本電気負荷13と、第2バッテリ20に並列接続された第2基本電気負荷23とを備えている。第1基本電気負荷13及び第2基本電気負荷23のそれぞれは、第1バッテリ10及び第2バッテリ20のそれぞれを電源として動作する。
電源システムは、オルタネータ14、電動過給機15及びスタータ16を備えている。オルタネータ14、電動過給機15及びスタータ16のそれぞれは、第1バッテリ10に並列接続されている。本実施形態において、電動過給機15、スタータ16、及び消費電力が300Wを超える図示しない機器が第3電気負荷に相当する。なお、消費電力が300Wを超える機器には、例えば、電動エアコン用コンプレッサ及び電動スタビライザのうち少なくとも一方が含まれる。
オルタネータ14は、車載エンジン50のクランク軸50aから動力を供給されることにより発電する。オルタネータ14の発電電力により、第1バッテリ10及び第2バッテリ20を充電したり、その他の各電気負荷に電力を供給したりすることができる。
電動過給機15は、給電されて駆動することにより、エンジン50の燃焼室に供給される吸気を圧縮する機器である。電動過給機15は、具体的には、燃焼室につながる吸気管に設置される電動スーパーチャージャ又は吸排気タービンに設置される電動ターボチャージャである。スタータ16は、給電されて駆動することにより、クランク軸50aに初期回転を付与し、エンジン50を始動させる。エンジン50の始動完了後、エンジン50から出力される動力は駆動輪51に伝達される。本実施形態において、電動過給機15及びスタータ16のそれぞれが動作する場合の消費電力は、その他の大電力負荷と同様、300Wを超えている。
電動過給機15やスタータ16は、第1バッテリ10からの給電と、接続経路30を介した第2バッテリ20からの給電とにより駆動される。これにより、電動過給機15やスタータ16に2つのバッテリから十分な電力を供給できる。また、接続経路30上に抵抗部40が設けられているため、電動過給機15やスタータ16が駆動されて電力を消費する場合であっても、第2バッテリ20の出力電圧の低下量が第1バッテリ10の出力電圧の低下量よりも小さくなる。このため、接続経路30のうち抵抗部40よりも第2バッテリ20側に接続された電気負荷への供給電圧を安定させることができる。特に本実施形態では、動作信頼性を保証できる第2基本電気負荷23の供給電圧の許容下限値が、第1基本電気負荷13及び第3電気負荷のそれぞれの供給電圧の許容下限値よりも高い。このため、接続経路30のうち抵抗部40よりも第2バッテリ20側に第2基本電気負荷23が接続されることにより、電動過給機15やスタータ16が駆動された場合における第2基本電気負荷23の動作信頼性を保証できる。
本実施形態では、第1バッテリ10の正極端子から電動過給機15及びスタータ16のそれぞれの正極側までの電気経路のインダクタンスL1と、第2バッテリ20の正極端子から電動過給機15及びスタータ16のそれぞれの正極側までの電気経路のインダクタンスL2との差ΔLが10mH以下となるように、電源システムの配線が構成されている。これにより、第1バッテリ10及び第2バッテリ20のそれぞれから電動過給機15やスタータ16に給電し始めた時と、この給電の終了時とにおける電圧変動を低減できる。
電源システムは、第1バッテリ10の出力電圧を検出する第1電圧検出部60と、第2バッテリ20の出力電圧を検出する第2電圧検出部61とを備えている。電源システムは、第1バッテリ10から各電気負荷11〜13,15,16へと供給される負荷電流を検出する第1電流検出部62と、第2バッテリ20から各電気負荷21〜23へと供給される負荷電流を検出する第2電流検出部63とを備えている。
電源システムは、車両の各制御を行う制御部70を備えている。制御部70には、各検出部60〜63の検出値が入力される。制御部70は、抵抗部40の第1,第2リレー42a,42bの開閉制御、オルタネータ14の発電制御、電動過給機15の駆動制御、スタータ16の駆動制御、及びエンジン50の燃焼制御等を行う。また制御部70は、第1バッテリ10及び第2バッテリ20の充電率(SOC)をその目標値に制御する充放電制御を行う。本実施形態では、第1バッテリ10及び第2バッテリ20の種類が同じであり、第1バッテリ10及び第2バッテリ20の満充電容量が同じであることから、SOCの制御を簡素化することができる。なお上述した各制御は、実際には各別の制御部によって操作され得るが、図1にはこれら制御部を合わせて1つの制御部70と表記している。
制御部70には、冗長制御部70aが備えられている。冗長制御部70aは、各種走行制御において信頼性を向上させるための制御を行う。特に本実施形態では、冗長制御部70aは、第1,第2モジュール11,21及び第1,第2検知部12,22と共に車線維持支援システムを構成する。このシステムは、車載カメラである第1,第2検知部12,22の検出情報により自車両の道路の走行車線を認識し、自車両が走行車線を逸脱しそうになった場合、電動パワーステアリング装置のアシストトルクにより自車両を車線中央に引き戻す制御を行う。
本実施形態では、車線維持支援システムで実行される車線維持支援制御のために、電動パワーステアリング装置を第1,第2モジュール11,21に分割し、車載カメラとして2つの第1,第2検知部12,22を備えている。これにより、例えば、第1,第2検知部12,22のうち一方に異常が生じた場合であっても、他方の検知情報を制御に用いることができ、車線維持支援制御が急に実施できなくなる事態を回避できる。また、第1バッテリ10及び第2バッテリ20が備えられていることにより、第1,第2バッテリ10,20のうち一方に異常が生じた場合であっても、電源を冗長化でき、第1,第2モジュール11,21及び第1,第2検知部12,22の動作信頼性を高めることができる。その結果、車線維持支援制御の信頼性を高めることができる。
制御部70は、第1バッテリ10や第2バッテリ20が劣化した場合に対処するための処理を行う。図4に、この処理の手順を示す。この処理は、制御部70によって例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、スタータ16又は電動過給機15が第1,第2バッテリ10,20から給電されて駆動中であるか否かを判定する。
ステップS10において駆動中であると判定した場合には、ステップS12に進み、第2電圧検出部61により検出された出力電圧(以下「第2電圧検出値V2」という。)が所定電圧Vth未満であるか否かを判定する。この処理は、第2バッテリ20に劣化が生じている蓋然性が高いか否かを判定するための処理である。つまり、第2バッテリ20に劣化が生じている場合、第2バッテリ20の内部抵抗値がその初期値に対して増加しているため、例えばスタータ16の駆動時において第2バッテリ20の出力電圧の低下量が大きくなる。なお本実施形態において、ステップS12の処理が電圧判定部に相当する。
ステップS12において所定電圧Vth未満であると判定した場合には、ステップS14に進み、第1バッテリ10の内部抵抗値である第1内部抵抗値Rc1と、第2バッテリ20の内部抵抗値である第2内部抵抗値Rc2を推定する。
詳しくは、第1内部抵抗値Rc1は、第1電圧検出部60により検出された出力電圧(以下「第1電圧検出値V1」という。)及び第1電流検出部62により検出された負荷電流(以下「第1電流検出値IL1」という。)に基づいて推定されればよい。具体的には例えば、スタータ16始動前における第1電圧検出値V1,第1電流検出値IL1であるVx,Ixと、スタータ16駆動時における第1電圧検出値,第1電流検出値IL1であるVy,Iyとを入力として、「Rc1=(Vx−Vy)/(Iy−Ix)」の関係に基づいて第1内部抵抗値Rc1が推定されればよい。なお、スタータ16に限らず、例えば、消費電力が300Wを超える他の大電力負荷の動作前後で同様の方法により推定することもできる。
また、第2内部抵抗値Rc2は、第2電圧検出値V2及び第2電流検出部63により検出された負荷電流(以下「第2電流検出値IL2」という。)に基づいて、第1内部抵抗値Rc1の推定手法と同様の手法で推定されればよい。なお本実施形態において、ステップS14の処理が抵抗推定部に相当する。
ステップS14の完了後、ステップS16に進み、ステップS14で推定した第2内部抵抗値Rc2が第1閾値Rth1以下であるか否かを判定する。
ステップS16において第2内部抵抗値Rc2が第1閾値Rth1以下であると判定した場合や、ステップS12において否定判定した場合には、第2バッテリ20に劣化が生じていないと判定し、ステップS18に進む。ステップS18では、第1リレー42a及び第2リレー42bを、初期状態である閉状態に維持操作する。
一方、ステップS16において第2内部抵抗値Rc2が第1閾値Rth1よりも大きいと判定した場合には、第2バッテリ20に劣化が生じていると判定し、ステップS20に進む。ステップS20では、第2内部抵抗値Rc2が、第1閾値Rth1よりも大きくてかつ第2閾値Rth2(>Rth1)以下であるか否かを判定する。
ステップS20において肯定判定した場合には、ステップS22に進み、第1リレー42aの閉操作を維持しつつ、第2リレー42bを開操作に切り替える。これにより、抵抗部40の抵抗値は、ステップS18の処理が行われた場合の抵抗部40の抵抗値よりも大きくなる。
一方、ステップS20において否定判定した場合には、第2バッテリ20の劣化がさらに進んでいると判定し、ステップS24に進む。ステップS24では、第2リレー42bの開操作を維持しつつ、第1リレー42aを開操作に切り替える。これにより、抵抗部40の抵抗値は、ステップS22の処理が行われた場合の抵抗部40の抵抗値よりも大きくなる。なお本実施形態において、ステップS16,S20の処理が抵抗判定部に相当する。また、ステップS18,S22,S24の処理が操作部に相当する。
ステップS16〜S24の処理によれば、第2バッテリ20の劣化度合いが大きくなるほど、抵抗部40の抵抗値を増加させることができる。このため、第2バッテリ20の劣化度合いが大きくなる場合であっても、例えばスタータ16駆動時における第2バッテリ20の放電電流を抑制でき、第2バッテリ20の出力電圧を適正な水準に維持することができる。
ステップS18、S22、S24の処理が完了した場合には、ステップS26に進む。ステップS26では、ステップS14で推定した第1内部抵抗値Rc1が第3閾値Rth3(>Rth2)よりも大きいか否かを判定する。この処理は、車両に現在搭載されている第1バッテリ10を新品のバッテリに交換することを推奨する交換推奨情報をユーザに通知するための処理である。なお本実施形態において、ステップS26の処理が第2判定部に相当し、第3閾値Rth3が第2の所定値に相当する。
ステップS26において肯定判定した場合には、ステップS28に進み、交換推奨情報をユーザに通知する。ここで交換推奨情報を、例えば、車両のインスツルメントパネルに設けられた警告灯等の表示部により通知したり、ユーザの所持する携帯端末にメール送信することにより通知したりすればよい。
ステップS28の処理の完了後や、ステップS26で否定判定した場合には、ステップS30に進む。ステップS30では、第1内部抵抗値Rc1が第4閾値Rth4よりも大きいか否かを判定する。第4閾値Rth4は、第2閾値Rth2よりも大きくてかつ第3閾値Rth3よりも小さい値に設定されており、第1の所定値に相当する。この処理は、ローテーション推奨情報をユーザに通知するか否かを判定するための処理である。ローテーション推奨情報は、第1バッテリ10及び第2バッテリ20を現在の設置場所から一旦取り外した後、取り外した第2バッテリ20を第1バッテリ10の元の設置場所に設置し、取り外した第1バッテリ10を第2バッテリ20の元の設置場所に設置することを推奨する情報である。なお本実施形態において、ステップS30の処理が第1判定部に相当する。
ステップS30において肯定判定した場合には、ステップS32に進み、ローテーション推奨情報をユーザに通知する。ここでローテーション推奨情報は、ステップS28で説明した手法と同様の手法で通知されればよい。
第1バッテリ10には、電動過給機15及びスタータ16といった大きな電力を消費する電気負荷が接続されている。このため、第1バッテリ10は、第2バッテリ20よりも劣化の進行が速い傾向にある。したがって、ローテーション推奨情報がユーザに通知されることにより、第1バッテリ10と第2バッテリ20とのローテーションをユーザに促すことができる。その結果、第1,第2バッテリ10,20のうちいずれか一方が偏って劣化することを回避できる。
なお、ローテーションが行われた場合や、バッテリが交換された場合、その後ステップS14において推定される内部抵抗値が変化する。そして、ステップS16〜S24において、現在の内部抵抗値に応じた抵抗部40の抵抗値が設定されることとなる。例えば、第1バッテリ10及び第2バッテリ20のうち一方のバッテリのみが新品に交換された場合、抵抗部40の抵抗値を低下させるべく、ステップS20で肯定判定されてステップS22の処理が実行される。また例えば、第1バッテリ10及び第2バッテリ20の双方が新品に交換された場合、抵抗部40の抵抗値をその初期値にリセットすべく、ステップS16で肯定判定されてステップS18の処理が実行される。なお、バッテリの劣化は徐々に進行するため、ステップS16,S20,S24,S26,S30の各判断において、数回連続して成立した場合に条件を成立させるようにしてもよい。例えば直近の5回の計測で条件が成立すると、劣化が1段階進んだと判断することで、各検出部の検出値の計測誤差等を回避することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
第1モジュール11及び第1検知部12を第1バッテリ10に電気的に接続し、第2モジュール21及び第2検知部22を第2バッテリ20に電気的に接続した。そして、第1バッテリ10及び第2バッテリ20の間を接続経路30によって常時電気的に接続した。この構成によれば、第1,第2モジュール11,21及び第1,第2検知部12,22のそれぞれに対する電源を冗長化することができ、第1,第2モジュール11,21及び第1,第2検知部12,22の動作信頼性を高めることができる。
また、接続経路30上に抵抗部40を設けた。このため、電動過給機15やスタータ16が駆動する場合において、抵抗部40の抵抗により第2バッテリ20から電動過給機15やスタータ16へと流れる放電電流を抑制できる。これにより、第2バッテリ20の電圧低下を抑制でき、第2モジュール21及び第2検知部22や、第2基本電気負荷23の動作信頼性を維持することができる。
第2電圧検出値V2が所定電圧Vth以上であると判定された場合、第2バッテリ20が劣化していない蓋然性が高いと判定し、ステップS18の処理に移行した。これにより、内部抵抗値の推定処理を行うことなく、ステップS18の処理に移行でき、制御部70の演算負荷を低減できる。
第2内部抵抗値Rc2が第1閾値Rth1よりも大きくてかつ第2閾値Rth2以下であると判定された場合、抵抗部40の抵抗値をその初期値に対して増加させた。また、第2内部抵抗値Rc2が第2閾値Rth2よりも大きいと判定された場合、抵抗部40の抵抗値をさらに増加させた。これにより、第2バッテリ20の劣化度合いに応じて抵抗部40の抵抗値を変更でき、第1バッテリ10及び第2バッテリ20のそれぞれから各電気負荷へと供給する電流の負担割合を調整できる。その結果、第2バッテリ20の出力電圧の低下を回避できる。
抵抗部40を構成するスイッチとして直流リレーを用いた。本実施形態における抵抗部40の抵抗値の増加は、バッテリの劣化が進行した場合に実施される。このため、スイッチの操作状態を切り替える機会は少なく、また、高い応答性も必要とされない。したがって、半導体スイッチング素子よりも応答性が低い直流リレーを用いることができる。
抵抗部40を図2に示す構成とした。この構成によれば、第1バッテリ10及び第2バッテリ20の間がDCDCコンバータ等により接続されている構成と比較して、操作すべきスイッチの数が少ないことから、抵抗部40の信頼性を高めることができる。
また、図2に示す構成によれば、第1バッテリ10と第2バッテリ20とが第3抵抗体41cによって常時接続されることとなる。このため、第2バッテリ20の劣化度合いが大きくなった場合において、第1バッテリ10と第2バッテリ20との間を例えばリレーによって電気的に遮断するといった制御シーケンスを実施しなくても、第2バッテリ20から電力が持ち出されることによる第2バッテリ20の出力電圧の低下を第3抵抗体41cによって簡易に防止することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図5のステップS34に示すように、ローテーション推奨情報を通知するか否かの判定手法を変更する。なお図5において、先の図4に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
図5に示すように、ステップS34では、抵抗差ΔRが所定値Rαよりも大きいか否かを判定する。抵抗差ΔRは、第1内部抵抗値Rc1から第2内部抵抗値Rc2を減算した値である。なお本実施形態において、ステップS34の処理が主判定部に相当する。
以上説明した本実施形態によっても、上記第1実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図6及び図7に示すように、接続経路30上に、遮断部材としての安全プラグ31を設けている。なお、図6及び図7において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、安全プラグ31は、接続経路30上に挿し込まれた状態で第1バッテリ10及び第2バッテリ20の間を電気的に接続する。一方、安全プラグ31が接続経路30上からユーザに引き抜かれることにより、第1バッテリ10及び第2バッテリ20の間が電気的に遮断される。
なお、図6及び図7には、第1バッテリ10の正極,負極端子を10p,10nにて示し、第2バッテリ20の正極,負極端子を20p,20nにて示した。また、各負極端子10n,20nと接地部位とを接続する電気経路を33にて示した。
安全プラグ31は、ユーザが車両を長期間使用しない場合にユーザにより引き抜かれる。その後、ユーザが車両を使用する場合に安全プラグ31がユーザにより挿し込まれる。ここで、ユーザが車両を長期間使用しない場合とは、例えば、飛行場の駐車場で車両が長期間駐車される場合である。以下、安全プラグ31の効果について説明する。
第1バッテリ10及び第2バッテリ20が接続経路30を介して接続された状態では、第1バッテリ10及び第2バッテリ20の間に暗電流が流れ、抵抗部40において電力が消費される。この電力消費が長期間継続されると、第1バッテリ10及び第2バッテリ20の充電容量が低下することとなる。こうした事態は、安全プラグ31を引き抜くことにより回避できる。なお、車両の盗難防止機能を作動させる電気負荷、及び車両のドアロックを実施するための電気負荷は、第2バッテリ20に電気的に接続されればよい。
本実施形態では、安全プラグ31にヒューズが設けられている。安全プラグ31が接続経路30上に挿し込まれた状態で、ヒューズは第1バッテリ10及び第2バッテリ20に直列接続される。以下、ヒューズの効果について説明する。
先の図1において、第2バッテリ20の正極端子から、抵抗部40の第2バッテリ20側、各電気負荷21〜23及びオルタネータ14のそれぞれに接続されている配線の一部が接地部位に短絡した場合、第1バッテリ10から接続経路30を介して第2バッテリ20側へと大電流が流れる。一方、第1バッテリ10の正極端子から、抵抗部40の第1バッテリ10側、各電気負荷11〜13,15及びスタータ16のそれぞれに接続されている配線の一部が接地部位に短絡した場合、第2バッテリ20から接続経路30を介して第1バッテリ10側へと大電流が流れる。この場合、ヒューズが溶断されることにより、第1バッテリ10と第2バッテリ20とが電気的に遮断される。これにより、第1バッテリ10及び第2バッテリ20のうち短絡が生じていない方の系統の機能を維持することができる。つまり、第1電気負荷又は第2電気負荷のどちらかは、動作できる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図8に示すように、車両に3つの電源が備えられている。なお図8において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。また本実施形態では、抵抗部40を第1抵抗部40aと称し、接続経路30を第1接続経路30aと称すこととする。
図8に示すように、電源システムは、「第3電源」としてのキャパシタ110を備えている。キャパシタ110としては、例えば電気2重層キャパシタを用いることができる。
キャパシタ110の高電位側端子と第1バッテリ10の正極端子とは、第2接続経路30bにより電気的に接続されている。また、キャパシタ110の高電位側端子と第2バッテリ20の正極端子とは、第3接続経路30cにより電気的に接続されている。キャパシタ110の低電位側端子は、車体に接地されている。
第2接続経路30b上には、第2抵抗部40bが設けられている。第3接続経路30c上には、第3抵抗部40cが設けられている。本実施形態において、第2抵抗部40b及び第3抵抗部40cは、先の図2に示した第1抵抗部40aの構成と同じ構成である。第2抵抗部40bによれば、第1バッテリ10とキャパシタ110との間が、少なくとも第3抵抗体41cを介して電気的に常時接続されることとなる。また、第3抵抗部40cによれば、第2バッテリ10とキャパシタ110との間が、少なくとも第3抵抗体41cを介して電気的に常時接続されることとなる。第2抵抗部40b及び第3抵抗部40cの抵抗値は、制御部70により操作される。
電源システムは、ISG17(Integrated Starter Generator)を備えている。ISG17は、キャパシタ110に並列接続されている。ISG17は、発電機及びエンジン始動装置の機能を統合した回転電機を備えている。ISG17は、発電機として機能する場合、クランク軸50aから動力を供給されることにより発電する。ISG17の発電電力により、第1バッテリ10、第2バッテリ20及びキャパシタ110を充電したり、その他の各電気負荷に電力を供給したりすることができる。一方、ISG17は、エンジン始動装置として機能する場合、給電されて駆動されることによりクランク軸50aに初期回転を付与し、エンジン50を始動させる。
本実施形態では、エンジン50の初回の始動に加えて、所定の自動停止条件が成立する場合にエンジン50を自動停止させ、その後、所定の再始動条件が成立する場合にエンジン50を自動的に再始動させるアイドリングストップ機能を実行する場合にも、ISG17又はスタータ16がエンジン始動装置として機能する。
本実施形態において、第2モジュール21は、第2バッテリ20に代えて、キャパシタ110に接続されている。
以上説明した本実施形態では、エンジン始動装置として、第1バッテリ10に接続されたスタータ16と、キャパシタ110に接続されたISG17とを備えた。このため、第1バッテリ10及びキャパシタ110のいずれか一方に異常が生じた場合であっても、例えばアイドリングストップ機能によるエンジン50の自動停止時において、他方に接続されたエンジン始動装置によってエンジン50を始動させることができる。
また本実施形態では、発電機として、第1バッテリ10に接続されたオルタネータ14と、キャパシタ110に接続されたISG17とを備えた。このため、エンジン50の始動後において、オルタネータ14及びISG17の発電によって第1バッテリ10、第2バッテリ20及びキャパシタ110の蓄電量が不足することを回避できる。
ちなみに本実施形態において、第1バッテリ10、第2バッテリ20及びキャパシタ110のいずれかの劣化度合いが大きくなった場合、これら電源のうち最も劣化度合いが大きい電源に接続された抵抗部の抵抗値をその初期値に対して増加させればよい。例えば、第2バッテリ20の劣化度合いが最も大きい場合、第2バッテリ20に接続された第1抵抗部40a及び第3抵抗部40cそれぞれの抵抗値をその初期値に対して増加させるようにすればよい。
(第5実施形態)
以下、第5実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、抵抗部40の抵抗値Rclの設定手法に特徴がある。本実施形態では、抵抗値Rclに、各抵抗体41a〜41cに加えて、安全プラグ31を構成するヒューズ、各リレー42a,42b及び接続経路30の抵抗値も含めている。以下、抵抗値Rclの設定手法について説明する。
図9に、抵抗値の設定に用いる回路のモデルを示す。図9において、第1バッテリ10を負極端子側から正極端子側へと流れる電流をIbat1にて示し、第2バッテリ20を負極端子側から正極端子側へと流れる電流をIbat2にて示し、第1バッテリ10の内部抵抗値をR1にて示し、第2バッテリ20の内部抵抗値をR2にて示す。また、抵抗部40よりも第1バッテリ10側において第1バッテリ10に並列接続された電気負荷を総称して第1負荷LD1とし、抵抗部40よりも第2バッテリ20側において第2バッテリ20に並列接続された電気負荷を総称して第2負荷LD2とする。また、第1負荷LD1に流れる最大電流をIload1にて示し、第2負荷LD2に流れる最大電流をIload2にて示す。
第1バッテリ10の開放端電圧をVbat1(例えば12V)にて示し、第2バッテリ20の開放端電圧をVbat2(例えば12V)にて示す。また、第1バッテリ10の端子電圧の許容下限値をVt1(例えば6V)にて示し、第2バッテリ20の端子電圧の許容下限値をVt2(例えば9V)にて示す。この場合、第1バッテリ10に電流が流れている場合の第1バッテリ10の端子電圧をその許容下限値Vt1以上とするために、下式(e1)が満たされる必要がある。
Figure 2017141012
上式(e1)においてΔV1を第1電圧偏差と称すこととする。一方、第2バッテリ20に電流が流れている場合の第2バッテリ20の端子電圧をその許容下限値Vt2以上とするために、下式(e2)が満たされる必要がある。
Figure 2017141012
上式(e2)においてΔV2を第2電圧偏差と称すこととする。
ここで、第1バッテリ10に流れる電流Ibat1は下式(e3)で表わされ、第2バッテリ20に流れる電流Ibat2は下式(e4)で表わされる。
Figure 2017141012
Figure 2017141012
ここで、上式(e1),(e3)から、下式(e5),(e6)が導かれる。
Figure 2017141012
Figure 2017141012
一方、上式(e2),(e4)から、下式(e7),(e8)が導かれる。
Figure 2017141012
Figure 2017141012
上式(e5)又は(e6)のいずれかによって定まる抵抗値Rclの範囲と、上式(e7)又は(e8)のいずれかによって定まる抵抗値Rclの範囲とが重複する範囲において、抵抗値Rclを設定することにより、第1バッテリ10に電流が流れている場合の第1バッテリ10の端子電圧をその許容下限値Vt1以上とでき、また、第2バッテリ20に電流が流れている場合の第2バッテリ20の端子電圧をその許容下限値Vt2以上とできる。
続いて、抵抗部40に電流が流れることにより発生する損失を低減するための抵抗値Rclの設定方法について説明する。ここで図9において、抵抗部40に流れる電流をIrにて示す。
抵抗部40に流れる電流Irは、下式(e9)にて表わされる。
Figure 2017141012
抵抗部40における損失Prは、下式(e10)にて表される。
Figure 2017141012
上式(e10)の右辺を小さくできるような抵抗値Rclを設定することにより、損失Prを小さくできる。本実施形態では、抵抗値Rclの設定に際し、第2負荷LD2に流れる最大電流Iload2が第1負荷LD1に流れる最大電流Iload1よりも十分に小さいとの条件を課す。この条件を課すと、上式(e9)は下式(e11)になる。
Figure 2017141012
この場合、上式(e10)は下式(e12)になる。
Figure 2017141012
上式(e12)の右辺を小さくできるような抵抗値Rclを設定することにより、損失Prを小さくできる。例えば、上式(eq12)をRclについて1回微分し、その微分結果に基づいて損失Prを最小にする抵抗値Rclを設定することができる。これにより、損失Prを最小化できる。なお、損失Prを最小化する抵抗値Rclを設定する場合、上式(e5)又は(e6)のいずれかによって定まる抵抗値Rclの範囲と、上式(e7)又は(e8)のいずれかによって定まる抵抗値Rclの範囲とが重複する範囲において抵抗値Rclを設定すればよい。
以上説明した方法により、抵抗値Rclが定まる。この場合、第1リレー42a及び第2リレー42bがオンされる場合における第1〜第3抵抗体41a〜41cの合成抵抗値が、定めた抵抗値Rclになるように、各抵抗体41a〜41cの抵抗値を設定すればよい。
(第6実施形態)
以下、第6実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図10に示すように、抵抗部40をバイパスするようにリレー43が設けられている。なお図10において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図10に示すように、接続経路30において抵抗部40よりも第1バッテリ10側と、接続経路30において抵抗部40よりも第2バッテリ20側とは、リレー43によって接続されている。リレー43としては、例えばノーマリオープン型のものを用いることができる。リレー43は、制御部70により操作される。
続いて図11に、エンジン50の始動時に行われる処理の手順を示す。この処理は、制御部70により例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS40において、スタータ16を用いたエンジン50の始動前であるか否かを判定する。
ステップS40において肯定判定した場合には、ステップS42に進み、第1バッテリ10からスタータ16へと給電できなくなる給電異常が生じているか否かを判定する。本実施形態において、給電異常には、第1バッテリ10の正極端子と各負荷11〜16との間のオープン故障が含まれる。このオープン故障は、例えば、第1バッテリ10の正極端子と各負荷11〜16との間を接続する電源線が第1バッテリ10の正極端子から外れることで生じる。なお本実施形態において、ステップS42の処理が「異常判定部」に相当する。
ステップS42において給電異常が生じていないと判定した場合には、ステップS44に進み、リレー43をオフする。
一方、ステップS42において給電異常が生じていると判定した場合には、ステップS46に進み、リレー43をオンする。これにより、第2バッテリ20の正極端子と各負荷11〜16とが短絡される。なお本実施形態において、ステップS46の処理が「異常時操作部」に相当する。
ステップS44,S46の処理が完了した場合には、ステップS48に進み、スタータ16を駆動させてエンジン50を始動させる。
本実施形態によれば、給電異常が生じた場合に第2バッテリ20からリレー43を介してスタータ16に給電される。このため、スタータ16の駆動時においてスタータ16への供給電圧が低下せず、エンジン50を適正に始動させることができる。
これに対し、リレー43が設けられない場合、スタータ16の駆動時において抵抗部40において大きな電圧降下が生じる。このため、第2バッテリ20を電力供給源としてスタータ16を駆動させることができず、エンジン50を始動させることができないおそれがある。
ちなみに本実施形態では、抵抗部40の外部にリレー43を設けたがこれに限らず、リレー43を抵抗部40に内蔵してもよい。
また、給電異常時に第2バッテリ20の正極端子と各負荷11〜16とを短絡させる構成としては、リレーに限らない。例えば、並列接続された第1〜第3抵抗体41a〜41cの合成抵抗値よりも小さい抵抗値を有する抵抗体と、スイッチとの直列接続体であってもよい。この場合、第2バッテリ20の正極端子と各負荷11〜16とを短絡させることなく、第2バッテリ20を電力供給源としてスタータ16を駆動させることができる。
(第7実施形態)
以下、第7実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、抵抗部40の異常を検知するための構成を備えている。
図12に、本実施形態に係る車載電源システムの全体構成を示す。なお図12において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図12に示すように、電源システムは、抵抗部40における電圧降下量VRを検出する抵抗電圧検出部64と、抵抗部40に流れる電流IRを検出する抵抗電流検出部65とを備えている。抵抗電圧検出部64及び抵抗電流検出部65の検出値は、制御部70に入力される。
続いて図13に、抵抗部40の異常検知処理の手順を示す。この処理は、制御部70により例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS50において、スタータ16を用いたエンジン50の始動が完了したか否かを判定する。
ステップS50において肯定判定した場合には、ステップS52に進み、抵抗電圧検出部64の検出値VR及び抵抗電流検出部65の検出値IRを取得する。
続くステップS54では、各検出値VR,IRに基づいて、抵抗部40の抵抗値Rwを算出する。具体的には例えば、「Rw=VR/IR」の関係式を用いて抵抗値Rwを算出すればよい。なお本実施形態において、ステップS54の処理が「抵抗算出部」に相当する。
続くステップS56では、抵抗値Rwがその初期値からずれる抵抗値異常が生じているか否かを判定する。ここで、抵抗値Rwの初期値とは、例えば、先の図2に示した第1リレー42a及び第2リレー42bがオンされている状態においてステップS54で各検出値VR,IRを取得したとき、第1リレー42a及び第2リレー42bがオンされている状態における抵抗部40を構成する第1〜第3抵抗体41a〜41cの合成抵抗値の初期値である。一方、例えば、第1リレー42a及び第2リレー42bのうち第1リレー42aのみがオンされている状態においてステップS54で各検出値VR,IRを取得したとき、抵抗値Rwの初期値とは、第1リレー42aのみがオンされている状態における第1,第3抵抗体41a,41cの合成抵抗値の初期値である。
例えば抵抗部40の経年劣化により、抵抗部40の抵抗値はその初期値から増加する。また、抵抗部40のショート故障により、抵抗部40の抵抗値は初期値から低下して0に近い値となる。
ステップS56において抵抗値異常が生じていないと判定した場合には、ステップS58に進み、抵抗部40を構成する第1リレー42a及び第2リレー42bの双方が正常にオンオフできないリレー異常が生じているか否かを判定する。なお本実施形態において、ステップS56、S58の処理が「判定部」に相当する。
ステップS58においてリレー異常が生じていないと判定した場合には、ステップS60に進み、車両の走行を許可する。
一方、ステップS58においてリレー異常が生じていると判定した場合、又はステップS56において抵抗値異常が生じていると判定した場合には、ステップS62に進み、制限処理及び通知処理を行う。
本実施形態において、制限処理は、アイドリングストップ機能の実行頻度を低下させる又はアイドリングストップ機能の実行を禁止する処理と、車線維持支援制御等の自動運転機能の実行を禁止する処理とを含む。アイドリングストップ機能についての制限処理は、例えば、抵抗部40の抵抗体のオープン故障が生じて抵抗部40の抵抗値が初期値に対して過度に大きくなる状態で行われればよい。例えば、抵抗部40にオープン故障が生じていると、第2バッテリ20からスタータ16へと給電できず、スタータ16を駆動できない。その結果、アイドリングストップ機能によりエンジン50を一旦停止させてしまうと、エンジン50を再始動できなくなるおそれがある。
一方、通知処理は、抵抗値異常又はリレー異常が生じている旨の情報、及び抵抗部40を新品の抵抗部に交換することを推奨する情報をユーザに通知するための処理である。なお本実施形態において、ステップS60の処理が「異常通知部」に相当する。
図13に示した処理によれば、エンジン50の始動直後であって、かつ、車両の走行開始前に、抵抗値異常又はリレー異常を検知できる。このため、抵抗部40に異常が生じたことをユーザが知らない状態で車両が走行することを防止できる。
(第8実施形態)
以下、第8実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図14に、本実施形態に係る車載電源システムの全体構成を示す。なお図14において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図14に示すように、接続経路30において抵抗部40と第2バッテリ20の正極端子との間には、リレー44が設けられている。リレー44としては、例えばノーマリオープン型のものを用いることができる。リレー44は、制御部70により操作される。
本実施形態において、制御部70は、第1バッテリ10の正極端子に接続された第1給電経路LP1を介して第1バッテリ10から給電されている。また、制御部70は、第2バッテリ20の正極端子に接続された第2給電経路LP2を介して第2バッテリ20から給電されている。
第1給電経路LP1には、アノードが第1バッテリ10の正極端子側とされて、かつ、カソードが制御部70側とされている第1ダイオード45aが設けられている。第1ダイオード45aは、第1給電経路LP1において第1バッテリ10の正極端子側から制御部70側へと向かう第1方向の電流の流通を許容して、かつ、第1方向とは逆方向の電流の流通を阻止する第1制限素子である。
第2給電経路LP2には、アノードが第2バッテリ20の正極端子側とされて、かつ、カソードが制御部70側とされている第2ダイオード45bが設けられている。第2ダイオード45bは、第2給電経路LP2において第2バッテリ20の正極端子側から制御部70側へと向かう第2方向の電流の流通を許容して、かつ、第2方向とは逆方向の電流の流通を阻止する第2制限素子である。
なお、第1制限素子及び第2制限素子としては、ダイオードに限らず、例えば、ソース同士が接続された一対のNチャネルMOSFETであってもよい。この場合、一対のNチャネルMOSFETは、制御部70により操作されればよい。
続いて図15に、電源オフ時処理の手順を示す。この処理は、制御部70により例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS70において、電源システムがオフ状態とされているか否かを判定する。本実施形態において、オフ状態とは、ユーザによって電源システムの使用の停止が指示されている状態、又はユーザによって電源システムの使用が指示されていたとしても、駐車もしくは停車等で車両が走行していない状態である。例えば、電源システムの使用停止は、ユーザによりイグニッションスイッチ又はスタートスイッチがオフ操作されることで指示され、電源システムの使用は、ユーザによりイグニッションスイッチ又はスタートスイッチがオン操作されることで指示される。
ステップS70において否定判定した場合には、電源システムがオン状態にされていると判定し、ステップS72に進む。ステップS72では、リレー44をオンする。
一方、ステップS70においてオフ状態にされていると判定した場合には、ステップS74に進み、リレー44をオフする。なお本実施形態において、ステップS74の処理が「オフ時操作部」に相当する。
以上説明した処理によれば、第1バッテリ10及び第2バッテリ20のうちいずれか一方が劣化した場合に、他方の蓄電量が過度に少なくなる現象であるバッテリ上がりが発生することを防止できる。
つまり、例えば、活物質の脱落等により第2バッテリ20に劣化が発生したとする。この場合、第2バッテリ20の端子電圧が、第1バッテリ10の端子電圧よりも低下した状態となる。この状態で、例えば電源システムをオフ状態にして車両を駐車させておくと、リレー44が設けられない場合には、第1バッテリ10から抵抗部40を介して第2バッテリ20に電流が継続的に流れ込む。その結果、正常であった第1バッテリ10にバッテリ上がりが発生してしまう。そこで本実施形態では、リレー44が設けられている。これにより、電源システムがオフ状態とされている場合において、第2バッテリ20から第1バッテリ10へと電流が流れ込むことを防止できる。この際、制御部70が第1,第2給電経路LP1,LP2を介して第1,第2バッテリ10,20から給電されているため、第1,第2バッテリ10,20のどちらが劣化したとしても、制御部70はリレー44を操作する処理等を行う電力を確保できる。
(第9実施形態)
以下、第9実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図16に、本実施形態に係る車載電源システムの全体構成を示す。なお図16において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。また図16では、エンジン50等の図示を省略している。
図16に示すように、本実施形態では、オルタネータ14及びスタータ16のそれぞれが第2バッテリ20に並列接続されている。
電源システムは、DCDCコンバータ18、ISG17、及び2次電池である第3バッテリ120を備えている。本実施形態において、第3バッテリ120の出力電圧は、第1バッテリ10及び第2バッテリ20の出力電圧よりも高い電圧に設定されている。第3バッテリ120の出力電圧は、例えば、48V〜288Vに設定することができる。なお本実施形態において、第3バッテリ120が「対象電源」に相当する。
第1バッテリ10の正極端子には、DCDCコンバータ18を介して、第3バッテリ120が接続されている。第3バッテリ120には、ISG17が並列接続されている。なお、電源システムは、ISG17に代えて又はISG17とともに、主機モータジェネレータを備えていてもよい。主機モータジェネレータは、図示しない駆動輪と動力伝達可能とされており、車両の走行動力源となる。主機モータジェネレータは、第3バッテリ120に並列接続されればよい。
DCDCコンバータ18は、第3バッテリ120の出力電圧を降圧して第1バッテリ10及び各負荷11,12,13,15に供給可能に構成されている。本実施形態において、DCDCコンバータ18は、制御部70により操作される。なお、DCDCコンバータ18は、第1バッテリ10及び第3バッテリ120の出力電圧に応じて、絶縁型ものを採用してもよいし、非絶縁型のものを採用してもよい。
以上説明した本実施形態によれば、ISG17の発電電力及び第3バッテリ120の電力を、DCDCコンバータ18を介して第1バッテリ10側に供給することができる。このため、DCDCコンバータ18を介して第1バッテリ10を充電することなどができ、電源システムの信頼性をより向上させることができる。
(第10実施形態)
以下、第10実施形態について、上記第9実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図17に示すように、第1バッテリ10が電源システムに備えられていない。なお図17において、先の図16に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
本実施形態では、第3バッテリ120が「第1電源」に相当し、第2バッテリ20が「第2電源」に相当する。また本実施形態では、第2バッテリ20の正極端子からDCDCコンバータ18を介して第3バッテリ120の正極端子に至るまでの電気経路が「接続経路」に相当する。そして、この接続経路において、各負荷11,12,13,15とDCDCコンバータ18との接続点よりも第2バッテリ20の正極端子側に抵抗部40が設けられている。
以上説明した本実施形態によっても、上記第9実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1実施形態において、オルタネータ14の接続先としては、第1バッテリ10に限らず、図18に示すように第2バッテリ20であってもよい。
・抵抗部としては、上記第1実施形態に示したものに限らず、例えば図19に示す抵抗部80であってもよい。詳しくは、抵抗部80は、第1〜第3抵抗体81a〜81cの直列接続体と、第1,第2リレー82a,82bとを備えている。第1リレー82aは、第1抵抗体81aに並列接続され、第2リレー82bは、第2抵抗体81bに並列接続されている。この構成において、先の図4のステップS18,S22,S24の処理において、第1リレー42aを第1リレー82aと読み替え、第2リレー42bを第2リレー82bと読み替えればよい。
また、抵抗部としては、例えば図20及び図21に示すものであってもよい。詳しくは、抵抗部90は、第1〜第3抵抗体91a〜91cと、ロータリースイッチとを備えている。ロータリースイッチは、円筒状かつ非導電性の筒部材92、モータ93、及び主導電部材94を備えている。モータ93は、筒部材92をその中心軸線Cを回転中心として回転させる。モータ93は、制御部70により駆動される。主導電部材94は、中心軸線C方向に延びるように形成され、筒部材92の内周側に配置されている。主導電部材94は、第2バッテリ20の正極端子に接続されている。
筒部材92には、その外周側に露出した状態で、周方向に延びる複数(3つ)の表面電極95a〜95cが設けられている。本実施形態では、これら電極を、第1電極95a、第2電極95b、第3電極95cと称すこととする。第1〜第3電極95a〜95cは、中心軸線C方向において互いに離間した状態で第1〜第3抵抗体91a〜91cに対応して設けられている。なお図21には、便宜上、筒部材92の径方向における各電極95a〜95cの厚さを、筒部材92の径方向の厚さと同じように示した。
第1〜第3電極95a〜95cは、筒部材32を中心軸線C方向から見た場合において、筒部材92の外周面を通って中心軸線C方向に延びる基準軸線Pから周方向に延びる長さが互いに異なるように形成されている。本実施形態では、第1電極95a、第2電極95b、第3電極95cの順に、基準軸線Pからの周方向の電極長さが長いものとなっている。なお本実施形態では、筒部材32を中心軸線C方向から見た場合において、各電極95a〜95cのいずれもが形成されていない筒部材92の部分がある。
第1電極95aは、第1副導電部材96aを介して主導電部材94と接続され、第2電極95bは、第2副導電部材96bを介して主導電部材94と接続され、第3電極95cは、第3副導電部材96cを介して主導電部材94と接続されている。モータ93の駆動により、筒部材92、主導電部材94、各電極95a〜95c、及び各副導電部材96a〜96cが一体的に回転する。
第1〜第3抵抗体91a〜91cは、第1端が第1バッテリ10側に電気的に接続されて、第2端が筒部材92の外周面に接触している。モータ93が駆動されることで、筒部材92は、中心軸線Cを回転中心として回転する。これにより、筒部材92の中心軸線Cを回転中心とした回転位置に応じて、各抵抗体91a〜91cのうち少なくとも1つと第2バッテリ20の正極端子との間が導通状態とされたり、各抵抗体91a〜91cのいずれもが第2バッテリ20の正極端子と導通状態とされなかったりする。すなわち、抵抗部90は、筒部材92の回転により、自身の抵抗値を可変設定可能に構成されている。
また、抵抗部としては、第1〜第3抵抗体91a〜91cを備えるものに限らず、例えば、図22及び図23に示す抵抗部100であってもよい。詳しくは、抵抗部100は、円筒状かつ非導電性の筒部材101、モータ102、第1導電部材103及び第2導電部材104を備えている。モータ102は、筒部材101をその中心軸線Cを回転中心として回転させる。モータ102は、制御部70により駆動される。第1導電部材103は、中心軸線C方向に延びるように形成され、筒部材101の内周側に配置されている。
筒部材101には、その外周側に露出した状態で、周方向に延びる1つの表面電極105が設けられている。電極105は、筒部材101を中心軸線C方向から見た場合において、筒部材101の外周面を1周しないように設けられている。本実施形態において、電極105は、抵抗体で構成され、周方向における単位長さ当たりの抵抗値が一定のものである。電極105は、副導電部材106を介して第1導電部材103と接続されている。本実施形態において、副導電部材106は、周方向に延びる電極105の端部に接続されている。第1導電部材103は、第2バッテリ20の正極端子に接続されている。なお図23には、便宜上、筒部材101の径方向における各電極105の厚さを、筒部材101の径方向の厚さと同じように示した。
第2導電部材104は、第1端が第1バッテリ10の正極端子に接続されている。第2導電部材104の第2端は、電極105のうち筒部材101の外周面側に接触している。ここで図23において、電極105と副導電部材106との接続点を点Aとし、第2導電部材104と電極105との接触点を点Bとする。モータ102が駆動されることで、筒部材101は、中心軸線Cを回転中心として回転する。これにより、筒部材101の中心軸線Cを回転中心とした回転位置に応じて、筒部材101の外周面において点Aから点Bまでの円弧の長さが変化し、抵抗部100における抵抗値が変化する。具体的には例えば、点Aから点Bまでの円弧の長さが長くなるほど、抵抗部100における抵抗値が増加する。
・図2の第3抵抗体41cにリレーを直列接続したり、図19の第3抵抗体81cにリレーを並列接続したりしてもよい。この場合、図2の抵抗部40を構成する全てのリレーを開操作したり、図19の抵抗部80を構成する全てのリレーを開操作したりすることにより、上記第3実施形態の安全プラグ31の機能を実現することができる。また、図20及び図21に示した構成において、各抵抗体91a〜91cのいずれもが第2バッテリ20の正極端子と導通状態とされない回転位置まで筒部材92を回転させることにより、上記第3実施形態の安全プラグ31の機能を実現することができる。
・上記第1実施形態の図4の処理において、ステップS14,S16,S20の処理を無くしてもよい。この場合、例えば、ステップS12で否定判定された場合にステップS18に進み、ステップS12で肯定判定された場合にステップS22又はステップS24に進めばよい。
・上記第1実施形態の図4の処理において、ステップS12の処理を無くしてもよい。この場合、ステップS10において肯定判定された場合、ステップS14に進めばよい。
・上記第1実施形態では、第1バッテリ10と第2バッテリ20とが接続経路30により常時接続されている構成としたがこれに限らず、常時接続されていない構成としてもよい。具体的には例えば、図2の抵抗部40に、第3抵抗体41cに直列接続された第3リレーが備えられるとする。この構成において、例えば、少なくとも第1,第2モジュール11,21、第1,第2検知部12,22が動作している期間においてのみ、第1〜第3リレーのうち少なくとも1つを閉操作する。一方、車両が使用されていない場合等において、第1〜第3リレーの全てを開操作する。
・上記第1実施形態では、走行制御として、車線維持支援制御を行ったがこれに限らず、例えば以下の制御を行ってもよい。
ブレーキ制御により制動時の車輪のロックを防止するアンチロックブレーキ制御を行ってもよい。この場合、第1,第2モジュールのそれぞれとして、制動時の各車輪のブレーキ油圧を独立に調整できるABSアクチュエータを用いればよい。
設定速度よりも遅い前走車が検知された場合にブレーキ制御により自車両を減速させて一定の車間距離を維持し、前走車が検知されなくなった場合に自車両を再加速させて設定車速で走行させるクルーズコントロールを行ってもよい。この構成において、前走者は、第1,第2検知部12,22により検出されればよい。なおこの場合、第1,第2検知部12,22の少なくとも一方をミリ波レーダとしてもよい。またこの場合、第1,第2モジュールのそれぞれとして、上記ABSアクチュエータを用いてもよい。
第1,第2検知部12,22により自車両前方の車両や歩行者が検知された場合、車輪に制動力を自動的に付与する自動ブレーキ制御を行ってもよい。なおこの場合、第1,第2検知部12,22の少なくとも一方をミリ波レーダとしてもよい。またこの場合、第1,第2モジュールのそれぞれとして、上記ABSアクチュエータを用いてもよい。
第1,第2検知部12,22により自車両の後方の死角を監視し、車線変更時に運転者に危険性を警報する車線変更支援制御を行ってもよい。また、第1,第2検知部12,22の検知情報に基づいて自車両が走行車線から逸脱しそうな場合、運転者に注意を促す車線逸脱警告制御を行ってもよい。
・車両の制御として、車両の駐車支援を行う駐車支援制御を行ってもよい。この場合、第1,第2検知部12,22を超音波センサとしてもよい。
・上記第1実施形態では、第1,第2リレー42a,42bの開閉操作により、抵抗値を3段階に可変設定可能なように抵抗部40を構成したがこれに限らず、2段階、又は4段階以上に可変設定可能なように抵抗部40を構成してもよい。また、抵抗部としては、抵抗値を段階的に可変設定可能なように構成されるものに限らず、抵抗値を連続的に可変設定可能に構成されるものであってもよい。
・上記第1実施形態において、抵抗部の抵抗値が可変設定されず、固定値に設定されていてもよい。
・上記第1実施形態において、抵抗部を構成するスイッチとしては、リレーに限らず、例えば半導体スイッチング素子であってもよい。半導体スイッチング素子としては、例えば、MOSFETやIGBTを用いることができる。
・車載電源システムに、電動過給機15及びスタータ16のいずれかが備えられていなくてもよい。
・上記第4実施形態では、電源システムとして、電源を3つ備えるものを例示したがこれに限らず、電源を4つ以上備えるものであってもよい。
・上記第9,第10実施形態において、第3バッテリ120の出力電圧が、第2バッテリ20の出力電圧よりも低く設定されていてもよい。この場合、DCDCコンバータ18は、第3バッテリ120の出力電圧を昇圧して出力することとなる。
・上記各実施形態において、バッテリの少なくとも1つをキャパシタに変更してもよい。
・バッテリの種類としては、鉛バッテリに限らず、例えば、リチウムイオンバッテリやニッケル水素バッテリであってもよい。
・第1バッテリ及び第2バッテリとしては、互いに種類が同じものに限らず、種類が違うものであってもよい。この場合、互いに種類が違うものの、満充電容量が互いに同じになる第1,第2バッテリを用いてもよい。また、第1バッテリ及び第2バッテリとしては、互いに満充電容量が同じものに限らず、満充電容量が違うものであってもよい。
・先の図16,図17に示した構成から、オルタネータ14を除いてもよい。この構成によれば、電源システムのコストを低減しつつ、第3バッテリ120に接続されたISG17又は主機モータジェネレータの発電電力により、第1バッテリ10及び第2バッテリ20等に電力を供給することはできる。
・上記第3実施形態において、安全プラグ31にヒューズを備えず、接続経路30上に、ヒューズが安全プラグ31とは別に設けられてもよい。また上記第3実施形態において、ヒューズ及び安全プラグ31のうち、ヒューズのみが接続経路30上に設けられてもよいし、ヒューズを備えない安全プラグ31のみが接続経路30上に設けられていてもよい。
10…第1バッテリ、11…第1モジュール、12…第1検知部、15…電動過給機、16…スタータ、20…第2バッテリ、21…第2モジュール、22…第2検知部、30…接続経路、40…抵抗部。

Claims (23)

  1. 複数の電源(10,20;10,20,110;20,120)を備える車両に搭載される電源装置であって、
    前記複数の電源それぞれに個別に接続される電気負荷であって、前記車両の共通の制御を行うためのセンサ及びアクチュエータの少なくとも一方である個別電気負荷(11,12,21,22)と、
    前記複数の電源のうち一部であってかつ少なくとも1つの電源(10;120)に接続される電気負荷である対象電気負荷(15,16;15)と、
    前記共通の制御を行うために前記個別電気負荷それぞれが動作している期間において、前記複数の電源それぞれの間を互いに接続する接続経路(30)と、
    前記接続経路上に設けられた抵抗部(40;40a〜40c;80;90;100)と、を備える車載電源装置。
  2. 前記抵抗部が通電操作されることにより、当該抵抗部の抵抗値が可変設定可能とされており、
    前記複数の電源のうち前記対象電気負荷が接続された電源(10)以外の少なくとも1つの電源(20)の出力電圧を検出する電圧検出部(61)を備え、
    前記対象電気負荷の動作中において前記電圧検出部により検出された出力電圧が所定電圧(Vth)未満であるか否かを判定する電圧判定部(70)と、
    前記電圧判定部により前記所定電圧未満であると判定されたことを条件として、前記抵抗部の抵抗値をその初期値に対して増加させるように前記抵抗部を通電操作する操作部(70)と、を備える請求項1に記載の車載電源装置。
  3. 前記複数の電源のうち前記対象電気負荷が接続された電源(10)以外の少なくとも1つの電源(20)の内部抵抗値を推定する抵抗推定部(70)と、
    前記抵抗推定部により推定された内部抵抗値がその初期値に対して増加したか否かを判定する抵抗判定部(70)と、
    前記抵抗判定部により増加したと判定されたことを条件として、前記抵抗部の抵抗値をその初期値に対して増加させるように前記抵抗部を通電操作する操作部(70)と、を備える請求項1又は2に記載の車載電源装置。
  4. 前記抵抗部(40;80;90)は、
    複数の抵抗体(41a〜41c;81a〜81c;91a〜91c)と、
    前記抵抗体に電気的に接続されたスイッチ(42a,42b;82a,82b;92,94,95a〜95c,96a〜96c)と、を含み、
    前記スイッチが操作されることにより、前記抵抗部の抵抗値が可変設定可能とされている請求項2又は3に記載の車載電源装置。
  5. 前記複数の電源は、第1電源(10)及び第2電源(20)を含み、
    前記個別電気負荷は、前記第1電源に接続された第1電気負荷(11,12)と、前記第2電源に接続された第2電気負荷(21,22)とを含み、
    前記スイッチは、
    円筒状の筒部材(92)と、
    前記筒部材の周方向に延びるように前記筒部材に設けられて、かつ、前記筒部材の外周側に露出した電極(95a〜95c)と、
    前記筒部材の内周側に配置されて、かつ、前記電極と電気的に接続された導電部材(94)と、を含むロータリースイッチであり、
    前記電極は、前記筒部材の中心軸線(C)方向において互いに離間した状態で前記各抵抗体に対応して複数設けられ、
    前記各電極は、前記筒部材を前記中心軸線方向から見た場合において、前記筒部材の外周面を通って前記中心軸線方向に延びる基準軸線(P)から前記周方向に延びる長さが互いに異なるものであり、
    前記導電部材は、前記第2電源に電気的に接続されており、
    前記各抵抗体は、第1端が前記第1電源側に電気的に接続されて、かつ、第2端が前記筒部材の外周面に接触しており、
    前記中心軸線を回転中心とした前記筒部材の回転位置に応じて、前記抵抗部の抵抗値が可変設定可能とされている請求項4に記載の車載電源装置。
  6. 前記複数の電源は、第1電源(10)及び第2電源(20)を含み、
    前記個別電気負荷は、前記第1電源に接続された第1電気負荷(11,12)と、前記第2電源に接続された第2電気負荷(21,22)とを含み、
    前記抵抗部(100)は、
    円筒状の筒部材(101)と、
    前記筒部材の周方向に延びるように前記筒部材に設けられて、かつ、前記筒部材の外周側に露出した電極(105)と、
    前記筒部材の内周側に配置されて、かつ、前記電極と電気的に接続された第1導電部材(103)と、
    前記第1電源に電気的に接続された第2導電部材(104)と、を有し、
    前記電極は、前記筒部材をその中心軸線(C)方向から見た場合において、前記筒部材の外周面を1周しないように設けられており、
    前記第1導電部材は、前記第2電源に電気的に接続されており、
    前記第2導電部材は、前記電極において前記筒部材の外周面側に接触しており、
    前記中心軸線を回転中心とした前記筒部材の回転位置に応じて、前記抵抗部の抵抗値が可変設定可能とされている請求項2又は3に記載の車載電源装置。
  7. 前記複数の電源それぞれから放電される場合において、前記複数の電源それぞれの出力電圧がその許容下限値を下回らないように前記抵抗部の抵抗値が設定されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の車載電源装置。
  8. 前記複数の電源それぞれから放電される場合において、前記抵抗部に電流が流れることによる損失を最小化するように前記抵抗部の抵抗値が設定されている請求項7に記載の車載電源装置。
  9. 前記車両には、車載主機としての内燃機関(50)が備えられ、
    前記対象電気負荷には、前記内燃機関のクランク軸(50a)に初期回転を付与するエンジン始動装置(16)が含まれており、
    前記エンジン始動装置を駆動させて前記クランク軸に初期回転を付与するに先立ち、前記複数の電源のうち前記エンジン始動装置に接続された電源の異常の有無を判定する異常判定部(70)と、
    前記異常判定部により異常があると判定された場合、前記エンジン始動装置を駆動させて前記クランク軸に初期回転を付与するに先立ち、前記抵抗部の抵抗値をその初期値に対して低下させるように前記抵抗部を通電操作する異常時操作部(70)と、を備える請求項1〜8のいずれか1項に記載の車載電源装置。
  10. 前記車載電源装置がオフ状態にされている場合、前記車載電源装置がオン状態にされている場合よりも前記抵抗部の抵抗値を増加させるように前記抵抗部を通電操作するオフ時操作部(70)を備え、
    前記オフ時操作部は、前記複数の電源それぞれから給電される請求項1〜9のいずれか1項に記載の車載電源装置。
  11. 前記抵抗部の抵抗値を算出する抵抗算出部(70)と、
    前記抵抗算出部により算出された抵抗値に基づいて、前記抵抗部に異常が生じているか否かを判定する判定部(70)と、
    前記判定部により異常が生じていると判定された場合、該異常が生じている旨を通知する異常通知部(70)と、を備える請求項1〜10のいずれか1項に記載の車載電源装置。
  12. 前記判定部は、前記車両の走行開始させる前に、前記抵抗部に異常が生じているか否かを判定する請求項11に記載の車載電源装置。
  13. 前記判定部は、前記エンジン始動装置を駆動させて前記クランク軸に初期回転を付与した後、前記車両の走行開始させる前に、前記抵抗部の抵抗値を可変させる機能に異常が生じているか否かをさらに判定し、
    前記異常通知部は、前記抵抗部の抵抗値を可変させる機能に異常が生じていると前記判定部により判定された場合、該異常が生じている旨を通知する請求項12に記載の車載電源装置。
  14. 前記車両の制御は、前記車両の走行制御である請求項1〜13のいずれか1項に記載の車載電源装置。
  15. 前記車両には、車載主機としての内燃機関(50)が備えられ、
    前記対象電気負荷には、前記内燃機関のクランク軸(50a)に初期回転を付与するスタータ(16)、前記内燃機関に供給する吸気を過給する電動式の過給機(15)、並びに前記スタータ及び前記過給機とは別の電気負荷であってかつ消費電力が300Wを超える電気負荷のうち、少なくとも1つが含まれる請求項1〜14のいずれか1項に記載の車載電源装置。
  16. 前記複数の電源は、第1電源(10)及び第2電源(20)を含み、
    前記個別電気負荷は、前記第1電源に接続された第1電気負荷(11,12)と、前記第2電源に接続された第2電気負荷(21,22)とを含み、
    前記第1電源及び前記第2電源のそれぞれの内部抵抗値を推定する抵抗推定部(70)と、
    前記抵抗推定部により推定された前記内部抵抗値に基づいて、前記第1電源及び前記第2電源のそれぞれの劣化状態に関する情報を通知する劣化通知部(70)と、を備える請求項1〜15のいずれか1項に記載の車載電源装置。
  17. 前記抵抗推定部により推定された前記第1電源の内部抵抗値が第1の所定値(Rth4)を上回るか否かを判定する第1判定部(70)と、
    前記抵抗推定部により推定された前記第1電源の内部抵抗値が、前記第1の所定値よりも大きい第2の所定値(Rth3)を上回るか否かを判定する第2判定部(70)と、を備え、
    前記劣化通知部は、前記第1判定部により前記第1の所定値を上回ると判定された場合、前記第1電源と前記第2電源との入れ替えを推奨する情報を通知し、前記第2判定部により前記第2の所定値を上回ると判定された場合、前記第1電源の交換を推奨する情報を通知する請求項16に記載の車載電源装置。
  18. 前記抵抗推定部により推定された前記第1電源の内部抵抗値が、前記抵抗推定部により推定された前記第2電源の内部抵抗値よりも所定値(Rα)以上大きいか否かを判定する主判定部(70)を備え、
    前記劣化通知部は、前記主判定部により前記所定値以上大きいと判定された場合、前記第1電源と前記第2電源との入れ替えを推奨する情報を通知する請求項16に記載の車載電源装置。
  19. 前記接続経路上に設けられて、かつ、当該接続経路上に設けられた状態で前記複数の電源それぞれの間を電気的に接続する遮断部材(31)を備え、
    前記遮断部材は、当該遮断部材が前記接続経路上から引き抜かれた状態で前記複数の電源それぞれの間を電気的に遮断する請求項1〜18のいずれか1項に記載の車載電源装置。
  20. 前記接続経路上に設けられ、前記複数の電源それぞれの間を電気的に接続するヒューズを備える請求項1〜19のいずれか1項に記載の車載電源装置。
  21. 前記複数の電源は、第1電源(10)及び第2電源(20)を含み、
    前記個別電気負荷は、前記第1電源に接続された第1電気負荷(11,12)と、前記第2電源に接続された第2電気負荷(21,22)とを含み、
    前記対象電気負荷は、前記第1電源に接続され、
    前記第1電源の正極端子から前記対象電気負荷までを接続する電気経路のインダクタンス(L1)と、前記第2電源の正極端子から前記対象電気負荷までを接続する電気経路のインダクタンス(L2)との差が10mH以下に設定されている請求項1〜20のいずれか1項に記載の車載電源装置。
  22. 前記複数の電源のうち一部の電源である対象電源(120)の出力電圧は、残りの電源(10,20;20)の出力電圧とは異なる電圧に設定されており、
    前記対象電源と前記残りの電源との間に設けられ、入力電圧を変圧して出力するDCDCコンバータ(18)を備える請求項1〜21のいずれか1項に記載の車載電源装置。
  23. 前記複数の電源のそれぞれは、その種類及びその容量のうち少なくとも一方が互いに同じである請求項1〜21のいずれか1項に記載の車載電源装置。
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