JP2017140723A - 液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】流路内の気泡の排出性を向上させる液体噴射装置を提供する。【解決手段】液体噴射装置は、液体噴射ヘッドへ液体を供給するための流路40と、流路の途中に設けられるフィルター室44と、フィルター室44の内部に設けられ、フィルター室44内の流路を上流側の流路442と下流側の流路444に仕切るフィルターFと、上流側の流路442に液体が流入する流入口42と、下流側の流路444から液体が流出する流出口46と、を具備し、上流側の流路442は、流入口42からフィルターFに向けて流路が拡大するテーパー状であり、フィルターFの上流側からの平面視において流入口42の位置と流出口46の位置とがずれている。【選択図】図6
Description
本発明は、インク等の液体を媒体に噴射する技術に関する。
液体噴射ヘッドのノズルからインク等の液体を噴射する液体噴射装置では、液体容器(カートリッジ)から液体噴射ヘッドの各ノズルまでの流路内のインクに混在する気泡の除去が問題となる。例えば特許文献1には、上記流路の途中に、流路の上流側と下流側を仕切るフィルターを設け、フィルターの上流側に流路を拡径してなる気泡溜まり部を形成した構成が開示されている。特許文献1では、印刷時にはフィルターの上流側の気泡溜まり部に気泡を溜めながらインクの流れを確保することで、下流側に流れるインクに気泡が含まないようにし、クリーニング時において上流側の流入口からインクを流入させて、気泡溜まり部に溜まった気泡をフィルターよりも下流側へ押し出して流出口から排出する。
しかしながら、特許文献1の気泡溜まり部は、流入口からフィルターに向けて拡径した流路からなるので、流入口から流入したインクはフィルター全体に広がる。このため、フィルターの上流側の気泡は、フィルターの端部側にも移動して貼り付き易い。しかも、特許文献1の流入口と流出口とは平面視においてずれずに重なる位置にあるから、流入口から離れた位置に気泡が貼り付くと、その気泡の下流側の流速が低下するので、気泡が排出され難くなってしまう。以上の事情を考慮して、本発明は、流路内の気泡の排出性を向上させることを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の液体噴射装置は、液体噴射ヘッドへ液体を供給するための流路と、流路の途中に設けられるフィルター室と、フィルター室の内部に設けられ、フィルター室内の流路を上流側の流路と下流側の流路に仕切るフィルターと、上流側の流路に液体が流入する流入口と、下流側の流路から液体が流出する流出口と、を具備し、上流側の流路は、流入口からフィルターに向けて流路が拡大するテーパー状であり、フィルターの上流側からの平面視において流入口の位置と流出口の位置とがずれている。以上の構成によれば、フィルターの上流側からの平面視において流入口の位置と流出口の位置とがずれているから、流入口の位置と流出口の位置とがずれていない場合と比較して、フィルターの上流側からの平面視において流入口から流出口に向かう流れが生じ易い。これにより、気泡がフィルターの上流側に貼り付いても、その気泡を流出口側に積極的に偏らせることができるので、流速をほとんど低下させずに排出させることができる。したがって、流路内の気泡の排出性を向上させることができる。
本発明の好適な態様において、フィルターの上流側からの平面視において、流入口と流出口とが重ならない。以上の構成によれば、フィルターの上流側からの平面視において、流入口の位置と流出口の位置が重なる場合に比較して、流入口と流出口とが離れているから、流入口から流出口に向かう流れが生じ易い。したがって、気泡がフィルターの上流側に貼り付いても、その気泡を流出口側に積極的に偏らせて排出し易くすることができる。
本発明の好適な態様において、フィルターの上流側からの平面視において、フィルターの中心を挟んで、その一方側に流入口が配置され、他方側に流出口が配置される。以上の構成によれば、フィルターの上流側からの平面視において、フィルターの中心を挟んで、その一方側の流入口から他方側の流出口に向かう流れが広範囲に生じるので、フィルターの上流側に貼り付いた気泡を、流出口側に偏らせて排出させる効果を高めることができる。
本発明の好適な態様において、フィルター室の流入口に、フィルターの上流側からの平面視において少なくとも流出口とは反対側にガイド溝が設けられている。以上の態様によれば、流入口からフィルター室に流入する流体の流れは、フィルターの上流側からの平面視において、流入口から流出口側に流れる流れだけでなく、ガイド溝から流出口とは反対側に流入してフィルター室の周囲の側壁に沿って回り込んで流出口に向かう流れも形成される。このような流体の流れによって、流入口から流出口46とは反対側に入り込む気泡も、流出口側に偏らせることができるので、流出口へ気泡を排出し易くなる。
本発明の好適な態様において、フィルター室の下流側の流路を構成する壁面は、流出口に向かうに連れてフィルターから遠ざかる第1斜面と、第1斜面に連続して流出口に向かうに連れてフィルターに近づく第2斜面と、を有する。以上の態様によれば、下流側の流路を流れる流体は、第1斜面に沿って下方にも広がって流れるが、第2斜面に沿ってフィルターに近づく方向の流れも作り出すことができる。これにより、フィルターFの上流側に貼り付いている気泡をその上方に剥がして流体の流れに乗せることができるので、第2斜面のない場合と比較して、気泡を排出し易くすることができる。
本発明の好適な態様において、流出口は、流出孔と、流出孔の上流側に配置されてフィルターに沿って延びるスリットと、を有する。以上の態様によれば、流出孔に向かうインクは、先ずスリットに入り込んで、流出孔に流れて排出される。これにより、スリットがない構成と比較して、大きな気泡も排出され易くなる。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る液体噴射装置10の部分的な構成図である。第1実施形態の液体噴射装置10は、液体の例示であるインクを印刷用紙等の媒体12に噴射するインクジェット方式の印刷装置である。図1に示す液体噴射装置10は、制御装置20と搬送機構22と液体噴射ユニット24とキャリッジ26とを具備する。液体噴射装置10にはインクを貯留する液体容器(カートリッジ)14が装着される。液体容器14から液体供給管16を介して液体噴射ユニット24にインクが供給される。
図1は、本発明の第1実施形態に係る液体噴射装置10の部分的な構成図である。第1実施形態の液体噴射装置10は、液体の例示であるインクを印刷用紙等の媒体12に噴射するインクジェット方式の印刷装置である。図1に示す液体噴射装置10は、制御装置20と搬送機構22と液体噴射ユニット24とキャリッジ26とを具備する。液体噴射装置10にはインクを貯留する液体容器(カートリッジ)14が装着される。液体容器14から液体供給管16を介して液体噴射ユニット24にインクが供給される。
制御装置20は、液体噴射装置10の各要素を統括的に制御する。搬送機構22は、制御装置20による制御のもとで媒体12をY方向に搬送する。液体噴射ユニット24は、フィルターユニット30と液体噴射ヘッド25とを具備する。液体噴射ヘッド25は、制御装置20による制御のもとで複数のノズルNの各々からインクを媒体12に噴射する。液体噴射ヘッド25は、相異なるノズルNに対応する圧力室および圧電素子の複数組(図示略)を包含する。駆動信号の供給により圧電素子を振動させて圧力室内の圧力を変動させることで、圧力室内に充填されたインクが各ノズルNから噴射される。
液体噴射ユニット24はキャリッジ26に搭載される。制御装置20は、Y方向に交差するX方向にキャリッジ26を往復させる。搬送機構22による媒体12の搬送とキャリッジ26の反復的な往復とに並行して液体噴射ヘッド25が媒体12にインクを噴射することで媒体12の表面に所望の画像が形成される。なお、例えば相異なる種類のインクを噴射する複数の液体噴射ユニット24をキャリッジ26に搭載することも可能である。フィルターユニット30は、液体容器14から液体供給管16を介して供給されるインクを液体噴射ヘッド25に供給する流路が内部に形成された構造体である。フィルターユニット30は、フィルターによって流路内のインクに混入した気泡や異物を捕集するフィルター装置として機能する。
(フィルターユニット)
第1実施形態に係るフィルターユニット30の構成を説明する。図2は、第1実施形態に係るフィルターユニット30の構成を示す斜視図である。図3は、図2に示すIII−III線で切断したフィルターユニット30の断面図である。図4は、フィルター室44をフィルターFの上流側から平面視した図である。なお、図1に示すX−Y平面に垂直な方向をZ方向と表記する。
第1実施形態に係るフィルターユニット30の構成を説明する。図2は、第1実施形態に係るフィルターユニット30の構成を示す斜視図である。図3は、図2に示すIII−III線で切断したフィルターユニット30の断面図である。図4は、フィルター室44をフィルターFの上流側から平面視した図である。なお、図1に示すX−Y平面に垂直な方向をZ方向と表記する。
図2及び図3に示すように、フィルターユニット30は、複数の板状の流路形成部材32、34、36を積層して構成される。ただし、フィルターユニット30を構成する流路形成部材は、3つに限られない。流路形成部材32、34、36の内部にはインクが流れる流路40が形成されている。流路40は、流路形成部材32、34、36の内部に形成された空間である。図2では流路40の形状が分かり易いように、流路40を実線で立体的に表している。
図3に示すように、流路40は、フィルター室44と、フィルター室44にインクが流入する流入口42と、フィルター室44からインクが流出する流出口46とを具備する。流入口42と流出口46は、垂直に配置され、流入口42とフィルター室44と流出口46はZ方向に連通している。フィルター室44は、流入口42と流出口46とは垂直な方向(図1のX−Y方向)に広がっている。流入口42の上流側には、インクが導入される導入流路41が連通している。導入流路41は、途中で拡張されている。導入流路41の構成は、図2及び図3に示すものに限られない。
フィルター室44の内部には、流路40を上流側の流路442と下流側の流路444に仕切るフィルターFが設けられている。上流側の流路442には流入口42が連通しており、下流側の流路444には流出口46が連通している。上流側の流路442は、流入口42からフィルターFに向けて流路が拡大するテーパー状である。すなわち、上流側の流路442の断面積は、流入口42の断面積よりも大きい。
上流側の流路442は、インクに含まれる気泡を収容する気泡溜まりとしても機能する。すなわち印刷時に気泡溜まりに気泡を収容することで、気泡がフィルターFを塞いでフィルターFの有効面積を減少させる不具合などを抑制できる。しかも、フィルターFの上流側の流路442をテーパー状に拡大させてフィルターFの面積を広くすることで、フィルターFによる圧力損失を低減できるので、印刷時にインクが流れやすくなる。
このように、印刷時にはフィルターFの上流側に気泡を溜めながらインクの流れを確保することで、下流側に流れるインクに気泡が含まないようにし、クリーニング時において上流側の流入口42からインクを流入させて、上流側の流路442(気泡溜まり部)に溜まった気泡をフィルターFよりも下流側の流路444へ押し出して流出口46から排出する。
ところが、フィルターFの面積を広くするほど、上流側の流路442の厚みが相対的に薄くなるので、クリーニング時には気泡がフィルターFに貼り付いて排出し難くなる傾向にある。そこで、このような気泡も排出し易くするため、本実施形態のフィルターユニット30では、図4に示すようにフィルターFの上流側からの平面視において、流入口42の位置と流出口46の位置とを重ならないようにずらすようにした。流入口42と流出口46をずらすことで、フィルターFに貼り付いた気泡も排出し易くすることができる。この点の詳細は後述する。
本実施形態では、フィルターFの上流側からの平面視において、フィルターFの中心Gを挟んで、その一方側に流入口42を配置し、他方側に流出口46を配置した場合を例示している。すなわち、フィルターFの中心Gを通る直線をG−Gとすると、流入口42は直線G−Gよりも一方側の端部に配置され、流出口46は直線G−Gよりも他方側の端部に配置されている。これによれば、流入口42からのインクは流出口46に向かうため、フィルターFの上流側からの平面視において、流入口42から流出口46へのインクの流れが生じるので、流入口42と流出口46との間に気泡を偏らせて排出し易くすることができる。
なお、図3及び図4に示すように、流入口42の側部には、Z方向に沿ったガイド溝422を形成してもよく、形成しなくてもよい。ガイド溝422を形成することで、もし印刷時に流入口42が気泡で塞がれても、ガイド溝422を通ってインクをフィルター室44に流入させることができる。また、本実施形態でのガイド溝422は、導入流路41の流れに垂直な方向に配置されている。このようにガイド溝422を配置することで、導入流路41の流れに垂直な方向からもフィルター室44にインクが流入するので、フィルター室44に広範囲に広がるインクの流れを形成できる。
ここで、本実施形態のフィルターユニット30の作用効果について、比較例に係るフィルターユニット30’と比較しながら説明する。図5は、比較例に係るフィルターユニット30’の作用説明図であり、図6及び図7は、本実施形態に係るフィルターユニット30の作用説明図である。図7は、図6のフィルター室44をフィルターFの上流側から平面視した図である。
図6に示す本実施形態のフィルターユニット30は、上述したようにフィルターFの上流側からの平面視においてフィルター室44の流入口42と流出口46がずれるように構成したのに対して、図5に示す比較例のフィルターユニット30’では、フィルター室44の流入口42’と流出口46’がずれずに重なるように構成した点で、図6のフィルターユニット30と相違する。図5の流入口42’と流出口46’は、これらの中心がフィルターFの中心Gを通る直線G−Gを通るように配置されている。
図5に示すように、比較例のフィルターユニット30’では、フィルター室44の上流側が流入口42’からフィルターFに向けてテーパー状に拡径しているので、流入口42’から流入したインクはフィルターF全体に広がる。このため、フィルターFの上流側の気泡Buは、フィルターFの端部側に移動して貼り付き易い。しかも流入口42’と流出口46’とは平面視においてずれずに重なる位置にあるから、流入口42’から離れた位置に気泡Buが貼り付くと、その気泡Buの直下の流速(気泡BuをフィルターFよりも下流側に押し出すための流速)が低下して気泡Buが排出され難くなってしまう。したがって、図5の比較例の構成では、気泡Buを排出するのに時間がかかり、クリーニングに必要なインク量も増えてしまう。
これに対して、図6に示す本実施形態のフィルターユニット30では、フィルターFの上流側からの平面視において流入口42の位置と流出口46の位置とがずれているから、これらがずれていない比較例のフィルターユニット30’と比較して、図7に示すようにフィルターFの上流側からの平面視において流入口42から流出口46に向かう流れが生じ易い。これにより、気泡BuがフィルターFの上流側に貼り付いても、その気泡Buを流出口46側に積極的に偏らせることができるので、流速をほとんど低下させずに流出口46から排出させることができる。このように、本実施形態のフィルターユニット30によれば、比較例のフィルターユニット30’と比較して、流路40内の気泡Buの排出性を向上させることができる。したがって、気泡Buを排出させる時間を短くすることができるので、クリーニングに必要なインク量を減少させることができる。
本実施形態では、フィルターFの上流側からの平面視において、フィルターFの中心Gを挟んで、その一方側に流入口42を配置し、他方側に流出口46を配置しているので、フィルターFの上流側からの平面視において流入口42と流出口46との距離を離すことができる。この流入口42と流出口46との距離が離れるほど、気泡Buを流出口46側に積極的に偏らせて流出口46から排出させ易くなる。
(第1実施形態の第1変形例)
図8は、第1実施形態の第1変形例に係るフィルターユニット30の構成を説明するための断面図である。以下に例示する各変形例において作用や機能が同様である要素については、図2乃至図4の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図8は、第1実施形態の第1変形例に係るフィルターユニット30の構成を説明するための断面図である。以下に例示する各変形例において作用や機能が同様である要素については、図2乃至図4の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図8に示すフィルターユニット30では、フィルター室44の下流側の流路444を構成する壁面(図8に示す流路444の下面)は、流出口46に向かうに連れてフィルターFから下方に遠ざかる第1斜面445と、第1斜面に連続して流出口46に向かうに連れてフィルターFに近づく第2斜面446とを有する。これによれば、下流側の流路444を流れるインクは、第1斜面445に沿って下方にも広がって流れるが、流出口46の近傍において第2斜面446に沿ってフィルターFに近づく方向の流れも作り出すことができる。これにより、フィルターFの上流側に貼り付いている気泡Buをその上方に剥がしてインクの流れに乗せることができるので、第2斜面446のない図3の構成と比較して、気泡Buを排出し易くすることができる。
(第1実施形態の第2変形例)
図9は、第1実施形態の第2変形例に係るフィルターユニット30の構成を説明するための断面図であり、図10は、図9のフィルター室44をフィルターFの上流側から平面視した図である。第2変形例に係るフィルターユニット30は、図3の流出口46の構成を変えたものである。すなわち図9及び図10に示すように、第2変形例の流出口46は、流出孔462とスリット464から構成される。流出孔462はZ方向に延び、スリット464は流出孔462に垂直な方向に、フィルターFに沿って延びている。図10に示すスリット464は、フィルターFの流出口46側の端部に配置した場合を例示しているが、スリット464の配置や形状はこれに限られるものではない。
図9は、第1実施形態の第2変形例に係るフィルターユニット30の構成を説明するための断面図であり、図10は、図9のフィルター室44をフィルターFの上流側から平面視した図である。第2変形例に係るフィルターユニット30は、図3の流出口46の構成を変えたものである。すなわち図9及び図10に示すように、第2変形例の流出口46は、流出孔462とスリット464から構成される。流出孔462はZ方向に延び、スリット464は流出孔462に垂直な方向に、フィルターFに沿って延びている。図10に示すスリット464は、フィルターFの流出口46側の端部に配置した場合を例示しているが、スリット464の配置や形状はこれに限られるものではない。
このような第2変形例の構成によれば、図10に示すように、流出孔462に向かうインクは、先ずスリット464に入り込んで、流出孔462に流れて排出される。これにより、スリット464がない図3の構成と比較して、大きな気泡Buも排出され易くなる。
(第1実施形態の第3変形例)
図11は、第1実施形態の第3変形例に係るフィルターユニット30の構成を説明するための断面図であり、図12は、図11のフィルター室44をフィルターFの上流側から平面視した図である。第3変形例のフィルターユニット30は、図9及び図10のスリット464の上流側に、複数の孔466を配置したものである。このような第3変形例の構成によれば、図12に示すように、流出孔462に向かうインクは、先ず複数の孔466に入り込んで、スリット464に流れ込み、流出孔462に流れて排出される。これによっても、第1実施形態の第2変形例と同様に、大きな気泡Buでも排出され易くなる。しかも、大きな気泡Buが複数の孔466で細かく分かれてから流出孔462に流れるので、大きな気泡Buもインクの流れに乗り易くなり、排出され易い。
図11は、第1実施形態の第3変形例に係るフィルターユニット30の構成を説明するための断面図であり、図12は、図11のフィルター室44をフィルターFの上流側から平面視した図である。第3変形例のフィルターユニット30は、図9及び図10のスリット464の上流側に、複数の孔466を配置したものである。このような第3変形例の構成によれば、図12に示すように、流出孔462に向かうインクは、先ず複数の孔466に入り込んで、スリット464に流れ込み、流出孔462に流れて排出される。これによっても、第1実施形態の第2変形例と同様に、大きな気泡Buでも排出され易くなる。しかも、大きな気泡Buが複数の孔466で細かく分かれてから流出孔462に流れるので、大きな気泡Buもインクの流れに乗り易くなり、排出され易い。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について説明する。以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。第1実施形態では、フィルター室44の流入口42をフィルターFの端部に配置した場合を例示したが、第2実施形態では、フィルター室44の流入口42をフィルターFの中心Gに配置した場合を説明する。図13は、第2実施形態に係るフィルターユニット30の構成を示す斜視図である。図14は、図13に示すXIV−XIV線で切断したフィルターユニットの断面図である。図15は、図14のフィルター室44をフィルターFの上流側から平面視した図である。
本発明の第2実施形態について説明する。以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。第1実施形態では、フィルター室44の流入口42をフィルターFの端部に配置した場合を例示したが、第2実施形態では、フィルター室44の流入口42をフィルターFの中心Gに配置した場合を説明する。図13は、第2実施形態に係るフィルターユニット30の構成を示す斜視図である。図14は、図13に示すXIV−XIV線で切断したフィルターユニットの断面図である。図15は、図14のフィルター室44をフィルターFの上流側から平面視した図である。
図13乃至図15に示すように、第2実施形態のフィルターユニット30は、フィルター室44の流入口42がフィルターFの中心Gに配置されているものの、流出口46はフィルターFの端部に配置されている。このため、第2実施形態でも、フィルターFの上流側からの平面視において、流入口42の位置と流出口46の位置とが重ならないようにずれている。したがって、第2実施形態でも、フィルターFの上流側からの平面視において、流入口42から流出口46へのインクの流れが生じるので、流入口42と流出口46との間に気泡を偏らせて排出し易くすることができる。
ところで、図5に示す第1実施形態の比較例でも説明したように、フィルター室44の流入口42を中心Gに配置すると、流入口42から流入したインクはフィルターF全体に広がる。このため、フィルターFの上流側の気泡Buは、フィルターFの中心Gよりも流出口側だけではなく、その反対側の端部にも移動して貼り付き易くなる。
そこで、第2実施形態では、フィルター室44の流入口42に、フィルターFの上流側からの平面視において流出口46とは反対側にもガイド溝424を設けている。図14に示すガイド溝424は、導入流路41からのインクが入り込み易いように、流入口42だけではなく、導入流路41のZ方向まで延出して形成されている。ただし、ガイド溝424は、このような構成に限られない。
第2実施形態によれば、図15に示すように、流入口42からフィルター室44に流入するインクの流れは、フィルターFの中心Gよりも流出口46側に流れる流れP1だけでなく、ガイド溝424から流出口46とは反対側に流入してフィルター室44の周囲の側壁に沿って回り込んで流出口46に向かう流れP2も形成される。このインクの流れP1とP2によって、流入口42からフィルターFの中心Gよりも流出口46とは反対側に入り込む気泡も、流出口46側に偏らせることができるので、流出口46へ気泡を排出し易くなる。このように、フィルター室44の流入口42に、フィルターFの上流側からの平面視において、少なくとも流出口46とは反対側にガイド溝424を設けることで、気泡の排出性を効果的に向上させることができる。
(第2実施形態の第1変形例)
図16は、第2実施形態の第1変形例に係るフィルターユニット30を説明するための平面図であって、フィルター室44をフィルターFの上流側から平面視した図である。以下に例示する各変形例において作用や機能が同様である要素については、図13乃至図15の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図16は、第2実施形態の第1変形例に係るフィルターユニット30を説明するための平面図であって、フィルター室44をフィルターFの上流側から平面視した図である。以下に例示する各変形例において作用や機能が同様である要素については、図13乃至図15の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図16のフィルターユニット30では、フィルター室44の流入口42に、フィルターFの上流側からの平面視において流出口46とは反対側に配置するガイド溝424の数を増やしたものである。図15では、ガイド溝424が1つ設けているのに対して、図16では、ガイド溝424を3つ設けている。なお、ガイド溝424の数は、図16に示す場合に限られない。
このように、流出口46とは反対側にインクを流入させるガイド溝424は、流入口42に複数配置してもよい。複数のガイド溝424を配置することで、ガイド溝424から流出口46とは反対側に流入し、フィルター室44の周囲の側壁に沿って回り込んで反対側の流出口46に向かう流れP2を増やすことができる。これにより、流入口42からフィルターFの中心Gよりも流出口46とは反対側に流れる気泡を、流出口46側に偏らせ易くなり、排気し易くすることができる。
(第2実施形態の第2変形例)
図17は、第2実施形態の第2変形例に係るフィルターユニット30を説明するための平面図であって、フィルター室44をフィルターFの上流側から平面視した図である。図17のフィルターユニット30は、図16の流出口46を、フィルターFの上流側からの平面視において流入口42の一部と重なるようにずらして配置したものである。上述した図15及び図16のように、流出口46の位置は、フィルターFの上流側からの平面視において流入口42と重ならないようにずらして配置した場合だけではなく、図17に示すように流入口42の一部と重なるようにずらして配置するようにしてもよい。図17の場合においても、フィルターFの上流側からの平面視において流入口42の位置と流出口46の位置がずれているので、これらの位置がずれていない図5と比較して、フィルターFの上流側からの平面視において流れが生じ易くなるので、気泡の排出性を向上させることができる。
図17は、第2実施形態の第2変形例に係るフィルターユニット30を説明するための平面図であって、フィルター室44をフィルターFの上流側から平面視した図である。図17のフィルターユニット30は、図16の流出口46を、フィルターFの上流側からの平面視において流入口42の一部と重なるようにずらして配置したものである。上述した図15及び図16のように、流出口46の位置は、フィルターFの上流側からの平面視において流入口42と重ならないようにずらして配置した場合だけではなく、図17に示すように流入口42の一部と重なるようにずらして配置するようにしてもよい。図17の場合においても、フィルターFの上流側からの平面視において流入口42の位置と流出口46の位置がずれているので、これらの位置がずれていない図5と比較して、フィルターFの上流側からの平面視において流れが生じ易くなるので、気泡の排出性を向上させることができる。
なお、第2実施形態とその各変形例においても、フィルター室44の下流側の流路444を構成する壁面を第1実施形態の第1変形例と同様に構成してもよく、流出口46には、第1実施形態の第2変形例のスリット464や第3実施形態の複数の孔466が含むように構成してもよい。これにより、第2実施形態とその各変形例においても、第1実施形態の各変形例と同様の効果を得られる。
<変形例>
以上に例示した各実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
以上に例示した各実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
(1)液体噴射ヘッド25の構造は適宜に変更される。例えば前述の各実施形態では、圧力室に機械的な振動を付与する圧電素子を利用した圧電方式の液体噴射ヘッド25を例示したが、加熱により圧力室の内部に気泡を発生させる発熱素子を利用した熱方式の液体噴射ヘッドを採用することも可能である。また、液体噴射ヘッド25における複数のノズルNの構成は、上述した各実施形態の例示に限定されない。
(2)上述した各実施形態で例示した液体噴射装置は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置やコピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体噴射装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を噴射する液体噴射装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を噴射する液体噴射装置は、配線基板の配線や電極を形成する製造装置として利用される。
10…液体噴射装置、12…媒体、14…液体容器、16…液体供給管、20…制御装置、22…搬送機構、24…液体噴射ユニット、25…液体噴射ヘッド、26…キャリッジ、30…フィルターユニット、32、34、36…流路形成部材、40…流路、41…導入流路、42…流入口、422…ガイド溝、424…ガイド溝、44…フィルター室、442…上流側の流路、444…下流側の流路、445…第1斜面、446…第2斜面、46…流出口、462…流出孔、464…スリット、466…複数の孔、Bu…気泡、F…フィルター、G…フィルターの中心、N…ノズル、P1、P2…インクの流れ。
Claims (6)
- 液体噴射ヘッドへ液体を供給するための流路と、
前記流路の途中に設けられるフィルター室と、
前記フィルター室の内部に設けられ、前記フィルター室内の流路を上流側の流路と下流側の流路に仕切るフィルターと、
前記上流側の流路に前記液体が流入する流入口と、前記下流側の流路から前記液体が流出する流出口と、を具備し、
前記上流側の流路は、前記流入口から前記フィルターに向けて前記流路が拡大するテーパー状であり、
前記フィルターの上流側からの平面視において前記流入口の位置と前記流出口の位置とがずれている
液体噴射装置。 - 前記フィルターの上流側からの平面視において、前記流入口と前記流出口とが重ならない
請求項1の液体噴射装置。 - 前記フィルターの上流側からの平面視において、前記フィルターの中心を挟んで、その一方側に前記流入口が配置され、他方側に前記流出口が配置される
請求項1または請求項2の液体噴射装置。 - 前記フィルター室の流入口に、前記フィルターの上流側からの平面視において少なくとも前記流出口とは反対側にガイド溝が設けられている
請求項1から請求項3の何れかの液体噴射装置。 - 前記フィルター室の下流側の流路を構成する壁面は、前記流出口に向かうに連れて前記フィルターから遠ざかる第1斜面と、前記第1斜面に連続して前記流出口に向かうに連れて前記フィルターに近づく第2斜面と、を有する
請求項1から請求項4の何れかの液体噴射装置。 - 前記流出口は、流出孔と、前記流出孔の上流側に配置されて前記フィルターに沿って延びるスリットと、を有する
請求項1から請求項5の何れかの液体噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016022426A JP2017140723A (ja) | 2016-02-09 | 2016-02-09 | 液体噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016022426A JP2017140723A (ja) | 2016-02-09 | 2016-02-09 | 液体噴射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017140723A true JP2017140723A (ja) | 2017-08-17 |
Family
ID=59628199
Family Applications (1)
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JP2016022426A Pending JP2017140723A (ja) | 2016-02-09 | 2016-02-09 | 液体噴射装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2017140723A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7450853B2 (ja) | 2020-04-20 | 2024-03-18 | セイコーエプソン株式会社 | 液体収容容器 |
JP7491074B2 (ja) | 2020-06-17 | 2024-05-28 | セイコーエプソン株式会社 | 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置 |
JP7540265B2 (ja) | 2020-09-25 | 2024-08-27 | セイコーエプソン株式会社 | 液体噴射装置 |
-
2016
- 2016-02-09 JP JP2016022426A patent/JP2017140723A/ja active Pending
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