JP2017140131A - ブラシ用毛材およびブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】毛折れ耐久性および毛開き耐久性に優れ、毛腰が柔らかく触感性・使用感にも優れたブラシ用毛材およびそれを使用したブラシの提供。【解決手段】ポリエステル系樹脂モノフィラメントからなるブラシ用毛材であって、前記ポリエステル系樹脂モノフィラメントはポリトリメチレンテレフタレート樹脂60〜90質量%とポリブチレンテレフタレート樹脂40〜10質量%の混合物からなり、前記ポリエステル系樹脂モノフィラメントを小角X線散乱で分析して得られたラメラの長周期が9.0〜15.5nmの範囲にあるブラシ用毛材。【選択図】なし

Description

本発明は、毛折れ耐久性および毛開き耐久性に優れ、毛腰が柔らかく触感性・使用感にも優れたブラシ用毛材およびそれを使用したブラシに関するものである。
従来からブラシ用毛材には、安価で容易に加工できることから合成樹脂モノフィラメントが主に使用されている。
合成樹脂モノフィラメン卜の中でもポリアミド系樹脂およびポリエステル系樹脂からなるものがブラシ用毛材の構成素材として特に使用されているが、ポリアミド系樹脂は吸水
性というポリアミド系樹脂特有の性質を持っているため、特に歯ブラシなどの水を伴うブラシ用途に使用すると吸水してブラシ用毛材の毛腰が変わったり、使用を繰り返していくうちに毛が開いたりするなど耐久性が悪いことから、吸水性の小さいポリエステル系樹脂、特にポリブチレンテレフタレートを主としたブラシ用毛材がよく使用されている。
また、ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTと記す) は、近年歯ブラシ用毛材として主流になりつつあるテーバードブリツスル(例えば、特許文献1参照)の構成素材としても知られており、適度な硬さを持ち、PBTモノフィラメントの先端を水酸化ナトリウムなどのアルカリ性溶液に浸漬して溶かせば容易にテーパー加工できることから、ブラシ用毛材に特に好適な素材とされている。
また、最近はPBTよりも柔らかく、ストレツチ性に優れた素材として同じポリエステル系樹脂であるポリトリエチレンテレフタレート(以下、PTTと記す)が注目されつつあり、その素材特性を生かして、様々な分野で使用されるようになった。
ブラシ用途においてもPTTを使用したブラシ用毛材の開発も進んでおり、例えば、90モル%以上の卜リメチレンテレフタレート繰り返し単位、10モル%以下のその他のエステル繰り返し単位からなるPTTで構成され、単糸織度50dtex以上、極限粘度0.8〜1.3dl/g、沸水収縮率2%以下を特徴とするモノフィラメント(例えば、特許文献2参照)が知られている。
このモノフィラメントは極限粘度を高くすることで、弾性回復率が高くなり、ブラシ毛材に使用した場合にはささくれや摩耗、へたりによる毛開きを抑える効果が得られ、また沸水収縮率を2%以下にすることで、ブラシ毛材の変形やよじれの発生を抑え、立毛性(直線性)に優れることを特徴としている。
しかし、この特許文献2に実施例として紹介されているモノフィラメントは、極限粘度1.13dl/gという高粘度PTTポリマーを使って溶融紡糸しているにも関わらず、極限粘度も0.90dl/gと低いPTTモノフィラメントしか得られておらず、実際にブラシにしてみると、ささくれや摩耗に対する耐久性、さらには毛開き耐久性は十分なものとは言えなかった。
また、刷毛の全部または一部にPTTからなるフィラメン卜もしくはPTTを主成分とするフィラメン卜を用いた歯ブラシにおいて、前記フィラメントの熱水収縮率が0.4%以下を特徴とする歯ブラシが(例えば、特許文献3参照)知られている。
この特許文献にはさらに毛開き耐久性を良くするために、PTT毛の伸長・回復時の伸度と荷重を測定したヒステリシス曲線において、伸長時と回復時の荷重の差が最大となる伸度TΔmaxが、最大申度Tmaxに対して50%以下であることが必要と記載されている。
しかし、熱水収縮率0.4%以下を達成させるために120〜160℃の熱処理を行うことが記載されているものの、上記ヒステリシス曲線を得るための糸の具体的な製造方法は明確には記載されていない。
また、上記の熱水収縮率とヒステリシス曲線を満たす同特許文献のフィラメントは歯ブラシに使用すると、確かに特許文献2に記載のブラシに比べて毛開き耐久性に優れた歯ブラシが得られるものの、ささくれや摩耗性については十分耐久性に優れるものとは言えなかった。
さらに、PTT樹脂からなる刷毛を用いた歯ブラシにおいて、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、PBT樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂から選択された1または2以上の樹脂からなる刷毛をインジケータ毛として使用し、植毛された全刷毛の断面積総和のうち、PTT樹脂からなる刷毛の断面積総和が95〜60%であることを特徴とした歯ブラシ(例えば、特許文献4参照)が知られている。
ここで紹介されているPTT毛は、PTT毛の毛開き耐久性を高め、それ以外の刷毛の毛開き耐久性との差を付けることで歯ブラシの取り換え時期を知らしめるというもので、PTT毛の毛開き耐久性を高める手段として、PTT毛の極限粘度を0.9〜1.3dl/g、さらにはPTT毛の極限粘度を1.0〜1.2dl/g、かつ沸水収縮率を0.4%以下にすることが必要と記載されている。
しかし、同特許文献に記載のPTT毛は、毛開き耐久性には効果的ではあるが、やはり摩耗やささくれ、さらには毛折れなどの耐久性には十分な効果を発揮するものではなかった。
特許第3145213号公報 特許第3685758号公報 特許第4628956号公報 特許第4092323号公報
本発明の目的は、従来のポリエステル系樹脂モノフィラメン卜よりも毛折れ耐久性およ
び毛開き耐久性に優れ、毛腰が柔らかく触感性・使用感にも優れたブラシ用毛材およびブ
ラシを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明によれば、ポリエステル系樹脂モノフィラメントからなるブラシ用毛材であって、前記ポリエステル系樹脂モノフィラメントを構成する樹脂成分がPTT樹脂60〜90質量%とPBT樹脂40〜10質量%からなり、前記ポリエステル系樹脂モノフィラメントを小角X線散乱で分析して得られたラメラの長周期が9.0〜15.5nmの範囲にあるブラシ用毛材が提供される。
なお、本発明のブラシ用毛材においては、
前記ポリエステル系樹脂モノフィラメントを広角X線回析法で分析して得られた結晶化度が40%以上であること、
前記ポリエステル系樹脂モノフィラメントを広角X線回析法で分析して得られたPTT樹脂成分の(010)結晶面方向の結晶サイズが14.0/nm以下、かつPBT樹脂成分の(010)結晶画方向の結品サイズが9.0/nm以下であること、
が、さらに好ましい条件として挙げられる。
また、本発明のブラシは、前記ブラシ用毛材を少なくとも毛材の1部に有するものである。
本発明によれば、従来のポリエステル系樹脂モノフィラメントよりも毛折れ耐久性および毛開き耐久性に優れ、毛腰が柔らかく触感性・使用感にも優れたブラシ用毛材およびブラシを得ることができる。
本発明のブラシ用毛材は、ポリエステル系樹脂モノフィラメントからなるブラシ用毛材であって、前記ポリエステル系樹脂モノフィラメントを構成する樹脂成分がPTT樹脂60〜90質量%とPBT樹脂40〜10質量%からなり、前記ポリエステル系樹脂モノフィラメントを小角X線散乱で分析して得られたラメラの長周期が9.0〜15.5nmの範囲にある。
なお、本発明のブラシ用毛材においてはポリエステル系樹脂モノフィラメントを構成する樹脂成分にPTT樹脂とPBT樹脂同士とのエステル交換反応によって生じた共重合ポリマーが含まれていてもよい。
また、PTT樹脂やPBT樹脂には、本発明の目的を阻害しない範囲であれば、他のジ力ルボン酸成分およびジオール成分を共重合成分として含有せしめることができ、例えば、ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、シクロヘキサンジカルボン酸およびデカリンジカルボン酸などが挙げられ、ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチジシグリコール、ペンタメチレングリコール、へキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチレングリコール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族グリコール、o−キシリレングリコール、p−キシリレングリコール、m−キシリレングリコール、1,4−ピス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシベンゼン、4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ピフェニル、4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ビフェニル、2,2−ピス[4−(2ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ピス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシエトキシ)ジフェニルスルホンなどの芳香族グリコール、およびヒドロキノン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、レゾルシン、カテコール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシビフェニル、ジヒドロキシジフェニルスルホンなどのジフェノール類などが挙げられ、これらの中から2種以上を選択して適宜使用することもできる。
さらに、本発明のブラシ用毛材には、発明の効果を阻害しない範囲であれば、その目的に応じて、各種無機粒子、各種金属粒子および架橋高分子粒子などの粒子類のほか、公知の抗酸化剤、耐光剤、耐侯剤、イオン交換剤、着色防止剤、耐電防止剤、各種着色剤、ワックス類、シリコーンオイル、各種界面活性剤および各種強化繊維類などの添加剤を適宜任意に添加せしめることも可能である。
さらにまた、PTT樹脂およびPBT樹脂に関しては、PTT樹脂の固有粘度IVが0.95〜1.2の範囲にあり、且つ前記PBT樹脂の固有粘度IVが0.8〜1.5の範囲にあることが、毛折れ耐久性および毛開き耐久性に優れ、毛腰が柔らかく触感性・使用感にも優れたポリエステル樹脂モノフィラメントが得られやすいことから好ましい。国有粘度IVが上記範囲を下回ると、得られたポリエステル系樹脂モノフィラメントの固有粘度IVが低くなり、毛開き耐久性の低いブラシ用毛材となる場合があり、またささくれ、摩耗、毛折れがしやすいブラシ用毛材となる場合もある。
逆に固有粘度IVが上記範囲を上回ると、溶融紡糸の際に、紡糸機内でPTT樹脂とPBT樹脂の混練性が低下し、ポリマーを安定して押し出すことが難くなり、また、溶融紡糸機内の圧力が高くなって溶融パック内のフィルター破れや溶融パックライフが短くなるなどの操業上の不具合が生じる場合がある。
そのためPTT樹脂とPBT樹脂の混合比率も重要な要件となるが、本発明ではPTT樹脂60〜90質量%とPBT樹脂40〜10質量%との混合比率であることが必要である。なおここで、ポリエステル系樹脂モノフィラメン卜を構成する樹脂成分には、上記添加剤は含めないものとする。
PTT樹脂の混合比率が上記範囲を上回ると、PTT樹脂成分が多くなるため毛腰が柔らかく、触感性・使用感にも優れたポリエステル樹脂モノフィラメントが得られやすい一方、ささくれや摩耗が生じ易く、毛折れ耐久性も低いポリエステル系樹脂モノフィラメントとなる場合がある。
逆に、PTT樹脂の混合比率が上記範囲を下回ると、PBT樹脂成分が多くなるため、毛折れ耐久性、毛開き耐久性に優れたポリエステル系樹脂モノフィラメントを得やすい一方、毛腰が柔らかく触感性・使用感にも優れたポリエステル樹脂モノフィラメントを得にくくなる場合がある。
そのため、毛折れ耐久性、毛開き耐久性、触感性・使用感といった特性をより一層バランスよく発揮させるためには、PTT樹脂70〜85質量%とPBT樹脂30〜15質量%が好ましい条件であり、得られたポリエステル系樹脂モノフィラメントの固有粘度IVが1.0〜1.2の範囲にあることがより好ましい条件となる。
なお、本発明でいう固有粘度IVは、以下の方法によって測定したものである。
すなわち、溶解用試験管(以降、試験管という)に、溶媒として25mLのオルソクロロフェノール(以降、OCPという)と約3mmにカッ卜したカットブリッスル試料2g士0.001gを入れる。試料を投入した試験管をドライ・ブロックパスにセットし100℃で30分間加熱しながらカットブリッスル試料をOCPに溶解する(以降、カットブリッスル試料をOCPに溶解したものをOCP溶液という)。このOCP溶液を流水にて15分間冷却後、OCP溶液20mLをホールピペットで計量しオストワルド粘度管に採取する。
引き続き、25℃に温度調整した恒温水槽に、OCP溶液を採取したオストワルド粘度管をセットし30分間放置、定法に従いオストワルド粘度管内を流下するOCP溶液の流下時聞を測定し算出したものを固有粘度値とする。
また、本発明においては、ポリエステル系樹脂モノフィラメントを小角X線散乱で分析して得られたラメラの長周期が9.0〜15.5nmの範囲にあることが必要である。
ラメラの長周期は結晶間の距離に対応する特性であり、結晶構造の粗密状態の指標として用いることができる。長周期が上記範囲を下回る場合は、結晶構造が密な状態であるために硬くなり、ブラシに使用した場合は毛腰に柔らかさ、触感性・使用感が失われやすくなる。
逆に長周期が上記範囲を上回る場合は、結晶構造が粗になるために、ブラシに使用した場合に毛折れ耐久性や毛開き耐久性が向上するという効果が現れにくくなる。
さらに、本発明においては、ポリエステル系樹脂モノフィラメントを広角X線回析法で分析して得られた結晶化度が40%以上であることが好ましく、さらにPTTの(010)結晶面方向の結晶サイズが14.0/nm以下、かつPBTの(010)結晶面方向の結晶サイズが9.0/nm以下であることがブラシ用毛材としてより好ましい。毛折れ耐久性および毛開き耐久性に優れたブラシ用毛材を得るためには、ポリエステル系樹脂モノフィラメント中に微細な結晶が数多く分散された構造体となっていることがより好ましい条件であり、結晶化度が上記範囲を下回ると、非晶部が多く、分子構造的には動きやすくなることから、繰り返し屈曲を受けて変形するようなブラシの毛開きに対しては効果が十分ではない場合があり、PTT樹脂成分とPBT樹脂成分の(010)結晶方向の結晶サイズが上記範囲を上回ると、毛開き耐久性の向上効果が十分ではない場合がある。
さらにまた、本発明のブラシ用毛材は、ポリエステル系樹脂モノフィラメントのカットブリッスルの少なくとも一端にテーパー部を形成させることもでき、その場合には触感性・使用感の非常に優れたブラシ用毛材が得られ、また歯ブラシなどの清掃用ブラシに使用した場合には、毛先が細かい隙間部分に入りやすく、隙間清掃性を遺憾なく発揮することができるため好ましい。
ここで本発明のブラシ用毛材の製造方法について説明する。
本発明のブラシ用毛材の製造方法については特に限定されないが、本発明では、例えば公知の溶融紡糸機を使用してポリエステル系樹脂モノフィラメントを溶融紡糸する際に特定の条件を適用し、得られたポリエステル系樹脂モノフィラメントをカットしてブリッスル状に加工する方法を採用することができる。
具体的に例を挙げて説明すると、予め乾燥したPTT樹脂ペレットとPBT樹脂ペレットを上記所定の混合比で溶融紡糸機に供給し、溶融紡糸機内で溶融混練した後、口金から樹脂の溶融混合物を押し出しする。
なお、溶融紡糸されたポリエステル系樹脂モノフィラメントの断面形状は特に限定はされず、円形以外の異形断面形状であってもよく、例えば、中空、扇平、正方形、半月状、三角形、五角形以上の多角形、多葉状、ドックボーン状、および繭型などの形状であってもよい。
その後、押し出されたPTT樹脂とPBT樹指を含む溶融混合物は、冷却浴中で冷却固化された後、延伸および熱セットされて、ポリエステル系樹脂モノフィラメン卜となる。
なお、PTT樹脂とPBT樹脂は、溶融押し出しされた後の冷却で固化される際に結晶が生成されるが、特にPBT樹脂はエンジ二アプラスチックの中でもポリアセタールに次いで結品速度の速い樹脂として知られており、PBT樹脂とPTT樹脂の結晶化速度の遣いにより、冷却条件によって生成される両樹脂の結晶状態に影響を及ぼし、その後の延伸、熱セット、さらにエージングでの結晶の生成にも大きく影響する。そのため、好ましい冷却条件としては、冷却温度が5〜35℃、さらには10〜30℃の範囲が好ましく、冷却時間も3.0〜4.8秒の範囲が好ましい。
また、延伸工程において結晶生成を促進させるために延伸倍率と温度が重要なポイント
となる。延伸方法としては2段以上が好ましく、延伸倍率としてはトータルで5.0〜6.
3倍、さらに糸切れなど操業上の安定を考慮すれば、5.5〜6.0倍が特に好ましい。
さらに、ポリエステル系樹脂モノフィラメン卜に熱を与える媒体としては温水、乾燥熱風、蒸気、その他の有機溶媒などポリエステル系樹脂モノフィラメントに影響を及ぼさないものであればよい。
特に本発明のポリエステル系樹脂モノフィラメントはガラス転移点温度Tmも結晶生成の速度もそれぞれ異なるため、適当な温度条件は温水の場合は45〜75℃、好ましくは50〜65℃、乾燥熱風の場合は100〜160℃、好ましくは110〜140℃である。
その後、延伸されたポリエステル系樹脂モノフィラメントは、延伸によって生じた内部ひずみを解消し、結晶部と非晶部の分子構造を安定化させるために弛緩状態で熱処理を行う。弛緩状態での熱処理方法については、延伸後にオンラインで熱処理する方法や一旦巻き取ったポリエステル系樹脂モノフィラメントを熱処理する方法があるが、本発明においては、より一層分子構造を安定化させて毛折れ耐久性や毛開き耐久性に優れたブラシ用毛材を得るために、残った内部ひずみを完全に取り除くためにオンラインとオフラインの2段で熱処理を行うことが好ましい。
オンラインで熱処理する場合の条件としては、弛緩倍率は0.75〜0.95倍が好ましく、0.80〜0.90倍がより好ましく、温度は180〜210℃が好ましく、190〜200℃であることがより好ましい。また、オフラインの場合は、ポリエステル系樹脂モノフィラメントには荷重フリーの状態で、処理温度を70〜100℃が好ましく、80〜90℃がより好ましく、処理時間は30時間以上が好ましく、36時間以上であることがより好ましい。
なお、オフラインで熱処理する場合は、ボビンに巻かれた状態や綛の状態で処理を行うと巻き癖が残り、ブラシにした場合には植毛不良などの不具合が生じやすくなるため、ポリエステル系樹脂モノフィラメントを長い棒状の束を吊り下げながら熱処理する方法や、長い棒状の束の両端を引っ張って直線状態で熱処理する方法が好ましい。
そして、得られたポリエステル系樹脂モノフィラメン卜は必要な長さにカットされてブリッスルとなるが、さらにカットブリッスルの先端にテーパー部を形成する場合には、機械的研磨による加工や、先端をアルカリ溶液に浸潰して溶かす化学的減量法を採用することができる。
こうして得られたブラシ用毛材は、従来のポリエステル系樹脂モノフィラメントよりも毛折れ耐久性および毛開き耐久性に優れ、毛腰が柔らかく触感性・使用感にも優れたものであることから、歯ブラシ、へアブラシ、ボディブラシ、クリーニングブラシ、化粧ブラシ、画筆などの各種ブラシや、ロールブラシ、ホイールブラシ、カップブラシ、ナイブレットブラシなどの各種工業用ブラシに幅広く使用することができる。
以下、本発明のブラシ用毛材について、実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
なお、触感性評価および耐久性評価には、実際に歯ブラシを作製してこれを使用した。
歯ブラシの仕様は次の通り。
基台:ABS製(9mm×22mm)
植毛孔数34箇
植毛本数:一つの孔につき20本
毛丈:10mm。
[固有粘度IV]
溶解用試験管(以降、試験管という)に、溶媒として25mLのオルソクロロフェノール(以降、OCPという)と約3mmにカットしたカットブリッスル試料2g士0.001gを入れた。試料を投入した試験管をドライ・ブロックパスにセットし100℃で30分間加熱しながらカットブリッスル試料をOCPに溶解した(以降、カットブリッスル試料をOCPに溶解したものをOCP溶液という)。このOCP溶液を流水にて15分間冷却後、OCP溶液20mLをホールピペットで計量しオストワルド粘度管に採取した。
引き続き、25℃に温度調整した恒温水槽にOCP溶液を採取したオストワルド粘度管をセットし30分間放置後、定法に従いオストワルド粘度管内を流下するOCP溶液の流下時間を測定した。以下(1)の近似式に従って固有粘度値を算出した。
固有粘度=(K1×η)+K2・・・(1)
ここで、定数K1=0.0242、定数K2=0.2634である。
[毛開き耐久性]
表面に凹凸を有するステンレス板に歯ブラシを垂直荷重500gで押し当て、37℃の温水浴中で2万回摺動させた。
その後の歯ブラシの状態について、毛の聞き幅を測定し、下記(2)式から毛開き率(%)および摩耗率(%)を計算した。
毛開き率(%)=100×(b−a)/a・・・(2)
なお、ここでaは摺動試験前の歯ブラシの植毛部分の幅(mm)、bは摺動試験後の歯ブラシの植毛部分の幅(mm)をそれぞれ表す。
[毛折れ耐久性]
上記毛開き耐久性評価において、引き続き5万回まで摺動試験を行い、毛折れや毛裂けした毛の数を数え、その本数で毛折れし易いかどうかを評価した。
[使用感・触感性評価]
20名のモニターに作製した歯ブラシと同じ直径のナイロンモノフィラメントで作製した歯ブラシでブラッシングしてもらい、下記の規準で評価依頼した結果を平均値で表した。
平均値が高いほど触感性に優れていることを示す。
5点:ナイロン製よりも毛腰が柔らかく使用感・触感性は良好であった、
3点:ナイロン製と変わりはなかった、
1点:ナイロン製よりも使用感・触感性は良くなかった。
[ラメラ長周期]
小角X線散乱法を利用して、下記条件で測定を行い、小角X線散乱パターンに見られる長周期ピークの位置qmから、下記式(3)を用いて、ラメラの長周期D(mm)を評価した。ここでqm(=4πsinθ/λ)は散乱ベクトルである。
X線発生装置 理学電気(株)社製 RU−200(回転対陰極型)
X線源: CuKα線
出力: 40kV−200mA
光学系 理化電機(株)社製 Kratkyカメラ
U−スリット: 幅70μm、高さ15mm
検出器 理学電気(株)社製 位置敏感型比例係数装置(PSPC)
スリット: 高さ8.0mm
積算時間: 3600秒
チャンネル数: 1024(約88ch./deg.)
測定方向 子午線
D=2π/qm・・・(3)
[結晶化度]
広角X線回析法を利用して、下記条件で測定を行い、試料を回転して測定した広角X線回祈パターンをピーク分離し、下記式(4)に示す結晶ピーク強度と全ピーク強度の比から結晶化度を算出した。
X線回析装置 Rigaku社製 高分子用SmartLab
X線源: CuKα線(Niフィルター使用)
出力: 40kV−50mA
検出器: D/teX(一次元検出器)
測定モード: 試料回転2θ−θスキャン
スリット系: 1S=2hx2.2wmm
RS1=15mm、RS2=20mm
スキャン方法: 連続スキャン
測定範囲: 2θ=5〜60°
ステップ: 0.04°
スキャン速度: 2.4°/min.
回転速度: 30rpm
結晶化度(%)
=100×(結晶ピーク強度)/(結晶+非晶ピーク強度)・・・(4)
[結晶サイズ]
広角X線回析法を利用して、下記条件で測定を行い、広角X線回析測定で得られた2θ−θ強度データのうち、各ピークの半値幅からか下記式(5)および(6)(Scherrerの式)を用いて、結晶サイズL(nm)を算出した。
X線回析装置 Rigaku社製 高分子用SmartLab
X線源: CuKα線(Niフィルター使用)
出力: 40kV−50mA
検出器: D/teX(一次元検出器)
測定モード: 赤道方向2θ−θスキャン
スリット系: 1S=2hx2.2wmm
RS1=15mm、RS2=20mm
スキャン方法: 連続スキャン
測定範囲: 2θ=5〜60°
ステップ: 0.05°
スキャン速度: 2°/min.
L=Kλ/βcosθ ・・・(5)
β=(β ーβ 1/2 ・・・(6)
ここで、λ:入射X線波長(=0.15418nm)、β:回析ピークの半値幅(°)、β:半値幅の補正値(=0.46°)、K:Scherrer定数(=0.9)である。
[実施例1]
原料にデュポン社製PTT樹脂“Sorona(登録商標)”(固有粘度IV=1.02)と東レ社製PBT樹脂“トレコン”(登録商標)”1100S(固有粘度IV=0.95)を使用した。
予め乾燥したPTT樹脂ペレッ卜75質量%対してPBT樹脂ペレッ卜25質量%をブレンドして溶融紡糸機に供給し、260℃の溶融紡糸機肉で溶融混練した後、口金から溶融物を押し出した。
引き続き、押し出された溶融物を、温度30℃の冷却浴中で3.3秒間冷却固化した後、1段目を60℃の温水浴、2段目を120℃の乾燥熱風浴で卜−タル5.5倍の延伸を行い、引き続きオンラインで温度200℃、倍率0.90の弛緩熱処理を行って、直径0.150mm、固有粘度IVが1.06のポリエステル系樹脂モノフィラメン卜を巻き取った。
さらに巻き取ったポリエステル系樹指モノフィラメントの束はオフラインで温度80℃、36時間の熱処理を施した。
[実施例2]
表1に示す通り、PTT樹脂とPBT樹脂の混合比をそれぞれ65質量%と35質量%に変更したこと以外は実施例1と同じ製造方法でポリエステル系樹脂モノフィラメントを得た。
[実施例3]
表1に示す通り、冷却浴の温度を20℃に変更したこと以外は実施例1と同じ製造方法でポリエステル系樹脂モノフィラメントを得た。
[実施例4]
表1に示す通り、トータル延伸倍率を6.0倍に変更し、延伸倍率を上げたことによる延伸性を良くするために2段目の延伸温度を130℃に上げたこと以外は実施例1と同じ製造方法でポリエステル系樹脂モノフィラメントを得た。
[実施例5,6]
表1に示す通り、オフラインの熱処理温度および時間を変更したこと以外は実施例4と
同じ製造方法でポリエステル系樹脂モノフィラメントを得た。
[実施例7]
表1に示す通り、PBT樹脂を東レ社製“トレコン(登録商標)”1200S(固有粘度IV=1.28)に変更したこと以外は実施例1と同じ製造方法でポリエステル系樹脂モノフィラメン卜を得た。
[比較例1,2]
表1に示す通り、PTT樹脂とPBT樹脂の混合比を変更したこと以外は実施例1と同じ製造方法でポリエステル系樹脂モノフィラメントを得た。
[比較例3]
表1に示す通り、巻き取られたポリエステル系樹脂モノフィラメントをオフラインで熱処理しなかったこと以外は実施例1と同じ製造方法でポリエステル系樹脂モノフィラメントを得た。
[比較例4]
表1に示す通り、トータルの延伸倍率を4.5倍に下げ、さらにオフラインの熱処理条件を温度60℃で15時間に変更したこと以外は実施例1と同じ製造方法でポリエステル系樹脂モノフィラメントを得た。
上記実施例および比較例で得られたポリエステル系樹脂モノフィラメント並びにそれをブラシ用毛材として歯ブラシに使用した場合の各評価結果を表1および表2に示す。
Figure 2017140131
Figure 2017140131
表1の結果からも明らかなように、本発明のブラシ用毛材(実施例1〜7)は比較例1〜4のブラシ用毛材と比べて、触感性に優れているとともに、毛折れ耐久性、毛開き耐久性に優れたものであることが分かる。
本発明のブラシ用毛材は、従来のブラシ用毛材に比べて毛折れ耐久性および毛開き耐久性に優れ、毛腰が柔らかく触感性・使用感にも優れたものであることから、歯ブラシ、へアブラシ、ボディブラシ、クリーニングブラシ、化粧ブラシ、画筆などの各種ブラシの他にも、ロールブラシ、ホイールブラシ、カップブラシ、ナイフレットブラシなどの各種工業用ブラシに幅広く利用できる。

Claims (4)

  1. ポリエステル系樹脂モノフィラメントからなるブラシ用毛材であって、前記ポリエステル系樹脂モノフィラメン卜を構成する樹脂成分がポリトリメチレンテレフタレート樹脂60〜90質量%とポリブチレンテレフタレー卜樹脂40〜10質量%からなり、前記ポリエステル系樹脂モノフィラメントを小角X線散乱で分析して得られたラメラの長周期が9.0〜15.5nmの範囲にあるブラシ用毛材。
  2. 前記ポリエステル系樹脂モノフィラメントを広角X線回析法で分析して得られた結晶化度が40%以上である請求項1に記載のブラシ用毛材。
  3. 前記ポリエステル系樹脂モノフィラメントを広角X線回祈法で分析して得られたポリトリメチレンテレフタレート樹脂成分の(010)結晶面方向の結晶サイズが14.0nm以下、かつポリブチレンテレフタレート樹脂成分の(010)結晶面方向の結晶サイズが9.0nm以下である請求項1または2に記載のブラシ用毛材。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のブラシ用毛材を毛材の少なくとも1部に使用したブラシ。
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