JP2017138774A - 位置検出装置、位置検出システム、及び、位置検出方法 - Google Patents

位置検出装置、位置検出システム、及び、位置検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発光ペンのような自発光指示体を用いた場合に、発光指示体の発光位置と操作面とのゼロでない距離に起因した指示位置の誤差を補正する位置検出装置、位置検出システム及び位置検出方法を提供する。【解決手段】位置検出装置は、撮像画像を生成する撮像部300と、撮像画像に基づいて自発光指示体70による指示位置を検出する位置検出部600と、先端オフセットに応じて決まる補正値を用いて指示位置を補正する補正部620と、補正部が操作面上の位置に応じて異なる補正値を得るために使用される補正データを記憶する補正データメモリー630と、操作面上の1つ以上の較正位置において較正された先端オフセットを用いて、補正データを調整する調整部640と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、操作面上における指示体の指示位置を検出可能な位置検出装置に関する。
特許文献1,2には、位置検出装置としての機能を有するインタラクティブプロジェクターが開示されている。これらのインタラクティブプロジェクターは、投写画面をスクリーンに投写するとともに、発光ペンや指などの指示体(pointing element)を含む画像をカメラで撮像し、この撮像画像を用いて指示体の位置を検出することが可能である。すなわち、インタラクティブプロジェクターは、指示体の先端がスクリーンに接しているときに投写画面に対して描画等の所定の指示が入力されているものと認識し、その指示に応じて投写画面を再描画する。従って、ユーザーは、投写画面をユーザーインターフェースとして用いて、各種の指示を入力することが可能である。
特許文献1,2では、指示体の検出のためにスクリーンの表面にカーテン状(又は層状)の検出光を射出する光照射装置(「ライトカーテンユニット」とも呼ぶ)が利用されている。指示体がスクリーンに接したときに指示体によって検出光が反射されると、その反射光の位置がカメラで撮像されるので、その撮像画像を解析することによって投写画面上における指示体の位置を決定することができる。
カーテン状の検出光は、スクリーン表面からやや離れた位置に存在する。従って、指示体として指(非発光指示体)を用いる場合には、検出光が指で反射する位置は、スクリーン表面からやや離れた位置となる。このため、カメラでこの反射光を含む撮像画像を解析して指示体の指示位置を決定すると、検出光の指での反射位置とスクリーン表面との距離に起因する誤差を含む位置が得られる。特許文献2には、この誤差を解消するために、検出光が指で反射する反射位置とスクリーン表面との距離を用いて、指示位置を補正する技術が記載されている。
なお、特許文献2では、発光ペンを指示体として用いた場合には上記のような補正が不要であり、発光ペンが発する光の像の位置を、発光ペンの指示位置とみなすことができる旨が記載されている。
特開2015−158887号公報 特開2015−158890号公報
しかしながら、本願の発明者は、発光ペンのような自発光指示体を用いた場合にも、自発光指示体の発光位置とスクリーン表面(「操作面」とも呼ぶ)との間にはゼロでない距離(「先端オフセット」と呼ぶ)があり、この先端オフセットに起因して、自発光指示体の指示位置に検出誤差が生じる場合があることを見出した。また、自発光指示体の物理的な発光位置は変化しないものの、撮像画像の解析で得られる先端オフセットは一定では無く、スクリーン表面の位置に応じて変化することが分かった。画像解析で得られる先端オフセットが一定で無い理由は、スクリーンからの反射光の影響や、カメラから見える光の大きさの影響を受けて、発光位置に誤差が発生するからである。
上述のような課題は、カメラとライトカーテンユニットとを用いて自発光指示体の指示位置を検出するインタラクティブプロジェクターに限らず、一般に、操作面上で自発光指示体により指示された指示位置を検出する位置検出装置に共通する課題であった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、操作面上で自発光指示体により指示された指示位置を検出する位置検出装置が提供される。この位置検出装置は、前記操作面上で前記自発光指示体が発する光を撮像して撮像画像を生成する撮像部と;前記撮像画像に基づいて、前記自発光指示体による前記指示位置を検出する検出部と;前記自発光指示体が前記操作面に接触する接触位置と前記自発光指示体の発光位置との間の距離である先端オフセットに応じて決まる補正値を用いて、前記指示位置を補正する補正部であって、前記操作面上の位置に応じて異なる補正値を用いて前記指示位置を補正する補正部と;前記補正部が前記操作面上の位置に応じて異なる補正値を得るために使用される補正データを記憶する補正データメモリーと;前記操作面上の1つ以上の較正位置において較正された先端オフセットを用いて、前記補正データを調整する調整部と、を備える。
この位置検出装置によれば、先端オフセットに応じて決まる補正値を用いて自発光指示体の指示位置を補正し、この際、操作面上の位置に応じて異なる補正値を用いるので、操作面上の位置に応じた適切な補正値を用いて指示位置を補正できる。この結果、先端オフセットに起因して生じる指示位置の検出誤差を低減することが可能である。また、操作面上の1つ以上の較正位置において較正された先端オフセットを用いて補正データを調整するので、位置検出装置の設置状態に応じて補正データを適切に調整することができ、検出誤差を更に低減できる。
(2)上記位置検出装置において、前記補正部は、前記操作面上の位置と、前記撮像部から前記操作面までの距離とに応じて異なる補正値を用いて前記指示位置を補正するものとしてもよい。
この構成によれば、補正値が、操作面上の位置のみでなく、撮像部から操作面までの距離に応じて異なる値を取るので、より適切な補正値を用いて指示位置を補正でき、先端オフセットに起因して生じる指示位置の検出誤差を更に低減できる。
(3)上記位置検出装置において、前記補正部は、前記操作面上の座標と、前記撮像部から前記操作面までの距離とを変数とする関数を用いて前記補正値を決定するものとしてもよい。
この構成によれば、操作面上の座標と、撮像部から操作面までの距離とを変数とする関数を用いて補正値を容易に決定できる。
(4)上記位置検出装置において、前記関数は、前記操作面上の座標と、前記撮像部から前記操作面までの距離とを変数として、前記先端オフセットを与える関数としてもよい。
この構成によれば、操作面上の座標と、撮像部から操作面までの距離とを変数とする関数を用いて先端オフセットを求めることができ、この先端オフセットに応じて補正値を決定できる。
(5)上記位置検出装置は、更に、前記操作面上に画像を投写する投写部を備えるものとしてもよい。
この構成によれば、自発光指示体の指示位置に応じた適切な画像を操作面上に投写できる。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、位置検出装置、自発光指示体と位置検出装置とを含む位置検出システム、位置検出方法、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体(non-transitory storage medium)等の様々な形態で実現することができる。
位置検出システムの斜視図。 位置検出システムの正面図。 位置検出システムの側面図。 プロジェクターの内部構成を示すブロック図。 自発光指示体の指示位置の検出誤差を示す説明図。 先端オフセットの分布例を示す説明図。 先端オフセットに応じた指示位置の検出誤差とその補正方法を示す説明図。 補正データの作成方法を示すフローチャート。 キャリブレーションに用いられる画像を示す説明図。 キャリブレーションマークと先端オフセットを示す説明図。 補正データの調整方法を示すフローチャート。 補正データの調整に用いられる画像を示す説明図。 ステップS240の詳細手順を示すフローチャート。 較正されないマーク位置と較正されたマーク位置における先端オフセットDの例を示す説明図。
A.位置検出システムの構成と検出誤差の補正方法
図1は、本発明の一実施形態としての位置検出システム900の斜視図である。このシステム900は、位置検出装置としてのインタラクティブプロジェクター100と、操作面を提供するスクリーン板920と、層状検出光照射部440(ライトカーテンユニット)と、自発光指示体70とを有している。なお、層状検出光照射部440は、インタラクティブプロジェクター100の一部であるが、図1では、図示の便宜状、別体として描いている。スクリーン板920の前面は、投写スクリーン面SS(projection Screen Surface)として利用される。プロジェクター100は、支持部材910によってスクリーン板920の前方かつ上方に固定されている。なお、図1では投写スクリーン面SSを鉛直に配置しているが、投写スクリーン面SSを水平に配置してこのシステム900を使用することも可能である。
プロジェクター100は、投写スクリーン面SS上に投写画面PS(Projected Screen)を投写する。投写画面PSは、通常は、プロジェクター100内で描画された画像を含んでいる。プロジェクター100内で描画された画像がない場合には、プロジェクター100から投写画面PSに光が照射されて、白色画像が表示される。本明細書において、「投写スクリーン面SS」とは、画像が投写される部材の表面を意味する。また、「投写画面PS」とは、プロジェクター100によってスクリーン面SS上に投写された画像の領域を意味する。通常は、投写スクリーン面SSの一部に投写画面PSが投写される。投写スクリーン面SSは、指示体による位置指示を行う操作面としても利用されるので、「操作面SS」とも呼ぶ。
自発光指示体70は、発光可能な先端部71と、使用者が保持する軸部72と、軸部72に設けられたボタンスイッチ73とを有するペン型の指示体である。自発光指示体70の先端部71は、例えば赤外光を発する。自発光指示体70の構成や機能については後述する。このシステム900では、1つ又は複数の自発光指示体70とともに、1つ又は複数の非発光指示体80(非発光のペンや指など)を利用可能である。
図2Aは、位置検出システム900の正面図であり、図2Bはその側面図である。本明細書では、操作面SSの左右に沿った方向をX方向と定義し、操作面SSの上下に沿った方向をY方向と定義し、操作面SSの法線に沿った方向をZ方向と定義している。また、図2Aにおける操作面SSの左上の位置を座標(X,Y)の原点(0,0)としている。なお、便宜上、X方向を「左右方向」とも呼び、Y方向を「上下方向」とも呼び、Z方向を「前後方向」とも呼ぶ。また、Y方向(上下方向)のうち、プロジェクター100から見て投写画面PSが存在する方向を「下方向」と呼ぶ。なお、図2Bでは、図示の便宜上、スクリーン板920のうちの投写画面PSの範囲にハッチングを付している。
プロジェクター100は、投写画面PSを操作面SS上に投写する投写レンズ210と、投写画面PSの領域を撮像するカメラ310と、指示体(自発光指示体70及び非発光指示体80)に層状検出光LL(図2B)を照射するための層状検出光照射部440とを有している。層状検出光照射部440は、非発光指示体80が投写画面PS(すなわち操作面SS)に接していることを検出するために、投写画面PSの表面全体に亘って層状(又はカーテン状)の検出光LLを射出する照射部である。層状検出光LLとしては、例えば赤外光を利用できる。ここで、「層状」又は「カーテン状」とは、ほぼ一様な厚さの薄い空間形状を意味する。操作面SSと層状検出光LLとの間の距離は、例えば1〜10mm(好ましくは1〜5mm)の範囲の値に設定される。
カメラ310は、層状検出光LL(赤外光)と自発光指示体70が発する赤外光の波長を含む波長領域の光を受光して撮像する第1の撮像機能を少なくとも有している。カメラ310は、更に、可視光を含む光を受光して撮像する第2の撮像機能を有し、これらの2つの撮像機能を切り替え可能に構成されていることが好ましい。例えば、カメラ310は、可視光を遮断して近赤外光のみを通過させる近赤外フィルターをレンズの前に配置したりレンズの前から後退させたりすることが可能な近赤外フィルター切換機構(図示せず)をそれぞれ備えることが好ましい。図2Bに示すように、カメラ310は操作面SSからZ方向に距離Lだけ離れた位置に設置されている。
図2Aの例は、位置検出システム900がホワイトボードモードで動作している様子を示している。ホワイトボードモードは、自発光指示体70や非発光指示体80を用いて投写画面PS上にユーザーが任意に描画できるモードである。操作面SS上には、ツールボックスTBを含む投写画面PSが投写されている。このツールボックスTBは、処理を元に戻す取消ボタンUDBと、マウスポインターを選択するポインターボタンPTBと、描画用のペンツールを選択するペンボタンPEBと、描画された画像を消去する消しゴムツールを選択する消しゴムボタンERBと、画面を次に進めたり前に戻したりする前方/後方ボタンFRBと、を含んでいる。ユーザーは、指示体を用いてこれらのボタンをクリックすることによって、そのボタンに応じた処理を行ったり、ツールを選択したりすることが可能である。なお、システム900の起動直後は、マウスポインターがデフォールトツールとして選択されるようにしてもよい。図2Aの例では、ユーザーがペンツールを選択した後、自発光指示体70の先端部71を操作面SSに接した状態で投写画面PS内で移動させることにより、投写画面PS内に線が描画されてゆく様子が描かれている。この線の描画は、プロジェクター100の内部の投写画像生成部(後述)によって行われる。
なお、位置検出システム900は、ホワイトボードモード以外の他のモードでも動作可能である。例えば、このシステム900は、パーソナルコンピューター(図示せず)から通信回線を介して転送されたデータの画像を投写画面PSに表示するPCインタラクティブモードでも動作可能である。PCインタラクティブモードにおいては、例えば表計算ソフトウェアなどのデータの画像が表示され、その画像内に表示された各種のツールやアイコンを利用してデータの入力、作成、修正等を行うことが可能となる。
図3は、インタラクティブプロジェクター100と自発光指示体70の内部構成を示すブロック図である。プロジェクター100は、制御部700と、投写部200と、投写画像生成部500と、位置検出部600と、撮像部300と、信号光送信部430と、層状検出光照射部440とを有している。
制御部700は、プロジェクター100内部の各部の制御を行う。また、制御部700は、位置検出部600で検出された指示体(自発光指示体70や非発光指示体80)の指示位置に応じて、投写画面PS上で行われた指示の内容を判定するとともに、その指示の内容に従って投写画像を作成又は変更することを投写画像生成部500に指令する。
投写画像生成部500は、投写画像を記憶する投写画像メモリー510を有しており、投写部200によって操作面SS上に投写される投写画像を生成する機能を有する。投写画像生成部500は、更に、投写画面PS(図2A)の台形歪みを補正するキーストーン補正部としての機能を有することが好ましい。
投写部200は、投写画像生成部500で生成された投写画像を操作面SS上に投写する機能を有する。投写部200は、図2Bで説明した投写レンズ210の他に、光変調部220と、光源230とを有する。光変調部220は、投写画像メモリー510から与えられる投写画像データに応じて光源230からの光を変調することによって投写画像光IMLを形成する。この投写画像光IMLは、典型的には、RGBの3色の可視光を含むカラー画像光であり、投写レンズ210によって操作面SS上に投写される。なお、光源230としては、超高圧水銀ランプ等の光源ランプの他、発光ダイオードやレーザーダイオード等の種々の光源を採用可能である。また、光変調部220としては、透過型又は反射型の液晶パネルやデジタルミラーデバイス等を採用可能であり、色光別に複数の光変調部220を備えた構成としてもよい。
信号光送信部430は、自発光指示体70によって受信される装置信号光ASLを送信する機能を有する。装置信号光ASLは、同期用の近赤外光信号であり、プロジェクター100の信号光送信部430から自発光指示体70に対して定期的に発せられる。自発光指示体70の先端発光部77は、装置信号光ASLに同期して、予め定められた発光パターン(発光シーケンス)を有する近赤外光である指示体信号光PSL(後述)を発する。また、撮像部300のカメラ310は、指示体(自発光指示体70及び非発光指示体80)の位置検出を行う際に、装置信号光ASLに同期した所定のタイミングで撮像を実行する。
撮像部300は、図2A,図2Bで説明したカメラ310を有している。前述したように、このカメラ310は、層状検出光LLと自発光指示体70が発する赤外光の波長を含む波長領域の光を受光して撮像する機能を有する。図3の例では、層状検出光照射部440によって照射された層状検出光LLが指示体(自発光指示体70及び非発光指示体80)で反射され、その反射検出光RDLがカメラ310によって受光されて撮像される様子が描かれている。カメラ310は、更に、自発光指示体70の先端発光部77から発せられる近赤外光である指示体信号光PSLも受光して撮像する。カメラ310の撮像は、層状検出光照射部440から発せられる層状検出光LLがオン状態(発光状態)である第1の期間と、層状検出光LLがオフ状態(非発光状態)である第2の期間と、の両方で実行される。位置検出部600は、これらの2種類の期間における画像を比較することによって、画像内に含まれる個々の指示体が、自発光指示体70と非発光指示体80のいずれであるかを判定することが可能である。
位置検出部600は、カメラ310で撮像された画像を解析して、指示体(自発光指示体70や非発光指示体80)の指示位置を決定する機能を有する。この際、位置検出部600は、自発光指示体70の発光パターンを利用して、画像内の個々の指示体が自発光指示体70と非発光指示体80のいずれであるかについても判定する。本実施形態において、位置検出部600は、検出部610と、補正部620と、補正データメモリー630と、調整部640とを有している。検出部610は、カメラ310で撮像された撮像画像を解析して指示体の指示位置を検出する機能を有する。補正部620は、検出部610で検出された指示位置を補正する機能を有する。補正データメモリー630は、補正部620による補正に利用される補正データを格納する不揮発性メモリーである。調整部640は、ユーザーによる較正(マニュアルキャリブレーション)の結果を用いて補正データを調整する機能を有する。この機能については後述する。
検出部610と補正部620は、自発光指示体70と非発光指示体80の両方に関して指示位置の検出とその補正とを行う機能を有しているが、以下では、主として自発光指示体70を対象とした指示位置の検出とその補正の機能について説明する。補正部620は、自発光指示体70が操作面SSに接触する接触位置と、自発光指示体70の発光位置との間の距離である先端オフセットに応じて決まる補正値を用いて、検出部610で検出された指示位置を補正する機能を有する。この機能については更に後述する。
自発光指示体70には、ボタンスイッチ73の他に、信号光受信部74と、制御部75と、先端スイッチ76と、先端発光部77とが設けられている。信号光受信部74は、プロジェクター100の信号光送信部430から発せられた装置信号光ASLを受信する機能を有する。先端スイッチ76は、自発光指示体70の先端部71が押されるとオン状態になり、先端部71が解放されるとオフ状態になるスイッチである。先端スイッチ76は、通常はオフ状態にあり、自発光指示体70の先端部71が操作面SSに接触するとその接触圧によってオン状態になる。先端スイッチ76がオフ状態のときには、制御部75は、先端スイッチ76がオフ状態であることを示す特定の第1の発光パターンで先端発光部77を発光させることによって、第1の発光パターンを有する指示体信号光PSLを発する。一方、先端スイッチ76がオン状態になると、制御部75は、先端スイッチ76がオン状態であることを示す特定の第2の発光パターンで先端発光部77を発光させることによって、第2の発光パターンを有する指示体信号光PSLを発する。これらの第1の発光パターンと第2の発光パターンは、互いに異なるので、位置検出部600は、カメラ310で撮像された画像を分析することによって、先端スイッチ76がオン状態かオフ状態かを識別することが可能である。
自発光指示体70のボタンスイッチ73は、先端スイッチ76と同じ機能を有する。従って、制御部75は、ユーザーによってボタンスイッチ73が押された状態では上記第2の発光パターンで先端発光部77を発光させ、ボタンスイッチ73が押されていない状態では上記第1の発光パターンで先端発光部77を発光させる。換言すれば、制御部75は、先端スイッチ76とボタンスイッチ73の少なくとも一方がオンの状態では上記第2の発光パターンで先端発光部77を発光させ、先端スイッチ76とボタンスイッチ73の両方がオフの状態では上記第1の発光パターンで先端発光部77を発光させる。
但し、ボタンスイッチ73に対して先端スイッチ76と異なる機能を割り当てるようにしてもよい。例えば、ボタンスイッチ73に対してマウスの右クリックボタンと同じ機能を割り当てた場合には、ユーザーがボタンスイッチ73を押すと、右クリックの指示がプロジェクター100の制御部700に伝達され、その指示に応じた処理が実行される。このように、ボタンスイッチ73に対して先端スイッチ76と異なる機能を割り当てた場合には、先端発光部77は、先端スイッチ76のオン/オフ状態及びボタンスイッチ73のオン/オフ状態に応じて、互いに異なる4つの発光パターンで発光する。この場合には、自発光指示体70は、先端スイッチ76とボタンスイッチ73のオン/オフ状態の4つの組み合わせを区別しつつ、プロジェクター100に伝達することが可能である。
図3に描かれている5種類の信号光の具体例をまとめると以下の通りである。
(1)投写画像光IML:操作面SSに投写画面PSを投写するために、投写レンズ210によって操作面SS上に投写される画像光(可視光)である。
(2)層状検出光LL: 非発光指示体80の指示位置を検出するために、投写画面PSの全面にわたって照射されるカーテン状の近赤外光である。
(3)反射検出光RDL:層状検出光LLとして照射された近赤外光のうち、指示体(自発光指示体70及び非発光指示体80)によって反射され、カメラ310によって受光される近赤外光である。
(4)装置信号光ASL:プロジェクター100と自発光指示体70との同期をとるために、プロジェクター100の信号光送信部430から定期的に発せられる近赤外光である。
(5)指示体信号光PSL:装置信号光ASLに同期したタイミングで、自発光指示体70の先端発光部77から発せられる近赤外光である。指示体信号光PSLの発光パターンは、自発光指示体70のスイッチ73,76のオン/オフ状態に応じて変更される。また、複数の自発光指示体70を識別する固有の発光パターンを有する。
図4は、自発光指示体70の発光位置と操作面SSとの間の距離である先端オフセットD、及び、この先端オフセットDに起因して発生する指示位置の検出誤差を示す説明図である。ここでは、操作面SS上に自発光指示体70の先端が接触している状態で、先端発光部77が発光している様子を描いている。カメラ位置Cは、カメラ310の撮像基準位置(例えばレンズ位置)を示している。先端発光部77は、操作面SSからゼロで無い距離D(先端オフセットD)だけ離れている。従って、カメラ310で撮像した撮像画像を解析して決定される先端発光部77の発光位置(すなわち、自発光指示体70の指示位置)は、この先端オフセットDに応じた検出誤差を含んでいる。逆に、撮像画像を解析して決定される自発光指示体70の指示位置と、実際の指示位置との間の誤差が分かれば、その誤差に対応する先端オフセットDを算出することが可能である。こうして算出される先端オフセットDは、自発光指示体70の先端発光部77と操作面SSとの間の物理的な距離では無く、指示位置の検出誤差を表す値としての意味を有する。
図5は、プロジェクター100において実測された指示位置の検出誤差から算出された先端オフセットDの分布の一例を示している。この図に示すように、先端オフセットDは、一定値では無く、操作面SSの位置座標(X、Y)に応じて異なる値を取ることが判明した。この例では、先端オフセットDは、凹曲面状の分布を有する。実際には、図5の分布は、いくつかの実測データを曲面近似したものである。
検出誤差から算出された先端オフセットDが一定値で無い理由は、撮像画像を解析して検出される指示位置の検出誤差が、操作面SSにおける反射光(自発光指示体70の発光の反射光)の影響や、カメラ310から見える光の大きさがカメラ310から遠いほど小さくなることの影響を受けて変動するからである。先端オフセットDは、更に、自発光指示体70の持ち方や、操作面SSの素材の影響を受けて変動する場合もある。
先端オフセットDは、更に、プロジェクター100の投写距離に応じて変化する傾向を有している。プロジェクター100の投写距離は、ある程度の許容範囲内で任意に設定可能である。この投写距離は、図2Bにおいて、操作面SSとプロジェクター100の投写レンズ210の間のZ方向の距離に相当する。また、投写距離に応じてカメラ310から操作面SSまでの距離が変わるため、図5の先端オフセットDは、カメラ310から操作面SSまでの距離L(図2B)の関数として表すことができる。
以上の点を考慮すると、自発光指示体70の指示位置の検出誤差を表す先端オフセットDは、以下のような関数として表現可能である。
Figure 2017138774
ここで、X,Yは操作面SS上の座標、Lはカメラ310と操作面SSとの間の距離である。すなわち、先端オフセットDは、操作面SS上の座標(X,Y)と、カメラ310から操作面SSまでの距離Lとを変数とする関数を用いて表される。
先端オフセットDを与える関数D(X,Y,L)の一例は以下の通りである。
Figure 2017138774
ここで、Lmaxはカメラ310と操作面SSとの間の距離Lの最大値、Lminはカメラ310と操作面SSとの間の距離Lの最小値、Cimaxは最大距離Lmaxにおける係数Ci(i=0〜5)の値、Ciminは最小距離Lminにおける係数Ciの値である。
上記(2a)式では、先端オフセットDが、操作面SS上の座標X,Yの2次式で表されている。また、(2b)式によれば、(2a)式の右辺の各項の係数Ci(i=0〜5)は、最大距離Lmaxにおける係数値Cimaxと、最小距離Lminにおける係数値Ciminを、実際の距離Lに応じて線形補間して得られる値である。
なお、カメラ310と操作面SSとの間の距離Lは、プロジェクター100自身が実測可能である。例えば、予め準備された基準パターン画像を操作面SSに投写してカメラ310で撮像し、その撮像画像と投写画像メモリー510内の基準パターン画像とを用いた三角測量を実行することによって、距離Lを測定可能である。位置検出部600(図3)は、このような距離測定部としての機能を有することが好ましい。
上記(2a)の代わりに、先端オフセットDを、操作面SS上の座標値X,Yの1次式又は3次以上の高次式で表すことも可能である。但し、図5に示したような曲面を表現するためには、2次式以上の関数として表現することが好ましい。
また、上記(2b)の代わりに他の補間式を利用することも可能である。例えば、上記(2b)では、各係数Ciについて、2つの距離Lmax,Lminに対応する2つの既知の係数値Cimax,Ciminを用いて補間を行っているが、この代わりに、3つ以上の距離に対応する3つ以上の既知の係数値を用いて補間を行うようにしてもよい。3つ以上の既知の係数値を用いて補間を行う場合には、隣接する2つの係数値の間を線形補間してもよく、或いは、3つ以上の既知の係数値の間を曲線補間しても良い。
先端オフセットDを与える関数D(X,Y,L)の他の例は以下の通りである。
Figure 2017138774
ここで、Lmaxはカメラ310と操作面SSとの間の距離Lの最大値、Lminはカメラ310と操作面SSとの間の距離Lの最小値、Dmaxは最大距離Lmaxにおける先端オフセットDの値、Dminは最小距離Lminにおける先端オフセットDの値、Cimaxは最大距離Lmaxにおける係数Ci(i=0〜5)の値、Ciminは最小距離Lminにおける係数Ciの値である。
これらの(3a)〜(3c)式では、先端オフセットDを、2つの距離Lmax,Lminに対応する2つの既知の値Dmax,Dminを用いて補間している点で上記(2a),(2b)と異なる。なお、上記(2a),(2b)式に関して説明した各種の変形は、(3a)〜(3c)式についても同様に適用可能である。
図6は、自発光指示体70の先端オフセットDに応じた指示位置の検出誤差と、その補正方法の一例を示す説明図である。ここでは、操作面SS上の点P1(Xp,Yp)を自発光指示体70で指示した場合を想定している。図6の下部には、先端オフセットDの曲面の例を示している。検出部610(図3)は、カメラ位置Cで撮像した撮像画像を解析することによって、検出位置Xmを決定する。この検出位置Xmは、カメラ位置Cと、指示点P1(Xp,Yp)における先端オフセットDの曲面上の点P2とを結ぶ直線が、操作面SSと交差する位置に相当する。
このとき、検出位置Xmの誤差Xerrは、次式で表される。
Figure 2017138774
ここで、Dは先端オフセット、Lはカメラ310と操作面SSとの間の距離、Xcはカメラ位置CのX座標値、Xmは撮像画像を解析して得られた検出位置のX座標値である。なお、距離Lは既知であり、先端オフセットDは、検出位置の座標値(Xm,Ym)と距離Lとを先端オフセットDの関数(例えば(2a)〜(2b)式又は(3a)〜(3c)式)に代入することによって得られる。また、カメラ位置CのX座標値Xcは既知である。従って、撮像画像の解析によって検出位置(Xm,Ym)を決定すれば、上記(4)式に従って検出誤差Xerrを算出できる。
補正部620(図3)は、下記(5a)式に示すように、この検出誤差Xerrを補正値として使用して、検出位置Xmを補正することによって補正後の検出位置Xmcを求めることができる。同様に、Y座標値に関しても、下記(5b)式に示すように、検出誤差Yerrを補正値として使用して、検出位置Ymを補正することによって補正後の検出位置Ymcを求めることができる。
Figure 2017138774
補正データメモリー630は、上述した検出位置の補正に用いる補正データ(補正係数や補正値)を格納する。例えば、上記(2a)〜(2b)式、又は、(3a)〜(3c)式を使用する場合には、補正データメモリー630は、係数Cimax,Ciminと、距離Lの最大値Lmax及び最小値Lminとを格納することが好ましい。この代わりに、上述した検出誤差Xerr,Yerrを予め算出しておき、これらを検出位置の補正データとして補正データメモリー630内に格納しておいてもよい。この場合には、検出誤差Xerr,Yerrを、操作面SSの座標値X,Yと、カメラ310と操作面SSとの間の距離Lとを変数とする関数として表現することが好ましい。
なお、上述した説明では、自発光指示体70の指示位置の補正に用いる先端オフセットDや補正値Xrr,Yerrを、操作面SSの座標値X,Yと、カメラ310と操作面SSとの間の距離Lとを変数とする関数として表現していたが、距離Lを変数とせず、操作面SSの座標値X,Yを変数とする関数として表現するようにしてもよい。但し、操作面SSの座標値X,Yと距離Lとを変数とする関数として先端オフセットDや補正値Xerr,Yerrを表現するようにすれば、より正確な補正を実行することが可能である。
また、自発光指示体70の指示位置の補正に用いる補正係数や補正値は、関数として表現する必要はなく、テーブルやマップなどの他の形式で表現しても良い。これらの場合にも、補正値Xrr,Yerrとしては、少なくとも操作面SS上の位置に応じて異なる値を使用することが好ましい。
以上のように、本実施形態では、自発光指示体70の先端オフセットDに応じて決まる補正値Xrr,Yerrを用いて指示位置Xm,Ymを補正する際に、操作面SS上の位置に応じて異なる補正値を用いて自発光指示体70の指示位置を補正するので、操作面SS上の位置に応じた適切な補正値を用いて指示位置を補正できる。この結果、自発光指示体70の発光位置と操作面SSとの先端オフセットDに起因して生じる指示位置の検出誤差を低減することが可能である。
B.補正データの作成方法及び調整方法
図7は、指示位置の補正に用いる補正データの作成方法の一例を示すフローチャートであり、図8はその工程で使用される画像の例を示す説明図である。ステップS110では、まず、カメラ310から操作面SSまでの距離Lがその最大値Lmaxとなるようにプロジェクター100を設置する。ステップS120では、調整部640が、操作面SS上の位置をプロジェクター100の座標と対応づけるオートキャリブレーションを実行する。図8の上段には、オートキャリブレーションに使用されるオートキャリブレーション画像ACPの例が示されている。ここでは、5×5のオートキャリブレーションマークが操作面SS上に投写されており、撮像画像における各マークの中心位置が調整部640で算出されて、操作面SS上の位置とプロジェクター100の座標との対応関係が自動的に決定される。この対応関係は、撮像画像上の位置と投写画像メモリー510内の画像データ上の位置との対応関係にも相当する。このようなオートキャリブレーションの方法は周知であり、例えば、上述した特許文献2(特開2015−158890号公報)に詳述されているので、ここではその説明を省略する。ステップS130では、マニュアルキャリブレーションにより、複数のマーク位置における先端オフセットDmaxを決定する。図8の下段は、マニュアルキャリブレーションで使用されるキャリブレーションマークCM(m,n)の例を示している。キャリブレーションマークCM(m,n)は、操作面SS上に均一に分布するように設定されることが好ましい。この例では、5×5個のキャリブレーションマークCM(m,n)が使用されているが、この個数は適宜設定可能である。これらのキャリブレーションマークCM(m,n)の画像がプロジェクター100によって操作面SS上に投影されると、操作者が自発光指示体70を用いて、各キャリブレーションマークCM(m,n)の中心位置を指示する。調整部640は、この指示結果を用いて、各キャリブレーションマークCM(m,n)における検出誤差Xerr,Yerrを決定する。具体的には、自発光指示体70で指示されたキャリブレーションマークCM(m,n)の位置座標を正しい位置と認識し、この位置座標と、オートキャリブレーション(ステップS120)で決定された対応関係に応じて算出されるキャリブレーションマークCM(m,n)の位置座標との差を、検出誤差Xerr,Yerrとして求める。調整部640は、更に、これらの誤差に対応する先端オフセットDmax(m,n)を算出する。これらの先端オフセットDmax(m,n)は、最大距離Lmaxに対する先端オフセットである。
ステップS140では、カメラ310から操作面SSまでの距離がその最小値Lminとなるようにプロジェクター100を再設置する。ステップS150,S160では、ステップS120,S130と同様の処理を行って、最小距離Lminに対する先端オフセットDmin(m,n)を決定する。
図9は、キャリブレーションマークCM(m,n)と、最大距離Lmaxに対する先端オフセットDmax(m,n)と、最小距離Lminに対する先端オフセットDmin(m,n)の例を示している。
ステップS170では、調整部640が、最大距離Lmaxに対する先端オフセットDmax(m,n)の分布が関数D(X,Y,L)に適合するように最小二乗フィッティングを行うことによって、関数D(X,Y,L)の係数の値を決定する。最小距離Lminに対する先端オフセットDmin(m,n)についても同様である。この結果、例えば(2a)〜(2b)式、又は、(3a)〜(3c)式の係数のCimax,Ciminが得られる。これらの係数Cimax,Ciminは、最大距離Lmax及び最小距離Lminと共に、補正データとして補正データメモリー630に記憶される。また、先端オフセットDmax(m,n),Dmin(m,n)も、補正データとして補正データメモリー630に記憶しておくことが好ましい。
なお、図7の手順はプロジェクター100の製造工場で実行するようにしてもよく、或いは、プロジェクター100の利用場所で実行するようにしてもよい。プロジェクター100の製造工場で図7の手順を実行する場合には、プロジェクター100の個体差を吸収するために、同じ機種の複数台(例えば20〜30台)のプロジェクター100を用いて先端オフセットDmax(m,n),Dmin(m,n)をそれぞれ取得し、それらの平均値を最終的な先端オフセットDmax(m,n),Dmin(m,n)として利用することが好ましい。
ところで、先端オフセットDは、図5に示したように、操作面SSの一部(特に、操作面SSの四隅の近傍)で大きくなる傾向にある。図9の例では、四隅における先端オフセットDmax(0,0),Dmax(0,4),Dmax(4,0),Dmax(4,4),Dmin(0,0),Dmin(0,4),Dmin(4,0),Dmin(4,4)が他に比べて大きな値となる。自発光指示体70による指示位置の検出精度を高めるためには、個々のプロジェクター100又は個々の設置場所に関して、先端オフセットDが大きくなる操作面SS上の位置において、先端オフセットDを較正することが好ましい。調整部640(図3)は、操作面SS上の1つ以上の較正位置において、先端オフセットDを較正するとともに、その較正結果に従って補正データを調整する機能を有する。
図10は、補正データの調整方法を示すフローチャートであり、図11はその工程で使用される画像の例を示す説明図である。ステップS210では、調整部640が、現在の設置状態におけるカメラ310から操作面SSまでの距離Lsetを測定する。この測定は、例えば、前述した三角測量を用いて実行可能である。ステップS220では、調整部640が、オートキャリブレーション画像ACP(図11)を用いてオートキャリブレーションを実行する。このオートキャリブレーションは、図7のステップS120と同じ処理である。なお、ステップS220の前にオートキャリブレーションが実行されている場合には、ステップS220は省略可能である。ステップS230では、マニュアルキャリブレーションにより、1つ以上のマーク位置において先端オフセットDを較正する。図11の下段の例では、操作面SSの最も右下の位置にあるキャリブレーションマークCM(4,4)の中心位置が、操作者により自発光指示体70を用いて指示されている。調整部640は、この指示結果を用いて、そのキャリブレーションマークCM(4,4)における検出誤差Xerr,Yerrを決定し、これらの誤差に対応する先端オフセットDc(4,4)を算出する。こうして得られた先端オフセットDc(4,4)は、プロジェクター100の設置状態でのカメラ310から操作面SSまでの距離Lsetに対する先端オフセットである。ステップS230では、調整部640が、較正で得られた先端オフセットDcを用いて補正データを調整する。
図12は、ステップS240の詳細手順を示すフローチャートである。ステップS310では、較正されたマーク位置の先端オフセットDcを補正データメモリー640から取得する。図11の例では、1つのキャリブレーションマークCM(4,4)に関して較正された先端オフセットDc(4,4)が得られているので、ステップS310ではこの先端オフセットDc(4,4)が取得される。ステップS320では、較正されたマーク位置以外のマーク位置に関して、現在の距離Lsetに対する先端オフセットDを算出する。この算出は、関数D(X,Y,L)を用いて行われる。
図13は、較正されないマーク位置における先端オフセットDintと、較正されたマーク位置における先端オフセットDcの例を示す説明図である。較正されないマーク位置では、図13の上段に示すように、最大距離Lmaxに対する先端オフセットDmaxと、最小距離Lminに対する先端オフセットDminを補間することによって、設置状態の距離Lsetに対する先端オフセットDintが算出される。この計算は、例えば上記(2a)〜(2b)式又は(3a)〜(3c)式を用いて行われる。一方、較正されたマーク位置では、図10のステップS230で得られた先端オフセットDcがそのまま利用される(図13の下段)。
図12のステップS330では、設置状態の距離Lsetに関してステップS310,S320で得られた先端オフセットDc,Dintの分布を、関数D(X,Y,Lset)に適合させる最小二乗フィッティングを行うことによって、関数D(X,Y,Lset)の係数を求める。このときの関数D(X,Y,Lset)は、上述した(1)式又は(2a)式において距離Lの値をLsetに固定した関数である。また、フィッティングで得られる係数C〜Cは、距離Lsetに対する関数(X,Y,Lset)の係数である。この結果、設置状態におけるカメラ310から操作面SSまでの距離Lsetに関して、操作面SS上の任意の位置(X,Y)における先端オフセットDを与える関数D(X,Y,Lset)が得られる。この関数D(X,Y,Lset)を用いることにより、操作面SS上の任意の位置(X,Y)における先端オフセットDを求めることが可能であり、この先端オフセットDから補正値Xerr,Yerrを算出して検出位置を補正することによって、検出誤差を低減することが可能である。
なお、距離Lsetにおける係数C〜Cは、距離Lsetの値とともに補正データメモリー630に記憶される。また、較正されたマーク位置における先端オフセットDcの値(図13)も、補正データメモリー630に記憶することが好ましい。こうすれば、他のマーク位置において較正が実行された場合に、それまでの較正で得られた先端オフセットDcの値を利用して図12に示した補正データの調整処理を実行することによって、検出誤差を更に低減することが可能である。
以上のように、本実施形態では、操作面SS上の1つ以上の較正位置において較正された先端オフセットDcを用いて補正データを調整するので、プロジェクター100の設置状態に応じて補正データを適切に調整することができ、検出誤差を更に低減できる。
・変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1:
上記実施形態では、位置検出装置の一例としてインタラクティブプロジェクターを説明したが、本発明は、インタラクティブプロジェクター以外の他の位置検出装置にも適用可能である。例えば、自発光指示体を用いて操作面上の位置を指示するデジタイザやタブレットにも本発明を適用可能である。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
70…自発光指示体,71…先端部,72…軸部,73…ボタンスイッチ,74…信号光受信部,75…制御部,76…先端スイッチ,77…先端発光部,80…非発光指示体,100…インタラクティブプロジェクター,200…投写部,210…投写レンズ,220…光変調部,230…光源,300…撮像部,310…カメラ,430…信号光送信部,440…層状検出光照射部,500…投写画像生成部,510…投写画像メモリー,600…位置検出部,610…検出部,620…補正部,630…補正データメモリー,640…調整部,700…制御部,900…位置検出システム,910…支持部材,920…スクリーン板,ASL…装置信号光,D…先端オフセット,IML…投写画像光,L…距離,LL…層状検出光,PS…投写画面,PSL…指示体信号光,RDL…反射検出光,SS…操作面(投写スクリーン面),Xerr…検出誤差(補正値),Xm…検出位置(指示位置),Xmc…補正後の検出位置,Yerr…検出誤差(補正値),Ym…検出位置(指示位置),Ymc…補正後の検出位置

Claims (7)

  1. 操作面上で自発光指示体により指示された指示位置を検出する位置検出装置であって、
    前記操作面上で前記自発光指示体が発する光を撮像して撮像画像を生成する撮像部と、
    前記撮像画像に基づいて、前記自発光指示体による前記指示位置を検出する検出部と、
    前記自発光指示体が前記操作面に接触する接触位置と前記自発光指示体の発光位置との間の距離である先端オフセットに応じて決まる補正値を用いて、前記指示位置を補正する補正部であって、前記操作面上の位置に応じて異なる補正値を用いて前記指示位置を補正する補正部と、
    前記補正部が前記操作面上の位置に応じて異なる補正値を得るために使用される補正データを記憶する補正データメモリーと、
    前記操作面上の1つ以上の較正位置において較正された先端オフセットを用いて、前記補正データを調整する調整部と、
    を備える位置検出装置。
  2. 請求項1に記載の位置検出装置であって、
    前記補正部は、前記操作面上の位置と、前記撮像部から前記操作面までの距離とに応じて異なる補正値を用いて前記指示位置を補正する、位置検出装置。
  3. 請求項2に記載の位置検出装置であって、
    前記補正部は、前記操作面上の座標と、前記撮像部から前記操作面までの距離とを変数とする関数を用いて前記補正値を決定する、位置検出装置。
  4. 請求項3に記載の位置検出装置であって、
    前記関数は、前記操作面上の座標と、前記撮像部から前記操作面までの距離とを変数として、前記先端オフセットを与える関数である、位置検出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の位置検出装置であって、更に、
    前記操作面上に画像を投写する投写部を備える、位置検出装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の位置検出装置と、
    前記自発光指示体と、
    を備える位置検出システム。
  7. 操作面上で自発光指示体により指示された指示位置を検出する位置検出方法であって、
    (a)前記操作面上で前記自発光指示体が発する光を撮像して撮像画像を生成する工程と、
    (b)前記撮像画像に基づいて、前記自発光指示体による前記指示位置を検出する工程と、
    (c)前記自発光指示体が前記操作面に接触する接触位置と前記自発光指示体の発光位置との間の距離である先端オフセットに応じて決まる補正値を用いて前記指示位置を補正する工程と、
    を備え、
    前記工程(c)における前記指示位置の補正は、前記操作面上の位置に応じて異なる補正値を用いて実行され、
    前記位置検出方法は、更に、前記工程(a)〜(b)の前に、
    (i)前記操作面上の1つ以上の較正位置において先端オフセットを較正する工程と、
    (ii)前記較正された先端オフセットを用いて、前記操作面上の位置に応じて異なる補正値を得るために使用される補正データを調整する工程と、
    を備える位置検出方法。
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