JP2016186679A - インタラクティブプロジェクターおよびインタラクティブプロジェクターの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】指示体の検出精度を向上させる。【解決手段】インタラクティブプロジェクターは、スクリーン面上に投写画面を投写する投写部と、撮像レンズを介して投写画面の領域を撮像する撮像部と、撮像部によって撮像された指示体を含む撮像画像に対して、撮像部の撮像方向に起因する歪みおよび撮像レンズに起因する歪みを補正する処理を施して、補正画像を生成する補正画像生成部と、補正画像に対して指示体を検出するための検出処理を実施する指示体検出部と、を備える。【選択図】図10

Description

本発明は、投写画面に対するユーザーの指示体による指示を受け取ることが可能なインタラクティブプロジェクター、及び、そのシステムに関する。
特許文献1には、投写画面をスクリーンに投写するとともに、指などの対象物(object)を含む画像をカメラで撮像し、この撮像画像を用いて対象物の位置を検出することが可能な投写型表示装置(プロジェクター)が開示されている。指などの対象物は、投写画面に対して指示を行うための指示体として利用される。すなわち、プロジェクターは、対象物の先端がスクリーンに接しているときに投写画面に対して描画等の所定の指示が入力されているものと認識し、その指示に応じて投写画面を再描画する。従って、ユーザーは、投写画面をユーザーインターフェースとして用いて、各種の指示を入力することが可能である。このように、スクリーン上の投写画面を入力可能ユーザーインターフェースとして利用できるタイプのプロジェクターを、「インタラクティブプロジェクター」と呼ぶ。また、投写画面に対して指示を行うために利用される対象物を「指示体(pointing element)」と呼ぶ。
特開2012−150636号公報
典型的なインタラクティブプロジェクターでは、指示体の先端がスクリーンに接しているか否かに応じて、指示体によって指示がなされているか否かを判定する。特許文献1では、指示体(対象物)の画像をテンプレートとしてテンプレートマッチング処理を行い、指示体を検出することが記載されているものの、指示体の検出方法について、詳細な検討がなされておらず、指示体の精度よい検出が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、投写画面に対するユーザーの指示体による指示を受け取ることが可能なインタラクティブプロジェクターが提供される。このインタラクティブプロジェクターは、スクリーン面上に前記投写画面を投写する投写部と、撮像レンズを介して前記投写画面の領域を撮像する撮像部と、前記撮像部によって撮像された前記指示体を含む撮像画像に対して、前記撮像部の撮像方向に起因する歪みおよび前記撮像レンズに起因する歪みを補正する処理を施して、補正画像を生成する補正画像生成部と、前記補正画像に対して前記指示体を検出するための検処理を実施する指示体検出部と、を備える。
このインタラクティブプロジェクターでは、撮像部の撮像方向に起因する歪みと撮像レンズに起因する歪みとを補正した補正画像に対して検出処理を実施して指示体を検出しているため、指示体の検出精度を向上させることができる。
(2)上記インタラクティブプロジェクターにおいて、前記補正画像に含まれる前記投写画面の領域である補正投写画面領域は、前記撮像画像に含まれる前記投写画面の領域である投写画面領域よりも画素数が小さく、前記指示体検出部は、前記補正投写画面領域を含み、前記補正画像の全領域よりも画素数が小さい小領域に対して検出処理を実施してもよい。
この構成によれば、補正画像における小領域に対して検出処理を実施するため、補正画像全体に対して検出処理を実施する場合と比較して、処理が高速化されるとともに、画像解析処理における処理負荷が軽減される。
(3)上記インタラクティブプロジェクターにおいて、前記指示体検出部は、前記検出処理として、前記指示体を検出するためのテンプレート画像を用いたテンプレートマッチングを前記補正画像に対して実施してもよい。この構成によれば、補正画像はテンプレート画像とよりよい相関を得ることができるため、指示体の検出精度を向上させることができる。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、指示体とスクリーンとインタラクティブプロジェクターを備えるシステム、インタラクティブプロジェクターの制御方法又は制御装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体(non-transitory storage medium)等の様々な形態で実現することができる。
インタラクティブプロジェクションシステムの斜視図である。 インタラクションプロジェクションシステムの側面図および正面図である。 インタラクティブプロジェクターと自発光指示体の内部構成を示すブロック図である。 自発光指示体と非発光指示体を利用した操作の様子を示す説明図である。 位置検出部の概略構成を示すブロック図である。 カメラの撮像方向を説明するための説明図である。 補正画像生成部における撮像画像に対する補正処理の説明図である。 テンプレート画像を示す図である。 指示体位置検出処理の流れを示すフローチャートである。 指示体位置検出処理を説明するための説明図である。 投写画面上の非発光指示体の位置と撮像画像中の非発光指示体の大きさとの関係を説明するための説明図である。 補正画像生成部における補正処理の他の例の説明図である。
A.第1実施形態:
A1.システムの概要:
図1は、本発明の一実施形態におけるインタラクティブプロジェクションシステム900の斜視図である。このシステム900は、インタラクティブプロジェクター100と、スクリーン板920と、自発光指示体70とを有している。スクリーン板920の前面は、投写スクリーン面SS(projection Screen Surface)として利用される。プロジェクター100は、支持部材910によってスクリーン板920の前方かつ上方に固定されている。なお、図1では投写スクリーン面SSを鉛直に配置しているが、投写スクリーン面SSを水平に配置してこのシステム900を使用することも可能である。
プロジェクター100は、投写スクリーン面SS上に投写画面PS(Projected Screen)を投写する。投写画面PSは、通常は、プロジェクター100内で描画された画像を含んでいる。プロジェクター100内で描画された画像がない場合には、プロジェクター100から投写画面PSに光が照射されて、白色画像が表示される。本明細書において、「投写スクリーン面SS」(又は「スクリーン面SS」)とは、画像が投写される部材の表面を意味する。また、「投写画面PS」とは、プロジェクター100によって投写スクリーン面SS上に投写された画像の領域を意味する。通常は、投写スクリーン面SSの一部に投写画面PSが投写される。
自発光指示体70は、発光可能な先端部71と、使用者が保持する軸部72と、軸部72に設けられたボタンスイッチ73とを有するペン型の指示体である。自発光指示体70の構成や機能については後述する。このシステム900では、1つ又は複数の自発光指示体70とともに、1つ又は複数の非発光指示体80(非発光のペンや指など)を利用可能である。以下、自発光指示体70と非発光指示体80とを区別しない場合は、単に、指示体780とも呼ぶ。
図2(A)は、インタラクティブプロジェクションシステム900の側面図であり、図2(B)はその正面図である。本明細書では、スクリーン面SSの左右に沿った方向をX方向と定義し、スクリーン面SSの上下に沿った方向をY方向と定義し、スクリーン面SSの法線に沿った方向をZ方向と定義している。なお、便宜上、X方向を「左右方向」とも呼び、Y方向を「上下方向」とも呼び、Z方向を「前後方向」とも呼ぶ。また、Y方向(上下方向)のうち、プロジェクター100から見て投写画面PSが存在する方向を「下方向」と呼ぶ。なお、図2(A)では、図示の便宜上、スクリーン板920のうちの投写画面PSの範囲にハッチングを付している。
プロジェクター100は、投写画面PSをスクリーン面SS上に投写する投写レンズ210と、投写画面PSの領域を撮像する第1カメラ310及び第2カメラ320と、指示体780に検出光を照明するための検出光照射部410とを有している。検出光としては、例えば近赤外光が使用される。2台のカメラ310,320は、検出光の波長を含む波長領域の光を受光して撮像する第1の撮像機能を少なくとも有している。2台のカメラ310,320のうちの少なくとも一方は、更に、可視光を含む光を受光して撮像する第2の撮像機能を有し、これらの2つの撮像機能を切り替え可能に構成されていることが好ましい。例えば、2台のカメラ310,320は、可視光を遮断して近赤外光のみを通過させる近赤外フィルターをレンズの前に配置したりレンズの前から後退させたりすることが可能な近赤外フィルター切換機構(図示せず)をそれぞれ備えることが好ましい。2台のカメラ310,320は、左右方向(X方向)の位置が同じで、前後方向(Z方向)に所定の距離を空けて並んで配置されている。2台のカメラ310,320は、本実施形態に限定されない。例えば、前後方向(Z方向)の位置が同じで、左右方向(X方向)に所定の距離を空けて並んで配置されてもよい。また、X,Y,Z全ての方向において位置が異なってもよい。2台のカメラをZ方向の位置を変えて(前後方向にずらして)配置すると、三角測量による3次元位置の算出におけるZ座標の精度が高いため、好ましい。
図2(B)の例は、インタラクティブプロジェクションシステム900がホワイトボードモードで動作している様子を示している。ホワイトボードモードは、自発光指示体70や非発光指示体80を用いて投写画面PS上にユーザーが任意に描画できるモードである。スクリーン面SS上には、ツールボックスTBを含む投写画面PSが投写されている。このツールボックスTBは、処理を元に戻す取消ボタンUDBと、マウスポインターを選択するポインターボタンPTBと、描画用のペンツールを選択するペンボタンPEBと、描画された画像を消去する消しゴムツールを選択する消しゴムボタンERBと、画面を次に進めたり前に戻したりする前方/後方ボタンFRBと、を含んでいる。ユーザーは、指示体780を用いてこれらのボタンにタッチすることによって、そのボタンに応じた処理を行ったり、ツールを選択したりすることが可能である。なお、システム900の起動直後は、マウスポインターがデフォールトツールとして選択されるようにしてもよい。図2(B)の例では、ユーザーがペンツールを選択した後、自発光指示体70の先端部71をスクリーン面SSに接した状態で投写画面PS内で移動させることにより、投写画面PS内に線が描画されてゆく様子が描かれている。この線の描画は、プロジェクター100の内部の投写画像作成部(後述)によって行われる。
なお、インタラクティブプロジェクションシステム900は、ホワイトボードモード以外の他のモードでも動作可能である。例えば、このシステム900は、パーソナルコンピューター(図示せず)から通信回線を介して転送されたデータの画像を投写画面PSに表示するPCインタラクティブモードでも動作可能である。PCインタラクティブモードにおいては、例えば表計算ソフトウェアなどのデータの画像が表示され、その画像内に表示された各種のツールやアイコンを利用してデータの入力、作成、修正等を行うことが可能となる。
図3は、インタラクティブプロジェクター100と自発光指示体70の内部構成を示すブロック図である。プロジェクター100は、制御部700と、投写部200と、投写画像生成部500と、位置検出部600と、接触検出部800と、撮像部300と、検出光照射部410と、信号光送信部430とを有している。
制御部700は、プロジェクター100内部の各部の制御を行う。また、制御部700は、位置検出部600で検出された指示体780の3次元位置、および接触検出部800による指示体780の接触検出に基づいて、指示体780によって投写画面PS上で行われた指示の内容を判定するとともに、その指示の内容に従って投写画像を作成又は変更することを投写画像生成部500に指令する。
投写画像生成部500は、投写画像を記憶する投写画像メモリー510を有しており、投写部200によってスクリーン面SS上に投写される投写画像を生成する機能を有する。投写画像生成部500は、更に、投写画面PS(図2(B))の台形歪みを補正するキーストーン補正部としての機能を有する。
投写部200は、投写画像生成部500で生成された投写画像をスクリーン面SS上に投写する機能を有する。投写部200は、図2で説明した投写レンズ210の他に、光変調部220と、光源230とを有する。光変調部220は、投写画像メモリー510から与えられる投写画像データに応じて光源230からの光を変調することによって投写画像光IMLを形成する。この投写画像光IMLは、典型的には、RGBの3色の可視光を含むカラー画像光であり、投写レンズ210によってスクリーン面SS上に投写される。なお、光源230としては、超高圧水銀ランプ等の光源ランプの他、発光ダイオードやレーザーダイオード等の種々の光源を採用可能である。また、光変調部220としては、透過型又は反射型の液晶パネルやデジタルミラーデバイス等を採用可能であり、色光別に複数の変調部220を備えた構成としてもよい。
検出光照射部410は、指示体780の先端部を検出するための照射検出光IDLをスクリーン面SSとその前方の空間にわたって照射する。照射検出光IDLとしては、例えば近赤外光が使用される。
信号光送信部430は、同期用の近赤外光信号である装置信号光ASLを送信する機能を有する。プロジェクター100が起動されると、信号光送信部430は、装置信号光ASLを定期的に発する。自発光指示体70の先端発光部77は、装置信号光ASLに同期して、予め定められた発光パターン(発光シーケンス)を有する近赤外光である指示体信号光PSLを発する。また、撮像部300のカメラ310,320は、指示体780の位置検出を行う際に、装置信号光ASLに同期した所定のタイミングで撮像を実行する。
撮像部300は、図2で説明した第1カメラ310と第2カメラ320とを有している。第1カメラ310は第1の撮像レンズ312を備え、第2カメラ320は第2の撮像レンズ322を備え、前述したように、2台のカメラ310,320は、それぞれの撮像レンズ312,322を介して、検出光の波長を含む波長領域の光を受光して撮像する機能を有する。図3の例では、検出光照射部410によって照射された照射検出光IDLが指示体780で反射され、その反射検出光RDLが2台のカメラ310,320によって受光されて撮像される様子が描かれている。2台のカメラ310,320は、更に、自発光指示体70の先端発光部77から発せられる近赤外光である指示体信号光PSLも受光して撮像する。2台のカメラ310,320の撮像は、検出光照射部410から照射検出光IDLが照射される第1の期間と、検出光照射部410から照射検出光IDLが照射されない第2の期間と、の両方で実行される。
なお、2台のカメラ310,320の少なくとも一方は、近赤外光を含む光を用いて撮像する機能に加えて、可視光を含む光を用いて撮像する機能を有することが好ましい。スクリーン面SS上に投写された投写画面PSをカメラで撮像し、その画像を利用して投写画像生成部500がキーストーン補正を実行することが可能である。1台以上のカメラを利用したキーストーン補正の方法は周知なので、ここではその説明は省略する。
位置検出部600は、2台のカメラ310,320で撮像された画像(以下、「撮像画像」とも呼ぶ。)を分析して、三角測量を利用して指示体780の先端部の三次元位置座標を算出する機能を有する。この際、位置検出部600は、上述の第1の期間と第2の期間における撮像画像を比較することによって、画像内に含まれる個々の指示体780が、自発光指示体70と非発光指示体80のいずれであるかを判定する。位置検出部600の詳細については、後述する。
接触検出部800は、位置検出部600による撮像画像の分析結果(位置座標)に基づいて、指示体780の投写画面PS(スクリーン面SS)への接触を検出する。本実施形態のインタラクティブプロジェクター100において、接触検出部800は、自発光指示体70の投写画面PSへの接触の検出は、自発光指示体70が発する指示体信号光PSLの発光パターンに基づいて実行し、非発光指示体80の投写画面PSへの接触の検出は、位置検出部600によって検出された3次元位置座標に基づいて実行する。
自発光指示体70には、ボタンスイッチ73の他に、信号光受信部74と、制御部75と、先端スイッチ76と、先端発光部77とが設けられている。信号光受信部74は、プロジェクター100の信号光送信部430から発せられた装置信号光ASLを受信する機能を有する。先端スイッチ76は、自発光指示体70の先端部71が押されるとオン状態になり、先端部71が解放されるとオフ状態になるスイッチである。先端スイッチ76は、通常はオフ状態にあり、自発光指示体70の先端部71がスクリーン面SSに接触するとその接触圧によってオン状態になる。先端スイッチ76がオフ状態のときには、制御部75は、先端スイッチ76がオフ状態であることを示す特定の第1の発光パターンで先端発光部77を発光させることによって、第1の発光パターンを有する指示体信号光PSLを発する。一方、先端スイッチ76がオン状態になると、制御部75は、先端スイッチ76がオン状態であることを示す特定の第2の発光パターンで先端発光部77を発光させることによって、第2の発光パターンを有する指示体信号光PSLを発する。これらの第1の発光パターンと第2の発光パターンは、互いに異なるので、接触検出部800は、2台のカメラ310,320で撮像された画像の分析結果を位置検出部600から取得して、分析結果に基づいて、先端スイッチ76がオン状態かオフ状態かを識別することが可能である。
自発光指示体70のボタンスイッチ73は、先端スイッチ76と同じ機能を有する。従って、制御部75は、ユーザーによってボタンスイッチ73が押された状態では上記第2の発光パターンで先端発光部77を発光させ、ボタンスイッチ73が押されていない状態では上記第1の発光パターンで先端発光部77を発光させる。換言すれば、制御部75は、先端スイッチ76とボタンスイッチ73の少なくとも一方がオンの状態では上記第2の発光パターンで先端発光部77を発光させ、先端スイッチ76とボタンスイッチ73の両方がオフの状態では上記第1の発光パターンで先端発光部77を発光させる。
但し、ボタンスイッチ73に対して先端スイッチ76と異なる機能を割り当てるようにしてもよい。例えば、ボタンスイッチ73に対してマウスの右クリックボタンと同じ機能を割り当てた場合には、ユーザーがボタンスイッチ73を押すと、右クリックの指示がプロジェクター100の制御部700に伝達され、その指示に応じた処理が実行される。このように、ボタンスイッチ73に対して先端スイッチ76と異なる機能を割り当てた場合には、先端発光部77は、先端スイッチ76のオン/オフ状態及びボタンスイッチ73のオン/オフ状態に応じて、互いに異なる4つの発光パターンで発光する。この場合には、自発光指示体70は、先端スイッチ76とボタンスイッチ73のオン/オフ状態の4つの組み合わせを区別しつつ、プロジェクター100に伝達することが可能である。
図4は、自発光指示体70と非発光指示体80を利用した操作の様子を示す説明図である。この例では、自発光指示体70の先端部71と非発光指示体80の先端部81はいずれもスクリーン面SSから離れている。自発光指示体70の先端部71のXY座標(X71,Y71)は、ツールボックスTBの消しゴムボタンERBの上にある。また、ここでは、自発光指示体70の先端部71の機能を表すツールとしてマウスポインターPTが選択されており、マウスポインターPTの先端OP71が消しゴムボタンERBの上に存在するように、マウスポインターPTが投写画面PSに描画されている。前述したように、自発光指示体70の先端部71の三次元位置は、2台のカメラ310,320で撮像された画像を用いた三角測量で決定される。従って、投写画面PS上において、三角測量で決定された先端部71の三次元座標(X71,Y71,Z71)のうちのXY座標(X71,Y71)の位置にマウスポインターPTの先端にある操作ポイントOP71が配置されようにマウスポインターPTが描画される。すなわち、マウスポインターPTの先端OP71は、自発光指示体70の先端部71の三次元座標(X71,Y71,Z71)のうちのXY座標(X71,Y71)に配置され、この位置においてユーザーの指示が行われる。例えば、ユーザーは、この状態で自発光指示体70の先端部71を投写画面PS上に接触させて、消しゴムツールを選択することが可能である。また、ユーザーは、この状態で自発光指示体70のボタンスイッチ73を押すことによって、消しゴムツールを選択することも可能である。このように、本実施形態では、自発光指示体70がスクリーン面SSから離間した状態にある場合にも、ボタンスイッチ73を押すことによって、先端部71のXY座標(X71,Y71)に配置される操作ポイントOP71における投写画面PSの内容に応じた指示をプロジェクター100に与えることが可能である。
図4(B)では、また、非発光指示体80の先端部81の機能を表すツールとしてペンツールPEが選択されており、ペンツールPEが投写画面PSに描画されている。前述したように、非発光指示体80の先端部81の三次元位置も、2台のカメラ310,320で撮像された画像を用いた三角測量で決定される。従って、投写画面PS上において、三角測量で決定された先端部81の三次元座標(X81,Y81,Z81)のうちのXY座標(X81,Y81)の位置にペンツールPEの先端にある操作ポイントOP81が配置されようにペンツールPEが描画される。但し、非発光指示体80を利用してユーザーが指示をプロジェクター100に与える際には、非発光指示体80の先端部81を投写画面PS上に接触させた状態でその指示(描画やツールの選択など)が行なわれる。
図4の例では、指示体780の先端部が投写画面PSから離れている場合にも、個々の指示体によって選択されたツール(マウスポインターPTやペンツールPE)が投写画面PSに描画されて表示される。従って、ユーザーが指示体の先端部を投写画面PSに接触していない場合にも、その指示体によってどのツールが選択されているのかを理解し易く、操作が容易であるという利点がある。また、ツールの操作ポイントOPが指示体の先端部の三次元座標のうちのXY座標の位置に配置されるようにそのツールが描画されるので、ユーザーが、利用中のツールの位置を適切に認識できるという利点がある。
なお、このインタラクティブプロジェクションシステム900は、複数の自発光指示体70を同時に利用可能に構成されてもよい。この場合には、上述した指示体信号光PSLの発光パターンは、複数の自発光指示体70を識別できる固有の発光パターンであることが好ましい。より具体的に言えば、N個(Nは2以上の整数)の自発光指示体70を同時に利用可能な場合には、指示体信号光PSLの発光パターンは、N個の自発光指示体70を区別できるものであることが好ましい。なお、1組の発光パターンに複数回の単位発光期間が含まれている場合に、1回の単位発光期間では、発光と非発光の2値を表現することができる。ここで、1回の単位発光期間は、自発光指示体70の先端発光部77が、オン/オフの1ビットの情報を表現する期間に相当する。1組の発光パターンがM個(Mは2以上の整数)の単位発光期間で構成される場合には、1組の発光パターンによって2個の状態を区別できる。従って、1組の発光パターンを構成する単位発光期間の数Mは、次式を満足するように設定されることが好ましい。
N×Q≦2 …(1)
ここで、Qは自発光指示体70のスイッチ73,76で区別される状態の数であり、本実施形態の例ではQ=2又はQ=4である。例えば、Q=4の場合には、N=2のときにはMを3以上の整数に設定し、N=2〜4のときにはMを4以上の整数に設定することが好ましい。このとき、位置検出部600(又は制御部700)がN個の自発光指示体70と非発光指示体80、及び、各自発光指示体70のスイッチ73,76の状態を識別する際には、1組の発光パターンのM個の単位発光期間において各カメラ310,320でそれぞれ撮像されたM枚の画像を用いてその識別を実行する。なお、このMビットの発光パターンは、照射検出光IDLをオフの状態に維持した状態で指示体信号光PSLをオン又はオフに設定したパターンであり、カメラ310,320で撮像される画像には非発光指示体80が写らない。そこで、非発光指示体80の位置を検出するために用いる画像を撮像するために、照射検出光IDLをオン状態とした1ビットの単位発光期間を更に追加することが好ましい。但し、位置検出用の単位発光期間では、指示体信号光PSLはオン/オフのいずれでも良い。この位置検出用の単位発光期間で得られた画像は、自発光指示体70の位置検出にも利用することが可能である。
図3に描かれている5種類の信号光の具体例をまとめると以下の通りである。
(1)投写画像光IML:スクリーン面SSに投写画面PSを投写するために、投写レンズ210によってスクリーン面SS上に投写される画像光(可視光)である。
(2)照射検出光IDL: 指示体780(自発光指示体70及び非発光指示体80)の先端部を検出するために、検出光照射部410によってスクリーン面SSとその前方の空間にわたって照射される近赤外光である。
(3)反射検出光RDL:照射検出光IDLとして照射された近赤外光のうち、指示体780(自発光指示体70及び非発光指示体80)によって反射され、2台のカメラ310,320によって受光される近赤外光である。
(4)装置信号光ASL:プロジェクター100と自発光指示体70との同期をとるために、プロジェクター100の信号光送信部430から定期的に発せられる近赤外光である。
(5)指示体信号光PSL:装置信号光ASLに同期したタイミングで、自発光指示体70の先端発光部77から発せられる近赤外光である。指示体信号光PSLの発光パターンは、自発光指示体70のスイッチ73,76のオン/オフ状態に応じて変更される。また、複数の自発光指示体70を識別する固有の発光パターンを有する。
本実施形態において、自発光指示体70と非発光指示体80の先端部の位置検出、及び、自発光指示体70と非発光指示体80により指示される内容の判別は、それぞれ以下のように実行される。
指示体780の先端部71の三次元位置は、位置検出部600が、2台のカメラ310,320により撮像された画像を用いて三角測量に従って決定する。この際、自発光指示体70であるか非発光指示体80であるかは、所定の複数のタイミングで撮像された画像に先端発光部77の発光パターンが現れているか否かを判断することによって認識可能である。自発光指示体70の場合は、自発光指示体70の先端部71に配置された先端発光部77から発せられる指示体信号光PSLが、撮像画像に含まれる。そのため、自発光指示体70の先端部71の三次元位置(X71,Y71,Z71)は、撮像画像に含まれる輝点に基づいて、三角測量に従って算出される。
一方、非発光指示体80の場合は、非発光指示体80によって反射された反射検出光RDLが、撮像画像に含まれる。2台のカメラ310,320により撮像された2枚の画像における非発光指示体80の先端部81の位置は、テンプレートマッチングを利用して決定される。非発光指示体80の先端位置の検出については後述する。
接触検出部800は、非発光指示体80の接触検出を、三角測量で決定した非発光指示体80のZ座標値と、スクリーン面SSの表面のZ座標値との差が微小な許容差以下か否か、すなわち、非発光指示体80の先端部81がスクリーン面SSの表面に十分に近いか否かに応じて検出する。この許容差としては、例えば、2mm〜6mm程度の小さな値を使用することが好ましい。また、接触検出部800は、自発光指示体70の先端部71がスクリーン面SSに接触しているか否か(すなわち先端スイッチ76がオンか否か)については、上記複数のタイミングで撮像された画像における先端発光部77の発光パターンを用いて判別する。なお、自発光指示体70の接触検出も、非発光指示体80の接触検出と同様に、自発光指示体70の先端部71のZ座標に基づいて実行されてもよい。
指示体780の先端部の3次元位置の検出,ボタンスイッチ73のON/OFF判別,および接触検出が終了すると、制御部75は、位置検出部600および接触検出部800の検出結果に基づいて、指示体780(自発光指示体70,非発光指示体80)による指示内容を判別して、指示内容に応じた画像を投写画像生成部500に生成させて、投写部200によってスクリーン面SS上に指示内容に応じた画像を投写させる。例えば、先端部71のXY座標の位置がツールボックスTB(図2(B))内のいずれかのボタンの上にある状態で先端スイッチ76またはボタンスイッチ73がオンになった場合には、そのボタンのツールが選択される。また、図2(B)に例示したように、先端部71のXY座標が投写画面PS内のツールボックスTB以外の位置にある状態で先端スイッチ76またはボタンスイッチ73がオンになった場合には、選択されたツールによる処理(例えば描画)が選択される。制御部700は、自発光指示体70の先端部71のXY座標(X71,Y71),非発光指示体80の先端部81のXY座標(X81,Y81)を利用し、予め選択されているポインターやマークが投写画面PS内の位置(X71,Y71),(X81,Y81)に配置されるように、そのポインターやマークを投写画像生成部500に描画させる。また、制御部700は、自発光指示体70、非発光指示体80によって指示された内容に従った処理を実行して、投写画像生成部500にその処理結果を含む画像を描画させる。
A2.位置検出部の構成と動作:
図5は、位置検出部600(図3)の概略構成を示すブロック図である。位置検出部600は、補正画像生成部610と、相関値算出部620と、相関値マップ生成部640と、指示体検出部660と、三次元位置算出部680と、を備える。補正画像生成部610は、撮像画像Mに対して、撮像部の撮像方向に起因する歪み(いわゆる台形歪み)および撮像レンズに起因する歪み(いわゆる歪曲収差,典型的には樽型歪み)を補正する処理を施して、補正画像Mを生成する。上述の通り、インタラクティブプロジェクター100の撮像部300は、2台のカメラ310,320を備え、両カメラが同一の撮像タイミングにて投写画面PSを撮像するため、撮像タイミングごとに2台のカメラに対応する2つの撮像画像Mが補正画像生成部610に入力され、それぞれに対応する2つの補正画像Mが生成される。
図6は、第1カメラ310および第2カメラ320の撮像方向を説明するための説明図である。図6に示すように、スクリーン面SSの法線方向を0°とした場合に、第1カメラ310の撮像方向は、スクリーン面SSの法線に対してθ1の角度を成し、第2カメラ320の撮像方向は、スクリーン面SSの法線に対してθ2の角度を成す。カメラがスクリーン面SSに正対する場合、撮像方向は、スクリーン面SSに対して直交する方向(法線方向)になり、撮像画像に含まれる投写画面PSの領域は、図2(B)に示すような矩形状になる(撮像レンズに起因する歪みを考慮しない場合)。しかしながら、カメラ310,320による撮像方向は、それぞれ、スクリーン面SSの法線に対してそれぞれ、θ1,θ2の角度を有するため、撮像画像に含まれる投写画面PSの領域は、それぞれ、撮像方向に応じて逆台形状(上底>下底)に歪む(撮像レンズに起因する歪みを考慮しない場合)。さらに、カメラ310,320がそれぞれ備える撮像レンズ312,322の歪曲収差により、撮像画像に含まれる投写画面PSの領域は、樽型に歪む。
図7は、補正画像生成部610における撮像画像Mに対する補正処理を説明するための説明図である。図7(A)では、第1カメラ310による撮像画像Mを図示している。撮像画像Mに含まれる投写画面PSの領域である投写画面領域PSR0は、樽型歪みを含む逆台形状を成す。補正画像生成部610は、撮像画像Mに対して第1カメラ310の撮像方向に起因する台形歪みおよび撮像レンズ312に起因する樽型歪みを補正する処理を行って、図7(B)に示す補正画像Mを生成する。補正画像Mに含まれる投写画面PSの領域である補正投写画面領域PSR1は、投写画面領域PSR0よりも画素数が少なく、スクリーン面SS上の投写画面PS(図2(B))と相似の矩形状を成す。図7(A)では、非発光指示体80(指)がスクリーン面SSの上方中央付近に位置したときに撮像した撮像画像Mを図示しており、指の形状を簡略化して示している。図7(B)に示すように、撮像画像Mに対して補正処理を施して補正画像Mを生成すると、撮像画像Mにおいて非発光指示体80を含む任意の樽型歪みを含む逆台形状領域NR1が、非発光指示体80を含む矩形状の領域NR2に補正される。すなわち、撮像画像Mにおける非発光指示体80の台形歪みおよび樽型歪みも補正されているため、補正画像Mにおける非発光指示体80の形状は、実際の非発光指示体80に正対するカメラで撮像した画像の中の非発光指示体80の形状に近い形状になる。テンプレートマッチングで使用するテンプレート画像は、後述するように、台形歪みおよび樽型歪みを含まない画像であるため、補正画像Mに対してテンプレートマッチングを行うと、テンプレート画像と高い相関が得られる。本実施形態において、補正画像生成部610は、撮像部300による撮像画像を用いたキャリブレーションにおいて算出された歪み補正係数を利用して、撮像画像Mに対する歪み補正を行って補正画像Mを生成する。なお、キャリブレーションの方法は周知なので、ここではその説明は省略する。
相関値算出部620(図5)は、複数のテンプレート画像(ここでは3つのテンプレート画像T1〜T3)を備える。以下3つのテンプレート画像T1〜T3を区別しない場合には、テンプレート画像Tとも称する。相関値算出部620は、補正画像生成部610にて生成された補正画像Mと各テンプレート画像Tとの相関値を算出する。相関値算出部620は、第1カメラ310による第1撮像画像の補正画像、第2カメラ320による第2撮像画像の補正画像、それぞれに対して、3つのテンプレート画像T1〜T3に対応する3種類の相関値を算出する。すなわち、相関値算出部620では、一度の撮像タイミングに対して、6種類の相関値が算出される。
図8(A)〜(C)は、テンプレート画像T1〜T3を示す図である。本実施形態において、非発光指示体80としては、指が想定されている。テンプレート画像Tは、13×13画素で構成され、指の先端がテンプレート画像Tの中心の画素に一致するように生成されている。すなわち、第1テンプレート画像T1(図8(A))は、先端を上に向けた指の画像である。第2テンプレート画像T2(図8(B))は、先端を右斜め上に向けた指の画像である。第3テンプレート画像T3(図8(C))は、先端を左斜め上に向けた指の画像である。第2テンプレート画像T2および第3テンプレート画像T3における指とテンプレート画像の下辺との角度は45度である。テンプレート画像Tは、所定の指で上記の角度でスクリーン面SSを指した状態を、正対したカメラで撮像した画像を用いて生成されている。すなわち、テンプレート画像Tは台形歪みおよび樽型歪みを含まない。なお、テンプレート画像は、本実施形態に限定されず、種々のテンプレート画像を利用可能である。例えば、先端を右斜め上に向けた指の画像であって、指とテンプレート画像の下辺との角度を30度,60度とした画像、先端を左斜め上に向けた指の画像であって、指とテンプレート画像の下辺との角度を30度,60度とした画像をさらに備えてもよい。また、テンプレート画像Tのサイズも適宜設定可能である。本実施形態では、説明を簡単にするために、3つのテンプレート画像T1〜T3を用いる例を示して説明する。
相関値マップ生成部640(図5)は、相関値算出部620で算出された相関値を、補正画像ごとに加算して、相関値マップを生成する。すなわち、第1撮像画像の補正画像に対する第1相関値マップと、第2撮像画像の補正画像に対する第2相関値マップが生成される。
指示体検出部660は、各相関値マップに基づいて、撮像画像ごとに非発光指示体80(指)の先端位置(二次元位置)を、検出する。本実施形態では、相関値マップにおける極大値を有する画素の位置を、指示体80の先端位置とする。
三次元位置算出部680は、指示体検出部660において算出された非発光指示体80の先端位置(二次元位置)に基づいて、三角測量により非発光指示体80の先端の三次元位置を算出する。
図9は、非発光指示体80に関する指示体位置検出処理の流れを示すフローチャートである。図10は、指示体位置検出処理を説明するための説明図である。
補正画像生成部610は、撮像部300から撮像画像M(図10)を取得する(図9のステップS110)。上記の通り、撮像部300は非発光指示体80によって反射された反射検出光RDLを受光して撮像する。そのため、実際には、指を含む手の全体が撮像画像に含まれるが、図10では、撮像画像Mおよび補正画像Mに含まれる指の部分を簡略化して図示している。指示体位置検出処理では、撮像画像Mに含まれる手から指の先端を検出する。
補正画像生成部610は、撮像画像Mに対して、台形歪みおよび樽型歪みを補正する処理を施して補正画像M(図10)を生成する(図9のステップS115)。上述の通り、補正画像Mにおける補正投写画面領域PSR1は、撮像画像Mの投写画面領域PSR0よりも画素数の少ない矩形状を成す(図10)。
相関値算出部620は、テンプレート画像Tと補正画像Mとの相関値を算出する(図9のステップS120)。このとき、相関値算出部620は、補正画像Mのうち、補正投写画面領域PSR1を含む画素行のみで構成される相関値算出領域RCR内の画素に対して相関値を算出する。ステップS120において、相関値算出部620は、第1テンプレート画像T1と補正画像Mの相関値算出領域RCRとの相関値RL1を算出する工程(ステップS122)と、第2テンプレート画像T2と補正画像Mの相関値算出領域RCRとの相関値RL2を算出する工程(ステップS124)と、第3テンプレート画像T3と補正画像Mの相関値算出領域RCRとの相関値RL3を算出する工程(ステップS126)とを、並行して実行する。この結果、図10に示すように、テンプレート画像ごとに異なる相関値RL1,RL2,RL3が得られる。本実施形態において、相関値は、コンボリューション(畳み込み演算)によって、補正画像Mの相関値算出領域RCRの1画素ごとに算出される。相関値の算出方法は、本実施形態に限定されず、SSD(Sum of Squared Difference:画素値の差の2乗和)、SAD(Sum of Absolute Difference:画素値の差の絶対値の和)等、周知の方法を利用して算出してもよい。なお、SSD,SADによって算出される値は、撮像画像(補正画像)とテンプレート画像とが類似しているほど値が小さくなり、完全に一致している場合には、値は0になる。そのため、コンボリューションによる相関値と同様に撮像画像(補正画像)とテンプレート画像とが類似しているほど値が大きくなる相関値とするために、逆数を用いるのが好ましい。コンボリューションは、他の方法と比較して計算量を削減することができるため、好ましい。なお、相関値算出領域RCRは、本実施形態に限定されないが、補正投写画面領域PSR1を含み、補正画像Mの全領域の画素数よりも少ない画素数の領域が好ましい。本実施形態における相関値算出領域RCRが請求項における小領域に相当する。
相関値マップ生成部640は、補正画像Mの相関値算出領域RCRの画素ごとに相関値RL1,RL2,RL3を加算して、相関値マップRLTを生成する(図9のステップS130)。このようにして、3つのテンプレレート画像T1〜T3と補正画像Mの相関値算出領域RCRとの相関値を表す相関値マップRLT(図10)が生成される。図10では、相関値マップRLTを、撮像画像Mと同様に簡略化して図示している。
指示体検出部660は、相関値マップRLTにおいて閾値Thより大きい極大値を有する画素LMP(図10)の位置を指示体の先端位置として検出する(図9のステップS150)。本実施形態では、閾値Th=180と設定しているが、閾値は、撮像部300の感度、撮像部300とスクリーン面SSとの距離等に応じて適宜設定することができる。例えば、撮像部300とスクリーン面SSとの距離が近いほど非発光指示体80が明るく(画素値が大きく)撮像されるため、撮像部300とスクリーン面SSとの距離が近いほど閾値Thを大きく設定してもよい。
三次元位置算出部680は、第1撮像画像および第2撮像画像のそれぞれで検出された指示体位置に基づいて、三角測量により非発光指示体80の先端部81の三次元位置(X81,Y81,Z81)を算出する。
図11は、投写画面PS上の非発光指示体80の位置と撮像画像M中の非発光指示体80の大きさとの関係を説明するための説明図である。上述の通り、撮像画像Mの投写画面領域PSR0は、撮像部300の撮像方向に起因して、逆台形状に歪んでいる。そのため、投写画面領域PSR0に含まれる非発光指示体80の大きさは、投写画面PS上の非発光指示体80の位置に応じて異なる。非発光指示体80が投写画面PSの上方に位置する場合(図11の非発光指示体80A)、非発光指示体80が投写画面PSの中央付近に位置する場合(図11の非発光指示体80B)、非発光指示体80が投写画面PSの下方に位置する場合(図11の非発光指示体80C)の撮像画像Mに含まれる非発光指示体80の大きさは、非発光指示体80A>非発光指示体80B>非発光指示体80Cである。上述のように、本実施形態では、撮像画像Mの歪み(台形歪みおよび樽型歪み)を補正した補正画像Mを用いて、非発光指示体80をテンプレートマッチングにより検出している。補正画像Mに含まれる非発光指示体80の大きさは、投写画面PS上の非発光指示体80の位置に関わらず、略一定である。そのため、補正画像Mにおける非発光指示体80の大きさに相当する大きさのテンプレート画像を用いて、テンプレートマッチングを行うことにより、指示体の検出精度を向上させることができる。
また、本実施形態では、補正画像Mの補正投写画面領域PSR1が撮像画像Mの投写画面領域PSR0よりも画素数が小さくなるように、撮像画像Mに対して補正を実施している。そして、補正画像Mのうち補正投写画面領域PSR1を含む相関値算出領域RCRを対象に相関値の算出を行っている。そのため、相関値算出部620における相関値算出処理に要する時間が短縮され、非発光指示体80の検出処理を高速化することができる。
また、本実施形態では、複数のテンプレート画像Tを用いて補正画像Mの相関値算出領域RCRに含まれる非発光指示体80をテンプレートマッチングにより検出する際に、各テンプレート画像と補正画像Mの相関値算出領域RCRとの相関値RL1,RL2,RL3を、補正画像Mの相関値算出領域RCRの画素ごとに加算して、複数のテンプレート画像Tと補正画像Mの相関値算出領域RCRとの相関を示す相関値マップを生成している。複数のテンプレート画像を用いてテンプレートマッチングを実行する場合に、高い相関値を示すものを選択する場合と比較して、計算が簡単になるため、非発光指示体80の検出処理を高速化することができる。
B.他の実施形態:
図12は、補正画像生成部610における補正処理の他の実施形態を説明するための説明図である。この実施形態では、補正画像生成部610は、撮像画像M(図12(A))に対して歪み補正を行って、補正画像MA(図12(B))を生成する。補正画像生成部610は、撮像画像Mの投写画面領域PSR0よりも補正画像MAの補正投写画面領域PSR1Aの画素数が大きくなるように、撮像画像Mの台形歪みおよび樽型歪みを補正する処理を行う。補正画像MAに含まれる補正投写画面領域PSR1Aは、投写画面領域PSR0よりも画素数が大きく、スクリーン面SS上の投写画面PS(図2(B))と相似の矩形状を成す。このようにしても、補正画像MAにおける非発光指示体80の形状は、実際の非発光指示体80に正対するカメラで撮像した画像の中の非発光指示体80の形状に近い形状になり、テンプレート画像と高い相関が得られるため、指示体の検出精度を向上させることができる。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1:
上記実施形態では、自発光指示体70と非発光指示体80の両方を、指示体として利用可能なインタラクティブプロジェクターを例示したが、非発光指示体80のみを利用可能に構成してもよい。
・変形例2:
上記実施形態では、撮像部300が2台のカメラ310,320を有しているものとしたが、撮像部300は、1台のカメラを有する構成としてもよいし、3台以上のカメラを有する構成としてもよい。後者の場合には、m台(mは3以上の整数)のカメラで撮像されたm個の画像に基づいて、三次元座標(X,Y,Z)が決定される。例えば、m個の画像から2個の画像を任意に選択して得られる個の組み合わせを用いてそれぞれ三次元座標を求め、それらの平均値を用いて最終的な三次元座標を決定しても良い。こうすれば、三次元座標の検出精度を更に高めることが可能である。
・変形例3:
上記実施形態では、インタラクティブプロジェクションシステム900がホワイトボードモードとPCインタラクティブモードとで動作可能であるものとしたが、これらのうちの一方のモードのみで動作するようにシステムが構成されていても良い。また、インタラクティブプロジェクションシステム900は、これら2つのモード以外の他のモードのみで動作するように構成されていても良く、更に、これら2つのモードを含む複数のモードで動作可能に構成されていてもよい。
・変形例4:
上記実施形態では、図3に示した照射検出光IDLと、反射検出光RDLと、装置信号光ASLと、指示体信号光PSLとがすべて近赤外光であるものとしたが、これらのうちの一部又は全部を近赤外光以外の光としてもよい。
・変形例5:
上記実施形態では、複数のテンプレート画像T1〜T3を用いて相関値マップRLTを生成する場合に、各テンプレート画像T1〜T3に対応する相関値R1〜R3を加算する例を示したが、例えば、最も高い相関関係を示したテンプレート画像Tに対応する相関値Rを選択する構成にしてもよい。
・変形例6:
上記実施形態では、相関値マップRLTにおいて閾値以上の極大値を有する画素LMPの位置を非発光指示体80の先端位置として検出しているが、先端位置は他の方法によって決定してもよい。例えば、相関値マップRLTにおいて閾値以上の極大値を有する画素LMPを中心とした複数画素の重心(複数画素の相関値を考慮した重心)を1画素未満の精度で算出し、重心位置を非発光指示体80の先端位置としてもよい。また、相関値マップRLTを2値化して、連続する白の画素(画素値1の画素)を含む複数画素の重心を1画素未満の精度で算出し、重心位置を非発光指示体80の先端位置としてもよい。
・変形例7:
上記実施形態では、テンプレートマッチングにより非発光指示体80を検出する例を示したが、非発光指示体80を検出する方法は、上記実施形態に限定されない。例えば、特徴抽出処理やエッジ検出処理によって、非発光指示体80を検出してもよい。また、自発光指示体70も、テンプレートマッチング,特徴抽出処理,エッジ検出処理等によって検出してもよい。
・変形例8:
上記実施形態では、インタラクティブプロジェクター100が検出光照射部410を備える構成を例示したが、検出光照射部410を備えない構成にしてもよい。インタラクティブプロジェクター100が検出光照射部410を備えない場合、非発光指示体80の先端を検出するための照射検出光をスクリーン面SSとその前方の空間にわたって照射する構成を、支持部材910等が備えてもよい。なお、上記実施形態のように、インタラクティブプロジェクターが検出光照射部を備える構成の場合、プロジェクターによって、検出光の照射タイミングを、カメラによる撮像タイミングに関連づけて、容易に制御することができるため、好ましい。また、インタラクティブプロジェクター100が検出光照射部410を備えない場合に、2台のカメラ310,320の両方を、可視光を含む光を受光して撮像する撮像機能を有する構成とし、非発光指示体80の先端を、可視光を含む光を受光して撮像した撮像画像に基づいて検出する構成にしてもよい。なお、上記実施形態のように、インタラクティブプロジェクターが検出光照射部を備える構成の場合は、可視光を含む光を受光して撮像した撮像画像に基づいて検出する構成に比較して、容易に、精度よく非発光指示体を検出することができる。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
70…自発光指示体
71…先端部
72…軸部
73…ボタンスイッチ
74…信号光受信部
75…制御部
76…先端スイッチ
77…先端発光部
80…非発光指示体
81…先端部
100…インタラクティブプロジェクター
200…投写部
210…投写レンズ
220…光変調部
230…光源
300…撮像部
310…第1カメラ
320…第2カメラ
410…検出光照射部
430…信号光送信部
500…投写画像生成部
510…投写画像メモリー
600…位置検出部
610…補正画像生成部
620…相関値算出部
640…相関値マップ生成部
660…指示体検出部
680…三次元位置算出部
700…制御部
800…接触検出部
900…インタラクティブプロジェクションシステム
910…支持部材
920…スクリーン板

Claims (4)

  1. 投写画面に対するユーザーの指示体による指示を受け取ることが可能なインタラクティブプロジェクターであって、
    スクリーン面上に前記投写画面を投写する投写部と、
    撮像レンズを介して前記投写画面の領域を撮像する撮像部と、
    前記撮像部によって撮像された前記指示体を含む撮像画像に対して、前記撮像部の撮像方向に起因する歪みおよび前記撮像レンズに起因する歪みを補正する処理を施して、補正画像を生成する補正画像生成部と、
    前記補正画像に対して前記指示体を検出するための検出処理を実施する指示体検出部と、
    を備える、インタラクティブプロジェクター。
  2. 請求項1に記載のインタラクティブプロジェクターにおいて、
    前記補正画像に含まれる前記投写画面の領域である補正投写画面領域は、前記撮像画像に含まれる前記投写画面の領域である投写画面領域よりも画素数が小さく、
    前記指示体検出部は、
    前記補正投写画面領域を含み、前記補正画像の全領域よりも画素数が小さい小領域に対して前記検出処理を実施する、
    インタラクティブプロジェクター。
  3. 請求項1または2に記載のインタラクティブプロジェクターにおいて、
    前記指示体検出部は、前記検出処理として、前記指示体を検出するためのテンプレート画像を用いたテンプレートマッチングを前記補正画像に対して実施する、
    インタラクティブプロジェクター。
  4. 投写画面に対するユーザーの指示体による指示を受け取ることが可能なインタラクティブプロジェクターの制御方法であって、
    スクリーン面上に前記投写画面を投写し、
    撮像レンズを介して前記投写画面の領域を撮像し、
    撮像された前記指示体を含む撮像画像に対して、撮像方向に起因する歪みおよび前記撮像レンズに起因する歪みを補正する処理を施して、補正画像を生成し、
    前記補正画像に対して前記指示体を検出するための検出処理を実施する、
    インタラクティブプロジェクターの制御方法。
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