JP2017138161A - 分光測定装置、駆動回路、及び分光測定方法 - Google Patents

分光測定装置、駆動回路、及び分光測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】一定の測定波長間隔の測定結果を迅速に取得可能な分光測定装置、駆動回路、及び分光測定方法を提供する。【解決手段】分光測定装置1は、固定反射膜54、固定反射膜54に対向する可動反射膜55、及び固定反射膜54と可動反射膜55との間の距離を変更する静電アクチュエーター56を備える波長可変干渉フィルター5と、固定反射膜54と可動反射膜55との間の距離を等速で変化させるように静電アクチュエーター56を駆動する駆動回路12と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、分光測定装置、駆動回路、及び分光測定方法等に関する。
従来、一対の反射膜を対向配置し、反射膜の間の距離を測定波長に応じて変化させる波長可変干渉フィルターを備えた分光測定装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の分光測定装置では、一対の反射膜の間の距離を変更する静電アクチュエーターを備え、静電アクチュエーターに連続的に変化するアナログ電圧を印加する。そして、静電アクチュエーターに印加される電圧を監視して、所定の測定電圧となった際に、波長可変干渉フィルターを透過した光を検出部により検出する。
特開2013−92474号公報
ところで、上記特許文献1に記載の装置では、静電アクチュエーターにアナログ電圧を印加して周期駆動させた際に、一対の反射膜の間の距離が変化する速度(距離変化速度)が正弦波状に変動する。この場合、波長可変干渉フィルターから出力された光を検出部で検出する際に、ギャップ変化速度が一定とならないので、一定時間間隔で検出部からの信号を取得すると、測定波長間隔にむらが生じる。つまり、距離変化速度が小さい位置では測定波長間隔が密となるが、距離変化速度が小さい位置では測定波長間隔が疎となる。
上記特許文献1では、静電アクチュエーターに印加される電圧を監視して、所定の測定電圧となった場合に検出部からの信号を取得しているが、距離変化速度が速くなる位置では、1回の走査で、所定の測定波長間隔の各波長に対する測定結果を得ることが困難となる。この場合、複数回の走査を行う必要が生じ、測定に係る時間が長くなるとの課題がある。
本発明は、一定の測定波長間隔の測定結果を迅速に取得可能な分光測定装置、駆動回路、及び分光測定方法を提供することを目的とする。
本発明の一適用例に係る分光測定装置は、第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、及び前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を変更する静電アクチュエーターを備える波長可変干渉フィルターと、前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を等速で変化させるように前記静電アクチュエーターを駆動する駆動制御手段と、を備えることを特徴とする。
なお、ここで述べる「等速」とは略等速を含むものである。
本適用例では、駆動制御手段により、波長可変干渉フィルターの第一反射膜と第二反射膜との距離が等速で変化するように静電アクチュエーターを駆動させる。この場合、波長可変干渉フィルターから出力される光の波長は経過時間に対して線形的に変化する。よって、一定周期で当該出力された光を検出する分光測定を実施すると、一定の測定波長間隔の(測定波長間隔のむらが抑制された)分光測定結果を得ることができる。また、第一反射膜と第二反射膜との間の距離(反射膜間距離)を、所定の最大値から最小値まで変化させつつ一定の周期で分光測定を行う走査処理を実施した際に、測定波長間隔のむらを抑制した測定結果を1回の走査処理で得ることができる、よって、複数回の走査処理を行う必要がなく、測定に係る時間も短縮できる。
本適用例の分光測定装置において、前記駆動制御手段は、所定の周期のパルス電圧を出力する電圧出力手段と、前記パルス電圧に応じた前記静電アクチュエーターの駆動電圧を出力するローパスフィルターと、を備えることが好ましい。
一般に、静電アクチュエーターでは、一対の電極間に印加する電圧の二乗に比例し、電極間の距離の二乗に反比例した静電引力が作用する。よって、反射膜間距離を最小値にするための矩形波形のパルス電圧をそのまま静電アクチュエーターに入力すると、反射膜間距離の変動が急峻、かつ加速度的に変化するため、一定の測定波長間隔の分光測定結果を得ることが困難となる。
これに対して、本適用例では、電圧出力手段から出力された所定周期のパルス電圧をローパスフィルターに入力し、ローパスフィルターから出力された駆動電圧が静電アクチュエーターに入力される。つまり、ローパスフィルターにパルス電圧(矩形波形)を入力すると、時定数τに応じた一次遅れ波形に変換された駆動電圧が静電アクチュエーターに入力される。
つまり、静電アクチュエーターに電圧が印加しておらず反射膜間距離が大きい初期状態では、経過時間に対する電圧値の傾き(変化率)が比較的大きい電圧が入力される。そして、反射膜間距離が小さくなるに従って、傾きが緩やかとなる電圧が静電アクチュエーターに入力されることになる。よって、本適用例では、上記のような一次遅れ波形の駆動電圧が入力された際に、反射膜間距離の距離変化速度が等速又は略等速となるようなローパスフィルターが用いられることで、簡素な構成で、反射膜間距離を等速又は略等速で変化させることが可能となり、一定の測定波長間隔の分光測定結果を迅速に取得することができる。
本適用例の分光測定装置において、前記ローパスフィルターは、時定数を変更可能であり、前記時定数を変更する時定数変更手段をさらに備えることが好ましい。
本適用例では、時定数変更手段により、ローパスフィルターの時定数を変更する。時定数が固定されたローパスフィルターでは、出力電圧の波形も決まった波形となる。しかしながら、例えば、波長可変干渉フィルターの設置環境や駆動環境が変化した場合、反射膜間距離の距離変化速度が変化する場合がある。これに対して、本適用例では、時定数変更手段により、ローパスフィルターの時定数を変化させることが可能であるため、適宜ローパスフィルターの時定数を変更することで、反射膜間距離を等速又は略等速で変動させることが可能となる。
本適用例の分光測定装置において、前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を検出する距離検出手段を備え、前記時定数変更手段は、前記距離検出手段により検出される前記距離の変化が等速となるように前記時定数を変更することが好ましい。
本適用例では、反射膜間距離を距離検出手段により検出する。したがって、時定数変更手段は、検出された距離に基づいて時定数を変更する、つまり、検出された反射膜間距離に基づいて、反射膜間距離が等速となるような時定数を精度よく設定できる。
本適用例の分光測定装置において、前記パルス電圧の電圧レベルを変更するレベル変更手段を備えることが好ましい。
本適用例では、レベル変更手段により、パルス電圧の電圧レベルを変更する。これにより、ローパスフィルターから出力される駆動電圧の電圧レベル(最大値)も増減させることができる。静電アクチュエーターに印加する駆動電圧の電圧レベルを増減させることで、反射膜間距離の変動範囲も決まり、測定波長域を変更することができる。
本適用例の分光測定装置において、前記波長可変干渉フィルターから出射された光を受光する受光部を備え、前記受光部からの信号を一定周期で取得することが好ましい。
本適用例では、受光部から出力される信号を一定周期で取得する。上述のように、本適用例では、反射膜間距離が等速又は略等速で変化するので、一定周期で受光部からの信号を取得すれば、測定波長間隔が一定となる波長の光に対する信号を取得することができる。よって、測定波長間隔のむらがない分光測定結果を取得することができる。
本適用例の分光測定装置において、前記駆動制御手段は、所定の周期のパルス電圧を出力する電圧出力手段と、前記パルス電圧に応じた前記静電アクチュエーターの駆動電圧を出力し、かつ時定数を変更可能なローパスフィルターと、を備え、前記分光測定装置は、前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段により検出される前記距離の変化量が一定となるように前記時定数を変更する時定数変更手段と、を備え、前記受光部からの信号の取得タイミングと、前記距離検出手段による前記距離の検出タイミングと、がそれぞれ異なることが好ましい。
距離検出手段からの信号(距離検出信号)と、受光部からの信号(受信信号)とを同時に取得する場合、2つの信号を同時に処理する必要があり、各回路の応答時間やAD変換に係る変換時間が長くなって、測定波長間隔も長くなる場合がある。これに対して、本適用例では、距離検出信号と受信信号とをそれぞれ別のタイミングで取得する。このため、2つの信号を同時処理する必要がないため、各回路の応答時間やAD変換に係る変換時間を短縮でき、受光信号や検出信号を取得する周期を短くできる。このため、測定波長間隔を短くでき、高分解能な分光測定結果を得ることができる。
本発明の一適用例に係る駆動回路は、第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、及び、前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を変更する静電アクチュエーターを備える波長可変干渉フィルターにおける前記静電アクチュエーターを駆動させる駆動回路であって、所定の周期のパルス電圧を出力する電圧出力手段と、前記パルス電圧に応じた前記静電アクチュエーターの駆動電圧を出力するローパスフィルターと、を備え、前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を等速で変化させる前記駆動電圧を出力することを特徴とする。
本適用例では、上述した適用例と同様、電圧出力手段から出力された所定周期のパルス電圧をローパスフィルターに入力し、ローパスフィルターから出力された駆動電圧を静電アクチュエーターに入力する。つまり、ローパスフィルターの時定数τに応じた一次遅れ波形に変換された駆動電圧を静電アクチュエーターに入力することができ、波長可変干渉フィルターにおける反射膜間距離を等速又は略等速で変化させることができる。よって、波長可変干渉フィルターから出力された光を一定周期で測定することで、一定の測定波長間隔に対する分光測定結果を得ることができる。
本発明の一適用例に係る分光測定方法は、第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、及び、前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を変更する静電アクチュエーターを備える波長可変干渉フィルターと、前記波長可変干渉フィルターから出射された光を受光する受光部とを備える分光測定装置の分光測定方法であって、前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離の変化が等速になるよう静電アクチュエーターを駆動させ、前記受光部からの信号を一定周期で取得することを特徴とする。
本適用例では、上記適用例と同様、反射膜間距離が等速又は略等速で変化するため、受光部からの信号を一定周期で取得することで、一定の測定波長間隔の各測定波長の光に対する分光測定を実施することができる。
第一実施形態の分光測定装置の概略構成を示すブロック図。 第一実施形態の光学フィルターデバイスの概略構成を示す断面図。 第一実施形態における分光測定方法を示すフローチャート。 第一実施形態の分光測定処理における、電圧出力部から出力されるパルス電圧、静電アクチュエーターに印加される駆動電圧、容量検出回路から出力される検出信号、及び測定開始タイミング信号のタイミングチャート。 時間経過に対する検出信号のい変化を示す図。 時定数変更手段による時定数の変更処理を説明するための図。 第二実施形態の分光測定装置1における、分光測定方法を示すフローチャート。 第三実施形態のプリンターの外観の概略を示す斜視図。 第三実施形態のプリンターの概略構成を示すブロック図。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態の分光測定装置について説明する。
[分光測定装置の構成]
図1は、本発明に係る分光測定装置の概略構成を示すブロック図である。
分光測定装置1は、測定対象Xから入射された光の各波長の光強度を分析し、分光スペクトルを測定する装置である。
この分光測定装置1は、図1に示すように、光学モジュール10と、受光器20と、ADC30と、制御回路40と、を備えている。
また、光学モジュール10は、光学フィルターデバイス11と、駆動回路12と、容量検出回路13とを備えている。なお、光学モジュール10は、測定対象Xに対して照明光を照射する光源部をさらに備える構成としてもよい。
[光学フィルターデバイスの構成]
図2は、光学フィルターデバイス11の概略構成を示す断面図である。
光学フィルターデバイス11は、筐体6と、筐体6の内部に収納された波長可変干渉フィルター5(分光素子)とを備えている。
波長可変干渉フィルター5は、図2に示すように、固定基板51と可動基板52とを備えている。これらの固定基板51及び可動基板52は、それぞれ例えば各種ガラスや、水晶等により形成されている。そして、これらの基板51,52は、接合膜53により接合されることで、一体的に構成されている。
固定基板51には、図2に示すように、固定反射膜54(第一反射膜)と、静電アクチュエーター56を構成する固定電極561(第一電極)が設けられている。また、可動基板52には、固定反射膜54にギャップを介して対向する可動反射膜55(第二反射膜)と、固定電極561に対してギャップを介して対向し、固定電極561とともに静電アクチュエーター56を構成する可動電極562(第二電極)とが設けられている。
また、可動基板52の一端側は、固定基板51の基板端縁よりも外側に突出する電装部524を備えている。この電装部524には、固定反射膜54、可動反射膜55、固定電極561、及び可動電極562に接続される電極端子部(図示略)が設けられている。
(固定基板の構成)
固定基板51には、エッチングにより第一溝511、及び第一溝511より溝深さが浅い第二溝512が形成されている。
第一溝511は、固定基板51を厚み方向から見た平面視で、固定基板51の中心点を中心とした環状に形成されている。第二溝512は、前記平面視において、第一溝511の中心部から可動基板52側に突出して形成されている。第一溝511の溝底面には、固定電極561が配置され、第二溝512の突出先端面には、固定反射膜54が配置されている。
固定電極561は、導電性を有する電極材料であり、例えばPt,Ir,Au,Al,Cu,Ti,ITO,IGO等の他、導電性ポリマー等を用いることができる。この固定電極561は、例えば第二溝部を囲う略環状に形成されており、当該固定電極561には、電装部524まで配線される配線電極(図示略)が接続されている。
固定反射膜54は、例えばAg等の金属膜や、Ag合金等、導電性の合金膜等の導電性の反射膜により構成される。また、固定反射膜54は、反射膜間距離(固定反射膜54と可動反射膜55との間の距離)に応じた静電容量を検出するための容量検出電極としても機能する。
また、固定反射膜54として、高屈折層及び低屈折層を積層した誘電体多層膜を用いてもよい。この場合、例えば誘電体多層膜の最下層又は表層に導電性の金属合金膜が形成することで、固定反射膜54を容量検出電極として機能させることができる。
そして、固定反射膜54には図示略の配線電極が接続されており、当該配線電極は、可動基板52の電装部524まで配線されている。
(可動基板の構成)
可動基板52は、平面視において、可動基板52の中心位置に設けられた可動部521と、可動部521を基板厚み方向に進退可能に保持する保持部522と、を備えている。
可動部521は、保持部522よりも厚み寸法が大きく形成される。この可動部521は、フィルター平面視において、少なくとも第二溝512の突出端面の外周縁の径寸法よりも大きい径寸法に形成されている。そして、この可動部521には、可動反射膜55と、可動電極562と、が設けられている。
可動電極562は、固定電極561に対向する位置に設けられ、固定電極561とともに静電アクチュエーター56を構成する。この可動電極562は、固定電極561と同様、導電性を有する電極材料により構成されている。そして、可動電極562は、例えば可動反射膜55を囲う略環状に形成されている。この可動電極562には、電装部524まで配線される配線電極(図示略)が接続されている。
可動反射膜55は、固定反射膜54に対してエアギャップを介して対向し、可動部521の固定基板51に対向する面の中心部に、固定反射膜54とギャップを介して対向して設けられる。この可動反射膜55としては、上述した固定反射膜54と同一の構成の反射膜が用いられる。
そして、可動反射膜55には図示略の配線電極が接続され、当該配線電極は、可動基板52の電装部524まで配線されている。
保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイアフラムであり、可動部521よりも厚み寸法が小さく形成されている。このような保持部522は、可動部521よりも撓みやすく、僅かな静電引力により、可動部521を固定基板51側に変位させることが可能となる。この際、可動部521が保持部522よりも厚み寸法が大きく、剛性が大きくなるため、保持部522が静電引力により固定基板51側に引っ張られた場合でも、可動部521の形状変化が抑制される。
なお、本実施形態では、ダイアフラム状の保持部522を例示するが、これに限定されず、例えば、フィルター中心軸を中心として、等角度間隔で配置された梁状の保持部が設けられる構成などとしてもよい。
(筐体の構成)
筐体6は、図2に示すように、ベース61と、ガラス基板62と、を備えている。これらのベース61及びガラス基板62は、例えばガラスフリット(低融点ガラス)を用いた低融点ガラス接合、エポキシ樹脂等による接着などを利用でき、これにより、内部に収容空間が形成され、この収容空間内に波長可変干渉フィルター5が収納される。筐体6の内部の収容空間は、大気圧よりも減圧された圧力(例えば真空)に維持されている。
ベース61は、例えば薄板上にセラミックを積層することで構成され、波長可変干渉フィルター5を収納可能な凹部611を有している。波長可変干渉フィルター5は、ベース61の凹部611の例えば側面に固定材64により固定されている
ベース61の凹部611の底面には、光通過孔612が設けられている。この光通過孔612は、波長可変干渉フィルター5の反射膜54,55と重なる領域を含むように設けられている。また、ベース61のガラス基板62とは反対側の面には、光通過孔612を覆うカバーガラス63が接合されている。
また、ベース61には、波長可変干渉フィルター5の各配線電極のそれぞれに対応した内側端子部613が設けられている。この内側端子部613は、導通孔614を介して、ベース61の外側に設けられた外側端子部615に接続されている。この外側端子部615は、駆動回路12や、容量検出回路13に接続されている。
具体的には、固定電極561及び可動電極562に電気接続される外側端子部615は、駆動回路12に接続され、固定反射膜54及び可動反射膜55に電気接続される外側端子部615は容量検出回路13に接続される。
[駆動回路の構成]
駆動回路12は、本発明の駆動制御手段であり、図1に示すように、電圧出力部121と、第一増幅回路122と、ローパスフィルター123とを備えている。
電圧出力部121は、本発明の電圧出力手段であり、制御回路40からの制御信号に基づいて、矩形波形となるパルス電圧を第一増幅回路122に出力する。また、電圧出力部121は、制御回路40からの制御信号に基づいて、出力するパルス電圧の周期Tを変更する。なお、本実施形態では、電圧出力部121からパルス電圧を出力される例を示すが、制御回路40から第一増幅回路122にパルス電圧が出力されてもよい。
第一増幅回路122は、入力されたパルス電圧を増幅する。この第一増幅回路122は、オペアンプを用いた反転増幅回路又は非反転増幅回路により構成され、帰還抵抗にデジタルポテンショメーター等を用いたプログラマブルゲインアンプである。この第一増幅回路122は、制御回路40からの制御信号に基づいて、デジタルポテンショメーターを制御してゲインを変更する。これにより、波長可変干渉フィルター5から透過させる光の波長域(測定波長域)が変更される。
ローパスフィルター123は、第一増幅回路122から出力された矩形波形のパルス電圧が入力され、一次遅れ波形の駆動電圧として波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56に出力する。このローパスフィルターは、オペアンプと抵抗とコンデンサとにより構成されている。抵抗は、デジタルポテンショメーターにより抵抗値が可変となっており、これにより、ローパスフィルター123の時定数τが変更可能となる。ローパスフィルター123は、制御回路40からの制御信号に基づいて、デジタルポテンショメーターを制御し、時定数τを変更する。
[容量検出回路の構成]
容量検出回路13は、本発明の距離検出手段であり、波長可変干渉フィルターの固定反射膜54及び可動反射膜55に接続され、例えばスイッチドキャパシタ方式の回路により構成される。この容量検出回路13は、固定反射膜54と可動反射膜55との間の静電容量を検出し、検出信号を出力する。なお、静電容量Cと、反射膜間距離dとは、固定反射膜54及び可動反射膜55の面積S、反射膜間の誘電率εを用いて、C=εS/dの関係を満たすため、制御回路40は、検出信号に基づいて、反射膜間距離dを算出することが可能となる。
[受光器の構成]
受光器20は、図1に示すように、受光素子21(受光部)と、IV変換回路22と、第二増幅回路23と、等を備えて構成されている。
受光素子21は、フォトダイオード等の光電変換素子であり、波長可変干渉フィルター5を透過した光を受光し、受光量に応じた受光信号(電流又は電荷信号)を出力する。
IV変換回路22は、受光素子21から入力された受光信号を電圧信号に変化する。具体的には、IV変換回路22は、オペアンプ、抵抗、及びコンデンサにより構成されている。なお、オペアンプの帰還抵抗として、可能な限り小さい(所定の抵抗値以下)抵抗を用いることが好ましい。これにより、SN比が高く、安定駆動性を確保することができ、高速な分光測定を実施することが可能となる。
第二増幅回路23は、オペアンプを用いた反転増幅回路又は非反転増幅回路により構成され、IV変換回路22から出力された受光信号を増幅する。
[ADCの構成]
ADC30(アナログ・デジタル・コンバータ)は、容量検出回路13からの検出信号と、受光器20からの受光信号とが入力される。すなわち、ADC30は、受光信号の入力ポートと、検出信号の入力ポートの2ch(チャネル)の入力ポートを有する。なお、ADC30の前段に例えばマルチプレクサ等が配置され、マルチプレクサに受光信号及び検出信号が入力されて、スイッチング制御により受光信号及び検出信号のいずれかがADC30に出力される構成などとしてもよい。
このADC30は、アナログ信号である検出信号や受光信号を、デジタル信号に変換して、制御回路40に出力する。なお、本実施形態では、ADC30としては、制御回路40に外付けで装着されるものを例示するが、制御回路40に内蔵されているものを用いてもよい。
また、本実施形態のADC30は、制御回路40からの測定トリガ信号に基づいてハードウェア構成によって変換処理を行う。この場合、各種機能の読み込み及び実行を実施するために時間を要するソフトウェア処理による変換処理に比べ、処理の高速化を図れ、測定波長間隔を短くできる。
[制御回路の構成]
制御回路40は、マイコン41(マイクロコントローラー)と、メモリー42とを備えている。なお、メモリー42は、フラッシュメモリー等の記憶素子であって、マイコンに内蔵されていてもよい。メモリーには、例えば、容量テーブルデータや、電圧テーブルデータが記憶されている。
容量テーブルデータは、固定反射膜54及び可動反射膜55の間の静電容量と、反射膜間距離(又は波長可変干渉フィルター5から透過される光の波長λ)と、の関係を示すテーブルデータである。
電圧テーブルデータは、測定波長域に対する、静電アクチュエーター56に印加する駆動電圧の電圧レベル(又は第一増幅回路122にて設定するゲイン)を記憶したテーブルデータである。
つまり、本実施形態では、第一増幅回路122のゲインを増減させて、電圧出力部121から出力されたパルス電圧の電圧レベルを増減させることで、測定波長域(可動部521の掃引距離)を変化させる。測定波長域における最大波長は、静電アクチュエーター56に電圧を印加していない状態の反射膜間距離に応じた波長であり、当該波長よりも長い波長を測定波長域に含めることができない。一方、測定波長域の最小波長は、パルス電圧の電圧レベルにより変更することが可能となる。したがって、電圧テーブルデータには、測定波長域の最小波長に対するパルス電圧の電圧レベル(又は第一増幅回路122にて設定するゲイン)が記録されている。
なお、容量テーブルデータと電圧デーブルデータを1つのデータとしてまとめてもよい。
そして、マイコン41は、メモリー42に記憶されたプログラムを実行することで、受光信号取得手段411、検出信号取得手段412、ゲイン設定手段413(レベル変更手段)、時定数変更手段414、測定指令手段415、及び測定トリガ出力手段416等として機能する。
受光信号取得手段411は、受光器20、ADC30を制御して受光信号を取り込む。
検出信号取得手段412は、容量検出回路13、ADC30を制御して検出信号を取り込む。
ゲイン設定手段413は、測定波長域に応じた制御信号を第一増幅回路122に出力し、第一増幅回路122のゲインを設定する。
時定数変更手段414は、検出信号に基づいて、反射膜間距離の変化量(距離変化速度)が等速であるか否かを判定し、等速ではないと判定した場合に、ローパスフィルター123の時定数τを変更する。
測定指令手段415は、電圧出力部121に制御信号を出力して、周期Tのパルス電圧を出力させる。また、測定指令手段415は、パルス電圧の周期Tと同期する測定開始タイミング信号を生成する。
測定トリガ出力手段416は、一定周期となる測定トリガ信号を生成してADC30に出力する。これにより、ADC30は、測定トリガ信号の入力タイミングで、AD変換処理を実施し、一定周期で受光信号や検出信号を制御回路40に出力する。
また、マイコン41は、その他、電圧テーブルデータを更新するデータ更新手段を備えていてもよい。このデータ更新手段は、検出信号の最大値に基づいて算出される反射膜間距離が、測定波長域の最小波長に対応した距離となっているか否かを判定する。そして、検出信号の最大値に対応する反射膜間距離が、測定波長域の最小波長に対応した距離ではないと判定した場合に、電圧テーブルデータを更新する。例えば、検出信号の最大値から算出される反射膜間距離と、目標とする測定波長域の最小波長に対応した反射膜間距離との差分値に基づいて、静電アクチュエーター56に印加する駆動電圧の電圧レベルの補正値(ゲイン設定手段413により増減させるゲインの補正値)を算出して、電圧テーブルデータを更新する。
[分光測定方法]
次に、上述したような分光測定装置1による分光測定方法について図面に基づいて説明する。図3は、本実施形態における分光測定方法を示すフローチャートである。図4は、分光測定処理において、電圧出力部121から出力されるパルス電圧、静電アクチュエーター56に印加される駆動電圧、容量検出回路から出力される検出信号、及び測定開始タイミング信号のタイミングチャートである。
本実施形態の分光測定装置1は、制御回路40に対して、例えばパーソナルコンピューター等の外部装置から所定の測定波長域に対する分光測定を要求する要求信号が入力されることで分光測定処理を開始する。
分光測定処理では、図3に示すように、先ず、測定指令手段415は、要求信号に含まれる測定波長域に対応するパルス電圧の周期Tを算出する(ステップS1)。
分光測定装置1において受光信号や検出信号の取り込む際に、各回路(駆動回路12、容量検出回路13、IV変換回路22、第二増幅回路23等)における応答時間や、ADC30によるAD変換処理に係る時間を考慮する必要がある。ここで、受光信号の取り込みに要する時間を測定時間t1、検出信号の取り込みに要する時間を測定時間t2とすると、1回の測定に要する時間(1つの受光信号と1つの検出信号を取り込む時間)はt1+t2となる。また、測定波長域の帯域幅をΛとし、測定波長間隔aの各波長の光に対する測定を行う場合、N=Λ/a回の測定を実施する必要がある。したがって、測定指令手段415は、測定時間を最短とするためのパルス電圧の周期Tとして、T=2N(t1+t2)を算出する。
なお、測定波長間隔aは、予め設定された値であってもよく、要求信号に含まれる値であってもよい。
また、受光器20の各回路での応答時間と、容量検出回路13での応答時間とは、厳密には異なるが、AD変換処理に係る時間に比較するとその差は十分に小さい。したがって、t1=t2として周期Tを算出してもよい。
次に、ゲイン設定手段413は、測定波長域に対応するパルス電圧の電圧レベル(第一増幅回路122におけるゲイン)を電圧テーブルデータから読み出し、当該電圧レベル(ゲイン)を設定する旨の制御信号を第一増幅回路122に出力する。これにより、第一増幅回路122のデジタルポテンショメーターに制御信号が入力され、第一増幅回路122のゲインが、制御信号に応じたゲインに設定される(ステップS2)。
この後、測定指令手段415は、電圧出力部121に制御信号を出力し、ステップS1にて設定した周期Tのパルス電圧を出力させる(ステップS3)。また、測定指令手段415は、図4に示すように、矩形波形のパルス電圧の立ち上がりタイミングに同期した測定開始タイミング信号を生成する。
ステップS3により電圧出力部121から出力されたパルス電圧は、第一増幅回路122で、ステップS2にて設定されたゲインにより増幅され、ローパスフィルター123に入力される。そして、ローパスフィルター123は、図4に示すように、入力された矩形波形のパルス電圧を、一次遅れ波形の駆動電圧に変換して、波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56に出力する。これにより、波長可変干渉フィルター5の反射膜間距離は、一次遅れ波形の駆動電圧に基づいた距離変化速度で変動する。
次に、検出信号取得手段412は、容量検出回路13から出力される検出信号を取り込む(ステップS4)。
このステップS4では、検出信号取得手段412は、測定トリガ出力手段416により生成される測定トリガ信号の出力タイミングで、検出信号を取得する。
具体的には、測定トリガ出力手段416は、測定開始タイミング信号よりも短い、所定周期の測定トリガ信号(サンプリング周期信号)を生成し、ADC30に出力する。この測定トリガ信号の周期としては、1回の測定に要する時間であり、上述したように、t1+t2となる。これにより、検出信号取得手段412は、サンプリング周期t1+t2で検出信号を取り込む。
次に、時定数変更手段414は、取り込まれた各検出信号の信号レベル(反射膜間距離)がリニアに変化しているか否かを判定する(ステップS5)。つまり、時定数変更手段414は、つまり、反射膜間距離が等速で変化しているか否かを判定する。
ステップS5では、時定数変更手段414は、サンプリング時間x及び検出信号の信号値yを用いて、最小二乗法等により回帰モデルf(x)を算出する。そして、信号値yの平均値をyavとし、決定係数Rを下記式により算出する。
Figure 2017138161
そして、時定数変更手段414は、上記決定係数Rが所定値(例えば0.95)以上である場合に、リニアに変化していると判定(ステップS5のYes)と判定し、0.95未満の場合に、リニアに変化していない(ステップS5のNo)と判定する。
ステップS5において、Noと判定された場合、時定数変更手段414は、ローパスフィルター123に、時定数τを変更する旨の制御信号を出力する。これにより、ローパスフィルター123のデジタルポテンショメーターに制御信号が入力されて、抵抗値が変化し、ローパスフィルター123の時定数τが変更される(ステップS6)。
図5は、経過時間(サンプリング時間x)と、検出信号の信号値yとの関係の一例を示す図、図6は、ローパスフィルター123の時定数τの変更方向を示す図である。
図5において、f,f,fは、(x,y)の近似線であり、近似線fは、時間に対する検出信号の変化率が一定であり、反射膜間距離がリニアに変化している状態を示している。この場合は、ステップS5においてYesと判定されるので、ステップS6の処理は実施されない。
一方、近似線fは、駆動電圧が初動時において小さく、その後、急峻に変化し、さらにその後、緩やかに変化した場合の時間に対する検出信号である。このような場合は、ステップS6において、時定数変更手段414は、図6の矢印Y1に示すように、時定数τを初期値τよりも小さい時定数τに変化させる。
また、近似線fは、駆動電圧が初動時において大きく変化し、その後、緩やかに変化した場合の時間に対する検出信号である。このような場合は、ステップS6において、時定数変更手段414は、図6の矢印Y2に示すように、時定数τを初期値τよりも大きい時定数τに変化させる。
また、ステップS6の後、ステップS4に戻る。すなわち、再度検出信号を取り込んで、反射膜間距離がリニアに変化しているか否かを判定する。以上の処理を繰り返すことで、時定数τを徐々に変化させて、反射膜間距離がリニアに変化する時定数を設定する。
そして、ステップS5において、Yesと判定されると、受光信号取得手段411は、パルス電圧の周期Tに同期して生成される測定開始タイミング信号を検知し(ステップS7)、当該検知タイミングからサンプリング周期(t1+t2)で受光信号の取り込む(ステップS8)。また、検出信号取得手段412も、測定開始タイミング信号の検知タイミングからサンプリング周期(t1+t2)で検出信号を取り込む(ステップS9)。
つまり、本実施形態では、受光器20からの受光信号の取得タイミングと、容量検出回路13からの検出信号の取得タイミング(反射膜間距離の検出タイミング)とが同時であり、測定開始タイミング信号の検知タイミングから、サンプリング周期(t1+t2)毎の受光信号と検出信号とが、ADC30に入力される。また、ADC30は、1つの信号のAD変換処理のみを実施する。したがって、受光信号と検出信号とが入力された場合、各信号を順次処理することになり、受光信号と検出信号との双方のAD変換処理が完了するまで、時間t1+t2を要する。
この後、測定指令手段415は、測定回数(受光信号(検出信号)の取り込み回数)がT/(2(t1+t2))となったか否かを判定する(ステップS10)。
ステップS10において、Noと判定された場合は、ステップS8に戻り、受光信号及び検出信号の取り込みを継続する。
ステップS10において、Yesと判定された場合は、例えば、分光測定装置1に接続された外部機器(例えばパーソナルコンピューター等)に対して分光測定結果である受光信号と検出信号とを出力し、信号の取り込み処理を終了する。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態の分光測定装置1では、対向配置された固定反射膜54及び可動反射膜55と、固定反射膜54と可動反射膜55との間の距離(反射膜間距離)を変更する静電アクチュエーター56とを備えた波長可変干渉フィルター5を有し、駆動回路12は、反射膜間距離が等速で変化するように静電アクチュエーター56に電圧を印加させる。
このため、波長可変干渉フィルター5から出力される光の波長も、経過時間に対して線形的に変化するので、受光器20から出力される受光信号を一定周期で取り込むことで、一定の測定波長間隔となる(測定波長間隔のむらを抑制した)測定波長の光に対する分光測定結果を取得することができる。また、1回の走査処理で、一定の波長間隔となる各測定波長の分光測定結果を得ることができ、複数回の走査処理を行う必要がなく、測定に係る時間も短縮できる。
本実施形態では、駆動回路12は、パルス電圧を出力する電圧出力部121と、矩形波形のパルス電圧を一時遅れ波形の駆動電圧にして静電アクチュエーター56に出力するローパスフィルター123と、を備えている。このため、簡素な構成で、反射膜間距離が小さくなるに従って静電引力が強くなる静電アクチュエーター56を、反射膜間距離の距離変化速度が等速となるように制御することができる。
本実施形態では、駆動回路12には、デジタルポテンショメーターにより抵抗値を変化させることで時定数を変更可能なローパスフィルター123が用いられ、時定数変更手段414は、ローパスフィルター123のデジタルポテンショメーターに制御信号を出力して時定数を変化させる。
これにより、反射膜間距離の距離変化速度が等速となるように、ローパスフィルター123の時定数を変更することができる。よって、例えば、パルス電圧の電圧レベルを変更する等、波長可変干渉フィルター5の駆動環境が変化した場合でも、一定の測定波長間隔での分光測定処理が可能となる。
本実施形態では、波長可変干渉フィルター5における反射膜間距離を検出(固定反射膜54及び可動反射膜55の間の静電容量を検出)する容量検出回路13を備え、時定数変更手段414は、容量検出回路13から出力される検出信号に基づいて、時定数を変更する。これにより、反射膜間距離の距離変化速度が等速となるように、ローパスフィルター123の時定数を最適に設定することができる。
本実施形態では、ゲイン設定手段413は、第一増幅回路122に制御信号を出力して、電圧出力部121から出力したパルス電圧を増幅し電圧レベルを増減させる。
これにより、ローパスフィルター123から出力される駆動電圧の電圧レベル(最大値)も増減させることができる。このように、駆動電圧の電圧レベルの最大値を変更することで、静電アクチュエーター56による反射膜間距離の変動範囲(可動部521の掃引距離)を測定波長域に対応した範囲に設定することができる。
本実施形態では、受光信号取得手段411は、一定周期で受光器20から出力された受光信号を取り込む。本実施形態では、上記のように、反射膜間距離が等速で変化されるので、一定周期で受光信号を取り込めば、一定の測定波長間隔となる各測定波長に対する分光測定結果を得ることができる。
本実施形態では、検出信号取得手段412は、上記受光信号の取り込み周期と同期して(同一周期で)検出信号を取り込む。したがって、受光信号を取得したタイミングにおける反射膜間距離を、検出信号に基づいて取得できる。これにより、反射膜間距離が厳密に等速となっていない略等速の状態であっても、受光信号を取得したタイミングにおける反射膜間距離を、検出信号に基づいて算出することができる。この際、本実施形態では、補間処理により高精度に分光測定結果を算出することができる。
つまり、例えば反射膜間距離の距離変化速度が例えば周期的に変動する(例えば正弦波状に変化する)場合、距離変動速度が速い位置では、測定波長間隔が疎となり、遅い位置では、測定波長間隔が密となるので、測定波長間隔が疎となる位置での補間精度が低下してしまう。これに対して、本実施形態では、距離変化速度がある場合でも略等速となっているので、目標とする測定波長の近傍における測定結果を取得することができる。したがって、補間処理によって分光測定結果が大きく変動することがなく、高精度な測定結果を得ることができる。
本実施形態では、測定トリガ出力手段416は、受光信号の取り込みに要する測定時間t1と、検出信号の取り込みに要する測定時間t2とを加算した時間(t1+t2)間隔で測定トリガ信号を生成し、受光信号及び測定信号は、サンプリング周期t1+t2で取り込まれる。したがって、各信号の取り込みが終了した時点で、次の信号を取り込む処理を開始でき、一定の測定波長間隔となる各波長の分光測定結果を迅速に取得することができる。
また、受光信号と検出信号とを同時に取得するので、受光信号を取得したタイミングでの反射膜間距離を算出することができる。よって、例えば、上述したような補正処理を別途行う場合に、高精度な補正処理を行うことができる。
[第二実施形態]
次に、本発明に係る第二実施形態について説明する。
上記第一実施形態では、サンプリング周期毎に、受光信号と検出信号とを同時に取り込む例を説明した。これに対して、第二実施形態では、受光信号と検出信号のとの取込タイミングが異なる点で、上記第一実施形態と相違する。
なお、第二実施形態の分光測定装置1は、図1から図2に示すような第一実施形態と同様の構成を有するため、各構成の詳細な説明は省略する。
図7は、第二実施形態の分光測定装置1における、分光測定方法を示すフローチャートである。
第二実施形態では、図7に示すように、第一実施形態と同様のステップS1からステップS6の処理を実施する。ここで、本実施形態では、ステップS4において、測定トリガ出力手段416から出力される測定トリガ信号の周期は、測定時間t1に設定される。したがって、ステップS4における検出信号は、測定時間t1で取得されることになる。
そして、ステップS6の後、本実施形態では、先ず、受光信号のみの取り込みを実施する。すなわち、受光信号取得手段411は、ステップS7において、測定開始タイミングを検知すると、ステップS8の処理を実施して、サンプリング周期t1で、受光信号を取り込む。この後、測定指令手段415は、測定回数がT/2t1となったか否かを判定し(ステップS11)、Noの場合は、ステップS8に戻り、受光信号の取得を継続する。
一方、ステップS11において、Yesと判定された場合は、検出信号のみの取り込みを実施する。すなわち、検出信号取得手段412は、測定開始タイミングを検知し(ステップS12)、当該測定開始タイミングの検知時点から、サンプリング周期t1で、検出信号を取り込む(ステップS13)。この後、測定指令手段415は、測定回数がT/2t1となったか否かを判定し(ステップS14)、Noの場合は、ステップS13に戻り、受光信号の取得を継続し、Yesの場合は、分光測定結果を出力して分光処理を終了させる。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態では、受光信号取得手段411による受光信号の取得と、検出信号取得手段412による検出信号の取得とが、別タイミングにより行われる。
このため、サンプリング周期として、受光信号取得手段411により受光信号を取り込むための測定時間t1を設定すればよく、第一実施形態に比べて、短いサンプリング周期で受光信号を取得することができる。よって、例えば第一実施形態と同じ速度で反射膜間距離を変動させる場合(パルス電圧の周期Tが同じ場合)、第二実施形態では、より多くの測定を行うことができ、測定波長間隔を小さくできる。例えば測定時間t1と測定時間t2とが同じであれば、測定波長間隔を1/2にできる。これにより、高分解能な分光測定結果を得ることができる。
[第三実施形態]
次に、本発明に係る第三実施形態について説明する。
第三実施形態では、上記第一及び第二実施形態において説明した分光測定装置1が組み込まれた電子機器の一例を図面に基づいて説明する。
[プリンターの概略構成]
図8は、第三実施形態のプリンター100の外観の概略を示す斜視図である。図9は、第三実施形態のプリンター100の概略構成を示すブロック図である。
図8に示すように、プリンター100は、供給ユニット110、搬送ユニット120と、キャリッジ130と、キャリッジ移動ユニット140と、制御ユニット150(図9参照)と、を備えている。このプリンター100は、例えばパーソナルコンピューター等から入力された印刷データに基づいて、各ユニット110,120,140及びキャリッジ130を制御し、メディアM上に画像を印刷する。また、本実施形態のプリンター100は、予め設定された較正用印刷データに基づいてメディアM上の所定位置に測色用のカラーパッチを形成し、かつ当該カラーパッチに対する分光測定を行う。これにより、プリンター100は、カラーパッチに対する実測値と、較正用印刷データとを比較して、印刷されたカラーに色ずれがあるか否か判定し、色ずれがある場合は、実測値に基づいて色補正を行う。
以下、プリンター100の各構成について具体的に説明する。
供給ユニット110は、画像形成対象となるメディアMを、画像形成位置に供給するユニットである。この供給ユニット110は、例えばメディアMが巻装されたロール体111(図8参照)、ロール駆動モーター(図示略)、及びロール駆動輪列(図示略)等を備える。そして、制御ユニット150からの指令に基づいて、ロール駆動モーターが回転駆動され、ロール駆動モーターの回転力がロール駆動輪列を介してロール体111に伝達される。これにより、ロール体111が回転し、ロール体111に巻装された紙面がY方向(副走査方向)における下流側(+Y方向)に供給される。
なお、本実施形態では、ロール体111に巻装された紙面を供給する例を示すがこれに限定されない。例えば、トレイ等に積載された紙面等のメディアMをローラー等によって例えば1枚ずつ供給する等、如何なる供給方法によってメディアMが供給されてもよい。
搬送ユニット120は、供給ユニット110から供給されたメディアMを、Y方向に沿って搬送する。この搬送ユニット120は、搬送ローラー120Aと、搬送ローラー120AとメディアMを挟んで配置され、搬送ローラー120Aに従動する従動ローラー(図示略)と、プラテン120Bと、を含んで構成されている。
搬送ローラー120Aは、図示略の搬送モーターからの駆動力が伝達され、制御ユニット150の制御により搬送モーターが駆動されると、その回転力により回転駆動されて、従動ローラーとの間にメディアMを挟み込んだ状態でY方向に沿って搬送する。また、搬送ローラー120AのY方向の下流側(+Y側)には、キャリッジ130に対向するプラテン120Bが設けられている。
キャリッジ130は、メディアMに対して画像を印刷する印刷部160と、メディアM上の所定の測定位置の分光測定を行う分光器170と、を備えている。
このキャリッジ130は、キャリッジ移動ユニット140によって、Y方向と交差する主走査方向に沿って移動可能に設けられている。
また、キャリッジ130は、フレキシブル回路131により制御ユニット150に接続され、制御ユニット150からの指令に基づいて、印刷部160による印刷処理及び、分光器170による分光測定処理を実施する。
なお、キャリッジ130の詳細な構成については後述する。
キャリッジ移動ユニット140は、本発明における移動機構を構成し、制御ユニット150からの指令に基づいて、キャリッジ130をX方向に沿って往復移動させる。
このキャリッジ移動ユニット140は、例えば、キャリッジガイド軸141と、キャリッジモーター142と、タイミングベルト143と、を含んで構成されている。
キャリッジガイド軸141は、X方向に沿って配置され、両端部がプリンター100の例えば筐体に固定されている。キャリッジモーター142は、タイミングベルト143を駆動させる。タイミングベルト143は、キャリッジガイド軸141と略平行に支持され、キャリッジ130の一部が固定されている。そして、制御ユニット150の指令に基づいてキャリッジモーター142が駆動されると、タイミングベルト143が正逆走行され、タイミングベルト143に固定されたキャリッジ130がキャリッジガイド軸141にガイドされて往復移動する。
次に、キャリッジ130に設けられる印刷部160及び分光器170の構成について、図面に基づいて説明する。
[印刷部160の構成]
印刷部160は、メディアMと対向する部分に、インクを個別にメディアM上に吐出して、メディアM上に画像を形成する。
この印刷部160は、複数色のインクに対応したインクカートリッジ161が着脱自在に装着されており、各インクカートリッジ161からインクタンク(図示略)にチューブ(図示略)を介してインクが供給される。また、印刷部160の下面(メディアMに対向する位置)には、インク滴を吐出するノズル(図示略)が、各色に対応して設けられている。これらのノズルには、例えばピエゾ素子が配置されており、ピエゾ素子を駆動させることで、インクタンクから供給されたインク滴が吐出されてメディアMに着弾し、ドットが形成される。
[分光器の構成]
分光器170は、第一実施形態や第二実施形態と同様の分光測定装置1と光源部171とにより構成されている。この分光器170は、光源部171によりメディアMに対して照明光を照射し、メディアMで反射された光を分光測定装置1により分光測定する。
[制御ユニットの構成]
制御ユニット150は、本発明の制御部であり、図9に示すように、I/F151と、ユニット制御回路152と、記憶部153と、CPU(Central Processing Unit)154と、を含んで構成されている。
I/F151は、例えばパーソナルコンピューター等の外部機器から入力される印刷データをCPU154に入力する。
ユニット制御回路152は、供給ユニット110、搬送ユニット120、印刷部160、光源部171、分光測定装置1、及びキャリッジ移動ユニット140をそれぞれ制御する制御回路を備えており、CPU154からの指令信号に基づいて、各ユニットの動作を制御する。なお、各ユニットの制御回路が、制御ユニット150とは別体に設けられ、制御ユニット150に接続されていてもよい。
記憶部153は、プリンター100の動作を制御する各種プログラムや各種データが記憶されている。各種データとしては、例えば、印刷データとして含まれる色データに対する各インクの吐出量を記憶した印刷プロファイルデータ等が挙げられる。
CPU154は、記憶部153に記憶された各種プログラムを読み出し実行することで、供給ユニット110、搬送ユニット120、及びキャリッジ移動ユニット140の駆動制御、印刷部160の印刷制御、分光測定装置1への分光測定指令、分光測定結果に基づいた測色処理や、印刷プロファイルデータの補正(更新)処理等を実施する。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態のプリンター100では、上述した第一実施形態や第二実施形態に示すような分光測定装置1がキャリッジ130に搭載されている。このため、プリンター100により印刷された色画像の元画像データに対して再現性を測定する際に、分光測定装置1により一定の測定波長間隔となる各測定波長に対する分光測定処理を迅速に行うことができる。よって、制御ユニット150は、測定波長間隔のむらが低減された各測定波長に対する分光測定結果に基づく高精度な測色処理を迅速に行うことができる。また、当該測色結果に基づいて、印刷プロファイルデータの更新処理を精度よく、かつ迅速に行うことができる。
[変形例]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、パルス電圧の電圧レベルを第一増幅回路122により変更可能な構成を例示したが、これに限定されない。第一増幅回路122は、固定ゲインを有し、駆動電圧の電圧レベルが固定される構成としてもよい。
この場合では、製造時等において、ローパスフィルター123の時定数として、反射膜間距離が等速で変化する時定数を予め設定しておいてもよい。また、ローパスフィルター123の時定数によらず、一定の測定波長間隔の測定波長に対する分光測定処理を行うことができるので、容量検出回路13が設けられていなくてもよい。
ただし、容量検出回路13が設けられていることで、例えば筐体6の内部の真空条件が変化する等、波長可変干渉フィルター5の駆動環境が変化すると、反射膜間距離が変動する。容量検出回路13が設けられていれば、上記のような波長可変干渉フィルター5の駆動環境の変化を検出することができる。また、ローパスフィルター123の時定数が変更可能となっていることで、上記のような波長可変干渉フィルター5の駆動環境が変化した場合でも、反射膜間距離の距離変化速度が等速となるように、最適な時定数を設定することができる。
上記第一実施形態では、予め設定された測定波長間隔a、若しくは、要求信号に含まれている測定波長間隔aを用いて、パルス電圧の周期Tを設定する例を示した。これに対して、パルス電圧の周期Tが予め設定されていてもよい。
この場合でも、一定のサンプリング周期で受光信号を取り込むことで、測定波長間隔のむらを低減した分光測定処理を行うことができる。
ただし、受光信号を取り込むサンプリング周期が長いと、測定波長間隔が開くことになる。この場合、例えば第二実施形態のように、受光信号と検出信号との取得をそれぞれ別タイミングで取得し、サンプリング周期を低減させることで、測定波長間隔を小さくでき、分解能が高い分光測定処理を行える。
第二実施形態において、周期Tは、第一実施形態と同様、測定時間t1と測定時間t2との合計に基づいて設定する例を示した。この場合、上述したように、サンプリング周期を短くできるので、その分、測定波長間隔を小さくでき、分解能が高い分光測定処理を実現できる。
一方、パルス電圧の周期Tを測定時間t1に基づいて設定してもよい。この場合では、反射膜間距離の変化速度が速くなるが、上記第一実施形態と同様の分解能での測定を行うことができる。したがって、例えば、上記変形例のように、容量検出回路13からの検出信号を取得しない場合では、分光測定処理に係る時間をさらに短くできる。
上記実施形態において、ローパスフィルター123の時定数を変更して、反射膜間距離の距離変化速度を等速にする例を示した。しかしながら、距離変化速度を完全に等速することは困難であり、実際には、等速に近い略等速で反射膜間距離が変動する。
そこで、上述したように、分光測定処理により得られた受光信号と検出信号との組み合わせから、一定間隔となる測定波長に対する受光量を例えば補間処理等により求めてもよい。
また、一定間隔となる目標とする各測定波長と、各検出信号に基づいて算出された反射膜間距離に対応する実際の測定波長との差分値が、所定の閾値以上である場合に補間処理を実施してもよい。
上記実施形態では、波長可変干渉フィルターとして、入射光から所定の波長の光を透過さて出射する光透過型の波長可変干渉フィルター5を例示したが、これに限定されない。例えば、入射光から所定の波長の光を反射させて出射する光反射型の波長可変干渉フィルターを用いてもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等に適宜変更できる。
1…分光測定装置、5…波長可変干渉フィルター、6…筐体、10…光学モジュール、11…光学フィルターデバイス、12…駆動回路、13…容量検出回路、20…受光器、21…受光素子、22…IV変換回路、23…第二増幅回路、40…制御回路、41…マイコン、42…メモリー、54…固定反射膜、55…可動反射膜、56…静電アクチュエーター、100…プリンター、121…電圧出力部、122…第一増幅回路、123…ローパスフィルター、130…キャリッジ、140…キャリッジ移動ユニット、150…制御ユニット、160…印刷部、170…分光器、171…光源部、411…受光信号取得手段、412…検出信号取得手段、413…ゲイン設定手段、414…時定数変更手段、415…測定指令手段、416…測定トリガ出力手段、561…固定電極、562…可動電極、X…測定対象。

Claims (9)

  1. 第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、及び前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を変更する静電アクチュエーターを備える波長可変干渉フィルターと、
    前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を等速で変化させるように前記静電アクチュエーターを駆動する駆動制御手段と、を備える
    ことを特徴とする分光測定装置。
  2. 請求項1に記載の分光測定装置において、
    前記駆動制御手段は、
    所定の周期のパルス電圧を出力する電圧出力手段と、
    前記パルス電圧に応じた前記静電アクチュエーターの駆動電圧を出力するローパスフィルターと、を備える
    ことを特徴とする分光測定装置。
  3. 請求項2に記載の分光測定装置において、
    前記ローパスフィルターは、時定数を変更可能であり、
    前記時定数を変更する時定数変更手段をさらに備える
    ことを特徴とする分光測定装置。
  4. 請求項3に記載の分光測定装置において、
    前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を検出する距離検出手段を備え、
    前記時定数変更手段は、前記距離検出手段により検出される前記距離の変化が等速となるように前記時定数を変更する
    ことを特徴とする分光測定装置。
  5. 請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の分光測定装置において、
    前記パルス電圧の電圧レベルを変更するレベル変更手段を備える
    ことを特徴とする分光測定装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の分光測定装置において、
    前記波長可変干渉フィルターから出射された光を受光する受光部を備え、
    前記受光部からの信号を一定周期で取得する
    ことを特徴とする分光測定装置。
  7. 請求項6に記載の分光測定装置において、
    前記駆動制御手段は、所定の周期のパルス電圧を出力する電圧出力手段と、前記パルス電圧に応じた前記静電アクチュエーターの駆動電圧を出力し、かつ時定数を変更可能なローパスフィルターと、を備え、
    前記分光測定装置は、前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段により検出される前記距離の変化量が一定となるように前記時定数を変更する時定数変更手段と、を備え、
    前記受光部からの信号の取得タイミングと、前記距離検出手段による前記距離の検出タイミングとがそれぞれ異なる
    ことを特徴とする分光測定装置。
  8. 第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、及び、前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を変更する静電アクチュエーターを備える波長可変干渉フィルターにおける前記静電アクチュエーターを駆動させる駆動回路であって、
    所定の周期のパルス電圧を出力する電圧出力手段と、
    前記パルス電圧に応じた前記静電アクチュエーターの駆動電圧を出力するローパスフィルターと、を備え、
    前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を等速で変化させる前記駆動電圧を出力する
    ことを特徴とする駆動回路。
  9. 第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、及び、前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離を変更する静電アクチュエーターを備える波長可変干渉フィルターと、前記波長可変干渉フィルターから出射された光を受光する受光部とを備える分光測定装置の分光測定方法であって、
    前記第一反射膜と前記第二反射膜との間の距離の変化が等速になるよう静電アクチュエーターを駆動させ、
    前記受光部からの信号を一定周期で取得する
    ことを特徴とする分光測定方法。
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